JPH07291756A - 多孔質セラミックス及びその製造方法 - Google Patents

多孔質セラミックス及びその製造方法

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JPH07291756A JP6107389A JP10738994A JPH07291756A JP H07291756 A JPH07291756 A JP H07291756A JP 6107389 A JP6107389 A JP 6107389A JP 10738994 A JP10738994 A JP 10738994A JP H07291756 A JPH07291756 A JP H07291756A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、排気ガス中のパティキュレートの
捕集効率をアップし、圧力損失を低減できる多孔質セラ
ミックス及びその製造方法を提供する。 【構成】 この多孔質セラミックスは、SiCセラミッ
クスを母相とした開気孔を有するSiC焼結多孔体1,
2と、該SiC焼結多孔体1,2を基体として成長して
いるSiCウィスカー3とから構成されている。絶縁性
のSiCウィスカー3は導電性の焼結多孔体1と2の間
に配置されている。この多孔質セラミックスは、排気系
に配置されて排気ガス中に含まれるパティキュレートを
捕集して焼却再生されるディーゼルパティキュレートフ
ィルタに適用して好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、排気ガス中
のパティキュレートを捕集するディーゼルパティキュレ
ートフィルタに適用できる多孔質セラミックス及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、SiCを主成分とした多孔質セラ
ミックスは、SiC粒子と焼結助材を混合した原料を成
形体に成形し、該成形体を焼成して焼結多孔体を作製す
る。その作製工程において、発泡材や原料粒子径の調整
により気孔径及び配合量を調整している。焼結多孔体の
作製としては、押し出し成形等の成形によってマクロ細
孔を形成し、ハニカム形状等を有した焼結多孔体に形成
したり、SiC繊維をフェルト状に固めて焼結多孔体を
作製したり、或いは、SiCウィスカーのプリフォーム
を作製して焼結多孔体を作製する。
【0003】また、特開平1−133988号公報に
は、網目状シリカウィスカー・セラミックス多孔質体複
合体の製造方法が開示されている。該網目状シリカウィ
スカー・セラミックス多孔質体複合体の製造方法は、金
属珪素粉末をセラミックス多孔体マトリックスに含浸さ
せた成形体を、水蒸気露点25℃以下の酸素、水蒸気又
は過酸化水素を含有する還元性雰囲気ガスによって焼成
したものである。
【0004】また、特開平1−197375号公報に
は、多孔質体及び多孔質体製造方法が開示されている。
該多孔質体は、複数の孔を枠材によって形成する多孔支
持枠と、前記各孔のほぼ全内周面にわたって密生し、前
記各孔の全開口部を覆う針状体とを備えているものであ
る。該多孔質体の製造方法は、複数の孔を備えた多孔支
持枠を形成する耐熱性の枠材の表面に、ケイ素又はケイ
素とアルミニウムとの混合物から成る原料粒子を被着
し、被着後の多孔支持枠を窒素ガスを含む還元性ガス又
は水蒸気を含む水素ガスのガス雰囲気中で温度1200
℃〜1370℃、少なくとも1時間焼成するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、SiC
を主成分とした多孔質セラミックスは、SiC粒子と焼
結助剤を混合した原料を成形した成形体を焼成してSi
C焼結多孔体を作製する時に、発泡材や原料粒子を用い
ると、これらを加熱除去する際に中子が膨張し、SiC
焼結多孔体に割れ、クラックが生じ易く、また、加熱時
に分解したC,Oが焼結を阻害する。また、焼結多孔体
として、φ50μm以下の細孔を形成するのは困難であ
り、気孔率50%以上の多孔体を得ることも困難であ
る。また、焼結多孔体の作製としては、押し出し成形等
の成形によってマクロ細孔を形成する場合に、マクロ細
孔を独立或いは屈曲させることは困難である。
【0006】また、SiC繊維をフェルト状に固めてS
iC焼結多孔体にしたり、或いはSiCウィスカーのプ
リフォームを作製してSiC焼結多孔体にする場合に
は、それらのSiC焼結多孔体では、通電加熱が困難で
あり、不純物の添加等により、通電可能となっても通電
加熱時に、不均一加熱による溶損が生じる。また、上記
焼結多孔体では、サイズの異なる気孔径を得ることは困
難である。
【0007】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、ディーゼルエンジンから排気され
る排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集し、該
パティキュレートを加熱焼却できるディーゼルパティキ
ュレートフィルタ等に適用して好ましく、排気ガスの流
れ或いは加熱焼却時の熱負荷によって割れ、クラック等
が発生することなく、耐熱性及び耐久性に富み、特にS
iCウィスカーをSiC焼結多孔体でサンドイッチ状に
積層構造に構成することによって気孔率が50%以上に
構成されると共にサイズの異なる気孔径を有し、ディー
ゼルパティキュレートフィルタとして使用した時に、フ
ィルタの排気ガス中の圧力損失が低く、パティキュレー
トの捕集効率がアップできる多孔質セラミックス及びそ
の製造方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、SiCセラミックスを母相とした開気孔を
有するSiC焼結多孔体と、該SiC焼結多孔体を基体
として成長しているSiCウィスカーとから構成されて
いることを特徴とする多孔質セラミックスに関する。
【0009】また、この多孔質セラミックスにおいて、
前記SiCウィスカーは一対の前記SiC焼結多孔体の
間に配置され、前記SiCウィスカーは絶縁性であり且
つ前記SiC焼結多孔体は導電性である。更に、前記S
iC焼結多孔体にFe化合物が分散している。また、前
記Fe化合物がFeの酸化物、珪化物、炭化物、窒化物
である。そして、この多孔質セラミックスは、排気系に
配置されて排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕
集して焼却再生されるディーゼルパティキュレートフィ
ルタに適用して好ましいものである。
【0010】或いは、この発明は、SiCセラミックス
を母相とした開気孔を有するSiC焼結多孔体を作製
し、カーボン繊維中にシリカのエアロゾル、カーボン及
びFe系触媒を混合した原料粉を巻き込んで繊維混合部
材を作製し、一対の前記SiC焼結多孔体の間に前記繊
維混合部材を挟み込んで積層部材を作製し、前記積層部
材にH2 を流しながら焼成して前記繊維混合部材を前記
SiC焼結多孔体の表面から成長したSiCウィスカー
に転化させたことを特徴とする多孔質セラミックスの製
造方法に関する。
【0011】また、この多孔質セラミックスの製造方法
についは、SiCセラミックスを母相とした開気孔を有
するSiC焼結多孔体を作製する工程において、SiC
とCの混合粉末にFe酸化物を混合して混合原料を作製
し、混合原料を造粒処理後に成形して成形体を作製し、
該成形体を脱脂した後に真空中で溶融Siに浸漬し、こ
れを加熱焼成して焼結体を作製し、次いで、焼結体を真
空中で加熱して前記焼結体中の残留Siを除去してSi
C焼結多孔体を作製したものである。
【0012】
【作用】この発明による多孔質セラミックス及びその製
造方法は、上記のように構成されており、次のような作
用をする。即ち、この多孔質セラミックスは、SiCセ
ラミックスを母相とした開気孔を有するSiC焼結多孔
体と、該SiC焼結多孔体を基体として成長しているS
iCウィスカーとから構成されているので、前記SiC
ウィスカーと前記SiC焼結多孔体とは極めて強力に結
合している複合構造体を構成し、熱負荷時に割れや薄利
等が生じ難く、耐熱性、耐久性を向上できる。前記Si
Cウィスカーを一対の前記SiC焼結多孔体の間に配置
した構造に構成でき、気孔径の異なる気孔率の高い多孔
体を構成でき、特に、前記SiCウィスカーの気孔率は
90%以上に構成することができ、多孔質セラミックス
全体として高い気孔率に構成でき、例えば、排気ガス中
に含まれるパティキュレートを捕集するディーゼルパテ
ィキュレートフィルタに適用した場合に、パティキュレ
ートの捕集効率をアップでき、長時間にわたって圧力損
失を低減できる。
【0013】また、この多孔質セラミックスは、導電性
の前記SiC焼結多孔体の間に絶縁性の前記SiCウィ
スカーが介在しており、通電して加熱することができ、
ディーゼルパティキュレートフィルタに適用した場合
に、捕集したパティキュレートを加熱焼却する時に、通
電して加熱することができる。また、この多孔質セラミ
ックスは、絶縁性の前記SiCウィスカーの両側に導電
性の前記SiC焼結多孔体が位置するので、例えば、片
側の前記SiC焼結多孔体のみを通電することもでき、
例えば、ディーゼルパティキュレートフィルタに適用し
た場合には、捕集したパティキュレートの加熱焼却のた
め一方の前記SiC焼結多孔体から順次に加熱制御を行
うことができる。
【0014】また、この多孔質セラミックスの製造方法
において、前記SiC焼結多孔体に、Feの酸化物、珪
化物、炭化物等のFe化合物が分散しているので、Si
Cウィスカーの成長のためのFe系触媒を原料粉に添加
する必要が無い。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による多孔
質セラミックス及びその製造方法の実施例を説明する。
図1はこの発明による多孔質セラミックスの一実施例を
説明する概略説明図である。
【0016】この多孔質セラミックスは、例えば、ディ
ーゼルエンジンの排気ガス浄化装置に組み込んで使用で
き、排気系に配置されて排気ガス中に含まれるパティキ
ュレートを捕集して焼却再生されるディーゼルパティキ
ュレートフィルタに適用できるものである。ディーゼル
パティキュレートフィルタは、ディーゼルエンジンから
の排気ガスを排気する排気系の排気通路に配置された板
状フィルタが設けられている。板状フィルタは、排気ガ
ス中のカーボン、煤、HC、黒煙等のパティキュレート
を捕集し、捕集されたパティキュレートを加熱焼却する
ものである。板状フィルタに捕集されたパティキュレー
トを加熱燃焼させて焼却するため、板状フィルタに通電
する手段として、電源に通じる加熱回路が設けられてい
る。
【0017】この多孔質セラミックスは、SiCセラミ
ックスを母相とした開気孔を有するSiC焼結多孔体
1,2と、該SiC焼結多孔体1,2を基体として成長
しているSiCウィスカー3とから構成されている。S
iCウィスカー3は、一対のSiC焼結多孔体1と2の
間に配置されている。SiCウィスカー3は絶縁性の材
料であり、SiC焼結多孔体1,2は導電性の材料に作
製されている。SiC焼結多孔体1,2には、Fe酸化
物、Fe珪化物、Fe炭化物或いはFe窒化物のFe化
合物が分散しているものである。
【0018】この発明による多孔質セラミックスの製造
方法については、まず、SiCセラミックスを母相とし
た開気孔を有するSiC焼結多孔体を作製する。SiC
焼結多孔体を作製する工程では、SiCとCの混合粉末
にFe酸化物を混合して混合原料を作製し、混合原料を
造粒処理した後に、粒状物を成形して成形体を作製す
る。該成形体を脱脂した後に、真空中で溶融Siに浸漬
し、これを加熱焼成して焼結体を作製する。更に、焼結
体を真空中で加熱して焼結体中の残留Siを除去してS
iC焼結多孔体1,2を作製する。一方、カーボン繊維
中にシリカのエアロゾル、カーボン及びFe系触媒を混
合した原料粉を巻き込んで繊維混合部材を作製する。そ
こで、一対のSiC焼結多孔体の間に、繊維混合部材を
挟み込んで積層部材を作製する。積層部材の一方の側か
ら該積層部材にH2 を流しながら焼成し、繊維混合部材
をSiC焼結多孔体の表面から成長したSiCウィスカ
ーに転化させたものである。
【0019】この発明による多孔質セラミックスの製造
方法の実施例を説明する。 〔実施例1〕この多孔質セラミックスの製造方法におい
て、SiCとAl2 3 とを所定量配合し、メタノール
及びバインダを加えて、ボールミルにて24時間混合し
て混合物を作った。次いで、混合物をスプレードライヤ
にて造粒処理を行って造粒物を作製した。これらの造粒
物を原料として成形して成形体を作製し、成形体を焼成
してSiC焼結多孔体1,2を作製し、SiC焼結多孔
体1,2からφ100mm(径)×t5mm(厚さ)の
円盤状のSiC焼結多孔体を2枚作製した。一方、カー
ボン繊維の中にシリカのエアロゾル、カーボン、Fe系
触媒を混合した原料粉を巻き込んで繊維混合部材を作製
した。そこで、上記原料粉を2枚の上記SiC焼結多孔
体1と2の間に挟んで積層部材を作製した。次いで、該
積層部材を焼成炉の中に設置し、一方のSiC焼結多孔
体1の側からH2 を流しながら1450℃に昇温して原
料粉を転化させてSiC焼結多孔体1と2との間にSi
Cウィスカー3を成長させて複合焼結体を作製した。そ
の後、複合焼結体を十分に冷却して焼成炉から取り出し
た。この複合焼結体は、図1に示すように、SiC焼結
多孔体1,2の間にSiCウィスカー3が成長したサン
ドイッチ状の多孔体であった(本発明品Aという)。
【0020】〔実施例2〕この多孔質セラミックスの製
造方法において、SiCとCとの混合粉末にFe酸化物
を所定量(0.5wt%以上)を加え、メタノール及び
バインダを加えて、ボールミルにて24時間混合して混
合物を作った。次いで、混合物をスプレードライヤにて
造粒処理を行って造粒物を作製した。これらの造粒物を
原料として成形して成形体を作製し、成形体を脱脂した
後、成形体に真空中(20Pa)で溶融Siに浸漬さ
せ、1600℃まで加熱焼成して焼結体とした。更に、
焼結体中の残留Siを除去するために、真空中(20P
a)で1700℃まで加熱し、SiC焼結多孔体を作製
した。次いで、該SiC焼結多孔体からφ100mm
(径)×t5mm(厚さ)の円盤状のSiC焼結多孔体
を2枚作製した。一方、カーボン繊維の中にシリカのエ
アロゾル、カーボンを混合した原料粉を巻き込んで繊維
混合部材を作製した。そこで、上記原料粉を2枚の上記
SiC焼結多孔体の間に挟んで積層部材を作製した。次
いで、該積層部材を焼成炉の中に設置し、一方のSiC
焼結多孔体の側からH2 を流しながら1450℃に昇温
して原料粉を転化させてSiC焼結多孔体の間にSiC
ウィスカーを成長させて複合焼結体を作製した。その
後、複合焼結体を十分に冷却して焼成炉から取り出して
SiC焼結多孔体を作製した。SiC焼結多孔体は、F
e化合物が分散しているので、SiCウィスカーの生成
のためのFe系触媒を原料粉に転化する必要がなかった
(本発明品Bという)。
【0021】実施例1で作製した本発明品Aと実施例2
で作製した本発明品BとのSiC焼結多孔体は、50μ
m以上であり、SiCウィスカー部の気孔径は1〜40
μm程度であり、また、SiCウィスカーの気孔率は9
0%以上であった。
【0022】次いで、本発明品Aと本発明品Bとを従来
の多孔体とを比較するため、比較例CとしてSiCハニ
カムの多孔体、比較例DとしてSiCウィスカープリフ
ォームの多孔体、及び比較例EとしてTiB2 を添加し
たSiCウィスカープリフォームの多孔体を作製した。
【0023】次に、本発明品A、本発明品B、比較品
C、比較品D及び比較品Eの材料からディーゼルパティ
キュレートフィルタに作製し、各フィルタをディーゼル
エンジンの排気系に接続し、各フィルタについて捕集時
間(分)に対する圧力損失(mmHg)の性能試験を行
った。その結果を、図2のグラフに示す。図2から分か
るように、捕集時間(分)に対する圧力損失(mmH
g)は、本発明品A、本発明品Bは比較品C、比較品D
及び比較品Eに比較して圧力損失は小さく、比較品Cの
圧力損失が最も大きく上昇した。各フィルタでのパティ
キュレートの捕集後に、各フィルタを通電加熱し、捕集
されたパティキュレートを加熱して焼却する処理を行っ
て各フィルタの再生を試みた。その結果、本発明品Aと
本発明品Bとのフィルタは完全に再生できたが、比較品
Cのフィルタでは70%の再生効率であり且つ多孔体の
一部に割れが発生した。また、比較品Dのフィルタは導
電性がなく、フィルタの再生処理は行われなかった。更
に、比較品Eのフィルタは、再生中にTiB2 が酸化し
て導電性を失ってしまった。
【0024】図1に示す多孔質セラミックスによって作
製した本発明品Aと本発明品Bとのディーゼルパティキ
ュレートフィルタは、図1に示すように、外側に位置す
るSiC焼結多孔体1,2が導電性を示すので、中央の
SiCウィスカー3は外側から加熱するものとなり、S
iCウィスカー3には導電性を必要としない。特に、フ
ィルタでは、排気ガスの入口側即ち排気ガス流れの上流
側のフィルタに多くのパティキュレートが捕集される傾
向にあるため、外側のSiC焼結多孔体1及び2のみの
加熱で有効であると考えられる。また、フィルタの加熱
処理では、両側のSiC焼結多孔体1,2を同時に加熱
してもよく、又はいずれか一方、例えば、排気ガスなが
れの上流側のSiC焼結多孔体1又は2を加熱した後、
他方のものを加熱してフィルタに捕集したパティキュレ
ートを加熱焼却することが可能である。
【0025】次に、上記のようにして作製したSiC焼
結多孔体である導電性SiC多孔体について、気孔率を
55%にコントロールし且つ気孔サイズを変化させた多
孔体によってフィルタF、フィルタG及びフィルタHを
作製した。更に、気孔率を55%にコントロールし且つ
気孔サイズを変化させたSiC焼結多孔体を基体として
中間にSiCウィスカーを配置したフィルタI、フィル
タJ及びフィルタKを作製した。これらのフィルタF〜
Kは、表1の条件を有しているものである。
【表1】
【0026】これらのフィルタF〜Kをディーゼルエン
ジンの排気系に接続し、各フィルタについて、捕集時間
(分)に対する圧力損失(mmHg)の性能試験を行
い、その結果を図3のグラフに示す。また、捕集時間
(分)に対する捕集効率(%)の性能試験を行い、その
結果を図4のグラフに示す。図3及び図4から分かるよ
うに、30分後の試験結果について、気孔サイズが65
μmのフィルタG及び気孔サイズ90μmのフィルタH
は、捕集効率が35%程度であり、他のフィルタF、フ
ィルタI、フィルタJ及びフィルタKに比較して低い値
となった。また、気孔サイズ40μmのフィルタFは、
捕集効率50%を超えない時点から急激に圧力が上昇し
た。更に、フィルタI、フィルタJ及びフィルタKは、
他のフィルタF、フィルタG及びフィルタHによりガス
流れ方向の厚さtが1/3であるにもかかわらず、捕集
効率70%以上であり、圧力上昇分も小さい値であっ
た。但し、外側のSiC焼結多孔体の気孔サイズの大き
さが40μmのものでは、圧力増加が大きかった。この
ことは、フィルタの表面では、比較的に大きな粒子のパ
ティキュレートが捕集され、小さな粒子のパティキュレ
ートは、内部のSiCウィスカーによって捕集されるた
めと考えられる。また、内部のSiCウィスカーは気孔
率が90%と大きいため、圧力増加も小さいものと考え
られる。
【0027】
【発明の効果】この発明による多孔質セラミックス及び
その製造方法は、上記のように構成されており、次のよ
うな効果を有する。即ち、この多孔質セラミックスは、
絶縁性のSiCウィスカーを、導電性のSiC焼結多孔
体で挟んだ状態のサンドイッチ構造に構成されているの
で、気孔径の異なるフィルタを容易に作製することがで
きる。しかも、内部のSiCウィスカーの気孔率を90
%以上に構成することができ、多孔質セラミックス全体
として高気孔率のフィルタを作製することができる。
【0028】また、この多孔質セラミックスは、SiC
焼結多孔体を基体として内部のSiCウィスカーを基体
表面から成長させているので、SiC焼結多孔体とSi
Cウィスカーとの結合状態が極めて強固な複合構造体が
作製され、しかも、SiC焼結多孔体とSiCウィスカ
ーとは同種のセラミックスであるので、加熱時の熱負荷
等で割れが発生したり、剥離現象が発生することがな
い。
【0029】また、この多孔質セラミックスは、SiC
ウィスカーを内部に配置され、両側に導電性のSiC焼
結多孔体を配置されているので、加熱処理時に、片側の
SiC焼結多孔体から順次に加熱制御することもでき、
或いは両側のSiC焼結多孔体を同時に加熱制御するこ
ともできる。また、この多孔質セラミックスは、気孔率
が大きく、加熱時の体積が小さいため、加熱時に破損す
るようなことはない。更に、焼成時にSiCウィスカー
の原料中に添加材を加える必要がなく、SiCの耐高温
酸化性が低減するようなことはない。
【0030】この多孔質セラミックスは、ディーゼルエ
ンジンから排気される排気ガス中に含まれるカーボン、
すす、スモーク等のパティキュレートを捕集するディー
ゼルパティキュレートフィルタに適用して極めて効率的
にパティキュレートを捕集することができる。ディーゼ
ルパティキュレートフィルタに適用した場合に、多孔質
セラミックスのフィルタは短時間で加熱することがで
き、パティキュレートは直ちに加熱焼却され、前記フィ
ルタは短時間で再生される。しかも、熱応力による前記
フィルタの溶損を防止でき、耐久性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による多孔質セラミックスの一実施例
を示す概略説明図である。
【図2】本発明品と比較品とのフィルタの捕集時間に対
する圧力損失をそれぞれ示すグラフである。
【図3】この多孔質セラミックスについて、気孔サイズ
及び気孔率が異なるフィルタの捕集時間に対する圧力損
失をそれぞれ示すグラフである。
【図4】この多孔質セラミックスについて、気孔サイズ
及び気孔率が異なるフィルタの捕集時間に対する捕集効
率をそれぞれ示すグラフである。
【符号の説明】
1 SiC焼結多孔体 2 SiC焼結多孔体 3 SiCウィスカー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 39/20 ZAB D C04B 35/64 35/80 35/81 ZAB 38/06 ZAB E F01N 3/02 ZAB 301 B C04B 35/80 ZAB M

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiCセラミックスを母相とした開気孔
    を有するSiC焼結多孔体と、該SiC焼結多孔体を基
    体として成長しているSiCウィスカーとから構成され
    ていることを特徴とする多孔質セラミックス。
  2. 【請求項2】 前記SiCウィスカーは一対の前記Si
    C焼結多孔体の間に配置され、前記SiCウィスカーは
    絶縁性であり且つ前記SiC焼結多孔体は導電性である
    ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質セラミック
    ス。
  3. 【請求項3】 前記SiC焼結多孔体にはFe化合物が
    分散していることを特徴とする請求項1に記載の多孔質
    セラミックス。
  4. 【請求項4】 前記Fe化合物がFeの酸化物、珪化
    物、炭化物、窒化物であることを特徴とする請求項3に
    記載の多孔質セラミックス。
  5. 【請求項5】 ディーゼルエンジンの排気系に配置され
    た排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集して焼
    却再生されるディーゼルパティキュレートフィルタに適
    用できることを特徴とする請求項1に記載の多孔質セラ
    ミックス。
  6. 【請求項6】 SiCセラミックスを母相とした開気孔
    を有するSiC焼結多孔体を作製し、カーボン繊維中に
    シリカのエアロゾル、カーボン及びFe系触媒を混合し
    た原料粉を巻き込んで繊維混合部材を作製し、一対の前
    記SiC焼結多孔体の間に前記繊維混合部材を挟み込ん
    で積層部材を作製し、前記積層部材にH2 を流しながら
    焼成して前記繊維混合部材を前記SiC焼結多孔体の表
    面から成長したSiCウィスカーに転化させたことを特
    徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
  7. 【請求項7】 SiCセラミックスを母相とした開気孔
    を有するSiC焼結多孔体を作製する工程において、S
    iCとCとの混合粉末にFe酸化物を混合して混合原料
    を作製し、混合原料を造粒処理後に成形して成形体を作
    製し、該成形体を脱脂した後に真空中で溶融Siに浸漬
    し、これを加熱焼成して焼結体を作製し、次いで、焼結
    体を真空中で加熱して前記焼結体中の残留Siを除去し
    て前記SiC焼結多孔体を作製したことを特徴とする請
    求項6に記載の多孔質セラミックスの製造方法。
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