JPH0742532A - 導電性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

導電性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタ及びその製造方法

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JPH0742532A
JPH0742532A JP5205568A JP20556893A JPH0742532A JP H0742532 A JPH0742532 A JP H0742532A JP 5205568 A JP5205568 A JP 5205568A JP 20556893 A JP20556893 A JP 20556893A JP H0742532 A JPH0742532 A JP H0742532A
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porous body
filter
particulate filter
diesel particulate
exhaust gas
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JP5205568A
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Shogo Suzuki
省伍 鈴木
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐酸化性、耐久性に富んだ導電性セラミック
ス製ディーゼルパティキュレートフィルタ及びその製造
方法を提供する。 【構成】 この導電性セラミックス製ディーゼルパティ
キュレートフィルタ(DPF)は、ディーゼルエンジン
1から排出される排気ガスの排気通路2におけるパティ
キュレート浄化装置3に組み込まれるDPF5に使用さ
れるものであり、DPF5を構成するフィルタ用多孔体
は、LaMnO3 から作製されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エンジン、燃焼炉、
焼却炉等から排出される排気ガスを浄化処理するため、
排気系に組み込まれる導電性セラミックス製ディーゼル
パティキュレートフィルタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンの排気ガスよ
りカーボン、煤、HC等のパティキュレート即ち粒子状
物質を捕集する排気ガス処理用フィルタの材料として
は、多孔質の壁を通過する時の捕集効果を狙ったウォー
ルタイプ即ちウォールスルー構造の排気ガス処理用フィ
ルタ、又は、三次元に網目状になったハニカム状即ちフ
ォームセラミックス製多孔体を利用する排気ガス処理用
フィルタ等のディーゼルパティキュレートフィルタが開
示されている。
【0003】従来、エンジンの排気ガスを処理する排気
ガス処理装置としては、例えば、コーディエライト(2
MgO・2Al2 3 ・5SiO2 )により製作された
気孔性のハニカム構造のフィルタを排気通路に並列に2
組配置したディーゼルエンジンの排気微粒子浄化装置が
知られている。該ディーゼルエンジンの排気微粒子浄化
装置は、排気ガスを一方のハニカム構造のフィルタに通
し、該フィルタで排気ガス中のカーボンを濾過し、その
フィルタにカーボンが堆積して目詰まりした場合に、そ
のフィルタに排気ガスを流すのを遮断し、別のフィルタ
に排気ガスを流すように切り換え、目詰まりしたフィル
タの下流側から空気を送り込み、そのフィルタを加熱し
て目詰まりしているカーボンを焼却するものである。こ
のようなディーゼルエンジンの排気微粒子浄化装置とし
て、例えば、実開平1−144427号公報に開示され
たものがある。
【0004】また、実開平1−136617号公報に
は、パティキュレートフィルタが開示されている。該パ
ティキュレートフィルタは、導電性セラミックスからな
るヒータを兼ねる薄肉のポーラスエレメントを複数段に
配置し、該各ポーラスエレメントに電力を個別に供給可
能且つ電力を制御可能に構成したものである。
【0005】また、特開昭58−137423号公報に
は、排ガス用フィルタ装置が開示されている。該排ガス
用フィルタ装置は、排気ガスの流動方向に孔目の径が減
少するように変化させた多孔質フィルタであり、フィル
タを導電性セラミックスで形成すると共に、該フィルタ
を通電加熱するための金属質電極手段を設けてなる排気
ガスフィルタ装置と、該導電性セラミックスが炭化珪素
を主成分とするもの又は二珪化モリブデンを主成分とす
るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ディーゼルパティキュ
レートフィルタは、特に、ディーゼルエンジンの排気ガ
ス中の黒煙を除去する装置とその効果が確認されてい
る。しかしながら、従来のディーゼルパティキュレート
フィルタ材料としては、多孔質のコーディエライトが用
いられ、その再生はバーナや電熱によって黒煙捕集後、
その捕集端に着火して行っているため、フィルタに熱応
力による不均一が発生し、クラックが入り易く、フィル
タの耐久性に問題が生じる。また、フィルタの再生方法
の欠点を除去するため、排気ガスの流れ方向と逆方向に
間欠的に高圧ガスを流し、洗浄し、捕集した黒煙を落下
させる方法も検討されている。この方法についても、捕
集した黒煙を均一に完全に除去することは困難であり、
未捕集の黒煙に着火し、フィルタに対する熱応力により
破損することがあった。
【0007】また、上記ウォールタイプの排気ガス処理
用フィルタは、再生のため捕集された粒子状物質を燃焼
焼却するので、場合によっては、溶損、破損等が発生す
ることがあり、実用上好ましくない材料である。また、
上記網目状多孔体の排気ガス処理用フィルタはその気孔
径を50μm以下にすることが難しくその粒子捕集効率
は80%以下であり、効率が低く実用上好ましくないも
のである。また、捕集された粒子状物質が振動等によっ
て一挙に排出されてしまうという現象も発生している。
【0008】これらの粒子状物質が捕集された捕集装置
を再生するには、大きく分けて2つの方法が行われてい
る。1つの方法は、バーナで堆積した黒煙、カーボン、
煤、HC等の粒子状物質即ちパティキュレートを燃焼焼
却するものである。別の方法は、電気式ヒータによって
加熱し、堆積した粒子状物質に着火させるものであり、
着火装置は何れも堆積した粒子状物質に着火させること
で、燃焼を伝播させ、再生させるものである。従って、
排気ガス処理用フィルタが時には高温になり過ぎ、また
熱応力により、フィルタの溶損、破損等が発生すること
がある。また、燃焼の伝播が不均一になり、フィルタの
目詰まりの原因になり、徐々に圧力損失が大きくなり、
エンジンの排圧が上昇し、性能劣化を起こすことがあ
る。
【0009】通常、ディーゼルエンジンから排気される
排気ガスに含まれているカーボン、HC等のパティキュ
レート或いはスモークは、直径が200Å程度と言われ
ているが、それらは次第に凝集して10μm〜20μm
の直径を持つ煤に成長する。これらの煤は、通常、60
0℃〜700℃の温度で酸素が存在すれば燃焼して炭酸
ガスになる。
【0010】前掲特開昭58−137423号公報や前
掲実開平1−136617号公報に開示されたディーゼ
ルパティキュレートフィルタにおける導電性セラミック
ス材料として、二珪化モリブデン或いは炭化ケイ素を使
用しているので、これらの材料は、多孔体のフィルタと
して使用していると、酸化が起こるため、その多孔体の
耐久性が十分でなく、実用上好ましくないものである。
【0011】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、エンジン、燃焼炉、焼却炉等から
排出される排気ガスを浄化処理するため排気系に組み込
まれて使用され、特に、ディーゼルエンジンから排気さ
れる排気ガスに含まれるカーボン、煤、HC等の粒子状
物質即ちパティキュレートを捕集するものであり、パテ
ィキュレートを捕集した導電性セラミックスフィルタの
両端に通電してフィルタ全体を均一に加熱し、パティキ
ュレートを均一に燃焼させることができ、熱応力による
損傷を防止し、ヒータとして用いても耐久性が高い導電
性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタ
及びその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、排気ガス中に含まれるパティキュレートを
捕集し、捕集されたパティキュレートを焼却する導電性
セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタに
おいて、フィルタ用多孔体をLaMnO3 を用いて作製
したことを特徴とする導電性セラミックス製ディーゼル
パティキュレートフィルタに関する。
【0013】また、この導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタにおいて、前記多孔体をフ
ォームセラミックスで構成し、前記多孔体の気孔径を2
00〜1000μmに構成し、気孔率を70〜80%に
構成したものである。
【0014】また、この導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタにおいて、前記多孔体をウ
ォールスルー構造に構成し、前記多孔体の気孔径を15
〜40μmの連続気孔に構成し、壁の厚みを1mm以下
に構成したものである。
【0015】又は、この発明は、仮焼したLaMnO3
粉末をポリビニルアルコール水溶液と混合してスラリー
を作製し、該スラリーをウレタンフォームに流し込んで
成形体を作製し、該成形体を乾燥した後、焼成してフォ
ームセラミックス製多孔体を作製したことを特徴とする
導電性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィ
ルタの製造方法に関する。
【0016】或いは、この発明は、仮焼したLaMnO
3 粉末をポリビニルアルコール水溶液と混合してスラリ
ーを作製し、該スラリーを石膏型に流し込んで成形体を
作製し、該成形体を乾燥した後、焼成してウォールスル
ー構造の多孔体を作製したことを特徴とする導電性セラ
ミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタの製造
方法に関する。
【0017】
【作用】この発明による導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタ及びその製造方法は、上記
のように構成されており、次のような作用をする。即
ち、この導電性セラミックス製ディーゼルパティキュレ
ートフィルタは、フィルタ用多孔体はLaMnO3 から
作製されているため、排気ガス中のカーボン、スモーク
等のパティキュレートを捕集した多孔体の両端に通電し
て多孔体を加熱すると、パティキュレートは均一に燃焼
して焼却され、多孔体中には未燃焼パティキュレートが
残存しない。また、この場合、導電性セラミックスから
成る多孔体は、全体が均一に加熱されるため、熱応力に
よる損傷が発生し難く、特に、フィルタ自体が酸化によ
る劣化がなく耐酸化性に優れているので、耐久性が向上
する。また、LaMnO3 で作製したフィルタ用多孔体
は、フォームタイプのフィルタ、或いはウオールスルー
タイプのフィルタでも同様な作用を発揮することができ
る。
【0018】また、この導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタの製造方法は、上記のよう
に構成されており、次のような作用をする。即ち、この
導電性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィ
ルタの製造方法は、スラリーをウレタンフォームに流し
込むことにより、フィルタ成形体を簡単に作製でき、気
孔率、気孔径等を容易に調整でき、特別な成形型を準備
する必要もない。
【0019】また、この発明による導電性セラミックス
製ディーゼルパティキュレートフィルタは、スラリーを
石膏型に流し込んで排泥鋳込み成形法等で成形体を成形
することができるので、石膏型への着肉厚さを調整する
ことにより、ウォールスルー構造の壁の厚みを適正に調
整することができる。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明による導電
性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタ
及びその製造方法の実施例を説明する。
【0021】この導電性セラミックス製ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタ(以下、DPFという)は、排気
ガス中に含まれる黒煙、カーボン、煤、HC等のパティ
キュレートを捕集し、捕集されたパティキュレートを加
熱焼却するものであり、特に、フィルタ用多孔体を耐酸
化性のLaMnO3 を用いて作製しているものである。
このDPFは、多孔体をフォームセラミック構造のタイ
プ又はウォールスルー構造のタイプにも構成することが
できるものである。
【0022】フォームセラミックス構造の多孔体では、
パティキュレート浄化装置における排気通路中のケース
内に収容するように構成し、排気ガスが多孔体を通過す
る際に、排気ガス中のパティキュレートが多孔体の内部
構造の壁面に衝突付着し、パティキュレートが捕集され
るものである。従って、このDPFにおける多孔体をフ
ォームセラミックスに構成した場合には、パティキュレ
ートが多孔体内部を通過する際に、多孔体の構造壁面に
衝突して付着することによって内部で捕集されるので、
多孔体の気孔径を200〜1000μmに調整し、また
気孔率を70〜80%に調整することにより、パティキ
ュレートの捕集効果を向上させるものである。
【0023】また、ウォールスルー構造の多孔体では、
表面積を増大させるためにパイプ構造に構成し、パティ
キュレート浄化装置における排気通路中のケース内に多
数のパイプを設置し、排気ガスがパイプの内部から外部
へ通過する際にパティキュレートをパイプ内部で捕集す
るものである。従って、このDPFにおける多孔体をウ
ォールスルー構造に構成した場合には、パティキュレー
トが多孔体の表面気孔を通過できないようにして多孔体
の表面でパティキュレートを捕集するものであるので、
多孔体の気孔径を15〜40μmの連続気孔に調整し、
壁の厚みを1mm以下に調整することによって捕集効果
を向上できる。
【0024】次に、この導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタの製造方法の一実施例を説
明すると、この製造方法は、仮焼したLaMnO3 粉末
をポリビニルアルコール水溶液と混合してスラリーを作
製し、該スラリーをウレタンフォームに流し込んで成形
体を作製し、該成形体を乾燥した後、焼成してフォーム
セラミックス製多孔体を作製することができる。
【0025】具体的には、このDPFは、粒径が50〜
100μmの仮焼して得たLaMnO3 粉末の90重量
%と、4%ポリビニルアルコール水溶液の10重量%と
を混合してスラリーを作製する。次いで、スラリーを負
圧条件下で気孔径が約1mmのウレタンフォームに流し
込んで乾燥して成形体を作製する。次いで、乾燥した成
形体を1000℃で焼成し、平均気孔径が800μm
で、気孔率85%のフォームセラミックスの焼結体を作
製した。
【0026】上記製造方法によって作製されるフォーム
セラミックスの多孔体は、平均気孔径が800μmで、
気孔率85%に作製されているが、気孔径と気孔率は、
スラリー状を流し込むウレタンフォームの気孔径と気孔
率を選定することにより調整できるけれど、DPFのフ
ォームセラミックスでは、気孔径を200〜1000μ
mに、また、気孔率を70〜80%に調整することがパ
ティキュレートの捕集効果を向上させて好ましいもので
ある。
【0027】この発明の導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタは、例えば、図1に示すよ
うなディーゼルエンジンの排気ガス浄化装置に組み込ん
で使用することができる。この排気ガス浄化装置は、デ
ィーゼルエンジン1からの排気ガスを排気する排気通路
2にパティキュレート浄化装置3が設けられている。パ
ティキュレート浄化装置3は、ケーシング4内に排気ガ
ス中のカーボン、煤、HC、黒煙等のパティキュレート
を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ5(以
下、DPF5という)が組み込まれている。パティキュ
レート浄化装置3には、捕集されたパティキュレートを
燃焼させるための加熱回路6が備えられている。また、
パティキュレート浄化装置3の上流側の排気通路2に
は、パティキュレート浄化装置3をバイパスして排気ガ
スを排気するバイパス通路7が分岐されている。排気通
路2とバイパス通路7との切り換えは、コントローラ1
0の指令によって排気通路2とバイパス7に設けた切換
弁8,8を切り換えることによって行われる。また、パ
ティキュレート浄化装置3の上流側及び下流側には、温
度センサーT、圧力センサーP、スモーク測定センサー
SM及び流量センサーFが設けられ、これらのセンサー
からの検出信号はコントローラ10に入力させ、コント
ローラ10は各検出信号に応答して電源9のスイッチ、
切換弁8,8等の作動を制御するのに用いられている。
【0028】このDPF5を組み込んだパティキュレー
ト浄化装置3に、ディーゼルエンジン1から排気される
排気ガスを通して、パティキュレートを3.3g/m2
補集し、DPF5に4KWの電力を投入し、DPF5を
600℃まで昇温させて、パティキュレートを加熱焼却
した。その結果、パティキュレートはDPF5内で均一
に燃焼して、パティキュレートが未燃焼状態でDPF5
内に局部的に残存することはなかった。
【0029】次に、この導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタの製造方法の別の実施例を
説明する。この実施例の導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタの製造方法は、仮焼したL
aMnO3 粉末をポリビニルアルコール水溶液と混合し
てスラリーを作製し、該スラリーを石膏型に流し込んで
成形体を作製し、該成形体を乾燥した後、焼成してウォ
ールスルー構造の多孔体を製造したものである。
【0030】この実施例の導電性セラミックス製ディー
ゼルパティキュレートフィルタは、粒径が50〜100
μmの仮焼して得たLaMnO3 粉末の90重量%と、
4%ポリビニルアルコール水溶液の10重量%とを混合
してスラリーを作製した。このスラリーを石膏型に流し
込み、排泥鋳込み成形法によって乾燥成形して管状成形
体を作製した。次いで、管状成形体を1000℃で焼成
して管状焼結体即ち多孔体を作製した。この管状焼結体
の多孔体は、平均気孔径が30μmであり、気孔率が3
5%に形成され、ウォールスルー構造の導電性セラミッ
クス製ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、D
PFという)として使用できるものである。
【0031】このDPFの多孔体は、パイプ寸法につい
て、外径が10mm、パイプ壁の肉厚が0.8mm、長
さが400mmである。多孔体の気孔径は、排気ガス中
に含まれるカーボン、煤、HC等のパティキュレートが
通過できないサイズである15〜40μmに設定するこ
とが好ましい。また、フィルタ材料の強度及びパティキ
ュレートの焼却効率等を考慮して、気孔率を35%程度
に設定し、壁の厚みを1mm以下に構成することが好ま
しい。
【0032】この実施例のDPFも、上記実施例と同様
に図1に示すようなディーゼルエンジンの排気ガス浄化
装置に用いることができる。管状多孔体は、複数本を互
いに絶縁して配置し、管状多孔体の両端部を電気的に直
列に接続してDPF5を構成し、図1で示されるパティ
キュレート浄化装置3に管状多孔体を長手方向に組み込
むことができる。管状多孔体の電気的端部は導電性接続
線を通じて通電用リードに接続され、加熱回路6を構成
している。
【0033】この管状DPF5に、ディーゼルエンジン
から排気される排気ガスを流してパティキュレートを
3.3g/m2 捕集させ、管状多孔体の両端部に4KW
の電力を投入し、DPF5を600℃まで昇温させ、D
PF5に捕集されたパティキュレートを焼却した。その
結果、パティキュレートは、量の多少に関係なく均一に
燃焼して、DPF5にはパティキュレートが局部的に残
存しなかった。
【0034】この実施例のDPF5を従来のDPFと比
較するため、比較例として、炭化ケイ素SiCから作製
した集合管状多孔体の端部にヒータを設置した比較用D
PFを作製し、該比較用DPFを上記実施例と同様にパ
ティキュレート浄化装置3に組み込んだ。上記実施例と
同じ条件で、比較用DPFによってカーボン、スモーク
等のパティキュレートを捕集させた。比較用DPFで
は、外周部の管状多孔体に比較して中央部付近の管状多
孔体でパティキュレートが比較的多量に捕集されるが、
比較用DPFに設けたヒータに通電して管状多孔体で捕
集したパティキュレートを加熱燃焼させたところ、その
中央部付近の管状多孔体は、パティキュレートの加熱燃
焼が伝播されて燃え残りが少なかったが、外周部の管状
多孔体では、燃焼伝播が起こらず、捕集されたパティキ
ュレートの加熱焼却が不完全であることが明らかであっ
た。
【0035】次に、この発明による導電性セラミックス
製ディーゼルパティキュレートフィルタ即ちDPF5
と、炭化ケイ素SiCで作製した従来のDPFとについ
て、耐久性を比較試験したところ、次のような結果を得
た。即ち、この発明によるLaMnO3 質多孔体で作製
したDPF5は、600℃で連続加熱して初期の比抵抗
Ωcmが3倍になるまでの時間は、1440時間であっ
た。これに対して、SiC質多孔体で作製した従来のD
PFは、600℃で連続加熱して初期の比抵抗Ωcmが
3倍になるまでの時間は、900時間であった。このこ
とから、DPFの耐久性は、SiC質多孔体よりLaM
nO3 質多孔体の方が格段によいことが明らかになっ
た。その理由としては、炭化ケイ素SiCは酸素O2
化合して酸化され、SiC+2O2 →SiO2 +CO2
の反応が徐々に起こるためと考えられる。また、SiC
に対して水分の悪影響が考えられる。
【0036】
【発明の効果】この発明による導電性セラミックス製デ
ィーゼルパティキュレートフィルタ及びその製造方法
は、上記のように構成されており、次のような効果を有
する。即ち、この導電性セラミックス製ディーゼルパテ
ィキュレートフィルタについて、排気ガス中に含まれる
パティキュレートを捕集したDPFに通電して加熱し、
パティキュレートを焼却する場合に、パティキュレート
は、均一に燃焼してフィルタに局部的にパティキュレー
トが残存しない。また、多孔体への通電によりDPFを
加熱する場合、DPFは、全体が均一に加熱されるた
め、熱応力による損傷が起き難い。また、LaMnO3
製のDPFは、酸素による劣化が発生しないので、炭化
ケイ素製DPFと比べても、耐久性が格段に優れてい
る。以上の効果は、DPFをフォームセラミックスのタ
イプでも、又はウォールスルー構造のタイプでも同様に
効果が期待できる。
【0037】また、この発明による導電性セラミックス
製ディーゼルパティキュレートフィルタは、上記のよう
に製造されるため、フォームセラミックス構造のタイプ
のようにDPFでも、スラリーをウレタンフォームに流
し込むことにより、成形体を作製できるので、特別な型
を用いずに成形体を簡単に作製することができる。
【0038】或いは、この導電性セラミックス製ディー
ゼルパティキュレートフィルタは、仮焼して得たLaM
nO3 粉末をポリビニルアルコール水溶液と混合してス
ラリー状として石膏型に流し込み、着肉後排泥し、成形
型より成形体を取り出して乾燥させ、乾燥成形体を焼成
することで製造できるので、石膏型への着肉厚さを調整
することにより、DPFの壁厚を適正に調整することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による導電性セラミックス製ディーゼ
ルパティキュレートフィルタをディーゼルエンジンの排
気ガス浄化装置に組み込んだ一実施例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】 1 ディーゼルエンジン 2 排気通路 3 パティキュレート浄化装置 4 ケーシング 5 ディーゼルパティキュレートフィルタ 6 加熱回路 7 バイパス通路 8 切換弁 9 電源 10 コントローラ T 温度センサー P 圧力センサー SM スモーク測定センサー F 流量センサー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス中に含まれるパティキュレート
    を捕集し、捕集されたパティキュレートを焼却する導電
    性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタ
    において、フィルタ用多孔体をLaMnO3 を用いて作
    製したことを特徴とする導電性セラミックス製ディーゼ
    ルパティキュレートフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記多孔体をフォームセラミックスで構
    成し、前記多孔体の気孔径を200〜1000μmに構
    成し、気孔率を70〜80%に構成したことを特徴とす
    る請求項1に記載の導電性セラミックス製ディーゼルパ
    ティキュレートフィルタ。
  3. 【請求項3】 前記多孔体をウォールスルー構造に構成
    し、前記多孔体の気孔径を15〜40μmの連続気孔に
    構成し、壁の厚みを1mm以下に構成したことを特徴と
    する請求項1に記載の導電性セラミックス製ディーゼル
    パティキュレートフィルタ。
  4. 【請求項4】 仮焼したLaMnO3 粉末をポリビニル
    アルコール水溶液と混合してスラリーを作製し、該スラ
    リーをウレタンフォームに流し込んで成形体を作製し、
    該成形体を乾燥した後、焼成してフォームセラミックス
    製多孔体を作製したことを特徴とする導電性セラミック
    ス製ディーゼルパティキュレートフィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 仮焼したLaMnO3 粉末をポリビニル
    アルコール水溶液と混合してスラリーを作製し、該スラ
    リーを石膏型に流し込んで成形体を作製し、該成形体を
    乾燥した後、焼成してウォールスルー構造の多孔体を作
    製したことを特徴とする導電性セラミックス製ディーゼ
    ルパティキュレートフィルタの製造方法。
JP5205568A 1993-07-29 1993-07-29 導電性セラミックス製ディーゼルパティキュレートフィルタ及びその製造方法 Pending JPH0742532A (ja)

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