JPH07291346A - 容器用装着ホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋体が嵌合によって容器本体のフランジ部に
係止される容器の包装において、商品の意匠的効果、表
示効果、量感効果等を発揮しつつ、コストダウンが図
れ、且つ取扱いが非常に便利な容器包装の改良のための
容器用装着ホルダーを提供することにある。 【構成】 容器本体B のフランジ部2 に蓋体C のフラン
ジ部4 が嵌合された容器の前記蓋体C を包囲する天板部
5 と、該天板部5 の両側に一体的に設けられた、前記容
器本体B の側壁部3 を包囲する一対の側板部6,6 とから
構成されてなると共に、前記天板部5 と側板部6 間に前
記容器のフランジ部2,4 の一部が突出される所定形状の
開口孔8 が設けられてなる容器装着用のシートホルダー
であって、且つ前記開口孔8 の上下辺が前記容器のフラ
ンジ部2,4 を挟持する一対の掛止部11,14 として形成さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば、マーガリンや
ソフトバター等を収納する容器、即ち、蓋体が嵌合によ
って容器本体のフランジ部に係止される容器を包囲して
保持する該容器用装着ホルダーに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばマーガリンやソフトバター
等を収納する容器としては、蓋体が嵌合によって容器本
体のフランジ部に係止されるプラスチック製の容器を使
用することが多く、該容器は更に、商品の意匠的効果、
表示効果、量感効果などを狙って紙等からなる箱体に収
納されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のように
プラスチック製の容器と、該容器を収納する箱体からな
る包装では、箱体の材料費が嵩み、コストアップとなる
上、箱体によって非常に嵩張り、商品流通時や配列時の
取扱いが困難であった。

【０００４】そこで、近年箱体への収納を省略する方向
へ検討されつつあるが、前記プラスチック製の容器だけ
では、量感が小さく見えて見栄えが悪いと共に、美粧性
や意匠性を持たせるのが困難で高級感がなくなり、意匠
的効果の低下に至る。

【０００５】また、印刷表示等は全て前記プラスチック
製の容器の蓋体や側壁部に施しておかねばならず、この
場合、表示面積が小さく、充分な表示ができない。

【０００６】更に、前記容器だけでは、容器本体に嵌合
させた蓋体が流通等の取扱い時に外れることがあり、衛
生上においても良くない。

【０００７】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、蓋体が嵌合によって容器本体のフランジ部
に係止される容器の包装において、商品の意匠的効果、
表示効果、量感効果等を発揮しつつ、コストダウンが図
れ、且つ取扱いが非常に便利な容器包装の改良のための
容器用装着ホルダーを提供することを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために下記技術的手段を講じる。

【０００９】即ち、容器本体B のフランジ部2 に蓋体C
のフランジ部4 が嵌合された容器の前記蓋体C を包囲す
る天板部5 と、該天板部5 の両側に一体的に設けられ
た、前記容器本体B の側壁部3 を包囲する一対の側板部
6,6 とから構成されてなると共に、前記天板部5 と側板
部6 間に前記容器のフランジ部2,4 の一部が突出される
所定形状の開口孔8 が設けられてなる容器装着用のシー
トホルダーであって、且つ前記開口孔8 の上下辺が前記
容器のフランジ部2,4 を挟持する一対の掛止部11,14 と
して形成されてなることを特徴としている。

【００１０】

【作用】容器本体B のフランジ部2 に蓋体C のフランジ
部4 が嵌合係止される容器の該フランジ部2,4 の一部
を、本発明の容器用装着ホルダーの開口孔8 から突設さ
せ、掛止部11,14 にて挟持させただけで容器への装着が
完了し、該ホルダーの装着によって、箱体を必要としな
くても、量感を損なうことなく、また、表示内容も該ホ
ルダーに施しておけば足りることである上、該ホルダー
には裏面側への表示も可能となるので、表示面積は倍増
する。

【００１１】従って、従来の箱体を省いても、意匠的効
果の低下や表示効果の低下とはならずに、材料費におけ
るコストダウンを図れると共に、商品流通時や配列時の
取扱いも非常にし易くなる。

【００１２】また、天板部5 に挿通穴22が設けられたも
のでは、複数個の容器を段積み上げした際も、上段の容
器が滑り落ちるのを防止することができるので、例え不
安定な形状の容器であっても、該容器を安定した形状に
変形することなく、そのまま使用することができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面に従っ
て説明する。前記実施例に係る容器は、図１及び図２に
示すように、マーガリンA やソフトバター等が収納され
る容器本体B と、該容器本体B に嵌合される蓋体C とか
らなり、前記容器本体B は楕円形状の底部1 と、周縁に
前記蓋体C が嵌合し易い形状のフランジ部2 が設けられ
てなる側壁部3 とから構成されている。

【００１４】また、蓋体C は断面ドーム形状に湾曲され
た天部18と、前記容器本体B のフランジ部2 に容易に外
れることなく係止されるフランジ部4 とからなり、前記
容器本体B と共にプラスチック製の成形体にて構成され
ているものである。

【００１５】本発明の容器用装着ホルダーは、図３及び
図４に示すように、２６０〜３５０ｇ／ｍ² 程度の板紙
からなり、該ホルダーは、前記蓋体C を包囲する天板部
5 と、該天板部5 の両側に屈曲自在に一体的に延設され
た、前記容器本体B の側壁部3 を包囲する一対の側板部
6,6 とから構成されている。

【００１６】また、前記天板部5 と側板部6 間には、天
板部5 側から順に２条の第一及び第二折り目7a,7a,7b,7
b が設けられると共に、該両端の折り目間を残して所定
形状に打ち抜かれた開口孔8 が穿設されている。

【００１７】前記開口孔8 は、その一辺9 が前記第一折
り目7a上から屈折時に外方へ円弧状に突設するように設
けられていると共に、該一辺9 に斜線部10を介して蓋体
C のフランジ部4 と当接する、前記第一折り目7aと略平
行な第一掛止部11を形成している。

【００１８】一方、前記開口孔8 の前記一辺9 と対向す
る位置の他辺12は、前記第二折り目7bに沿って直線状に
設けられ、容器本体B のフランジ部2 と当接する第二掛
止部14を形成している。

【００１９】また、前記開口孔8 の両側辺15,15 は、容
器のフランジ部2(4)の厚さと略同長に形成され、その中
央部には、蓋体C のフランジ部4 に設けられた段部16の
形状に適合させて突起部17が形成されていると共に、前
記斜線部10にも同様に、蓋体C の天部18とフランジ部4
間に設けられた段部19の形状に適合させて突起部20が形
成されている。

【００２０】前記天板部5 の長手方向の長さl₁は、図３
に示すように、前記容器の長手方向の長さと略同長とさ
れている。

【００２１】上記のように構成された容器用装着ホルダ
ーは、前記第一掛止部11及び第二掛止部14にて蓋体C の
フランジ部4 及び容器本体B のフランジ部2 を上下方向
から挟持することになり、従って、該ホルダーは容器に
強固装着され、且つ該ホルダーにて容器を包囲し得る。

【００２２】前記のように構成された容器用装着ホルダ
ーを実際に容器に装着する場合は、図１で示すように、
先ず、該ホルダーの天板部5 を容器本体B に嵌合された
蓋体C の天部18上に当接させ、次に、該天板部5 の両側
に設けられた第一及び第二折り目7a,7a,7b,7b に沿って
下方へ折り込みながら、該天部18からフランジ部4 の一
部と該フランジ部4 が嵌合された容器本体B のフランジ
部2 の一部とが、前記両側板部6,6 に設けられた開口孔
8 から外方に突出するよう、該フランジ部2,4を開口孔8
内に嵌め込む。

【００２３】この時、前記開口孔8 の掛止部11,14 に
て、蓋体C が嵌合された状態の容器のフランジ部2(4)が
上下から非常に強固に挟み込まれる。

【００２４】従って、該ホルダーの装着によって、従来
の箱体を必要としなくても、量感を損なうことなく、材
料費におけるコストダウンを図れると共に嵩張ることが
ないので、取扱いも非常にし易くなる。

【００２５】また、前記容器用装着ホルダーは容器から
容易に離脱することなく、前記一対の掛止部11,14 にて
強固に装着固定されているので、容器本体B に嵌合され
た蓋体C が流通時等に外れることを防止でき、衛生上に
おいても非常に好ましいものとなり得る。

【００２６】しかも上述のように容器の蓋体C がドーム
形状に湾曲されたものであっても、該容器用装着ホルダ
ーC は板紙からなり、天板部5 は偏平状を有するもので
あるので、該天板部5 上に次の容器を載置させる作業を
繰り返せば、図５に示すように、複数個の容器の段積み
が可能となり、中間流通時や商品陳列時においても効率
よく配列可能となる。

【００２７】更に、前記容器用装着ホルダーには、適宜
必要な表示や意匠の印刷を施すことが可能で、しかも該
印刷はホルダーの裏面側にも可能であるので、表示面積
は倍増するし、また、容器使用時に不要な表示は、容器
の側壁部3 や蓋体C の天部18に施さずに、該ホルダーに
施しておけば、容器への表示は必要最低限のもので充分
足り得ることになるので、印刷コストの安価も図れる。

【００２８】また、前記容器用装着ホルダーの装着後
に、更に、透明フィルムにてシュリンク包装すれば、封
緘性を保持できると共に埃防止も可能である。

【００２９】また、前記容器用装着ホルダーの側板部6,
6 内側をホットメルト接着剤等にて容器に貼着すること
も可能で、該貼着にて、ホルダーは更に、強固に装着固
定され得る。

【００３０】尚、本発明の容器用装着ホルダーは上記実
施例に限定されるものではなく、容器の形状やフランジ
部の形状によって、前記開口孔8,8 の形状が、例えば、
図６で示すように、前記一辺9 側に形成される斜線部10
における突起部20が三角形状を有すると共に、両側辺1
5,15 が直線状を有し、且つ他辺12が第二折り目7bよ
り、下方に設けられると共に、容器本体B のフランジ部
2 と当接する第二掛止部14が該他辺12より突設して第二
折り目7b上に設けられたものであっても良い。

【００３１】また、図７で示すような、容器の特に蓋体
C の天部18の形状が凹状に形成されたものの場合など
は、該蓋体C のフランジ部4 と容器本体B のフランジ部
2 間を容器用装着ホルダーの第一及び第二掛止部11,14
にて挟持できれば充分に装着可能であるので、前記開口
孔8 の形状としては、例えば、図８で示すような、単に
長方形状であっても良く、この場合は、開口孔8 の第一
掛止部11を形成する一辺9 が折り目7 上に設けられてい
ると共に、第二掛止部14を形成する他辺12が容器のフラ
ンジ部2(4)の厚さ分だけ離した位置に前記一辺9 と略平
行に設けられ、装着後に該開口孔8 から前記フランジ部
2(4)の一部が突出されるように構成されている。

【００３２】更に、前記開口孔8 は、上述のように予め
打ち抜きされているものに限定されるのではなく、切り
込み線21、例えばハーフカット線やミシン目、スリット
等にて開口孔8 となり得る所定形状の輪郭を形成したも
のであっても、また、図９に示すように、前記同様の切
り込み線21にて２分割した場合に開封状態となり、該開
封状態によって前記開口孔8 が形成され得るよう、使用
時（フランジ部2,4 の一部を突出させる時）まで該開口
孔8 を封鎖状態としたものであっても良い。

【００３３】また、本発明に係る前記容器用装着ホルダ
ーの天板部5 に容器本体B の底部1形状に適合させた挿
通穴22を穿設させておけば、図１０で示すように、複数
個の容器を段積み上げした際も、上段の容器が滑り落ち
るのを防止することができるので、例え不安定な形状の
容器であっても、該容器を安定した形状に変形すること
なく、そのまま使用することができる。

【００３４】更に、本発明に係る前記容器用装着ホルダ
ーの天板部5 を、上方に突設させた凸状24に形状させて
おけば、図１１で示すように、容器本体B の底部1 のコ
ーナー部23が突設されたもの等であっても、段積み上げ
した際、特に問題なく上段の容器が滑り落ちるのを防止
することができる。

【００３５】また、前記ホルダーの天板部5 の形状は、
前記偏平状や凸状に限定されることはなく、蓋体C や容
器本体B の底部1 等の形状に適合させて、ドーム状に形
成するなど多々設計変更可能である。

【００３６】尚、折り目については容器の蓋体C の形状
や容器のフランジ部2,4 の厚みによって適宜条数とすれ
ばよく、少なくとも１条の折り目によって蓋体C の天部
18を包囲する天板部5 と、容器本体B の側壁部3 を包囲
する一対の側板部6,6 とが形成されていれば良い。従っ
て、前記折り目は予め設けられている必要はなく、自然
状態にて折り目が形成されたものであっても良い。

【００３７】また、本発明に係る容器は上述のように楕
円形状のものに限定されることはなく、円形であって
も、また、多角形状であってもよく、要は、容器本体B
のフランジ部2 に蓋体C が嵌合掛止される形状の容器で
あればどのようなものであっても構わない。

【００３８】

【発明の効果】本発明は、蓋体が嵌合によって容器本体
のフランジ部に掛止される容器における該容器用装着ホ
ルダーであって、該容器蓋体を包囲する天板部と、容器
本体の側壁部を包囲する一対の側板部とから構成されて
なると共に、前記天板部と側板部間に所定形状の開口孔
が設けられ、該開口孔の上下辺が掛止部となって、前記
容器のフランジ部を挟持し得るので、該開口孔から前記
容器のフランジ部の一部が突出され、強固装着可能とな
る。

【００３９】従って、従来必要としていた箱体を省略す
ることができ、商品の量感性、美粧性、意匠性などを損
なうことなく、該箱体の材料費の節約が可能である上、
嵩張ることなく、包装作業能率も向上するので、充分な
コストダウンを図れる。

【００４０】また、その一方、該ホルダーに表示印刷や
デザイン印刷等を施すことも可能であるので、表示効果
や意匠的効果を低下させることがない。

【００４１】寧ろ、前記ホルダーには裏面側への印刷も
可能であるので、表示面積は倍増するし、使用時に不必
要な表示は該ホルダーに施しておけば、使用の際、不必
要な表示を目にすることはなくなる。

【００４２】更に、前記ホルダーの天板部が偏平状のも
のであれば、蓋体が凹凸状やドーム形状のものであって
も、本発明の容器用装着ホルダーの装着により、安定し
た段積み上げが可能となり、箱体を使用せずして集積す
ることができ、従って、従来の不安定な容器であって
も、特に変形することなく、該ホルダーを装着すること
で、そのまま使用可能となる。

【００４３】特に、前記ホルダーの天板部に挿通穴が穿
設されたものであれば、該穴に次の容器の底部を嵌合さ
せることにて積み上げ安定性が増し、段積みされた容器
が滑り落ちるのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す使用様態斜視図。

【図２】図１のＩ−Ｉ線断面図。

【図３】本発明の容器用装着ホルダーの一実施例を示す
展開図。

【図４】同、斜視図。

【図５】段積み状態の一実施例を示す側面図。

【図６】本発明の容器用装着ホルダーの他の実施例を示
す展開図。

【図７】本発明の他の実施例を示す使用様態断面図。

【図８】本発明の容器用装着ホルダーの他の実施例を示
す展開図。

【図９】本発明の容器用装着ホルダーの他の実施例を示
す展開図。

【図１０】段積み状態の他の実施例を示す断面図。

【図１１】段積み状態の他の実施例を示す断面図。

【符号の説明】

１ 容器の底部 ２ 容器のフランジ部 ３ 容器の側壁部 ４ 蓋体のフランジ部 ５ 天板部 ６ 側板部 ７ 折り目 ８ 開口孔 １１ 掛止部 １４ 掛止部 １８ 蓋体の天部 ２１ 切り込み線 ２２ 挿通穴 Ａ マーガリン Ｂ 容器本体 Ｃ 蓋体

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体(B) のフランジ部(2) に蓋体
   (C) のフランジ部(4) が嵌合された容器の前記蓋体(C)
   を包囲する天板部(5) と、該天板部(5) の両側に一体的
   に設けられた、前記容器本体(B) の側壁部(3) を包囲す
   る一対の側板部(6),(6) とから構成されてなると共に、
   前記天板部(5) と側板部(6) 間に前記容器のフランジ部
   (2),(4) の一部が突出される所定形状の開口孔(8) が設
   けられてなる容器装着用のシートホルダーであって、且
   つ前記開口孔(8) の上下辺が前記容器のフランジ部(2),
   (4) を挟持する一対の掛止部(11),(14) として形成され
   てなることを特徴とする容器用装着ホルダー。
2. 【請求項２】 前記天板部(5) には、容器本体(B) の底
   部(1) が挿嵌される挿通穴(22)が設けられてなる請求項
   １記載の容器用装着ホルダー。