JPH07289918A - 排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法 - Google Patents

排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法

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JPH07289918A
JPH07289918A JP6111688A JP11168894A JPH07289918A JP H07289918 A JPH07289918 A JP H07289918A JP 6111688 A JP6111688 A JP 6111688A JP 11168894 A JP11168894 A JP 11168894A JP H07289918 A JPH07289918 A JP H07289918A
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実 古谷
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亨暁 本間
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒をハニカム構造体の表面に強固かつ薄膜
状に固着させ、触媒の耐脱落性、耐剥離性を改良した排
ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法を提供する。 【構成】】 排ガスの流通方向に形成された多数のセル
を有するハニカム構造体の表面に、触媒を固着させてな
る排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法であっ
て、該触媒を水性スラリー化してハニカム構造体表面に
コートして固着させるに際し、該コート用水性スラリー
が触媒とアルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、ジ
ルコニアゾルの中から選択された少なくとも1種以上の
ゾルからなる固着剤と酢酸、無水酢酸、酢酸のアルカリ
塩の内から選択された少なくとも1種以上の粘度低下剤
を含有し、かつ粘度が100cps未満であり、該コー
ト用水性スラリーを該ハニカム構造体表面に塗布し、該
触媒をハニカム構造体表面に固着させ、次いで焼成する
ことを特徴とする排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関からの酸素濃度
の高い排ガス中に含まれる窒素酸化物(NOx)を低減
する排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法に関
し、さらに詳しくは、リーンバーンガソリンエンジン、
ディーゼルエンジン等の内燃機関からの酸素濃度の高い
排ガス中のNOxを低減する排ガス浄化用ハニカム構造
体触媒の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大気汚染防止を目的として近年、リーン
バーンガソリンエンジン自動車およびディーゼルエンジ
ンを搭載した自動車またはコージェネレーション発電機
等の内燃機関からの排ガスのように、高い酸素濃度の内
燃機関の排ガスを浄化することが急務となっている。
【0003】こうした用途の触媒としては、非常に高い
ガス空間速度で使用されるために圧力損失を可能な限り
低減する必要があり、一般にガス流通方向に形成された
多数の直通管状通路(セルと呼ぶ)を有するコージェラ
イトあるいはムライト等からなるセラミック製もしくは
ニッケル−クロム−鉄等各種成分の金属製のハニカム構
造体各セルの表面に、所望の触媒を薄膜状に塗布したハ
ニカム構造体触媒が使用されている。
【0004】ハニカム構造体の各セルに触媒を塗布する
方法としては、粉末状のアルミナ、シリカ、ゼオライ
ト、シリカ・アルミナ、チタニア、ジルコニア等から選
択される酸化物もしくは複合酸化物である多孔質耐熱性
担体に有効成分を担持し、触媒とし、これをアルミナゾ
ル、シリカゾル等の適当な固着剤と混合して水性スラリ
ーとなし、このスラリーに前記のハニカム構造体をディ
ッピングした後、セル内の余分なスラリーを加圧空気等
でブローして除去し、乾燥後、熱処理(焼成)して調製
される。
【0005】例えば特開平2−111438号公報で
は、H型モルデナイトおよびH−Y型ゼオライトでの不
安定なスラリーに代えて、アルカリ金属の陽イオンまた
はアルカリ土類金属の陽イオンを含むモルデナイトまた
はY型ゼオライトで調製した安定なスラリーをウォッシ
ュコートしてコート層を形成した後、陽イオンを水素イ
オンに変換する方法が提案されている。また特開平4−
48931号公報ではアルミナ、アルミナと酸化バリウ
ム、アルミナと酸化バリウムと酸化ランタン等の金属酸
化物の混合粉末と白金族金属塩およびグリセリンもしく
はポリエチレングリコールを添加剤としたスラリーを使
用する方法が開示され、特開平4−59055号公報で
は触媒スラリーに含まれる触媒と同質の媒体でセルを湿
潤させた後、触媒スラリーを塗布する方法を開示してい
る。
【0006】これらの技術の他にも、例えば特開平4−
224109号公報では遷移金属含有ゼオライトの粉末
に無機粘結剤、増粘剤を添加物として加え、粘度を20
0〜3,000cpsに調整した水性スラリーをウォッ
シュコートする方法が開示されている。
【0007】銀や銀化合物を有効成分とし、これをシリ
カ、アルミナ等の多孔質耐熱性担体上に担持した触媒を
ハニカム構造体のセル表面にウォッシュコートによって
塗布し、排ガス浄化用ハニカム構造体触媒を製造する場
合、触媒に所望の反応特性と寿命を付与するために、よ
り多くの触媒をハニカム構造体に塗布し、かつ、膜厚が
均一で剥離性の少ないコート膜を形成しなければならな
い。しかし、従来の方法によって触媒をハニカム構造体
にウォッシュコートするためのスラリーを調製する時に
は、スラリーの粘度が高く、また、触媒の粒子がスラリ
ー中で安定に懸濁せず、短時間に沈降分離が発生すると
いう問題があった。
【0008】従来の方法で調製したような高粘度のスラ
リーを使用して、触媒をセル表面に固着させるに当た
り、ハニカム構造体をこの水性スラリーにディップした
場合、各セルに均一にスラリーが侵入し難く、コート層
の厚さと固着量の均一性に大きな障害となる傾向にあ
る。また、こうした高粘度スラリーの場合には、セルに
付着した余分なスラリーを加圧空気によるブロー等でも
除去し難く、セルの端面もしくは内部に多くが残留して
しばしばセルを閉塞(セルプラグと呼ぶ)させることが
ある。スラリー粘度を低下させる手段として一般に触媒
の濃度を下げる方法があるが、この場合にはハニカム構
造体に1回当たりに塗布できるスラリー量が低下し、塗
布回数の著しい増加を伴うので、製造価格上から問題と
なり、経済的ではない。さらに、従来の方法によるスラ
リー調製では触媒のスラリー中での懸濁状態が安定でな
く短時間に沈降する。この状態でスラリーをハニカム構
造体に塗布しようとすればコート量と膜厚が一定せず、
ハニカム構造体触媒の製造において再現性が得られない
とう欠点を生ずる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題を解決し、触媒をハニカム構造体の表面に強
固かつ薄膜状に固着させ、触媒の耐脱落性、耐剥離性を
改良した排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、低
粘度かつ触媒の沈降が少ないコート用水性スラリーを用
いることによって達成される。
【0011】すなわち、本発明は、排ガスの流通方向に
形成された多数のセルを有するハニカム構造体の表面
に、触媒を固着させてなる排ガス浄化用ハニカム構造体
触媒の製造方法であって、該触媒を水性スラリー化して
ハニカム構造体表面にコートして固着させるに際し、該
コート用水性スラリーが触媒とアルミナゾル、シリカゾ
ル、チタニアゾル、ジルコニアゾルの中から選択された
少なくとも1種以上のゾルからなる固着剤と酢酸、無水
酢酸、酢酸のアルカリ塩の内から選択された少なくとも
1種以上の粘度低下剤を含有し、かつ粘度が100cp
s未満であり、該コート用水性スラリーを該ハニカム構
造体表面に塗布し、該触媒をハニカム構造体表面に固着
させ、次いで焼成することを特徴とする排ガス浄化用ハ
ニカム構造体触媒の製造方法にある。
【0012】本発明に用いられる触媒は、特に制限され
ないが、好ましくは銀または銀化合物から選択された少
なくとも1種の活性成分が多孔質耐熱性担体に担持され
たものである。銀化合物としては酸化銀や塩化銀、臭化
銀といったハロゲン化銀や炭酸銀、硫酸銀、燐酸銀等が
好ましく例示される。触媒特性からこれら活性成分の量
は銀に換算して好ましくは0.01〜20.0重量%、
さらに好ましくは0.05〜15.0重量%含有するこ
とが望ましい。銀に換算した量が触媒総量に対して0.
01重量%未満の場合には、窒素酸化物の除去効率が小
さく、20.0重量%を超えた場合には、高温での窒素
酸化物除去効率が劣ったものとなる。
【0013】多孔質耐熱性担体としては、シリカ、アル
ミナ、チタニア、ジルコニア等の酸化物あるいはシリカ
・アルミナ、ゼオライトといったこれらの複合酸化物等
が挙げられる。この多孔質耐熱性担体は、通常酸化物の
状態で銀化合物を担持するが、特に酸化物に限定される
ものではなく、熱分解を経ていない水和酸化物上に前記
の銀化合物を担持し、最終的に熱処理して触媒となすこ
ともできる。
【0014】多孔質耐熱性担体への前記銀化合物の担持
方法は特に限定されるものではなく、任意の方法でよい
が、例えば硝酸銀水溶液に前記の担体粉末を懸濁させた
後に、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム等の水溶性塩
素化合物の水溶液を添加し、担体上に塩化銀として担持
させた後、熱処理して触媒とすることができる。
【0015】本発明では、このようにして得られた触媒
をコート用水性スラリーとする。このコート用スラリー
には、触媒に加えて固着剤と粘度低下剤とを含有する。
【0016】固着剤は、コート用水性スラリーでハニカ
ム構造体の表面にウォッシュコートした後、熱処理(焼
成)によって触媒の粒子をハニカム構造体のセル表面に
強固に固着させるためのもので、具体的にはアルミナゾ
ル、シリカゾル、チタニアゾル、ジルコニアゾルの中か
ら選択された少なくとも1種以上のゾルから選択され
る。また、水性スラリーの粘度を低下させるための粘度
低下剤としては酢酸、無水酢酸、酢酸カリウム、酢酸ナ
トリウム等の酢酸アルカリ塩の少なくとも1種以上が選
択される。粘度低下剤の含有量は水性スラリー中の触媒
重量に対して、好ましくは0.5〜15.0重量%、さ
らに好ましくは1.0〜12.0重量%である。粘度低
下剤の含有量が0.5重量%未満では粘度低下効果を発
現できず、15.0重量%を超えると触媒の担体成分を
溶解し、触媒性能を劣化させる恐れを有するのみなら
ず、過剰の含有であるため経済性に劣る。
【0017】上記した触媒、固着剤、粘度低下剤を含有
した水性スラリーは撹拌、混合され、さらに水性スラリ
ー中の触媒は湿式粉砕機で粉砕され、触媒のメジアン径
を好ましくし0.1〜15μm、さらに好ましくは0.
5〜12μmとされる。触媒のメジアン径が0.1μm
未満ではスラリー粘度が上昇し、結果としてハニカム構
造体への触媒固着の不均一性、ハニカム構造体触媒から
の触媒の剥離率の増加を招く。他方、触媒のメジアン径
が15μmを超えると水性スラリー中の触媒の沈降が著
しく、安定性に欠ける。
【0018】このようにしてコート用水性スラリーが得
られる。このコート用スラリーの粘度は100cps未
満であることが必要で、固形分濃度は25重量%以上で
あることが望ましい。スラリー粘度が100cps以上
では、ハニカム構造体に水性スラリーをディップする場
合にセル内にスラリーが侵入しずらく、またセル内の余
剰のスラリーを加圧空気で除去する場合に除去しずら
く、結果的にハニカム構造体触媒からの触媒の剥離率が
高くなる。一方、固形分濃度が25重量%未満では、水
性スラリー中の触媒が沈降して安定性に劣ると共に、ハ
ニカム構造体に水性スラリーをウォッシュコートする場
合に、その回数を増加しなければならず、経済的に不利
である。
【0019】次に、このコート用スラリーにハニカム構
造体をディップし、引き上げた後、ハニカム構造体のセ
ル内の余分なスラリーを除去する(ウォッシュコー
ト)。さらに、乾燥を数回繰り返し、触媒をハニカム構
造体に固着し、最終的に焼成(熱処理)し、触媒が強固
に固着されたハニカム構造体触媒を得る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明する。
【0021】実施例1 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀4.14gを添
加して溶解した。40℃のこの液に粉末アルミナ水和酸
化物(商品名:Pural SB、Condea社製)
100gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した塩化アン
モニウム1.43gを純水50gに溶解した水溶液を1
5分間で添加して、アルミナ水和酸化物粒子表面に塩化
銀を担持させた。60分間熟成した後、濾過、洗浄を繰
り返し、120℃で乾燥、さらに450℃で60分間焼
成、粉砕して銀に換算して2.97wt%を含有する、
銀/アルミナ触媒を得た。
【0022】次に、この触媒45gと純水100g、酢
酸2.25gおよびアルミナゾル(アルミナ含有率1
0.5wt%)21.4gを加えて撹拌、混合し、湿式
粉砕機を用いて触媒のメジアン径8.5μmとし、固形
分濃度28.0wt%の水性スラリーを調製した。この
スラリーの粘度を測定したところ15cpsであった。
【0023】このスラリーに直径20mm、高さ16m
m、セル数400セル/inch2のコージェライト製
ハニカム構造体をディップし、引き上げた後に加圧空気
によりセル内の余分なスラリーを除去した。190〜2
00℃で乾燥してこの操作を3回繰り返した。最終的に
600℃で90分間空気中で焼成し、ハニカム構造体触
媒を得た。この時に用いたスラリーの物性を表1、また
ハニカム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示す。
【0024】なお、表1における沈降安定性比較試験
は、調製した水性スラリーを容積100mlのメスシリ
ンダーに80ml入れ、静置し、所定時間(1時間、2
1時間、110時間)経過後、所定位置のスラリーをホ
ールピペットでサンプリングした。サンプリング位置
は、メスシリンダー底部より、18mm上の位置のサン
プルを「下部」、63mm上の位置のサンプルを「中
部」、112mm上の位置のサンプルを「上部」とし
た。各サンプルは赤外線水分測定器で固形分濃度を測定
し、上部、中部、下部の各固形分濃度勾配の有無から安
定性を比較した。
【0025】また、表2における剥離率の測定は、18
0℃で2時間乾燥してデシケータ中で冷却し、ハニカム
構造体触媒の重量(W1)を測定し、このハニカム構造
体触媒を800℃に維持した電気炉に入れ、15分間保
持後、直ちに室温下に15分間放置した。この操作を2
回繰り返した後、ハニカム構造体触媒を水中に入れ、2
8KHzの超音波処理を10分間実施した。180℃で
2時間乾燥してデシケータ中で冷却した後の重量
(W2)を測定し、下記式から求めた。下記式におい
て、W0はウォッシュコート前のハニカム構造体のみの
重量である。 剥離率=(W1−W2)/(W1−W0)×100
【0026】実施例2 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀14.9gを添
加して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末アルミ
ナ水和酸化物(商品名:Pural SB、Conde
a社製)100gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した
炭酸ナトリウム5.1gを純水50gに溶解した水溶液
を15分間で添加し、アルミナ水和酸化物粒子表面に炭
酸銀を担持させた。60分間熟成後、濾過、洗浄を繰り
返した後、120℃で乾燥、さらに450℃で60分間
焼成、粉砕することにより、銀に換算して10.0wt
%を含有する銀/アルミナ触媒を得た。
【0027】次に、この触媒65gと純水100g、酢
酸2.0gおよびアルミナゾル18.6gを加えて撹
拌、混合し、さらに湿式粉砕機を用いて触媒のメジアン
径を10.5μmとし、固形分濃度36.1wt%の水
性スラリーを得た。このスラリーの粘度を測定したとこ
ろ58cpsであった。
【0028】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
に600℃で90分間焼成してハニカム構造体触媒を調
製した。この時に用いたスラリーの物性を表1、またハ
ニカム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示す。
【0029】実施例3 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀1.59gを添
加して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末ジルコ
ニア(商品名:RC、第一稀元素化学工業社製)100
gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した炭酸ナトリウム
0.55gを純水50gに溶解した水溶液を15分間で
添加して、ジルコニア粒子表面に炭酸銀を担持させた。
60分間熟成して濾過、洗浄を繰り返した後、120℃
で乾燥、さらに450℃で焼成、粉砕することによっ
て、銀に換算して1.0wt%を含有する銀/ジルコニ
ア触媒を得た。
【0030】この触媒50gと純水100g、無水酢酸
5.5gおよびジルコニアゾル(ZrO2含有率25w
t%)22.0gを加えて撹拌、混合し、さらに湿式粉
砕機を用いて触媒のメジアン径を1.0μmとし、固形
分濃度31.4wt%の水性スラリーを調製した。この
スラリーの粘度は41cpsであった。
【0031】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
に600℃で90分間焼成してハニカム構造体触媒を調
製した。この時に用いたスラリーの物性を表1、またハ
ニカム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示す。
【0032】実施例4 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀12.8gを添
加して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末シリカ
・アルミナ(商品名:N633HN、日揮化学社製)1
00gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した塩化ナトリ
ウム4.9gを純水50gに溶解した水溶液を15分間
で添加し、シリカ・アルミナ粒子表面に塩化銀を担持さ
せた。60分間熟成して濾過、洗浄を繰り返した後、1
20℃で乾燥、さらに350℃で焼成、粉砕することに
より、銀に換算して7.2wt%を含有する銀/シリカ
・アルミナ触媒を調製した。
【0033】次に、この触媒40gと純水100g、酢
酸ナトリウム3.2gおよびシリカゾル(SiO2含有
率20.5wt%)9.5gを撹拌、混合し、さらに湿
式粉砕機を用いて触媒のメジアン径を11.6μmと
し、固形分濃度29.5wt%の水性スラリーを得た。
このスラリーの粘度は62cpsであった。
【0034】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
に450℃で60分間焼成してハニカム構造体触媒を得
た。この時のスラリーの物性を表1、またハニカム構造
体触媒の物性を表2に示した。
【0035】実施例5 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀7.4gを添加
して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末アルミナ
(商品名:Puralox SBa、Condea社
製)100gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した塩化
アンモニウム2.8gを純水50gに溶解した水溶液を
15分間で添加して、アルミナ粒子表面に塩化銀を担持
させた。60分間熟成して濾過、洗浄を繰り返した後、
120℃で乾燥、さらに450℃で焼成、粉砕すること
により、銀に換算して4.4wt%を含有する銀/アル
ミナ触媒を調製した。
【0036】次に、この触媒50g、無水酢酸2.5
g、純水100gおよびアルミナゾル23.8gを撹
拌、混合し、さらに湿式粉砕機を用いて触媒のメジアン
径を3.5μmとし、固形分濃度29.8wt%の水性
スラリーを調製した。このスラリーの粘度は21cps
であった。
【0037】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布した。最終
的に600℃で60分間焼成してハニカム構造体触媒を
得た。この時のスラリーの物性を表1、またハニカム構
造体触媒の物性を表2にそれぞれ示した。
【0038】実施例6 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀7.4gを添加
して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末チタニア
(商品名:C−2、石原産業社製)100gを加えて撹
拌、懸濁し、別に調製した塩化アンモニウム2.8gを
純水50gに溶解した水溶液を15分間で添加して、チ
タニア粒子表面に塩化銀を担持させた。60分間熟成し
て濾過、洗浄を繰り返した後、120℃で乾燥、さらに
350℃で焼成、粉砕することにより、銀に換算して
4.4wt%を含有する銀/チタニア触媒を調製した。
【0039】次に、この触媒50g、酢酸2.5g、純
水100gおよびチタニアゾル(TiO2含有率30w
t%)8.3gを撹拌、混合し、さらに湿式粉砕機を用
いて触媒のメジアン径を1.2μmとし、固形分濃度3
2.6wt%の水性スラリーを調製した。このスラリー
の粘度は36cpsであった。
【0040】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布した。最終
的に400℃で60分間焼成してハニカム構造体触媒を
得た。この時のスラリーの物性を表1、またハニカム構
造体触媒の物性を表2にそれぞれ示した。
【0041】実施例7 ビーカーに純水1,000gを採り、硝酸銀5.7gを
添加して溶解した。40℃に維持されたこの液に粉末シ
リカ(商品名:トクシール UR、トクヤマ社製)10
0gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した塩化アンモニ
ウム2.0gを純水50gに溶解した水溶液を15分間
で添加して、シリカの粒子表面に塩化銀を担持させた。
60分間熟成して濾過、洗浄を繰り返した後、120℃
で乾燥、さらに350℃で焼成、粉砕することにより、
銀に換算して3.4wt%を含有する銀/シリカ触媒を
調製した。
【0042】次に、この触媒45g、酢酸カリウム3.
6g、純水100gおよびシリカゾル17.6gを撹
拌、混合し、さらに湿式粉砕機を用いて触媒のメジアン
径を6.5μmとし、固形分濃度31.4wt%である
スラリーを調製した。このスラリーの粘度は85cps
であった。
【0043】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
には400℃で60分間焼成してハニカム構造体触媒を
調製した。この時の使用スラリーの物性を表1、またハ
ニカム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示した。
【0044】比較例1 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀4.14gを添
加して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末アルミ
ナ水和酸化物(商品名:Pural SB、Conde
a社製)100gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した
塩化アンモニウム1.43gを純水50gに溶解した水
溶液を15分間で添加して、アルミナ水和酸化物粒子表
面に塩化銀を担持させた。60分間熟成して後、濾過、
洗浄を繰り返した後、120℃で乾燥、さらに450℃
で60分間焼成、粉砕することにより、銀に換算して
2.97wt%を含有する銀/アルミナ触媒を得た。
【0045】次に、この触媒50gと純水100gおよ
びアルミナゾル23.8gを加えて撹拌、混合し、さら
に湿式粉砕機を用いて触媒のメジアン径を7.5μmと
し、固形分濃度30.2wt%の水性スラリーを調製し
た。このスラリーの粘度を測定したところ318cps
であった。
【0046】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
に600℃で90分間焼成してハニカム構造体触媒を得
た。この時に使用したスラリーの物性を表1、またハニ
カム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示す。
【0047】比較例2 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀7.4gを添加
して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末のアルミ
ナ(商品名:Puralox SBa、Condea社
製)100gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製した塩化
アンモニウム2.8gを純水50gに溶解した水溶液を
15分間で添加して、アルミナ粒子表面に塩化銀を担持
させた。60分間熟成して、濾過、洗浄を繰り返した
後、120℃で乾燥、さらに450℃で60分間焼成、
粉砕することにより、銀に換算して4.4wt%を含有
する銀/アルミナ触媒を得た。
【0048】次に、この触媒65gと純水100gおよ
びアルミナゾル18.6gを加えて撹拌、混合し、さら
に湿式粉砕機を用いて触媒のメジアン径を2.5μmと
し、固形分濃度36.5wt%の水性スラリーを調製し
た。このスラリーの粘度を測定したところ1,250c
psであった。
【0049】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
には600℃で90分間焼成してハニカム構造体触媒を
調製した。この時の使用スラリーの物性を表1、またハ
ニカム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示した。
【0050】比較例3 ビーカーに純水250gを採り、硝酸銀12.8gを添
加して溶解した。40℃に維持したこの液に粉末シリカ
・アルミナ(商品名:N633HN、日揮化学社製)1
00gを加えて撹拌、懸濁し、別に調製された塩化ナト
リウム4.8gを純水50gに溶解した水溶液を15分
間で添加して、粉末状のシリカ・アルミナ粒子表面に塩
化銀を担持させた。60分間熟成して、濾過、洗浄を繰
り返した後、120℃で乾燥、さらに350℃で60分
間焼成し、銀に換算して7.2wt%を含有する銀/シ
リカ・アルミナ触媒を得た。
【0051】次に、この触媒35gと純水100gおよ
びシリカゾル8.5gを加えて撹拌、混合し、さらに湿
式粉砕機を用いて触媒のメジアン径を13.1μmと
し、固形分濃度25.6wt%の水性スラリーを調製し
た。このスラリーの粘度を測定したところ220cps
であった。
【0052】このスラリーを用いて実施例1の方法に準
じてハニカム構造体の表面にスラリーを塗布し、最終的
には600℃で90分間焼成してハニカム構造体触媒を
調製した。この時の使用スラリーの物性を表1、またハ
ニカム構造体触媒の物性を表2にそれぞれ示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、ウォッシュ
コートに用いる水性スラリーが低い粘度にも拘らず、ス
ラリー中の触媒の耐沈降性が改良され、かつ高濃度化が
可能であるため、ハニカム構造体セル表面に触媒をウォ
ッシュコートする場合に、より多くのコート量を少ない
コート回数で塗布できる。また塗布された触媒の膜厚が
薄く、かつ均一であるために使用中の触媒の剥離が少な
く、触媒の耐久性、製造における経済性および剥離量が
少ないことによる使用時の環境良化等の利点を有するこ
とから、本発明により得られるハニカム構造体触媒は、
排ガス浄化用触媒への適用に極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/50 ZAB A B01D 53/36 102 B (72)発明者 小島 光雄 新潟県新津市滝谷本町1番26号日揮化学株 式会社新津事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガスの流通方向に形成された多数のセ
    ルを有するハニカム構造体の表面に、触媒を固着させて
    なる排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法であっ
    て、該触媒を水性スラリー化してハニカム構造体表面に
    コートして固着させるに際し、該コート用水性スラリー
    が触媒とアルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、ジ
    ルコニアゾルの中から選択された少なくとも1種以上の
    ゾルからなる固着剤と酢酸、無水酢酸、酢酸のアルカリ
    塩の内から選択された少なくとも1種以上の粘度低下剤
    を含有し、かつ粘度が100cps未満であり、該コー
    ト用水性スラリーを該ハニカム構造体表面に塗布し、該
    触媒をハニカム構造体表面に固着させ、次いで焼成する
    ことを特徴とする排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記触媒が、銀または銀化合物から選択
    された少なくとも1種の活性成分が多孔質耐熱性担体に
    担持され、該活性成分が銀に換算して0.01〜20.
    0重量%含有するものである請求項1に記載の排ガス浄
    化用ハニカム構造体触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記コート用スラリー中の触媒量に対し
    て、粘度低下剤を0.5〜15.0重量%含有する請求
    項1に記載の排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記コート用水性スラリー中の該触媒の
    メジアン径が0.1〜15μmである請求項1または3
    に記載の排ガス浄化用ハニカム構造体触媒の製造方法。
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