JPH07289645A - イントロデューサー - Google Patents

イントロデューサー

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JPH07289645A
JPH07289645A JP6087046A JP8704694A JPH07289645A JP H07289645 A JPH07289645 A JP H07289645A JP 6087046 A JP6087046 A JP 6087046A JP 8704694 A JP8704694 A JP 8704694A JP H07289645 A JPH07289645 A JP H07289645A
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dilator
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裕之 尾花
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Abstract

(57)【要約】 【構成】フランジ部の内周面に少なくとも4条以上の突
起部あるいは溝部を有するダイレーター部分と端部に前
記突起部あるいは溝部に係合するように溝部あるいは突
起部を設けてなるシース部分を有し、両者が螺合してな
る。 【効果】ダイレーター部分とシース部分の軸方向の変位
および両者間の相対回転が発生せず、かつ片手の操作で
その螺合を解除できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカテーテルを血管等の内
部に導入するために用いられるイントロデューサーに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から血管内にカテーテルを導入する
ために用いられる器具として、カテーテルイントロデュ
ーサーと一般的に称される医療用器具が用いられてい
る。カテーテルイントロデューサーとは通常シースとシ
ースハブを有するシース部、ならびにダイレーターとダ
イレーターハブを有するダイレーター部とで構成されて
おり、血管内に経皮的に挿入する際はシース部内にダイ
レーター部をセットし、ガイドワイヤーを通して血管に
挿入される。
【0003】この挿入の際ダイレーター部とシース部と
を一体化した状態で回転させながら挿入していくと挿入
が容易に行うことができる。従ってこのような使用方法
で用いる場合、ダイレーター部とシース部を軸方向と回
転方向との両方向で確実に嵌合することが必要不可欠で
あるのは言うまでもない。
【0004】このように両方向に安定し、一体的に接続
した状態とするために従来からいくつかの例が開示され
ている。
【0005】例えば(1)特開平2−289269号に
はテーパー状のダイレータハブの雄型嵌合部と同様に、
テーパー状のシースハブの雌型嵌合部を形成しかつその
断面を多角形にすることにより、そのテーパー嵌合で軸
方向の動きを多角形にすることによって回転方向の動き
を防止することができるものが開示されている。
【0006】また(2)実開平1−112849号には
シースハブの端部に螺旋状の凸部を、ダイレータハブの
端部に前記シースハブの螺旋状凸部に係合する溝部を形
成し、シースハブとダイレータハブをネジ留めするもの
が開示されている。
【0007】また(3)特公平3−37430号にはシ
ースハブの端部に雌型角柱部を、ダイレータハブの端部
に雄型角柱部を有することにより回転方向の動きを防止
し且つ雌型角柱部と雄型角柱部の嵌着面に凸部および凹
部を形成し、軸方向の動きを防止することができるもの
が開示されている。
【0008】また(4)実開平5−56153号にはダ
イレータハブの端部にシースハブの端部に嵌着するフラ
ンジを形成し、該フランジの内周面またはシースハブの
外周面のいずれかに溝部を、該フランジの内周面または
シースハブの外周面のいずれかに該溝部に係合する凸部
を形成することによって軸方向の動きを防止することが
できるものが開示されている。
【0009】また(5)実開平5−62264号には前
述の実開平5−56153号のダイレータハブのフラン
ジ部を多角形に且つそれと係合するシースハブの端部も
多角形に形成することによって、回転方向の動きも防止
できるものが開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のとおり、ダイレ
ータ部とシース部の嵌合方法はさまざまなものが開示さ
れているが、いまだ完全なものがないのが現状である。
【0011】例えば(1)に示されているテーパー嵌合
方法では軸方向に一定以上の力がかかった場合、嵌合力
が弱く不安定である。
【0012】また(2)に示されているネジ状嵌合方法
は軸方向および回転方向の動きを防止するためには最も
優れた方法であることは事実であるが、開示のようなネ
ジ嵌合方法では嵌合させる際はともかく、取り外しの際
にもかなり回転させることが必要であり、また嵌合させ
るときダイレータハブとシースハブの位置合わせの煩わ
しさがある。
【0013】また(3)に示されている方法はこの軸方
向の動きと回転方向の動きを防止することに関してはか
なり有効な方法であるが、この方法の場合、確実に嵌合
させるためには嵌着面に十分な距離をとる必要があり、
結果としてシース部からダイレータ部端面までの距離が
大きくガイドワイヤー挿入が困難になり易い。
【0014】また(4)の方法に至っては軸方向の動き
を防止する効果に対しては有効であるが、回転方向の動
きについては全く勘案されていない。
【0015】さらに(5)の方法は軸方向の動きの防止
および回転方向の動きといった機能面に関しては有効な
手段ではあるが、本考案に示されているような凹部ある
いは凸部を合成樹脂等で成形することを勘案すると成形
金型上アンダーの型となり成形金型から離型する際に無
理が生じてバリ、剥がれ等の成形不良が生じやすく、こ
のような不良は本来製造時に発見され除外されるべきも
のであるが、万が一製品として出回った場合、種々に危
険を伴う場合があるため医療用の器具として好ましくな
いし、製造上、不良率とのからみで効率がよくない。
【0016】本発明は従来技術の持つ上述の如き諸問題
が解決されたイントロデューサーを提供すべく、ダイレ
ーターハブの端部にフランジ部分を形成し、該フランジ
の内周部分には少なくとも4つ以上の突起部あるいは4
条以上のネジ溝部が形成されかつシースハブはその外周
部に前記4つ以上の突起部あるいは4条以上のネジ溝部
に係合するように4条以上のネジ溝部あるいは4つ以上
の突起部が形成されてなることによってダイレーター部
とシース部が一体的に嵌合することによって軸方向及び
回転方向の動き一体的に対応しかつ着脱が簡便で、さら
に製造上、簡便確実な成形が可能であるイントロデュー
サーを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、ダイレ
ーターハブの端部にフランジ部分を形成し、該フランジ
の内周部分には4つ以上の突起部あるいは4条以上のネ
ジ溝部が形成されかつシースハブはその外周部に前記4
つ以上の突起部あるいは4条以上のネジ溝部に係合する
ように4条以上のネジ溝部あるいは4つ以上の突起部が
形成されてなるイントロデューサーであり、このような
構成とすることによってダイレーター部とシース部が一
体的に嵌合し、軸方向及び回転方向の動きにも一体的に
対応しかつ簡単な操作での着脱が可能であり、さらに製
造上、簡便確実な成形が可能となる即ち、従来ダイレー
タ部とシース部の嵌合方法として広く採用されていた単
なる凹凸部分の嵌合あるいはテーパー面の密着嵌合とい
った方法を、ダイレータハブ端部に設けられたフランジ
の内周面に設けられた4つ以上の突起部あるいは4条以
上のネジ溝部を、シースハブ端部の外周面に設けられた
4条以上のネジ溝部あるいは4つ以上の突起部と螺合す
ることによって、軸方向および回転方向に対して確実な
嵌合を可能とするものであり、かつフランジ部の内周面
に突起部あるいはシースハブ端部に溝部を設けるといっ
た成形金型上アンダーになる部分に対しても4つ以上の
突起部あるいは4条以上のネジ溝部とすることによって
離型時成形金型を回転させて抜くことにより成型品に無
理な負荷を与えることなく容易に離型が可能となる。
【0018】本発明のような用途に採用されるネジ構造
としては2条もしくは3条ネジでは実用上の嵌合力を確
保するためにネジの回転範囲を90度より大きくする必
要があり回転挿着の際の手間が増えるため好ましくな
い。
【0019】しかしながら本発明のようなイントロデュ
ーサーとしてはその大きさに自ずから限界があり6条ネ
ジぐらいまでが妥当である。
【0020】本発明で採用されるダイレーターハブのフ
ランジ部は連続した周面を有する必要はなく複数に分割
された周面いわゆる係止部、係止爪様のものでその先端
部もしくは先端部内面に4つの突起部を設けた構造とな
っていることもまた装着時の確認性および着脱時の容易
さの点からまた好適である。
【0021】また本発明に採用されるダイレータハブお
よびシースハブの材質としては、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリエチレン、ブタジエンスチレン、AB
S、ポリアミド、ポリカーボネイト等通常一般的な射出
成型グレードの樹脂であれば良く、適度な堅さと柔軟性
(若干の変形性を有する)を兼備したものであればなお
良い。
【0022】ダイレーターに用いられる材質としては皮
膚および血管を拡張し挿入するためにある程度剛性を有
するものであり、なおかつ内部に挿入されたガイドワイ
ヤーに追従するために硬すぎないような材質が好まし
く、ポリプロピレン、ポリエチレン、ETFE等のフッ
素樹脂、ポリアミド、ポリウレタン等が用いられる。
【0023】ネジ溝の深さおよびネジ凸部の高さは要求
される嵌合力や使用する樹脂の種類によって異なるが成
形上および実用上の点を勘案して0.2mm〜1.5m
mの範囲が好適である。また前記の範囲中0.8mm〜
1.2mmの範囲であればシースハブからダイレータハ
ブを外す際回転方向に捩って外す必要がなく軸方向に対
して横方向の力を加えることによって嵌合を外すことが
可能となる。
【0024】さらにネジ溝およびネジ状凸部に関して
は、螺合時、確実な嵌合となったことをクリック感によ
って術者に知らしめるために、螺合時に突き当てとなる
部分近傍に係止段差および係止爪等を設けることもまた
好ましい。
【0025】また本発明におけるシースハブおよび/ま
たはダイレータハブの内部には血管確保時にダイレータ
およびシースからの血液の噴出を防ぐために、シリコ
ン、ラテックス、ブチルゴム、イソプレンゴム等からな
る弁体を設けてあることが好ましい。この弁体は一方の
面と他方の面とで十字スリット状でかつ内部でのみ交差
している弁体であるが、血液が漏出しない弁体であれば
Y字スリットを多段重ねたものや、十字や一字スリット
のダックビル弁、その他公知の弁体であってもかまわな
い。
【0026】また本発明におけるシースハブは、側方部
に生理食塩水あるいはヘパリン等抗凝固剤入り生理食塩
水などを注入するための、他端には三方活栓等が取り付
けられたチューブが取り付けられることも好適であるシ
ースハブとシースとは通常直接取り付けられてなるが、
両者の間にシリコン、ゴム、熱可塑性エラストマー等の
弾性部材もしくはシリコン、ブチルゴム、ポリ塩化ビニ
ル、ポリブタジエン、ポリウレタン等からなるチューブ
等を介して連通状態で間接的に接続されている場合もあ
る。
【0027】さらにシースハブにはその先端側あるいは
別部材として、例えばシースのキンク(折れ曲がり)防
止用の支持体等に血管確保後患者にシースハブを留置し
ておくために縫合糸をかけるための溝部および/または
リング状の糸掛片を設けてなることもまた好適である。
なおシース支持体として用いられる材質としてはシース
本体のキンク防止の観点からスチレン系、オレフィン
系、ポリエステル系等の熱可塑性エラストマーが好まし
い。
【0028】シース本体はチューブ状であり、その先端
部はダイレータの最先端部と同様に第1のテーパで縮径
して、最先端で第1のテーパよりも角度の大きい第2の
テーパをなして縮径している。このような構成により、
ダイレータ本体の先端部との段差が極めて小さく、血管
への挿入時の抵抗が小さい、いわゆる切れ味がよくな
る。シース本体の内径は1mm〜10mm、外径は1.
2mm〜11mm、肉厚は0.1mm〜0.5mmぐら
いが好ましい。
【0029】シース本体の材質は血管に導入するために
ある程度の剛性を有しており、なおかつ内部ルーメンを
大きくとることができる、すなわち肉薄化ができる材質
が好ましい。また、経皮的に血管に留置するために、生
体適合性に優れた物である必要がある。これらの点を考
慮して、ETFE、PTFE、PFA、FEP、PVD
F、PCTFE、ECTFE等の熱可塑性エラストマー
が好適であり、なかでも肉薄にしながらも剛性が保たれ
るという面からETFEが最適であろう。
【0030】なお、シース本体は血管導入位置の確認の
ために用いられるので酸化ビスマス、硫酸バリウム、白
色酸化ビスマス、タングステン等の造影性材料を成形の
際含んでいるほうがより好適である。
【0031】
【作用】本発明のイントロデューサーは上述のように構
成されてなり、ダイレーター部分を装着したイントロデ
ューサーを血管内に挿入する際、ダイレーターハブの端
部にフランジ部分を形成し、該フランジの内周部分には
4つ以上の突起部あるいは4条以上のネジ溝部が形成さ
れかつシースハブはその外周部に前記4つ以上の突起部
あるいは4条以上のネジ溝部に係合するように4条以上
のネジ溝部あるいは4つ以上の突起部が形成されてな
り、これを係合させることにより、ダイレーター部分と
シース部分は一体的な状態となり、血管内に挿入する
際、軸方向及び回転方向の動きにも一体的に対応するた
め、両者が相対的に回転したり軸方向に変位したりする
ことはない。またダイレーター部分をシース部分から離
脱する際には、ダイレーターハブに横方向の力を加える
ことにより、片手でも至極簡単に溝部と突起部の嵌合を
外すことができ、抜去が可能となる。これはダイレータ
ーハブの材質がある程度の柔軟性を有しているので横方
向の力では溝部と突起部の噛み合わせが解除されやすい
からである。
【0032】
【実施例】図1は本発明のイントロデューサーの全体
図。図2は本発明のイントロデューサーのダイレーター
部分とシース部分との嵌合部の拡大図を示す。
【0033】そこで本発明のイントロデューサーを図面
に沿って説明するが本発明はその趣旨を損なわないもの
であればこの実施例に限定されることがないことは言う
までもない。
【0034】図1に示した通り本発明のイントロデュー
サー1はそのダイレーターハブ2の端部にフランジ21
を設けその内周部分に4条以上の突起部22を設けまた
シースハブ3の端部外周面に4条以上の溝部31を設け
て構成した。ダイレーター23をシースハブ3に挿入し
フランジ部分21がシースハブ端部に突き当たってから
略1/4回転を行いダイレーター部分とシース部分を嵌
合させる。これによってダイレーター部分とシース部分
は軸方向への変位がなく、またダイレーター部分の4条
突起とシース部分の4条溝が嵌合しているので両者間の
相対回転は発生しない。
【0035】実際に血管に挿入する際、術者はシースハ
ブを持って操作することが一般的であるが、本発明のイ
ントロデューサーは上述のとおり軸方向の変位と両者間
の相対回転が発生しないため挿入操作が円滑かつ容易に
行われる。
【0036】なおダイレーターを抜去する際にはダイレ
ーターハブを回転させて着脱する方法はさることなが
ら、ダイレーターハブに軸方向に対して横方向の力を加
えることにより、片手でも至極簡単に溝部と突起部の嵌
合を外すことができる。
【0037】
【発明の効果】以上記載した如く、本発明のイントロデ
ューサーはダイレーター部分の端部にフランジあるいは
4つ以上の係止部を設けその内周面に、4条以上の突起
部あるいは溝部が形成されかつシースハブはその外周部
に前記4条以上の突起部あるいは4条以上の溝部に係合
するように4条以上の溝部あるいは突起部が形成されて
なり、これを係合させることにより、ダイレーター部分
とシース部分は一体的な状態となり、血管内に挿入する
際、軸方向及び回転方向の動きにも一体的に対応するた
め、両者が相対的に回転したり軸方向に変位したりする
ことはなく、さらに片手で嵌合を解除できることによ
り、円滑かつ容易に血管への挿入操作ができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のイントロデューサーの1実施例を示す
全体図である。
【図2】本発明のイントロデューサーの嵌合部の拡大図
である。
【図3】本発明のイントロデューサーのダイレーター部
分んを示す部品図である。
【符号の説明】
1 イントロデューサー 2 ダイレータハブ 3 シースハブ 32 シース 4 支持体 41 糸掛片 42 糸掛溝 5 弁体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内管と該内管と連通する中空部を有し該内
    管と連結されたハブからなる内管部分と、外管と該外管
    と連通する中空部を有し該内管と連結されたハブからな
    る外管部分から構成され、該外管ハブは端部に該内管ハ
    ブと係合するためのフランジ部分を形成し、該フランジ
    の内周部分には少なくとも4つ以上の突起部あるいは4
    条以上のネジ溝部が形成されかつ該内管ハブはその外周
    部に前記4つ以上の突起部あるいは4条以上のネジ溝部
    に係合するように、4条以上のネジ溝部あるいは4つ以
    上の突起部が形成されてなることを特徴としたイントロ
    デューサー。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006506202A (ja) * 2002-11-20 2006-02-23 ヴィゴン 局所部位麻酔用器具と該器具のカニューレの製造方法
JP2013017501A (ja) * 2011-07-07 2013-01-31 Sumitomo Bakelite Co Ltd シースダイレータ
JP2015142805A (ja) * 2015-05-11 2015-08-06 住友ベークライト株式会社 シースダイレータ
JPWO2014119527A1 (ja) * 2013-01-29 2017-01-26 テルモ株式会社 イントロデューサ

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