JPH07289097A - 防虫メッシュシート - Google Patents
防虫メッシュシートInfo
- Publication number
- JPH07289097A JPH07289097A JP6086474A JP8647494A JPH07289097A JP H07289097 A JPH07289097 A JP H07289097A JP 6086474 A JP6086474 A JP 6086474A JP 8647494 A JP8647494 A JP 8647494A JP H07289097 A JPH07289097 A JP H07289097A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mesh sheet
- core
- sheath
- component
- insect
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Catching Or Destruction (AREA)
- Knitting Of Fabric (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
- Woven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 1mm以下の目合いで風通しが良く、切断端
の糸ほつれがなくて取扱い性が良く、溶融接着による幅
つなぎが可能であり、耐候性に優れた防虫メッシュシー
トを得ること。 【構成】 ポリエステル系樹脂を芯成分とし、融点が芯
成分よりも少なくとも30℃低い樹脂を鞘成分とした芯
鞘型複合繊維のマルチフィラメントの織編物からなり、
鞘成分により該マルチフィラメントを構成する単繊維同
志および交点において該マルチフィラメント同志が融着
している防虫メッシュシートである。該マルチフィラメ
ントの単繊維デニールは1〜100d、トータルデニー
ルは50〜500dが良い。また、鞘成分に紫外線吸収
剤を添加することができる。
の糸ほつれがなくて取扱い性が良く、溶融接着による幅
つなぎが可能であり、耐候性に優れた防虫メッシュシー
トを得ること。 【構成】 ポリエステル系樹脂を芯成分とし、融点が芯
成分よりも少なくとも30℃低い樹脂を鞘成分とした芯
鞘型複合繊維のマルチフィラメントの織編物からなり、
鞘成分により該マルチフィラメントを構成する単繊維同
志および交点において該マルチフィラメント同志が融着
している防虫メッシュシートである。該マルチフィラメ
ントの単繊維デニールは1〜100d、トータルデニー
ルは50〜500dが良い。また、鞘成分に紫外線吸収
剤を添加することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物栽培用として好適な
防虫メッシュシートに関する。
防虫メッシュシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、植物栽培用防虫シートとして使用
されているものは、ビニロン紡績糸の粗目織物をポリビ
ニルアルコール樹脂で目止め加工した寒冷紗、ビニロン
モノフィラメントやポリエチレンモノフィラメントで製
織したメッシュ織物等が用いられている。近年、農薬に
対する安全性の問題や、コナガ、コナジラミ等の害虫は
農薬に対する抵抗力が強いこともあり、防虫メッシュで
の対応が増加し、需要が拡大しつつある。害虫に対して
は目合いの小さいメッシュほど防虫効果が大きく、害虫
の種類にもよるが防虫メッシュの目合いを1mm以下に
すればかなりの防虫効果が得られるという報告もある。
されているものは、ビニロン紡績糸の粗目織物をポリビ
ニルアルコール樹脂で目止め加工した寒冷紗、ビニロン
モノフィラメントやポリエチレンモノフィラメントで製
織したメッシュ織物等が用いられている。近年、農薬に
対する安全性の問題や、コナガ、コナジラミ等の害虫は
農薬に対する抵抗力が強いこともあり、防虫メッシュで
の対応が増加し、需要が拡大しつつある。害虫に対して
は目合いの小さいメッシュほど防虫効果が大きく、害虫
の種類にもよるが防虫メッシュの目合いを1mm以下に
すればかなりの防虫効果が得られるという報告もある。
【0003】従来の防虫メッシュシートでは、メッシュ
の目合いが1mm以下で好適なメッシュシートは得られ
ていない。ビニロン紡績糸の寒冷紗の場合、1mm以下
の目合いでは紡績糸の毛羽が網目を覆ってしまうため風
通しが悪くなり、風によるフラッタリング現象でシート
が破れたり換気が悪くなるという問題がある。また、ビ
ニロンモノフィラメントやポリエチレンモノフィラメン
トで製織したメッシュシートは糸の製法上の都合および
糸の引掛け強力の点から、250d以下の細い糸を作る
ことが困難であり、250d以上の糸で1mm以下の目
合いのメッシュシートにした場合、重量が重くなったり
風通しが悪くなり、風によるフラッタリング現象でシー
トが破れたり換気が悪くなるという問題がある。さら
に、ビニロンモノフィラメントやポリエチレンモノフィ
ラメントで製織したメッシュシートは目止めが困難なた
め、はさみ等の刃物で切断した場合、糸がほつれやすく
取扱い性に問題がある。一方、従来の防虫メッシュシー
トは幅つなぎして使う場合、溶融接着が難しいため、縫
糸による縫製で対応しており、縫製コストが高い。
の目合いが1mm以下で好適なメッシュシートは得られ
ていない。ビニロン紡績糸の寒冷紗の場合、1mm以下
の目合いでは紡績糸の毛羽が網目を覆ってしまうため風
通しが悪くなり、風によるフラッタリング現象でシート
が破れたり換気が悪くなるという問題がある。また、ビ
ニロンモノフィラメントやポリエチレンモノフィラメン
トで製織したメッシュシートは糸の製法上の都合および
糸の引掛け強力の点から、250d以下の細い糸を作る
ことが困難であり、250d以上の糸で1mm以下の目
合いのメッシュシートにした場合、重量が重くなったり
風通しが悪くなり、風によるフラッタリング現象でシー
トが破れたり換気が悪くなるという問題がある。さら
に、ビニロンモノフィラメントやポリエチレンモノフィ
ラメントで製織したメッシュシートは目止めが困難なた
め、はさみ等の刃物で切断した場合、糸がほつれやすく
取扱い性に問題がある。一方、従来の防虫メッシュシー
トは幅つなぎして使う場合、溶融接着が難しいため、縫
糸による縫製で対応しており、縫製コストが高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記欠
点が解決され、1mm以下の目合いで風通しが良く、切
断端の糸ほつれがなくて取扱い性が良く、幅つなぎをす
る場合でも溶融接着による接合可能な防虫メッシュシー
トを提供することである。
点が解決され、1mm以下の目合いで風通しが良く、切
断端の糸ほつれがなくて取扱い性が良く、幅つなぎをす
る場合でも溶融接着による接合可能な防虫メッシュシー
トを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明はポリエス
テル系樹脂を芯成分とし、融点が芯成分よりも少なくと
も30℃低い樹脂を鞘成分とした芯鞘型複合繊維のマル
チフィラメントの織編物からなり、鞘成分により該マル
チフィラメントを構成する単繊維同志および交点におい
て該マルチフィラメント同志が融着していることを特徴
とする防虫メッシュシートであり、さらに、該防虫メッ
シュシートの目合いが1mm以下であることを特徴とす
る防虫メッシュシートであり、該マルチフィラメントの
単繊維デニールが1〜100デニールであり、該マルチ
フィラメントのトータルデニールが50〜500デニー
ルであることを特徴とする防虫メッシュシートであり、
さらに、鞘成分が紫外線吸収剤を含有するポリオレフィ
ン樹脂であることを特徴とする防虫メッシュシートであ
る。
テル系樹脂を芯成分とし、融点が芯成分よりも少なくと
も30℃低い樹脂を鞘成分とした芯鞘型複合繊維のマル
チフィラメントの織編物からなり、鞘成分により該マル
チフィラメントを構成する単繊維同志および交点におい
て該マルチフィラメント同志が融着していることを特徴
とする防虫メッシュシートであり、さらに、該防虫メッ
シュシートの目合いが1mm以下であることを特徴とす
る防虫メッシュシートであり、該マルチフィラメントの
単繊維デニールが1〜100デニールであり、該マルチ
フィラメントのトータルデニールが50〜500デニー
ルであることを特徴とする防虫メッシュシートであり、
さらに、鞘成分が紫外線吸収剤を含有するポリオレフィ
ン樹脂であることを特徴とする防虫メッシュシートであ
る。
【0006】本発明の防虫メッシュシートに用いられる
マルチフィラメントは、ポリエステル系樹脂を芯成分と
し、融点が芯成分よりも少なくとも30℃低い樹脂を鞘
成分とした芯鞘型複合繊維のマルチフィラメントである
ことが必要である。該マルチフィラメントは、可紡性重
合体を特定の芯鞘型口金を用いて溶融紡糸法によって紡
糸して得た芯鞘型複合繊維を延伸し、熱処理して得た繊
維である。
マルチフィラメントは、ポリエステル系樹脂を芯成分と
し、融点が芯成分よりも少なくとも30℃低い樹脂を鞘
成分とした芯鞘型複合繊維のマルチフィラメントである
ことが必要である。該マルチフィラメントは、可紡性重
合体を特定の芯鞘型口金を用いて溶融紡糸法によって紡
糸して得た芯鞘型複合繊維を延伸し、熱処理して得た繊
維である。
【0007】ポリエステル系樹脂を芯成分とすることに
より、芯成分より低融点の樹脂のみで紡糸するのに比べ
可紡性が良く、特に250d以下の細い糸を作るには非
常に有効な方法である。また、ポリエステル系樹脂は屋
外での使用に対し耐候性が比較的良く、寸法安定性が良
いことから適当な樹脂といえる。芯成分として用いられ
るポリエステル系の可紡性重合体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、エチレンテレフタレート系重合体、
ポリブチレンテレフタレート、ブチレンテレフタレート
系重合体等のポリエステル系樹脂、などが挙げられる。
より、芯成分より低融点の樹脂のみで紡糸するのに比べ
可紡性が良く、特に250d以下の細い糸を作るには非
常に有効な方法である。また、ポリエステル系樹脂は屋
外での使用に対し耐候性が比較的良く、寸法安定性が良
いことから適当な樹脂といえる。芯成分として用いられ
るポリエステル系の可紡性重合体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、エチレンテレフタレート系重合体、
ポリブチレンテレフタレート、ブチレンテレフタレート
系重合体等のポリエステル系樹脂、などが挙げられる。
【0008】鞘成分樹脂は芯成分のポリエステル系樹脂
より融点が少なくとも30℃、好ましくは50℃以上低
いことが必要である。鞘成分の融点が低いことにより、
耐候性を向上させるために鞘成分に添加する紫外線吸収
剤が溶融紡糸時に分解することがなく、フィラメント全
体の耐光性の向上に有効に働く。鞘成分の融点が高い
と、溶融紡糸時に鞘成分に紫外線吸収剤を添加しても分
解が激しくフィラメントの耐光性を向上させることが難
しく、また、紡糸調子も悪くなる。さらに、鞘成分の融
点が低いことにより、製編織後の基布を熱処理して芯成
分の特性を損なうことなく鞘成分の樹脂を融着させ目止
めを行うことや、製品を溶融接合で幅つなぎをすること
も容易に行うことができる。
より融点が少なくとも30℃、好ましくは50℃以上低
いことが必要である。鞘成分の融点が低いことにより、
耐候性を向上させるために鞘成分に添加する紫外線吸収
剤が溶融紡糸時に分解することがなく、フィラメント全
体の耐光性の向上に有効に働く。鞘成分の融点が高い
と、溶融紡糸時に鞘成分に紫外線吸収剤を添加しても分
解が激しくフィラメントの耐光性を向上させることが難
しく、また、紡糸調子も悪くなる。さらに、鞘成分の融
点が低いことにより、製編織後の基布を熱処理して芯成
分の特性を損なうことなく鞘成分の樹脂を融着させ目止
めを行うことや、製品を溶融接合で幅つなぎをすること
も容易に行うことができる。
【0009】鞘成分として用いられる低融点の可紡性重
合体としては、ポリエチレン、エチレン系重合体、ポリ
プロピレン、エチレンプロピレン系重合体等のオレフィ
ン系樹脂、が挙げられる。イソフタル酸(IPA)、ス
ルホイソフタル酸(SIP)等で変性した変性ポリエス
テル系樹脂は軟化点は低くても一般に融点が高く、しか
も耐光性も劣るため鞘成分として必ずしも好ましい樹脂
ではないが、融点が低く、紫外線吸収剤を添加すること
により耐光性を十分改善することができる場合には鞘成
分として使用することができる。
合体としては、ポリエチレン、エチレン系重合体、ポリ
プロピレン、エチレンプロピレン系重合体等のオレフィ
ン系樹脂、が挙げられる。イソフタル酸(IPA)、ス
ルホイソフタル酸(SIP)等で変性した変性ポリエス
テル系樹脂は軟化点は低くても一般に融点が高く、しか
も耐光性も劣るため鞘成分として必ずしも好ましい樹脂
ではないが、融点が低く、紫外線吸収剤を添加すること
により耐光性を十分改善することができる場合には鞘成
分として使用することができる。
【0010】該芯鞘型複合繊維の芯鞘比は80/20〜
20/80が好ましく、より好ましくは60/40〜4
0/60である。鞘比率が80%を越える場合は、紡糸
工程での安定生産が難しいことと、熱処理後の製品の引
張強力および引裂強力が低くなり好ましくない。また鞘
比率が20%を下回る場合は、製編織後の熱処理による
目止め性が低下し好ましくない。該芯鞘型複合繊維は一
芯型でも多芯型でも良い。
20/80が好ましく、より好ましくは60/40〜4
0/60である。鞘比率が80%を越える場合は、紡糸
工程での安定生産が難しいことと、熱処理後の製品の引
張強力および引裂強力が低くなり好ましくない。また鞘
比率が20%を下回る場合は、製編織後の熱処理による
目止め性が低下し好ましくない。該芯鞘型複合繊維は一
芯型でも多芯型でも良い。
【0011】該芯鞘型複合繊維の単繊維デニールは1〜
100dの範囲が好ましく、より好ましくは1〜10d
の範囲が良い。1dを下回る場合は、紡糸性に問題があ
り、100dを越える場合は、単繊維のバラケにより製
編織性に問題があり好ましくない。本発明においては、
該芯鞘型複合繊維をマルチフィラメントの状態で用い
る。該マルチフィラメントのトータルデニールは50〜
1500dが一般的であるが、好適には50〜500d
であり、さらに好ましくは50〜250dである。50
dを下回る場合は、強力が低いため製編織性、実用性に
問題があり、500dを越える場合は、本発明の目的で
ある1mm以下の目合いにすることが難しく好ましくな
い。マルチフィラメントは製編織に当たって取り扱い性
をよくするために必要に応じて撚りを掛けるが、撚数は
特に限定されるものではない。
100dの範囲が好ましく、より好ましくは1〜10d
の範囲が良い。1dを下回る場合は、紡糸性に問題があ
り、100dを越える場合は、単繊維のバラケにより製
編織性に問題があり好ましくない。本発明においては、
該芯鞘型複合繊維をマルチフィラメントの状態で用い
る。該マルチフィラメントのトータルデニールは50〜
1500dが一般的であるが、好適には50〜500d
であり、さらに好ましくは50〜250dである。50
dを下回る場合は、強力が低いため製編織性、実用性に
問題があり、500dを越える場合は、本発明の目的で
ある1mm以下の目合いにすることが難しく好ましくな
い。マルチフィラメントは製編織に当たって取り扱い性
をよくするために必要に応じて撚りを掛けるが、撚数は
特に限定されるものではない。
【0012】該芯鞘型複合繊維のマルチフィラメントを
製編織してできた粗目布帛をクリップやピンテンターま
たはロールカレンダー等で熱処理し、マルチフィラメン
トを構成する単繊維同志およびマルチフィラメントの交
点でマルチフィラメント同志を鞘成分樹脂で溶融接着さ
せ目ずれのないシート状にする。本発明の防虫メッシュ
シートの一例の横断面図を図1に示す。図中、1、2は
それぞれ経糸および緯糸であり、3はマルチフィラメン
ト同志の融着部である。また、図2は防虫メッシュシー
トを構成する芯鞘型複合繊維の一例の断面図であり、図
中、4は芯成分、5は鞘成分、6は単繊維同志の融着部
である。
製編織してできた粗目布帛をクリップやピンテンターま
たはロールカレンダー等で熱処理し、マルチフィラメン
トを構成する単繊維同志およびマルチフィラメントの交
点でマルチフィラメント同志を鞘成分樹脂で溶融接着さ
せ目ずれのないシート状にする。本発明の防虫メッシュ
シートの一例の横断面図を図1に示す。図中、1、2は
それぞれ経糸および緯糸であり、3はマルチフィラメン
ト同志の融着部である。また、図2は防虫メッシュシー
トを構成する芯鞘型複合繊維の一例の断面図であり、図
中、4は芯成分、5は鞘成分、6は単繊維同志の融着部
である。
【0013】
【作用】本発明で規定する芯鞘型複合繊維のマルチフィ
ラメントを用いて作った防虫メッシュシートは、1mm
以下の目合いで風通しが良く、切断端の糸ほつれがなく
て取扱い性が良く、幅つなぎをする場合でも溶融接着に
よる接合が可能である。さらに、鞘成分にオレフィン系
樹脂を使用する場合、紫外線吸収剤を添加することによ
り、耐候性の向上が図られる。
ラメントを用いて作った防虫メッシュシートは、1mm
以下の目合いで風通しが良く、切断端の糸ほつれがなく
て取扱い性が良く、幅つなぎをする場合でも溶融接着に
よる接合が可能である。さらに、鞘成分にオレフィン系
樹脂を使用する場合、紫外線吸収剤を添加することによ
り、耐候性の向上が図られる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施態様の一例を具体的な実
施例で説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
施例で説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0015】実施例1 溶融粘度[η]が0.68のポリエチレンテレフタレー
トを芯成分とし、紫外線吸収剤を2重量%添加した高密
度ポリエチレンを鞘成分として、芯鞘型ノズルの紡糸口
金を用いて紡糸し、延伸熱処理を行って芯鞘比が50/
50で150d/48fの芯鞘型複合繊維のマルチフィ
ラメントを得た。このマルチフィラメントに300t/
mの撚を掛け、経糸密度35本/インチ、緯糸密度35
本/インチで平織組織の織物を得た。さらに、クリップ
テンターを用い、150℃で30秒の熱処理を行い、防
虫メッシュシートを得た。得られた防虫メッシュシート
の性能は第1表に示すように満足できるものであった。
トを芯成分とし、紫外線吸収剤を2重量%添加した高密
度ポリエチレンを鞘成分として、芯鞘型ノズルの紡糸口
金を用いて紡糸し、延伸熱処理を行って芯鞘比が50/
50で150d/48fの芯鞘型複合繊維のマルチフィ
ラメントを得た。このマルチフィラメントに300t/
mの撚を掛け、経糸密度35本/インチ、緯糸密度35
本/インチで平織組織の織物を得た。さらに、クリップ
テンターを用い、150℃で30秒の熱処理を行い、防
虫メッシュシートを得た。得られた防虫メッシュシート
の性能は第1表に示すように満足できるものであった。
【0016】比較例1 ビニロン紡績糸の30´sの糸を用い、経糸密度32本
/インチ、緯糸密度30本/インチで平織組織の織物を
得た。この織物をポリビニルアルコール水溶液でディッ
プしテンターで乾燥させて防虫メッシュシートを得た。
得られた防虫メッシュシートの性能は第1表に示すよう
に、風通しが悪く熱融着接合性がないものであった。
/インチ、緯糸密度30本/インチで平織組織の織物を
得た。この織物をポリビニルアルコール水溶液でディッ
プしテンターで乾燥させて防虫メッシュシートを得た。
得られた防虫メッシュシートの性能は第1表に示すよう
に、風通しが悪く熱融着接合性がないものであった。
【0017】比較例2 紫外線吸収剤を2重量%添加した高密度ポリエチレンを
用い、通常ノズルの紡糸口金で紡糸し、延伸熱処理を行
って300dのモノフィラメントを得た。このモノフィ
ラメントで経糸密度30本/インチ、緯糸密度30本/
インチで平織組織の織物を得た。得られた防虫メッシュ
シートの性能は第1表に示すように重量が重く、風通し
が悪く、熱融着されていないため切断端の糸ほつれがあ
り、取扱い性の悪いものであった。モノフィラメント同
志を交差点で熱融着させるため熱風処理を行ったとこ
ろ、温度を高くするとメッシュシートが破断し、温度を
低下させると交差点で融着せず、実質的にフィラメント
同志が融着したシートを得ることはできなかった。
用い、通常ノズルの紡糸口金で紡糸し、延伸熱処理を行
って300dのモノフィラメントを得た。このモノフィ
ラメントで経糸密度30本/インチ、緯糸密度30本/
インチで平織組織の織物を得た。得られた防虫メッシュ
シートの性能は第1表に示すように重量が重く、風通し
が悪く、熱融着されていないため切断端の糸ほつれがあ
り、取扱い性の悪いものであった。モノフィラメント同
志を交差点で熱融着させるため熱風処理を行ったとこ
ろ、温度を高くするとメッシュシートが破断し、温度を
低下させると交差点で融着せず、実質的にフィラメント
同志が融着したシートを得ることはできなかった。
【0018】比較例3 比較例2と同様に、通常の紡糸法で得られたビニロンモ
ノフィラメント250dを用い、経糸密度22本/イン
チ、緯糸密度20本/インチで平織組織の織物を得た。
得られた防虫メッシュシートの性能は第1表に示すよう
に、熱融着接合性がないため切断端の糸ほつれがあり、
取扱い性の悪いものであった。
ノフィラメント250dを用い、経糸密度22本/イン
チ、緯糸密度20本/インチで平織組織の織物を得た。
得られた防虫メッシュシートの性能は第1表に示すよう
に、熱融着接合性がないため切断端の糸ほつれがあり、
取扱い性の悪いものであった。
【0019】
【表1】 注)測定方法は次の通り。 1.引張強力、引裂強力、重量は、JIS L−109
6による。 2.目合いは、万能投影機で20倍に拡大して糸と糸の
隙間を実測。 3.目止強力は、糸の引抜き強力を引張強力の測定方法
に準じて測定。経方向に幅1インチ×長さ10cmのサ
ンプルを取り、経方向の糸が1本おきに抜けるよう5c
mの距離をおいて一本おきに切断したサンプルで測定す
る。 4.取扱性、通風性は、実展張での評価であり、良○〜
△〜×不良で評価。 5.熱融着接合性は、ヒートシーラーでの評価であり、
良○〜△〜×不良で評価。 6.耐候性は、屋外暴露1年で評価し、破れなし○、破
れ有り×で評価。
6による。 2.目合いは、万能投影機で20倍に拡大して糸と糸の
隙間を実測。 3.目止強力は、糸の引抜き強力を引張強力の測定方法
に準じて測定。経方向に幅1インチ×長さ10cmのサ
ンプルを取り、経方向の糸が1本おきに抜けるよう5c
mの距離をおいて一本おきに切断したサンプルで測定す
る。 4.取扱性、通風性は、実展張での評価であり、良○〜
△〜×不良で評価。 5.熱融着接合性は、ヒートシーラーでの評価であり、
良○〜△〜×不良で評価。 6.耐候性は、屋外暴露1年で評価し、破れなし○、破
れ有り×で評価。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、ポリエステル系樹脂
を芯成分とし、芯成分より低融点の樹脂を鞘成分とした
芯鞘型複合繊維のマルチフィラメントを用いて製編織し
た粗目布帛を溶融接着させた防虫メッシュシートは、従
来のビニロン紡績糸を用いた寒冷紗やビニロンまたはポ
リエチレンのモノフィラメントを用いた防虫メッシュシ
ートにおいて、1mm以下の目合いでは風通しが悪く重
量が重たい、切断端の糸ほつれにより取扱い性が悪い、
幅つなぎでの溶融接合ができない等の問題があり、その
問題に対する改善効果は大きい。さらに、鞘成分にポリ
オレフィン系樹脂を使用した場合、紫外線吸収剤を添加
することにより耐候性の向上を図ることができる。
を芯成分とし、芯成分より低融点の樹脂を鞘成分とした
芯鞘型複合繊維のマルチフィラメントを用いて製編織し
た粗目布帛を溶融接着させた防虫メッシュシートは、従
来のビニロン紡績糸を用いた寒冷紗やビニロンまたはポ
リエチレンのモノフィラメントを用いた防虫メッシュシ
ートにおいて、1mm以下の目合いでは風通しが悪く重
量が重たい、切断端の糸ほつれにより取扱い性が悪い、
幅つなぎでの溶融接合ができない等の問題があり、その
問題に対する改善効果は大きい。さらに、鞘成分にポリ
オレフィン系樹脂を使用した場合、紫外線吸収剤を添加
することにより耐候性の向上を図ることができる。
【図1】本発明の防虫メッシュシートの一例の横断面図
である。
である。
1 経糸 2 緯糸 3 芯成分 4 鞘成分 5 単繊維同志の融着部 6 マルチフィラメント同志の融着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04B 1/14
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリエステル系樹脂を芯成分とし、融点
が芯成分よりも少なくとも30℃低い樹脂を鞘成分とし
た芯鞘型複合繊維のマルチフィラメントの織編物からな
り、鞘成分により該マルチフィラメントを構成する単繊
維同志および交点において該マルチフィラメント同志が
融着していることを特徴とする防虫メッシュシート。 - 【請求項2】 目合いが1mm以下であることを特徴と
する請求項1記載の防虫メッシュシート。 - 【請求項3】 該マルチフィラメントの単繊維デニール
が1〜100デニールであり、該マルチフィラメントの
トータルデニールが50〜500デニールであることを
特徴とする請求項1又は請求項2記載の防虫メッシュシ
ート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6086474A JPH07289097A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 防虫メッシュシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6086474A JPH07289097A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 防虫メッシュシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07289097A true JPH07289097A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=13887973
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6086474A Pending JPH07289097A (ja) | 1994-04-25 | 1994-04-25 | 防虫メッシュシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07289097A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002176863A (ja) * | 2000-12-15 | 2002-06-25 | Kanebo Ltd | 農業用ネット |
WO2007138213A2 (fr) * | 2006-06-01 | 2007-12-06 | Dupey Michele | Protection contre une infestation par les poux de tête |
WO2008102822A1 (ja) | 2007-02-20 | 2008-08-28 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤を含む高分子材料 |
JP2008237121A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Kb Seiren Ltd | 農業用防虫ネット |
WO2008123504A1 (ja) | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009022736A1 (ja) | 2007-08-16 | 2009-02-19 | Fujifilm Corporation | ヘテロ環化合物、紫外線吸収剤及びこれを含む組成物 |
WO2009123142A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009123141A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009136624A1 (ja) | 2008-05-09 | 2009-11-12 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
US20110120001A1 (en) * | 2008-07-30 | 2011-05-26 | Basf Se | Insecticide-impregnated nets and use thereof for protecting against pests |
JP2019000003A (ja) * | 2017-06-12 | 2019-01-10 | ユニチカ株式会社 | 防蟻用メッシュシート |
JP2020162462A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | ユニチカ株式会社 | 防蟻シート |
-
1994
- 1994-04-25 JP JP6086474A patent/JPH07289097A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002176863A (ja) * | 2000-12-15 | 2002-06-25 | Kanebo Ltd | 農業用ネット |
WO2007138213A2 (fr) * | 2006-06-01 | 2007-12-06 | Dupey Michele | Protection contre une infestation par les poux de tête |
WO2007138213A3 (fr) * | 2006-06-01 | 2008-01-17 | Michele Dupey | Protection contre une infestation par les poux de tête |
WO2008102822A1 (ja) | 2007-02-20 | 2008-08-28 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤を含む高分子材料 |
JP2008237121A (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-09 | Kb Seiren Ltd | 農業用防虫ネット |
WO2008123504A1 (ja) | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009022736A1 (ja) | 2007-08-16 | 2009-02-19 | Fujifilm Corporation | ヘテロ環化合物、紫外線吸収剤及びこれを含む組成物 |
WO2009123142A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009123141A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009136624A1 (ja) | 2008-05-09 | 2009-11-12 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
US20110120001A1 (en) * | 2008-07-30 | 2011-05-26 | Basf Se | Insecticide-impregnated nets and use thereof for protecting against pests |
US9288978B2 (en) * | 2008-07-30 | 2016-03-22 | Basf Se | Insecticide-impregnated nets and use thereof for protecting against pests |
JP2019000003A (ja) * | 2017-06-12 | 2019-01-10 | ユニチカ株式会社 | 防蟻用メッシュシート |
JP2020162462A (ja) * | 2019-03-29 | 2020-10-08 | ユニチカ株式会社 | 防蟻シート |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH07289097A (ja) | 防虫メッシュシート | |
CN101495687B (zh) | 粘合力优良的加固用纤维帘线及其制造方法 | |
CA2172236A1 (en) | Formable, heat-stabilizable open network structure | |
JP7281174B2 (ja) | 芯鞘型複合熱接着性繊維 | |
JP2009005911A (ja) | 嗜好性飲料抽出フィルター用ポリエステルフィラメント | |
JP3970625B2 (ja) | マルチフィラメント糸からなるスパンボンド不織布およびその製造方法 | |
EP0591827B1 (de) | Coregarne enthaltend eine Seele aus hochfestem Polyestermaterial sowie Verfahren zu deren Herstellung | |
JP5140017B2 (ja) | 耳部ほつれ防止織物 | |
CN213142299U (zh) | 一种具有更高断裂强度的共聚纤维 | |
JP2623291B2 (ja) | ブラインド材 | |
JP4582886B2 (ja) | 耐候性長繊維不織布 | |
JPH09157992A (ja) | 農業用シ−ト | |
JP3753235B2 (ja) | ガラス繊維補強積層不織布 | |
JP2011106074A (ja) | 織物 | |
KR102605308B1 (ko) | 고강도, 저융점성을 갖는 복합멀티필라멘트사로 제직한 방충망 및 그 제조방법 | |
KR102519926B1 (ko) | 재생폴리에스텔 멀티필라멘트 합연사(合撚絲)를 경사와 위사로 하는 방충망 제조방법 | |
JP2843043B2 (ja) | 粘着テープ用織物 | |
WO2002036869A1 (fr) | Filet a base de fibres composites tissees et guillochees et article forme avec ce filet | |
JPH10102348A (ja) | 建築工事用メッシュシート | |
US20060029778A1 (en) | Pleated composite fiber net, and article formed from the same | |
JP3395064B2 (ja) | カーテン芯材 | |
WO2024053516A1 (ja) | 雄型面ファスナ機能性布帛、雌型面ファスナ機能性布帛、雄雌一対の面ファスナ、及び、雄型面ファスナ機能性布帛、雌型面ファスナ機能性布帛の製造方法 | |
CA2105044C (en) | Method for preparation of heat insulating synthetic fiber | |
JPH03287850A (ja) | 粘着テープ用基布 | |
CN212955551U (zh) | 一种阻燃性能好的尼龙布料 |