JPH0728908U - ズボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 縫製作業を簡素化でき、布地の無駄を少なく
できるズボンを提供する。 【構成】 辺ｅと、辺ｅに対向する辺ｆと、辺ｅに連続
する辺ｃと、辺ｆに連続し、辺ｆに連続した部分とは反
対側の部分が辺ｃの辺ｅに連続した部分とは反対側の部
分と縫製された辺ｄとを備えた右身頃１２と、右身頃１
２の辺ｅと縫製された辺ｅ’と、右身頃１２の辺ｆと縫
製され、辺ｅ’に対向する辺ｆ’と、辺ｅ’に連続する
辺ｃ’と、辺ｆ’に連続し、辺ｆ’に連続した部分とは
反対側の部分が辺ｃ’の辺ｅ’に連続した部分とは反対
側の部分と縫製された辺ｄ’とを備えた左身頃１４と、
右身頃１２の辺ｃの残りの一部と縫製された辺ａと、辺
ａに連続し、左身頃１４の辺ｃ’の残りの一部と縫製さ
れた辺ａ’と、辺ａに連続し、右身頃１２の辺ｄの残り
の一部と縫製された辺ｂと、辺ａ’及び辺ｂに連続し、
左身頃１４の辺ｄ’の残りの一部と縫製された辺ｂ’と
を備えたクロッチを備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ズボンに係り、さらに詳細には着用感に優れ、且つ簡便に製造し得 るズボンに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のズボンは、左右前身頃、左右後身頃の計４枚のパーツを縫製して製造さ れていた。このため、縫製を手作業で行っている場合には、作業に手間がかかり 製造に長時間を要していた。

【０００３】 また、縫製のパーツが多いので、縫いしろの割合も比例して大きくなるという 欠点も有していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上記問題を解決するために、縫製作業を簡素化でき、布地の無駄を 少なくできるズボンを得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るズボンは、周囲に第１の辺と、この第１の辺に対向する第２の辺 と、前記第１の辺に連続する第３の辺と、前記第２の辺に連続し、この第２の辺 に連続した部分とは反対側の部分が前記第３の辺の前記第１の辺に連続した部分 とは反対側の部分と縫製された第４の辺とを備えた右身頃と、前記右身頃の第１ の辺と縫製された第５の辺と、前記右身頃の第２の辺と縫製され、前記第５の辺 に対向する第６の辺と、前記第５の辺に連続する第７の辺と、前記第６の辺に連 続し、この第６の辺に連続した部分とは反対側の部分が前記第７の辺の前記第５ の辺に連続した部分とは反対側の部分と縫製された第８の辺とを備えた左身頃と 、前記右身頃の第３の辺の残りの一部と縫製された第９の辺と、この第９の辺に 連続し、前記左身頃の第７の辺の残りの一部と縫製された第１０の辺と、前記第 ９の辺に連続し、前記右身頃の第４の辺の残りの一部と縫製された第１１の辺と 、前記第１０の辺及び前記第１１の辺に連続し、前記左身頃の第８の辺の残りの 一部と縫製された第１２の辺とを備えたクロッチとを備えたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

本考案に係るズボンは、左右一枚ずつの身頃と、クロッチの３パーツにより構 成されているため、ズボンのサイドの縫製が不要となり、縫製回数の減少により 縫製に要する時間を大幅に短縮することができると共に必要な縫いしろの割合を 減少させ、これにより布地の無駄を少なくすることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を図１〜図４に記載された実施例に則して説明する。

【０００８】 図３において、伸縮性を備えた生地１８から辺ｅと、この辺ｅに対向する辺ｆ と、辺ｅに連続する辺ｃと、辺ｆに連続する辺ｄと、辺ｅ及び辺ｆに連続する辺 ｇと、辺ｃと辺ｄに連続する辺ｈとを有する右身頃１２を一枚と、辺ｅ’と、辺 ｅ’に対向する辺ｆ’と、辺ｅ’に連続する辺ｃ’と、辺ｆ’に連続する辺ｄ’ と、辺ｅ’及び辺ｆ’に連続する辺ｇ’と、辺ｃ’と辺ｄ’に連続する辺ｈ’と を有する左身頃１４を一枚と、辺ａと、辺ａに連続する辺ａ’と、辺ａ’と略対 向し、辺ａに連続する辺ｂと、辺ａと略対向し、辺ａ’と辺ｂに連続する辺ｂ’ とを有するクロッチ１６一枚を型取り裁断する。裁断に際しては、ズボン１０の 上下方向を生地１８のウェール方向Ｐと略一致させ、ズボン１０の左右方向を生 地１８のコース方向Ｑと略一致させ、着用の際に生地が左右に伸縮できるように する。なお、辺ａと辺ａ’、辺ｂと辺ｂ’、辺ｃと辺ｃ’、辺ｄと辺ｄ’、辺ｅ と辺ｅ’、辺ｆと辺ｆ’、辺ｇと辺ｇ’、辺ｈと辺ｈ’はそれぞれ等しい長さを 有している。

【０００９】 図４は、縫製された本考案の実施例に係るズボン１０を股下方向から見た図で ある。縫製に際しては、この図４に示すように、右身頃１２の辺ｅと左身頃１４ の辺ｅ’を、右身頃１２の辺ｆと左身頃１４の辺ｆ’をそれぞれ縫製する。次に 、右身頃１２の辺ｃ及び左身頃１４の辺ｃ’の辺ｅ又は辺ｅ’と連続した一部分 をクロッチ１６の辺ａ、辺ａ’とそれぞれ縫製し、右身頃１２の辺 ｄ及び左身 頃１４の辺ｄ’の辺ｆ又は辺ｆ’と連続した一部分をクロッチ１６の辺ｂ、辺ｂ ’とそれぞれ縫製する。さらに右身頃１２の辺ｃの残り部分と辺ｄの残り部分と を縫製し、同様の作業を左身頃１４についても行う。このとき、辺ｃから辺ａを 引いた長さ（又は辺ｃ’から辺ａ’を引いた長さ）は、辺ｄから辺ｂを引いた長 さ（又は辺ｄ’から辺ｂ’を引いた長さ）と同一となっており、縫製したときに 隙間が生じたり、布地が余ることはない。

【００１０】 また、ズボンの着用時に背面側になる辺ｄ（又は辺ｄ’）は、正面側になる辺 ｃ（又は辺ｃ’）よりも若干長く形成されており、また、クロッチ１６の背面側 になる辺ｂ（又は辺ｂ’）は、正面側になる辺ａ（又は辺ａ’）よりも若干長く 形成されている。これにより、ズボン１０は仕上げ時に下腹部よりも臀部に余裕 を持たせた構成となっている。

【００１１】 なお、ウエスト部分２２は、先端が内側に折り曲げられてループを形成するよ うに縫製されており、このループにゴムが通されて、着用時にズボンがずり落ち ないようになっている。

【００１２】 また、脚部の開口２０も、先端が内側に折り曲げられて縫製されている。 本考案の実施例は上記の如く、右身頃１２と、左身頃１４と、クロッチ１６の ３つのパーツにより構成されているため、ズボン１０のサイドの縫製が不要とな り、縫製回数を減らすことができる。このため、縫製の作業時間を大幅に短縮す ることができる。また縫製部分の多くが略直線状であるため、これによっても縫 製の作業時間を短縮することができる。またパーツの減少により縫いしろの割合 を減少させることができ、布地の無駄を少なくすることができる。なお、生地に 伸縮性のものを使用するため、パーツを減少させてズボンを通常のものよりも若 干平面的に形成させても、生地自体の伸縮性により身体の曲線に自然に適合させ ることができる。

【００１３】 さらに、本考案の実施例は、図１及び図２に示すように、股間の前後にクロッ チ１６を設けており、股間の前後にわたって余裕が形成されている。このため、 本考案に係るズボンをおむつの取れていない子供用のズボンに適用した場合に、 おむつ着用時の下腹部のふくらみをこのクロッチ１６により形成される余裕に無 理なく収容することができる。したがって、ズボンの下腹部全体に余裕を持たせ なくても、着脱が容易で、着用時の下腹部に対する圧迫感のないズボンを提供す ることができる。また、この股間部分のふくらみは決しておおげさなものではな いので、おむつが取れた場合に、着用時のスタイルが不格好になることもない。

【００１４】 以上のように本考案に係る実施例を図１〜図４に示す股下の短いズボンを用い て説明したが、これを股下の長いズボンに適用してもよい。

【００１５】 また、本考案に使用できる伸縮性の生地としては、ニット生地、ジャージ生地 等があるが、これに限定されるものではない。

【００１６】

【考案の効果】

本考案に係るズボンは、上記構成としたため、縫製作業を簡素化でき、布地の 無駄を少なくできるという優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るズボンを正面から見た斜視図であ
る。

【図２】本考案に係るズボンを背面から見た斜視図であ
る。

【図３】本考案に係るズボンの生地の裁断方法を示す平
面図である。

【図４】本考案に係るズボンを股下方向から見た図であ
る。

【符号の説明】

１０ ズボン １２ 右身頃 １４ 左身頃 １６ クロッチ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周囲に第１の辺と、この第１の辺に対向
   する第２の辺と、前記第１の辺に連続する第３の辺と、
   前記第２の辺に連続し、この第２の辺に連続した部分と
   は反対側の部分が前記第３の辺の前記第１の辺に連続し
   た部分とは反対側の部分と縫製された第４の辺とを備え
   た右身頃と、 前記右身頃の第１の辺と縫製された第５の辺と、前記右
   身頃の第２の辺と縫製され、前記第５の辺に対向する第
   ６の辺と、前記第５の辺に連続する第７の辺と、前記第
   ６の辺に連続し、この第６の辺に連続した部分とは反対
   側の部分が前記第７の辺の前記第５の辺に連続した部分
   とは反対側の部分と縫製された第８の辺とを備えた左身
   頃と、 前記右身頃の第３の辺の残りの一部と縫製された第９の
   辺と、この第９の辺に連続し、前記左身頃の第７の辺の
   残りの一部と縫製された第１０の辺と、前記第９の辺に
   連続し、前記右身頃の第４の辺の残りの一部と縫製され
   た第１１の辺と、前記第１０の辺及び前記第１１の辺に
   連続し、前記左身頃の第８の辺の残りの一部と縫製され
   た第１２の辺とを備えたクロッチとを備えたことを特徴
   とするズボン。