JPH0351285Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、タイツやロングパンツ等の下着に関
する。

従来の技術 従来、実公昭48−2249号公報のようにズボン下
として、背面の臀部に三角形状の布片を両側の身
頃布片に縫合したものが知られている。

考案が解決しようとする問題点 しかし、この従来のものは、上記のように臀部
に三角形状の布片を縫合しているもので、腰部に
あたる上部は左右の身頃布片を当接して縫着して
おり、縫合部が背骨部に位置してはき心地がよく
なく、腰部の伸縮性もよくないものであつた。ま
た、臀部の三角形状の布片につづいて股間部に菱
形形状の股間当て片を縫着しているもので、縫合
片が多く縫合に手間がかかるとともに臀部に三角
形状の布片と菱形形状の股間当て片を縫着してい
るため、横方向の伸縮に拘速性が生じ、着脱時に
無理な力がかかつて縫合部がほころびやすく、破
れやすいものであつた。

また、実公昭38−25026号公報のように下着の
身頃片間に逆Ｙ形状のまち片を縫着することも知
られている。

しかし、上記では逆Ｙ形状のまち片の分岐片の
幅がほぼ均一で、縫製に手間がかかるものであつ
た。

問題点を解決するための手段 タイツやロングパンツ等の少なくとも脚部にわ
たつて被覆する下着で、この下着の背面の腰部か
ら臀部にわたつて背面布片を左右対称状に身頃布
片間に取着するとともに、上記背面布片をさらに
股間部から両脚部のふくらはぎ部にわたつてそれ
ぞれ一体的に分岐片を延長して股間部、脚部の両
側のそれぞれ身頃片間に分岐片をそれぞれ縫着し
たタイツやロングパンツ等の下着において、上記
背面布片を腰部に所定の幅を有して、腰部側から
臀部側にいくにしたがつて漸次やや広がつた広幅
状とし、背面布片の分岐して背面布片を延長した
分岐片の下端部をそれぞれ尖鋭状とし、さらに上
記背面布片を水分吸収性生地で形成したことを特
徴とするタイツやロングパンツ等の下着を提供す
るにある。

実施例 以下、本考案を実施例にもとずいて説明する。

第１図以下は、本考案のロングパンツの一実施
例である。男性用のロングパンツのような下着１
はメリヤス製で、第１図、第２図のように下着１
の主要は両側部、脚部を構成する左右ほぼ対称状
の身頃布片２，３の背面側の中央部に形状がほぼ
細長逆Ｙ字状で、下端部が尖鋭状となつた第３図
のような背面布片４を縫合して形成している。背
面布片４はツーウエイ等の特に伸縮性のある布地
を使用し、下記するように伸縮性よく身頃布片
２，３間に縫着している。そして背面布片４は、
上部の腰部から臀部にわたる臀部布片５をやや広
幅状として縫合部が背骨部に位置しないように
し、かつ腰部や臀部の中央部の伸縮性を高めるよ
うにしている。また、背面布片４は、股間部で左
右に分岐片６，７を分岐し、両脚部のふくらはぎ
部からひざ上部側に一体的に延長して脚部で内側
に折り返し筒状に形成した左右両側の身頃布片
２，３間に第１図、第２図のようにそれぞれ縫合
し、股間部の縦横方向の伸縮性を高めるようにし
ている。この背面布片４は、第２図に示すように
前面から見た場合、左右の両身頃布片２，３に股
間部、脚部でやや見えるか、従来の身頃布片２，
３の縫合位置位に縫合しているものである。背面
布片４は、水分吸収性の大きい吸湿性布地として
おり、腰部から臀部にかけての吸汗性を高めるよ
うにしている。

作 用 しかして、上記のロングパンツの下着１を着用
するにあつては、上記したように背面に腰部にわ
たつてやや広幅状の伸縮性のある背面布片４を取
着しているため、腰部が無理なく押しひろげられ
てはきやすく、縫合部が背骨部に位置しないため
はき心地がよいものである。また、脚部のつけ根
部やふくらはぎ部も上記したように分岐片６，７
を一体的に延長して形成しているため、無理なく
拡縮できてはきやすく、窮屈感がなく脚部にぴつ
たりそつてはき心地がよいものである。このよう
に、着脱時に股間部や脚部のふくらはぎ部に過大
な引張り力がかかるのを防止できるため、上記縫
合部のほころびや破損等が防止でき、耐久性の向
上がはかれるものである。また、製造にあつて
も、第３図のように細長逆Ｙ字状の背面布片４を
一体として裁断でき、かつ分岐片の下端を尖鋭状
としているので、身頃片布間にそつてＶ字状に縫
着できるため、背面布片４を取着するにもかかわ
らず、できるだけ縫製工数を削減できるものであ
る。

また、中年では脚部のふくらはぎ部に脂肪がつ
きやすいため、上記背面布片を中幅、広幅等の所
定の標準寸法形状としておけば、所要のサイズの
下着用にきわめて簡単に対応できて製造しやす
く、しかも品数も容易に増加できて、需要者の体
型に対応しやすいものである。

特に、上記背面布片が水分吸収性生地なので、
腰部から臀部にかけてたまりやすい汗を吸収でき
て、着心地がよい。

また、上記の実施例では、男性用のロングパン
ツについて説明したが、タイツ、ジヨギングパン
ツ等であつてもよく、またセミロングガードル、
ロングガードル、タイツなど女性用のものについ
て同様に適用できるもので、特にスポーツ用には
好適である。

なお、背面布片を腰部でやや広幅状としている
ため、背面布片の上端部を二重状として袋部を形
成しやすく、懐炉等の保温具を装着するようにす
ることも容易にできるものである。

考案の効果 以上のように本考案にあつては、背面布片を腰
部に所定の幅を有して、腰部側から臀部側にいく
にしたがつて漸次やや広がつた広幅状としている
ので、漸次太くなつた腰部から臀部にわたつて身
幅が無理なく広がり、窮屈感がなく、はき心地の
よいものである。また、背面布片が一枚布であつ
て、裁断するのが容易であるとともに、脚部のふ
くらはぎ部の身頃布片間を分岐片にそつてそれぞ
れＶ字状に縫着するだけで縫合でき、背面布片の
下端辺を身頃に縫着する工程を削減できて、縫製
を簡略化できるものである。さらに、腰部から臀
部にかけてたまりやすい汗を吸収できて、着心地
よく着用できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の下着の背面図、第
２図は同上の前面図、第３図は同上の背面布片の
正面図である。 １……下着、２，３……身頃布片、４……背面
布片、６，７……分岐片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 タイツやロングパンツ等の少なくとも脚部にわ
   たつて被覆する下着１で、この下着１の背面の腰
   部から臀部にわたつて背面布片４を左右対称状に
   身頃布片２，３間に取着するとともに、上記背面
   布片４をさらに股間部から両脚部のふくらはぎ部
   にわたつてそれぞれ一体的に分岐片６，７を延長
   して股間部、脚部の両側のそれぞれ身頃片２，３
   間に分岐片６，７をそれぞれ縫着したタイツやロ
   ングパンツ等の下着において、 上記背面布片４を腰部に所定の幅を有して、腰
   部側から臀部側にいくにしたがつて漸次やや広が
   つた広幅状とし、 背面布片４の分岐して背面布片４を延長した分
   岐片６，７の下端部をそれぞれ尖鋭状とし、 さらに上記背面布片４を水分吸収性生地で形成
   したことを特徴とするタイツやロングパンツ等の
   下着。