JPH07288732A - 自動追尾装置を備えたカメラ - Google Patents

自動追尾装置を備えたカメラ

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JPH07288732A
JPH07288732A JP6324386A JP32438694A JPH07288732A JP H07288732 A JPH07288732 A JP H07288732A JP 6324386 A JP6324386 A JP 6324386A JP 32438694 A JP32438694 A JP 32438694A JP H07288732 A JPH07288732 A JP H07288732A
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直也 金田
Masamichi Toyama
正道 当山
Yoichi Iwasaki
陽一 岩崎
Takashi Amikura
孝 網蔵
Akihiro Fujiwara
昭広 藤原
Masahiro Takei
正弘 武井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動する被写体を自動追尾して焦点を合わせ
続けるとともに、被写体を追尾動作可能な範囲を可能な
限り広くとることの可能なカメラを実現することにあ
る。 【構成】 撮影画面内に追尾領域を移動可能に設定し、
追尾領域内より被写体像の特徴を検出する特徴検出手段
と、特徴検出手段によって検出された被写体像の特徴を
記憶する記憶手段と、特徴検出手段の出力と記憶手段に
記憶された被写体像の特徴とを所定の周期で比較して被
写体像の移動を検出してこれを追尾する自動追尾手段
と、被写体が撮影画面外へ移動しようとするとき撮影画
面の画角をワイド側に変化させる制御手段と、追尾領域
内に相当する被写体像の焦点状態を検出する焦点調節手
段とを備えた自動追尾装置を備えたカメラ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動追尾装置を備えた
カメラに関するものであり、とくに撮影画面内において
被写体に焦点を合わせ続けながらこれを追尾可能とした
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来の無視差の自動焦点検出装置を具え
るカメラ、例えばビデオカメラで、図14(A)に示す
ように測距視野が撮影画面中央部に固定されているた
め、同図(B)に示すようにピントを合わせたい被写体
(以下焦点検出対象被写体という。この例では人物)が
移動してしまうと、この被写体とは異なる距離にある物
体(この例では家屋)にピントが合い、焦点検出対象被
写体である人物がぼけてしまうので、画面構成上焦点検
出対象被写体をつねに画面中心に置かねばならないとい
う欠点があった。そのため、測距視野位置を可変にする
手段も提案されているが、これらの手段は撮影者がつま
み等の操作によって測距視野位置を変更するものであ
り、撮影途中に被写体が移動する場合に、これらのつま
みによって測距視野位置をつねに焦点検出対象被写体上
に維持することは困難である。
【0003】上記の欠点を解消するために、本出願人
は、先に、移動可能な追尾視野を設定し、被測距物体の
特徴をこの追尾視野に関して抽出し、この抽出された特
徴を記憶させ、この記憶された特徴と新たに抽出された
被測距物体の特徴とに基づいて物体の移動の有無を検出
し、物体の相対的な移動に応じて測距視野を物体の移動
に追尾して移動させるようにした自動追尾焦点検出装置
について提案したが(特願昭59−105897号公
報)、この提案を実施するに当たっては、有限である撮
影画面又は撮影画面内で追尾動作を行う範囲として設定
された特定領域について、可能な限り、追尾動作を行う
範囲を実効的に広くすることが望ましく、かつ撮影画面
内又は前記特定領域内では撮影を適切な焦点距離で行う
ことができるようにすることが望ましい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題
は、上述した従来の自動焦点検出装置を備えるカメラに
おける欠点を解消し、移動する被写体に対して自動的に
これを追尾して焦点を合わせ続けることができるととも
に、被写体を追尾動作可能な範囲を可能な限り広くとる
ことの可能なカメラを実現することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に、本発明によれば、撮影画面内において、追尾しよう
とする被写体の移動を検出して該被写体を追尾する自動
追尾装置において、被写体像を光電変換して撮像信号を
出力する撮像手段と、前記撮影画面の画角を可変して画
角可変手段と、前記特定領域内において追尾領域を移動
可能に設定するとともに、前記追尾領域内に相当する前
記撮像信号中より追尾しようとする被写体像の特徴を検
出する特徴検出手段と、前記特徴検出手段によって検出
された前記被写体像の特徴を記憶する記憶手段と、前記
特徴検出手段の出力と前記記憶手段に記憶された前記被
写体像の特徴とを所定の周期で比較して前記被写体像の
移動を検出し、前記特定領域内において前記被写体像を
追尾する自動追尾手段と、前記被写体が相対的に前記特
定領域外へと移動しようとするとき前記画角可変手段を
制御して前記撮影画面の画角をワイド側に変化させる制
御手段と、前記撮像手段より出力された撮像信号に基づ
いて前記被写体像に焦点を合わせる焦点調節手段とを具
えた自動追尾装置を備えたカメラを特徴とする。
【0006】
【作用】上記手段によって、移動する被写体に対して自
動的にその移動位置を検出し、測距視野の被写体の移動
を追尾して移動させて焦点検出ないし焦点調節を行うこ
とが可能となり、またその際、被写体が撮影画面内を逸
脱しそうになったときには、撮影画角を拡張することに
よって、被写体像の追尾範囲を拡張することができる。
【0007】
【実施例】以下図1ないし図13等を参照して上記の目
的を達成するためこの発明において講じた手段について
例示説明する。下記の説明は、被追尾被写体の特徴を色
信号情報によって抽出する例について、この発明のカメ
ラの実施例の全体説明、並びに同実施例における限界領
域設定手段、被写体移動検出手段、自動焦点検出手段及
び焦点距離調整手段、並びに同実施例の作用及び操作方
法の順序で行う。
【0008】(この発明に係るカメラの実施例の全体説
明)(図1) 図1は、この発明に係る、カメラの一実施例の要部を示
すものであり、図中1は撮影レンズ中の焦点調節のため
のレンズ群であって、通常不図示の鏡筒にヘリコイド嵌
合し、鏡筒の回転動作によって前後にその位置を変える
ものである。2は焦点距離を変化させるためのレンズ群
(例えばズームレンズ)であって、変倍系レンズと補正
系レンズとよりなり、多くの場合不図示のカムに従って
その位置が変えられて焦点距離を変化させる。さらに3
は結像系レンズ群であって、焦点調節のためのレンズ群
1の位置によって定まる撮影距離にある物体の像を所定
の位置に正しく結像させるためのものである。4は撮像
手段の一例であるC.C.D.等の固体撮像素子であっ
てレンズ群3の結像面に設けられ、撮像素子駆動回路5
により駆動されてその受光面に入射する被写体からの光
を光電変換する。撮像素子駆動回路5は、クロック発生
回路6が発生するクロックパルス又はこれを分周した信
号により制御される。M1 は焦点調節(AF)モータで
レンズ群1を抱く前記の鏡筒に連動し、M2 はズームモ
ータでレンズ群2を移動させるための不図示のカムに連
動している。上記の各部分の構成及び機能は周知である
のでそれらの詳細な説明を省略する。
【0009】7は信号処理回路であり、撮像素子4で光
電変換された時系列信号は、同回路7でランキング補
正、ガンマ補正等の処理をされるともに同回路内のマト
リクス回路で色差信号(R−Y)及び(B−Y)並びに
輝度信号Yが作成される。これらの色差信号及び輝度信
号は不図示のエンコーダにおいて同期信号発生回路10
が発生する同期信号と合成され、出力ビデオ信号である
例えばNTSC信号が形成され、このNTSC信号は利
用装置、例えばビデオデッキへ供給される。なお下記の
説明では、出力ビデオ信号NTSC信号であるとする。
【0010】上記の色差信号(RーY)及び(B−
Y)、さらに必要があれば輝度信号Yは、追尾ゲート回
路8を介して被写体移動検出回路9に入力され、同回路
で被写体の移動方向又は移動量が検出される。ここで、
被写体とカメラとの間の移動は相対的であるから、上記
の被写体の移動とは、カメラが固定されて被写体が移動
する場合のほか、被写体が停止してカメラが移動する場
合あるいは両者がともに移動する場合をいい、この発明
は上記のどの場合にも適用されるものである。10は同
期信号発生回路であってクロック発生回路6が発生する
クロックパルス又はこれを分周した信号により制御され
る。11はゲートパルス発生回路であって同期信号発生
回路10が発生する水平同期信号及び垂直同期信号に同
期制御され、また後述のマイクロプロセッサ16に制御
されて追尾ゲート回路8及び後述の測距ゲート回路12
に対するゲートパルスを発生する。
【0011】追尾ゲート回路8では、ゲートパルス発生
回路11が発生するゲートパルスによって前記の色差信
号等に対するゲート位置が設定される。これにより、被
写体の特徴、さらには背景の特徴を、例えば後述の図5
〜図9に示す態様により抽出する追尾視野の位置が定め
られる。換言すれば、前記の色差信号等のうち移動検出
回路9に入力される範囲が定められ、この信号の変化に
よって被写体の移動が検出される。この被写体移動検出
信号はマイクロプロセッサ16に入力され、追尾ゲート
回路8のゲート位置、すなわち追尾視野位置を被追尾被
写体の移動に応じて移動させるための信号(例えば移動
方向を指示する信号)が発生される。この信号がゲート
パルス発生回路11に供給され、被追尾被写体の移動に
対応する位置の色差信号を抽出するためのゲートパルス
が形成される。
【0012】一方、輝度信号Yは測距ゲート回路12を
介して自動焦点検出回路13に入力され、同回路で焦点
検出又は焦点調節信号が発生される。測距ゲート回路1
2では、ゲートパルス発生回路11が発生するゲートパ
ルスによって輝度信号Yに対するゲート位置が、追尾動
作中は、前記の追尾ゲートと同じ関係位置に設定され、
これにより輝度信号Yのうち被写体の焦点検出のために
自動焦点検出回路13に入力される範囲(以下測距視野
という)が定められる。なおこの発明の実施例では、追
尾視野又は(及び)測距視野は、必要に応じ電子ビュー
ファインダ等の表示装置に表示することができるが、こ
れは必須の手段ではない。
【0013】図1では追尾ゲート回路8と測距ゲート回
路12とを別個に設けているが、両ゲート回路を共通に
設けてもよく、あるいは前者の後段に後者を接続して前
者で設定される追尾視野内のさらに小範囲の部分を焦点
検出のための測距視野としてもよい。ただしいずれの場
合も、前記の追尾視野と測距視野とは移動する被写体に
対して同じ関係位置に設定されなければならない。なお
図1に示す例では、追尾視野と測距視野との大きさはそ
れぞれ任意に設定することができる。
【0014】さらに焦点調節のためのレンズ群1の絶対
位置を検出するポジションセンサP1 及び焦点距離を変
化させるためのレンズ群2の絶対位置を検出するポジシ
ョンセンサP2 の出力に応じて追尾視野大きさ決定回路
14により両視野の一方又は両方の大きさを被写体の撮
影距離及びレンズの焦点距離の変化にかかわらず被写体
に最適の大きさに調整することができる。
【0015】測距ゲート回路12の後段には、自動焦点
検出回路13が接続され、公知の手段に従って自動焦点
検出が行われ、その出力信号がAFモータ駆動装置15
を制御し、AFモータM1 によってレンズ群1を駆動す
る。そして合焦点が検出されると、上記の制御ループは
動作を停止し、レンズ群1もその位置で停止する。なお
自動焦点検出手段の具体例については、図10を参照し
て後述する。
【0016】マイクロプロセッサ16は、クロック発生
回路6からのクロックパルス、被写体移動検出回路9か
らの被写体移動検出信号及び追尾視野の大きさ決定回路
14からの追尾視野、あるいはさらに測距視野の大きさ
を決定する信号のほか、後述の限界領域設定回路17か
らの限界領域設定信号及び時間設定回路18からの時間
設定信号並びに入力端子I1 からの撮影距離に応じて撮
影者が設定する焦点距離情報、入力端子I2 からの追尾
視野位置設定情報等が入力され、またその出力により追
尾ゲート回路8、被写体移動検出回路9、ゲートパルス
発生回路11、測距ゲート回路12及びAFモータ駆動
装置15並びに後述のズームモータ駆動装置19及びキ
ャラクタ・ジェネレータ20等を制御する。
【0017】次に、図1の実施例における追尾視野復帰
手段について説明する。限界領域設定回路17は、マイ
クロプロセッサ16と協動して、被写体が撮影画面外又
はそのうちの特定領域外へ出た場合に追尾視野を画面内
の位置へ復帰させるための主要構成部分の一例をなすも
のであって、同期信号発生回路10が発生する水平同期
信号及び垂直同期信号に制御されて撮影者の設定により
入力端子I3 から入力される信号に従って特定領域であ
る例えば図13のBAで示される限界領域を設定する。
限界領域BAは、その内部においてのみ追尾動作を行う
等のために設けられるものであり、マイクロプロセッサ
16において限界領域設定回路17及び移動検出回路9
の出力信号に応じて追尾視野の現在位置があらかじめ手
動設定された限界領域BA内に入っているかどうかが判
定される。ここで追尾視野の位置、従って被追尾被写体
の画面上の位置が限界領域BAを出たとの判定がされた
ときに追尾視野を待機位置へ戻すための手段について説
明すると、そのひとつはマイクロプロセッサ16が被写
体移動検出回路9に制御信号aを転送して同回路をリセ
ットし、かつゲートパルス発生回路11に制御信号c
を、追尾ゲート回路8に制御信号dを転送して追尾ゲー
ト回路8のゲート位置を撮影画面内の設定可能な位置、
例えば図13(h)のTFhで示す待機位置相当の位置
へ移動させることである。これにより追尾視野が、例え
ば上記の待機位置へ移動し、次に撮影画面内に入って来
ることが予想される被写体に対する追尾モードへ移行す
る。
【0018】上記の追尾視野復帰手段は、被写体の動き
が激しい場合に安定に追尾動作を行わせる等のために
は、被写体がいったん限界領域BAを出たら直ちに待機
位置への復帰を行うのではなく、調整可能な所定時間を
経た後に行うようにすることを可とする。時間設定回路
18はそのために設けられるものであり、撮影者の設定
により入力されるタイマ時間情報により、同回路が上記
の所定時間を設定する。被追尾被写体が限界領域BAを
出たとの判定がされると、マイクロプロセッサ16は移
動検出回路9に制御信号a′を転送してその動作を停止
し、また制御信号bを後述のキャラクタ・ジェネレータ
20及びAFモータ駆動装置15に転送して前者では焦
点検出マークの表示動作を中止させ、後者では駆動装置
15を停止させてその時点におけるレンズ群1の位置に
よって定まる焦点検出状態を保持するようにする。さら
に、不図示の警告回路に制御信号bを転送して撮影者に
対し、被追尾被写体が限界領域BA外へ出たこと、ある
いは現在追尾動作が停止中であることを警告するように
してもよい。そのための手段としては、後述の限界領域
の境界線(枠)のフラッシング、あるいは可聴音信号の
発生等の手段が考えられる。
【0019】上記において、キャラクタ・ジェネレータ
20は、マイクロプロセッサ16から被追尾被写体の位
置情報を受けて焦点検出マーク信号を形成し、この信号
と出力ビデオ信号とを加算回路21で加算して電子ビュ
ーファインダ(EVF)22等の表示装置に転送し、映
像信号に加えて焦点検出対象被写体を指示するマークを
表示するためのものである。なお焦点検出マーク信号の
形成手段については、例えば本出願人の出願に係る特願
昭59−82709号公報、発明の名称「測距視野選択
装置」に開示された手段を利用することができる。
【0020】時間設定回路18で設定した所定時間が経
過すると、マイクロプロセッサ16からの制御信号c及
びdによりそれぞれゲートパルス発生回路11及び追尾
ゲート回路8を制御して追尾ゲート回路8のゲート位置
を上記の待機位置相当の位置へ戻し、これにより追尾視
野は待機位置へ移動し、移動検出回路9は改めて被写体
移動検出動作を開始し、また制御信号bの終了によって
キャラクタ・ジェネレータ20、AFモータ駆動装置1
5はその動作を再開し、前記の警告回路はその動作を停
止し、自動追尾モードが再開される。
【0021】上記の実施例において、限界領域は追尾動
作を行う範囲等を定める手段であって、必ずしもファイ
ンダ等に表示することを要するものではない。また限界
領域は、通常は、撮影画面の全面内にそれよりも狭い範
囲として、あるいは撮影画面中の一部の領域内にそれよ
りも狭い範囲として設定される。ただし撮影者の操作に
より限界領域設定回路17が撮影画面全体を限界領域と
して設定する場合、あるいは撮影画面全体が固定的に限
界領域として設定されている場合には、被追尾被写体が
撮影画面外へ出たことを判定して上記の追尾視野の復帰
及びこれに関連する動作が行われる。
【0022】図1の実施例における測距視野復帰手段に
ついては、追尾動作中は、前述のように測距ゲート回路
12のゲート位置は被写体の移動に追尾して追尾ゲート
回路8のゲート位置と同じ関係位置に移動し、したがっ
て測距視野は追尾視野と同じ関係位置に移動するが、被
写体が撮影画面外又はそのうちの限界領域外へ出た場合
には、追尾視野を待機時間に復帰させるのに対応して、
測距視野を例えば撮影画面内の中央部又はその付近に復
帰させる。そのためには、マイクロプロセッサ16がゲ
ートパルス発生回路11に制御信号c′を、測距ゲート
回路12に制御信号eを転送して測距ゲート回路12の
ゲート位置を撮影画面の中央部又はその付近相当の位置
へ移動させればよい。
【0023】(この発明の実施例における限界領域設定
手段)(図1〜図4) 次に図2〜図4をも参照してこの発明の実施例における
限界領域設定手段について説明する。図2において3
0、31は限界領域BAのx方向の境界線を、32、3
3は同じくy方向の境界線を示すものであり、図3
(A)のつまみ40の手動操作によりx方向の位置を定
める境界線30、31が左右に移動し、かつロックボタ
ン41の操作によりその位置が固定される。同様に、同
図(B)のつまみ42の操作によりy方向の位置を定め
る境界線32、33が上下に移動し、かつロックボタン
43の操作によりその位置が固定される。すなわち、つ
まみ40、42の操作により限界領域BAの位置を可変
に設定することができるが、x方向及びy方向ともにつ
まみをさらに1個設け、境界線30と31、同じく32
と33とを独立に設定し、限界領域BAの大きさをも可
変に設定できるようにしてもよい。
【0024】上記のつまみ及びロックボタンの操作に応
じて境界線30〜33の位置を示す信号を発生するため
には、これらの境界線に対応する水平走査線の位置(3
2、33に対応する)及びこれらの水平走査線を上下端
とする各水平走査線中の特定位置(30、31に対応す
る)を選択すればよい。そのためには、前者については
1フィールド中の水平走査線数をカウントし、つまみ4
2等によって設定される境界線32、33の位置に対応
する番号の水平走査線を選択し、また後者については水
平同期信号周波数を逓倍してパルス列を発生させ、各水
平走査周期の始端からカウントしてつまみ40等によっ
て設定される境界線30、31の位置に対応する番号の
パルスを選択すればよい。あるいは、水平同期信号及び
垂直同期信号にそれぞれ同期する三角波を発生させ、こ
れらの三角波を、それぞれつまみ40及び42等により
設定される境界線(30、31)及び(32、33)の
位置に対応する電圧レベルでクリップして矩形波を発生
させ、かつこれらの矩形波の前端及び後端に相当する1
対のパルスを発生させて、それぞれ一方の矩形波と他方
の1対のパルスとの論理和をとればよい(本出願人の出
願に係る特開昭59−4384号公報、発明の名称「ビ
デオカメラ」参照)。
【0025】図4は、上記のようにして作成された信号
のタイミング関係を1水平走査期間について示すもので
あり、(a)は映像信号を簡略化して示し、(b)は限
界領域を示すもので詳しくは図2の境界線30、31と
水平走査線とが交差する位置を示し、(c)は(a)信
号と(b)信号との合成信号を、(d)は図2のx方向
(境界線30及び31で定められる)の限界領域幅を、
(e)は図1の追尾ゲート回路によるゲート位置を、
(f)は時間軸をそれぞれ示すものである。この例で
は、(d)の限界領域幅を示す信号は限界領域で低レベ
ル、その他の部分で高レベルになっている。またゲート
位置を示す信号(e)によって追尾視野の位置が定めら
れるものである。なお図4には図2のy方向について限
界領域を表わす信号を示していないが、この限界領域も
図4に示すものと同様にして設定される。上記の限界領
域BAは必ずしも表示装置に表示することを要しない
が、これを電子ビューファインダ22等の表示装置に表
示するためには、限界領域設定回路17の出力信号をキ
ャラクタ・ジェネレータ20あるいは直接電子ビューフ
ァインダ22に供給して表示すればよい。
【0026】マイクロプロセッサ16において、追尾ゲ
ート回路8によるゲート位置、すなわち追尾視野が限界
領域BA内に存在するかどうかを判定するには、図4の
信号(e)の時間軸上の位置、又はシンゴウ(d)と信
号(e)との時間的関係を調べることにより行われる。
すなわち、前者は、被追尾被写体、換言すれば前記のゲ
ート位置を示す信号が図4で右から左へ移動するとして
(T2 −T1 )<TK、又は左から右へ移動するとして
(T4 −T3 )<TK (ここにTK は設計上定められる
正の定数)の関係がみたされるかどうかをマイクロプロ
セッサ16で演算することによって行われる。なお一般
的に追尾視野の限界領域BA内の位置は、 (T2 −T1 )/(T4 −T1 ) を演算することによって知ることができる。また後者で
は、信号(d)と信号(e)との論理和が低レベルなら
ば限界領域BA内、高レベルならば限界領域BA外と判
定される。
【0027】追尾視野が限界領域BA外にあるか、又は
限界領域BAの中央部から領域外へ向って移動し、境界
線に対し一定範囲(例えば前記のTK )内に近づいてい
ることが判定されると、マイクロプロセッサ16は移動
検出回路9に例えば前記の制御信号aを送り、これによ
り前記の追尾視野復帰動作が行われる。
【0028】なお、この明細書において、被写体が撮影
画面又は限界領域(特定領域)の境界にほぼ一致する位
置に達するとは、被写体が完全にこれらの境界に一致す
る位置にある場合、又は被写体が相対的に移動して前記
の(T2 −T1 )<TK もしくは(T4 −T3 )<TK
の関係をみたすようになる場合をいう。
【0029】(この発明の実施例における被写体移動検
出手段)(図1、図5、図9) 次に、被追尾被写体の移動を検出し、これに追尾して図
1の追尾ゲート回路8によるゲート位置、すなわち追尾
視野を移動させるための移動検出回路9の具体例につい
て図5〜図9を参照して説明する。下記の具体例は、被
追尾被写体の特徴を色信号情報として抽出する例である
が、被写体の特徴抽出は、このほか輝度信号、さらに被
写体の形状、温度又は被写体中の特徴あるコントラスト
等の情報を利用して行うこともできる。
【0030】下記の被写体移動検出及び自動追尾手段を
要約すれば、被写体の特徴を表わすなんらかのパラメー
タ、この例では被写体及び背景の色を、前記の追尾手段
により設定された追尾視野に関して抽出し、この抽出さ
れた特徴を記憶させ、この記憶された特徴と新たに抽出
された被写体の特徴とに基づいて被写体の移動の有無、
及び被写体が移動した場合にその移動方向又は移動位置
を検出して、前記の追尾視野を被写体の移動に追尾して
移動させ、また追尾視野の移動に伴って測距視野をこれ
と同じ位置関係で移動させるものである。
【0031】追尾視野は、原則として2次元の拡がりを
もつものであるが、説明を簡単にするために、ここでは
図5(A)に示すように追尾視野が水平方向に延びる1
次元の拡がりをもつものであるとする。また追尾視野
は、A、B、Cの3部分(以下各部分を画素という)に
分かれているとする。なお2次元の追尾視野を構成する
には、例えば同図の画素B又はA、B及びCを中心にし
てその上下に垂直方向に延びる画素を設ければよい。
【0032】上記の各画素から時系列信号として得られ
る色差信号(R−Y)及び(B−Y)に、図6に示すよ
うに、それぞれ、積分回路50a、50bサンプルホー
ルド(S/H)回路51a、51b及びA/D変換回路
52a、52bによって積分、サンプルホールド及びA
/D変換の各処理を行って、それぞれメモリ53a、5
3bに記憶させる。この記憶された値を、各画素A、B
及びCについて(R−Y)及び(B−Y)直交座標上に
プロットすると、例えば図7に示すように表示される。
図でA0 、B0 及びC0 の各点は、、それぞれ、図5
(A)のA、B及びCの各画素から抽出された信号を表
わしている。ここで、画素Bからは被写体である人物の
例えば服装のみを表わす信号が、画素A及びCからは、
それぞれ被写体の服装と背景とを表わす信号が加算され
た信号が抽出されるとする。さらに、同図で被写体の左
側と右側とで背景の色が異なっているものとする。した
がって、点A0 とC0 とは、色差信号座標上の位置が異
なっている。
【0033】次に、図5(A)に示す被写体が、同図
(B)に示すように画面内で右方向へ移動すると、画素
A及びC内に占める被写体と背景の割合が変化する結
果、画素A及びCから得られる信号は、図7のA1 及び
1 に示すようにそれぞれ変化する。一方、画素Bは図
7(B)に示すように被写体内にとどまっているので、
その服装がほぼ単色であるとすれば、画素Bから得られ
る信号はほとんど変化しない。したがって、ここでは、
簡単のためにB1 =B0 とする。この場合、図7に示す
ように、点C1 は点B0 (=B1 )に近づき、点A1
点B0 (=B1 )から遠ざかるので、線分B11 は線
分B00 より小さくなり、線分A11 は線分A0
0 より大きくなる。逆に、線分B11 が線分B11
が線分B00 より大きくなり、線分A11 が線分A
00 より小さくなる場合は、被写体が図5(B)で左
方向へ移動していることになる。なお被写体の左右両側
で背景の色が同じであるとすれば、被写体が画面内で図
5(B)の右方向へ移動するとき上記の点A1 は線分A
00 の延長線上に位置を占め、点C1 は線分B00
上に位置を占めることになる。この発明は、上記どちら
の場合にも適用することができる。
【0034】前述の現象を利用して被追尾被写体の移動
を検出するには、例えば前記の線分AB及びBCの長さ
の変化を検出すればよい。そのためには、移動検出回路
9内の色検出回路で前記の画素A、B、Cに関して被写
体の色を検出してこれを移動検出回路9内のメモリに、
例えば手動による機械的入力手段を介して記憶させ(被
写体の特徴の登録)、次の時点で新たに抽出された被写
体の色を表わす信号とメモリに記憶されている信号とを
比較し被写体の移動の有無、及び被写体が移動した場合
の例えば移動方向を検出する。上記の処理は、テレビジ
ョン信号の1フィールドの期間である1/60秒の間に
又はその数フィールド分の期間の間にその平均値に従っ
て行われる。以下両者を一括して1フィールドの期間に
処理されるとして説明する。
【0035】図8は上記の処理を実行するための具体的
な回路の一例を示し、この回路は、また図1の移動検出
回路9の詳細を示すものである。同図において、60は
被写体が画面内で移動した場合の画素A及びBから得ら
れる信号An 及びBn (図7はn=1の場合を示す)の
間の距離、すなわち線分Ann の長さDAnBnの変
化、具体的には前記の線分A00 の長さDA0B0との
比、 DAnBn/DA0B0 としきい値K とを比較する装置を示し、61は同様
に線分Cnn の長さDCnBnと線分C00 の長さD
C0B0との比 DCnBn/DC0B0 としきい値KC とを比較する装置を示している。
【0036】(R−Y)、(B−Y)直交座標上で画素
A及ぶBの色特徴をそれぞれ表わす点A及びBの座標上
の値は、初期設定によりスイッチ62がオンになり、メ
モリ63に記憶される。すなわち、メモリ63に記憶さ
れる値は画素AについてはA0 、画素BについてはB0
である。なお上記の初期設定、すなわち追尾のための基
準値の登録は、被写体からの光を光電変換した映像信号
による代わりに、図9を参照して後述するように特別に
設けた色指定回路によって行ってもよく、あるいは、初
期設定時に、撮像光学系の前方に被写体の色に相当する
色の基準色彩板を配置し、その色をメモリ63に記憶さ
せてもよい。
【0037】一方、このn=0の場合の走査線走査後、
ほぼn/60秒ごとに得られるAn及びBn の(R−
Y)、(B−Y)直交座標上の値が直接距離演算回路6
4に転送される。したがって距離演算回路64には、A
0 、B0 及びAn 、Bn の各点の情報がとりこまれ、 DA0B0及びDAnBn の値が、これら各点の(R−Y)、(B−Y)座標それ
ぞれに関する位置の差から算出される。これらの値に基
づいて割算器65で DAnBn/DA0B0 が算出され、しきい値設定器66で設定されるしきい値
A と比較回路67で比較される。そしてしきい値KA
を超える変化があると、移動判定回路68に“1”が出
力される。同様にして、比較装置61で DCnBn/DC0B0 が算出され、しきい値KC を超える変化があると移動判
定回路68に“1”が出力される。なお多くの場合、比
較装置60と61とでスイッチ62をオンにするタイミ
ングは、実質的に同時刻であり、またKA =KC であ
る。
【0038】いま画素A、B、Cの色特徴を表わす点の
(R−Y)、(B−Y)直交座標上における移動状況が
図7に示す状況であるとして DAnBn/DA0B0 及び DCnBn/DC0B0 の具体的な数値を求めると、この場合はn=1,B0
1 であり、かつKA =KC =2として DA1B1/DA0B0=2.2 DC1B1/DC0B0=0.36 となり、比較装置60内の比較回路67のみが移動判定
回路68に“1”を出力する。この場合移動判定回路6
8が追尾ゲート設定タイミングを所定時間(例えばNT
SC方式の場合1水平走査周期の1/125程度)だけ
遅らせる信号をマイクロプロセッサ16に出力し、これ
によりマイクロプロセッサ16はゲートパルス発生回路
11及び追尾ゲート回路8を制御し、追尾視野を被写体
の移動方向、すなわち図5(B)の画面内で右方向へ移
動させる。これに対して比較装置61内の対応する比較
回路のみが移動判定回路に“1”を出力する場合は、移
動判定回路68が追尾ゲート設定タイミングを上記の所
定時間だけはやめる信号を出力し、追尾視野を図5
(B)の画面内で左方向へ移動させる。
【0039】このようにして DAnBn/DA0B0 がしきい値KA を超えたか、又は DCnBn/DC0B0 がしきい値KC を超えたか応じて移動判定回路68が追
尾ゲート設定タイミングを、例えば上記の所定時間だけ
遅らせ又は早める信号を出力し、この信号に応じてマイ
クロプロセッサ16がゲートパルス発生回路11及び追
尾ゲート回路8、さらに測距ゲート回路12を制御する
ことにより、追尾視野及び測距視野を被写体の移動に追
尾して移動させ、その位置で焦点検出を行なうことがで
きる。
【0040】なお前述の被写体移動検出手段の変形とし
て、画素Bについてはその移動に基づく刻刻の位置によ
る情報Bn の代わりに被写体の特徴を初期設定(登録)
する段階における情報であるB0 を用いDAnBn及びD
CnBnの代わりにそれぞれDAnB0及びDCnB0によっ
て移動検出をするようにすれば、被写体が高速移動する
場合にも誤動作なく追尾を行うことができる。
【0041】上記の被写体移動検出における被写体の特
徴(色)の初期設定(登録)をする手段として、被写体
の色をあらかじめ検知できる場合又はこれを予想できる
場合等には、被写体の特徴の初期設定(登録)を色指定
回路によって行うことを可とする。図9は、そのための
構成の一例を示し、前記のビデオ信号中の色差信号は、
追尾ゲート回路8を通って色検知回路9aに入力され、
検知された色特徴が移動判定回路9bにおいて色指定回
路23で指定した初期設定値と比較され、その判定結果
を表わす信号がマイクロプロセッサ16に転送される。
なお図8のスイッチ62を図1の信号処理回路7の出力
信号と色指定回路23の出力信号とを切り換えてメモリ
63に入力するように構成すれば、必要に応じてこれら
の信号のどちらによっても初期設定を行うことができ
る。さらに図8において、しきい値設定器66等が設定
するしきい値を超える変化があったときだけ移動判定回
路68に“1”を出力するようにしたのは、ハンチング
やオーバーシュートを生ずることのない安定な追尾動作
を行うようにするためである。
【0042】(この発明の実施例における自動焦点検出
手段)(図1、図10) 図1の自動焦点検出回路13は公知の手段を利用するこ
とができるものであるが、その一例として輝度信号中の
高周波成分によって焦点検出を行う方式(例えば「NH
K技術研究」第17巻第1号(通巻第86号)昭和40
年発行、21頁「山登りサーボ方式によるテレビカメラ
の自動焦点調整」参照)について説明する。図10にお
いて、70は帯域フィルタ、71はレベル検出回路、7
2は合焦方向検出回路であり、図1の測距ゲート回路1
2の出力輝度信号からその輪郭成分、すなわち高域成分
を帯域フィルタ70で取り出し、この高域成分のレベル
をレベル検出回路71で検出し、この検出レベルが最大
になるように合焦方向検出回路72で制御し、合焦方向
検出回路72から焦点検出のための移動方向を表わす信
号が前記のAFモータ駆動装置15へ出力される。
【0043】この発明を実施するに当たり、焦点検出の
ための手段は、上記のもののほか適宜公知の手段、例え
ば赤外線TTL焦点検出手段等を利用することができ
る。
【0044】(この発明の実施例における焦点距離調整
手段)(図1、図11) 図1に示すこの発明の実施例は、限界領域BA内又は撮
影画面内において、被写体の位置に応じてレンズ群2の
焦点距離を変化させるように構成されている。図11は
上記の焦点距離の変化の態様を説明するものであって図
中x12 は図2のx軸方向の限界領域BAの一辺の長
さを示している。いま被追尾被写体が、図11において
右方から限界領域BA内へ入り、限界領域BAの平面内
を移動して左方で同領域外へ出るとして同領域内におけ
る被写体の相対的な位置は、図4の(T2 −T1 )/
(T4 −T1 )を演算することによって知ることがで
き、この値に応じてマイクロプロセッサ16がズームモ
ータ駆動装置19に制御信号を転送してズームモータM
2 を駆動し、レンズ群2を移動させ、例えば図11に示
すパターンに従ってその焦点距離を変化させる。この例
では、被写体が限界領域BAの左端x2 と一致したと
き、一般的には先に図4に関連して述べた意味において
撮影画面又は限界領域BAの境界にほぼ一致する位置に
達したときに、レンズ群2をさらに短焦点距離へ、すな
わち画角をワイド端にまで広げる方向に調整する。画角
をさらに広げることにより、図13(f)と図13
(g)とを参照すれば明らかなように被写体があたかも
その位置で固定された如くなり、実効的に追尾動作範囲
を広くすることができる。
【0045】この発明は、自動追尾焦点検出機能を有す
るカメラにおいて追尾動作範囲を広くすることを主要な
課題とするものであり、そのための手段として、例えば
図11に示すように撮影画面又は限界領域の境界におい
て画角をワイド端まで広げる方向に調整することを前提
としている。もっとも、被写体の位置にかかわらず画角
を広げることにより、追尾動作範囲を広げることは可能
であるが、このような手段によれば光学系の焦点距離が
撮影目的のためには必ずしも適切ではない。したがって
この発明の実施例では撮影のために重要な撮影画面又は
限界領域BAの中央部においては長焦点距離(テレ方
向)に調整する。これにより、追尾動作範囲を広くし、
かつ撮影を適切な焦点距離で行うことができる。
【0046】図11では、限界領域の左右の境界におい
て光学系が短焦点距離に調整されているが、被写体が撮
影画面又は限界領域の内外にわたっていずれも方向へも
移動可能であることを考慮すれば、撮影画面又は限界領
域の少なくとも一部(例えば図11、図13の画面枠F
R又は限界領域BAの一辺)において光学系を比較的に
短焦点距離に調整すればよい。
【0047】(この発明の実施例の作用及び走査方法)
(図1、図12、図13) 次に、図1に示すこの発明の実施例の作用について説明
する。下記の説明は、主として同実施例の操作方法の一
例について図12及び図13を参照して行う。この例で
は、被写体がフレームアウトし、追尾視野が待機位置に
ある状態で撮影が開始されるとする。追尾視野位置の設
定は、撮影者の手動設定により図1の入力端子I2 から
マイクロプロセッサ16に入力される情報に基づいて行
われる。そのための具体的手段は、図2〜図4で説明し
た限界領域設定手段に準ずる手段によればよい。なおこ
の例では追尾視野は、図1の追尾視野の大きさ決定回路
14によりその大きさを可変に設定される。図13
(a)では、待機中の追尾視野位置はTFaで示され
る。一方、待機状態において測距視野FFaは、例えば
電子ビューファインダ22の画面枠FRの中央部にあ
り、この例ではその大きさは全ステップを通じ一定であ
るとする。また限界領域BAの設定は、撮影者の手動設
定により図1の入力端子I3 から限界領域設定回路17
に入力される情報に基づき、図2〜図4で説明した手段
により行われる。
【0048】図12の流れ図に示す追尾動作は、原則と
して図5〜図9に関連して説明したところに従って行わ
れ、追尾のための被写体の基準色の初期設定は、撮影者
の操作により図9の色指定回路23を通じて行われる。
また通常の追尾動作では、図5の画素Bは被写体内に含
まれるとする。
【0049】図12のステップ81で、先ず撮影者の操
作により被写体の特徴を代表する基準色としてB0 を指
定し、この値を取りこむ。この段階では、画素A及びC
に関する初期値(A0 及びC0 )は取りこまない。その
理由は、この後に画角を設定して撮影を始めるときの背
景色と前記B0 を取りこむときの背景色とが異なると、
追尾開始時に誤動作を起こすおそれがあるからである。
次に撮影者の操作により、追尾視野の初期位置(待機位
置TFa)を設定し(ステップ82)、以後追尾視野に
被写体が入って来るまでは追尾視野はその位置で待機す
る。そしてこの待機位置TFaにおいて画素Bから取り
こまれる値B(被写体が入って来るまではこの待機位置
における背景色に相当する)と前記のB0 との差の絶対
値|B−B0 |を算出し(ステップ83)、その結果を
所定の不感帯幅ΔBと比較し(ステップ84)、この操
作が |B−B0 |<ΔB の関係が成立するまでくり返される。すなわち追尾視野
が、その待機位置TFaにおいて、被写体が同位置へ入
っているのを連続的にチェックしていることになる。
【0050】|B−B0 |<ΔBの関係がみたされる
と、被写体が待機位置TFaに入って来たと判定され、
測距視野が図13(b)のFFbに示すように追尾視野
位置TFb、すなわち被写体位置へ移動する(ステップ
85)。さらに追尾動作開始のために背景(一部に被写
体を含む)の特徴を代表する色A0 及びC0 が指定され
(ステップ86)、(R−Y)、(B−Y)座標上の 線分A00 の長さ DA0B0 と線分C00 の長さ DC0B0 が算出される(ステップ87)。
【0051】ここで|B−B0 |<ΔBと判定されたと
き、例えば1/60秒後、次のフィールドでA0 及びC
0 の指定がされ、さらに次のフィールドから追尾動作が
開始されるように構成されているとすると、ステップ8
8から実質的な追尾モードが始まることになる。したが
って、追尾中の被写体が限界領域BA外へ出た場合に、
装置を新たな被写体に対して待機状態におき、新たな被
写体が画面内の待機位置に入って来たことを確認してか
ら測距視野を被写体位置へ移動させ、この被写体に対し
て追尾モードが再開されるように構成されているので、
動画撮影を簡単な操作により行うことができる。
【0052】上記の例では、ステップ84でイエスの判
定がされてから、1フレーム後の各画素A、B、Cの色
情報がステップ88で取りこまれるよう構成されている
が、いったん追尾視野内に入った被写体が再び画面外へ
出る等の場合のために、さらに|B−B0 |<ΔBの関
係が満たされているかどうかが調べられ(ステップ8
9)、この関係が満たされていないときは追尾視野が再
び待機位置へ、測距視野が再び初期位置へ復帰する(ス
テップ97、98、図13(h))。
【0053】|B−B0 |<ΔBである限り追尾動作が
進行し(ステップ90〜92)、被写体が限界領域BA
の平面内にあれば図11に示すパターンに従って図1の
レンズ群2の焦点距離が調整される(ステップ93、9
4)。図13(c)〜図13(e)はこの状況を示し、
(d)の位置で最も長焦点距離になり、その後図12及
び図13で被写体が左へ移動するに従って再び短焦点距
離へ向っている(図13(e))。そして同図(f)の
TFfに示すように被写体の移動により追尾視野が限界
領域BAの端部に達すると、レンズ群2の焦点距離をさ
らに短焦点距離へ、すなわち画角をワイド端まで広げる
方向に調整する(ステップ95)。画角をさらに広げる
ことにより同図(g)に示すように被写体は恰もその位
置に固定されたようになり、実効的に追尾範囲が拡大さ
れる。そしてレンズ群2の焦点距離がワイド端(レンズ
群2における最短焦点距離)に達し、被写体が限界領域
BAを出たときに、追尾視野は図13(h)の待機位置
TFhへ、測距視野は同じく初期位置FFhへ復帰し、
装置は待機状態になる。なおこの状態で新たな被写体に
ついて前記のB の指定から操作をやり直すこともあ
る。
【0054】上記の操作方法は、この発明のカメラの操
作方法の一例を示すものであり、その操作方法は上記の
ものに限定されない。また上記において被写体の位置検
知は、色情報のほか先に述べた被写体の特徴を表わす他
の情報によって行うこともできる。なお追尾視野の待機
位置は図13に示す位置のほか撮影者の作画意図に応
じ、画面内の任意の位置に設定することができる。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、撮
影画面内を移動する被写体を自動的に追尾して焦点検出
できるようにしたので、移動する被写体に対して常に自
動的に焦点を合わせ続けることができ、また被写体が追
尾動作可能な範囲を逸脱しそうになったときには、撮影
画角を拡張することによって追尾可能な範囲を拡張する
ようにしたので、移動する被写体に対して追尾可能範囲
を可能な限り広くとることができる等、自動追尾装置を
備えたカメラについて、その効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の自動追尾装置の一実施例のブロック
図である。
【図2】図1の実施例における限界領域設定手段を説明
するための図であり、限界領域の説明図である。
【図3】図2の限界領域の境界線を設定するためのつま
み及びロックボタンの説明図である。
【図4】図2の限界領域を設定する信号のタイミングを
説明する図である。
【図5】分割された追尾視野と被写体との関係を示す図
である。
【図6】図5の分割された追尾視野から得られる信号を
処理する装置のブロック図である。
【図7】図6の装置から得られる信号を2次元平面上に
プロットした状況を示す図である。
【図8】図1中、移動検出回路9の詳細を示すブロック
図である。
【図9】図1中、移動検出回路回路9の変形例を示すブ
ロック図である。
【図10】図1中、自動焦点検出回路13の詳細を示す
ブロック図である。
【図11】図1の実施例において被写体の画面内の位置
に応じて焦点距離を調整する態様を示す図である。
【図12】図1の装置の操作方法及び作用を説明するた
めの流れ図である。
【図13】図13は図1の装置において被写体の移動に
伴って追尾視野及び測距視野の位置が時間的に変化する
情報を示す図である。
【図14】従来のカメラにおける測距視野と被写体像と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 焦点調節のためのレンズ群 2 焦点距離を変化させるためのレンズ群 3 結像系レンズ群 4 撮像手段の一例である固体撮像素子 7 信号処理回路 8 追尾ゲート回路 9 被写体検出回路 11 ゲートパルス発生回路 12 測距ゲート回路 13 自動焦点検出回路 14 追尾視野大きさ決定回路 15 AFモータ駆動装置 16 マイクロプロセッサ 17 限界領域設定回路 19 ズームモータ駆動装置 23 色指定回路 BA 限界領域 TF 追尾視野 FF 測距視野
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網蔵 孝 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地キヤ ノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 藤原 昭広 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地キヤ ノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 武井 正弘 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地キヤ ノン株式会社玉川事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画面内において、追尾しようとする
    被写体の移動を検出して該被写体を追尾する自動追尾装
    置において、 被写体像を光電変換して撮像信号を出力する撮像手段
    と、 前記撮影画面の画角を可変して画角可変手段と、 前記特定領域内において追尾領域を移動可能に設定する
    とともに、前記追尾領域内に相当する前記撮像信号中よ
    り追尾しようとする被写体像の特徴を検出する特徴検出
    手段と、 前記特徴検出手段によって検出された前記被写体像の特
    徴を記憶する記憶手段と、 前記特徴検出手段の出力と前記記憶手段に記憶された前
    記被写体像の特徴とを所定の周期で比較して前記被写体
    像の移動を検出し、前記特定領域内において前記被写体
    像を追尾する自動追尾手段と、 前記被写体が相対的に前記特定領域外へと移動しようと
    するときの前記画角可変手段を制御して前記撮影画面の
    画角をワイド側に変化させる制御手段と、前記撮影手段
    より出力された撮像信号に基づいて前記被写体像に焦点
    を合わせる焦点調節手段と、を具えたことを特徴とする
    自動追尾装置を備えたカメラ。
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