JPH065912B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH065912B2
JPH065912B2 JP59169095A JP16909584A JPH065912B2 JP H065912 B2 JPH065912 B2 JP H065912B2 JP 59169095 A JP59169095 A JP 59169095A JP 16909584 A JP16909584 A JP 16909584A JP H065912 B2 JPH065912 B2 JP H065912B2
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signal
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直也 金田
正道 当山
陽一 岩崎
孝 網蔵
昭広 藤原
正弘 武井
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals
    • G02B7/282Autofocusing of zoom lenses

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) この発明は、自動追尾焦点検出装置を具えるカメラに関
し、とくに撮影画面内又はそのうちの特定領域内におい
て、被写体の追尾範囲を可及的に広くし、かつ撮影を適
切な焦点距離で行うことを可能にする手段に関する。
(背景技術) 従来の無視差の自動焦点検出装置を具えるカメラ、例え
ばビデオカメラでは、第14図(A)に示すように測距
視野が撮影画面中央部に固定されているため、同図
(B)に示すようにピントを合わせたい被写体(以下焦
点検出対象被写体という。この例では人物)が移動して
しまうと、この被写体とは異る距離にある物体(この例
では家屋)にピントが合い、焦点検出対象被写体である
人物がぼけてしまうので、画面構成上焦点検出対象被写
体をつねに画面中心に置かねばならないという欠点があ
つた。そのため、測距視野位置を可変にする手段も提案
されているが、これらの手段は撮影者がつまみ等の操作
によって測距視野位置を変更するものであり、撮影途中
に被写体が移動する場合に、これらのつまみによって測
距視野位置をつねに焦点検出対象被写体上に維持するこ
とは困難である。
上記の欠点を解消するために、本出願人は、先に、移動
可能な追尾視野を設定し、被測距物体の特徴をこの追尾
視野に関して抽出し、この抽出された特徴を記憶させ、
この記憶された特徴と新たに抽出された被測距物体の特
徴とに基づいて物体の移動の有無を検出し、物体の相対
的な移動に応じて測距視野を物体の移動に追尾して移動
させるようにした自動追尾焦点検出装置について提案し
たが(特願昭59−105897号)、この提案を実施
するに当たっては、有限である撮影画面又は撮影画面内
で追尾動作を行う範囲として設定された特定領域につい
て、可能な限り、追尾動作を行う範囲を実効的に広くす
ることが望ましく、かつ撮影画面内又は前記特定領域内
では撮影を適切な焦点距離で行うことができるようにす
ることが望ましい。
(目的) したがって、この発明は、従来の自動焦点検出装置を具
えるカメラの前述の欠点を解消し、移動する被写体につ
いて自動的にその移動位置を検出し、測距視野を被写体
の移動に追尾して移動させて焦点検出ないし焦点調節を
行うに当たり、有限である撮影画面内又はそのうちの特
定領域内において、可能な限り、追尾動作を行う範囲を
実効的に広くし、かつ撮影を適切な焦点距離で行うこと
が可能であるカメラを提供することを目的とする。
(実施例による説明) 以下第1図ないし第13図等を参照して上記の目的を達
成するためこの発明において講じた手段について例示説
明する。下記の説明は、被追尾被写体の特徴を色信号情
報によって抽出する例について、この発明のカメラの実
施例の全体説明、並びに同実施例における限界領域設定
手段、被写体移動検出手段、自動焦点検出手段及び焦点
距離調整手段、並びに同実施例の作用及び操作方法の順
序で行う。
(この発明に係るカメラの実施例の全体説明)(第1
図) 第1図は、この発明に係るカメラの一実施例の要部を示
すものであり、図中1は撮影レンズ中の焦点調節のため
のレンズ群であって、通常不図示の鏡筒にヘリコイド嵌
合し、鏡筒の回転動作によって前後にその位置を変える
ものである。2は焦点距離を変化させるためのレンズ群
(例えばズームレンズ)であって、変倍系レンズと補正
系レンズとよりなり、多くの場合不図示のカムに従って
その位置が変えられて焦点距離を変化させる。さらに3
は結像系レンズ群であって、焦点調節のためのレンズ群
1の位置によって定まる撮影距離にある物体の像を所定
の位置に正しく結像させるためのものである。4は撮像
手段の一例であるC.C.D.等の固体撮像素子であっ
てレンズ群3の結像面に設けられ、撮像素子駆動回路5
により駆動されてその受光面に入射する被写体からの光
を光電変換する。撮像素子駆動回路5は、クロック発生
回路6が発生するクロックパルス又はこれを分周した信
号により制御される。Mは焦点調節(AF)モータで
レンズ群1を抱く前記の鏡筒に連動し、Mはズームモ
ータでレンズ群2を移動させるための不図示のカムに連
動している。上記の各部分の構成及び機能は周知である
のでそれらの詳細な説明を省略する。
7は信号処理回路であり、撮像素子4で光電変換された
時系列信号は、同回路7でブランキング補正、ガンマ補
正等の処理をされるとともに同回路内のマトリクス回路
で色差信号(R−Y)及び(B−Y)並びに輝度信号Y
が作成される。これらの色差信号及び輝度信号は不図示
のエンコーダにおいて同期信号発生回路10が発生する
同期信号と合成され、出力ビデオ信号である例えばNT
SC信号が形成され、このNTSC信号は利用装置、例
えばビデオデッキへ供給される。なお下記の説明では、
出力ビデオ信号がNTSC信号であるとする。
上記の色差信号(R−Y)及び(B−Y)、さらに必要
があれば輝度信号Yは、追尾ゲート回路8を介して被写
体移動検出回路9に入力され、同回路で被写体の移動方
向又は移動量が検出される。ここで、被写体とカメラと
の間の移動は相対的であるから、上記の被写体の移動と
は、カメラが固定されて被写体が移動する場合のほか、
被写体が停止してカメラが移動する場合あるいは両者が
ともに移動する場合をいい、この発明は上記のどの場合
にも適用されるものである。10は同期信号発生回路で
あってクロック発生回路6が発生するクロックパルス又
はこれを分周した信号により制御される。11はゲート
パルス発生回路であって同期信号発生回路10が発生す
る水平同期信号及び垂直同期信号に同期制御され、また
後述のマイクロプロセッサ16に制御されて追尾ゲート
回路8及び後述の測距ゲート回路12に対するゲートパ
ルスを発生する。
追尾ゲート回路8では、ゲートパルス発生回路11が発
生するゲートパルスによって前記の色差信号等に対する
ゲート位置が設定される。これにより、被写体の特徴、
さらには背景の特徴を、例えば後述の第5図〜第9図に
示す態様により抽出する追尾視野の位置が定められる。
換言すれば、前記の色差信号等のうち移動検出回路9に
入力される範囲が定められ、この信号の変化によって被
写体の移動が検出される。この被写体移動検出信号はマ
イクロプロセッサ16に入力され、追尾ゲート回路8の
ゲート位置、すなわち追尾視野位置を被追尾被写体の移
動に応じて移動させるための信号(例えば移動方向を指
示する信号)が発生される。この信号がゲートパルス発
生回路11に供給され、被追尾被写体の移動に対応する
位置の色差信号を抽出するためのゲートパルスが形成さ
れる。
一方、輝度信号Yは測距ゲート回路12を介して自動焦
点検出回路13に入力され、同回路で焦点検出又は焦点
調節信号が発生される。測距ゲート回路12では、ゲー
トパルス発生回路11が発生するゲートパルスによって
輝度信号Yに対するゲート位置が、追尾動作中は、前記
の追尾ゲートと同じ関係位置に設定され、これにより輝
度信号Yのうち被写体の焦点検出のために自動焦点検出
回路13に入力される範囲(以下測距視野という)が定
められる。なおこの発明の実施例では、追尾視野又は
(及び)測距視野は、必要に応じ電子ビューファインダ
等の表示装置に表示することができるが、これは必須の
手段ではない。
第1図では追尾ゲート回路8と測距ゲート回路12とを
別個に設けているが、両ゲート回路を共通に設けてもよ
く、あるいは前者の後段に後者を接続して前者で設定さ
れる追尾視野内のさらに小範囲の部分を焦点検出のため
の測距視野としてもよい。ただしいずれの場合も、前記
の追尾視野と測距視野とは移動する被写体に対して同じ
関係位置に設定されなければならない。なお第1図に示
す例では、追尾視野と測距視野との大きさはそれぞれ任
意に設定することができる。
さらに焦点調節のためのレンズ群1の絶対位置を検出す
るポジションセンサP及び焦点距離を変化させるため
のレンズ群2の絶対位置を検出するポジションセンサP
の出力に応じて追尾視野大きさ決定回路14により両
視野の一方又は両方の大きさを被写体の撮影距離及びレ
ンズの焦点距離の変化にかかわらず被写体に最適の大き
さに調整することができる。
測距ゲート回路12の後段には、自動焦点検出回路13
が接続され、公知の手段に従って自動焦点検出が行わ
れ、その出力信号がAFモータ駆動装置15を制御し、
AFモータMによってレンズ群1を駆動する。そして
合焦点が検出されると、上記の制御ループは動作を停止
し、レンズ群1もその位置で停止する。なお自動焦点検
出手段の具体例については、第10図を参照して後述す
る。
マイクロプロセッサ16は、クロック発生回路6からの
クロックパルス、被写体移動検出回路9からの被写体移
動検出信号及び追尾視野大きさ決定回路14からの追尾
視野、あるいはさらに測距視野の大きさを決定する信号
のほか、後述の限界領域設定回路17からの限界領域設
定信号及び時間設定回路18からの時間設定信号並びに
入力端子Iからの撮影距離に応じて撮影者が設定する
焦点距離情報、入力端子Iからの追尾視野位置設定情
報等が入力され、またその出力により追尾ゲート回路
8、被写体移動検出回路9、ゲートパルス発生回路1
1、測距ゲート回路12及びAFモータ駆動装置15並
びに後述のズームモータ駆動装置19及びキャラクタ・
ジェネレータ20等を制御する。
次に、第1図の実施例における追尾視野復帰手段につい
て説明する。限界領域設定回路17は、マイクロプロセ
ッサ16と協動して、被写体が撮影画面外又はそのうち
の特定領域外へ出た場合に追尾視野を画面内の位置へ復
帰させるための主要構成部分の一例をなすものであっ
て、同期信号発生回路10が発生する水平同期信号及び
垂直同期信号に制御されて撮影者の設定により入力端子
から入力される信号に従って特定領域である例えば
第13図のBAで示される限界領域を設定する。限界領
域BAは、その内部においてのみ追尾動作を行う等のた
めに設けられるものであり、マイクロプロセッサ16に
おいて限界領域設定回路17及び移動検出回路9の出力
信号に応じて追尾視野の現在位置があらかじめ手動設定
された限界領域BA内に入っているかどうかが判定され
る。ここで追尾視野の位置、したがって被追尾被写体の
画面上の位置が限界領域BAを出たとの判定がされたと
きに追尾視野を待機位置へ戻すための手段について説明
すると、そのひとつはマイクロプロセッサ16か被写体
移動検出回路9に制御信号aを転送して同回路をリセッ
トし、かつゲートパルス発生回路11に制御信号cを、
追尾ゲート回路8に制御信号dを転送して追尾ゲート回
路8のゲート位置を撮影画面内の設定可能な位置、例え
ば第13図(h)のTFhで示す待機位置相当の位置へ
移動させることである。これにより追尾視野が、例えば
上記の待機位置へ移動し、次に撮影画面内に入って来る
ことが予想される被写体に対する追尾モードへ移行す
る。
上記の追尾視野復帰手段は、被写体の動きが激しい場合
に安定に追尾動作を行わせる等のためには、被写体がい
ったん限界領域BAを出たら直ちに待機位置への復帰を
行うのではなく、調整可能な所定時間を経た後に行うよ
うにすることを可とする。時間設定回路18はそのため
に設けられるものであり、撮影者の設定により入力され
るタイマ時間情報により、同回路が上記の所定時間を設
定する。被追尾被写体が限界領域BAを出たとの判定が
されると、マイクロプロセッサ16は移動検出回路9に
制御信号a′を転送してその動作を停止し、また制御信
号bを後述のキャラクタ・ジェネレータ20及びAFモ
ータ駆動装置15に転送して前者では焦点検出マークの
表示動作を中止させ、後者では駆動装置15を停止させ
てその時点におけるレンズ群1の位置によって定まる焦
点検出状態を保持するようにする。さらに、不図示の警
告回路に制御信号bを転送して撮影者に対し、被追尾被
写体が限界領域BA外へ出たこと、あるいは現在追尾動
作が停止中であることを警告するようにしてもよい。そ
のための手段としては、後述の限界領域の境界線(枠)
のフラッシング、あるいは可聴音信号の発生等の手段が
考えられる。
上記において、キャラクタ・ジェネレータ20は、マイ
クロプロセッサ16から被追尾被写体の位置情報を受け
て焦点検出マーク信号を形成し、この信号と出力ビデオ
信号とを加算回路21で加算して電子ビューファインダ
(EVF)22等の表示装置に転送し、映像信号に加え
て焦点検出対象被写体を指示するマークを表示するため
のものである。なお焦点検出マーク信号の形成手段につ
いては、例えば本出願人の出願に係る特願昭59−82
709号、発明の名称「測距視野選択装置」に開示され
た手段を利用することができる。
時間設定回路18で設定した所定時間が経過すると、マ
イクロプロセッサ16からの制御信号c及びdによりそ
れぞれゲートパルス発生回路11及び追尾ゲート回路8
を制御して追尾ゲート回路8のゲート位置を上記の待機
位置相当の位置へ戻し、これにより追尾視野は待機位置
へ移動し、移動検出回路9は改めて被写体移動検出動作
を開始し、また制御信号bの終了によってキャラクタ・
ジェネレータ20、AFモータ駆動装置15はその動作
を再開し、前記の警告回路はその動作を停止し、自動追
尾モードが再開される。
上記の実施例において、限界領域は追尾動作を行う範囲
等を定める手段であって、必ずしもファインダ等に表示
することを要するものではない。また限界領域は、通常
は、撮影画面の全面内にそれよりも狭い範囲として、あ
るいは撮影画面中の一部の領域内にそれよりも狭い範囲
として設定される。ただし撮影者の操作により限界領域
設定回路17が撮影画面全体を限界領域として設定する
場合、あるいは撮影画面全体が固定的に限界領域として
設定されている場合には、被追尾被写体が撮影画面外へ
出たことを判定して上記の追尾視野の復帰及びこれに関
連する動作が行われる。
第1図の実施例における測距視野復帰手段については、
追尾動作中は、前述のように測距ゲート回路12のゲー
ト位置は被写体の移動に追尾して追尾ゲート回路8のゲ
ート位置と同じ関係位置に移動し、したがって測距視野
は追尾視野と同じ関係位置に移動するが、被写体が撮影
画面外又はそのうちの限界領域外へ出た場合には、追尾
視野を待機位置に復帰させるのに対応して、測距視野を
例えば撮影画面内の中央部又はその付近に復帰させる。
そのためには、マイクロプロセッサ16がゲートパルス
発生回路11に制御信号c′を、測距ゲート回路12に
制御信号eを転送して測距ゲート回路12のゲート位置
を撮影画面の中央部又はその付近相当の位置へ移動させ
ればよい。
(この発明の実施例における限界領域設定手段)(第1
図〜第4図) 次に第2図〜第4図をも参照してこの発明の実施例にお
ける限界領域設定手段のついて説明する。第2図におい
て30,31は限界領域BAのx方向の境界線を、3
2,33は同じくy方向の境界線を示すものであり、第
3図(A)のつまみ40の手動操作によりx方向の位置
を定める境界線30,31が左右に移動し、かつロック
ボタン41の操作によりその位置が固定される。同様
に、同図(B)のつまみ42の操作によりy方向の位置
を定める境界線32,33が上下に移動し、かつロック
ボタン43の操作によりその位置が固定される。すなわ
ち、つまみ40,42の操作により限界領域BAの位置
を可変に設定することができるが、x方向及びy方向と
もにつまみをさらに1個設け、境界線30と31、同じ
く32と33とを独立に設定し、限界領域BAの大きさ
をも可変に設定できるようにしてもよい。
上記のつまみ及びロックボタンの操作に応じて境界線3
0〜33の位置を示す信号を発生するためには、これら
の境界線に対応する水平走査線の位置(32,33に対
応する)及びこれらの水平走査線を上下端とする各水平
走査線中の特定位置(30,31に対応する)を選択す
ればよい。そのためには、前者については1フィールド
中の水平走査線数をカウントし、つまみ42等によって
設定される境界線32,33の位置に対応する番号の水
平走査線を選択し、また後者については水平同期信号周
波数を逓倍してパルス列を発生させ、各水平走査周期の
始端からカウントしてつまみ40等によって設定される
境界線30,31の位置に対応する番号のパルスを選択
すればよい。あるいは、水平同期信号及び垂直同期信号
にそれぞれ同期する三角波を発生させ、これらの三角波
を、それぞれつまみ40及び42等により設定される境
界線(30,31)及び(32,33)の位置に対応す
る電圧レベルでクリップして矩形波を発生させ、かつこ
れらの矩形波の前端及び後端に相当する1対のパルスを
発生させて、それぞれ一方の矩形波と他方の1対のパル
スとの論理和をとればよい(本出願人の出願に係る特開
昭59−4384号公報、発明の名称「ビデオカメラ」
参照)。
第4図は、上記のようにして作成された信号のタイミン
グ関係を1水平走査期間について示すものであり、
(a)は映像信号を簡略化して示し、(b)は限界領域
を示すもので詳しくは第2図の境界線30,31と水平
走査線とが交差する位置を示し、(c)は(a)信号と
(b)信号との合成信号を、(d)は第2図のx方向
(境界線30及び31で定められる)の限界領域幅を、
(e)は第1図の追尾ゲート回路によるゲート位置を、
(f)は時間軸をそれぞれ示すものである。この例で
は、(d)の限界領域幅を示す信号は限界領域で低レベ
ル、その他の部分で高レベルになっている。またゲート
位置を示す信号(e)によって追尾視野の位置が定めら
れるものである。なお第4図には第2図のy方向につい
て限界領域を表わす信号を示していないが、この限界領
域も第4図に示すものと同様にして設定される。上記の
限界領域BAは必ずしも表示装置に表示することを要し
ないが、これを電子ビューファインダ22等の表示装置
に表示するためには、限界領域設定回路17の出力信号
をキャラクタ・ジェネレータ20あるいは直接電子ビュ
ーファインダ22に供給して表示すればよい。
マイクロプロセッサ16において、追尾ゲート回路8に
よるゲート位置、すなわち追尾視野が限界領域BA内に
存在するかどうかを判定するには、第4図の信号(e)
の時間軸上の位置、又は信号(d)と信号(e)との時
間的関係を調べることにより行われる。すなわち、前者
は、被追尾被写体、換言すれば前記のゲート位置を示す
信号が第4図で右から左へ移動するとして(T
)<T、又は左から右へ移動するとして(T
)<T(ここにTは設計上定められる正の定
数)の関係がみたされるかどうかをマイクロプロセッサ
16で演算することによって行われる。なお一般的に追
尾視野の限界領域BA内の位置は、 (T−T)/(T−T) を演算することによって知ることができる。また後者で
は、信号(d)と信号(e)との論理和が、低レベルな
らば限界領域BA内、高レベルならば限界領域BA外と
判定される。
追尾視野が限界領域BA外にあるか、又は限界領域BA
の中央部から領域外へ向って移動し、境界線に対し一定
範囲(例えば前記のT)内に近づいていることが判定
されると、マイクロプロセッサ16は移動検出回路9に
例えば前記の制御信号aを送り、これにより前記の追尾
視野復帰動作が行われる。
なお、この明細書において、被写体が撮影画面外又は限
界領域(特定領域)の境界にほぼ一致する位置に達する
とは、被写体が完全にこれらの境界に一致する位置にあ
る場合、又は被写体が相対的に移動して前記の(T
)<Tもしくは(T−T)<Tの関係をみ
たすようになる場合をいう。
(この発明の実施例における被写体移動検出手段)(第
1図、第5図〜第9図) 次に、被追尾被写体の移動を検出し、これに追尾して第
1図の追尾ゲート回路8によるゲート位置、すなわち追
尾視野を移動させるための移動検出回路9の具体例につ
いて第5図〜第9図を参照して説明する。下記の具体例
は、被追尾被写体の特徴を色信号情報として抽出する例
であるが、被写体の特徴抽出は、このほか輝度信号、さ
らに被写体の形状、温度又は被写体中の特徴あるコント
ラスト等の情報を利用して行うこともできる。
下記の被写体移動検出及び自動追尾手段を要約すれば、
被写体の特徴を表わすなんらかのパラメータ、この例で
は被写体及び背景の色を、前記の追尾手段により設定さ
れた追尾視野に関して抽出し、この抽出された特徴を記
憶させ、この記憶された特徴と新たに抽出された被写体
の特徴とに基づいて被写体の移動の有無、及び被写体が
移動した場合にその移動方向又は移動位置を検出して、
前記の追尾視野を被写体の移動に追尾して移動させ、ま
た追尾視野の移動に伴って測距視野をこれと同じ位置関
係で移動させるものである。
追尾視野は、原則として2次元の拡がりをもつものであ
るが、説明を簡単にするために、ここでは第5図(A)
に示すように追尾視野が水平方向に延びる1次元の拡が
りをもつものであるとする。また追尾視野は、A,B,
Cの3部分(以下各部分を画素という)に分れていると
する。なお2次元の追尾視野を構成するには、例えば同
図の画素B又はA,B及びCを中心にしてその上下に垂
直方向に延びる画素を設ければよい。
上記の各画素から時系列信号として得られる色差信号
(R−Y)及び(B−Y)に、第6図に示すように、そ
れぞれ、積分回路50a,50b、サンプルホールド
(S/H)回路51a,51b及びA/D変換回路52
a,52bによって積分、サンプルホールド及びA/D
変換の各処理を行って、それぞれメモリ53a,53b
に記憶させる。この記憶された値を、各画素A,B及び
Cについて(R−Y)及び(B−Y)直交座標上にプロ
ットすると、例えば第7図に示すように表示される。図
でA,B及びCの各点は、それぞれ、第5図
(A)のA,B及びCの各画素から抽出された信号を表
わしている。ここで、画素Bからは被写体である人物の
例えば服装のみを表わす信号が、画素A及びCからは、
それぞれ被写体の服装と背景とを表わす信号が加算され
た信号が抽出されるとする。さらに、同図で被写体の左
側と右側とで背景の色が異っているものとする。したが
って、点AとCとは、色差信号座標上の位置が異っ
ている。
次に、第5図(A)に示す被写体が、同図(B)に示す
ように画面内で右方向へ移動すると、画素A及びC内に
占める被写体と背景の割合が変化する結果、画素A及び
Cから得られる信号は、第7図A及びCに示すよう
にそれぞれ変化する。一方、画素Bは第5図(B)に示
すように被写体内にとどまっているので、その服装がほ
ぼ単色であるとすれば、画素Bから得られる信号はほと
んど変化しない。したがって、ここでは、簡単のために
=Bとする。この場合、第7図に示すように、点
は点B(=B)に近づき、点Aは点B(=
)から遠ざかるので、線分Bは線分B
より小さくなり、線分Aは線分Aより大き
くなる。逆に、線分Bが線分Bより大きく
なり、線分Aが線分Aより小さくなる場合
は、被写体が第5図(B)で左方向へ移動していること
になる。なお被写体の左右両側で背景の色が同じである
とすれば、被写体が画面内で第5図(B)の右方向へ移
動するとき上記の点Aは線分Aの延長線上に位
置を占め、点Cは線分B上に位置を占めること
になる。この発明は、上記どちらの場合にも適用するこ
とができる。
前述の現象を利用して被追尾被写体の移動を検出するに
は、例えば前記の線分AB及びBCの長さの変化を検出
すればよい。そのためには、移動検出回路9内の色検出
回路で前記の画素A,B,Cに関して被写体の色を検出
してこれを移動検出回路9内のメモリに、例えば手動に
よる機械的入力手段を介して記憶させ(被写体の特徴の
登録)、次の時点で新たに抽出された被写体の色を表わ
す信号とメモリに記憶されている信号とを比較して被写
体の移動の有無、及び被写体が移動した場合の例えば移
動方向を検出する。上記の処理は、テレビジョン信号の
1フィールドの期間である1/60秒の間に又はその数
フィールド分の期間の間にその平均値に従って行われ
る。以下両者を一括して1フィールドの期間に処理され
るとして説明する。
第8図は上記の処理を実行するための具体的な回路の一
例を示し、この回路は、また第1図の移動検出回路9の
詳細を示すものである。同図において、60は被写体が
画面内で移動した場合の画素A及びBから得られる信号
An及びBn(第7図はn=1の場合を示す)の間の距
離、すなわち線分AnBnの長さDAn.Bnの変化、
具体的には前記の線分Aの長さDA0.B0との
比 DAn.Bn/DA0.B0 としきい値Kとを比較する装置を示し、61は同様に
線分CnBnの長さDCn.Bnと線分Cの長さ
C0.B0との比 DCn.Bn/DC0.B0 としきい値Kとを比較する装置を示している。
(R−Y),(B−Y)直交座標上で画素A及びBの色
特徴をそれぞれ表わす点A及びBの座標上の値は、初期
設定によりスイッチ62がオンになり、メモリ63に記
憶される。すなわち、メモリ63に記憶される値は画素
AについてはA、画素BについてはBである。なお
上記の初期設定、すなわち追尾のための基準値の登録
は、被写体からの光を光電変換した映像信号による代わ
りに、第9図を参照して後述するように特別に設けた色
指定回路によって行ってもよく、あるいは、初期設定時
に、撮像光学系の前方に被写体の色に相当する色の基準
色彩板を配置し、その色をメモリ63に記憶させてもよ
い。
一方、このn=0の場合の走査線走査後、ほぼn/60
秒ごとに得られるAn及びBnの(R−Y),(B−
Y)直交座標上の値が直接距離演算回路64に転送され
る。したがって距離演算回路64には、A,B及び
An,Bnの各点の情報がとりこまれ、 DA0.B0及びDAn.Bn の値が、これら各点の(R−Y),(B−Y)座標それ
ぞれに関する位置の差から算出される。これらの値に基
づいて割算器65で DAn.Bn/DA0.B0 が算出され、しきい値設定器66で設定されるしきい値
と比較回路67で比較される。そしてしきい値K
を超える変化があると、移動判定回路68に“1”が出
力される。同様にして、比較装置61で DCn.Bn/DC0.B0 が算出され、しきい値Kを超える変化があると移動判
定回路68に“1”が出力される。なお多くの場合、比
較装置60と61とでスイッチ62をオンにするタイミ
ングは、実質的に同時刻であり、またK=Kであ
る。
いま画素A,B,Cの色特徴を表わす点の(R−Y),
(B−Y)直交座標上における移動状況が第7図に示す
状況であるとして DAn.Bn/DA0.B0 及びDCn.Bn/DC0.B0 の具体的な数値を求めると、この場合はn=1,B
であり、かつK=K=2として DA1.B1/DA0.B0=2.2, DC1.B1/DC0.B0=0.36 となり、比較装置60内の比較回路67のみが移動判定
回路68に“1”を出力する。この場合移動判定回路6
8が追尾ゲート設定タイミングを所定時間(例えばNT
SC方式の場合1水平走査周期の1/125程度)だけ
遅らせる信号をマイクロプロセッサ16に出力し、これ
によりマイクロプロセッサ16はゲートパルス発生回路
11及び追尾ゲート回路8を制御し、追尾視野を被写体
の移動方向、すなわち第5図(B)の画面内で右方向へ
移動される。これに対して比較装置61内の対応する比
較回路のみが移動判定回路に“1”を出力する場合は、
移動判定回路68が追尾ゲート設定タイミングを上記の
所定時間だけ早める信号を出力し、追尾視野を第5図
(B)の画面内で左方向へ移動させる。
このようにして、 DAn.Bn/DA0.B0 がしきい値Kを超えたか、又は DCn.Bn/DC0.B0 がしきい値Kを超えたか応じて移動判定回路68が追
尾ゲート設定タイミングを、例えば上記の所定時間だけ
遅らせ又は早める信号を出力し、この信号に応じてマイ
クロプロセッサ16がゲートパルス発生回路11及び追
尾ゲート回路8、さらに測距ゲート回路12を制御する
ことにより、追尾視野及び測距視野を被写体の移動に追
尾して移動させ、その位置で焦点検出を行なうことがで
きる。
なお前述の被写体移動検出手段の変形として、画素Bに
ついてはその移動に基づく刻刻の位置による情報Bnの
代わりに被写体の特徴を初期設定(登録)する段階にお
ける情報であるBを用い、DAn.Bn及びD
Cn.Bnの代わりにそれぞれDAn.B0及びD
Cn.B0によつて移動検出をするようにすれば、被写
体が高速移動する場合にも誤動作なく追尾を行うことが
できる。
上記の被写体移動検出における被写体の特徴(色)の初
期設定(登録)をする手段として、被写体の色をあらか
じめ検知できる場合又はこれを予想できる場合等には、
被写体の特徴の初期設定(登録)を色指定回路によって
行うことを可とする。第9図は、そのための構成の一例
を示し、前記のビデオ信号中の色差信号は、追尾ゲート
回路8を通って色検知回路9aに入力され、検知された
色特徴が移動判定回路9bにおいて色指定回路23で指
定した初期設定値と比較され、その判定結果を表わす信
号がマイクロプロセッサ16に転送される。なお第8図
のスイッチ62を第1図の信号処理回路7の出力信号と
色指定回路23の出力信号とを切り換えてメモリ63に
入力するように構成すれば、必要に応じてこれらの信号
のどちらによっても初期設定を行うことができる。さら
に第8図において、しきい値設定器66等が設定するし
きい値を超える変化があったときだけ移動判定回路68
に“1”を出力するようにしたのは、ハンチングやオー
バーシュートを生ずることのない安定な追尾動作を行う
ようにするためである。
(この発明の実施例における自動焦点検出手段)(第1
図、第10図) 第1図の自動焦点検出回路13は公知の手段を利用する
ことができるものであるが、その一例として輝度信号中
の高周波成分によって焦点検出を行う方式(例えば「N
HK技術研究」第17巻第1号(通巻第86号)昭和4
0年発行、21頁「山登りサーボ方式によるテレビカメ
ラの自動焦点調整」参照)について説明する。第10図
において、70は帯域フィルタ、71はレベル検出回
路、72は合焦方向検出回路であり、第1図の測距ゲー
ト回路12の出力輝度信号からその輪郭成分、すなわち
高域成分を帯域フィルタ70で取り出し、この高域成分
のレベルをレベル検出回路71で検出し、この検出レベ
ルが最大になるように合焦方向検出回路72で制御し、
合焦方向検出回路72から焦点検出のための移動方向を
表わす信号が前記のAFモータ駆動装置15へ出力され
る。
この発明を実施するに当たり、焦点検出のための手段
は、上記のもののほか適宜公知の手段、例えば赤外線T
TL焦点検出手段等を利用することができる。
(この発明の実施例における焦点距離調整手段)(第1
図、第11図) 第1図に示すこの発明の実施例は、限界領域BA内又は
撮影画面内において、被写体の位置に応じてレンズ群2
の焦点距離を変化させるように構成されている。第11
図は上記の焦点距離の変化の態様を説明するものであっ
て図中xは第2図のx軸方向の限界領域BAの一
辺の長さを示している。いま被追尾被写体が、第11図
において右方から限界領域BA内へ入り、限界領域BA
の平面内を移動して左方で同領域外へ出るとして同領域
内における被写体の相対的な位置は、第4図の(T
)/(T−T)を演算することによって知るこ
とができ、この値に応じてマイクロプロセッサ16がズ
ームモータ駆動装置19に制御信号を転送してズームモ
ータMを駆動し、レンズ群2を移動させ、例えば第1
1図に示すパターンに従ってその焦点距離を変化させ
る。この例では、被写体が限界領域BAの左端xと一
致したとき、一般的には先に第4図に関連して述べた意
味において撮影画面又は限界領域BAの境界にほぼ一致
する位置に達したときに、レンズ群2をさらに短焦点距
離へ、すなわち画角をワイド端まで広げる方向に調整す
る。画角をさらに広げることにより、第13図(f)と
(g)とを参照すれば明らかなように被写体があたかも
その位置で固定された如くなり、実効的に追尾動作範囲
を広くすることができる。
この発明は、自動追尾焦点検出機能を有するカメラにお
いて追尾動作範囲を広くすることを主要な課題とするも
のであり、そのための手段として、例えば第11図に示
すように撮影画面又は限界領域の境界において画角をワ
イド端まで広げる方向に調整することを前提としてい
る。もっとも、被写体の位置にかかわらず画角を広げる
ことによりり、追尾動作範囲を広げることは可能である
が、このような手段によれば光学系の焦点距離が撮影目
的のためには必ずしも適切ではない。したがってこの発
明の実施例では撮影のために重要な撮影画面又は限界領
域BAの中央部においては長焦点距離(テレ方向)に調
整する。これにより、追尾動作範囲を広くし、かつ撮影
を適切な焦点距離で行うことができる。
第11図では、限界領域の左右の境界において光学系が
短焦点距離に調整されているが、被写体が撮影画面又は
限界領域の内外にわたっていずれの方向へも移動可能で
あることを考慮すれば、撮影画面又は限界領域の少なく
とも一部(例えば第11図、第13図の画面枠FR又は
限界領域BAの一辺)において光学系を比較的に短焦点
距離に調整すればよい。
(この発明の実施例の作用及び操作方法)(第1図、第
12図、第13図) 次に、第1図に示すこの発明の実施例の作用について説
明する。下記の説明は、主として同実施例の操作方法の
一例について第12図及び第13図を参照して行う。こ
の例では、被写体がフレームアウトし、追尾視野が待機
位置にある状態で撮影が開始されるとする。追尾視野位
置の設定は、撮影者の手動設定により第1図の入力端子
からマイクロプロセッサ16に入力される情報に基
づいて行われる。そのための具体的手段は、第2図〜第
4図で説明した限界領域設定手段に準ずる手段によれば
よい。なおこの例では追尾視野は、第1図の追尾視野大
きさ決定回路14によりその大きさを可変に設定され
る。第13図(a)では、待機中の追尾視野位置はTF
aで示される。一方、待機状態において測距視野FFa
は、例えば電子ビューファインダ22の画面枠FRの中
央部にあり、この例ではその大きさは全ステップを通じ
一定であるとする。また限界領域BAの設定は、撮影者
の手動設定により第1図の入力端子Iから限界領域設
定回路17に入力される情報に基づき、第2図〜第4図
で説明した手段により行われる。
第12図の流れ図に示す追尾動作は、原則として第5図
〜第9図に関連して説明したところに従って行われ、追
尾のための被写体の基準色の初期設定は、撮影者の操作
により第9図の色指定回路23を通じて行われる。また
通常の追尾動作では、第5図の画素Bは被写体内に含ま
れるとする。
第12図のステップ81で、先ず撮影者の操作により被
写体の特徴を代表する基準色としてBを指定し、この
値を取りこむ。この段階では、画素A及びCに関する初
期値(A及びC)は取りこまない。その理由は、こ
の後に画角を設定して撮影を始めるときの背景色と前記
のBを取りこむときの背景色とが異ると、追尾開始時
に誤動作を起こすおそれがあるからである。次に撮影者
の操作により、追尾視野の初期位置(待機位置TFa)
を設定し(ステップ82)、以後追尾視野に被写体が入
って来るまでは追尾視野はその位置で待機する。そして
この待機位置TFaにおいて画素Bから取りこまれる値
B(被写体が入って来るまではこの待機位置における背
景色に相当する)と前記のBとの差の絶対値|B−B
|を算出し(ステップ83)、その結果を所定の不感
帯幅ΔBと比較し(ステップ84)、この操作が |B−B|<ΔB の関係が成立するまでくり返される。すなわち、追尾視
野が、その待機位置TFaにおいて、被写体が同位置へ
入って来るのを連続的にチェックしていることになる。
|B−B|<ΔBの関係がみたされると、被写体が待
機位置TFaに入って来たと判定され、測距視野が第1
3図(b)のFFbに示すように追尾視野位置TFb、
すなわち被写体位置へ移動する(ステップ85)。さら
に追尾動作開始のために背景(一部に被写体を含む)の
特徴を代表する色A及びCが指定され(ステップ8
6)、(R−Y)、(B−Y)座標上の 線分Aの長さDA0.B0 と線分Cの長さDC0.B0 とが算出される(ステップ87)。
ここで|B−B|<ΔBの判定されたとき、例えば1
/60秒後、次のフィールドでA及びCの指定がさ
れ、さらに次のフィールドから追尾動作が開始されるよ
うに構成されているとすると、ステップ88から実質的
な追尾モードが始まることになる。したがって、追尾中
の被写体が限界領域BA外へ出た場合に、装置を新たな
被写体に対して待機状態におき、新たな被写体が画面内
の待機位置に入って来たことを確認してから測距視野を
被写体位置へ移動させ、この被写体に対して追尾モード
が再開されるように構成されているので、動画撮影を簡
単な操作により行うことができる。
上記の例では、ステップ84でイエスの判定がされてか
ら、1フレーム後の各画素A,B,Cの色情報がステッ
プ88で取りこまれるよう構成されているが、いったん
追尾視野内に入った被写体が再び画面外へ出る等の場合
のために、さらに|B−B|<ΔBの関係が満たされ
るかどうかが調べられ(ステップ89)、この関係が満
たされていないときは追尾視野が再び待機位置へ、測距
視野が再び初期位置へ復帰する(ステップ97,98、
第13図(h))。
|B−B|<ΔBである限り追尾動作が進行し(ステ
ップ90〜92)、被写体が限界領域BAの平面内にあ
れば第11図に示すパターンに従って第1図のレンズ群
2の焦点距離が調整される(ステップ93,94)。第
13図(c)〜(e)はこの状況を示し、(d)の位置
で最も長焦点距離になり、その後第11図及び第13図
で被写体が左へ移動するに従って再び短焦点距離へ向っ
ている(第13図(e))。そして同図(f)のTFf
に示すように被写体の移動により追尾視野が限界領域B
Aの端部に達すると、レンズ群2の焦点距離をさらに短
焦点距離へ、すなわち画角をワイド端まで広げる方向に
調整する(ステップ95)。画角をさらに広げることに
より、同図(g)に示すように被写体は恰もその位置に
固定されたようになり、実効的に追尾範囲が拡大され
る。そしてレンズ群2の焦点距離がワイド端(レンズ群
2における最短焦点距離)に達し、被写体が限界領域B
Aを出たときに、追尾視野は第13図(h)の待機位置
TFhへ、測距視野は同じく初期位置FFhへ復帰し、
装置は待機状態になる。なおこの状態で新たな被写体に
ついて前記のBの指定から操作をやり直すこともあ
る。
上記の操作方法は、この発明のカメラの操作方法の一例
を示すものであり、その操作方法は上記のものに限定さ
れない。また上記において被写体の位置検知は、色情報
のほか先に述べた被写体の特徴を表わす他の情報によっ
て行うこともできる。なお追尾視野の待機位置は第13
図に示す位置のほか撮影者の作画意図に応じ、画面内の
任意の位置に設定することができる。
(効果) 前述のように、この発明によれば、撮影画面内の特定領
域内において、追尾しようとする被写体の移動を検出し
て該被写体を追尾する自動追尾装置において、焦点距離
が可変の撮影光学系と、前記撮影光学系によって結像さ
れた被写体像を光電変換して撮像信号を出力する撮像手
段と、前記特定領域内に追尾視野を移動可能に設定する
とともに、前記追尾視野内に相当する前記撮像信号中よ
り前記被写体の特徴を所定の周期で抽出して前記被写体
の移動を検出し、前記特定領域内において前記被写体を
追尾する自動追尾手段と、前記被写体の前記特定領域に
対する相対的な位置に応じて前記撮影光学系の焦点距離
を自動的に変化させる制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記被写体が前記特定領域に中央部分に位置すると
きにその端部に位置するときよりも前記撮影光学系の焦
点距離を長焦点距離に変化させるように構成されている
ので、有限である撮影画面内又はそのうちの特定領域内
において、可能な限り、追尾動作を行う範囲を実効的に
広くし、かつ撮影を適切な焦点距離で行うことが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の自動追尾装置の一実施例のブロック
図、第2図ないし第4図は、第1図の実施例における限
界領域設定手段を説明するものであって第2図は限界領
域の説明図、第3図(A)及び(B)はそれぞれ第2図
のx方向及びy方向の限界領域の境界線を設定するため
のつまみ及びロックボタンの説明図、第4図(a)ない
し(f)は限界領域を設定する信号のタイミングを説明
する説明図、第5図ないし第8図は、第1図の実施例に
おける被写体移動検出手段を説明するものであって第5
図(A)及び(B)は分割された追尾視野と被写体像と
の関係を示す説明図、第6図は第5図の分割された追尾
視野から得られる信号を処理する装置のブロック図、第
7図は第6図の装置から得られる信号を2次元平面上に
プロットした状況を示す説明図、第8図は第1図中移動
検出回路9の詳細を示すブロック図、第9図は第1図中
移動検出回路9の変形例を示すブロック図、第10図は
第1図中自動焦点検出回路13の詳細を示すブロック
図、第11図は第1図の実施例において被写体の画面内
の位置に応じて焦点距離を調整する態様を示す説明図、
第12図は第1図の装置の操作方法及び作用を説明する
流れ図、第13図(a)ないし(h)は第1図の装置に
おいて被写体の移動に伴って追尾視野及び測距視野の位
置が時間的に(a)から(h)への順序で変化する状況
を示す説明図、第14図(A)及び(B)は従来のカメ
ラにおける測距視野と被写体像との関係を示す説明図で
ある。 符号の説明 1:焦点調節のためのレンズ群、2:焦点距離を変化さ
せるためのレンズ群、3:結像系レンズ群、4:撮像手
段の一例である固体撮像素子、7:信号処理回路、8:
追尾ゲート回路、9:被写体移動検出回路、11:ゲー
トパルス発生回路、12:測距ゲート回路、13:自動
焦点検出回路、14:追尾視野大きさ決定回路、15:
AFモータ駆動装置、16:マイクロプロセッサ、1
7:限界領域設定回路、19:ズームモータ駆動装置、
23:色指定回路、BA:限界領域、TF:追尾視野、
FF:測距視野。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網蔵 孝 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キ ヤノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 藤原 昭広 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キ ヤノン株式会社玉川事業所内 (72)発明者 武井 正弘 神奈川県川崎市高津区下野毛770番地 キ ヤノン株式会社玉川事業所内 (56)参考文献 特開 昭53−132213(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影画面内の特定領域内において、追尾し
    ようとする被写体の移動を検出して該被写体を追尾する
    自動追尾装置において、 焦点距離が可変の撮影光学系と、 前記撮影光学系によって結像された被写体像を光電変換
    して撮像信号を出力する撮像手段と、 前記特定領域内に追尾視野を移動可能に設定するととも
    に、前記追尾視野内に相当する前記撮像信号中より前記
    被写体の特徴を所定の周期で抽出して前記被写体の移動
    を検出し、前記特定領域内において前記被写体を追尾す
    る自動追尾手段と、 前記被写体の前記特定領域に対する相対的な位置に応じ
    て前記撮影光学系の焦点距離を自動的に変化させる制御
    手段とを備え、 前記制御手段は、前記被写体が前記特定領域の中央部分
    に位置するときにその端部に位置するときよりも前記撮
    影光学系の焦点距離を長焦点距離に変化させるように構
    成されていることを特徴とするカメラにおける自動追尾
    装置。
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