JP3943613B2 - 撮像装置及びレンズユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ交換可能なビデオカメラ等に用いて好適な、撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ビデオカメラ等の映像器に用いられている自動焦点調節(AF)装置として、CCD等撮像素子から得られる映像信号中の高周波成分を抽出し、この高周波成分が最大となるように撮影レンズを駆動して焦点調節行う、いわゆる山登り方式が知られている。
【0003】
このような自動焦点調節方式は、焦点調節用の特殊な光学部材が不要であり、遠方で近くでも距離によらずに正確にピントを合わせることができる等の長所を有する。この種の自動焦点調節方式をレンズが交換できるビデオカメラに使用された例について、図10を用いて説明する。
【0004】
従来の変倍可能なレンズユニットは、変倍レンズ902と補正レンズ903がカムで機械的に結ばれており、変倍動作を手動や電動で行うと変倍レンズ902と補正レンズ903が一体となって移動する。これら、変倍レンズ902と補正レンズ903あわせてズームレンズと呼ぶ。
【0005】
このようなレンズシステムでは、前玉レンズ901がフォーカスレンズとなっており、光軸方向に移動することにより焦点を合わせを行う。
【0006】
これらのレンズ群を通った光は、撮像素子904の撮像面上に結像されて電気信号に光電変換され、映像信号として出力される。
【0007】
この映像信号は、CDS/AGC905でサンプルホールドしてから所定のレベルに増幅され、A/D変換器906でデジタル映像データへと変換され、カメラのプロセス回路へと供給されて、標準テレビジョン信号に変換される。
【0008】
一方、A/D変換器906より出力されたデジタル映像データは、バンドパスフィルタ(以下BPFと称す)907へと入力される。
【0009】
BPF907では、映像信号中の高周波成分を抽出し、ゲート回路908で画面内の焦点検出領域に設定された部分に相当する信号のみを抜き出し、ピークホールド回路909で垂直同期信号の整数倍に同期した間隔でピークホールドを行い、AF評価値を生成する。
【0010】
このAF評価値は本体AFマイコン910に取り込まれ、本体AFマイコン910内で合焦度に応じたフォーカス速度及び、AF評価値が増加するようにモータ駆動方向を決定し、フォーカスモータの速度及び方向をレンズマイコン911に送る。
【0011】
レンズマイコン911は、AFマイコン910に指示された通りにモータドライバ912を介したモータ913によってフォーカシングレンズ901を光軸方向に動かすことで焦点調節を行う。
【0012】
また、ズームスイッチ918の操作状態に応じて、AFマイコン910はズームレンズ902,903の駆動方向、駆動速度を決定し、レンズユニット916内のズームモータドライバ914に送り、ズームモータ915を介してズームレンズ902,903を駆動する。
【0013】
カメラ本体917は、レンズユニット916を切り離すことが可能で、別のレンズユニットを接続することで撮影範囲が広がる。
【0014】
しかしながら図10のような撮像装置では、レンズ交換可能であることから、自動焦点調節の制御を本体に持つため、特定のレンズで最適になるように自動焦点調節の応答性等を決定すると、他のレンズでは最適にならないことがあり、脱着できるすべてのレンズに対して最適な性能を出すのは難しかった。
【0015】
そこで自動焦点調節の制御をレンズユニット側に持ち、焦点調節を実行するのに必要な焦点信号を、撮像装置本体からレンズユニットに引き渡す、撮像装置の提案が為されている。
【0016】
この場合、接続されるすべてのレンズに対して最適な自動焦点調節の応答性を決定できるように、映像信号から焦点信号を抽出する抽出領域サイズの決定手段をレンズユニット側に持ち、サイズ情報を本体側に引き渡し、レンズ各々の焦点距離に応じて適切なサイズに設定することで、本体より得る焦点信号レベルを最適化している。
【0017】
これは、画面サイズに対し抽出領域をレンズの種類によらず固定とすると、例えば、広角レンズでは種々の被写体が領域内に存在して、焦点信号レベルは大きい傾向にあるので、高輝度被写体では信号が飽和してしまい、適切な焦点調節が行い難くなるのに対し、望遠レンズでは被写体像が拡大され、焦点信号レベルは小さい傾向にあるので低照度被写体に対し苦手なAFとなってしまう等の理由に基づくものである。
【0018】
【発明が解決しようとしている課題】
しかしながら、上記従来例の様な自動焦点調節の制御をレンズユニット内に持つレンズ交換可能な撮像装置では、本体側の撮像状態をレンズユニット内の自動焦点調節手段が認識できないので、例えば以下のような問題があった。
【0019】
▲1▼ 家庭用の蛍光灯のような放電による照明器具を光源として撮影を行うと、光源の交流電源の周波数により放電が起きたり停止したりを繰り返す、所謂フリッカが生じ、撮像信号の出力レベルが周期的に変化する場合があるが、レンズユニット側ではフリッカの有無がわからないので、焦点調節中ではAF評価値の変化がフォーカシングレンズの移動に伴うものなのか、フリッカの影響によるものなのかわからずに、合焦点方向を誤ってしまうことがある。
【0020】
また、フリッカの影響を除去するため、レンズ駆動やAF評価値の取り込みタイミングをフリッカ周期と常に同期させると、AFの応答性が遅くなってしまう問題を生じる。
【0021】
▲2▼ 低照度被写体を撮影するときなど、AGCにより撮像信号が増幅されるが、ノイズも一緒に増幅され、AF評価値にノイズ成分が多くなってしまう。レンズユニット側では増幅量がわからないので、焦点調節動作の再起動判断や山登り方向判定などで、ノイズの影響で誤動作して、ボケを誘発することが多かった。
【0022】
▲3▼ 選択された撮影条件に応じ、効果的な撮影ができるように自動的に絞りやシャッタやAGC等を調節して最適な撮影状態を実現する、所謂プログラムモードを用いた撮影の場合、モードの変化により露出状態が変化するが、レンズユニット側ではモード変化がわからない。
【0023】
プログラムモードが変化すると、AF評価値も変動するので、AFの誤動作の原因になっていた。特に合焦状態でモードが変わり撮影効果を狙って絞りが強制的に開けられる場合など、被写界深度が浅くなるが、画角がワイドの時や高輝度被写体撮影時では露出オーバーの状態となって、撮像信号レベルは撮像素子のダイナミックレンジを越えてしまう場合があり、この時AF評価値もモード変化前後では変化しない。従って深度が浅くなった分、ボケが見え、ボケ止まりの現象になっていた。
【0024】
レンズユニット自身は、撮像装置本体からの制御命令に応じて絞りの駆動をしているので、絞り状態は認識できるが、それが露出を最適にするためのものであるか、撮影効果をねらったものであるかを判断できない。
【0025】
上記の欠点を補うため絞りが変化したら、焦点調節の再起動を行っても良いが、絞りの変化の度に再起動動作をすると逆に落ちつきのないAFとなってしまう。
【0026】
▲4▼ 撮像素子の蓄積時間を通常の整数倍長くし、撮像信号の読み出しを間欠的に行う、所謂スローシャッタを用いた撮影の場合、本体側より送られる焦点信号は読み出し周期の時間分焦点信号は更新されない事になるが、レンズユニット側では読み出し周期がわからず、一定時間焦点信号が変わらないので、合焦状態と誤判断したり、山登り方向を誤っていたりした。
【0027】
▲5▼ 電子ズームなどの拡大機能を用いた撮影の場合、レンズユニット側では撮像画面内のどこを何倍に拡大されたかがわからないので、焦点信号抽出領域が拡大された領域より大きくなる場合があり、この時場合によってモニタに移っていない被写体に対しピント合わせを行ってしまう場合があった。
【0028】
また、画面が拡大されることにより被写界深度内のボケであっても、目で見えるようになるので、合焦点方法判断動作で行うウォブリング等の微小駆動動作に伴うボケが、目に見えるようになっていた。
【0029】
本発明の課題は上述の問題点を解消し、どのようなレンズを装着しても、あらゆる被写体や撮影条件で目的の主被写体に安定に合焦できるような、交換レンズシステムを提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本願における請求項1に記載の発明によれば、記憶されているレンズカムデータに基づいて撮像レンズを駆動する駆動方向及び駆動速度を決定する制御手段と当該制御手段に基づいて前記撮像レンズを駆動する駆動手段とを含むレンズユニットを着脱可能とした撮像装置であって、前記レンズユニットと通信可能な通信手段と、前記撮像レンズによって形成された画像を撮像信号に変換して出力する撮像手段と、前記撮像手段による撮像信号のうち焦点検出領域内に相当する信号の高周波成分に応じてAF評価値を抽出する抽出手段と、前記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報及び前記AF評価値を前記撮像装置本体側から前記レンズユニットへと伝送することによって記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報に応じて前記AF評価値と前記レンズカムデータに基づく前記レンズの駆動を変えるようにする制御手段とを備えた。
【0040】
また本願の請求項2に記載の発明によれば、撮像レンズによって形成された画像を撮像信号に変換して出力する撮像手段と前記撮像手段による撮像信号のうち焦点検出領域内に相当する信号の高周波成分に応じてAF評価値を抽出する抽出手段とを有する撮像装置と着脱可能なレンズユニットであって、記憶されているレンズカムデータに基づいて撮像レンズを駆動する駆動方向及び駆動速度を決定する制御手段と、当該制御手段に基づいて撮像レンズを駆動する駆動手段と、前記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報及び前記AF評価値を前記撮像装置本体側から受け取ることによって記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報に応じて前記AF評価値と前記レンズカムデータに基づく前記レンズの駆動を変えるようにする制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、各図を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
【0044】
図1は、本発明の実施例の構成を示す図である。レンズユニット127とカメラ本体128は切り離すことが可能になっており、所謂交換レンズシステムを構成している。
【0045】
被写体からの光は、固定されている第1のレンズ群101、変倍を行う第2のレンズ群(以下変倍レンズと称す)102、絞り103、固定されている第3のレンズ群104、焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正するコンペンセータ機能とを兼ね備えた第4のレンズ群(以下フォーカスレンズと称す)105を通って、3原色中の赤の成分を撮像するためのCCD等の撮像素子106、緑の成分を撮像するためのCCD等の撮像素子107、青の成分を撮像するためのCCD等の撮像素子108の撮像面上にそれぞれ結像されて光電変換され、赤成分、緑成分、青成分の、各色成分に応じた撮像信号を出力する。
【0046】
各撮像素子より出力された各色成分の撮像信号は、増幅器109、110、111でそれぞれ最適なレベルに増幅され、カメラ信号処理回路112へと入力され標準テレビ信号に変換されると同時に、カメラ信号処理回路112内に設けられたAWB(Auto white balance)信号処理回路130、AE(Auto exposure )信号処理回路131、AF(Auto focus) 信号処理回路113及びフリッカ検出回路115へと入力される。
【0047】
AWB信号処理回路130で生成された色差信号SAWBは、カメラ本体内に配され、システムを統括して制御する本体マイコン114内のAWB/露出制御部135へと供給され、色差信号を零にするように増幅器109,110,111を制御し、ホワイトバランス制御を行う一方、その制御情報を色温度情報としてレンズマイコン116に送っている。
【0048】
AE信号処理回路131で生成された測光信号SAEはAWB/露出制御部135に送られ、露出制御に使われる一方、画面内の一部の領域だけを重点的に測光する測光領域制御の命令がAE信号処理回路131に送られる。
【0049】
AWB/露出制御部135は露出制御も行っており、測光信号の露出状態が所望の状態になるよう、CCD駆動回路136を駆動して撮像素子106,107,108の蓄積時間や、増幅器109,110,111のゲインや、絞り駆動命令をレンズマイコン116の絞り制御部120に送り、絞り103を通過する光量をフィードバックループ制御している。
【0050】
絞り103の制御は、絞り制御部120がカメラ本体より送られた絞り駆動命令に応じてアイリスドライバ124に信号を送ることで、IGメータ123を駆動し、駆動した絞り状態をエンコーダ129で検出し、そのエンコーダ出力信号を絞り制御120を通して本体マイコン114内AWB/露出制御部135へ転送することで行っている。
【0051】
またAWB/露出制御部135は露出制御に重点を置いたプログラムモードの制御も行っている。撮影者がプログラムモード切替SWユニット138を操作し選択するモードに応じて、絞り機構、AGC等の増幅器、電子シャッタ等のパラメータを制御し、被写体や撮影状況に最適な露出状態を実現する。
【0052】
更にAWB/露出制御部135は低照度被写体撮影用としてのスローシャッタ機能も制御している。スローシャッタSWユニット139で選択されたスローシャッタ速度に応じ、CCD駆動回路136を制御して撮像素子106, 107, 108の電荷蓄積時間を通常より長く変更し、それに読み出し周期を合わせ間欠的に撮像信号を取り出している(電子シャッタでは蓄積時間は変化するが、読み出し周期は一定である)。
【0053】
読み出された間欠撮像信号はカメラ信号処理部112を通してフィールドメモリ132に取り込まれるが、AWB/露出制御部135はメモリコントロール/補間回路133を制御して、メモリされた映像情報をカメラ信号処理部112に引き渡すことで、読み出し周期間の欠落したフィールドの映像情報を補っている。
【0054】
AWB/露出制御部135は上記した露出制御、プログラムモード制御、スローシャッタ制御を行う一方、露出情報としての電子シャッタ情報、AGC等の増幅率情報、絞り制御情報や、選択されたプログラムモード情報や、スローシャッタ時の読み出し周期情報をレンズユニット内のレンズマイコン116へ送っている。
【0055】
AF信号処理回路113で生成されたAF評価値は本体マイコン114を介して、レンズマイコン116へ転送される一方、レンズマイコン116内の測距枠サイズ制御部142で決定された画面内の測距領域の情報が本体マイコン114へと伝送され、本体マイコン114を介してAF信号処理回路113へと送られる。
【0056】
測距枠サイズ制御部142は、装着されるレンズユニット127の焦点距離に応じ、AF性能を引き出すのに最適な大きさの測距領域を決定している。レンズユニット内で測距枠のサイズを決定するのは上述の従来例で述べた理由による。
【0057】
また、本体マイコン114は、ズームスイッチユニット137(回転式の操作部材の変化に従って変化する抵抗値に応じた電圧が出力されるユニットで、出力電圧をA/D変換することで操作部材の回転方向及び回転量をデジタル信号で得ることができる)、及びAFスイッチ141を読み込み、スイッチの状態をレンズマイコン116に送る。
【0058】
レンズマイコン116では、本体マイコン114からの情報で、AFスイッチ141がオフ(マニュアルフォーカスモード)で、かつズームスイッチユニット137が押されているときは、AF/コンピュータズーム制御プログラム117がレンズカムデータ119を参照しつつ、テレまたはワイドの押されている方向に駆動すべく、ズームモータドライバ122に制御信号を送ることにより、ズームモータ121を介して変倍レンズ102を駆動し、変倍動作を行う。また同時にフォーカスモータドライバ126に制御信号を送ることにより、フォーカスモータ125を介してフォーカスレンズ125を駆動し、変倍動作に伴う焦点位置のずれを補正する。
【0059】
AFスイッチ141がオンで、かつズームSWユニット137が押されているときは、変倍動作及び被写体距離の変化の両方に対して合焦状態を保ちつづける必要があるので、AF/コンピュータズーム制御プログラム117が、本体マイコン114から送られたAF評価値信号を参照にして、AF評価値が最大になる位置を保ちつつ変倍動作を行う。
【0060】
また、AFスイッチ141がオンでかつズームスイッチ137が押されていないときは、AF/コンピュータプログラム117が本体マイコン114から送られたAF評価値信号が最大になるようにフォーカスモータドライバ126に信号を送りフォーカスモータ125を介してフォーカスレンズ105を動かすことで自動焦点調節動作を行なう。
【0061】
カメラ本体内のカメラ信号処理部112内のフリッカ検出回路115で生成されたフリッカ信号SFLは、本体マイコン114に送られフリッカの有無が判断され、フリッカ有無情報としてレンズマイコン116に送られる。
【0062】
フリッカ信号SFLについて図5を用いて説明する。図5は交流電源の周波数を50Hz、ビデオカメラの出力信号の規格をNTSC方式、即ち垂直同期周波数60Hzの場合に於けるフリッカと、撮像素子の出力の変化を示すものである。
【0063】
図5(a)は交流電源の絶対電圧の時間に対する変化を示したもので、交流電源波形は正弦波なので絶対電圧は正弦波の正の部分の波形が100Hz周期で繰り返される。
【0064】
図5(b)は蛍光灯の放電の繰り返し現象を示すものである。蛍光灯は電源電圧の絶対値がある値、即ち(a)のVTH以上になると放電を開始し、VTH以下になると放電を停止するため、図5(b)の様に100Hz周期で発光量が変化する。
【0065】
図5(c)は撮像素子に1V(垂直走査期間)毎に蓄積される電荷量の変化を示すものである。撮像素子は1V毎、即ち60Hz周期で電荷の蓄積を繰り返す。
【0066】
このため同図(c)に示すV1の期間では、ほぼ2回の蛍光灯の放電が行われるのに対し、V2の期間では1回と2/3回、V3の期間では1回と1/3回といったように光量が変化するので、蓄積される電荷も(c)の様に変化する。
【0067】
図1のフリッカ検出回路115では、図5(c)の様な撮像信号のレベル変化を検出しても良いし、バンドパスフィルタ等を用いて図5(c)の光量変化周期である20Hzの成分を抽出しても良い。
【0068】
フリッカ信号が前者であれば、本体マイコン114は信号変化周期を検出してフリッカの有無を判断し、後者のように特定の周波数成分のレベル信号がフリッカ信号であれば、本体マイコン114ではフリッカ信号のレベルが所定レベル以上かどうかを判断しフリッカの有無を判断する。
【0069】
図1のカメラ信号処理部112で処理された映像信号は、フィールドメモリ132でメモリされ、メモリコントロール/補間回路133によって、メモリを制御して記憶された画像を読み出しながら、走査線間、画素間の補間を行いつつ垂直方向、水平方向にそれぞれ拡大した拡大信号を出力する。
【0070】
メモリコントロール/補間回路133の制御によって、フィールドメモリ132より読み出された拡大信号は、再びカメラ信号処理部112で色処理等が施され標準TV信号に変換される。
【0071】
メモリコントロール/補間回路133は、本体マイコン114内の電子ズーム制御部134からの拡大率情報に応じて制御している。電子ズーム134からの電子ズームの拡大率情報はレンズマイコン116に送られる。
【0072】
レンズマイコン116内の測距枠サイズ制御部142では、カメラ本体114から送られる拡大率情報を基に測距枠のサイズを変更しており(後に図3を用いて詳しく説明する)、そのサイズ情報は本体マイコン116を通じAF信号処理回路113に送られる。
【0073】
次に図2を用いてAF信号処理回路113、AE信号処理回路131について詳しく説明する。増幅器109,110,111でそれぞれ最適なレベルに増幅された赤(R)、緑(G)、青(B)の撮像素子出力は、それぞれA/D変換器206,207,208でデジタル信号に変換され、カメラ信号処理回路112へと送られると同時に、それぞれ増幅器209,210,211で適切に増幅され、加算器212で加算され、輝度信号S5が作られる。
【0074】
輝度信号S5は、バンドパスフィルタ213へと入力され、焦点状態に応じて信号レベルの変化する高域成分のみの抽出が行われ、ゲート回路214で画面内の特定の画像領域(測距枠内の領域)内の走査線の信号のみがゲートされ、ピークホールド回路215でピークホールドされ、1フィールド内のゲート処理の終了と共に焦点信号のピーク値S6を本体マイコン114を通じてレンズマイコン116に転送し、ピークホールド回路215が初期化される。
【0075】
ゲート回路214のON/OFF制御はゲートタイミング発生回路222とゲートパルス制御回路216が制御しており、レンズマイコン116内の測距枠サイズ制御部142からの情報S10を基に、本体マイコン114が図3に符号302で示す様な測距枠の取り込み開始位置CD1と終了位置IR1を決定し、それら情報S12を基にゲート回路のON/OFF制御が行われている。
【0076】
一方、輝度信号S5はAE信号処理回路131へ入力される。AE信号処理回路131へ入力された測光信号は、図4(a)の様に全映像領域を検出する平均測光信号S7aと、図4(b)の様に映像領域の中心部分だけを検出した中央重点測光信号S7bとに分かれ、それぞれ重みづけ回路217,219で重み付けを行って、加算器221で加算され測光評価値S8として、AWB/露出制御部135内の露出制御演算部231へ送られる。ここで、中央重点測光を行うゲート回路218のON/OFFタイミングや重み付け比率の制御は露出制御演算部231からの情報を基に行われる。
【0077】
以下プログラムモードでの露出制御を例にとって露出制御動作を説明する。露出を決定する制御パラメータには絞り機構、AGC、電子シャッターなどがあり、各パラメータを被写体や撮影状況に合わせてプログラムモード毎に設定したデータを露出制御部135の内部にルックアップテーブル(LUT)として各プログラムモード毎にプログラムモード1に対応したLUT1(227)、プログラムモード2に対応したLUT2(228)、プログラムモード3に対応したLUT3(229)、プログラムモード4に対応したLUT4(230)として備えている。
【0078】
更にAWB/露出制御部135ではプログラムモード切替スイッチユニット138により設定したプログラムモードに対応したルックアップテーブルのデータをLUTデータ制御部226呼び出し、該データを基に各パラメータの制御を行うことでプログラムモードが可能となる。
【0079】
例えば被写体の動きが速い場合は、撮像素子の蓄積時間を制御する電子シャッターを高速スピードに優先して設定する様に、電子シャッタ制御部224が撮像素子(CCD)駆動回路136を制御することで動解像度の優れた撮影モードの設定となり、所謂「スポーツ・モード」の設定が可能になる。
【0080】
また、絞り制御部225より絞り駆動命令をレンズマイコン116に引き渡して絞り機構を開放側に優先的に設定し、他のパラメータで露出制御を行うことにより、被写界深度が浅くなり背景をぼかす効果が得られ、人物などの撮影に適した、所謂「ポートレイト・モード」の設定が可能となる。
【0081】
このように、撮影状況に最適な撮影が実現できる。
【0082】
更にAE信号処理回路131において、ゲートパルス制御回路220によって設定される露出制御の為の映像信号の検出領域や検出位置の設定により測光分布を制御する事で、より最適な撮影を可能とする。
【0083】
例えば、図4(a)の様に全映像領域を検出し、該検出信号が一定のレベルになるように露出制御する所謂平均測光や、図4(b)の様に映像領域の中心部分だけを検出し、該検出信号が一定のレベルになる様に露出制御する中央重点測光を行うことが可能である。
【0084】
また、AE信号処理回路131において全映像領域の検出データと中央重点領域の検出データにそれぞれ重み付け回路217,219で重み付けを行い、各データを一定の比率で加算して得られた検出データを基に露出制御を行うことで、平均測光と中央重点測光を組合せた測光による露出制御が可能である。
【0085】
それぞれの重み付け比率を被写体や撮影状況に合わせて各プログラムモードで設定を変える事で、それぞれの測光の利点を行かしてより最適な露出制御が行える。
【0086】
例えば、主被写体がスポットライトに照らされ、周囲が暗い被写体の場合や逆光の場合には中央重点測光の重み付けを大きくし、平均測光との比率を調節することにより、主被写体だけでなく周囲の背景などの被写体に対してもバランス良い適正な露出制御が可能となる。
【0087】
また図4(c)の様に画面分割し、それぞれの領域で映像検出を行い、被写体や撮影状況に合わせて各プログラムモードで露出制御に用いる検出データの領域を制限したり、重み付けを変えたりする事で、細密な露出制御が実現できる。
【0088】
図6を用いて、あるレンズユニットでの自動焦点調節制御方法の一例を説明する。図6に示したフローチャートはレンズユニット内のレンズマイコン116において、変倍動作が行われていないときの、AF/コンピュータズーム制御プログラム117の自動焦点調節動作のアルゴリズムについて記したものである。
【0089】
同図において、601はAF制御処理の開始を示している。まず602の処理で山登り方向判定のためのウォブリング動作を行う。ここでウォブリング動作について図7を用いて説明する。
【0090】
図7はある被写体に対してフォーカスレンズを無限から至近まで移動させたときに得られるAF評価値レベル701の変化の様子を示した図であり、横軸にフォーカスレンズ位置、縦軸にAF評価値レベルとっている。
【0091】
合焦点はAF評価値が最大レベルとなる702で示した点であり(合焦フォーカスレンズ位置は708)、常にAF評価値レベルが最大となるようにフォーカスレンズ位置を制御している。
【0092】
そして合焦点が至近方向/無限方向どちら側に存在するのかを、フォーカスレンズを微小振動し、その際の信号レベルの変動から判断する為に行うのがウォブリング動作である。
【0093】
ウォブリング動作はフォーカスレンズを微小駆動しながら、AF評価値を取り込むことにより、現在、合焦状態にあるのか、ボケているのか(ボケているときは前ピン・後ピンいずれなのか)を判断する動作である。
【0094】
例えば現在のフォーカス位置が合焦点に対して無限側にある場合(709の位置)、ウォブリング動作を実行し、無限方向からレンズの微小駆動を行うと(703に示したようにフォーカスレンズ位置を移動させる:時間軸は紙面に対して上から下方向である)、その時得られるAF評価値のレベル変化は704のようになる。
【0095】
一方、フォーカスレンズ位置が合焦点に対して至近側にいた場合(710の位置)では、705で示したようにレンズの微小駆動を行うと、AF評価値のレベル変化は706のように得られる。
【0096】
704と706とではAF評価値のレベル変化の位相が逆となるので、これを判別する事により、合焦点に対するフォーカスレンズの位置する側、すなわちフォーカスレンズ移動方向がわかる。
【0097】
また、AF評価値701の山の頂上でレンズの微小駆動を行うと(711)、得られるAF評価値のレベル変化(712)は振幅が小さく、その形状が異なるので、ボケているのか合焦なのかを知る事が出来る。
【0098】
合焦点付近でのウォブリングでは、フォーカスレンズを微小駆動させる駆動振幅量(図7のα)によっては、ボケが見えてしまうので、評価値が十分に得られる最低振幅量にする必要がある。
【0099】
一方、701の山のすそ野付近では、フォーカスレンズを微小駆動しても、方向判断するのに十分なAF評価値の振幅が得られない場合があるので、レンズ駆動の振幅を大きめにしておく事が望ましい。
【0100】
実際のウォブリング動作では、703,711,705の様に正弦波的にレンズを駆動するのではなく、例えば709の位置にいるフォーカスレンズを無限方向にα駆動した713でAF評価値を取り込み(評価値レベルは714に対応)、その後2倍のα分だけ至近方向に駆動した715で評価値を取り込み(レベルは716に対応)、そのレベル差を駆動方向評価値とし、その駆動方向評価値がノイズ分より大きい有為な絶対値量を持った場合に駆動方向評価値の符号に応じて山登りすべき方向と判断する。
【0101】
合焦点近傍での位置702でのウォブリングでは、得られる駆動方向評価値のレベルは十分でない可能性があるが、ウォブリング開始前の評価値とウォブリング中に得られたAF評価値の差分量は検出できる事、またこの時の評価値レベルは高いことなどから合焦点にいるのかどうかがわかる(評価値レベルが高いのでノイズ成分の影響は少なくなり、前述の有為な信号変化分も山のすそ野に比べ小さくできる)。
【0102】
ここで図6のフローチャートに戻る。603の処理は、602の処理のウォブリング動作の結果、現在の撮影状態が合焦状態にあるのか、ボケているのかを判別する処理であり、合焦であると判定した場合にはフォーカスレンズを停止し、609の処理からの再起動監視処理ルーチンへ行く。
【0103】
603で非合焦と判断した場合には、604でウォブリング動作によって合焦点の存在する方向を判定し、判定結果の方向へ山登りを実行する(605)。
【0104】
606は合焦点即ち合焦評価信号の頂点を越えたかどうかの判定で、越えていなければ山登りを続け、越えていたならばその頂点にフォーカスレンズを戻す(607,608の処理)。
【0105】
この山登り動作中、絶えず山の形状を監視しながらその形状に合わせて山登り速度を速度制御している(すそ野付近で速く駆動し、頂上に近づくに従いゆっくりと駆動する)。
【0106】
また頂点に戻す動作をしている間にパンニング等により被写体が変化する場合もあるので、頂点にフォーカスレンズが辿り着いたならば、今いるところが本当に頂点、即ち合焦点であるのかを判定するため、602からの処理へ戻り、再びウォブリング動作を行う。
【0107】
603の処理で合焦と判定された場合には、609からの再起動監視ルーチンへ行く。まず、609で合焦時のAF評価値レベルを記憶する。
【0108】
次に610の処理で再起動判定を行う。
【0109】
図7を用いて詳しく説明する。図7に示したように、フォーカスレンズ位置が708にあり、その時のAF評価値レベルが702であったとする。この702のレベルが図6の609の処理で記憶したAF評価値レベルに相当する。
【0110】
今、被写体等の変化により、評価値レベルが702から707に低下したとする。この時再起動を実行するかどうかの判断は次のように行われる。
【0111】
702のレベルから、図示した再起動判断しきい値β以上、評価値レベルが変化したら合焦状態をはずれたと判断して再起動を実行する。また評価値の変動量が再起動判断しきい値βより少ないならば再起動を非実行と判断する。
【0112】
ここで、再び図6のフローチャートに戻る。図6の処理610で判断された結果を611で判別する。非再起動の場合にはそのままフォーカスレンズを停止させ(612)、610の処理へと戻り、再び再起動監視を行う。
【0113】
611で再起動と判別された場合には602の処理へ戻り、再びウォブリング動作を行い、フォーカスレンズの移動方向判定を行う。このような動作を繰り返す事で絶えず合焦を維持するようにフォーカスレンズは動作する。
【0114】
この自動焦点調節動作のループの中、AF評価値の生成は通常、垂直同期信号周期に同期して行われるので、それに応じてAF制御ルーチンも垂直同期信号周期に同期して行われる。
【0115】
これはAFの応答性を早くするために、出来るだけ最新の焦点信号情報を有効に利用するためである。
【0116】
以上、ある特定のレンズでの焦点調節動作のアルゴリズムを説明したが、他のレンズの場合には、速度制御をかける度合いやウォブリング振幅量や合焦判断・再起動判断に用いるパラメータ等を、レンズ個々の特性に応じて最適化することにより、装着可能なすべてのレンズユニットに対して、あらゆる被写体や撮影条件で主被写体に安定して合焦するAFを実現することが可能となる。
【0117】
次に本発明の特徴である本体マイコン114からレンズユニット側へと引き渡される撮影状態情報を、どのようにAF制御に利用するのかについて説明する。
【0118】
まず第1にフリッカの有無情報(フリッカ検出回路が無いカメラ本体では、色温度情報、電子シャッタ情報とによりフリッカの有無が認識できる)に応じて、レンズ駆動タイミングとAF評価値取り込みタイミングを変更し、フリッカの影響を除去し、AFの誤動作を防止している。
【0119】
図8を用いて図6の602の処理で行われるウォブリング動作を例にとって説明する。図8(a)は、図5(c)の時間軸を引き伸ばしたものであり、撮像素子から出力される撮像信号が、フリッカによって周期的なレベル変化を示している。
【0120】
図8(c)は通常時のウォブリング動作を繰り返し行った場合のフォーカス位置の時間変化を示している。この図に示すように、ウォブリング動作は、始めフォーカスレンズを至近方向に所定振幅駆動し、所定フォーカス位置801に達したら駆動を停止し、安定した状態で撮像素子の蓄積を行い(1Vの期間)、次のV同期信号期間で撮像素子からV1の期間で蓄積された映像信号を読み出しフォーカス位置801でのAF評価値を得る。
【0121】
次に無限方向の802の位置まで駆動し、同様にV4の期間でV3の期間に蓄積されたフォーカス位置802でのAF評価値を得る。
【0122】
同図(c)の様にウォブリングした場合、フリッカがあると、得られるAF評価値はフリッカの影響を受けて変動し、正しく合焦点の存在する方向を判断できなくなってしまう。
【0123】
そこでフリッカが存在する場合のみ、図8(b)の様にウォブリング動作周期をフリッカ周期に同期させ、方向判定に用いるAF評価値をV1,V4,V7,V10... 又はV2,V5,V8,V11... はV3,V6,V9,V12... の光量変化がないタイミングで取り込むことにより影響を除去している。
【0124】
同図ではV2とV5の期間を取り込んだが、1V期間の評価値に限らずV1+V2とV4+V5というように組み合わせて判断してもかまわない。
【0125】
またウォブリング動作周期を3V周期で同図(b)を記したが、フリッカの影響を除去するにはフリッカによる映像信号出力変化周期の正数倍であれば、いくらでもかまわない。
【0126】
このようにフリッカのある場合には同図(b)の様に制御することで、フリッカによる影響を除去して確実な方向判断を行い、フリッカがない場合には(C) の様に出来るだけ早くウォブリング動作を完了することでAFの応答性を向上させている。
【0127】
第2にAGC等の増幅率情報である。図7のウォブリング動作で方向判定の判断に、ノイズレベル以上の駆動方向評価値レベルを有効としたが、AGCの増幅率によってノイズ成分の増幅量が変化するので、無視すべき駆動方向評価値レベルも増幅率に応じて変更し、AFの誤動作防止を行っている。
【0128】
第3にプログラムモード情報である。図6での山登り動作中(605,606)や再起動判断中(610,611,612)に、プログラムモードが変化すると露出状態が変わるのでAF評価値も変化するので誤動作の原因になることは、前述の本発明が解決しようとする課題の欄で述べた通りである。
【0129】
この問題を解決する1つの手段として、プログラムモードが変化した際には図6のフローチャートにおける602からの処理へ戻り、再びウォブリング動作から処理を行い、誤った方向へ駆動してボケを誘発することを防止している。
【0130】
その場合の図6のフローチャートの改良アルゴリズムを図9に示す。詳しい説明は省略するが、図6の処理605及び610の中に、それぞれ処理1001,1002,1003,1004を追加し、プログラムモードの変化を検出したら露出状態が安定するまで待機し、その後再びウォブリング動作から処理を始めることを行っている。
【0131】
一連の処理の中で、初めて1002に来たときの待ち時間カウンタCは、レンズマイコン116の初期化動作等によりRAMクリアがされているので待ち時間としての所定値C0を越えることはない。
【0132】
第4にスローシャッタ時の読み出し周期情報である。スローシャッタ時は1Vsyncに1回のAF評価値は得られなくなり、例えばスローシャッタ速度が1/15の時には4vsyncに1回しか得られなくなるので、AF評価値が毎V更新されているものとして図6のようなAF制御を行っていると、本来ならば非合焦なのにウォブリング結果の評価値レベルに差がないので合焦と誤判断してしまい、ボケ止まることがあった。
【0133】
これを防止するため、スローシャッタ時には読み出し周期でしかAF評価値の更新は行われないものとして、ウォブリングや山登り時の山形状判断や再起動動作などを読み出し周期に同期して行って、誤動作防止を行っている。
【0134】
第5に電子ズームなどの画像拡大率情報である。図3を用いて説明する。同図において、301は撮影画面であり、302が既に説明したAF評価値を抽出する測距領域(測距枠)である。
【0135】
今撮影画面内には比較的近距離の被写体304と遠距離の被写体305が存在しているとする。本実施例ではAF評価値は測距枠内の映像信号の高域成分のピーク値としているので、後ろの305の被写体が304の被写体よりも輝度が高い場合には305の被写体に合焦しようとAF制御は行われることになる。
【0136】
今、電子ズーム等により302で示される領域が図3(b)の様に拡大されたとする。この時撮影者が見るモニタ等の画面は、同図(b)の様に被写体304が拡大され306の様になっている(モニタの表示は同図(b)の様になるが、撮像素子で撮像される画面は同図(a)のままである)。
【0137】
この時AF用の測距枠が、302の大きさのままだと、モニタには移っていない被写体305にピント合わせを行う可能性があり、この場合、撮影者の見るモニタ上の画面はボケたままになることになる。
【0138】
このような不具合を解消するため、電子ズームの拡大率情報に応じて測距枠の大きさを変更し、この場合、例えば303を電子ズーム時の測距枠とする。
【0139】
このように像倍率情報に応じ測距枠の大きさを変更することによって、撮影者が意図した主被写体からピントを逃さないAF性能が実現できる。
【0140】
ところで、電子ズーム時は被写体が拡大されて、被写体の変化やカメラ操作や手ぶれ等でAF評価値の変化が激しくなるので、出来るだけ測距枠を大きめに設定しておく方がAFの安定性の意味から望ましい(ここでは拡大画面サイズが測距枠になるように設定している)。
【0141】
また、被写体の拡大により、被写界深度以内のボケであっても見えてしまう場合が生じてくるので、例えばウォブリング動作などでのフォーカスレンズの微小駆動量αの大きさを、通常時よりも小さくすることが望ましい。
【0142】
上記した測距枠の大きさは、選択されるプログラムモードに応じて変更することも、より撮影者の意図を反映した撮影に役立つ。例えば、ポートレートモードは、背景をぼかす効果を狙ったものであるから、主被写体は画面中央にあり、ある程度バストアップ状態にあるので、画面中央部のみを通常よりも小さめの測距枠にしたほうが望ましい。
【0143】
また、風景撮影用のランドスケープモードでは、画面の上部は空がほとんどであり、狙う被写体は画面の下側にある場合が多いので、測距枠を画面の下側を重点的に且つ手ぶれなどで測距枠内の被写体の出入りがないよう(被写体の出入りでピント移動してしまう場合がある)、大きめの測距枠にすることが望ましい。
【0144】
ここまで、カメラ本体からレンズユニットに引き渡される撮影状態の情報として、代表的な例を取って説明してきたが、上記した内容に関わらず、その他、ガンマ補正やアパーチャ状態などのカメラ信号処理状態など、撮影状態を示す情報であればどんな情報であってもレンズユニットに引き渡してかまわない。
【0145】
以上、カメラ本体よりAF評価値がレンズユニットに引き渡される場合を例にとって説明してきたが、本発明はレンズユニット内に焦点調節等のレンズ制御手段があれば適応でき、AF評価値を引き渡す変わりに、映像信号そのものを引き渡し、レンズユニット内にAF信号処理回路113を持ちレンズユニット内でAF評価値を生成する構成であってもよい。
【0146】
【発明の効果】
以上述べたように、本願における発明よれば、様々な特性、機能のレンズユニットを装着しても、撮像装置より取り込んだ情報に基づいてレンズユニット側で最適な制御を行うことができるため、あらゆる被写体や撮影条件で目的の主被写体に合焦できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を交換レンズ式ビデオカメラに適用した実施形態の構成を示すブロツク図である。
【図2】本発明におけるカメラ信号処理回路112内のAF信号処理回路113,AE信号処理回路131,本体マイコン114の内部構成の詳細を示すブロック図である。
【図3】電子ズーム及び電子ズーム動作に伴う測距枠の制御を説明するための図である。
【図4】測光領域の設定動作を説明するための図である。
【図5】フリッカによる撮像信号レベルの変動を説明するための図である。
【図6】カメラ本体内の本体マイコン114によるAF制御を説明するためのフローチャートである。
【図7】AF動作において、フォーカスレンズの駆動方向を判定するウォブリング動作を説明するための図である。
【図8】フリッカ対策を考慮したウォブリング動作を説明するための図である。
【図9】従来の自動焦点調節装置の代表的な構成を示すブロツク図である。
【図10】本発明の他の実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
105 フォーカスレンズ
106 撮像素子
107 撮像素子
108 撮像素子
112 カメラ信号処理回路
113 AF信号処理回路
114 (カメラ)本体マイコン
115 フリッカー検出回路
116 レンズマイコン
117 AF/コンピュータズーム制御回路
118 モータ制御回路
119 レンズカムデータ
120 絞り制御部
125 フォーカスモータ
126 モータドライバ
130 AWB信号処理回路
131 AE信号処理回路
132 フィールドメモリ
133 メモリコントロール/補間回路
134 電子ズーム制御部
142 測距枠サイズ制御部

Claims (2)

  1. 記憶されているレンズカムデータに基づいて撮像レンズを駆動する駆動方向及び駆動速度を決定する制御手段と当該制御手段に基づいて前記撮像レンズを駆動する駆動手段とを含むレンズユニットを着脱可能とした撮像装置であって、
    前記レンズユニットと通信可能な通信手段と、
    前記撮像レンズによって形成された画像を撮像信号に変換して出力する撮像手段と、
    前記撮像手段による撮像信号のうち焦点検出領域内に相当する信号の高周波成分に応じてAF評価値を抽出する抽出手段と、
    前記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報及び前記AF評価値を前記撮像装置本体側から前記レンズユニットへと伝送することによって記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報に応じて前記AF評価値と前記レンズカムデータに基づく前記レンズの駆動を変えるようにする制御手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
  2. 撮像レンズによって形成された画像を撮像信号に変換して出力する撮像手段と前記撮像手段による撮像信号のうち焦点検出領域内に相当する信号の高周波成分に応じてAF評価値を抽出する抽出手段とを有する撮像装置と着脱可能なレンズユニットであって、
    記憶されているレンズカムデータに基づいて撮像レンズを駆動する駆動方向及び駆動速度を決定する制御手段と、
    当該制御手段に基づいて撮像レンズを駆動する駆動手段と、
    前記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報及び前記AF評価値を前記撮像装置本体側からけ取ることによって記撮像手段の露出情報に関する撮像状態情報に応じて前記AF評価値と前記レンズカムデータに基づく前記レンズの駆動を変えるようにする制御手段とを備えたことを特徴とするレンズユニット。
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