JPH07288651A - 半導体装置及び光電変換装置 - Google Patents

半導体装置及び光電変換装置

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JPH07288651A
JPH07288651A JP8164194A JP8164194A JPH07288651A JP H07288651 A JPH07288651 A JP H07288651A JP 8164194 A JP8164194 A JP 8164194A JP 8164194 A JP8164194 A JP 8164194A JP H07288651 A JPH07288651 A JP H07288651A
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JP
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photoelectric conversion
wiring
region
layer
insulating substrate
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JP8164194A
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Tadao Endo
忠夫 遠藤
Toshihiro Saiga
敏宏 雑賀
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コストアップすることなく、外因性の静電気
で装置が破壊されないようにする。 【構成】 半導体素子又は半導体回路が形成される素子
配置領域302を絶縁基板100の外周に対し内側に配
置するとともに、素子配置領域302の外周と絶縁基板
100の外周との間の領域に、素子配置領域302内の
金属層と同一の層で構成された配線301を素子配置領
域302を囲むように配置し、配置された配線301の
パターンの一部又は全部の外周300と前記絶縁基板の
外周との幾何学的配置を同一とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置及び光電変換
装置に係り、特にファクシミリ、イメージリーダー、デ
ィジタル複写機等の画像読み取り装置に用いられる光電
変換装置に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】高度情報化社会の現代、ファクシミリ、
イメージリーダー、ディジタル複写機等の画像読み取り
装置の小型化、低コスト化の需要が高まりつつある。そ
ういった状況の中、従来の縮小光学系を用いたCCDタ
イプの画像読み取り装置に変わり縮小光学系を用いない
密着型の画像読み取り装置が普及しはじめている。特に
レンズを全く用いない完全密着型の画像読み取り装置
は、その小型化の点で最も優れている。
【0003】図7は、完全密着型の画像読み取り装置の
光電変換部周囲の断面を表したものである。同図におい
て、光源101から出射した光は窓103を通過し、ロ
ーラ130により搬送された原稿120に照射された
後、原稿上の濃度(情報)に応じた光量が光電変換素子
104に照射される構成となっている。106は光電変
換素子104からの信号電荷を蓄積するための蓄積用容
量素子、107はその蓄積電荷を転送するためのスイッ
チング素子である。109はスイッチング素子107を
駆動するための配線、108は信号電荷を読み取りIC
へ導くための配線である。また、111〜113はデバ
イスを外界の水分やイオンから保護するための保護層で
ある。105は原稿の摩擦等による機械的ダメージから
デバイスや配線等を保護するための耐摩耗層である。ま
た、114〜118はデバイスや配線を構成するための
薄膜層であり、それぞれ、第1の金属薄膜層、第2の金
属薄膜層、非晶質又は多結晶の絶縁物薄膜層、半導体薄
膜層、N+ 型薄膜層である。以上103〜118が透光
性の絶縁基板100上に作り込まれてある。また110
はシールド用の導電膜層、140は光電変換素子104
にバイアスを与える配線である。
【0004】図8は、図7に示される光電変換部の等価
的回路図であり、光電変換部を駆動するための駆動回路
部および光電変換部からの信号を読み取るための読み取
り回路部も含めて示してある。全Lビットの画素はMビ
ットを1ブロックとしてNブロックに分けられる(L=
M×N)。なお、図8においては簡単化のため、M=N
=3で記載してある。以下その読み取り動作について図
7および図8を用いて説明する。
【0005】光電変換素子104に原稿からの反射光が
照射され光電流Ipが流れる。Ipは一定時間、蓄積用
容量素子106に信号電荷として蓄積される。その後、
駆動用シフトレジスタからの駆動信号によりスイッチン
グ素子107が“オン”し蓄積用容量素子106の信号
電荷は読み出し用容量素子119に転送され、読み取り
回路部230の読出し用シフトレジスタによりMビット
の信号がパラレル−シリアル変換されアンプ220を介
して出力される。その後Mビットの読みだし用容量11
9がリセット信号TRによりリセットされ1ブロック分
の走査を終了する。以下同様にしてNブロックまで走査
を行い1ラインの読み取りを完了する。
【0006】読みだし容量119は図7上に特に素子と
して記載はされておらず、配線108とシールド用の導
電膜層110とで形成される容量やスイッチング素子1
07の電極間容量Cgs等を利用すれば良い。もちろん蓄
積用容量素子106と同様に基板100上に作り込んで
も良い。
【0007】上記動作の内容を表したタイミングチャー
トを図9に示しておく。図9において、D1〜D3は駆
動用シフトレジスタからの駆動信号、R1〜R3は読出
し用シフトレジスタの駆動信号、TRはリセット信号、
Videoは出力される信号を示す。
【0008】図10は、図7において耐摩耗層105と
原稿120が密着する面側から見た図の例である(図7
は図10におけるA−B断面を概略記載したものであ
る)。光電変換素子104のピッチは、例えばG3規格
対応のファクシミリであれば125μmであり、所望の
解像度に応じた画素ピッチで設計される。受光素子と原
稿との距離を決める絶縁保護層や耐摩耗層の厚さは、所
望の解像度を確保するために画素ピッチと同様設計上重
要なパラメータである。
【0009】以上に示されるような原稿情報を読み取る
完全密着型光電変換装置において原稿120と耐摩耗層
105との摩擦により静電気が発生する。それにより光
電変換素子、容量素子、スイッチング素子が正常に機能
しなくなり光電変換装置としての性能が低下し、かつ信
頼性上においても問題がある。これに対し従来は、耐摩
耗層面に、原稿接触面と反対側に透明でかつ導電率の小
さい導電膜層110(図7)を1層設け光電変換機器の
GNDに接地させることにより静電気から光電変換素
子、容量素子、スイッチング素子等をシールドしてい
た。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ファクシミ
リやイメージリーダー等の原稿情報を読み取る光電変換
装置において、鉛筆書きされた普通紙やコピーされたト
ラペン用紙等が原稿として使用される。原稿読み取り
時、原稿上の鉛筆、消しゴムの残物あるいはコピーのト
ナー等が原稿読み取り面上すなわち図7における対摩耗
層105上に付着し(特に光電変換素子104上または
窓103上に付着した場合)読み取り画像の画品位を著
しく低下させる問題がある。この対応として汚れのつき
にくい材質が耐摩耗層に選ばれるが完全ではなく、コス
ト的にも高価である。現状においてはユーザーが、耐摩
耗層が汚れたら(画品位が低下したら)その汚れを拭き
取れるようファクシミリやイメージリーダーの本体設計
側で対応してきた。
【0011】さて、低温でかつ非常に乾燥した環境下で
ファクシミリやイメージリーダーが使用されることは、
厳冬期の日本のみならず世界各国で考えられる。そうい
った環境においてはオペレーターである人間自身が帯電
しており(特にアクリル系のセーター等帯電しやすい衣
類等を着用していた場合)環境条件如何によっては人間
自身が機器のGND対して数千ボルトという高電位とな
る。そういった環境下において耐摩耗層上の汚れを拭き
取る際に、帯電されていた電荷が光電変換装置に直接、
瞬時放電し特性変動や装置破壊等の問題を引き起こして
いた。
【0012】図11に示される完全密着型の光電変換装
置において、GND電位にシールドされてある透明導電
膜層110に放電した場合、種々の不具合を生ずる。例
えば、その直下にある光電変換素子やスイッチング素子
がアモルファスシリコン半導体を用いたMIS型のTF
Tデバイスであった場合、透明導電膜層110の高電位
にともないTFTデバイスのチャンネル表界面に異常な
程、高電界が印加されTFTデバイスとしてのVthが
シフトする。その結果、光電変換素子としての感度低下
やスイッチング素子としてのON/OFF比低下が起こ
り、光電変換装置として良好な画像が得られなくなる。
最悪の事態として、光電変換装置が正常な機能を果たせ
なくなる。
【0013】また、透明導電膜層110への放電により
放電地点近傍において多大な放電電流が流れジュール熱
を発生する。その結果、放電地点近傍の透明導電膜層、
保護層が変色したり、耐摩耗層、保護層にクラックが発
生する。そうなると、光電変換素子、容量素子、スイッ
チング素子、あるいはそれらを結線する配線等にクラッ
ク面から混入する水分やイオンが吸着し、素子の電極ま
たは配線等が腐食するという問題がある。また光源10
1→窓103→原稿120→光電変換素子104の光路
過程にクラックが存在すると光の乱屈折が起こり正確に
原稿情報を読み取ることが不可能となる。
【0014】以上述べてきたように、耐摩耗層の汚れを
拭き取るという行為は、良好な画像を長期間得られる反
面、帯電した人間からの静電気放電が光電変換装置の性
能低下や機器破壊を引き起こすという信頼性上の問題を
含んでいる。
【0015】本発明は、このような問題を解決すべくな
されたものであり、帯電された人間から直接光電変換装
置に静電気放電が起こっても、光電変換素子としての性
能低下を招くことなく、かつ素子が破壊されることのな
い、如何なる環境下でも使用可能な信頼度の高い光電変
換装置を安価に提供することを主目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
絶縁基板上に、少なくとも一層又は二層以上の金属層と
半導体層とを有する半導体素子又は半導体回路が形成さ
れた半導体装置において、前記半導体素子又は半導体回
路が形成される素子配置領域を前記絶縁基板の外周に対
し内側に配置するとともに、前記素子配置領域の外周と
前記絶縁基板の外周との間の領域に、前記一層又は二層
以上の金属層の少なくとも一層の金属層と同一の層で構
成された配線を前記素子配置領域を囲むように配置し、
配置された配線のパターンの一部又は全部の外周と前記
絶縁基板の外周との幾何学的配置を同一としたことを特
徴とする。
【0017】本発明の光電変換装置は、絶縁基板上に、
少なくとも一層又は二層以上の金属層と半導体層とを有
する光電変換素子又は光電変換回路が形成された光電変
換装置において、前記光電変換素子又は光電変換回路が
形成される素子配置領域を前記絶縁基板の外周に対し内
側に配置するとともに、前記素子配置領域の外周と前記
絶縁基板の外周との間の領域に、前記一層又は二層以上
の金属層の少なくとも一層の金属層と同一の層で構成さ
れた配線を前記素子配置領域を囲むように配置し、配置
された配線のパターンの一部又は全部の外周と前記絶縁
基板の外周との幾何学的配置を同一としたことを特徴と
する。
【0018】
【作用】本発明は、素子配置領域を絶縁基板の外周に対
し内側に配置するとともに、素子配置領域の外周と絶縁
基板の外周との間の領域に、素子配置領域内に設けられ
た金属層と同一の層で構成された配線を素子配置領域を
囲むように配置し、配置された配線のパターンの一部又
は全部の外周と前記絶縁基板の外周との幾何学的配置が
同一となるようにすることで、基板側面に露出した配線
(素子配置領域内の配線とは別配線)で静電気放電が起
こるようにしたものである。
【0019】なお、素子配置領域を囲むように配置され
た本発明に係る配線は、素子配置領域内の半導体素子又
は半導体回路(特に光電変換素子又は光電変換回路)を
構成する金属層と同一の層で構成されるため、配線形成
のための特別な工程は必要としない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
詳細に説明する。なお、本発明は半導体装置一般に用い
られ、特に光電変換装置にのみに用いられるものではな
いが、前述したように原稿情報を読み取る光電変換装置
は静電気放電が起きやすく本発明が好適に用いられるの
で、以下の実施例は光電変換装置の場合を例にとって説
明を行う。 (第1の実施例)図1は本発明の特徴を端的に表現した
図面であり、図1(a)は光電変換装置の模式的平面図
であり、図1(b)は図1(a)のA−Bでの切断によ
り得られる模式的断面図である。
【0021】図1(b)に示すように、絶縁基板100
の上に、順次、第1の金属薄膜層114、非晶質または
多結晶型の絶縁物薄膜層116、半導体薄膜層117、
+型薄膜層118、及び第2の金属薄膜層115が積
層されており、最後に保護層303が形成されている。
302は光電変換装置を構成する光電変換素子、容量素
子、スイッチング素子、及びそれらを結線する配線部が
形成されている領域であり、絶縁基板100の外周に対
し内側に配置(形成)されている。なお図1(b)にお
いては、それらのデバイスや配線を形成するためのエッ
チング工程やコンタクトホール工程による形状は省略し
て示してある。
【0022】301は第1の金属薄膜層114または第
2の金属薄膜層115で構成された配線パターンであ
り、領域302内に形成される配線とは別種のものであ
る。この配線301は領域302を包含するように形成
されており、かつこの配線のパターンの外周300と絶
縁基板100の外周とが幾何学的な配置において同一で
ある。すなわち上から見ると外周が同一となっている。
【0023】このような構成を有する光電変換装置の作
製例として図2を用いて説明する。光電変換素子、容量
素子、スイッチング素子及びそれらを結線する配線(第
1の配線)を光電変換回路領域302に、そしてそれら
を包含するように第1または第2の金属薄膜層で構成さ
れる第2の配線を301に示される配置に、それぞれ大
面積基板上に同時成膜し、その後、図7で示されるとこ
ろの保護層111〜113等を形成する。そして領域3
10に図7に示されるところの透明導電性物質110が
付着された耐摩耗層105を配置する。耐摩耗層の配置
領域310が光電変換領域の全域を含まない理由は、後
述するが、読み取り回路へ導くために、ワイヤボンディ
ング用のパッドを残すためである。
【0024】最後にA0−B0、A1−B1、…、AN
−BN、C1−D1、C2−D2で切断すればN本の光
電変換アレーが作製され、それらは第2の配線パターン
301が光電変換回路領域302を包含し、その外周
は、絶縁基板外周と同一となる。
【0025】図3及び図4は、本発明の特徴を更に詳細
に説明するための図である。図3は光電変換素子の受光
面から見た光電変換回路を模式的に描いたパターンの平
面図であり、図4は図3内のA−B面で切った時の断面
図である。
【0026】両図において、104,106,107
は、それぞれ絶縁基板100上に作製された光電変換素
子、蓄積用容量素子、スイッチング素子であり、非晶質
又は多結晶の絶縁物薄膜層、半導体薄膜層、N+ 型薄膜
層が第1の金属薄膜層114及び第2の金属薄膜層11
5に挟まれた構成となっている。121,108,10
9,140等は第1または第2の金属薄膜層114,1
15で作られる第1の配線群であり、それぞれ、光電変
換素子、容量素子、スイッチング素子等を結線する配
線、光電変換された信号を読み取るための出力配線、ス
イッチング素子を駆動するためのゲート配線、そして光
電変換素子にバイアスを与える配線等で成り立ってい
る。それらの第1の配線群の一部は701で示されるよ
うにワイヤボンディング用のパッドに結線されている。
図4の111,112,113は第1、第2、第3の絶
縁保護層であり、光電変換素子、容量素子、スイッチン
グ素子を保護するための層である。ここでは3層を例に
取っているが、単層のみもしくは4層以上でもよく目的
や保護の状況により決定される。例えば第1の絶縁保護
層111として外界からの水分からデバイスを保護する
ために耐湿性に優れたSiNx膜を選び、第2の絶縁保
護層112として、第1の絶縁保護層のカバレッジ不良
(デバイスや配線のエッジ部)による水分進入を補強す
るために、耐湿性が良く比較的容易に塗布できるポリイ
ミドやフッ素系の樹脂を選べば良い。第3の絶縁保護層
113も同様であるが、純度の良いエポキシ系でかつ接
着性のある材料を選べば保護の機能を備えると同時に、
耐摩耗層105を容易に貼り合わせることができ生産性
も向上する。110は透明導電層であり、ITO(In
23:SnO2 )やZnO等の透明でかつ抵抗率の小
さい材料がスパッタやEB蒸着等により成膜される。1
05は耐摩耗性に優れたガラスが主に用いられる。
【0027】301は、本発明の特徴を示す第2配線で
ある。この配線は第1または第2の金属薄膜層で構成さ
れるため(図4においては、第2の金属薄膜層で構成し
た場合がしめされている。)光電変換素子、容量素子、
スイッチング素子あるいは第1の配線群と同一基板上に
同時形成が可能である。従って、この配線を設けること
で、装置がコストアップすることはない。この第2の配
線301は、基板上に作製された光電変換素子104、
容量素子106、スイッチング素子107、第1の配線
(108,109,121,140等)が配置されてい
る光電変換回路領域(図1(a)の302)を囲み込む
ように配置されており、なおかつ第2の配線301のパ
ターンの外周300(光電変換回路と反対側)が、絶縁
基板100の外周と幾何学的に同一である。
【0028】図5は、図4に加えて第1の配線群及び光
電変換回路領域を囲んだ第2の配線部301と処理IC
230とを接続した部分を含めて光電変換装置を表した
図である。同図において、108は出力配線、109は
駆動配線、140は光電変換素子のバイアス配線、18
0は蓄積用容量素子の共通電極で一定電位としてGND
に結線される配線である。なお601は導電ペーストの
ような導体によりITOと配線180のコンタクトを形
成する領域であり、その部分の保護層111〜113は
予め取り除かれてある。第1の配線(108,109,
121,140,180)は、図5に示されるようにワ
イヤーボンディングにより処理IC230へ結線され
る。第2の配線301についても最終的にはGNDに接
地してあるが、直接に配線180に絶縁基板上で結線す
るのではなく、第2の配線を結線するための別のワイヤ
ボンディングパッド707を設けワイヤボンディングに
よりICに結線する。IC上設けられたパッド707と
結線されるパッド708は他のIC上の配線とは完全に
別配線とし、IC上の入力あるいは出力の配線との間に
保護用ダイオード等を介在させず、全く独立した配線と
する。配線180および配線301は、ファクシミリあ
るいはイメージリーダー本体内で一点アース(GND)
されるかまたは第2の配線301を別系統のGND(G
ND2)に接地する。
【0029】次に、以上の方法で作製された光電変換装
置において静電気電荷の流れに関して図4及び図5を用
いて説明を加えておく。
【0030】原稿120の摩擦または他の理由で付着し
た耐摩耗層105上の汚れを拭き払うために高電位に帯
電した人間の手が光電変換装置に近づくことにより静電
気放電がおこる。従来(第2の配線がない場合)は低電
位にある導体すなわちITO等の透明導電層110に放
電した。しかし、本発明の特徴である絶縁基板上に配置
した第2の配線301は、A1のような安価な金属薄膜
層を材料に選べば、その抵抗率の点でITOに比べ4桁
〜6桁程小さい物性値を有する。従って第2の配線がI
TOと同様に絶縁基板端部300に配置されていれば静
電気の放電する確率は、第2の配線の方が圧倒的に高
い。第2の配線に放電した静電気電荷は、ワイヤボンデ
ィング707を介してGND2へ流れ込むため、光電変
換素子やスイッチング素子等を破壊することはなくな
り、信頼性の高い光電変換装置が提供できる。
【0031】なお、本実施例では配線は第1又は第2の
金属薄膜層で構成されるものとしたが、第1,第2の金
属薄膜層の両方で構成されてもよい。この場合は第1,
第2の金属薄膜で構成された二層の配線のどちらに静電
気放電が起きてもよい。また本発明は金属薄膜層が三層
以上ある場合にも適用できることは勿論であり、その場
合少なくとも一層の金属薄膜層で配線が構成されればよ
い。この点については以下に説明する第2の実施例につ
いても同様である。 (第2の実施例)図6は本発明の第2の実施例を説明す
るための図である。
【0032】図6に示すように、本実施例の第2の配線
401は図3上の第2の配線301とはその形状が異な
り「はしご型」に変更されてある。その他の光電変換素
子、容量素子、スイッチング素子や第1の配線群は図3
と全く同一である。その第2の配線401の外周の一部
400は絶縁基板100の外周と一致している。
【0033】第1または第2の金属薄膜層により構成さ
れた第2の配線401は、通常、比較的安価なA1が多
く用いられる。しかしこのA1は材料的に柔らかくまた
高温によりある特定方向に成長しやすい性質を持つ。こ
の性質が前述の光電変換装置の作製を困難にする場合が
ある。すなわち図2に示すような大版基板上から多数個
のアレーを取り出す際A−B、C−Dで切断するために
高回転で回転するブレードを使用する。このブレードと
絶縁基板もしくは耐摩耗層との摩擦による発熱や、A1
とブレードとの機械的ダメージによりA1とITOとの
ショートがエッヂ部で起こる可能性がある。このショー
ト箇所が一箇所でも存在すると静電気電荷の放電用パタ
ーンとして準備した第2の配線の意味がなくなる。
【0034】図6に示した「はしご型」の第2の配線パ
ターンは絶縁基板の外周に一致する部分が図3に比べ少
なくなっており、前述のショート確率が大幅に減少する
と考えられる。通常、大気中(すなわち空気中)におい
て放電が開始する臨界電界(空気の絶縁耐圧)は1〜2
kV/mmと言われており、数kVに帯電した人間の静
電気電荷は数mm離れた遠方から放電する。それが第2
の配線401に放電するかITOに放電するかは「はし
ご」の間隔に依存する。図6に示されている程度の間隔
(おおよそ光電変換素子のピッチ…G3規格で125μ
m…)で形成すれば静電気電荷は積極的に第2の配線4
01側に放電し、その効果は図3と同様である。
【0035】さて、図3(図2)のように広い領域にお
いて第2の配線パターンを形成することはフォトエッチ
ング工程においてエッチャントを頻繁に交換する必要が
あり、補材や人権費の増加にともない装置のコストアッ
プにつながる。
【0036】一方、図6に示されるような「はしご型」
の形状にすることは、エッチャントの汚染を軽減するこ
とが可能となりコスト、エコロジーの観点で有利であ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
絶縁基板上に半導体素子又は半導体回路(特に光電変換
素子又は光電変換回路)を形成しその構成要素の一部で
ある金属層を利用し、素子配置領域を包含するように、
配線を絶縁基板周囲と幾何学上同一となるように配置す
ることにより、外因性の静電気で破壊されることのない
信頼性の高い半導体装置(特に、光電変換装置)が提供
できる。しかもこの配線は、半導体素子又は半導体回路
(特に光電変換素子又は光電変換回路)と同一基板に同
時形成することが可能でありコストアップすることなく
装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例を示す光電変換
装置の模式的な平面図、(b)はそのA−B断面図であ
る。
【図2】図1に示した光電変換装置の作製法の一例を説
明するための基板全体図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示す光電変換装置の平
面図である。
【図4】本発明の第1の実施例を示す光電変換装置の断
面図である。
【図5】図4に処理ICを加え、静電気電荷の流れを示
した結線図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す光電変換装置の平
面図である。
【図7】従来の光電変換装置の断面図である。
【図8】従来の光電変換装置の等価回路である。
【図9】図8の回路の動作を示すタイミングチャートで
ある。
【図10】従来の光電変換装置を示す平面図である。
【図11】従来の光電変換装置の問題点を説明するため
の断面図である。
【符号の説明】
100 絶縁基板 101 光源 103 窓 104 光電変換素子 105 耐摩耗層 106 蓄積用容量素子 107 スイッチング素子 108 読み取り配線(第1の配線) 109 駆動配線(第1の配線) 110 透明導電層(ITO) 111〜113 第1〜第3の保護層 114 第1の金属薄膜層 115 第2の金属薄膜層 116 非晶質または多結晶の絶縁物薄膜層 117 非晶質または多結晶の半導体薄膜層 118 非晶質または多結晶のN+ 型薄膜層 119 読みだし用容量素子 120 原稿 121 素子と素子を結線する配線(第1の配線) 130 ローラ 140 バイアス配線(第1の配線) 180 蓄電用容量素子の一定電位側の電極配線 230 処理IC 220 アンプ 300 第2の配線のパターン周囲 301 第2の配線 302 光電変換回路領域 303 保護層 310 耐摩耗層配置領域 400 第2の配線のエッジ部 401 第2の配線 601 ITOと電極配線180のコンタクトスルー領
域 701,707,708 ワイヤボンディング用パッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に、少なくとも一層又は二層
    以上の金属層と半導体層とを有する半導体素子又は半導
    体回路が形成された半導体装置において、 前記半導体素子又は半導体回路が形成される素子配置領
    域を前記絶縁基板の外周に対し内側に配置するととも
    に、前記素子配置領域の外周と前記絶縁基板の外周との
    間の領域に、前記一層又は二層以上の金属層の少なくと
    も一層の金属層と同一の層で構成された配線を前記素子
    配置領域を囲むように配置し、配置された配線のパター
    ンの一部又は全部の外周と前記絶縁基板の外周との幾何
    学的配置を同一としたことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 絶縁基板上に、少なくとも一層又は二層
    以上の金属層と半導体層とを有する光電変換素子又は光
    電変換回路が形成された光電変換装置において、 前記光電変換素子又は光電変換回路が形成される素子配
    置領域を前記絶縁基板の外周に対し内側に配置するとと
    もに、前記素子配置領域の外周と前記絶縁基板の外周と
    の間の領域に、前記一層又は二層以上の金属層の少なく
    とも一層の金属層と同一の層で構成された配線を前記素
    子配置領域を囲むように配置し、配置された配線のパタ
    ーンの一部又は全部の外周と前記絶縁基板の外周との幾
    何学的配置を同一としたことを特徴とする光電変換装
    置。
  3. 【請求項3】 前記素子配置領域には、前記金属層と前
    記半導体層とを有する光電変換素子、スイッチング素
    子、及び該光電変換素子と該スイッチング素子とを結線
    する、前記金属層で構成された接続配線、で構成される
    光電変換回路が設けられている請求項2記載の光電変換
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000196026A (ja) * 1998-12-30 2000-07-14 Stmicroelectronics Inc センサ用静電放電保護
JP2001053327A (ja) * 1999-06-11 2001-02-23 Koninkl Philips Electronics Nv センサ
JP2010283111A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Brother Ind Ltd 電子機器
JP2014224714A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 コニカミノルタ株式会社 放射線画像撮影装置

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