JPH0728730Y2 - グラフィックイコライザ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 この考案は音響装置のグラフィックイコライザに係り、
特に、グラフィックイコライザ表示素子の点灯状態をチ
ェックするのに好適なグラフィックイコライザに関す
る。

（ロ）従来技術・考案が解決しようとする問題点 従来より、グラフィックイコライザは音声信号を複数の
フィルタを介してスペクトルアナライズして、この各ス
ペクトル（周波数チャンネル）ごとにレベル表示をして
いた。

このグラフィックイコライザの種々の周波数チャンネル
の表示素子数は非常に多くの素子、例えばLED素子など
が使われていた。

しかし従来は、上記の多くの表示素子が正しく点灯する
かを生産工程上でチェックするには、チェック手順に準
じて夫々の調整手段を設定し、この調整手段によてチェ
ックするため多くの時間が掛かかっていた。

特にグラフィックイコライザのブースト量やカット量の
動作チェックを行なう場合、例えばマイクロコンピュー
タ制御によってチェックするため、初めからフルブース
ト及びフルカット量をメモリに記憶して、このフルブー
スト及びフルカットデータを読み出して表示素子をチェ
ックすることができるが、フルブースト及びフルカット
データがメモリに残ったままになり、製品出荷後ユーザ
がグラフィックイコライザのプリセットを呼び出すと、
例えば突然フルブースト状態になって、ユーザに不快感
を与えるという欠点があった。

この考案は上記した点に鑑みてなされたものであり、そ
の目的とするところは従来例の欠点を解消し、マイクロ
コンピュータ制御のリセットのイニシャライズ処理ルー
チンで、全点灯表示やフルブースト及びフルカット表示
とそのグライコカーブ動作のチェックができるようにし
たグラフィックイコライザを提供するところにある。

（ハ）問題を解決するための手段 この考案の電子グラフィックイコライザは複数の表示素
子数で構成したグラフィックイコライザにおいて、任意
に作られた表示データ及びイコライザカーブデータを初
期化するリセットスイッチと、少なくとも一個の表示チ
ェック用スイッチと、前記リセットスイッチと表示チェ
ック用スイッチとが、同時に押されたことを検出する検
出手段と、この検出手段に基づき、全表示素子を点灯す
る全点灯表示手段と、予め定められた表示データ及びイ
コライザカーブデータをメモリする記憶手段とを設けた
ものである。

（ニ）作用 この考案によれば、複数の表示素子数で構成したグラフ
ィックイコライザにおいて、少なくとも一個の表示チェ
ック用スイッチを設ける。このスイッチは専用スイッチ
でなく、既に内蔵されているスイッチを兼用しても良
い。

この表示チェック用スイッチを押しながら、マイクロコ
ンピュータのリセットイニシャライズ処理ルーチンで表
示素子を全点灯表示状態にし、フルブースト及びフルカ
ットデータを任意に決められたプリセット項目のメモリ
に記憶する。

このようにリセットのイニシャライズ処理を組み込むこ
とにより、表示チェック段階のフルブースト及びフルカ
ットの状態を簡単にチェックすることができる。

更に、上記全点灯表示状態は他の操作をスタートするた
めの何れかのスイッチ操作により、通常状態に復帰する
ことができる。

（ホ）実施例 この考案に係るグラフィックイコライザの実施例を第１
図及び第２図に基づいて説明する。

第１図は要部のブロック図、第２図は動作を説明するフ
ローチャートであり、図において、１は各部を制御する
マイクロコンピュータ（以下、単にマイコンという）、
２はマイコン１に指示を行なうキー入力装置、３はフィ
ルタや電子ボリュームなどで構成したグラフィックイコ
ライザ装置、４はグラフィックイコライザ装置３からの
データがマイコン１で制御されて表示される表示装置で
ある。

グラフィックイコライザのマイコン１をリセットする場
合、リセットスイッチを操作することにより、マイコン
１は必ずリセットのイニシャライズ処理ルーチンを行な
う。

このリセットのイニシャライズ処理ルーチンの中でグラ
フィックイコライザの表示素子を全数チェックするため
に、表示チェック用スイッチを設けてチェックする。こ
のチェック手順を第２図のフローチャートにより説明す
る。

マイコン１のリセットが操作された時（ステップS1）、
同時に表示チェック用スイッチが押されているかを判断
する（ステップS2）。

表示チェック用のスイッチが同時に押されていない場合
は、正規のリセットのイニシャライズ処理が成され、マ
イコン１のイニシャライズ処理は終了する（ステップS2
でNOと判断してステップS6を実行する）。

表示チェック用スイッチが押されてマイコン１のリセッ
ト動作を行なうと、グラフィックイコライザの表示デー
タを強制的に全点灯表示状態にして（ステップS3）、複
数の表示素子全数の点灯チェックをすることができる。

更に、例えばＮ番目のプリセットにフルブーストデータ
を、Ｍ番目のプリセットにルフカットデータをメモリし
て（ステップ4,S5）、プリセットのN,M番目のプリセッ
トで夫々フルブースト状態及びフルカット状態を表示し
て、フルブースト及びフルカット表示のチェックをする
ことができる。

このようにリセットのイニシャライズ処理ルーチンの中
にフルーブースト及びフルカットデータを任意のプリセ
ットにメモリして、イニシャライズ処理を終了させる
（ステップS6）。

マイコン１のリセットのイニシャライズ処理が終了し
て、次の操作のために何れかのステップを操作すると、
前記強制的に全点灯表示した表示状態は通常状態に復帰
するが、前記フルブースト及びフルカットデータのメモ
リは記憶されているため、N,M番目のプリセットでフル
ーブースト及びフルカット状態のチェックが可能とな
る。

以上、グラフィックイコライザ本体の生産工程での表示
素子のチェックについて説明したが、例えば複数の表示
素子、例えばLED素子などで出来た表示装置４単体にお
いても、この考案のリセットのイニシャライズ処理で同
様に表示素子をチェックすることができる。

また、表示チェック用スイッチは１個のスイッチである
必要は無く複数個のスイッチを用いて構成しても良い。
更にこの考案のリセットのイニシャライズ処理をマイコ
ン１に専用の入力手段を接続して実現することもでき
る。

（ヘ）考案の効果 この考案に係るグラフィックイコライザは前述のよう
に、リセットのイニシャライズ処理ルーチンの中で全点
灯表示機能ができ、またフルブースト及びフルカットデ
ータをメモリすることができるので、生産工程上のチェ
ックが容易になり、生産性の向上が可能になるという効
果がある。

また、表示装置単体の状態でも上記表示素子のチェック
ができるという効果もある。

しかも、構造が簡単であって、また、安価に構成するこ
とができるため実施も容易であるなどの優れた特長を有
している。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案に係るグラフィックイコラ
イザの実施例を示し、第１図は要部のブロック図、第２
図はこの考案の動作を説明したフローチャートである。 主な符号の説明 1:マイクロコンピュータ（マイコン）、2:キー入力装
置、3:グラフィックイコライザ装置、4:表示装置、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の表示素子数で構成したグラフィック
   イコライザにおいて、 任意に作られた表示データ及びイコライザカーブデータ
   を初期化するリセットスイッチと、少なくとも一個の表
   示チェック用スイッチと、 前記リセットスイッチと表示チェック用スイッチとが、
   同時に押されたことを検出する検出手段と、 この検出手段に基づき、全表示素子を点灯する全点灯表
   示手段と、予め定められた表示データ及びイコライザカ
   ーブデータをメモリする記憶手段とを設けたことを特徴
   とするグラフィックイコライザ。