JPH072870A - 新規なペナム誘導体またはその塩 - Google Patents

新規なペナム誘導体またはその塩

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JPH072870A
JPH072870A JP13250593A JP13250593A JPH072870A JP H072870 A JPH072870 A JP H072870A JP 13250593 A JP13250593 A JP 13250593A JP 13250593 A JP13250593 A JP 13250593A JP H072870 A JPH072870 A JP H072870A
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裕一 落合
Yasuo Watanabe
泰雄 渡辺
Yoshiharu Murotani
美晴 室谷
Hirohiko Yamamoto
博彦 山本
Osamu Yoshino
収 吉野
Hiroko Morisawa
浩子 森澤
Akito Saito
昭人 齊藤
Shinzaburo Minami
新三郎 南
Toshio Hayashi
敏雄 林
Kaishu Momoi
海秀 桃井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グラム陰性菌、特に緑膿菌に対して優れた抗
菌活性を発揮し、しかも、β−ラクタマ−ゼに対し安定
で、耐性菌に対しても強い抗菌活性を発揮するととも
に、人および動物に対する医薬として有用な新規化合物
を提供する。 【構成】 一般式、 【化1】 「式中、R1は、ハロゲン原子または保護されていても
よいヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基
を;R2は、保護されていてもよいスルホ基またはスル
ホナト基を;R3は、保護されていてもよいカルボキシ
ル基またはカルボキシラト基を;R4は、式[A]で表
わされる基または保護されていてもよいグアニジノ基
を;R5は、置換されていてもよい低級アルキル基を、
それぞれ示す。」で表わされるペナム誘導体またはその
塩。 【効果】 本発明の一般式[1]の化合物またはその塩
は、優れた抗菌作用、とりわけ緑膿菌に対し、優れた抗
菌作用を発揮し、抗菌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なペナム誘導体ま
たはその塩、さらに詳しくは、一般式[1]
【化3】 「式中、R1は、ハロゲン原子または保護されていても
よいヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基
を;R2は、保護されていてもよいスルホ基またはスル
ホナト基を;R3は、保護されていてもよいカルボキシ
ル基またはカルボキシラト基を;R4は、一般式
【化4】 (式中、R5は、置換されていてもよい低級アルキル基
を示す。)で表わされる基または保護されていてもよい
グアニジノ基を、それぞれ示す。」で表わされるペナム
誘導体またはその塩に関する。本発明の目的は、グラム
陰性菌、特に緑膿菌に対して優れた抗菌活性を発揮し、
しかも、β−ラクタマ−ゼに対し安定で、耐性菌に対し
ても強い抗菌活性を発揮するとともに、人および動物に
対する医薬として有用な新規化合物を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、他のペナム誘導体の中
間体として有用な化合物を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】従来知られているペナム誘導体、たとえ
ば、特開昭63-183588号、特開平4-74182号に記載された
化合物は比較的広範囲な抗菌スペクトルを有している。
しかし、緑膿菌に対する抗菌活性は、かならずしも満足
すべきものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下にお
いて、現在、臨床の場で問題となっている緑膿菌に対し
強い抗菌活性を有し、かつβ―ラクタマ―ゼに対し安定
で、耐性菌に対しても強い抗菌活性を発揮するペナム誘
導体の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究した結果、一般式[1]で表わ
されるペナム誘導体またはその塩を見出し、本発明を完
成した。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本明細書
において、特にことわらないかぎり、ハロゲン原子と
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子
を;低級アルキル基とは、たとえば、メチル、エチル、
n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、se
c-ブチル、tertーブチルまたはペンチルなどのようなC
1-5アルキル基を;低級アルキルで置換されたアミノ基
とは、たとえば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノもしくはメチルエチルアミノ
などのようなモノまたはジ−C1-5アルキルで置換され
たアミノ基を;低級アルキレン基とは、たとえば、メチ
レン、エチレンまたはプロピレンなどのようなC1-5
ルキレン基を意味する。
【0006】低級アルキル基の置換基としては、保護さ
れていてもよいアミノ基、低級アルキルで置換されたア
ミノ基、アンモニオ基、アミジノ基およびグアニジノ基
が挙げられる。カルボキシル基の保護基としては、従来
ペニシリンおよびセファロスポリン系化合物の分野で通
常知られているカルボキシル保護基が挙げられ、たとえ
ば、接触還元、化学的還元もしくはその他の緩和な条件
で処理することにより脱離するエステル形成基;生体内
において容易に脱離するエステル形成基;または水もし
くはアルコ―ルで処理することにより容易に脱離する有
機シリル基、有機リン基もしくは有機スズ基などのよう
なエステル形成基などが挙げられる。これらの保護基の
うち、好適な保護基としては、たとえば、メチル、エチ
ル、プロピルもしくはtert−ブチルなどのような低級ア
ルキル基;ベンジル、4−メトキシベンジル、4−ニト
ロベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ(tertーブチル)ベンジル、フェネチル、
ジフェニルメチル、トリフェニルメチルもしくはビス
(メトキシフェニル)メチルなどのようなアルアルキル
基;フタリジル基;2−ヨ―ドエチルもしくは2,2,2
−トリクロロエチルなどのようなハロ低級アルキル基;
アセチルオキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブ
チリルオキシメチル、イソブチリルオキシメチル、ピバ
ロイルオキシメチル、バレリルオキシメチル、1−アセ
チルオキシエチル、1−ピバロイルオキシエチル、1−
アセチルオキシ−n-プロピルもしくは1−ピバロイルオ
キシ−n-プロピルなどのようなアシルオキシ低級アルキ
ル基;5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ―ル
−4−イル−メチルのような5−低級アルキル−2−オ
キソ−1,3−ジオキソ―ル−4−イル低級アルキル
基;メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチ
ルもしくはイソプロポキシメチルなどのような低級アル
キルオキシ低級アルキル基;またはメトキシカルボニル
オキシメチル、1−メトキシカルボニルオキシエチル、
1−エトキシカルボニルオキシエチルもしくは1−プロ
ポキシカルボニルオキシエチルなどのような低級アルコ
キシカルボニルオキシ低級アルキル基などが挙げられ
る。
【0007】ヒドロキシル基の保護基としては、たとえ
ば、ホルミル、アセチル、ベンジル、4−メトキシベン
ジル、テトラヒドロピラニル、アリルオキシカルボニ
ル、ベンジルオキシカルボニル、トリメチルシリルまた
はジメチルtert-ブチルシリルなどが挙げられる。スル
ホ基の保護基としては、たとえば、低級アルキル基が挙
げられる。アミノ基の保護基としては、たとえば、p-ニ
トロベンジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオ
キシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、アリルオ
キシカルボニルまたは2,2,2−トリクロロエトキシカ
ルボニル基などが挙げられる。グアニジノ基の保護基と
しては、たとえば、ニトロ、4−メトキシフェニルスル
ホニルまたは2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル
基などが挙げられる。
【0008】一般式[1]のペナム誘導体の塩として
は、通常知られているアミノ基もしくはグアニジノ基な
どの塩基性基またはカルボキシル基もしくはスルホ基な
どの酸性基における塩が挙げられる。塩基性基における
塩としては、たとえば、塩酸もしくは硫酸などのような
鉱酸との塩;ギ酸、クエン酸、トリクロロ酢酸もしくは
トリフルオロ酢酸などのような有機カルボン酸との塩;
またはメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トル
エンスルホン酸、メシチレンスルホン酸もしくはナフタ
レンスルホン酸などのようなスルホン酸類との塩など
を、また、酸性基における塩としては、たとえば、ナト
リウムもしくはカリウムなどのようなアルカリ金属との
塩;カルシウムもしくはマグネシウムなどのようなアル
カリ土類金属との塩;アンモニウム塩;またはトリメチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリ
ジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルモルホリン、ジエチルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、プロカイン、ジベンジルアミン、N―
ベンジル―β―フェネチルアミンもしくはN,N'―ジベ
ンジルエチレンジアミンなどのような含窒素有機塩基と
の塩などが挙げられる。また、一般式[1]のペナム誘
導体またはその塩において、異性体(たとえば、光学異
性体、幾何異性体および互変異性体など)が存在する場
合、本発明は、それらの異性体を包含し、また、上記化
合物の種々の結晶型、水和物、および溶媒和物を包含す
るものである。さらに、一般式[1]のペナム誘導体ま
たはその塩は、分子内塩を形成してもよい。
【0009】つぎに、本発明化合物の製造法について説
明する。一般式[1]のペナム誘導体またはその塩は、
公知方法またはそれらを適宜組み合わせることによって
得ることができるが、たとえば、以下に示す製造ル−ト
にしたがって合成することができる。
【式1】
【式2】 「式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ、
前記したと同様の意味を;R6およびR7は、低級アルキ
ルまたはR6とR7が一緒になって低級アルキレン基を、
それぞれ示す。」 一般式[2]および[4]の化合物の塩としては、一般
式[1]の化合物の塩として説明したと同様の塩が挙げ
られる。一般式[3]の化合物の塩としては、一般式
[1]の化合物の酸性基の塩として説明したと同様の塩
が挙げられる。
【0010】また、一般式[3]の化合物の反応性誘導
体としては、たとえば、特開昭59-93085号などに記載の
酸ハロゲン化物、酸無水物、混合酸無水物、活性酸アミ
ド、活性エステル、活性チオロエステルもしくは酸アジ
ドまたは一般式[3]の化合物とビルスマイヤ―試薬と
の反応性誘導体などが挙げられる。
【0011】また、一般式[2]の化合物またはその塩
の反応性誘導体としては、たとえば、トリメチルシラニ
ル、ジメチルシランジイル、イソプロピルジメチルシラ
ニル、トリメトキシシラニル、ジメトキシメチルシラニ
ル、ジメチルメトキシシラニルもしくはジメトキシシラ
ンジイルなどのような有機シリル基またはジメトキシホ
スフィニル、1,3,2―ジオキソホスホラン―2―イ
ル、4―メチル―1,3,2―ジオキソホスホラン―2―
イルもしくは1,3,2―ジオキソホスホリナン―2―イ
ルなどの有機リン基が反応部位であるアミノ基に結合し
た化合物などが挙げられる。
【0012】つぎに、一般式[1]の化合物の製造法
を、前述の製造ル−トにしたがって、さらに詳細に説明
する。 製造法1 一般式[1]の化合物またはその塩は、一般式[2]の
化合物もしくはその塩またはそれらの反応性誘導体を、
塩基の存在下または不存在下、一般式[3]の化合物も
しくはその塩またはそれらの反応性誘導体と反応させる
ことにより得ることができる。この反応で使用される溶
媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特
に限定されないが、たとえば、塩化メチレンおよびクロ
ロホルムなどのようなハロゲン化炭化水素類;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンおよびジメトキシエタンなどの
エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよびN,
N−ジメチルアセトアミドなどのようなアミド類;アセ
トンのようなケトン類;メタノールおよびエタノールな
どのようなアルコール類;酢酸エチルのようなエステル
類;アセトニトリルのようなニトリル類;並びに水など
が挙げられ、これらの溶媒を一種または二種以上混合し
て使用してもよい。この反応で必要に応じて使用される
塩基としては、たとえば、水酸化ナトリウムもしくは水
酸化カリウムなどのような水酸化アルカリ;炭酸水素ナ
トリウムのような炭酸水素アルカリ;炭酸ナトリウムの
ような炭酸アルカリ;酢酸ナトリウムのような酢酸アル
カリ;カリウム tert-ブトキシド、トリエチルアミン、
トリ−n−ブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、ピリジン、2,6−ルチジン、N−メチルピペリジ
ン、N−メチルモルホリン、テトラメチルグアニジン、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エ
ンなどのような無機または有機塩基が挙げられる。この
反応では縮合剤を使用することもでき、縮合剤として
は、たとえば、N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ドのようなN,N−ジ置換カルボジイミド;1,1'−カ
ルボニルジイミダゾールなどが挙げられる。一般式
[3]の化合物もしくはその塩またはそれらの反応性誘
導体の使用量は、一般式[2]の化合物もしくはその塩
またはそれらの反応性誘導体に対して、1.0〜1.5倍モル
である。また、反応温度および反応時間は、使用する原
料および溶媒などに応じて適宜選択でき、特に限定され
ないが、通常、-70〜40℃で、10分〜48時間実施すれば
よい。
【0013】製造法2 一般式[1]の化合物またはその塩は、一般式[4]の
化合物またはその塩を、酸の存在下または不存在下で一
般式[5]の化合物と反応させるか、または式[6]の
化合物と反応させることにより得ることができる。この
反応で使用される溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさ
ないものであれば特に限定されないが、たとえば、塩化
メチレンおよびクロロホルムなどのようなハロゲン化炭
化水素類;テトラヒドロフランおよびジオキサンなどの
ようなエーテル類;N,N−ジメチルホルムアミドおよ
びN,N−ジメチルアセトアミドなどのようなアミド
類;アセトンのようなケトン類;メタノールおよびエタ
ノールなどのようなアルコール類;アセトニトリルのよ
うなニトリル類;並びに水などが挙げられ、これらの溶
媒を一種または二種以上混合して使用してもよい。ま
た、この反応で使用される酸としては、たとえば、塩酸
および硫酸などの鉱酸;ギ酸、酢酸およびトリフルオロ
酢酸などのような有機カルボン酸;並びにメタンスルホ
ン酸、p-トルエンスルホン酸およびトルフルオロメタン
スルホン酸などのようなスルホン酸類などが挙げられ
る。一般式[5]の化合物または式[6]の化合物の使
用量は、一般式[4]の化合物またはその塩に対して、
1〜3倍モルである。酸の使用量は、一般式[4]の化合
物に対して、0.1〜10倍モルである。反応温度および反
応時間は、使用する原料および溶媒などに応じて適宜選
択でき、特に限定されないが、通常-50〜50℃、好まし
くは、0〜20℃で、5分〜2時間実施すればよい。
【0014】上で述べた製造法における一般式[2]も
しくは[3]の化合物またはそれらの塩あるいはそれら
の反応性誘導体;一般式[4]の化合物またはその塩;
一般式[5]の化合物;式[6]の化合物において、異
性体(たとえば、光学異性体、幾何異性体および互変異
性体など)が存在する場合、これらの異性体を使用する
ことができ、また、上記化合物の種々の結晶形、水和物
および溶媒和物を使用することができる。このようにし
て得られた本発明の一般式[1]の化合物またはその塩
は、抽出、晶出およびカラムクロマトグラフィ−などの
常法にしたがって単離精製することができる。
【0015】ついで、本発明の化合物を製造するための
原料である一般式[2]の化合物またはその塩;一般式
[4]の化合物またはその塩;および一般式[5]の化
合物の製造法について説明する。 方法1および2 一般式[2]の化合物またはその塩は、たとえば、つぎ
に示す製造ル―トにしたがって合成することができる。
【0016】
【式3】
【式4】 「式中、R3、R4、R5、R6およびR7は、それぞれ、
前記したと同様の意味を;R8は、水素原子またはベン
ジルオキシカルボニル、p-メトキシベンジルオキシカル
ボニル、フェニルアセチル、フェノキシアセチル、ホル
ミル、トリチルもしくは2,2,2−トリクロロエトキシ
カルボニル基を、それぞれ示す。」 一般式[2a]、[2b]、[7]および[8]の化合物
の塩としては、一般式[1]の化合物の塩として説明し
たと同様の塩が挙げられる。一般式[9]の化合物の塩
としては、一般式[1]の化合物の塩基性基の塩として
説明したと同様の塩が挙げられる。一般式[2a]の化
合物またはその塩は、一般式[7]の化合物またはその
塩に一般式[5]の化合物または式[6]の化合物を反
応させることにより得ることができる。この反応は、製
造法2と同様に行えばよい。一般式[2b]の化合物ま
たはその塩は、一般式[8]の化合物またはその塩に一
般式[9]の化合物またはその塩を反応させることによ
り得ることができる。この反応で使用される溶媒として
は、反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定さ
れないが、たとえば、製造法2で説明したと同様の溶媒
が挙げられる。一般式[9]の化合物またはその塩の使
用量は、一般式[8]の化合物またはその塩に対して、
1〜3倍モルである。反応温度および反応時間は、使用す
る原料および溶媒などに応じて適宜選択でき、特に限定
されないが、通常-50〜50℃、好ましくは、0〜20℃で、
5分〜2時間実施すればよい。この反応にp-トルエンスル
ホン酸、p-トルエンスルホン酸のピリジン塩などを触媒
量加えてもよい。また、この反応に製造法1で説明した
と同様の塩基を使用することもできる。一般式[2]ま
たはその塩は、R8がベンジルオキシカルボニル、p-メ
トキシベンジルオキシカルボニル、ホルミル、トリチル
もしくは2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基で
ある一般式[2a]の化合物またはその塩および[2b]
の化合物またはその塩を、通常の方法により脱保護する
ことにより得ることができる。
【0017】方法3 一般式[4]の化合物またはその塩は、たとえば、つぎ
に示す製造ル―トにしたがって合成することができる。
【0018】
【式5】 「式中、R1、R2およびR3は、それぞれ、前記したと
同様の意味を;R9は、フェニル、p-メチルフェニル、p
-メトキシフェニル、チエニルまたはフリル基を、それ
ぞれ示す。」 一般式[10]および[11]の化合物の塩としては、
一般式[1]の化合物の塩として説明したと同様の塩が
挙げられる。一般式[10]の化合物の反応性誘導体と
しては、一般式[2]の化合物の反応性誘導体として説
明したと同様の反応性誘導体が挙げられる。一般式[1
1]の化合物またはその塩は、一般式[10]の化合物
もしくはその塩またはそれらの反応性誘導体を、塩基の
存在下または不存在下、一般式[3]の化合物もしくは
その塩またはそれらの反応性誘導体と反応させることに
より得ることができる。この反応は、製造法1で説明し
たと同様の方法で行えばよい。さらに、一般式[4]の
化合物またはその塩は、特開平4-74182号記載の方法で
一般式[11]の化合物またはその塩から得ることがで
きる。
【0019】方法4 一般式[5]の化合物は、たとえば、つぎに示す製造ル
―トにしたがって合成することができる。
【0020】
【式6】 「式中、R5、R6およびはR7は、それぞれ、前記した
と同様の意味を、それぞれ示す。」 一般式[5]の化合物は、一般式[9]の化合物または
その塩に、酸の存在下、一般式[12]の化合物を反応
させることにより得ることができる。この反応で使用さ
れる溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないものであ
れば特に限定されないが、たとえば、製造法2で説明し
たと同様の溶媒が挙げられる。また、酸としては、製造
法2で説明したと同様の酸が挙げられる。一般式[1
2]の化合物および酸の使用量は、一般式[9]の化合
物またはその塩に対して、それぞれ、1〜2倍モルおよび
0.1〜1倍モルである。反応温度および反応時間は、
使用する原料および溶媒などに応じて適宜選択でき、特
に限定されないが、通常-10〜50℃で、30分〜24時間実
施すればよい。
【0021】上記した各方法で得られた一般式[1]の
化合物またはその塩を、たとえば、グアニジノ化、アミ
ジノ化、エステル化、加水分解、脱離、アシル化、酸
化、還元、ハロゲン化、アルキル化、四級化もしくは置
換などの有機合成化学上、通常知られた方法に付すこと
によって、またはこれらの方法を適宜組み合わせること
によって、他の一般式[1]の化合物またはその塩に誘
導することもできる。以上、説明した本発明化合物の製
造法および原料化合物の製造法において、反応部位以外
に活性基を有する場合、予めこれらの基を保護してお
き、反応後に脱離してもよい。また、反応終了後、反応
目的物は単離することなく、つぎの反応に用いることも
でき、また、再結晶、カラム分離など通常の方法によっ
て単離精製してもよい。
【0022】本発明化合物を医薬として用いる場合、通
常製剤化に使用される賦形剤、通常の医薬担体および希
釈剤などの製剤補助剤を適宜混合してもよく、これら
は、常法にしたがって、錠剤、軟もしくは硬カプセル
剤、散剤、シロップ剤、顆粒剤、細粒剤、丸剤、懸濁
剤、乳剤、液剤、坐剤、軟膏剤または皮下、筋肉、静脈
内もしくは点滴注射剤などの形態で経口または非経口的
に投与することができる。また、投与方法、投与量およ
び投与回数は、患者の年齢、体重および症状に応じて適
宜選択することができ、通常成人に対しては、経口また
は非経口(たとえば、注射、点滴または直腸部位への投
与など)的投与により、1日当り0.1 〜100 mg/kgを1
回から数回に分割して投与すればよい。
【0023】つぎに、本発明の代表的化合物の抗菌作用
について説明する。 1.抗菌作用 試験方法 日本化学療法学会標準法[ケモテラピ−(CHEMOTHERAPY)
第29巻、第1号、第76〜79頁(1981年)]にしたがい、
増殖用培地で一夜培養した試験菌を、106個/mlに調製
し、その1白金耳を、薬剤を含む普通寒天(Nutrient ag
ar)培地(栄研化学社製)に接種し、37℃で20時間培養
した後、菌の発育の有無を観察し、菌の発育が阻止され
た最小濃度をもってMIC (μg/ml)とした。その結果を
表1に示す。 なお、表1中の記号は、それぞれ、つぎの意味を示す。 菌株1:緑膿菌(P.aeruginosa)IFO3445 菌株2:緑膿菌(P.aeruginosa)GN918 菌株3:緑膿菌(P.aeruginosa)S-903
【0024】
【表1】 MIC(μg/ml) ───────────────────────────── 被検化合物(実施例番号) ───────────────────────── 7 9 10 15 16 17 18 ───────────────────────────── 菌株1 0.1 0.1 0.1 <0.05 0.1 <0.05 <0.05 菌株2 0.2 0.39 0.2 0.1 0.1 <0.05 0.1 菌株3 1.56 1.56 1.56 0.78 0.78 0.78 0.78 ─────────────────────────────
【0025】2.感染防御作用 試験方法 ICR系雄マウス(4週令、体重19.0-21.0g)5匹を1グルー
プとして使用した。緑膿菌(P.aeruginosa) S-903 をブ
レイン ハート インフュ−ジョン ブロ−ス(Brain H
eart Infusion broth)(栄研化学社製)で37℃、一夜培
養し、5%ムチンに懸濁させ、この菌懸濁液0.5mlをマウ
スの腹腔内に接種した(2.7x106cell/mouse)。菌接種
後、1,3,5時間に、被験化合物の溶液を、皮下注射し
た。4日後に、マウスの生存数を調べ、50%有効用量(ED
50)値を算出した。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】 ───────────────────────── 被検化合物 9 10 15 18 (実施例番号) ───────────────────────── ED50(mg/マウス) 0.353 0.353 0.233 0.117 ─────────────────────────
【0027】以上の試験結果から、本発明の一般式
[1]の化合物は、とりわけ緑膿菌に対し、優れた抗菌
作用を発揮することが容易に理解できる。
【0028】
【実施例】つぎに、本発明を具体的に参考例および実施
例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。なお、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにおける担体は、シリカゲル60、No.7734(メルク社
製)を、さらに逆相カラムクロマトグラフィーにおける
担体は、LC-SORB SP-B-ODS(ケムコ社製)を;イオン交換
カラムクロマトグラフィーにおける担体およびイオン交
換樹脂は、アンバーライト IR-120B(H型)(ローム・アン
ド・ハース社製)を、それぞれ用いた。また、溶離液に
おける混合比は、すべて容量比である。さらに、以下に
使用される略号は、つぎの意味を有する。 PNZ;p-ニトロベンジルオキシカルボニル基 さらにまた、IRの波数は、カルボニルの吸収を示す。
【0029】参考例1 カルバジン酸tert-ブチル795mgを塩化メチレン30mlに溶
解させ、この溶液に氷冷下で1,1'−カルボニルジイミ
ダゾール1.17gを加え、同温度で1時間攪拌する。つい
で、N−(p-ニトロベンジルオキシカルボニル)エチレ
ンジアミン1.20gを加え、室温で3時間攪拌する。析出晶
を濾取し、塩化メチレンで洗浄後、乾燥すれば、1−
(tert-ブトキシカルボニル)−4−[2−(p-ニトロ
ベンジルオキシカルボニルアミノ)エタン−1−イル]
セミカルバジド1.81gを得る。 IR(KBr)cm-1;1720,1699,1646 同様にして、つぎの化合物を得る。 1−(tert-ブトキシカルボニル)−4−[3−(p-ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパン−1−
イル]セミカルバジド IR(KBr)cm-1;1714 1−(tert-ブトキシカルボニル)−4−[2−(N,N
-ジメチルアミノ)エタン−1−イル]セミカルバジド IR(KBr)cm-1;1720,1667
【0030】参考例2 1−(tert-ブトキシカルボニル)−4−[2−(p-ニ
トロベンジルオキシカルボニルアミノ)エタン−1−イ
ル]セミカルバジド1.20gをジオキサン18mlに懸濁さ
せ、これに室温で3.3N塩酸−ジオキサン溶液18mlを加
え、室温で2時間攪拌する。析出晶を濾取し、ジオキサ
ンおよびジエチルエーテルで順次洗浄後、乾燥すれば、
4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エタン−1−イル]セミカルバジドの塩酸塩0.87g
を得る。 IR(KBr)cm-1;1691 同様にして、つぎの化合物を得る。 4−[3−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)プロパン−1−イル]セミカルバジドの塩酸塩 IR(KBr)cm-1;1694 4−[2−(N,N-ジメチルアミノ)エタン−1−イ
ル]セミカルバジドの二塩酸塩
【0031】参考例3 4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エタン−1−イル]セミカルバジドの塩酸塩4.07g
をメタノール71mlに溶解させ、この溶液に酢酸ナトリウ
ム1.96gを加え、室温で5分間攪拌する。ついで、2,2
−ジエトキシアセトアルデヒド1.86gを加え、室温で一
夜攪拌する。反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた残
留物に酢酸エチル75mlおよび水75mlを加え、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液でpH7.2に調整する。有機層を分取
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
させる。減圧下に溶媒を留去し、得られた残留物をイソ
プロピルエーテルで処理した後、結晶を濾取し、乾燥す
れば、1−(2,2−ジエトキシエチリデン)−4−
[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)エ
タン−1−イル]セミカルバジド4.75gを得る。 IR(KBr)cm-1;1698,1674 同様にして、つぎの化合物を得る。 1−(2,2−ジエトキシエチリデン)−4−[3−(p
-ニトロベンジルオキシカルボニルアミノ)プロパン−
1−イル]セミカルバジド 1−(2,2−ジエトキシエチリデン)−4−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エタン−1−イル]セミカ
ルバジド
【0032】参考例4 (3R,5R,6R)−3−(3−アミノ−2−オキソイ
ミダゾリジン−1−イル)−6−アミノ−3−カルボキ
シ−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプタン3.31gを氷冷下で1N塩酸40.4mlに溶解させ
る。この溶液に1−(2,2−ジエトキシエチリデン)
−4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エタン−1−イル]セミカルバジド4.75gを含むア
セトン56ml溶液を氷冷下で滴下し、同温度で20分間攪拌
する。ついで、反応混合物を1N水酸化ナトリウム水溶液
でpH9.0に調整した後、不溶物を濾去し、濾液に酢酸エ
チル56mlを加える。水層を分取し、1N塩酸でpH4.0に調
整し、氷冷下で30分間攪拌する。析出晶を濾取し、水お
よびアセトンで順次洗浄後、減圧下に乾燥すれば、(3
R,5R,6R)−6−アミノ−3−カルボキシ−3−
[3−[2−[4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカ
ルボニルアミノ)エタン−1−イル]セミカルバゾノ]
エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−
イル]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプタン4.77gを得る。 IR(KBr)cm-1;1782,1716,1674,1627 同様にして、つぎの化合物を得る。 (3R,5R,6R)−6−アミノ−3−カルボキシ−3
−[3−[2−[4−[3−(p-ニトロベンジルオキシ
カルボニルアミノ)プロパン−1−イル]セミカルバゾ
ノ]エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジン−
1−イル]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプタン IR(KBr)cm-1;1785,1716,1671,1627 (3R,5R,6R)−6−アミノ−3−カルボキシ−3
−[3−[2−[4−[2−(N,N−ジメチルアミ
ノ)エタン−1−イル]セミカルバゾノ]エチリデン]
アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イル]−7−
オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
タン IR(KBr)cm-1;1772,1717,1624
【0033】参考例5 (3R,5R,6R)−3−ジフェニルメチルオキシカル
ボニル−3−(3−ホルミルメチリデンアミノ−2−オ
キソイミダゾリジン−1−イル)−6−(p-メトキシベ
ンジルオキシカルボニルアミノ)−7−オキソ−4−チ
ア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン300mgを塩
化メチレン10mlおよびメタノール5mlに溶解させ、氷冷
下で4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルア
ミノ)エタン−1−イル]セミカルバジドの塩酸塩168m
g、トリエチルアミン0.07mlおよび触媒量のp-トルエン
スルホン酸のピリジン塩を順次加え、室温で1.5時間攪
拌する。反応混合物に水5mlを加え、1N塩酸でpH2.0に調
整する。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥させる。減圧下に溶媒を留去し、
得られた残留物を酢酸エチルで処理し、結晶を乾燥すれ
ば、(3R,5R,6R)−3−ジフェニルメチルオキシ
カルボニル−6−(p-メトキシベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)−3−[3−[2−[4−[2−(p-ニトロ
ベンジルオキシカルボニルアミノ)エタン−1−イル]
セミカルバゾノ]エチリデン]アミノ−2−オキソイミ
ダゾリジン−1−イル]−7−オキソ−4−チア−1−
アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン390mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1792,1719,1671
【0034】参考例6 (3R,5R,6R)−3−ジフェニルメチルオキシカル
ボニル−6−(p-メトキシベンジルオキシカルボニルア
ミノ)−3−[3−[2−[4−[2−(p-ニトロベン
ジルオキシカルボニルアミノ)エタン−2−イル]セミ
カルバゾノ]エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾ
リジン−1−イル]−7−オキソ−4−チア−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプタン360mgを塩化メチレン5ml
およびアニソール2mlに懸濁させ、これに氷冷下でトリ
フルオロ酢酸2mlを加える。同温度で15分間攪拌させた
後、減圧下に反応混合物を濃縮する。得られた残留物に
酢酸エチル10mlおよび水10mlを加え、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH3.5に調整した後、室温で30分間攪拌
する。析出晶を濾取し、水、アセトニトリルおよびジエ
チルエーテルで順次洗浄した後、乾燥すれば、(3R,
5R,6R)−6−アミノ−3−カルボキシ−3−[3
−[2−[4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)エタン−1−イル]セミカルバゾノ]エチ
リデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イ
ル]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプタン190mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1782,1716,1674,1627
【0035】参考例7 (1) D−α−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−α−スルホ酢酸・一ナトリウム塩のアセトニトリ
ル付加体3gを1,2−ジメトキシエタン24mlに懸濁さ
せ、これに氷冷下、ジイソプロピルエチルアミン3.5ml
およびトリメチルシリルクロリド2.55mlを順次加えた
後、室温で45分間攪拌する。反応混合物を-20℃以下に
冷却し、塩化チオニル0.84mlを加えた後、氷冷下で15分
間攪拌する。 (2) (3R,5R,6R)−6−アミノ−3−(3−ベン
ジリデンアミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イ
ル)−3−カルボキシ−7−オキソ−4−チア−1−ア
ザビシクロ[3.2.0]ヘプタン3.23gをメタノール32m
lに懸濁させ、トリ−n-ブチルアミン8.20mlを加えて溶
解させる。この溶液を-70℃以下に冷却し、この中に(1)
で調製した反応混合物を-60℃以下で滴下する。つい
で、30分間を要して室温まで昇温した後、減圧下に反応
混合物を濃縮する。得られた残留物に塩化メチレン100m
lおよび水50mlを加えて溶解させる。有機層を分取し、
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。減圧
下に溶媒を留去し、得られた残留物にエタノール30mlを
加え攪拌する。析出晶を濾取し、エタノールで洗浄後、
乾燥すれば、(3R,5R,6R)−3−(3−ベンジリ
デンアミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−
3−カルボキシ−6−[D−α−(2−フルオロ−4−
ヒドロキシフェニル)−α−スルホアセタミド]−7−
オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
タン・二トリ−n-ブチルアミン塩7.87gを得る。 IR(KBr)cm-1;1793,1725,1682,1593 同様にして、つぎの化合物を得る。 (3R,5R,6R)−3−(3−ベンジリデンアミノ−
2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−3−カルボキ
シ−6−[D−α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)−α−スルホアセタミド]−7−オキソ−4−チ
ア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン・二トリ−
n-ブチルアミン塩 IR(KBr)cm-1:1792,1724,1684,1589
【0036】参考例8 (3R,5R,6R)−3−(3−ベンジリデンアミノ−
2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−3−カルボキ
シ−6−[D−α−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフ
ェニル)−α−スルホアセタミド]−7−オキソ−4−
チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン・二トリ
−n-ブチルアミン塩7.87gをメタノール80mlに懸濁さ
せ、2,4−ジニトロフェニルヒドラジンの塩酸塩3.87g
を加え、室温で3時間攪拌する。反応混合物を氷冷し、
水40mlを加えた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH
5〜6に調整する。ついで、活性炭0.8gを加え、10分間攪
拌した後、不溶物を濾去する。濾液を減圧下に濃縮し、
メタノールを留去した後、得られた水溶液を活性炭0.8g
で再度処理する。ついで、塩化メチレン100mlを加え、
氷冷下で飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を滴下し、pH7.
5に調整する。水層を分取し、塩化メチレンおよび酢酸
エチルで順次洗浄後、逆相カラムクロマトグラフィー
(溶離液;水)で精製すれば、(3R,5R,6R)−3
−(3−アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イ
ル)−3−カルボキシ−6−[D−α−(2−フルオロ
−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホアセタミド]
−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプタン・二ナトリウム塩3.69gを得る。 IR(KBr)cm-1:1795,1702,1626 同様にして、つぎの化合物を得る。 (3R,5R,6R)−3−(3−アミノ−2−オキソイ
ミダゾリジン−1−イル)−3−カルボキシ−6−[D
−α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−α−
スルホアセタミド]−7−オキソ−4−チア−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプタン・二ナトリウム塩
【0037】参考例9 (1) D−α−(2−クロロ−4,5−ジヒドロキシフェ
ニル)−α−スルホ酢酸・二トリ−n-ブチルアミン塩1.
67gを塩化メチレン20mlに溶解させ、この溶液に氷冷下
でトリメチルシリルクロリド1.07mlおよびトリ−n-ブチ
ルアミン1.34mlを加えた後、室温で20分間攪拌する。反
応混合物を-20℃以下に冷却し、塩化チオニル0.2mlを加
えた後、-10℃〜-3℃で30分間攪拌する。 (2) (3R,5R,6R)−6−アミノ−3−(3−ベン
ジリデンアミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イ
ル)−3−カルボキシ−7−オキソ−4−チア−1−ア
ザビシクロ[3.2.0]ヘプタン0.91gをメタノール14m
lに懸濁させた後、トリ−n-ブチルアミン2.02mlを加え
て溶解させる。この溶液を-70℃以下に冷却し、(1)で調
製した反応混合物を-60℃以下で滴下する。ついで、30
分間を要して室温まで昇温した後、水10mlを加える。有
機層を分取し、減圧下に濃縮する。得られた残留物をエ
タノール20mlに溶解させ、この中へ乳酸ナトリウム(純
度:70%)1.6gを含むエタノール溶液10mlを加え、2時
間攪拌する。析出物を濾取し、エタノールおよび塩化メ
チレンで順次洗浄後、乾燥させる。ついで、これをアセ
トニトリル16mlおよび水10mlに溶解させ、2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジンの塩酸塩1.0gを加え、2時間攪
拌する。反応混合物に水10mlを加え、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液でpH6.0に調整後、不溶物を濾去する。濾
液に酢酸エチル20mlを加え、pH7.0に調整した後、水層
を分取し、活性炭0.3gで処理する。活性炭を濾去した
後、水層を減圧下に濃縮し、有機溶媒を留去する。得ら
れた水溶液を逆相カラムクロマトグラフィー(溶離液;
水)で精製すれば、(3R,5R,6R)−3−(3−ア
ミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イル)−3−カ
ルボキシ−6−[D−α−(2−クロロ−4,5−ジヒ
ドロキシフェニル)−α−スルホアセタミド]−7−オ
キソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタ
ン・二ナトリウム塩0.67gを得る。 IR(KBr)cm-1:1772,1676,1622 同様にして、つぎの化合物を得る。 (3R,5R,6R)−3−(3−アミノ−2−オキソイ
ミダゾリジン−1−イル)−3−カルボキシ−6−[D
−α−(4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホアセタ
ミド]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプタン・二ナトリウム塩 IR(KBr)cm-1:1780,1700,1630,1610 (3R,5R,6R)−3−(3−アミノ−2−オキソイ
ミダゾリジン−1−イル)−3−カルボキシ−6−[D
−α−(4,5−ジヒドロキシフェニル)−α−スルホ
アセタミド]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプタン・二ナトリウム塩 IR(KBr)cm-1:1772,1671,1623
【0038】参考例10 DL−α−(4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢
酸・一ナトリウム塩160gを水2.4リットルに溶解させ、60〜7
0℃で30分間を要してシンコニジン167gを加え、同温度
で3時間攪拌する。ついで、室温で1時間攪拌した後、析
出晶を濾取し、水およびアセトンで順次洗浄した後、減
圧下に乾燥させる。得られた結晶をメタノール740mlに
溶解させ、この溶液を炭酸水素ナトリウム39.8gを含む
水溶液740mlおよびクロロホルム740mlの混合液に加え、
氷冷下で30分間攪拌した後、水層を分取する。分取した
水層をクロロホルムで洗浄した後、イオン交換樹脂を加
え、pH2.2に調整する。ついで、イオン交換樹脂を濾取
し、水100mlで洗浄する。先に得られた濾液を洗浄液と
合わせ、減圧下に濃縮する。得られた残留物にアセトニ
トリル200mlを加え、析出晶を濾取し、減圧下に乾燥す
れば、α−(4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢
酸・一ナトリウム塩のアセトニトリル付加体(D体とL
体の比がおよそ4:1の混合物)32.8gを得る。ついで、得
られた結晶を水640mlに溶解させ、60〜70℃で30分間を
要してシンコニジン33gを加え、同温度で3時間攪拌す
る。ついで、室温で1時間攪拌した後、析出晶を濾取
し、水およびアセトンで順次洗浄した後、減圧下に乾燥
させる。得られた結晶をメタノール140mlに溶解させ、
この溶液を炭酸水素ナトリウム7.53gを含む水溶液140ml
およびクロロホルム140mlの混合液に加え、氷冷下30分
間攪拌した後、水層を分取する。分取した水層をクロロ
ホルムで洗浄した後、イオン交換樹脂を加え、pH2.2に
調整する。ついで、イオン交換樹脂を濾取し、水20mlで
洗浄する。先に得られた濾液を洗浄液と合わせ、減圧下
に濃縮する。得られた残留物にアセトニトリル40mlを加
え、析出晶を濾取し、減圧下に乾燥すれば、D−α−
(4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢酸・一ナト
リウム塩のアセトニトリル付加体4.20gを得る。 IR(KBr)cm-1:1772,1671,1623 施光度[α]D -19.7゜(22℃,C=2,H2O)
【0039】参考例11 (1) DL−α−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−α−スルホ酢酸・一ナトリウム塩の一水和物26.4
gをイオン交換カラムクロマトグラフィー(溶離液:
水)に付し、溶出液を約400mlまで減圧下に濃縮する。
この溶液にブルシン71.8gを90〜95℃で30分間を要して
加え、同温度で6時間攪拌した後、室温で一夜放置す
る。析出晶を濾取し、水およびアセトンで順次洗浄した
後、減圧下に乾燥すれば、D−α−(2−フルオロ−4
−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢酸・二ブルシン
塩94.5gを得る。 (2) D−α−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−α−スルホ酢酸・二ブルシン塩94.5gをクロロホ
ルム378mlおよびメタノール189mlの混合液に溶解させ
る。得られた溶液を炭酸水素ナトリウム13.8gを含む水
溶液284mlに氷冷下で加え、10分間攪拌した後、水層を
分取する。分取した水層をクロロホルムで洗浄した後、
イオン交換樹脂を加え、pH2に調整する。ついで、イオ
ン交換樹脂を濾取し、水30mlで洗浄する。先に得られた
濾液を洗浄液と合わせ、減圧下に濃縮する。得られた残
留物にアセトニトリル100mlを加え、室温で1時間攪拌
後、析出晶を濾取する。得られた結晶をメタノール33ml
に溶解させ、アセトニトリル207mlを加え、室温で2時間
攪拌する。析出晶を濾取し、乾燥すれば、D−α−(2
−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢
酸・一ナトリウム塩のアセトニトリル付加体17.3gを得
る。 IR(KBr)cm-1;1703 施光度[α]D -6.6゜(22℃,C=2,H2O)
【0040】参考例12 DL−α−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−α−ス
ルホ酢酸・一ナトリウム塩28.5gを水300mlに溶解させ、
この溶液に85〜90℃でシンコニジン29.0gを20分間を要
して添加した後、90〜95℃で4時間攪拌する。反応混合
物を室温で一夜放置した後、結晶を濾取し、水およびア
セトンで洗浄後、減圧下に乾燥すれば、D−α−(3,
4−ジヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢酸・二シン
コニジン塩36.7gを得る。得られた結晶36.7gをクロロホ
ルム140mlおよびメタノール70mlの混合溶媒に加え、室
温で30分間攪拌し、溶解させる。この溶液に炭酸水素ナ
トリウム7.38gを溶解させた水溶液70mlを加え、10分間
激しく攪拌する。水層を分取し、クロロホルムで洗浄
後、イオン交換樹脂でpH2に調整する。イオン交換樹脂
を濾去した後、濾液を減圧下に約50mlまで濃縮し、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液でpH2.2に調整する。減圧下
に水を留去し、得られた残留物にアセトニトリルを加
え、析出晶を濾取すれば、D−α−(3,4−ジヒドロ
キシフェニル)−α−スルホ酢酸・一ナトリウム塩のア
セトニトリル付加体12.6gを得る。 IR(KBr)cm-1:1725 [α]D -29.2゜(22℃,C=2,H2O)
【0041】参考例13 (1)DL−α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−α−スルホ酢酸・一ナトリウム塩147gを水1.2リット
ルに溶解させ、この溶液にブルシン192gを加え、9時間還
流する。反応混合物を室温で一夜放置した後、結晶を濾
取し、水およびアセトンで順次洗浄後、減圧下に乾燥す
れば、α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−
α−スルホ酢酸・二ブルシン塩(D体とL体の比が85:1
5の混合物)262gを得る。ついで、これをクロロホルム
1.2リットルおよびメタノール0.9リットルの混合液に加え、30℃
で1時間攪拌する。不溶物を濾去した後、濾液に炭酸水
素ナトリウム45.5gを含む水溶液0.9リットルを加え、10分間
激しく攪拌する。水層を分取し、クロロホルムで洗浄
後、イオン交換樹脂でpH2に調整する。イオン交換樹脂
を濾去した後、濾液を減圧下に約600mlまで濃縮し、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH2.2に調整する。この
水溶液にブルシン96gを加え、9時間還流する。反応混合
物を室温で一夜放置した後、析出晶を濾取し、水および
アセトンで順次洗浄後、減圧下に乾燥すれば、α−(2
−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢酸
・二ブルシン塩(D体とL体の比が95:5の混合物)130g
を得る。ついで、この結晶をクロロホルム600mlおよび
メタノール450mlの混合溶媒に加え、30℃で1時間攪拌す
る。不溶物を濾去した後、濾液に炭酸水素ナトリウム2
1.7gを含む水溶液450mlを加え、10分間激しく攪拌す
る。水層を分取し、クロロホルムで洗浄後、イオン交換
樹脂でpH2に調整する。減圧下に水を留去し、得られた
残留物にアセトニトリルを加え、析出晶を濾取する。得
られた結晶をメタノール70mlおよびアセトニトリル560m
lの混合溶媒から再結晶すれば、D−α−(2−クロロ
−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ酢酸・一ナト
リウム塩のアセトニトリル付加体30.5gを得る。 IR(KBr)cm-1:1717 [α]D +19.9゜(22℃,C=2,H2O)
【0042】実施例1 (1) D−α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)
−α−スルホ酢酸・一ナトリウム塩のアセトニトリル付
加体418mgをN,N−ジメチルホルムアミド8.36mlに溶解
させ、この溶液に氷冷下でトリメチルシリルクロリド0.
34mlおよびトリ−n-ブチルアミン0.64mlを加える。室温
で1時間攪拌した後、−30〜−20℃で塩化チオニル0.10m
lを加え、氷冷下で15分間攪拌する。 (2) (3R,5R,6R)−6−アミノ−3−カルボキシ
−3−[3−[2−[4−[2−(p-ニトロベンジルオ
キシカルボニルアミノ)エタン−1−イル]セミカルバ
ゾノ]エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジン
−1−イル]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプタン770mgをメタノール15.4mlに懸
濁させ、これにトリ−n-ブチルアミン1.21mlを加えて溶
解させる。−70℃以下に冷却後、(1)で調製した反応混
合物を−50℃以下で滴下する。ついで反応混合物を1時
間を要して室温まで昇温させた後、減圧下に溶媒を留去
する。得られた残留物に塩化メチレン50ml、メタノール
25mlおよび水50mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液でpH7.5に調整する。水層を分取し、酢酸エチルで洗
浄後、減圧下に有機溶媒を留去し、逆相カラムクロマト
グラフィー(溶離液;水:アセトニトリル=20:1〜10:
1)で精製すれば、(3R,5R,6R)−3−カルボキ
シ−6−[D−α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル)−α−スルホアセタミド]−3−[3−[2−
[4−[2−(p-ニトロベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)エタン−1−イル]セミカルバゾノ]エチリデン]
アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イル]−7−
オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプ
タン・二ナトリウム塩960mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1772,1707,1674
【0043】実施例2〜6 実施例1と同様にして、表3の化合物を得る。
【0044】
【表3】
【0045】以下に、表3に示す化合物の物性を示す。 No.2:IR(KBr)cm-1; − No.3:IR(KBr)cm-1;1778,1710,1682,1627 No.4:IR(KBr)cm-1;1778,1700,1680 No.5:IR(KBr)cm-1;1777,1705,1678 No.6:IR(KBr)cm-1;1774,1676,1625 NMR(D2O)δ値;2.92(6H,s),3.69(6H,s),3.10-3.90(5H,
m),5.42(1H,d,J=3.5Hz),5.59(1H,s),5.61(1H,d,J=3.5H
z),6.90-7.10(2H,m),7.24(1H,d,J=8Hz),7.65(1H,d,J=8H
z),7.87(1H,d,J=8Hz)
【0046】実施例7 (3R,5R,6R)−3−カルボキシ−6−[D−α−
(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホ
アセタミド]−3−[3−[2−[4−[2−(p-ニト
ロベンジルオキシカルボニルアミノ)エタン−1−イ
ル]セミカルバゾノ]エチリデン]アミノ−2−オキソ
イミダゾリジン−1−イル]−7−オキソ−4−チア−
1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン・二ナトリウム
塩940mgを、水30mlおよび酢酸エチル30mlの混合液に溶
解させ、この溶液に5%パラジウム−炭素400mgを加え、
水素雰囲気下、室温で3時間攪拌する。不溶物を濾去
し、濾液を0.1N塩酸でpH6.0に調整した後、水層を分取
し、逆相カラムクロマトグラフィー(溶離液;水:アセト
ニトリル=1:0〜20:1)で精製すれば、(3R,5R,6
R)−3−[3−[2−[4−(2−アミノエタン−1
−イル)セミカルバゾノ]エチリデン]アミノ−2−オ
キソイミダゾリジン−1−イル]−3−カルボキシ−6
−[D−α−(2−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)
−α−スルホアセタミド]−7−オキソ−4−チア−1
−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン・一ナトリウム塩
460mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1774,1675,1625 NMR(D2O)δ値;3.00-3.40(2H,m),3.40-3.80(3H,m),3.73
(4H,s),5.47(1H,d,J=3.5Hz),5.58(1H,d,J=3.5Hz),5.59
(1H,s),6.78-7.05(2H,m),7.28(1H,d,J=8Hz),7.65(1H,d,
J=8Hz),7.84(1H,d,J=8Hz)
【0047】実施例8〜11 実施例7と同様にして、表4の化合物を得る。
【0048】
【表4】
【0049】以下に、表4に示す化合物の物性を示す。 No.8:IR(KBr)cm-1;1775,1670,1630 NMR(D2O)δ値;3.00-3.40(2H,m),3.40-3.80(3H,m),3.69
(4H,s),5.03(1H,s),5.45(1H,d,J=3.8Hz),5.59(1H,d,J=
3.8Hz),6.89(2H,d,J=9Hz),7.27(1H,d,J=8Hz),7.50(2H,
d,J=9Hz),7.65(1H,d,J=8Hz) No.9:IR(KBr)cm-1;1774,1676,1628 NMR(D2O)δ値;3.00-3.40(2H,m),3.40-3.80(3H,m),3.71
(4H,s),5.36(1H,s),5.47(1H,d,J=3.8Hz),5.61(1H,d,J=
3.8Hz),6.58-6.80(2H,m),7.26(1H,d,J=8Hz),7.56-7.85
(2H,m) No.10:IR(KBr)cm-1;1775,1674,1626 NMR(D2O)δ値;3.00-3.40(2H,m),3.40-3.80(3H,m),3.71
(4H,s),5.43(1H,d,J=3.9Hz),5.51(1H,s),5.57(1H,d,J=
3.9Hz),6.98(1H,s),7.23(1H,d,J=8Hz),7.47(1H,s),7.61
(1H,d,J=8Hz) No.11:IR(KBr)cm-1;1774,1671,1628 NMR(D2O)δ値;1.50-2.20(2H,m),2.70-3.65(5H,m),3.75
(4H,s),5.36(1H,s),5.53(1H,d,J=3.8Hz),5.62(1H,d,J=
3.8Hz),6.58-6.90(2H,m),7.30(1H,d,J=8Hz),7.50-7.90
(2H,m)
【0050】実施例12 (3R,5R,6R)−3−[3−[2−[4−(2−ア
ミノエタン−1−イル)セミカルバゾノ]エチリデン]
アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イル]−3−
カルボキシ−6−[D−α−(2−クロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−α−スルホアセタミド]−7−オキソ
−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン・
一ナトリウム塩72mgを水21mlに溶解させる。0.1N水酸化
ナトリウム水溶液でこの溶液のpHを8-8.5に維持しなが
ら、エチルホルムイミデートの塩酸塩109mgを5分間を要
して分割添加する。ついで、反応混合物を1N塩酸でpH6
に調整した後、逆相カラムクロマトグラフィー[溶離
液;水:アセトニトリル=94:6]で精製すれば、(3R,5
R,6R)−3−[3−[2−[4−(2−N−ホルム
イミドイルアミノエタン−1−イル)セミカルバゾノ]
エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−
イル]−3−カルボキシ−6−[D−α−(2−クロロ
−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホアセタミド]
−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプタン・一ナトリウム塩60mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1774,1717,1676 NMR(D2O)δ値;3.50(4H,s),3.70(4H,s),5.42(1H,d,J=3.8
Hz),5.56(1H,d,J=3.8Hz),5.58(1H,s),6.70-7.10(2H,m),
7.22(1H,d,J=8Hz),7.62(1H,d,J=8Hz),7.70-8.00(2H,m)
【0051】実施例13 実施例12と同様にして、つぎの化合物を得る。 (3R,5R,6R)−3−[3−[2−[4−(2−N
−ホルムイミドイルアミノエタン−1−イル)セミカル
バゾノ]エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジ
ン−1−イル]−3−カルボキシ−6−[D−α−(2
−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホア
セタミド]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプタン・一ナトリウム塩 IR(KBr)cm-1;1773,1716,1670,1627 NMR(D2O)δ値;3.50(4H,s),3.20-3.80(5H,m),5.35(1H,
s),5.48(1H,d,J=3.5Hz),5.61(1H,d,J=3.5Hz),6.50-6.80
(2H,m),7.26(1H,d,J=8Hz),7.50-7.90(3H,m)
【0052】実施例14 (3R,5R,6R)−3−[3−[2−[4−(2−ア
ミノエタン−1−イル)セミカルバゾノ]エチリデン]
アミノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イル]−3−
カルボキシ−6−[D−α−(2−クロロ−4−ヒドロ
キシフェニル)−α−スルホアセタミド]−7−オキソ
−4−チア−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン・
一ナトリウム塩70mgを、水18mlに溶解させる。0.1N水酸
化ナトリウム水溶液でこの溶液のpHを8-8.5に維持しな
がら、アミノイミノメタンスルホン酸97mgを5分間を要
して分割添加する。ついで、反応混合物を逆相カラムク
ロマトグラフィー[溶離液;水:アセトニトリル=94:6]
で精製すれば、(3R,5R,6R)−3−[3−[2−
[4−(2−グアニジノエタン−1−イル)セミカルバ
ゾノ]エチリデン]アミノ−2−オキソイミダゾリジン
−1−イル]−3−カルボキシ−6−[D−α−(2−
クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−α−スルホアセタ
ミド]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプタン・一ナトリウム塩60mgを得る。 IR(KBr)cm-1;1774,1670 NMR(D2O)δ値;3.37(4H,s),3.68(4H,s),5.41(1H,d,J=3.8
Hz),5.58(1H,s),5.59(1H,d,J=3.8Hz),6.70-7.02(2H,m),
7.19(1H,d,J=8Hz),7.60(1H,d,J=8Hz),7.83(1H,d,J=8Hz)
【0053】実施例15 (3R,5R,6R)−3−[3−アミノ−2−オキソイ
ミダゾリジン−1−イル]−3−カルボキシ−6−[D
−α−(2−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)−α
−スルホアセタミド−7−オキソ−4−チア−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプタン・二ナトリウム塩3.0gを
水45mlに溶解させ、この溶液に室温でアミノイミノメタ
ンスルホン酸0.84gを加えた後、3%炭酸水素ナトリウム
水溶液でpH5.4〜5.6を維持しながら、同温度で1時間攪
拌する。反応混合物を逆相カラムクロマトグラフィー
(溶離液;水)で精製すれば、(3R,5R,6R)−3
−カルボキシ−6−[D−α−(2−フルオロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)−α−スルホアセタミド]−3−
[3−グアニジノ−2−オキソイミダゾリジン−1−イ
ル]−7−オキソ−4−チア−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプタン・一ナトリウム塩0.80gを得る。 IR(KBr)cm-1:1776,1684,1627 NMR(D2O)δ値;3.41(1H,d,J=12.5Hz,),3.61(4H,s),4.61
(1H,d,J=12.5Hz,),5.36(1H,s),5.47(1H,d,J=4Hz),5.60
(1H,d,J=4Hz),6.60-6.86(2H,m),7.56-7.85(1H,m)
【0054】実施例16〜19 実施例15と同様にして、表5の化合物を得る。
【0055】
【表5】
【0056】以下に、表5に示す化合物の物性を示す。 No.16:IR(KBr)cm-1;1772,1684,1617 NMR(D2O)δ値;3.42(1H,d,J=12.5Hz,),3.60(4H,s),4.61
(1H,d,J=12.5Hz,),5.02(1H,s),5.48(1H,d,J=3.5Hz),5.5
8(1H,d,J=3.5Hz),6.90(2H,d,J=9Hz),7.49(2H,d,J=9Hz) No.17:IR(KBr)cm-1;1772,1684,1617 NMR(D2O)δ値;3.42(1H,d,J=12.5Hz),3.61(4H,s),4.83(1
H,d,J=12.5Hz),5.40-5.70(2H,m),6.70-7.10(2H,m),7.82
(1H,d,J=9Hz) No.18:IR(KBr)cm-1;1774,1684,1620 NMR(D2O)δ値;3.39(1H,d,J=12.8Hz,),3.61(4H,s),4.63
(1H,d,J=12.8Hz,),5.45(1H,d,J=4.1Hz),5.51(1H,s),5.5
7(1H,d,J=4.1Hz),7.02(1H,s),7.46(1H,s) No.19:IR(KBr)cm-1;1771,1682,1627 NMR(D2O)δ値;3.41(1H,d,J=12.5Hz,),3.62(4H,s),4.94
(1H,s),5.45-5.60(2H,m),6.94-7.17(3H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 収 富山県富山市舟橋今町2−14 (72)発明者 森澤 浩子 富山県富山市高木3482 (72)発明者 齊藤 昭人 富山県富山市豊城町6−12 (72)発明者 南 新三郎 富山県富山市田畑627 (72)発明者 林 敏雄 富山県高岡市伏木古国府16−27 (72)発明者 桃井 海秀 富山県新湊市本町1−1−28

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 「式中、R1は、ハロゲン原子または保護されていても
    よいヒドロキシル基で置換されていてもよいフェニル基
    を;R2は、保護されていてもよいスルホ基またはスル
    ホナト基を;R3は、保護されていてもよいカルボキシ
    ル基またはカルボキシラト基を;R4は、一般式 【化2】 (式中、R5は、置換されていてもよい低級アルキル基
    を示す。)で表わされる基または保護されていてもよい
    グアニジノ基を、それぞれ示す。」で表わされるペナム
    誘導体またはその塩。
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