JPH07286393A - アーチスラブ板を用いたスラブの施工方法 - Google Patents
アーチスラブ板を用いたスラブの施工方法Info
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- JPH07286393A JPH07286393A JP8433995A JP8433995A JPH07286393A JP H07286393 A JPH07286393 A JP H07286393A JP 8433995 A JP8433995 A JP 8433995A JP 8433995 A JP8433995 A JP 8433995A JP H07286393 A JPH07286393 A JP H07286393A
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 プレキャストコンクリートによる円弧状の曲
面に形成されたアーチスラブ板を用いてスラブを施工す
る過程において、アーチスラブ板を架設する梁、柱ある
いは壁などに加わる水平方向の力を軽減する施工方法を
提供すること。 【構成】 引張部材であるタイバー１０を支持母材であ
る耐力壁９９’間に張設し、アーチスラブ板１’を該耐
力壁に架設したときに生ずる水平方向の力をタイバー１
０に負担させる。
面に形成されたアーチスラブ板を用いてスラブを施工す
る過程において、アーチスラブ板を架設する梁、柱ある
いは壁などに加わる水平方向の力を軽減する施工方法を
提供すること。 【構成】 引張部材であるタイバー１０を支持母材であ
る耐力壁９９’間に張設し、アーチスラブ板１’を該耐
力壁に架設したときに生ずる水平方向の力をタイバー１
０に負担させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、スラブの施工方法に関
し、詳細には、いわゆるアーチスラブ板を用いたスラブ
の施工方法に関する。
し、詳細には、いわゆるアーチスラブ板を用いたスラブ
の施工方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から、スラブの施工方法として種々
提案されており、例えば、梁間に支保工を用いてスラブ
型枠を架設し、これの上へコンクリートを打設するスラ
ブ工法のほか、上端筋、下端筋、ラチス筋を抵抗点溶接
した平面トラスを逆Ｖ字状の三角形トラスとし、これを
主筋の一部として用い、さらに捨て型枠用薄肉鉄板をス
ペーサでつり下げた鉄筋パネルを用い、これを梁間に敷
き並べた後、コンクリート打設するデッキスラブ工法、
さらにはこれの変形のコンクリートハーフＰｃａ板を用
いたなどが提案されている。しかしながら、かかる従来
のスラブ工法にあっては、スラブ型枠にコンクリートを
打設する方法では、コンクリートの荷重を支えるのに多
数の支保工が必要であり、スラブ型枠を脱型しないこと
には、その階の設備工事や仕上工事を開始できず、大ス
パン化の構築物には構造力学的に過酷になる場合があ
り、大きなたわみやひび割れを生じ易いなどの問題点が
あった。
提案されており、例えば、梁間に支保工を用いてスラブ
型枠を架設し、これの上へコンクリートを打設するスラ
ブ工法のほか、上端筋、下端筋、ラチス筋を抵抗点溶接
した平面トラスを逆Ｖ字状の三角形トラスとし、これを
主筋の一部として用い、さらに捨て型枠用薄肉鉄板をス
ペーサでつり下げた鉄筋パネルを用い、これを梁間に敷
き並べた後、コンクリート打設するデッキスラブ工法、
さらにはこれの変形のコンクリートハーフＰｃａ板を用
いたなどが提案されている。しかしながら、かかる従来
のスラブ工法にあっては、スラブ型枠にコンクリートを
打設する方法では、コンクリートの荷重を支えるのに多
数の支保工が必要であり、スラブ型枠を脱型しないこと
には、その階の設備工事や仕上工事を開始できず、大ス
パン化の構築物には構造力学的に過酷になる場合があ
り、大きなたわみやひび割れを生じ易いなどの問題点が
あった。
【０００３】一方、上記デッキスラブ工法では、型枠工
事や配筋工事を大幅に低減でき、スパンも例えば４メー
トルまでは無支保工とすることができ、コンクリート打
設時の配筋の乱れがなく、小規模の工場でも製作，運搬
できるメリットが得られるものの、パネル揚重や敷き込
み時に捨て型枠鉄板が変形し、施工時の重量物載置を避
ける必要があるなどの不都合があった。また、上記ハー
フコンクリートＰｃａ板を用いた工法では、スラブ型枠
を省けるものの、支保工を用いなければならず、仮置き
する場合に重量に留意し、特に、中央部に応力がかから
ないように吊り上げて搬入、敷き込みをしなければなら
ないなどの問題点があった。
事や配筋工事を大幅に低減でき、スパンも例えば４メー
トルまでは無支保工とすることができ、コンクリート打
設時の配筋の乱れがなく、小規模の工場でも製作，運搬
できるメリットが得られるものの、パネル揚重や敷き込
み時に捨て型枠鉄板が変形し、施工時の重量物載置を避
ける必要があるなどの不都合があった。また、上記ハー
フコンクリートＰｃａ板を用いた工法では、スラブ型枠
を省けるものの、支保工を用いなければならず、仮置き
する場合に重量に留意し、特に、中央部に応力がかから
ないように吊り上げて搬入、敷き込みをしなければなら
ないなどの問題点があった。
【０００４】そこで、近年ではプレキャストコンクリー
トによる円弧状の曲面に形成されたいわゆるアーチスラ
ブ板を用いて、スラブを施工する方法が提案されてい
る。
トによる円弧状の曲面に形成されたいわゆるアーチスラ
ブ板を用いて、スラブを施工する方法が提案されてい
る。
【０００５】図１及び図２に、アーチスラブ板を用いた
スラブの施工例を示す。図１において、１はアーチスラ
ブ板であり、プレキャストコンクリートによる円弧状ま
たは放物状の曲面２を有するように形成されている。こ
のプレキャストコンクリート中には、ＰＣ鋼線などによ
って予めストレスを導入してもよい。なお、この曲面の
形状、サイズは任意に選択できる。３は上記アーチスラ
ブ板１が架設される梁であり、この梁３の軸方向下半部
にプレキャストコンクリート部４が設けられ、アーチス
ラブ板１の両端を、例えばそのプレキャストコンクリー
ト部４中にのみ込ませて支持している。なお、上記アー
チスラブ板１は例えば厚さが６０ミリとされ、これらが
上記プレキャストコンクリート部４上に順次並べて支持
され、図２に示すように、各階の床支持面を形成する。
また、５は上記各梁３を支持する柱、６はその床支持面
に並設される廊下、７はバルコニーである。さらに、図
１において、８は上記アーチスラブ板１上に配筋を行っ
た後打設されるスラブ床用のコンクリートである。 こ
のようにして、アーチスラブ板を用いてスラブを施工す
ると以下のような効果を得ることができる。
スラブの施工例を示す。図１において、１はアーチスラ
ブ板であり、プレキャストコンクリートによる円弧状ま
たは放物状の曲面２を有するように形成されている。こ
のプレキャストコンクリート中には、ＰＣ鋼線などによ
って予めストレスを導入してもよい。なお、この曲面の
形状、サイズは任意に選択できる。３は上記アーチスラ
ブ板１が架設される梁であり、この梁３の軸方向下半部
にプレキャストコンクリート部４が設けられ、アーチス
ラブ板１の両端を、例えばそのプレキャストコンクリー
ト部４中にのみ込ませて支持している。なお、上記アー
チスラブ板１は例えば厚さが６０ミリとされ、これらが
上記プレキャストコンクリート部４上に順次並べて支持
され、図２に示すように、各階の床支持面を形成する。
また、５は上記各梁３を支持する柱、６はその床支持面
に並設される廊下、７はバルコニーである。さらに、図
１において、８は上記アーチスラブ板１上に配筋を行っ
た後打設されるスラブ床用のコンクリートである。 こ
のようにして、アーチスラブ板を用いてスラブを施工す
ると以下のような効果を得ることができる。
【０００６】アーチスラブ板１の両端が、図１に示す一
対の梁３間や、図３に示す梁３とプレキャストコンクリ
ート耐力壁９の上端間、又は図４に示す柱５間に支持す
るように架設されるため、それ自身の重量は言うに及ば
ず、その上部に現場打ちされるスラブ床用コンクリート
の重量を受けても、これらの荷重に十分に耐えることが
でき、曲げを抑えることができる。従って、スラブの撓
みやひび割れの発生を防止できる。また、薄いプレキャ
スト板を使ったシンプルな構成で自身の重量および上部
に床打ちされたコンクリートの荷重を、支保工なしで全
長に亘って均等に分散して受けることができることか
ら、下方において作業空間を十分にとれるとともに上下
スラブ床の同時作業を可能とする。さらに、アーチスラ
ブ板はプレキャスト形成されることによって、平滑な仕
上面が得られるので、ホテル、住宅などの床、天井とし
ても利用できる。
対の梁３間や、図３に示す梁３とプレキャストコンクリ
ート耐力壁９の上端間、又は図４に示す柱５間に支持す
るように架設されるため、それ自身の重量は言うに及ば
ず、その上部に現場打ちされるスラブ床用コンクリート
の重量を受けても、これらの荷重に十分に耐えることが
でき、曲げを抑えることができる。従って、スラブの撓
みやひび割れの発生を防止できる。また、薄いプレキャ
スト板を使ったシンプルな構成で自身の重量および上部
に床打ちされたコンクリートの荷重を、支保工なしで全
長に亘って均等に分散して受けることができることか
ら、下方において作業空間を十分にとれるとともに上下
スラブ床の同時作業を可能とする。さらに、アーチスラ
ブ板はプレキャスト形成されることによって、平滑な仕
上面が得られるので、ホテル、住宅などの床、天井とし
ても利用できる。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】架設したアーチスラブ
板に加わる鉛直方向の荷重（例えば自重や現場打ちスラ
ブ床用コンクリートの重さ）は、円弧を開く方向の力に
分散される（もちろん全ての荷重についてではない）の
で、アーチスラブ板の円弧の両端、およびアーチスラブ
板を支持する梁、柱あるいは壁（以下支持母材という）
には、水平方向の力が作用する。従って、アーチスラブ
板を用いてスラブを施工する場合には、前記水平方向の
力に耐久しうるようにスラブを架設する支持母材の設
計、施工を行わなければならない。ところで、図３（ス
ラブ施工完成例）に示すように、連続してアーチスラブ
板を架設した場合には、最両端の耐力壁９、および梁３
には、前記水平方向の力が作用するが、中間に位置する
耐力壁９’では、アーチスラブ板１および１’により作
用する前記水平方向の力は相殺されるので作用しない。
従って、中間に位置する支持母材には、上述した水平方
向の力に対する耐久設計を加える必要がない。 ところ
が、実際にスラブを施工する過程において、アーチスラ
ブ板１の施工とアーチスラブ板１’の施工を２つ同時に
行うことは非常に困難である。
板に加わる鉛直方向の荷重（例えば自重や現場打ちスラ
ブ床用コンクリートの重さ）は、円弧を開く方向の力に
分散される（もちろん全ての荷重についてではない）の
で、アーチスラブ板の円弧の両端、およびアーチスラブ
板を支持する梁、柱あるいは壁（以下支持母材という）
には、水平方向の力が作用する。従って、アーチスラブ
板を用いてスラブを施工する場合には、前記水平方向の
力に耐久しうるようにスラブを架設する支持母材の設
計、施工を行わなければならない。ところで、図３（ス
ラブ施工完成例）に示すように、連続してアーチスラブ
板を架設した場合には、最両端の耐力壁９、および梁３
には、前記水平方向の力が作用するが、中間に位置する
耐力壁９’では、アーチスラブ板１および１’により作
用する前記水平方向の力は相殺されるので作用しない。
従って、中間に位置する支持母材には、上述した水平方
向の力に対する耐久設計を加える必要がない。 ところ
が、実際にスラブを施工する過程において、アーチスラ
ブ板１の施工とアーチスラブ板１’の施工を２つ同時に
行うことは非常に困難である。
【０００８】従って、アーチスラブ板をそれぞれ架設す
る段階においては、中間に位置する支持母材にも、やは
り前記水平方向の力が作用するので、結局、前記水平方
向の力に耐久しうる強度を中間に位置する支持母材に加
える必要があるという問題点があった。
る段階においては、中間に位置する支持母材にも、やは
り前記水平方向の力が作用するので、結局、前記水平方
向の力に耐久しうる強度を中間に位置する支持母材に加
える必要があるという問題点があった。
【０００９】本発明は上記問題点に着目したものであ
り、アーチスラブ板を用いてスラブを施工するにあたっ
て、アーチスラブ板を支持母材に架設する際に、アーチ
スラブ板から当該支持母材に作用する水平方向の力を、
支持母材に直接負担させないようにして施工するアーチ
スラブ板を用いたスラブの施工方法を提供することを目
的とする。
り、アーチスラブ板を用いてスラブを施工するにあたっ
て、アーチスラブ板を支持母材に架設する際に、アーチ
スラブ板から当該支持母材に作用する水平方向の力を、
支持母材に直接負担させないようにして施工するアーチ
スラブ板を用いたスラブの施工方法を提供することを目
的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、アーチ
スラブ板を用いたスラブの施工において、アーチスラブ
板を架設する支持母材間に、予め引張部材を張設し、ア
ーチスラブ板を架設することにより前記支持母材の支持
部分に作用する水平方向の力を、前記引張部材により負
担することを特徴とするアーチスラブ板を用いたスラブ
の施工方法が提供される。なお、前記引張部材はアーチ
スラブ板の円弧の両端間の内側に直接張設しても良い。
スラブ板を用いたスラブの施工において、アーチスラブ
板を架設する支持母材間に、予め引張部材を張設し、ア
ーチスラブ板を架設することにより前記支持母材の支持
部分に作用する水平方向の力を、前記引張部材により負
担することを特徴とするアーチスラブ板を用いたスラブ
の施工方法が提供される。なお、前記引張部材はアーチ
スラブ板の円弧の両端間の内側に直接張設しても良い。
【００１１】前記引張部材は、その両端に取り付け部を
有し、両端が引張られた際に、これに耐久しうる部材で
あり、タイバーが好適である。なお、前記支持母材と
は、梁、柱あるいは壁などであって、スラブを支持する
母材を言う。前記支持部分とは、前記支持母材がアーチ
スラブ板を支持する支点を言う。
有し、両端が引張られた際に、これに耐久しうる部材で
あり、タイバーが好適である。なお、前記支持母材と
は、梁、柱あるいは壁などであって、スラブを支持する
母材を言う。前記支持部分とは、前記支持母材がアーチ
スラブ板を支持する支点を言う。
【００１２】
【作用】本発明では、アーチスラブ板を架設する支持母
材間に、予め引張部材を張設することによって、アーチ
スラブ板を架設したときに支持部分に作用する前記水平
方向の力を前記引張部材にも負担させる。
材間に、予め引張部材を張設することによって、アーチ
スラブ板を架設したときに支持部分に作用する前記水平
方向の力を前記引張部材にも負担させる。
【００１３】従って、スラブ施工中において、支持母材
自体に作用する前記水平方向の力を軽減できる。
自体に作用する前記水平方向の力を軽減できる。
【００１４】なお、引張部材をアーチスラブ板の円弧の
両端内側に張設した場合にも同様に、アーチスラブ板を
架設したときに支持母材の支持部分に作用する前記水平
方向の力を前記引張部材に直接負担させることにより、
支持母材に水平方向の力をほとんど作用させなくでき
る。
両端内側に張設した場合にも同様に、アーチスラブ板を
架設したときに支持母材の支持部分に作用する前記水平
方向の力を前記引張部材に直接負担させることにより、
支持母材に水平方向の力をほとんど作用させなくでき
る。
【００１５】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図３および図４を
参照しながら説明する。
参照しながら説明する。
【００１６】図３は、２つのアーチスラブ板を連続して
架設し、スラブを施工した実施例（完成図）である。こ
の実施例では、アーチスラブ板１および１’に加わる鉛
直荷重は、耐力壁９および梁３で負担され、中間に位置
した耐力壁９’には、アーチスラブ板１および１’によ
る水平方向の力が互いに相殺されるので、水平方向の力
は加わらない。しかし、施工途中ではアーチスラブ板は
個別に架設されるので、前記相殺は生じず、耐力壁には
前記水平方向の力が加わる。
架設し、スラブを施工した実施例（完成図）である。こ
の実施例では、アーチスラブ板１および１’に加わる鉛
直荷重は、耐力壁９および梁３で負担され、中間に位置
した耐力壁９’には、アーチスラブ板１および１’によ
る水平方向の力が互いに相殺されるので、水平方向の力
は加わらない。しかし、施工途中ではアーチスラブ板は
個別に架設されるので、前記相殺は生じず、耐力壁には
前記水平方向の力が加わる。
【００１７】図４を参照しながら、図３に示した施工例
の施工方法を説明する。アーチスラブ板１’を架設する
前に、予めターンバックル付きのタイバー（結合棒）１
０を耐力壁９、９’間に張設する。その後、アーチスラ
ブ板１’を耐力壁９、９’間に架設する。この時、アー
チスラブ板１’に加わる鉛直方向の荷重により耐力壁
９、９’に作用する水平方向の力は、タイバー１０によ
って負担されるので、耐力壁９、９’には、前記力はほ
とんど作用しない。次に、アーチスラブ板１を梁３と耐
力壁９’に架設し、この上面と先程架設したアーチスラ
ブ板１’の上面にスラブ床用コンクリートを同時あるい
は個別に打設するなどして、スラブを完成させる。な
お、アーチスラブ板１’の上面の前記コンクリートの打
設は、アーチスラブ板１を架設する前に行っても良い。
の施工方法を説明する。アーチスラブ板１’を架設する
前に、予めターンバックル付きのタイバー（結合棒）１
０を耐力壁９、９’間に張設する。その後、アーチスラ
ブ板１’を耐力壁９、９’間に架設する。この時、アー
チスラブ板１’に加わる鉛直方向の荷重により耐力壁
９、９’に作用する水平方向の力は、タイバー１０によ
って負担されるので、耐力壁９、９’には、前記力はほ
とんど作用しない。次に、アーチスラブ板１を梁３と耐
力壁９’に架設し、この上面と先程架設したアーチスラ
ブ板１’の上面にスラブ床用コンクリートを同時あるい
は個別に打設するなどして、スラブを完成させる。な
お、アーチスラブ板１’の上面の前記コンクリートの打
設は、アーチスラブ板１を架設する前に行っても良い。
【００１８】スラブ完成後タイバー１０を撤去するが、
この時、耐力壁９’については、アーチスラブ板１及び
１’による水平方向の力が互いに相殺されるため、引き
続き水平方向の力は作用しない。ただし、耐力壁９及び
梁３には、水平方向の力は作用する。また、別の実施例
として、ターンバックル付きタイバー１０を柱５間では
なく、アーチスラブ板１の円弧の両端間に張設しても
（図示せず）、同様の効果が得られる。なお、ターンバ
ックルを緊張させることにより、アーチスラブ板の高さ
の調整も可能である。
この時、耐力壁９’については、アーチスラブ板１及び
１’による水平方向の力が互いに相殺されるため、引き
続き水平方向の力は作用しない。ただし、耐力壁９及び
梁３には、水平方向の力は作用する。また、別の実施例
として、ターンバックル付きタイバー１０を柱５間では
なく、アーチスラブ板１の円弧の両端間に張設しても
（図示せず）、同様の効果が得られる。なお、ターンバ
ックルを緊張させることにより、アーチスラブ板の高さ
の調整も可能である。
【００１９】なお、上記実施例では図３の耐力壁９９’
間に基づいて説明したが、柱と柱間や図１のような梁と
梁間、およびこれらの組合せによって施工する場合にも
本発明は実施可能である。
間に基づいて説明したが、柱と柱間や図１のような梁と
梁間、およびこれらの組合せによって施工する場合にも
本発明は実施可能である。
【００２０】
【発明の効果】以上述べてきたとおり、本発明の施工方
法によれば、支持母材間に予め引張部材を張設すること
により、アーチスラブ板を架設する際に支持母材の支持
部分に作用する水平方向の力を前記引張部材に負担させ
ることができるので、支持母材には前記力はほとんど作
用しない。
法によれば、支持母材間に予め引張部材を張設すること
により、アーチスラブ板を架設する際に支持母材の支持
部分に作用する水平方向の力を前記引張部材に負担させ
ることができるので、支持母材には前記力はほとんど作
用しない。
【００２１】そのため、特に連続してアーチスラブ板を
架設する場合において、中間に位置する支持母材に関し
ては、これを設計する際に、前記力に耐久する仕様を新
たに追加する必要がなく、設計作業の簡易化および施工
費用の削減をできる。
架設する場合において、中間に位置する支持母材に関し
ては、これを設計する際に、前記力に耐久する仕様を新
たに追加する必要がなく、設計作業の簡易化および施工
費用の削減をできる。
【００２２】なお、引張部材はアーチスラブ板の円弧の
両端内側に張設しても良く、この場合も同様の効果を得
られる。
両端内側に張設しても良く、この場合も同様の効果を得
られる。
【図１】アーチスラブ板を用いたスラブの施工例であ
る。
る。
【図２】アーチスラブ板を構造物に敷設した状況を示す
平面図である。
平面図である。
【図３】図１とは別の実施例を示すアーチスラブ板を用
いたスラブの施工例である。
いたスラブの施工例である。
【図４】本発明にかかる施工方法の実施態様図である。
１ アーチスラブ板 １’ アーチスラブ板 ２ 曲面 ３ 梁 ４ プレキャストコンクリート部 ５ 柱 ６ 廊下 ７ バルコニー ８ 現場打ち床スラブコンクリート ９ 耐力壁 ９’ 耐力壁 １０ ターンバックル付きタイバー
Claims (2)
- 【請求項１】アーチスラブ板を用いたスラブの施工にお
いて、アーチスラブ板を架設する支持母材間に、予め引
張部材を張設し、アーチスラブ板を架設することにより
前記支持母材の支持部分に作用する水平方向の力を、前
記引張部材により負担することを特徴とするアーチスラ
ブ板を用いたスラブの施工方法。 - 【請求項２】前記引張部材を、アーチスラブ板の円弧の
両端間に張設したことを特徴とする請求項１記載のアー
チスラブ板を用いたスラブの施工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7084339A JP2852626B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | アーチスラブ板を用いたスラブの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7084339A JP2852626B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | アーチスラブ板を用いたスラブの施工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07286393A true JPH07286393A (ja) | 1995-10-31 |
| JP2852626B2 JP2852626B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=13827757
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7084339A Expired - Lifetime JP2852626B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | アーチスラブ板を用いたスラブの施工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2852626B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
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| JP2852626B2 (ja) | 1999-02-03 |
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