JPH0728633B2 - 自動釣機 - Google Patents

自動釣機

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JPH0728633B2
JPH0728633B2 JP12909689A JP12909689A JPH0728633B2 JP H0728633 B2 JPH0728633 B2 JP H0728633B2 JP 12909689 A JP12909689 A JP 12909689A JP 12909689 A JP12909689 A JP 12909689A JP H0728633 B2 JPH0728633 B2 JP H0728633B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、釣竿の回転によって竿角度を変化させること
により、鰹等の一本釣りを自動で行う自動釣機に関す
る。
従来の技術 人手不足のために普及しつつある一本釣用の自動釣機で
は、釣竿の竿角度を制御することによって疑似針を上下
させるあやし動作を行い、このあやし動作によって疑似
針に魚が掛かると、釣竿をオーニングの側に向かって回
転させ、予め設定された角度において釣竿の回転を停止
させている。そしてこの停止状態において魚の引き寄せ
を行った後、指示された速度でもって釣竿をオーニング
側に回転させることにより、魚の取り込みのための釣り
上げを行っている。
発明が解決しようとする課題 上記した魚の取り込みのための釣り上げにおいて、疑似
針に掛かった魚が重い場合には釣竿のしなりが大きくな
り、軽い場合にはしなりが小さくなるという現象が生じ
る。そのため同じ速度で釣竿を回転させた場合には、釣
り上げによってオーニング方向に飛行する魚の飛行経路
は、魚体重が変わると異なった飛行経路となる。そのた
め魚の飛び過ぎが生じたり、あるいは魚がオーニング位
置まで飛行しないという事態を招く恐れがあり、最悪の
場合には海面から真上方向に向かって魚が釣り上げられ
るため、再び海面に魚が落下する事態が生じるという問
題が生じていた。
また上記した魚の取り込みのための釣り上げにおける速
度は、魚を海面から空中に釣り上げる必要から極めて速
い速度となっている。そのため指示された速い速度でも
って釣竿の回転を開始させた場合には、引き寄せのため
に回転を停止していた釣竿を速い速度でもって突然に回
転させることになるため、大きな力が道糸と釣竿とに加
わることになる。そのため重い魚が疑似針に掛かった場
合には、この大きな力によって釣竿の破損を招くという
問題が生じていた。
本発明は上記課題を解決するため創案されたものであ
り、その目的は、釣竿の破損を招くことなく魚の飛行コ
ースが一定した釣り上げを行うことのできる自動釣機を
提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明に係る自動釣機は、道糸の張力を荷重センサによ
り検出し、当該検出結果が張力の最大値を示すときに
は、魚が針掛かりをしたと判定して、釣竿の角度を変え
て釣竿を海側から甲板側に倒し、この過程で当該魚を脱
鈎し、釣竿が倒された方向の甲板上の所定個所に取り込
む基本構成となっており、釣竿が海側から甲板側に倒さ
れるときに増加する甲板に対する角度を竿角度とし、針
掛かりした魚を海面近傍にまで引き寄せるときの竿角度
を引き寄せ角度とする一方、当該魚を釣り上げるときの
釣竿の速度を釣り上げ速度とすることを前提に、当該魚
の体重に応じた最適な釣り上げ速度となるように釣り上
げ速度を補正する部であって、魚が針掛かりをし釣竿が
倒されて竿角度が引き寄せ角度に一致し、この時から魚
の引き寄せに必要な時間が経過した時点での前記荷重セ
ンサの検出結果を魚の体重のデータとして入力し、予め
設定された引き寄せ速度の設定値を基準として釣り上げ
速度を当該魚の体重のデータに正比例させて変化させる
釣り上げ速度指示部を備えたことを特徴としている。
作用 特許請求の範囲第1項記載の発明においては、釣竿のし
なりが大きくなる重い魚が疑似針に掛かった場合、速い
速度でもって釣竿を回転させる釣り上げが行われるた
め、釣竿のしなりによって生じる魚の飛行の遅れが、釣
り上げ速度の速さによって相殺される。そのため、釣竿
のしなりが少なく、かつ遅い釣り上げ速度によって釣り
上げられる軽い魚の飛行経路と重い魚の飛行経路とは、
共に近似した飛行経路となる。
また特許請求の範囲第2項記載の発明においては、引き
寄せのために回転の停止状態にある釣竿を、最初は遅い
速度でもって回転を開始させると共に、徐々にその速度
を加速させ、指示された速度に達したときには、その指
示速度でもって釣竿を回転させる。
実施例 第1図は本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
線図である。
図において、複数のキースイッチ等からなる設定器31か
らの信号は設定制御部32に導かれており、この設定制御
部32の出力32aは5つの指示部(引き寄せ角度指示部3
3、引き寄せ速度指示部34、釣り上げ速度指示部35、単
脱鈎角度指示部36、脱鈎確認角度指示部37)に与えられ
ている。そして引き寄せ角度指示部33の出力、および引
き寄せ速度指示部34の出力は引き寄せ制御部39に導か
れ、釣り上げ速度指示部35の出力35aは釣り上げ制御部4
0に導かれている。また単脱鈎角度指示部36の出力は単
脱鈎制御部41に、脱鈎確認角度指示部37の出力は複脱鈎
制御部42に与えられている。
釣竿521を回転させる釣竿駆動装置52には、釣竿521の角
度を検出する角度センサ53が設けられており、A/D変換
器55を介した角度センサ53の出力55aは、4つの制御部
(引き寄せ制御部39、釣り上げ制御部40、単脱鈎制御部
41、複脱鈎制御部42)と傾斜補正部43、および竿角度誤
差演算部44とに与えられている。
また疑似針522が結ばれた道糸523は、釣竿521の内部を
通り、この道糸523の張力を検出するためのロードセル
等からなる魚体重センサ54に導かれていて、A/D変換器5
6を介した魚体重センサ54の出力56aは、2つの制御部
(あやし制御部37、複脱鈎制御部42)と釣り上げ速度指
示部35とに与えられている。
あやし制御部38からは、引き寄せ制御部39に対する制御
のための出力が送出されており、引き寄せ制御部39から
は、釣り上げ制御部40に対する制御出力39aが送出され
ている。また釣り上げ制御部40からは単脱鈎制御部41に
対する出力40a、単脱鈎制御部41からは複脱鈎制御部42
に対する出力が送出されている。そして釣り上げ速度指
示部35には、引き寄せ制御部39からの引き寄せの完了を
示す出力39bが導かれている。
あやし制御部38の出力、引き寄せ制御部39の出力、釣り
上げ制御部40の出力40b、単脱鈎制御部41の出力、およ
び複脱鈎制御部42の出力は、並列の出力として加算部59
の一方の入力に導かれている(5つの制御部38〜42につ
いては、順送りで加算部59に出力が送出されるため、並
列の接続として示されている)。そして加算部59の他方
の入力には傾斜補正部43の出力が与えられている。また
この傾斜補正部43には、A/D変換器58を介して、船体の
傾斜を検出する傾斜センサ57の出力が導かれている。
加算部59の出力は竿角度誤差演算部44に与えられてお
り、この竿角度誤差演算部44の出力は、パルス幅変調を
行う変調パルス発生部45に送出されている。そしてこの
変調パルス発生部45の出力は、駆動回路51を介して、釣
竿駆動装置52に送出されている。
以上説明した構成において、破線100内のブロックは、C
PU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータ上で実行
されるソフトウエアにより処理されるブロックである。
第2図は、釣り上げ速度指示部35と釣り上げ制御部40と
の詳細な電気的構成を示すブロック線図である。
補正値演算部352には、A/D変換器56を介して魚体重セン
サ54の出力56aと引き寄せ制御部39からの制御出力39bと
が導かれており、設定値記憶部351には、設定制御部32
からの出力32aが与えられている。そして設定値記憶部3
51の出力と補正値演算部352の出力とは加算部353に導か
れている。そしてこの加算部353の出力35aは比較部401
の一方の入力に送出されている。
釣り上げ時の釣竿521の回転を制御する回転制御部402に
は、引き寄せ制御部39からの制御出力39aと比較部401か
らの一致を示す出力とが与えられており、この回転制御
部402から送出され、竿角度を示す出力40bは、比較部40
1の他方の入力と加算部59とに送出されている。また単
脱鈎制御部41に対する制御出力40aが回転制御部402から
送出されている。
以上説明した構成において、釣り上げ速度指示部35は、
設定値記憶部351と補正値演算部352と加算部353との3
つのブロックからなる構成となっており、釣り上げ制御
部40は、比較部401と回転制御部402とにより構成されて
いる。また釣り上げ速度演算部11は補正値演算部352と
加算部353とによる構成となっている。
以上の構成からなる本発明の一実施例の動作について以
下に説明する。
全体の動作説明を行うに先立ち、竿角度の制御について
の説明を行う。
変調パルス発生部45は、竿角度誤差演算部44の出力に従
ってデューティ比の変化するパルス変調信号を駆動回路
51に出力することから、釣竿駆動装置52は、変調パルス
発生部45の出力に従った速度で釣竿521を回転させる動
作を行う。
一方、竿角度誤差演算部44は、竿角度を示す加算部59の
出力と釣竿521の実際の竿角度を示す出力55aとの差異を
演算し、演算結果を変調パルス発生部45に出力すること
から、釣竿駆動装置52は、竿角度誤差演算部44の出力が
0に向かう方向に釣竿521を回転させる。そのため釣竿
駆動装置52は、加算部59の出力によって示される竿角度
に、釣竿521の竿角度を一致させる回転を行うこととな
る。つまり加算部59の出力値が釣竿521の竿角度の決定
を行う。
次に釣りを開始するに先立って行われる動作について説
明する。
これから釣ろうとする魚群の予想魚体重に対応した引き
寄せ角度、引き寄せ速度、釣り上げ速度、魚を疑似針52
2から外すための単脱鈎を行うときの角度、および魚が
疑似針522から外れたことを確認するための脱鈎確認角
度を設定するため、設定器31を用いて各値の入力を行
う。
これらの入力された値は、設定制御部32を介して5つの
指示部(引き寄せ角度指示部33、引き寄せ速度指示部3
4、釣り上げ速度指示部35、単脱鈎角度指示部36、脱鈎
確認角度指示部37)に導かれ、その内部に記憶される
(釣り上げ速度指示部35においては、その内部に設けら
れた設定値記憶部351に釣り上げ速度が記憶される)。
そしてこの初期設定が終了したとき釣りの動作の開始と
なる。
第3図は竿角度の変化を示す説明図である。以下におい
ては、必要に応じて同図を参照しつつ、動作説明を進め
る。
魚が疑似針522に掛かっていないときには、引き寄せ制
御部39、釣り上げ制御部40、単脱鈎制御部41、および複
脱鈎制御部42はその動作を停止しており、加算部59には
あやし波形発生部382の出力38cと傾斜補正部43の出力と
が導かれる。
傾斜補正部43は、傾斜センサ57によって検出される船体
の傾斜に対応して竿角度を補正する動作を行うが、この
補正の方法は既に出願済みであり、また本発明とは直接
の関わりがないため、船体の傾きが0であり、傾斜補正
部43の出力が0であるとして、説明を進める。
加算部59に出力を送出しているあやし波形発生部382
は、その出力の値を徐々に減じることにより、釣竿521
を海面側に向かって回転させる(60により示す)。そし
て疑似針522が海中に達する角度θ1となったとき、期
間t1の停止を行い、疑似針522が海中に沈むのを待つ。
そして略正弦波に近似した角度変化を示す出力(61によ
って示す)を送出することにより、疑似針522を海中で
踊らせるあやし動作を行う。
このあやし動作によって魚が疑似針522に食い付く(時
刻T1)と道糸523の張力が急激に増加することとなり、
この増加は、魚体重センサ54、A/D変換器56を介して、
あやし制御部38に導かれる。あやし制御部38は、この張
力の増加を検出すると、魚が疑似針522に掛かったとし
て、引き寄せ制御部39に動作の開始を指示すると共に自
らの動作を停止する。
引き寄せ制御部39は、引き寄せ速度指示部34の出力値
(設定器31によって設定された値)と自らが出力する竿
角度との比較を行いながらその出力値(加算部43に導か
れる)を増加させ、引き寄せ速度指示部34の出力に従っ
た速度で釣竿521をオーニング側に回転させる。そして
引き寄せ角度指示部33の出力値(θ2により示す)に自
らの出力値が一致したとき動作を停止する(時刻T2)。
時刻T2に続く期間t2においては、釣竿521の弾力による
魚の海面近傍への引き寄せが行われる。そして時刻T3と
なったとき引き寄せ制御部39は、引き寄せが完了したと
して、その旨を指示する出力39bを補正値演算部352に送
出する。また出力39aにより、回転制御部402に対して動
作開始の出力を送出し、自らは動作を停止する。
補正値演算部352は、時刻T3において、出力56aにより示
される値を、そのとき釣り上げられる魚の重さとして読
み取ると共に、読み取った値に基づく補正値の演算を行
い、演算結果を加算部353に送出する。演算結果が導か
れた加算部353では、設定制御部32より送出され、設定
値記憶部351に記憶されていた値と補正値演算部352の出
力値との加算を行い、加算結果を、釣り上げ速度を示す
出力35aにより、比較部401に送出する。このときの加算
結果は、第4図に示すように、出力56aによって示され
る魚体重の増加に比例して増加する速度となっている。
時刻T3において回転制御部402には、出力39aによる動作
開始の指示と加算部353からの指示速度(この値をV1と
する)とが与えられるため、回転制御部402は、指示速
度より充分に遅い速度でもって釣竿521をオーニング側
に回転させ始めると共に、その回転速度を一次的に増加
させていく。このように釣り上げの開始時には、回転速
度が一次的に増加する制御が行われるため、竿角度の変
化は二次的な変化となる(62により示す)。
そして速度が増加し、加算部353の出力によって示され
る指示速度に回転速度が等しくなったとき(時刻T4)に
は、比較部401から一致を示す出力が送出されるため、
この一致出力が導かれた回転制御部402は、その後の速
度を指示速度に設定し、釣り上げを継続する(63により
示す)。そのため疑似針522に掛かった魚は、この制御
による釣竿521の回転に伴って海面から空中に飛び出
し、オーニングに向かって飛行する。
そして竿角度がθ4となったとき(時刻T5)、回転制御
部402は単脱鈎制御部41に動作の開始を指示し、自らの
動作を停止する(この時刻T4は釣り上げの最後の段階と
なっていて、釣り上げの最終部分の制御は、単脱鈎制御
部41に引き継がれている)。
単脱鈎制御部41は、時刻T5において、回転制御部402が
行っていた回転速度に等しい速度で釣竿521を回転させ
(64により示す)、竿角度の値がθ3(単脱鈎角度指示
部36の出力により示される竿角度)となったおき、釣竿
521の回転を停止させる(時刻T5)。そして期間t3が経
過したとき単脱鈎制御部41はは釣竿521を、最高の速度
でもって回転させる(65により示す)。
期間t3において釣竿521の回転を停止させると共に、そ
の期間t3の経過後、再び釣竿521を回転させることか
ら、疑似針522は魚の後ろに向かって捩じられた後、次
には前方に向かって捩じられることとなり、疑似針522
は魚から脱鈎する。そして後間もなく、単脱鈎制御部41
は、複脱鈎制御部42に対して動作開始の指示を与えると
共に、自らの動作を停止する。
複脱鈎制御部42は、釣竿521の回転位置が、脱鈎確認角
度指示部37により示される竿角度θ5となるまでは、単
脱鈎制御部41が釣竿521を回転させていた速度に等しい
速度で釣竿521を回転させ(66により示す)、竿角度が
θ5まで回転したとき、釣竿521の回転を停止させる。
そして魚体重センサ54の出力56aの値の判定を行う。こ
のときの値が設定された値より小さい場合には、魚が脱
鈎されたとして、動作の停止を行う。そして後、あやし
制御部38による釣竿521の海側への回転とあやし動作と
が再び開始される。
上記判定において脱鈎していないことが検出された場合
には、釣竿521をオーニング72の側に1振りし(破線67
により示す)、再び出力56aの値の判定を行う(破線68
により示す)。以下同様の動作が繰り返されるが、この
繰り返しは5回までに限定されており、それでも脱鈎さ
れない場合には、釣竿521をオーニング側に最大に回転
させた状態において停止動作を行い、人手による魚の脱
鈎を待つ(破線69により示す)。
一方、時刻T1において疑似針522に掛かった魚が軽いと
きには、上記の同様の引き寄せ動作が行われ、期間t2に
おいてその魚の引き寄せが実行される。そして時刻T3に
おいてその魚体重の読み込みと、この読み込み値に対す
る演算が行われ、演算結果が加算部353より出力され
る。このとき加算部353より出力される値をV2とする
と、値V2は値V1より小さい値となっている。
また回転制御部402は上記と同様に速度が変化する回転
制御(開始時には指示速度より遅い速度でもって回転さ
せると共に、その速度を加速させる)を行うが、このと
きには V2<V1 となっていることから、時刻T8において比較部401から
一致を示す出力が送出されるため、回転制御部402は、
時刻T8以後において、加算部353の出力により示される
指示速度V2でもって釣竿521をオーニング側に回転させ
る(破線70により示す)。その後の動作は、既に説明し
た動作と同様であり、単脱鈎制御部41による単脱鈎動作
(破線71により示す)、およびそれに続く脱鈎確認動作
等が実行される(図示が省略されている)。
第5図は魚体重の異なる魚の釣り上げの様子を示す説明
図である。
同図は、第3図に示す時刻T5における様子を示してお
り、釣り上げ時の回転速度が異なっていることから、魚
が重い場合の竿角度はθ3となっており、軽い場合のそ
れはθ6となっている。
魚が重い場合には(81bにより示す)釣竿521bのしなり
が大きく、魚81bの釣り上げ位置は、竿角度が同一であ
るならオーニング側より遠い位置となるが、釣竿521bの
回転速度が速いため、同一時刻T5における魚81bの位置
は、軽い魚81aが釣り上げられた場合の位置と近似した
位置となり、その飛行速度および飛行経路82bは、軽い
魚81aのそれ(飛行経路については82aにより示す)と近
似している。
なお本発明は上記実施例に限定されず、補正値演算部35
2については、魚体重に対する補正値の変化が一次的に
変化する演算を行う構成について説明したが、その他の
演算として、魚体重に対応して二次的に変化する演算等
を行わわせる構成とすることが可能である。
また引き寄せ制御部39については、疑似針522に掛かっ
た魚の重さが異なる場合にも同一の速度で引き寄せを行
うと共に、同一の竿角度にて引き寄せのための停止を行
う構成について説明したが、魚体重に対応して引き寄せ
速度、および停止角度を変化させる構成とすることが可
能である。
また単脱鈎制御部41については、一定の角度θ3におい
て、一定の期間、釣竿521の回転を停止させる構成につ
いて説明したが、この回転を停止させる竿角度、および
停止期間を、魚体重に従って変化させる構成とすること
が可能である。
また複脱鈎制御部42については、一定の角度θ5におい
て、脱鈎の判定を行う構成について説明したが、判定を
行う竿角度を、魚体重に従って変化させる構成とするこ
とが可能である。
また竿角度のフィードバック制御を行う構成について
は、誤差演算と、この演算結果に基づく変調パルスの発
生をソフトウエアによって行う構成について説明した
が、その他の構成として、ハードウエアによるフィード
バック制御とすることが可能である。
発明の効果 特許請求の範囲第1項記載の発明に係る自動釣機におい
ては、釣り上げ速度指示部を備えることによって、魚体
重センサの出力値の増加に従ってその速度が増加する釣
り上げ速度を演算させ、演算結果に従った速度による釣
り上げを行っていることから、魚体重の差異によって生
じる釣竿のしなりの差異が補正されるため、魚体重の差
異に関わりなく、互いに近似した経路を魚が飛行するこ
とになり、特許請求の範囲第2項記載の発明に係る自動
釣機においては、釣り上げが、指示速度より遅い速度で
でもって開始すると共に、その速度を徐々に加速させ、
釣り上げ速度と指示速度とが一致した後には、指示速度
でもって釣り上げを行う制御となっていることから、釣
竿には急激に変化する力が加わらなくなるため、釣竿の
破損の防止が可能になると共に、魚の飛行コースを一定
にさせることが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電気的構成を示すブロック
線図、 第2図は、釣り上げ速度指示部と釣り上げ制御部との詳
細な電気的構成を示すブロック線図、 第3図は竿角度の変化を示す説明図、 第4図は、魚体重と釣り上げ速度との関係を示す説明
図、 第5図は魚体重の異なる魚の釣り上げの様子を示す説明
図である。 11……釣り上げ速度演算部 352……釣り上げ速度演算部を構成する補正値演算部 353……釣り上げ速度演算部を構成する加算部 40……釣り上げ制御部 401……釣り上げ制御部を構成する比較部 402……釣り上げ制御部を構成する回転制御部 54……魚体重センサ 521……釣竿。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道糸の張力を荷重センサにより検出し、当
    該検出結果が張力の最大値を示すときには、魚が針掛か
    りをしたと判定して、釣竿の角度を変えて釣竿を海側か
    ら甲板側に倒し、この過程で当該魚を脱鈎し、釣竿が倒
    された方向の甲板上の所定個所に取り込む自動釣機にお
    いて、 釣竿が海側から甲板側に倒されるときに増加する甲板に
    対する角度を竿角度とし、針掛かりした魚を海面近傍に
    まで引き寄せるときの竿角度を引き寄せ角度とする一
    方、当該魚を釣り上げるときの釣竿の速度を釣り上げ速
    度とすることを前提に、 当該魚の体重に応じた最適な釣り上げ速度となるように
    釣り上げ速度を補正する部であって、魚が針掛かりをし
    釣竿が倒されて竿角度が引き寄せ角度に一致し、この時
    から魚の引き寄せに必要な時間が経過した時点での前記
    荷重センサの検出結果を魚の体重のデータとして入力
    し、予め設定された引き寄せ速度の設定値を基準として
    釣り上げ速度を当該魚の体重のデータに正比例させて変
    化させる釣り上げ速度指示部を備えたことを特徴とする
    自動釣機。
  2. 【請求項2】釣り上げ速度を徐々に増加させて補正後の
    釣り上げ速度の値に至るようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の自動釣機。
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