JPH07286019A - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物Info
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- JPH07286019A JPH07286019A JP10607494A JP10607494A JPH07286019A JP H07286019 A JPH07286019 A JP H07286019A JP 10607494 A JP10607494 A JP 10607494A JP 10607494 A JP10607494 A JP 10607494A JP H07286019 A JPH07286019 A JP H07286019A
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Abstract
材に対する密着性、可撓性、耐沸水性、耐候性に優れる
活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供する。 【構成】 下記(1) 〜(3) とを反応させて得られる、成
分(1) の繰り返し単位数が2以上でかつ成分(1) の構成
単位あたり3〜11個のウレタン結合基及び/またはウ
レア結合基を有する分子量が1000〜20000のウ
レタンアクリレート(A) と分子量が500未満の(メ
タ)アクリレート化合物及び/またはアクリルアミド化
合物(B) とが80/20〜20/80の重量比率で含有
してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂
組成物 (1) 芳香族ジカルボン酸を40モル%以上を含有し、か
つ分子量1000〜10000の共重合ポリエステルポ
リオール (2) ポリイソシアネート化合物 (3) 1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1個以
上の水素基を有する化合物
Description
する硬化性に優れ、金属及びプラスチック類に対する密
着性、耐沸水性、耐候性に優れる活性エネルギー線硬化
型樹脂組成物に関する。
成物は、硬化プロセスが省資源、省エネルギーであり、
高性能皮膜が得られるために、各種の接着剤、コーティ
ング剤、インキ、塗料のバインダーなどへの用途開発が
進んでいる。特にウレタンアクリレート樹脂は活性エネ
ルギー線に対する硬化性、硬化後の皮膜の強靱性といっ
た優れた性能を有するために、上記の各種分野で検討さ
れている。しかしながら、従来のウレタンアクリレート
樹脂およびその組成物はポリエーテルポリオールまたは
脂肪族ポリエステルポリオールを構成成分とするもので
あるため、硬化後の塗膜の強靱性、耐溶剤性、耐沸水性
及びプラスチック類に対する密着性が不十分であり、特
にポリエチレンテレフタレートに対する十分な密着性を
示すものは得られていなかった。
ルボン酸を使用した特定分子量のウレタンアクリレート
と低分子量の(メタ)アクリレート化合物の配合物が上
記物性等の点で良好である(特開平4−59817)こ
とを見い出した。しかしながら、低活性エネルギー線で
の硬化性、皮膜の強靱性および未表面処理のポリエチレ
ンテレフタレートへの密着性の点で充分に満足のいく性
能を有するものは得られていなかった。
の欠点を解消するために創案されたものであり、その目
的とするところは、低エネルギーの活性エネルギー線に
対する硬化性に優れ、金属及びプラスチック類に対する
密着性、可撓性、耐沸水性、耐候性に優れる活性エネル
ギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
を達成するために鋭意研究した結果、(1) 共重合ポリエ
ステルポリオールの酸成分として芳香族ジカルボン酸を
特定量共重合した分子量1000〜20000のポリエ
ステルポリオールに、(2) ポリイソシアネート化合物を
介して、(3) 1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基
と1個以上の水素基を有する化合物を導入して得られる
特定範囲の分子量とウレタンまたはウレア基濃度を有す
るウレタンアクリレート(A) に特定量の(メタ)アクリ
レート化合物及び/またはアクリルアミド化合物(B) を
配合することにより得られる樹脂組成物を使用すると、
低エネルギーでの活性エネルギー線に対する硬化性およ
び密着性、可撓性に優れた前記欠点を克服した活性エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物が得られることを見いだし
た。
脂組成物は、下記(1) 〜(3) とを反応させて得られる、
成分(1) の構成単位数が2以上でかつ成分(1) の構成単
位あたり3〜11個のウレタン結合基及び/またはウレ
ア結合基を有する分子量が1000〜20000のウレ
タンアクリレート(A) と分子量が500未満の(メタ)
アクリレート化合物及び/またはアクリルアミド化合物
(B) とが80/20〜20/80の重量比率で含有して
なることを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物である。 (1) 芳香族ジカルボン酸を40モル%以上を含有し、か
つ分子量1000〜10000の共重合ポリエステルポ
リオール (2) ポリイソシアネート化合物 (3) 1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1個以
上の水素基を有する化合物 また、前記樹脂組成物は活性エネルギー線硬化型インキ
用樹脂に使用しうるものである。
ルポリオールはジカルボン酸成分とグリコール成分とか
らなる。本発明における必須成分である芳香族ジカルボ
ン酸は芳香族性を有する基を分子内に有するジカルボン
酸であり、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル酸などが
代表的なものとして挙げられる。必要により、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などのトリ及び
テトラカルボン酸を少量含んでいてもよい。芳香族ジカ
ルボン酸以外で共重合可能なジカルボン酸としては、コ
ハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデ
カンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、1,2−ヘ
キサヒドロフタル酸、1,3−ヘキサヒドロフタル酸、
1,4−ヘキサヒドロフタル酸、パーヒドロナフタレン
ジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸、フマール酸、マ
レイン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、テトラ
ヒドロフタル酸、シクロブテンジカルボン酸等の不飽和
脂環族ジカルボン酸、p−ヒドロキシエチルオキシ安息
香酸、ε−カプロラクトン等のオキシ酸が挙げられる。
ングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパ
ンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメ
チル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、スピログリコール、1,4−フェニ
レングリコール、1,4−フェニレングリコールのエチ
レンオキサイド付加物、ビスフェノールAのエチレンオ
キサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物、水素
化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物及びプ
ロピレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコ
ールなどのジオールなどがある。必要によりトリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトールなどのトリオール及びテトラオール
を少量含んでいてもよい。
成分より共重合ポリエステルポリオールを得るために
は、ジカルボン酸原料に対して、グリコール原料を過剰
に用いて合成すればよい。カルボキシル基末端が共重合
ポリエステル中に50eq/106 g未満になるように合
成することが望ましい。50eq/106 g以上になると
後述のウレタンアクリレート樹脂を合成する際にジイソ
シアネート化合物との反応における不活性末端が多くな
りすぎ、目的とするウレタン系樹脂が得られず活性エネ
ルギー線に対する硬化性が低下する。
はジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸を40モ
ル%以上含有し、分子量が1000〜10000の範囲
である。ジカルボン酸成分として芳香族ジカルボン酸成
分が40モル%未満では密着性が低下し、また硬化した
皮膜の強靱性も低下するために好ましくない。また、分
子量が1000未満では密着性が低下し、硬化皮膜の可
撓性が不十分である。分子量が10000を越えるとウ
レタン化反応性が低下し、また、粘性が高くなるためハ
ンドリングの問題が生じてくる。
ト化合物としては2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジ
イソシアネート、ビフェニルメタンジイソシアネート、
m−フェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、3,
3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシア
ネート、2,4−ナフタレンジイソシアネート、3,
3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニレンジイソシアネート、4,
4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、1,5’
−ナフタレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソ
シアネート、m−キシリレンジイソシアネート、1,3
−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、1,4−ジ
イソシアネートジシクロヘキサン、4,4’−ジイソシ
アネートジシクロヘキサン、4,4’−ジイソシアネー
トジシクロヘキシルメタン、イソホロンジイソシアネー
ト等のジイソシアネート化合物、あるいは全イソシアネ
ート基の内7モル%以下の2,4−トリレンジイソシア
ネートの3量体、ヘキサメチレンジイソシアネートの3
量体等のトリイソシアネート化合物が挙げられる。これ
らのイソシアネート化合物では特にイソホロンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが耐候性の
点で好ましい。
タ)アクリロイルオキシ基と1個以上の水素基を有する
化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、ヘキサメチレングリコール等のグリコールのモ
ノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン、グリ
セリン、トリメチロールエタン等のトリオール化合物の
モノ(メタ)アクリレート及びジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等
の4価以上のポリオールのモノ(メタ)アクリレート、
ジ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリレート、
グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアクリル
エーテル等のヒドロキシル基含有アクリル系化合物が挙
げられる。
(A) には必要に応じて前記(1) 以外のポリオール及び/
またはポリアミンを鎖延長剤として使用してもよい。前
記(1) 以外のポリオールとしては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール等の前記(1) 共重合ポリエス
テルポリオールのグリコール成分等が挙げられる。また
ポリアミンとしてはヘキサメチレンジアミン、ジアミノ
ジフェニルメタン、N−メチルジエタノールアミン、分
子中に1級または2級のアミノ基を2個以上有する、末
端アミノ化ポリブタジエン等の高分子量ポリアミン等が
挙げられる。またこれらの化合物と同様に水を使用して
もかまわない。
記(1) 共重合ポリエステルポリオールと(2) ポリイソシ
アネート化合物を[NCO]/[OH]<2で反応させ
て、イソシアネート末端ウレタンプレポリマーを得た
後、(3) 1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1
個以上の水素基を有する化合物を反応させて得ることが
できる。他の製法としては、前記(1) 共重合ポリエステ
ルポリオールと(2) ポリイソシアネート化合物を[NC
O]/[OH]≧2で反応させて、イソシアネート末端
プレポリマーを得た後、(3) 1個以上の(メタ)アクリ
ロイルオキシ基と1個以上の水素基を有する化合物と
(4) 上記(1) 以外のポリオール及び/またはポリアミン
を反応させて得ることができる。これらの樹脂は、反応
させる化合物を一定比率で一括して仕込み反応させる方
法によっても得ることが可能である。
アクリレート(A) の分子量は1000〜20000の範
囲内であり、分子中に成分(1) の繰り返し単位数が2以
上でかつ成分(1) の構成単位あたり3〜11個のウレタ
ン結合基及び/またはウレア結合基を有することが必要
である。分子量が1000より小さくなると、硬化時の
歪みが大きくなり、基材への密着性が悪くなり好ましく
ない。分子量が20000を越えると、後述の(メタ)
アクリレート化合物及び/またはアクリルアミド化合物
(B) との相溶性が悪くなり、結果として粘度が高くなり
すぎ使用困難になる等の問題が生じ好ましくない。繰り
返し単位数が1個のときには塗膜の強靱性および密着性
が不足する。また繰り返し単位数が2個以上であっても
分子中のウレタン結合基及び/またはウレア結合基が構
成成分ポリエステルポリオール(1) の単位当り3個未満
であると基材との密着性が充分ではなく、塗膜の強靱性
も不足する。11個を越えると密着性が低下し、ウレタ
ン結合等によって粘度が高くなるため好ましくない。
0未満の(メタ)アクリレート化合物及び/またはアク
リルアミド化合物(B) としては、例えば(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸ブチル、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、テト
ラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、フェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、トルイルオキシエチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、イソボニル(メタ)アクリレート、モルホリノエチ
ルアクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メ
タ)アクリレート、N−メチルビニルピロリドン、カプ
ロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリ
レート、(メタ)アクリロキシエチルサクシネート、2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリ
レート等のモノアクリレート化合物、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール
ジ(メタ)アクリレート、、ジシクロペンタニルジ(メ
タ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリ
レート、エチレンオキサイド変性リン酸ジ(メタ)アク
リレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等のジアクリリレート化合物、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレンオ
キサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート
等のトリアクリレート化合物、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン
テトラ(メタ)アクリレート、プロピオン酸変性ジペン
タエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のテト
ラアクリレート化合物、ジメチルアクリルアミド、イソ
プロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、ジ
メチルアミノプロピルアクリルアミド等が挙げられる。
うちポリエチレンテレフタレートに対する密着性に優れ
る点でテトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、トルイル
オキシエチル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリ
ドン、(メタ)アクリロイルモノホリンが好ましい。
線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線に対する硬化
性、金属及びプラスチック類特にポリエチレンテレフタ
レートに対する密着性、耐沸水性、耐溶剤性、耐候性に
優れており好ましい。
物は上記のウレタンアクリレート(A) と(メタ)アクリ
レート化合物及び/又はアクリルアミド化合物(B) とを
配合したものであって、その配合比率は重量比で(A)/
(B) =80/20〜20/80の範囲である。(A) が2
0重量%未満になるとウレタンアクリレート樹脂として
の特性が失われ、金属及びプラスチック類に対する密着
性の低下、耐溶剤性、耐候性の低下が生じて好ましくな
い。また、(A) が80重量%を超えると粘度が高すぎて
使用が困難になるだけでなく、活性エネルギー線に対す
る硬化性が悪くなり好ましくない。
物を製造する方法としては、上記の方法でウレタンアク
リレート(A) を合成したあとに(メタ)アクリレート化
合物及び/又はアクリルアミド化合物(B) を配合する方
法がある。他の方法としては、(メタ)アクリレート化
合物及び/又はアクリルアミド化合物(B) を反応溶剤と
してウレタンアクリレート(A) を合成する方法がある。
溶剤を加えることができる。有機溶剤は揮発性のものに
限定され、活性エネルギー線硬化前に加熱乾燥等により
大部分もしくは全部が揮発する必要がある。使用可能な
溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢
酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエー
テル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等
の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭
化水素類、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール等のアルコール類、またはこれらの混合物等があ
る。本発明のウレタンアクリレート(A) の合成時に使用
した溶剤をそのまま使用することもできる。
は紫外線、電子線、γ線、中性子線等である。紫外線を
使用する場合には活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に
光重合開始剤を添加することが望ましい。光重合開始剤
としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンジルメチルケタール、ベンジル
エチルケタール、ベンゾインイソブチルケトン、ヒドロ
キシジメチルフェニルケトン、1−ヒドロキシシクロフ
ェニルケトン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ミ
ヒラーケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフ
ェノン、ベンジル、ジエチルチオオキンソン、2−クロ
ロチオキサンソン、ベンゾイルエトキシホスフィンオキ
サイド、1−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド等が使用できる。また必要に応じてn−ブ
チルアミン、ジn−ブチルアミントリエチルアミン等の
光増感剤が挙げられる。
あるいはカーテンビーム方式が採用でき、吸収線量は1
〜20Mrad、好ましくは2〜15Mradが良い。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エ
ネルギー線に対する優れた硬化性、金属及びプラスチッ
ク類に対する密着性、耐溶剤性、耐沸水性、耐候性に優
れるという特徴を生かし、接着剤、コーティング剤、イ
ンキ、塗料、レジスト材料等の様々な用途に使用でき
る。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例中単に部とあるのは重量部を示す。
例)温度計、攪拌機、蒸留塔、コンデンサー、減圧装置
を具備した反応容器中に、ジメチルテレフタレート44
0部、ジメチルイソフタレート440部、エチレングリ
コール412部、ヘキサンジオール393部、及びテト
ラブトキシチタネート0.5部を仕込み、150〜23
0℃で120分間加熱してエステル交換反応をさせた。
ついで反応系を10mmHgに減圧し30分間で250℃ま
で昇温して反応を行い、共重合ポリエステルポリオール
Aを得た。ポリエステルポリオールAの分子量は160
0であった。同様の方法により得られたポリエステルポ
リオールB〜FをポリエステルポリオールAとともに第
1表に示した。樹脂組成は1 H NMRにより分析し
た。
造例1)温度計、攪拌機、還流冷却器を具備した反応容
器中に共重合ポリエステルポリオールA100部、フェ
ノキシエチルアクリレート132部を仕込み、溶解後、
ヘキサメチレンジイソシアネート17部及びジブチル錫
ジラウレート0.05部を仕込み、70〜80℃で2時
間反応させた後、さらに2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート15部を加えて70〜80℃で反応を行なうことに
より、ウレタンアクリレート樹脂のフェノキシエチルア
クリレート溶液である活性エネルギー線硬化型樹脂組成
物Aを得た。ウレタンアクリレートの分子量は2000
であった。同様の方法によりウレタンアクリレート樹脂
を合成し、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物B〜Eを
得た。得られた組成物を第2表に示した。
造例2)温度計、攪拌機、還流冷却器を具備した反応容
器中に共重合ポリエステルポリオールA100部、アク
リロイルモルホリン135部を仕込み、溶解後、ヘキサ
メチレンジイソシアネート21部及びジブチル錫ジラウ
レート0.05部を仕込み、70〜80℃で2時間反応
させた後、さらに2−ヒドロキシエチルアクリレート7
部を加えて70〜80℃でさらに2時間反応後、鎖延長
剤として3−メチル−1,5−ペンタンジオール7部を
加えて反応を行なうことにより、ウレタンアクリレート
樹脂のアクリロイルモルホリン溶液である活性エネルギ
ー線硬化型樹脂組成物Fを得た。ウレタンアクリレート
の分子量は4100であった。同様の方法によりウレタ
ンアクリレート樹脂を合成し、活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物G〜Kを得た。得られた組成物を第3表に示
した。
光重合開始剤1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(ダロキュ
アー1116 MERK社製)3部を混合し、ポリエチ
レンテレフタレートシート上に硬化後の厚みが10μm
になるようにアプリケーターを用いて塗布した。ついで
6.4kw×4灯水冷式低圧水銀灯で紫外線を100m
J/cm2 となるように照射して重合硬化を行なった。
同様の方法により亜鉛メッキ鋼板、ポリカーボネートシ
ート、ポリイミドシート、塩ビシート上に硬化皮膜を作
成した。樹脂組成物C,E,F,Hに対しても同様に硬
化皮膜を作成した。
光重合開始剤1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(ダロキュ
アー1116 MERK社製)3部を混合し、ポリエチ
レンテレフタレートシート上に硬化後の厚みが10μm
になるようにアプリケーターを用いて塗布した。ついで
6.4kw×4灯水冷式低圧水銀灯で紫外線を100m
J/cm2 となるように照射して重合硬化を行なった。
同様の方法により亜鉛メッキ鋼板、ポリカーボネートシ
ート、ポリイミドシート、塩ビシート上に硬化皮膜を作
成した。樹脂組成物D,G,I,J,Kに対しても同様
に硬化皮膜を作成した。
イフで1mm×1mmの100ケの碁盤目を塗膜上に作
成し、ニチバン(株)製セロハンテープNo.405を
張り付け、引き剥して、塗膜が剥離せずに密着している
碁盤目の数を評価した。
て、メチルエチルケトンにより24時間抽出を行なっ
た。円筒濾紙内の残査を乾燥した後、秤量し、抽出前の
重量から不溶分の重量分率を算出し、ゲル分率とした。
回こすった後の表面状態を観察した。 ○:異常なし △:傷付き ×:塗膜が剥がれる
状態を目視判定した。 ○:異常なし △:わずかに曇るもしくはわずかに剥がれる ×:ひどく曇るもしくは塗膜が剥がれる
変化を目視判定した。 ○:異常なし △:光沢がわずかに低下する ×:光沢がひどく低下する
硬化型樹脂組成物による硬化皮膜の評価結果を第4表及
び第5表に示す。
トリメチロールプロパントリアクリレート30部、二酸
化チタン100部及び光重合開始剤1−(4−イソプロ
ピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン(ダロキュアー1116 MERK社製)5
部を混合し、3本ロールで混練し、印刷インキ組成物A
を調整した。このインキ組成物を200メッシュのスク
リーンとショアA硬度80のスキージを使用してポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に印刷した。ついで
6.4kw×4灯水冷式低圧水銀灯で紫外線を300m
J/cm2 となるように照射して硬化を行なった。樹脂
組成物C,E,F,Hに対しても同様にインキ組成物を
調整後、印刷して硬化を行なった。
トリメチロールプロパントリアクリレート30部、二酸
化チタン100部及び光重合開始剤1−(4−イソプロ
ピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン
−1−オン(ダロキュアー1116 MERK社製)5
部を混合し、3本ロールで混練し、印刷インキ組成物A
を調整した。このインキ組成物を200メッシュのスク
リーンとショアA硬度80のスキージを使用してポリエ
チレンテレフタレートフィルム上に印刷した。ついで
6.4kw×4灯水冷式低圧水銀灯で紫外線を300m
J/cm2 となるように照射して硬化を行なった。樹脂
組成物D,G,I,J,Kに対しても同様にインキ組成
物を調整後、印刷して硬化を行なった。
った。 ・密着性 前述の実施例1及び比較例1と同じ方法により評価し
た。 ・鉛筆硬度 JIS K5400記載の方法に準じて試験した。
記密着性の評価を行なった。
硬化型樹脂組成物による硬化皮膜の評価結果を第6表に
示す。
成物は活性エネルギー線に対する硬化性に優れ、硬化後
の皮膜は金属及びプラスチック類に対する密着性、耐沸
水性、耐候性に優れるたものが得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記(1) 〜(3) とを反応させて得られ
る、成分(1) の繰り返し単位数が2以上でかつ成分(1)
の構成単位あたり3〜11個のウレタン結合基及び/ま
たはウレア結合基を有する分子量が1000〜2000
0のウレタンアクリレート(A) と分子量が500未満の
(メタ)アクリレート化合物及び/またはアクリルアミ
ド化合物(B) とが80/20〜20/80の重量比率で
含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型
樹脂組成物 (1) 芳香族ジカルボン酸を40モル%以上を含有し、か
つ分子量1000〜10000の共重合ポリエステルポ
リオール (2) ポリイソシアネート化合物 (3) 1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基と1個以
上の水素基を有する化合物 - 【請求項2】 活性エネルギー線硬化型インキ用樹脂に
使用することを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物
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JP3493724B2 JP3493724B2 (ja) | 2004-02-03 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004029115A1 (ja) * | 2002-09-30 | 2004-04-08 | Jsr Corporation | 液状硬化性樹脂組成物 |
WO2008139973A1 (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Idemitsu Technofine Co., Ltd. | 紫外線硬化型コート剤および成形品 |
JP2017186419A (ja) * | 2016-04-04 | 2017-10-12 | Dic株式会社 | (メタ)アクリレート樹脂及び印刷インキ |
JP2018083950A (ja) * | 2017-12-21 | 2018-05-31 | 日本ペイント・オートモーティブコーティングス株式会社 | 3次元成型品加飾用積層フィルムのクリヤー塗膜層形成用塗料組成物 |
-
1994
- 1994-04-20 JP JP10607494A patent/JP3493724B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2004029115A1 (ja) * | 2002-09-30 | 2004-04-08 | Jsr Corporation | 液状硬化性樹脂組成物 |
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