JPH07284900A - ダイカスト用射出スリーブ - Google Patents

ダイカスト用射出スリーブ

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JPH07284900A
JPH07284900A JP8133894A JP8133894A JPH07284900A JP H07284900 A JPH07284900 A JP H07284900A JP 8133894 A JP8133894 A JP 8133894A JP 8133894 A JP8133894 A JP 8133894A JP H07284900 A JPH07284900 A JP H07284900A
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sleeve
injection sleeve
communication hole
hole
mold
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JP8133894A
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English (en)
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Yoshinori Katahira
吉則 片平
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KATO KOZAI KK
TOHO DIECAST KOGYO KK
Yamanaka Industry Co Ltd
Original Assignee
KATO KOZAI KK
TOHO DIECAST KOGYO KK
Yamanaka Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡素な構成で製品内部の所謂巣の発生を防止
する。 【構成】 金型1の内部に装着された射出スリーブ3
は、本体スリーブ21、先端スリーブ23、外周スリー
ブ25から成り、この内本体スリーブ21及び外周スリ
ーブ25の上部に同軸的に第1の半径連通孔27、第2
の半径連通孔29が形成されている。更に外周スリーブ
25には母線連通溝31が形成されており、これにより
第2の半径連通孔29と金型外部空間とが連通されてい
る。従って、射出スリーブ3内の空気やガスは、第1の
半径連通孔27、第2の半径連通孔29、母線連通溝3
1を通って金型外部空間へと排出される。この結果、製
品内部に所謂巣が発生するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属の溶湯を射出し
てダイカストマシンの金型に注入するためのダイカスト
用射出スリーブに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、ダイカストマシンは、金型の内部に金属の溶湯を圧
力を加えて注入し、凝固させて製品を製造する装置であ
る。この装置によれば薄肉の製品を製造することが可能
であり、製品の寸法精度が高いという特徴があり、自動
車産業を初め広い分野において使用されている。
【0003】ところが、この装置による場合、スリーブ
内の空気や金属溶湯の熱によってプランジャチップの潤
滑剤から発生(気化)したガスが溶湯の中に巻き込まれ
て、製品内部にいわゆる巣が発生するという問題点があ
る。
【0004】そこで、この問題を解消すべく、真空吸引
式ダイカストマシンが提案されている(一例として、実
開昭2−144252号公報)。以下、この公報に開示
された構造について、簡単に説明する。
【0005】図5には、真空吸引式ダイカストマシンの
主要部が示されている。この図に示されるように、金型
1には射出スリーブ3が取り付けられている。この射出
スリーブ3は内部にプランジャチップ5を有し、このプ
ランジャチップ5を往動させることにより金属溶湯が金
型1のキャビティ内に注入される。なお、注入される金
属溶湯は、あらかじめ給湯管7により射出スリーブ3内
に給湯される。この金属溶湯が金型1に注入される直前
まで、金型1及び射出スリーブ3の内部は真空吸引管9
により吸引され、減圧した状態に保たれている。そし
て、プランジャチップ5が射出スリーブ3内の溶湯を押
して射出する直前に、真空吸引管9の先端は弁機構11
により閉じられる。上記構成によれば、射出スリーブ3
内の空気やガスを予め真空吸引することで除去すること
が可能になる。
【0006】しかしながら、上記公報に開示された真空
吸引式ダイカストマシンによる場合、真空吸引管9から
空気やガス以外の金属溶湯などを吸引してしまわないよ
うに弁機構11が必要になる等、構造が複雑化すると共
にコストアップを招く。
【0007】また、弁機構11によって弁を閉じるのが
遅れると金属溶湯を吸引してしまうので正確に弁機構1
1を作動させる必要があるが、正確なタイミングで弁機
構11を作動させるのは極めて困難である。
【0008】本発明は上記事実を考慮し、簡素な構成で
製品内部のいわゆる巣の発生を防止することができるダ
イカスト用射出スリーブを得ることが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係るダイカスト用射出スリーブは、ダイカストマシンの
金型の内部に装着されると共に軸芯部にプランジャチッ
プ往復動用の貫通孔を有し、当該貫通孔内をプランジャ
チップが往動することにより金属の溶湯をキャビティ内
に射出する射出スリーブ本体と、この射出スリーブ本体
の金型の内部への装着状態で上部となる位置に、貫通孔
内部空間と金型外部空間とを連通する連通手段と、を有
することを特徴としている。
【0010】請求項2記載の本発明に係るダイカスト用
射出スリーブは、請求項1記載の本発明において、前記
連通手段は、前記射出スリーブ本体の肉厚内部を半径方
向に貫通する径方向連通孔と、前記射出スリーブ本体の
肉厚内部に形成され、径方向連通孔と金型外部空間とを
連通する軸方向連通孔と、から成る、ことを特徴として
いる。
【0011】請求項3記載の本発明に係るダイカスト用
射出スリーブは、請求項1記載の本発明において、前記
連通手段は、前記射出スリーブ本体の肉厚内部を半径方
向に貫通する径方向連通孔と、前記射出スリーブ本体の
外周部に形成され、金型内壁面に閉塞されて径方向連通
孔と金型外部空間とを連通する軸方向連通路を形成する
軸方向連通溝と、から成る、ことを特徴としている。
【0012】請求項4記載の本発明に係るダイカスト用
射出スリーブは、請求項1記載の本発明において、前記
射出スリーブ本体は、軸芯部に配置され前記貫通孔を有
する本体スリーブと、この本体スリーブの外周部に密着
状態で配置される外周スリーブと、を備え、前記連通手
段は、前記本体スリーブの肉厚内部を半径方向に貫通す
る第1の径方向連通孔と、前記外周スリーブの肉厚内部
を第1の径方向連通孔と同軸に貫通する第2の径方向連
通孔と、前記外周スリーブの肉厚内部に形成され第2の
径方向連通孔と金型外部空間とを連通する軸方向連通
孔、又は、前記外周スリーブの外周部に形成されると共
に金型内壁面に閉塞されて第2の径方向連通孔と金型外
部空間とを連通する軸方向連通路を形成する軸方向連通
溝と、から成る、ことを特徴としている。
【0013】請求項5記載の本発明に係るダイカスト用
射出スリーブは、請求項1乃至請求項4のいずれか1項
に記載の本発明において、前記径方向連通孔或いは前記
第1の径方向連通孔及び第2の径方向連通孔を、前記射
出スリーブ本体の軸方向に所定の間隔で複数形成した、
ことを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、射出スリーブ
本体の金型の内部への装着状態で上部となる位置に貫通
孔内部空間と金型外部空間とを連通する連通手段を設け
たので、貫通孔内をプランジャチップが往動すると、射
出スリーブ本体の貫通孔内の空気やガスは連通手段を介
して貫通孔内部空間から金型外部空間へと排出される。
【0015】請求項2記載の本発明によれば、請求項1
記載の本発明において、射出スリーブ本体の肉厚内部を
半径方向に貫通する径方向連通孔と、射出スリーブ本体
の肉厚内部に形成されて径方向連通孔と金型外部空間と
を連通する軸方向連通孔と、によって連通手段を構成し
たので、前述した空気やガスは径方向連通孔を通った
後、軸方向連通孔を通って金型外部空間へと排出され
る。
【0016】請求項3記載の本発明によれば、請求項1
記載の本発明において、射出スリーブ本体の肉厚内部を
半径方向に貫通する径方向連通孔と、射出スリーブ本体
の外周部に形成され金型内壁面に閉塞されて径方向連通
孔と金型外部空間とを連通する軸方向連通路を形成する
軸方向連通溝と、によって連通手段を構成したので、前
述した空気やガスは径方向連通孔を通った後、軸方向連
通路(軸方向連通溝と金型内壁面より成る)を通って金
型外部空間へと排出される。
【0017】請求項4記載の本発明によれば、請求項1
記載の本発明において、射出スリーブ本体は本体スリー
ブと、外周スリーブとを備えており、又、連通手段は本
体スリーブの肉厚内部を半径方向へ貫通する第1の径方
向連通孔と、外周スリーブの肉厚内部を第1の径方向連
通孔と同軸に貫通する第2の径方向連通孔と、外周スリ
ーブの肉厚内部に形成され第2の径方向連通孔と金型外
部空間とを連通する軸方向連通孔、又は、外周スリーブ
の外周部に形成されると共に金型内壁面に閉塞されて第
2の径方向連通孔と金型外部空間とを連通する軸方向連
通路を形成する軸方向連通溝と、から成るので、前述し
た空気やガスは第1の径方向連通孔、第2の径方向連通
孔をこの順に通った後、軸方向連通孔又は軸方向連通路
を通って金型外部空間へと排出される。
【0018】請求項5記載の本発明によれば、請求項2
乃至請求項4のいずれか1項に記載の本発明において、
径方向連通孔或いは第1の径方向連通孔及び第2の径方
向連通孔を、射出スリーブ本体の軸方向に所定の間隔で
複数形成したので、溶湯充填率に応じて不要な径方向連
通孔或いは第1の径方向連通孔及び第2の径方向連通孔
を適宜盲栓で塞ぐことができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明の第一実施例を図1において
説明する。なお、前述した従来構造と機能的に同一であ
る部分には、同一番号を付してその説明を省略する。
【0020】金型1は、固定金型13に対し可動金型1
5が開閉される割型として構成されている。この固定金
型13と可動金型15との間には、アルミニウム等の金
属の溶湯が注入され製品(例えば、自動車部品やビデオ
デッキ用ドラム〔アルミダイ製モータ回転芯〕等)が鋳
造されるキャビティ17が形成されている。なお、固定
金型13には、型抜きを容易にするべく、例えばノック
アウトピン(図示省略)が設けられている。
【0021】上述した金型1の内部には、射出スリーブ
(ショートスリーブ)3が一部突出した状態で取り付け
られている。この射出スリーブ3は、本体スリーブ21
と先端スリーブ23と外周スリーブ25の三者からな
る。そして、固定金型13に対し外側(図右方)から先
端スリーブ23が取り付けられキャビティ17内に開口
している。また、固定ダイプレート19に対し内側から
外周スリーブ25が取り付けられ、この外周スリーブ2
5の内部に本体スリーブ21が内側から挿入されて取り
付けられる。なお、固定ダイプレート19は固定金型1
3の外側(図右方)へ図示しないボルト等の固定手段で
固定され、本体スリーブ21、先端スリーブ23、外周
スリーブ25を固定金型13へ固定する役目を有する。
その後、固定金型13に対し固定ダイプレート19が合
わされ取り付けられることで、前記三者21、23、2
5が一体化されて射出スリーブ3が構成されている。こ
のとき、先端スリーブ23の後端には、断面L字型のフ
ランジ23AがL字の先端を後ろ向きにして形成され、
このL字型のフランジ23Aの内側に嵌まり込むよう
に、本体スリーブ21の先端にフランジ21Aが形成さ
れている。また、この本体スリーブ21のフランジ21
Aの後ろ面に当接するように、外周スリーブ25の先端
にフランジ25Aが形成されている。
【0022】上述した射出スリーブ3の本体スリーブ2
1及び先端スリーブ23の軸芯部には、各々同軸かつ同
径の貫通孔26が形成されている。また、本体スリーブ
21の肉厚部分には、第1の半径連通孔27が形成され
ている。なお、第1の半径連通孔27は、本体スリーブ
21の肉厚部分を半径方向に貫通している。従って、第
1の半径連通孔27は、貫通孔26と連通している。ま
た、外周スリーブ25の肉厚部分には、第2の半径連通
孔29が形成されている。なお、この第2の半径連通孔
29は、外周スリーブ25の肉厚部分を半径方向に貫通
しており、かつ、第1の半径連通孔27と同軸に形成さ
れている。従って、第2の半径連通孔29は、第1の半
径連通孔27と連通している。なお、これらの第1の半
径連通孔27及び第2の半径連通孔29は、本体スリー
ブ21及び外周スリーブ25の軸方向に所定の間隔で複
数(本実施例では、3個)形成されている。さらに、外
周スリーブ25の外周部には、その母線方向に凹溝状の
母線連通溝31が形成されている。この母線連通溝31
は、外周スリーブ25が固定ダイプレート19の孔33
内に装着されることにより、孔33の内壁面によって閉
塞される。これにより、第2の半径連通孔27と金型1
の外部空間とを連通する連通路が形成される。
【0023】なお、上述した第1の半径連通孔27、第
2の半径連通孔29はタップ仕様とされており、図示し
ない盲栓で閉塞可能とされている。
【0024】一方、本体スリーブ21の後方、即ち固定
ダイプレート19の外部側に露出している部分には、給
湯口35が開けられている。この給湯口35から、金属
溶湯が射出スリーブ3内に供給される。また、上述した
射出スリーブ3の貫通孔26の後端側には、プランジャ
チップ5が往復動可能に挿入されている。このプランジ
ャチップ5が往動することにより、給湯口35から給湯
された金属溶湯が射出スリーブ3の先端スリーブ23か
ら射出される。
【0025】なお、この実施例において、プランジャチ
ップ5が金属溶湯を押して最も前進した位置から、前記
第1の半径連通孔27のうち最も前方に位置するものま
での距離Lは、以下の理由から所定距離(例えば10m
m)に設定されている。すなわち、距離Lが短すぎた場
合には逆流した溶湯が第1の半径連通孔27、第2の半
径連通孔29、母線連通溝31内へ浸入するおそれがあ
り、逆に距離Lが長すぎた場合には射出スリーブ3内の
空気やガスが十分に排出されないおそれがあるが、上記
所定距離に設定することによりいずれの不具合も生じな
い。
【0026】以下に、本実施例の作用を説明する。ま
ず、給湯口35から所定量の金属溶湯が給湯される。な
お、給湯量が多すぎると、キャビティ17内のみならず
射出スリーブ3の先端スリーブ23内においても金属が
凝固してしまって製品の型抜きができなくなる等の不具
合が生じ、逆に給湯量が少なすぎると製品内部に空洞が
発生してしまうので、給湯量は予め正確に設定される。
【0027】給湯後、プランジャチップ5が、射出スリ
ーブ3の貫通孔26内を低速で往動される。これによ
り、給湯された金属溶湯が射出スリーブ3の先端スリー
ブ23からキャビティ17内へ射出される。
【0028】ここで、従来であれば、プランジャチップ
5が給湯口35を通過した時点で金型1や射出スリーブ
3内に溜まっている空気やガスが金属溶湯に巻き込まれ
る可能性が高かった。特に、前述した如く、低速でプラ
ンジャチップ5を往動させる場合には、貫通孔26内を
流動する金属溶湯にうねりが生じて前述した空気やガス
が巻き込まれやすい。しかしながら、本実施例によれ
ば、これらの空気やガスは第1の半径連通孔27、第2
の半径連通孔29、母線連通溝31を通って金型1の外
部に排出される。すなわち、射出スリーブ3内の空気や
ガスの排出作用が得られる。なお、この排出作用は、プ
ランジャチップ5が3個の第1の半径連通孔27を通過
するまで行われる。
【0029】このようにして射出された金属溶湯が金型
1のキャビティ17内で凝固した後、可動金型15が開
かれる。これにより、キャビティ17内の製品の取出し
が可能となる。
【0030】以上の作用から、本実施例によれば、以下
の効果が得られる。第1に、先端スリーブ23内部で射
出スリーブ3に空気やガス排出用の第1の半径連通孔2
7、第2の半径連通孔29、母線連通溝31を設けたの
で、製品内部にいわゆる巣が発生するのを防止すること
ができる。従って、製品の内部品質の向上を図ることが
できる。ちなみに、本実施例によれば、重量100g当
たりのガス量が25%〜40%減少することが確認され
た。
【0031】第2に、構造的には射出スリーブ3に第1
の半径連通孔27、第2の半径連通孔29、母線連通溝
31を形成するのみであるので、従来構造に比し、構造
の簡素化を図ることができると共にバルブ開閉タイミン
グの困難性といった不具合も解消することができる。さ
らに、故障が少なく、メンテナンスも容易になる。
【0032】第3に、前述した空気やガスの排出作用に
起因して、射出スリーブ3及びキャビティ17内を従来
のスリーブ(連通手段の無いもの)を用いた場合よりも
減圧させることができる。従って、本実施例の射出スリ
ーブ3を用いて仮に高速射出させた場合には、金型1の
キャビティ17内や射出スリーブ3内の空気やガスによ
って金属溶湯やプランジャチップ5が押し返されてしま
ういわゆるバックラッシュ現象の発生を防止することが
できる。またこれにより、射出圧力を円滑にキャビティ
17に伝達させることができる。ちなみに、高速射出に
おいて、本実施例の射出スリーブ3を従来のスリーブと
比較すると、射出スピードを15%から25%程度減速
しても、射出圧力が円滑に伝わることから、湯廻りの良
い製品が得られることが確認された。
【0033】第4に、前記効果から、射出スリーブ3に
無理な圧力が加わるのを防止することができるので、ス
リーブ寿命を延ばすことができる。
【0034】第5に、本実施例では、第1の半径連通孔
27、第2の半径連通孔29を射出スリーブ3の軸方向
に所定の間隔で複数個(3個)形成したので、金属溶湯
の溶湯充填率に応じて、実際に使用する第1の半径連通
孔27、第2の半径連通孔29の数を1個から3個まで
変えることができる。これにより、空気やガスの排出条
件を選択することができると共に給湯充填率に対する適
用の自由度を高めることができる。
【0035】次に、図2を用いて、本発明の第2実施例
について説明する。なお、第1実施例と同一構成部分に
ついては同一番号を付してその説明を省略する。
【0036】図2に示されるように、この実施例では、
第1実施例における本体スリーブ21と先端スリーブ2
3とを一体化した本体スリーブ39と、前述した外周ス
リーブ25と、によって射出スリーブ41が構成されて
いる点に特徴がある。
【0037】なお、本体スリーブ39にはフランジ39
Aが設けられ、このフランジ39Aの前面が固定金型1
3の外面に当接するようになっている。また、フランジ
39Aの後面に対し、外周スリーブ25のL字型断面を
有するフランジ25AがL字を前向きにして嵌合する構
造となっている。
【0038】上記構成によれば、前述した第1実施例が
奏す効果に加え、射出スリーブの構成部品点数を3点か
ら2点に削減することができる。このため、射出スリー
ブ3の組立工数を削減することができることとも相まっ
て、コストダウンを図ることができる。
【0039】次に、図3を用いて、本発明の第3実施例
について説明する。なお、第1実施例と同一構成部分に
ついては同一番号を付してその説明を省略する。
【0040】図3に示されるように、この実施例では、
第1実施例における本体スリーブ21、先端スリーブ2
3、及び外周スリーブ25のすべてを一体化して射出ス
リーブ43を構成した点に特徴がある。
【0041】なお、射出スリーブ43の軸方向中間部に
はフランジ43Aが形成され、このフランジ43Aが固
定ダイプレート19に嵌合されている。また、すべてを
一体化したことにより、射出スリーブ43の上部には、
前述した第1の半径連通孔27、第2の半径連通孔29
を合体させた半径連通孔45が形成されている。
【0042】上記構成によれば、前述した第1実施例が
奏す効果に加え、射出スリーブの構成部品点数を3点か
ら1点に削減することができる。従って、前述した第2
実施例よりもコストダウンを図ることができる。さら
に、この実施例による場合、外周スリーブ25を用いな
いので、第1の半径連通孔27と第2の半径連通孔29
との位置決めの問題も生じない。
【0043】次に、図4を用いて、本発明の第4実施例
について説明する。なお、第1実施例と同一構成部分に
ついては同一番号を付してその説明を省略する。
【0044】図4(A)には第1実施例における本体ス
リーブ21に相当する本体スリーブ46の軸方向断面図
が示されており、又図4(B)には本体スリーブ46の
給湯口35付近の平面図が示されており、更に図4
(C)には本体スリーブ46を給湯口35側から見た正
面図が示されている。これらの図に示されるように、こ
の実施例では、前記各実施例の母線連通溝31を形成す
る代わりに、本体スリーブ46の肉厚内部に軸方向に沿
って軸方向連通孔47を形成した点に特徴がある。な
お、軸方向連通孔47は、本体スリーブ46のフランジ
46A側の第1の半径連通孔27から本体スリーブ46
の給湯口35側の先端部に亘って形成されている。な
お、この実施例では、本体スリーブ46自体に軸方向連
通孔47が形成されていることから、第1実施例におい
て用いた母線連通溝31は不要となる。従って、本体ス
リーブ46と先端スリーブ23のみを用いることにな
る。
【0045】上記構成によれば、本体スリーブ46内に
溜まった空気やガスは、固定ダイプレート19内に設け
られる第1の半径連通孔27から軸方向連通孔47を通
って給湯口35から排出される。従って、この実施例に
おいても、前述した第1実施例の効果が得られると共に
部品点数の削減を図ることができる。さらに、肉厚内部
に軸方向連通孔47を形成する本実施例は、母線連通溝
31を形成する前述した実施例との対比において以下の
効果を有する。すなわち、後者においては外周スリーブ
25を必要とし固定ダイプレート19の孔33の内壁面
と母線連通溝31とで軸方向連通路が形成される構成で
あることから、精度的には固定ダイプレート19の孔3
3の内壁面の影響を受けるが、前者によれば外周スリー
ブ25の第2の半径連通孔29との連通を必要としな
い。
【0046】なお、図4に示される実施例では、本体ス
リーブ46の肉厚内部に軸方向連通孔47を設けたが、
例えば、第1実施例及び第2実施例における外周スリー
ブ21の肉厚内部に母線連通溝31を形成する代わりに
軸方向連通孔47を形成してもよいし、第3実施例にお
ける射出スリーブ43の肉厚内部に母線連通溝31を形
成する代わりに軸方向連通孔47を形成してもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように請求項1乃至請求項
5記載の本発明に係るダイカスト用射出スリーブは、簡
素な構成で製品内部のいわゆる巣の発生を防止すること
ができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す断面図である。
【図2】この発明の第2実施例を示す断面図である。
【図3】この発明の第3実施例を示す断面図である。
【図4】この発明の第4実施例を示しており、(A)は
縦断面図、(B)は(A)の給湯口付近を示す平面図、
(C)は(A)の正面図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 金型 3 射出スリーブ(射出スリーブ本体) 5 プランジャチップ 17 キャビティ 21 本体スリーブ 25 外周スリーブ 26 貫通孔 27 第1の半径連通孔(連通手段、径方向連通孔、第
1の径方向連通孔) 29 第2の半径連通孔(連通手段、径方向連通孔、第
2の径方向連通孔) 31 母線連通溝(連通手段、軸方向連通溝) 39 本体スリーブ 41 射出スリーブ(射出スリーブ本体) 43 射出スリーブ(射出スリーブ本体) 45 半径連通孔(連通手段、径方向連通孔) 46 本体スリーブ 47 軸方向連通孔(連通手段、軸方向連通孔)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイカストマシンの金型の内部に装着さ
    れると共に軸芯部にプランジャチップ往復動用の貫通孔
    を有し、当該貫通孔内をプランジャチップが往動するこ
    とにより金属の溶湯をキャビティ内に射出する射出スリ
    ーブ本体と、 この射出スリーブ本体の金型の内部への装着状態で上部
    となる位置に、貫通孔内部空間と金型外部空間とを連通
    する連通手段と、 を有することを特徴とするダイカスト用射出スリーブ。
  2. 【請求項2】 前記連通手段は、 前記射出スリーブ本体の肉厚内部を半径方向に貫通する
    径方向連通孔と、 前記射出スリーブ本体の肉厚内部に形成され、径方向連
    通孔と金型外部空間とを連通する軸方向連通孔と、 から成る、 ことを特徴とする請求項1記載のダイカスト用射出スリ
    ーブ。
  3. 【請求項3】 前記連通手段は、 前記射出スリーブ本体の肉厚内部を半径方向に貫通する
    径方向連通孔と、 前記射出スリーブ本体の外周部に形成され、金型内壁面
    に閉塞されて径方向連通孔と金型外部空間とを連通する
    軸方向連通路を形成する軸方向連通溝と、 から成る、 ことを特徴とする請求項1記載のダイカスト用射出スリ
    ーブ。
  4. 【請求項4】 前記射出スリーブ本体は、軸芯部に配置
    され前記貫通孔を有する本体スリーブと、この本体スリ
    ーブの外周部に密着状態で配置される外周スリーブと、
    を備え、 前記連通手段は、 前記本体スリーブの肉厚内部を半径方向に貫通する第1
    の径方向連通孔と、 前記外周スリーブの肉厚内部を第1の径方向連通孔と同
    軸に貫通する第2の径方向連通孔と、 前記外周スリーブの肉厚内部に形成され第2の径方向連
    通孔と金型外部空間とを連通する軸方向連通孔、又は、
    前記外周スリーブの外周部に形成されると共に金型内壁
    面に閉塞されて第2の径方向連通孔と金型外部空間とを
    連通する軸方向連通路を形成する軸方向連通溝と、 から成る、 ことを特徴とする請求項1記載のダイカスト用射出スリ
    ーブ。
  5. 【請求項5】 前記径方向連通孔或いは前記第1の径方
    向連通孔及び第2の径方向連通孔を、前記射出スリーブ
    本体の軸方向に所定の間隔で複数形成した、 ことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項
    に記載のダイカスト用射出スリーブ。
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