JPH07284544A - スプリンクラ消火設備 - Google Patents

スプリンクラ消火設備

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JPH07284544A
JPH07284544A JP7898194A JP7898194A JPH07284544A JP H07284544 A JPH07284544 A JP H07284544A JP 7898194 A JP7898194 A JP 7898194A JP 7898194 A JP7898194 A JP 7898194A JP H07284544 A JPH07284544 A JP H07284544A
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JP
Japan
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fire
sprinkler
valve
signal
signal line
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Application number
JP7898194A
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English (en)
Inventor
Takaharu Hidetoku
隆治 秀徳
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Nohmi Bosai Ltd
Original Assignee
Nohmi Bosai Ltd
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  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災感知器からの信号をスプリンクラ監視盤
に直接取り込んで利用する。 【構成】 火災感知器1が信号線3によって火災中継器
2に接続され、この火災中継器2が火報用信号線5によ
って火災受信機4に接続されたスプリンクラ消火設備に
おいて、そのスプリンクラ監視盤としてのNS監視盤8
0を分岐信号線13により火報用信号線5に直接接続し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動火災報知設備と
組み合わせて使用されるスプリンクラ消火設備、特に自
動火災報知設備に使用される火災受信機と火災感知器と
の間で行われているコード化された信号の送受信による
情報を、スプリンクラ消火設備に使用されるスプリンク
ラ監視盤に直接取り込んで利用するスプリンクラ消火設
備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火災感知器と組み合わせて使用されるス
プリンクラ消火設備としては、例えば特開平4−276
271号公報に開示されたものが従来から知られてい
る。この公開公報に開示された従来のスプリンクラ消火
設備は、火災感知器からの火災信号によって開放され、
一次側配管の消火水を、二次側配管を介してスプリンク
ラヘッドに供給する地区弁装置を備えたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、従来のスプリン
クラ消火設備では、火災感知器が発生した火災信号を、
火災受信機が特定の移報ユニットを介してスプリンクラ
監視盤へ移報しなければならないという課題があった。
そこで、この発明は、火災感知器からの信号をスプリン
クラ監視盤に直接取り込んで利用できるスプリンクラ消
火設備を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1及び請求項2に
係る発明は、ビル等の建物の複数の階を貫通して延びる
給水本管及びこの給水本管から前記複数の階の各々ごと
に枝分かれして延びる枝管と、各枝管に設けられた多数
のスプリンクラヘッドと、前記給水本管と各枝管との間
に設けられ、前記多数のスプリンクラヘッドへ消火水を
供給する地区弁装置と、各地区弁装置と電気的に接続さ
れ、対応する地区弁装置の状態を監視すると共に前記対
応する地区弁装置を制御するスプリンクラ中継器と、各
スプリンクラ中継器と共通の信号線を介して接続された
スプリンクラ監視盤と、各階に設けられた多数の火災感
知器と、これら火災感知器と共通の他の信号線を介して
接続され、前記火災感知器の状態を監視する火災受信機
とを備えたものである。
【0005】
【作用】請求項1の発明によれば、前記火災感知器は、
火災の発生を検出すると、火災信号を前記他の信号線を
介して送出し、前記火災受信機は、前記火災信号を受信
すると、地区音響装置を鳴動させたり表示装置に火災表
示させたりし、前記スプリンクラ監視盤は、前記他の信
号線とその分岐信号線を介して接続され、前記火災信号
に基づいて火災発生階のスプリンクラ中継器に起動信号
を送出し、このスプリンクラ中継器は、前記起動信号に
基づいて前記対応する地区弁装置中の起動弁を開放制御
するのである。
【0006】請求項2の発明によれば、前記火災感知器
は、火災の発生を検出すると、火災信号を前記他の信号
線を介して送出し、前記火災受信機は、前記火災信号を
受信すると、地区音響装置を鳴動させたり表示装置に火
災表示させたりし、前記スプリンクラ監視盤は、前記他
の信号線とその磁場を検出する磁場検出部及び分岐信号
線を介して接続され、前記火災信号に基づいて火災発生
階のスプリンクラ中継器に起動信号を送出し、このスプ
リンクラ中継器は、前記起動信号に基づいて前記対応す
る地区弁装置中の起動弁を開放制御するのである。
【0007】
【実施例】以下、この発明を、添付図面に示した一実施
例について詳しく説明する。 実施例1.図1は、この発明に係るスプリンクラ消火設
備の実施例1を自動火災報知設備と一緒に示す概略構成
図である。図1において、B1F,1F,2F,3F,
4F,・・・はビル等の建物の複数の階例えばそれぞれ
地階、1階、2階、3階、4階・・・を表す。まず自動
火災報知設備について説明すれば、1は火災感知器であ
って、建物の各階ごとに多数設けられている。2は各階
ごとに設けられた火災中継器であって、各階ごとに多数
設けられた火災感知器1と信号線3を介して接続されて
いる。4は例えば1階1Fの防災センタ(図示しない)
中に配置され、火災感知器1からの火災信号を含むコー
ド化された信号の送受信による情報を取り込むための火
災受信機であって、各階の火災中継器2と共通の信号線
例えば火報用信号線5を介して接続されている。その
他、地区音響装置や表示装置(共に図示しない)等の自
動火災報知設備として必要な機器を備えているが、ここ
ではその説明を省略する。
【0008】次に、この発明のスプリンクラ消火設備
(以下、NSシステムと云う。)について説明すれば、
このNSシステムは、火災を早期に消火して火災による
損害及び消火による水損の極小化を図るために、上述し
た自動火災報知設備と熱応答速度の早い速動型スプリン
クラヘッド(以下、NSヘッドと云う。)と組み合わせ
て使用され、火災初期に小水量で消火するための新しい
スプリンクラシステムである。図1において、6は複数
の階を貫通して延びる給水本管であり、そして7はこの
給水本管6から各階ごとに枝分かれして延びる枝管であ
る。8は各枝管7に設けられた多数のNSヘッドであっ
て、従来のスプリンクラヘッド(図示しない)に比べて
熱応答速度を飛躍的に早くし、初期火災を検知して消火
できるようにしたものである。なお、熱応答速度を早く
する工夫は、受熱効率の向上と熱損失の減少であり、換
言すれば火災の熱を他へ逃がさずに確実に捕えることで
ある。NSヘッド8は、具体的には標準放水圧力1kg/
cm2、流量50リットル/分で、事務所用には床面積2.
1m2当り1個設置し、また小区画の飲食店用には床面積
13m2当り1個設置するだけで良く、より少ない放水量
とより広い散水面積を有し、散水密度を少なくしても充
分な消火能力を発揮できる。更に、給水本管6の下端近
くには水源(図示しない)及びポンプユニット9が設け
られている。
【0009】20は給水本管6と各枝管7との間に設け
られ、多数のNSヘッド8へ消火水を供給するための地
区弁装置(以下、NSバルブユニットと云う。)であっ
て、後で図5について詳しく説明する。50は各NSバ
ルブユニット20ごとに設けられたスプリンクラ中継器
(以下、NS中継器と云う。)であって、対応するNS
バルブユニット20と信号線11を介して接続され、後
で図6について詳しく説明する。そして80は上述した
防災センタ中に配置されたスプリンクラ監視盤(以下、
NS監視盤と云う。)であって、全てのNS中継器50
と共通の信号線例えばNS用信号線12を介して接続さ
れ且つ火報用信号線5とその分岐信号線13を介して接
続され、後で図8について詳しく説明する。
【0010】この発明のNSシステムは上述したように
構成されており、火災が例えば2階2Fで発生し、その
ために2階2Fに多数設けられている火災感知器1の少
なくとも1個が作動して火災信号を発生したとすれば、
この火災信号は2階2Fに設けられている火災中継器2
へ信号線3を介して伝送され、更にこの火災中継器2か
ら火報用信号線5を介して火災受信機4へ伝送され、ま
た分岐信号線13を介してNS監視盤80に取り込まれ
る。そうすると、この火災受信機4は、受信した火災信
号に基づいて地区音響装置を鳴動させたり表示装置に火
災表示させたりする。
【0011】NS監視盤80は、火報用信号線5から分
岐信号線13を介して火災信号を取り込むと、これを階
別処理し、NS用信号線12を介してこの場合は2階2
Fに設けられているNS中継器50へコード化された制
御信号としての起動信号をアドレス指定して伝送し、更
にこのNS中継器50は信号線11を介して対応するN
Sバルブユニット20へ上記起動信号を伝送し、もって
NSバルブユニット20を待機状態にする。なお、NS
バルブユニット20の待機状態とは、NSヘッド8の開
栓によりNSヘッド8から即時散水が可能になる状態に
NSバルブユニット20を置くことである。その後、火
災の熱によりNSヘッド8が開栓すると、このNSヘッ
ド8から設定圧力に自動的に調圧された加圧消火水が放
水され始める。この放水の開始と同時に、NSバルブユ
ニット20はコード化された流水信号を、NS中継器5
0を介してNS監視盤80へ自己アドレスと共に伝送
し、もってNS監視盤80上に放水警報が表示される。
また、NSヘッド8が放水を開始すると、ポンプユニッ
ト9が自動起動されることにより消火水は水源からポン
プユニット9、給水本管6、NSバルブユニット20及
び枝管7を通ってNSヘッド8から放水され続ける。
【0012】図3は全てのNS中継器50を複数のグル
ープに分けた例を示す図であり、この例ではNS監視盤
80にNS用信号線12を介してNS中継器50−B1
F〜50−5Fが接続され、グループG1はNS中継器
50−B1Fのみから成り、グループG2はNS中継器
50−1F及び50−2Fから成り、グループG3はN
S中継器50−3F及び50−4Fから成り、そしてグ
ループG4はNS中継器50−5Fのみから成る。この
ように、グループ数及び各グループ内のNS中継器数は
任意に決定できる。
【0013】NS監視盤80は、NS中継器50−B1
F〜50−5Fに後述のシステムポーリング、ポイント
ポーリング、セレクティングを行い、所定のNS中継器
から所定の情報を収集したり、所定のNS中継器を制御
したりするものである。
【0014】ここで、システムポーリングとは、NS中
継器50−B1F〜50−5Fの1つ1つにポーリング
するのではなく、これらNS中継器を4つのグループに
分けてグループごとにポーリングするもので、そのグル
ープごとに応答タイミングを与え、対応するNSバルブ
ユニットの状態変化を検知したNS中継器を有するグル
ープがその応答タイミング時にNS監視盤80に応答す
るポーリングである。ポイントポーリングとは、システ
ムポーリングにおいてNS監視盤80に応答したグルー
プについてのみ、そのグループ内のNS中継器ごとにポ
ーリングするもので、そのNS中継器ごとに応答タイミ
ングを与え、状態変化を検知したNS中継器がその応答
タイミング時にNS監視盤80に応答するポーリングで
ある。セレクティングとは、ポイントポーリングにおい
てNS監視盤80に応答したNS中継器から所定の情報
を収集したり、ポイントポーリングにおいてNS監視盤
80に応答したNS中継器に所定の制御信号を送信した
りするものである。
【0015】図4は図3の動作例を説明する図であり、
この図4の左上から右上に向かって動作が進み、その右
端からは1つ下の段の左端に動作が進み、このようにし
て順次、処理が進む。また、図4中、横線の上がNS監
視盤80の動作を示し、その横線の下がNS中継器の動
作を示す。また、図4において、破線の枠は応答タイミ
ングにおいて応答しなかったことを示し、太線の枠は応
答タイミングにおいて応答したことを示している。つま
り、太線の枠は、その応答タイミングの直前と比較して
状態変化を検知したNS中継器(または状態変化を検知
したNS中継器を有するグループ)を示している。
【0016】まず、図4のP1において、システムポー
リングを行う。つまり、NS監視盤80は、システムポ
ーリングを示すアドレスSPADと状態情報を返送させ
る状態情報返送命令CM1とを、グループG1〜G4に
送出した後に、状態情報を返送させるタイミングをグル
ープG1〜G4に順次、与える。グループG1〜G4の
それぞれは、自己のグループ内のNS中継器が状態変化
を検知した場合にのみ、自己の応答タイミング時に、パ
ルス信号等をNS監視盤80に返送することにより応答
する。図4に示した例では、NS中継器50−2Fが状
態変化を検知しているので、グループG2のみがNS監
視盤80に応答する。これによってNS監視盤80は、
グループG2に属するNS中継器50−1F又は50−
2Fが状態変化を検知し、NS監視盤80に送出すべき
状態情報を有していることを把握できる。
【0017】次に、P2において、ポイントポーリング
を行う。つまり、NS監視盤80は、ポーリングすべき
グループのアドレスGADと状態情報返送命令CM1と
を、そのグループに属するNS中継器に送出する。上記
例の場合は、アドレスGAD(2)と状態情報返送命令C
M1とをNS中継器50−1F及び50−2Fに送出す
る。そして、状態情報を返送させるタイミングをこれら
NS中継器に順次、与える。各NS中継器は、自己が状
態変化を検知している場合にのみ、自己の応答タイミン
グ時に、パルス信号等をNS監視盤80に返送すること
により応答する。上記ポイントポーリング時にはNS中
継器50−2Fが状態変化を検知しているので、このN
S中継器50−2FのみがNS監視盤80に応答する。
これによってNS監視盤80は、NS中継器50−2F
が状態変化を検知し、NS監視盤80に送出すべき状態
情報をNS中継器50−2Fが有していることを把握で
きる。
【0018】次に、P3において、セレクティングを行
う。つまり、NS監視盤80は、応答信号を発したNS
中継器のアドレスSADと状態情報返送命令CM1とを
送出する。上記例の場合は、NS中継器50−2Fから
応答信号を受信したので、NS監視盤80は、NS中継
器50−2FのアドレスSAD(2F)と状態情報返送
命令CM1とを送出する。これに対して、NS中継器5
0−2Fは、自己アドレスSAD(2F)と送りたいデ
ータDA(例えば二次圧低下信号)とをNS監視盤80
に送る。
【0019】NS監視盤80はデータDAを受信する
と、上記アドレスSAD(2F)と受信したデータDA
とを送出し、NS中継器50−2Fは上記データDAを
受信し、自己が直前に送出したデータDAとそのときに
受信したデータDAとを照合し、両データが一致した
ら、上記データDAをNS監視盤80に再び送出する。
NS監視盤80は1回目に受信したデータDAと2回目
に受信したデータDAとが一致していれば、そのデータ
DAはNS中継器50−2Fが確かに送出したデータD
Aであると認識する。そして、NS監視盤80は、受信
したデータDAに基づいて必要な処理例えば表示や簡単
な警報を行う。この後は、通常の状態に戻り、上記のシ
ステムポーリングを繰り返す。
【0020】なお、上記例において、ポイントポーリン
グ、セレクティングをそれぞれ2回づつ実行している
が、これは、誘導ノイズ等による誤伝送を防止するため
である。
【0021】次に、NS用信号線12の断線を検査する
動作について説明する。図4のP01において、システ
ムポーリングを1回行い、次にNS中継器50−B1F
までのNS用信号線12の断線を検査するセレクティン
グを行う。つまり、NS監視盤80が、NS中継器50
−B1FのアドレスSAD(B1F)と特定情報返送命
令CM2とを送出し、NS中継器50−B1Fは自己ア
ドレスSAD(B1F)と特定情報(この場合は、NS
中継器の種別を示す種別情報CL)とをNS監視盤80
に返送する。NS監視盤80は、NS中継器50−B1
Fから種別情報CLを受信すると、NS監視盤80から
NS中継器50−B1FまでのNS用信号線12に断線
が無いと判別する。そして、システムポーリングを1回
行って状態変化を検知したNS中継器が存在しないこと
を確認した後に、NS中継器50−1Fについて上記と
同様の断線検査を行う。このようにして、NS中継器5
0の1つ1つについて、NS監視盤80からそのNS中
継器50までのNS用信号線12の断線検査を行い、そ
の間にシステムポーリングを1回づつ実行する。このシ
ステムポーリングにおいて、いずれかのグループが応答
した場合には、勿論、そのグループについてポイントポ
ーリングを行い、必要なセレクティングを行う。
【0022】種別情報CLとしては、NS中継器以外は
詳しく説明しないが、ポンプユニット用中継器や補助散
水栓用中継器等を示す情報がある。このように、上記特
定情報として種別情報をNS監視盤80が収集するよう
にすると、NS監視盤80側でNS中継器50の接続の
有無と同時に、NS中継器50の種別が変更されたこと
をNS監視盤80で知ることができる。上記の例では、
システムポーリングが1回行われるごとに、断線判別セ
レクティングを実行しているので、NS中継器50−B
1F〜50−5Fの全てを監視するには、システムポー
リングを16回行う必要がある。なお、システムポーリ
ングを所定回数行うごとに断線判別を実行してもよく、
所定時間ごとに断線判別を実行してもよく、さらに、1
回に複数のNS中継器50の断線判別セレクティングを
行ってもよい。また、同一のNS中継器50に対して、
断線判別セレクティングを2回続けて行うと、誘導ノイ
ズによる誤判断を防止できる。また、特定情報として
は、種別情報以外の情報例えば特定のコードであっても
よい。
【0023】図5はこの発明の実施例1に使用されるN
Sバルブユニット20を示す概略構成図である。このN
Sバルブユニット20は、予作動式自動警報弁と二次圧
調整機能付自動弁の2種類の機能を併せ持つ自動弁であ
って、上述したように建物の各階ごとに設置されてい
る。図5において、21はNSバルブであって、その一
次側22が一次側配管23を介して上述した給水本管6
へ接続され、またその二次側24が二次側配管25及び
上述した枝管7を介してNSヘッド8へ接続されてい
る。常態では閉鎖状態に在るが、火災感知器1(図1)
からの火災信号従ってNS監視盤80からの起動信号に
よって開放可能な状態にされるNSバルブ21には、二
次側配管25への通水を試験するための電動式の遠隔試
験弁26及び手動試験弁27と、一次側配管23の加圧
消火水をNSバルブ21の開度調整により所定の圧力ま
で減圧調整して二次側配管25に供給する調圧パイロッ
ト弁28と、NSバルブ21の加圧開放を常時は遮断し
て上述した開放可能状態への移行操作を行う電動式の起
動弁29及びこれと並列接続された手動起動弁31と、
二次側配管25の異常昇圧を排出する排圧弁32とが設
けられている。
【0024】NSバルブ21は、一次側22と二次側2
4とを区分する弁座33を、ばね34で付勢される弁体
35により閉じるようにし、弁体35と一体のピストン
36と弁箱37とでシリンダ38を形成し、このシリン
ダ38は起動弁29又は手動起動弁31を介して調圧パ
イロット弁28に接続されている。なお、起動弁29
は、破線で示す電路により端子台39に接続されたモー
タ、電磁ソレノイド等の電動部29aによって開閉され
る。
【0025】調圧パイロット弁28は、二次側配管25
の二次圧を配管25aによりその操作室28aに導入
し、NSバルブ21の一次側22からストレーナ(ごみ
取り器)41及び配管22aを介して一次圧を取り込
み、フラム28bとばね28cの調圧作用により弁体2
8dの開度調整を行い、配管22bによりNSバルブ2
1のシリンダ38へその一次圧を導入する。
【0026】この調圧パイロット弁28は、火災時にN
Sバルブ21を開放させる機能を有している。すなわ
ち、配管25aにより操作室28aに導入された二次側
配管25内の二次圧が所定の圧力よりも低い時には、フ
ラム28bとばね28cの調圧作用により弁体28dが
開動作し、配管22a及び22b並びに開放されている
起動弁29又は手動起動弁31を介して一次圧が徐々に
シリンダ38内に導入され、ピストン36が押し上げら
れ(図面では左の方へ)、連動する弁体35が開放さ
れ、一次側22から二次側24へ消火水が流入する。逆
に二次圧が所定の圧力よりも高い時には、フラム28b
とばね28cの調圧作用により弁体28dが閉動作し、
一次圧の流入量が減少し、シリンダ38内が減圧してピ
ストン36が下がり(図面では右の方へ)、連動する弁
体35が閉動作されるので一次側22から二次側24へ
の消火水の流入が減少し、この動作を繰り返して弁体3
5は所定の開度を維持することになる。
【0027】このようにしてNSバルブ21の開度調整
が行われ、二次圧を消火動作に適した所定の圧力例えば
二次側24の近傍で3.5kg/cm2に調圧する。また、調
圧パイロット弁28の操作室28aは、調圧のために開
放する弁体28dのピストン部の小孔28eを介して配
管25aにより二次側配管25へ連通されている。これ
により、二次側配管25内は、調圧パイロット弁28の
開動作時に昇圧するので、調圧パイロット弁28の調圧
作用により常時、所定の圧力に保持され、二次側配管2
の温度変化等による圧力降下時に少量の一次圧を補給す
る。この時、NSバルブ21は開放せず従って開放信号
(流水信号)は発生しない。同時に、ピストン36を介し
て圧力が背面へ流入して弁体35の摺動が緩慢になるの
で、調圧作用を行い易いという効果がある。
【0028】従って、火災が発生してNSヘッド8(図
1)が開栓する時には、直ちに消火活動に適した所定圧
の放水が可能であり、二次側配管25内の減圧に伴い、
調圧パイロット弁28の調圧作用によってNSバルブ2
1が開動作され、その弁体35の開度が調整されること
によって二次側配管25へは消火活動に適した所定圧の
消火水が供給される。
【0029】遠隔試験弁26及び手動試験弁27はNS
バルブ21の二次側24とドレイン管42との間で互い
に並列に接続されている。遠隔試験弁26は、破線で示
す電路により端子台39に接続されたモータ、電磁ソレ
ノイド等の電動部26aによって開閉され、NSヘッド
8の1個分と同等量の消火水がその開動作によって排水
されるように開口部分の大きさが設定されている。手動
試験弁31は、NSヘッド8の少なくとも1個分と同等
量の消火水がその開動作によって排水されるように開口
部分の大きさが設定され、NSバルブ21の二次側24
に設けた圧力計43の指針により排水試験時の二次側配
管25内の水圧が所定圧に維持されるかどうかを確認す
る。
【0030】排圧弁32は、その内部へ二次側24から
導入した消火水が許容圧(所定圧よりも若干高い値)を
超える時に、消火水をドレイン管42へ排水し、二次側
配管25内の圧力を所定圧に維持する。上述したように
二次圧は圧力計43で計測されるが、一次側配管23内
の消火水の一次圧はストレーナ41に接続された圧力計
44で計測される。
【0031】NSバルブ21の開放を検知する圧力スイ
ッチ45は、NSバルブ21の弁座33に形成され且つ
弁体35の閉動作時にこの弁体35によって閉じられて
いる流水検知室46からの配管22cに接続され、また
破線で示す電路により端子台39に流水信号を供給す
る。この配管22cはオリフィス47を介してドレイン
管42に接続されており、NSバルブ21の閉動作時に
は圧力スイッチ45を動作させた消火水が徐々に排水さ
れるようになっている。二次側配管系統の破損等による
大きい減圧を検知する圧力スイッチ48は、配管25a
に接続され、また破線で示す電路により端子台39に二
次圧低下信号を供給する。従って、この圧力スイッチ4
8は、NSヘッド8が例えば火災以外の何等かの理由で
開栓した場合に二次側配管25内の圧力低下を検知して
端子台39へ二次圧低下信号を供給し、もってNSヘッ
ド8の誤作動を警報することができる。
【0032】次にNSバルブユニット20の動作を詳し
く説明する。上述したように火災が発生してNS監視盤
80ひいてはNS中継器50から対応するNSバルブユ
ニット20の端子台39を介して与えられた起動信号が
電動部29aを動作させて起動弁29を開くと、この起
動弁29に設けられて全開位置で閉じる図示しないリミ
ットスイッチが作動することによってNSバルブ21の
待機状態を確認でき、給水本管6からNSバルブ21の
一次側配管23を通して一次側22に導入されていた消
火水は、NSヘッド8(図1)の開栓に伴う二次側24の
減圧に従って調圧パイロット弁28で調圧された後に、
開かれている起動弁29を通って徐々にシリンダ38に
入り、そのためピストン36は弁体35を弁座33から
ゆっくり離座させるので、一次側22の消火水は二次側
24ひいては二次側配管25へ徐々に導入される。配管
22c内の水圧の上昇によって圧力スイッチ45が動作
して端子台39にNSバルブ21が開動作したことを報
知する。以後は、調圧パイロット弁28の上述した調圧
作用により二次側配管25への消火水の導入が制御さ
れ、消火水は所定圧に減圧調整される。
【0033】その後、NSヘッド8(図1)からの放水
が継続していくと、この大きい放水量が図示しない圧力
空気槽等によって検知されて、ポンプユニット9(図
1)は起動され、給水本管6(図1)からNSバルブ2
1の一次側配管23に高圧の消火水が補給される。この
ように、NSヘッド8等への二次側配管25には所定圧
の消火水が充填されているので、NSヘッド8の開栓と
同時に消火水は放出され、消火動作に遅れは無い。
【0034】図6はこの発明の実施例1に使用されるN
S中継器50を一部ブロック図で示す配線図である。こ
のNS中継器50はNS監視盤80の伝送端末であっ
て、NSシステムの入出力機器であるNSバルブユニッ
ト20と電気的に接続されると共に、NS監視盤80と
も電気的に接続されている。NS中継器50は、更に、
NSバルブユニット20の状態を監視し且つこの監視状
態をコード化した情報信号としてNS監視盤80へ自己
アドレスと共に送信し、またNS監視盤80との間でコ
ード化した信号を送受信すると、アドレスによって自己
への命令かどうかを判別した後にこの信号を解析してN
Sバルブユニット20を制御(起動、復帰)する。
【0035】NS中継器50は制御回路51を備え、こ
の制御回路51は制御中枢であるマイクロプロセッサM
PU1、プログラムが格納されているメモリROM1、
信号やデータが格納されるメモリRAM1、NS中継器
50内の各部とのインターフェースIF11,IF12
及びIF13を有している。
【0036】NS中継器50中の、伝送回路52は、I
F13と接続され、後述する信号線S+,S−間をシリ
アル伝送によってNS監視盤80と送受信するものであ
って、図示しないA/D変換器やD/A変換器等で構成
されている。アドレス設定部53は、NS監視盤80と
送受信する場合に各NS中継器50を区別するためのア
ドレスを個別に設定する部分であって、例えば図示しな
いディップスイッチによってアドレスが設定される。電
源回路54は、後述する電源線PVC,PVからの例え
ばDC24Vの電源電圧を所定の電圧例えば20Vに変
換し、後述するリレーや応答回路に主に供給する。定電
圧回路55は、信号線S+,S−間から取り出した電圧
を3Vの定電圧に変換し、制御回路51にその電源電圧
として供給する。電圧監視回路56は、電源回路54か
ら供給される20Vの電圧を監視し、電源線PVC,P
Vの接続不良等による電圧低下を検知するとIF12を
介してMPU1に報知する。
【0037】リレーOは、図7のNSバルブユニット2
0中の起動弁29を開放制御するものであって、励磁さ
れた時にその接点o1及びo2を切り替えることにより
電源線PVCからの電圧が接点o1−後述する接点k1
−端子イ及びイ−後述する接点29d−電動部29a−
ダイオード29c−端子ロ及びロ−接点k2−接点o2
−アースPVを介して印加されるので、起動弁29が開
放される。そして接点29dはリミットスイッチで、電
動部29aが全開まで動作した時に機械的に切り替えら
れ、不要な電圧印加を防止する。しかしながら、リレー
Oの消磁時には図6及び図7に示した状態に復帰して逆
方向に電源電圧が印加されるので、起動弁29が閉止さ
れ、全開時と同様に、全閉時に図7の状態となり、逆電
圧の印加を防止している。これら接点29d、29eは
全開時や全閉時に切り替わるが、その逆へは少しの移動
で切り替わるものである。同様に、リレーTはNSバル
ブユニット20中の遠隔試験弁26を開放制御し、その
状態によって同様な接点26d、26eが切り替わる。
【0038】応答回路57は、起動弁29の全開及び全
閉、遠隔試験弁26の全開及び全閉等、NSバルブユニ
ット20の各部の動作による接点のオン/オフをフォト
カプラ等で検知する回路である。例えば起動弁29が全
開されると、PVC−o1−k1−イ及びイ−接点29
d(全開)−端子ハ及びハ−応答回路57−アースPV
により応答回路57は起動弁29の全開を検知する。リ
レーKは、自己保持機能を有するものであって、二次圧
低下用圧力スイッチ48の作動によりNSシステムがバ
ックアップ作動モードにある場合に後述するバックアッ
プ用電源線PKCの電圧で励磁された時にその接点k1
及びk2を切り替え、これによりPKC−k1−イ及び
イ−29d−29a−29c−ロ及びロ−k2−アース
PKで起動弁29を開放させる。
【0039】図8はこの発明の実施例1に使用されるN
S監視盤80を示すブロック図である。このNS監視盤
80は、自動火災報知設備からの火災信号を直接、取り
込み、NS中継器50を介してNSバルブユニット20
の起動制御を行い、NSヘッド8の開栓により警報を表
示すると共に自動火災報知設備への放水信号の移報処理
を行う。なお、図示しない補助散水栓については、消火
栓弁開放信号とポンプユニット9(図1)内の図示しない
主警報弁の信号とのANDにより警報表示を行う。NS
監視盤80は、状態監視機能を持っており、システム各
部を常時監視しており、保守点検の際などNSバルブ2
1の開閉で定位を外した場合、盤上に状態異常箇所を表
示、警報する。NS監視盤80の遠隔自動試験機能は、
プログラムされたシーケンスに基づき、全NSバルブ2
1に対して順次遠隔作動試験を実施し、動作機能をチェ
ックして異常があった場合にはその要因を表示、プリン
トアウトした上で、テスト異常警報を発する。また、N
S監視系の電路の自動断線監視も行え、その他、作動試
験、予備電源試験も容易に実施可能である。NS監視盤
80は、自動火災報知設備(自火報)故障時、試験点検
時にもNSシステムが機能するように通常の自火報連動
モードの他にNS単独作動モードを有する。単独作動時
には、NSバルブ二次圧低下により放水を開始できる。
また、NSシステムの故障時には、バックアップ作動モ
ードを有し、消火設備としての機能ダウンを防止し、バ
ックアップ作動モードにより最低限の放水機能を確保で
きる。
【0040】NS監視盤80は制御回路81を備え、こ
の制御回路81は制御中枢であるマイクロプロセッサM
PU2、プログラムが格納されているメモリROM2、
信号やデータが格納されるメモリRAM2、NS監視盤
80の各部とのインターフェースIF21,IF22及
びIF23を有している。
【0041】NS監視盤80中の、伝送回路82は、I
F22と接続され、信号線S+,S−間をシリアル伝送
によって各NS中継器50と送受信するものであって、
図示しないワンチップマイコンによって制御されてい
る。警報器83は、IF23と接続された例えばブザー
である。電源回路84は、AC100Vの商用電源電圧
を例えばDC24Vの定電圧に変換して必要な個所に供
給する回路であり、各NS中継器50並びに後述する火
災情報検出部へ電源線PVC,PVによって動作時の電
源を供給しており、そして商用電源ダウン時の予備電源
84aを有している。表示制御回路86は、IF21と
接続され、盤面の液晶表示LCDの表示、各種の発光ダ
イオードLEDの点灯、及びスイッチSWの入力監視を
行う。バックアップ用電源回路87は、スイッチSWか
らのバックアップ入力によりAC100Vの商用電源電
圧を例えばDC24Vの定電圧に変換し、各NS中継器
50へ電源線PKC,PKによってバックアップ電源を
供給する回路であり、バックアップ用予備電源87aを
有している。火災情報検出部90は、後述するように火
報用信号線5を介して火災感知器1と火災受信機4の間
で行われているコード化された信号の送受信による情報
を分岐信号線13を介して直接、取り込むユニットであ
る。各ユニットは、図示しないマイコンを有し、入出力
される情報を伝送回路82へシリアル伝送で送受信して
いる。従って、各ユニットは、NS中継器50と同等の
アドレスを有し、伝送回路82が各NS中継器50と信
号の送受を行うのと同様に信号の送受を行う。
【0042】図10は図8のNS監視盤80中の火災情
報検出部90の詳しいブロック図である。この火災情報
検出部90は制御回路91を備え、この制御回路91は
制御中枢であるマイクロプロセッサMPU3、プログラ
ムが格納されているメモリROM3、信号やデータが格
納されるメモリRAM3、火災情報検出部90内の各部
とのインターフェースIF31,IF32及びIF33
を有している。
【0043】火災情報検出部90中の、伝送回路92
は、IF32と接続され、信号線S+,S−間をシリア
ル伝送によってNS監視盤80の伝送回路82と送受信
するものであって、図示しないA/D変換器やD/A変
換器等で構成されている。アドレス設定部93は、IF
33と接続され、NS監視盤80の伝送回路82と送受
信する場合に各火災情報検出部90を区別するためのア
ドレスを個別に設定する部分であって、例えば図示しな
いディップスイッチによってアドレスが設定される。電
源回路94は、電源線PVC,PVからの例えばDC2
4Vの電源電圧を所定の電圧例えば20Vに変換する。
定電圧回路95は、信号線S+,S−間から取り出した
電圧を3Vの定電圧に変換し、制御回路91にその電源
電圧として供給する。情報検出回路96は、IF31と
接続され、火災受信機4と火災感知器1の間でやりとり
されているコード化された信号の送受信による情報を、
分岐信号線13を介して直接、NS監視盤80に取り込
んで利用する回路である。なお、図示の例では情報検出
回路96は、火災情報検出部90の内部に設けらけてい
るが、外部の分岐信号線側に設けても良い。
【0044】次に、この発明の実施例1の動作を以下に
詳しく説明する。図12は通常監視モード及びこの通常
監視モードにおける故障時の動作フローを示す図であ
る。 (1) 通常監視モード ステップS1にて火災が発生すると、ステップS2にて
自動火災報知設備の煙や熱等を検知した火災感知器1が
作動するか、或は火災の発見者が発信機押釦を押すこと
により火災中継器2(図10には示さない)から火報用
信号線5を介して、更には分岐信号線13を介してそれ
ぞれ火災受信機4、NS監視盤80が火災信号を受信す
る。そうすると、火災受信機4はステップS3にて火災
報知動作を行う(火災表示)と共にNS監視盤80はス
テップS4にて火災発生位置を判別し(階別処理)且つ
NSバルブ起動信号を火災発生位置に対応するNS中継
器50へ送出する。起動信号を受けたNS中継器50は
ステップS5にてNSバルブユニット20中の起動弁2
9を開放動作させ、この起動弁29が全開して待機状態
となると、NSバルブユニット20はNS中継器50を
介してNS監視盤80へ起動弁29の開放信号を送出す
る。起動弁29の開放信号を受けたNS監視盤80はス
テップS6にて当該階の起動弁29が開放したことを表
示する。
【0045】ステップS7にてのNSバルブ21の待機
状態に続いて、ステップS8にてNSヘッド8が開栓す
ることにより二次側配管25内の二次圧が低下すると、
ステップS9にてNSバルブ21が開放され、圧力スイ
ッチ45が流水を検知すると、NS中継器50は流水信
号をNS監視盤80へ送出する。ステップS10にてN
S監視盤80は放水区域を表示したり警報動作を行った
りする。
【0046】その後、ステップS11にてNSヘッド8
は調圧された消火水を放水し、そのためステップS12
にて圧力空気槽(図示しない)の圧力が低下して圧力ス
イッチ(図示しない)が作動すると、ステップS13に
てポンプユニット9が自動起動される。このことは、N
S中継器50によりステップS14にてNS監視盤80
に表示される。その後、ステップS15にてNSバルブ
21は調圧された消火水を供給し、ステップS16にて
火災の消火に至る。
【0047】(2) 単独作動モード 図13は単独作動モードにおける動作フローを示す図で
ある。この単独作動モードは、火災受信機4が点検等の
状態にある場合に用いられるモードである。ステップS
41にて火災が発生し、その熱によりステップS42に
てNSヘッド8が開栓し、ステップS43にてNSバル
ブ21の二次側配管25内の圧力が低下したことを二次
圧低下用圧力スイッチ48が検知すると、NS中継器5
0は二次圧低下信号をNS用信号線12を介してNS監
視盤80に送出する。このNS監視盤80は受信した二
次圧低下信号を火災信号として認識し、ステップS44
にて火災表示を行うと共にNSバルブ起動信号を当該N
S中継器50へ送出する。起動信号を受けたNS中継器
50はステップS45にてNSバルブユニット20中の
起動弁29を開放動作させ、この起動弁29が全開して
待機状態となると、NSバルブユニット20はNS中継
器50を介してNS監視盤80へ起動弁29の開放信号
を送出する。起動弁29の開放信号を受けたNS監視盤
80はステップS46にて当該階の起動弁29が開放し
たことを表示する。
【0048】ステップS42にてNSヘッド8が開栓し
ているので、ステップS47にてNSバルブ21が開放
され、圧力スイッチ45が流水を検知すると、NS中継
器50は流水信号をNS監視盤80へ送出する。ステッ
プS48にてNS監視盤80は放水区域を表示したり警
報動作を行ったりする。
【0049】その後、ステップS49にてNSヘッド8
は調圧された消火水を放水し、そのためステップS50
にて圧力空気槽(図示しない)の圧力が低下して圧力ス
イッチ(図示しない)が作動すると、ステップS51に
てポンプユニット9が自動起動される。このことは、N
S中継器50によりステップS52にてNS監視盤80
に表示される。その後、ステップS53にてNSバルブ
21は調圧された消火水を放水し、ステップS54にて
火災の消火に至る。
【0050】次に、この発明の実施例1のシステム維持
管理について説明する。 (1) 遠隔試験シーケンス 静的なシステムの異常発見は状態監視により行われてい
るが、動的な信頼性は遠隔試験の実施により確認するこ
とができる。この試験では、NSヘッド動作時と等価な
流水を遠隔操作で行い、NSバルブ等の制御警報機能を
自動的に試験し、機能確認することが可能である。NS
バルブ21は、従来のスプリンクラ消火設備に設けられ
ている端末試験弁に相当する遠隔試験機能を内蔵してい
て、NS監視盤80上の試験開始ボタンの操作により、
各階に設けられたNSバルブユニット20に対して所定
のプログラムされたシーケンスに従う試験を実行し、N
Sバルブユニット20、NS監視盤80の制御機能の確
認をステップごとに行う。
【0051】(2) 遠隔自動試験 上記遠隔試験を(指定された範囲の)アドレスの若いN
Sバルブ21から順次行う。試験終了後、正常の場合に
は正常表示の上、通常の監視モードに戻る。試験中に異
常があった場合には、異常箇所および異常原因を図示し
ない内蔵プリンタで印字していき、終了後、通常の監視
モードに戻る。 (3) 自動断線監視 NS監視盤80及びNS中継器50間の電路を常時監視
し、断線時には警報表示する。 (4) 作動試験 NS監視盤80の信号の受信、警報機能が正常に作動す
るかどうかを確認する試験である。制御盤(図示しな
い)の作動試験スイッチの操作で開始する。 (5) 予備電源試験 NS監視盤80中の予備電源84a及び87aの異常を
自動的に試験する。
【0052】上記実施例1であるNSシステムでは、動
作した火災感知器1が火災信号を火報用信号線5へ送出
し、NS監視盤80は分岐信号線13を介して取り込ん
だ火災信号から火災発生階を判別して該当階のNS中継
器20に起動命令を送出しているが、火災感知器1から
は検出値を送出し、NS監視盤80において火災を判別
してもよい。従って、この発明としては、NSヘッド8
の設けられている階における火災を該当階の火災感知器
1の信号により火報用信号線5及び分岐信号線を介して
NS監視盤80に取り込み、NS監視盤80が該当階の
NS中継器20に起動信号を送出するものであればよ
い。また、地区弁装置において、上記実施例では、起動
弁29の開放制御によりNSバルブ21をいわゆる加圧
開放可能な状態としているが、この発明では、ヘッドの
開栓時に放水可能な状態にできればよく、NSバルブ2
1である本弁は、加圧開放型に限らず、いわゆる減圧開
放型や電動式で直接開放されるものであってもよい。
【0053】実施例2.図2は、この発明に係るスプリ
ンクラ消火設備の実施例2を自動火災報知設備と一緒に
示す概略構成図である。図2のNSシステムが図1のN
Sシステムと違う点は、火報用信号線5とNS監視盤8
0を接続する分岐信号線13の代わりに、火報用信号線
5に設けられてその磁場を検出する磁場検出部14及び
分岐信号線13と同様に磁場検出部14とNS監視盤8
0Aを接続する分岐信号線13Aを用いることであっ
て、他はNS監視盤80の一部の構成を除けば全く同じ
である。
【0054】図9はこの発明の実施例2に使用されるN
S監視盤80Aを示すブロック図である。このNS監視
盤80Aが図8のNS監視盤80と違う点は、火災情報
検出部90の代わりに、分岐信号線13A及び磁場検出
部14を介して火報用信号線5に接続された火災情報検
出ユニット100を用いることであって、他はNS監視
盤80と全く同じである。
【0055】図11は図9のNS監視盤80A中の火災
情報検出ユニット100の詳しいブロック図である。こ
の火災情報検出ユニット100も、NS監視盤80Aが
火災感知器1からの信号を授受するためのユニットであ
り、制御回路101を備えている。この制御回路101
は、図9に示したのと同様なMPU4,ROM4,RA
M4,IF41,IF42及びIF43を有している。
【0056】火災情報検出ユニット100中の、伝送回
路102は、IF42と接続され、信号線S+,S−間
をシリアル伝送によってNS監視盤80Aの伝送回路8
2と送受信するものであって、図示しないA/D変換器
やD/A変換器等で構成されている。アドレス設定部1
03は、IF43と接続され、NS監視盤80Aの伝送
回路82と送受信する場合に各火災情報検出ユニット1
00を区別するためのアドレスを個別に設定する部分で
あって、例えば図示しないディップスイッチによってア
ドレスが設定される。電源回路104は、電源線PV
C,PVからの例えばDC24Vの電源電圧を所定の電
圧例えば20Vに変換する。定電圧回路105は、信号
線S+,S−間から取り出した電圧を3Vの定電圧に変
換し、制御回路101にその電源電圧として供給する。
誘導電流検出回路106は、IF41と接続され、火災
受信機4と火災感知器1の間でやりとりされているコー
ド化された信号の送受信による情報を、磁場検出部14
及び分岐信号線13Aを介して直接、NS監視盤80A
に取り込んで利用する回路である。なお、図示の例では
誘導電流検出回路106は、火災情報検出ユニット10
0の内部に設けらけているが、外部の分岐信号線側に設
けても良い。
【0057】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、ビル等の建物の
複数の階を貫通して延びる給水本管及びこの給水本管か
ら前記複数の階の各々ごとに枝分かれして延びる枝管
と、各枝管に設けられた多数のスプリンクラヘッドと、
前記給水本管と各枝管との間に設けられ、前記多数のス
プリンクラヘッドへ消火水を供給する地区弁装置と、各
地区弁装置と電気的に接続され、対応する地区弁装置の
状態を監視すると共に前記対応する地区弁装置を制御す
るスプリンクラ中継器と、各スプリンクラ中継器と共通
の信号線を介して接続されたスプリンクラ監視盤と、各
階に設けられた多数の火災感知器と、これら火災感知器
と共通の他の信号線を介して接続され、前記火災感知器
の状態を監視する火災受信機とを備え、前記火災感知器
は、火災の発生を検出すると、火災信号を前記他の信号
線を介して送出し、前記火災受信機は、前記火災信号を
受信すると、地区音響装置を鳴動させたり表示装置に火
災表示させたりし、前記スプリンクラ監視盤は、前記他
の信号線とその分岐信号線を介して接続され、前記火災
信号に基づいて火災発生階のスプリンクラ中継器に起動
信号を送出し、このスプリンクラ中継器は、前記起動信
号に基づいて前記対応する地区弁装置中の起動弁を開放
制御するので、火災受信機とNS監視盤の間に特定の移
報ユニットを設けなくても火災信号をNS監視盤に取り
込むことが可能であり、既存の建物にNSユニットを設
置する場合に、既存の自動火災報知設置をそのまゝ利用
することができるという効果を奏する。
【0058】請求項2に係る発明は、ビル等の建物の複
数の階を貫通して延びる給水本管及びこの給水本管から
前記複数の階の各々ごとに枝分かれして延びる枝管と、
各枝管に設けられた多数のスプリンクラヘッドと、前記
給水本管と各枝管との間に設けられ、前記多数のスプリ
ンクラヘッドへ消火水を供給する地区弁装置と、各地区
弁装置と電気的に接続され、対応する地区弁装置の状態
を監視すると共に前記対応する地区弁装置を制御するス
プリンクラ中継器と、各スプリンクラ中継器と共通の信
号線を介して接続されたスプリンクラ監視盤と、各階に
設けられた多数の火災感知器と、これら火災感知器と共
通の他の信号線を介して接続され、前記火災感知器の状
態を監視する火災受信機とを備え、前記火災感知器は、
火災の発生を検出すると、火災信号を前記他の信号線を
介して送出し、前記火災受信機は、前記火災信号を受信
すると、地区音響装置を鳴動させたり表示装置に火災表
示させたりし、前記スプリンクラ監視盤は、前記火災信
号に基づいて火災発生階のスプリンクラ中継器に起動信
号を送出し、このスプリンクラ中継器は、前記起動信号
に基づいて前記対応する地区弁装置中の起動弁を開放制
御するので、請求項1に係る発明と同じ効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るNSシステムの実施例1を従来
周知の自動火災報知設備と一緒に示す概略構成図であ
る。
【図2】NSシステムの実施例2を示す概略構成図であ
る。
【図3】全てのNS中継器を複数のグループに分けた例
を示す図である。
【図4】図3の動作例を説明する図である。
【図5】この発明の実施例に使用されるNSバルブユニ
ットを示す概略構成図である。
【図6】この発明の実施例に使用されるNS中継器を一
部ブロック図で示す配線図である。
【図7】図5のNSバルブユニットの電気関係部分を示
す配線図である。
【図8】この発明の実施例1に使用されるNS監視盤を
示すブロック図である。
【図9】この発明の実施例2に使用されるNS監視盤を
示すブロック図である。
【図10】図8のNS監視盤中の火災情報検出部を詳し
く示すブロック図である。
【図11】図9のNS監視盤中の火災情報検出ユニット
を詳しく示すブロック図である。
【図12】通常監視モードの動作フローを示す図であ
る。
【図13】単独作動モードの動作フローを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 火災感知器 2 火災中継器 4 火災受信機 B1F〜4F 建物の階 5 火報用信号線 6 給水本管 7 枝管 8 NSヘッド 12 NS用信号線 13,13A 分岐信号線 14 磁場検出部 20 NSバルブユニット 50 NS中継器 80,80A NS監視盤 90 火災情報検出部 96 情報検出回路 100 火災情報検出ユニット 106 誘導電流検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビル等の建物の複数の階を貫通して延び
    る給水本管及びこの給水本管から前記複数の階の各々ご
    とに枝分かれして延びる枝管と、 各枝管に設けられた多数のスプリンクラヘッドと、 前記給水本管と各枝管との間に設けられ、前記多数のス
    プリンクラヘッドへ消火水を供給する地区弁装置と、 各地区弁装置と電気的に接続され、対応する地区弁装置
    の状態を監視すると共に前記対応する地区弁装置を制御
    するスプリンクラ中継器と、 各スプリンクラ中継器と共通の信号線を介して接続され
    たスプリンクラ監視盤と、 各階に設けられた多数の火災感知器と、 これら火災感知器と共通の他の信号線を介して接続さ
    れ、前記火災感知器の状態を監視する火災受信機と、 を備え、 前記火災感知器は、火災の発生を検出すると、火災信号
    を前記他の信号線を介して送出し、 前記火災受信機は、前記火災信号を受信すると、地区音
    響装置を鳴動させたり表示装置に火災表示させたりし、 前記スプリンクラ監視盤は、前記他の信号線とその分岐
    信号線を介して接続され、前記火災信号に基づいて火災
    発生階のスプリンクラ中継器に起動信号を送出し、 このスプリンクラ中継器は、前記起動信号に基づいて前
    記対応する地区弁装置中の起動弁を開放制御する、 ことを特徴とするスプリンクラ消火設備。
  2. 【請求項2】 ビル等の建物の複数の階を貫通して延び
    る給水本管及びこの給水本管から前記複数の階の各々ご
    とに枝分かれして延びる枝管と、 各枝管に設けられた多数のスプリンクラヘッドと、 前記給水本管と各枝管との間に設けられ、前記多数のス
    プリンクラヘッドへ消火水を供給する地区弁装置と、 各地区弁装置と電気的に接続され、対応する地区弁装置
    の状態を監視すると共に前記対応する地区弁装置を制御
    するスプリンクラ中継器と、 各スプリンクラ中継器と共通の信号線を介して接続され
    たスプリンクラ監視盤と、 各階に設けられた多数の火災感知器と、 これら火災感知器と共通の他の信号線を介して接続さ
    れ、前記火災感知器の状態を監視する火災受信機と、 を備え、 前記火災感知器は、火災の発生を検出すると、火災信号
    を前記他の信号線を介して送出し、 前記火災受信機は、前記火災信号を受信すると、地区音
    響装置を鳴動させたり表示装置に火災表示させたりし、 前記スプリンクラ監視盤は、前記他の信号線とその磁場
    を検出する磁場検出部及び分岐信号線を介して接続さ
    れ、前記火災信号に基づいて火災発生階のスプリンクラ
    中継器に起動信号を送出し、 このスプリンクラ中継器は、前記起動信号に基づいて前
    記対応する地区弁装置中の起動弁を開放制御する、 ことを特徴とするスプリンクラ消火設備。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11235394A (ja) * 1998-02-23 1999-08-31 Nohmi Bosai Ltd 駐車場の消火設備
JP2015128692A (ja) * 2015-04-14 2015-07-16 能美防災株式会社 予作動式消火設備の制御システムおよび制御方法
JP2020157014A (ja) * 2019-03-28 2020-10-01 ホーチキ株式会社 防災システム、及び制御装置

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