JPH07284213A - ケーブル電線の支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な装置により、確実にケーブル電線を支
持できるケーブル電線の支持装置を提供する。 【構成】 天井スラブＡにガイドレール１を設け、該ガ
イドレール１に、ケーブル電線Ｂを保持する複数の吊金
具２を移動自在に吊下げ係合した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は天井スラブのコンクリー
トを打設するに際して、該天井スラブに付設するケーブ
ル電線の支持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば図６で示す如く天井スラブ
ａにケーブル電線ｂを付設するのに、該天井スラブａか
ら下方に突出した梁ｃ、ｃの両端にメッセンジャー・ワ
イヤーｄを緊張固定し、或いは該メッセンジャー・ワイ
ヤーｄのスパンが長い場合には、中途で該メッセンジャ
ー・ワイヤーｄの弛みを防止するために弛み防止用吊ボ
ルトｅを、前記天井スラブａと前記メッセンジャー・ワ
イヤーｄとの間に介在させた後、該メッセンジャー・ワ
イヤーｄに係止したケーブルハンガーｆに前記ケーブル
電線ｂを係合させる支持方法が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来のケー
ブル電線の支持方法によると１本のメッセンジャー・ワ
イヤーでは、そのサイズにより吊り配線できるケーブル
電線数に限度があり、メッセンジャー・ワイヤーの本数
を増加する必要があると共に、前記メッセンジャー・ワ
イヤーのスパンが長い場合には、該メッセンジャー・ワ
イヤーの弛みを防止するために該メッセンジャー・ワイ
ヤーの弛み防止用吊ボルトの施工工程が必要になる等の
問題点を有していた。

【０００４】本発明は上記の問題点を解決し、簡易な装
置により、容易にケーブル電線を支持することができる
ケーブル電線の支持装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、天井スラブにガイドレールを設け、該ガイ
ドレールに、ケーブル電線を保持する複数の吊金具を移
動自在に吊下げ係合したことを特徴とする。

【０００６】

【作用】請求項１に記載のケーブル電線の支持装置によ
ると天井スラブにガイドレールを設け、該ガイドレール
にケーブル電線を保持する複数の吊金具を移動自在に吊
下げ係合した。かくて前記ガイドレールから前記ケーブ
ル電線が容易に落下しない。

【０００７】請求項２に記載のケーブル電線の支持装置
によると前記天井スラブに溝を形成し、該溝内に前記ガ
イドレールを固定すると共に、該ガイドレールの一端の
該溝内に、前記吊金具を該ガイドレールに挿入係合させ
るための空隙を形成した。かくて前記吊金具が劣化した
場合の交換が容易になる。

【０００８】請求項３に記載のケーブル電線の支持装置
によると前記天井スラブの下面に前記ガイドレールを固
定した。かくて該ガイドレールの取り付け及び交換が容
易となる。

【０００９】請求項４に記載のケーブル電線の支持装置
によると前記ガイドレールは断面略Ｃ字形に形成した。
かくて該ガイドレールから前記吊金具が容易に離脱しな
い。

【００１０】請求項５に記載のケーブル電線の支持装置
によると前記吊金具はその上方部が前記ガイドレールの
断面Ｃ字形の両内側縁に吊下係合可能なＴ字形に形成さ
れていると共に下方部が前記ケーブル電線を保持可能に
一側或いは両側に略Ｕ字状に形成されている。かくて前
記ケーブル電線の保持支承が確実となる。

【００１１】請求項６に記載のケーブル電線の支持装置
によると前記ガイドレールは断面Ｉ字形に形成した。か
くて該ガイドレールに前記吊金具の係合が容易となる。

【００１２】請求項７に記載のケーブル電線の支持装置
によると前記吊金具は上方部が前記ガイドレールの下端
の両フランジ部の上面に係合可能な突起部を有する二股
状に形成されていると共に、下方部が前記ケーブル電線
を保持可能に一側或いは両側に略Ｕ字状に形成されてい
る。かくて安全確実に前記ケーブル電線を支承すること
ができる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の第１実施例を図１と図２で説
明する。

【００１４】１はガイドレールを示し、該ガイドレール
１は断面がＣ字形であると共に、天井スラブＡの下面に
形成された溝１ａ内に固定されている。

【００１５】２は吊金具を示し、該吊金具２は上方部が
前記ガイドレール１の断面Ｃ字形の両内側縁に吊下係合
可能なＴ字形に形成されると共に、下方部にケーブル電
線Ｂを抱持するＵ字状の支承杆２ａを有している。

【００１６】次に上記実施例の使用について説明する。

【００１７】先ず、作業員が天井スラブＡを打設すると
共に、該天井スラブＡの下面に溝１ａを形成する。そし
て該溝１ａ内にガイドレール１を固定すると共に、前記
ガイドレール１の一端の該溝１ａ内の空隙１ｂから前記
吊金具２を挿入して前記ガイドレール１の断面Ｃ字形の
両内側縁に吊下係合する。

【００１８】そして前記吊金具２の下部に設けたＵ字状
の支承杆２ａにケーブル電線Ｂを載置して固定すること
により、一連の作業が完了する。

【００１９】図３は本発明の第２実施例を示し、この実
施例においては、前記天井スラブＡに溝１ａを形成せず
に該天井スラブＡの下面に前記ガイドレール１を直接固
定しており、該ガイドレール１の取付或いは固定が容易
となる。

【００２０】図４は本発明の第３実施例を示し、この実
施例においては、前記ガイドレール１を断面Ｉ形に形成
して該ガイドレール１を前記溝１ａ内に固定すると共
に、前記吊金具１の上方部を二股状に形成してその上端
部の内側に突起部２ｂを形成し、該突起部２ｂにおいて
前記ガイドレール１のフランジ部の上面に摺動自在に構
成した。かくて該ガイドレール１の材料の節約が図れる
と共に安全確実にケーブル電線Ｂを支承することができ
る。

【００２１】尚、この実施例においても第２実施例の如
くガイドレール１を天井スラブＡの下面に直接固定して
もよい。

【００２２】図５は本発明の第４実施例を示し、この実
施例においては吊金具１の下方部において両側にＵ字状
部を形成し、ケーブル電線を多く保持できる。

【００２３】

【発明の効果】上記のように本発明によると、天井スラ
ブにガイドレールを設け、該ガイドレールに複数の吊金
具を移動自在に吊下げ係合してこれら吊金具によりケー
ブル電線を保持するようにしたので、従来の如くメッセ
ンジャー・ワイヤーの弛みを防止するための吊ボルトの
取付けを必要とせずにケーブル電線を確実に保持する効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例の正面断面図である。

【図２】図１のII−II截断面図である。

【図３】本発明の第２実施例の断面図である。

【図４】本発明の第３実施例の断面図である。

【図５】本発明の第４実施例の吊下具の個所の断面図で
ある。

【図６】従来の実施例の正面断面図である。

【符号の説明】

１ ガイドレール 1a 溝 1b 空隙 ２ 吊金具 2a 支承杆

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 天井スラブにガイドレールを設け、該ガ
   イドレールに、ケーブル電線を保持する複数の吊金具を
   移動自在に吊下げ係合したことを特徴とするケーブル電
   線の支持装置。
2. 【請求項２】 前記天井スラブに溝を形成し、該溝内に
   前記ガイドレールを固定すると共に、該ガイドレールの
   一端の該溝内に、前記吊金具を該ガイドレールに挿入係
   合させるための空隙を形成したことを特徴とする請求項
   １に記載のケーブル電線の支持装置。
3. 【請求項３】 前記天井スラブの下面に、前記ガイドレ
   ールを固定したことを特徴とする請求項１に記載のケー
   ブル電線の支持装置。
4. 【請求項４】 前記ガイドレールは、断面略Ｃ字形に形
   成されていることを特徴とする請求項１に記載のケーブ
   ル電線の支持装置。
5. 【請求項５】 前記吊金具はその上方部が前記ガイドレ
   ールの断面Ｃ字形の両内側縁に吊下係合可能なＴ字形に
   形成されていると共に下方部が前記ケーブル電線を保持
   可能に一側或いは両側に略Ｕ字状に形成されていること
   を特徴とする請求項４に記載のケーブル電線の支持装
   置。
6. 【請求項６】 前記ガイドレールは、断面Ｉ字形に形成
   されていることを特徴とする請求項１に記載のケーブル
   電線の支持装置。
7. 【請求項７】 前記吊金具は上方部が前記ガイドレール
   の下端の両フランジ部の上面に係合可能な突起部を有す
   る二股状に形成されていると共に、下方部が前記ケーブ
   ル電線を保持可能に一側或いは両側に略Ｕ字状に形成さ
   れていることを特徴とする請求項６に記載のケーブル電
   線の支持装置。