JPH07281297A - マルチ画像投射装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】マルチ画像投射装置に関し、室内光によるコン
トラストの低下を防止できるようにしたマルチ画像投射
装置の提供を目的とする。 【構成】 前面にスクリーン２を有するキャビネット３
と、このキャビネット３内のスクリーン２の下方に配置
した複数台のプロジェクタ１と、複数台のプロジェクタ
１から出射された光をほぼ平行方向に反射させる第１ミ
ラー４と、各プロジェクタ１の出射光をスクリーン２に
向かって反射する最終ミラー６とを有するマルチ画像投
射装置において、上記最終ミラー６がこの最終ミラー６
に各プロジェクタ１の出射光が下方から入射し、前方の
スクリーン２に向かって反射するように床面に対して所
定のあおり角で配置される構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マルチ画像投射装置に
係り、特に室内光によるコントラストの低下を防止でき
るようにしたマルチ画像投射装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】メディア技術が高度化した今日では、遠
隔地間でテレビジョン画像を利用して会議を行う、いわ
ゆる、テレビ会議システムが普及しつつあり、このテレ
ビ会議システムでは臨場感を高めるためにプロジェクタ
が出射する画像を大画面のスクリーンに投射する大型表
示装置が用いられる。

【０００３】この大画面表示装置としては、単一のプロ
ジェクタを内蔵するものもあるが、図４に示すように、
光源ランプ１０１と、例えば液晶表示パネル（ＬＣＤパ
ネル）などの画像形成部１０２と、投射レンズ１０３と
を備える複数台のプロジェクタ１００の画像をスクリー
ン２００上で合成したり、重畳させたりするマルチ画像
投射システムが用いられる。

【０００４】このマルチ画像投射システムは、単一のプ
ロジェクタを用いる場合に比べて、各プロジェクタ１０
０の画像を合成することによりスクリーン２００上の画
素数を増加させて解像度を高めたり、各プロジェクタ１
００の画像を重畳させることにより各画素の輝度を高め
て室内光によるコントラストの低下を防止できる。

【０００５】具体的には、図５及び図６に示すように、
キャビネット３００内の下部に４台のプロジックタ１０
０が２台ずつ平行に、かつ、前後方向、即ち、スクリー
ン２００の表裏方向に対向して設けられ、各プロジェク
タ１００の中間に配置された第１ミラー４００で各プロ
ジェクタ１００の出射光を上向きに反射し、更に、第１
ミラー４００の上方に配置された第２ミラー５００でキ
ャビネット３００内のスクリーン２００の後方に配置さ
れた最終ミラー６００に反射し、この最終ミラー６００
からスクリーン２００に反射してスクリーン２００に各
プロジェクタ１００による合成画像あるいは重畳画像を
結像させるようにしている。

【０００６】図６に示すように、キャビネット３００
は、前面カバー３０１と、左右の各側面カバー３０２
と、上面カバー３０３を有し、後面は開放されている。
又、各側面カバー３０２の下部の側面は開放され、この
３方の側面が開放された空間に各プロジェクタ１００及
び第１ミラー４００が配置される。更に、スクリーン２
００は各側面カバー３０２によって囲まれた空間の前面
に形成された開口部に配置される。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】この従来のマルチ画像
投射装置では、開放されているキャビネット３００の後
面及びスクリーン２００を通して室内光、特に天井方向
からの光（以下、天井光という。）が最終ミラー６００
に入射してスクリーン２００に反射されるため、コント
ラストが低下するという問題がある。

【０００８】本発明は、上記の事情を鑑みてなされたも
のであり、室内光によるコントラストの低下を防止でき
るようにしたマルチ画像投射装置を提供することを目的
とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、前面にスクリーンを有するキャビネット
と、このキャビネット内のスクリーンの下方で互いに対
向させた複数台のプロジェクタと、複数台のプロジェク
タから互いに対向する方向に出射された光を平行方向に
反射させる第１ミラーと、各プロジェクタの出射光をス
クリーンに向かって反射する最終ミラーとを有するマル
チ画像投射装置において、上記最終ミラーがこの最終ミ
ラーに各プロジェクタの出射光が下方から入射し、前方
のスクリーンに向かって反射するように床面に対して所
定のあおり角で配置されることを特徴とする。

【００１０】

【作用】本発明においては、スクリーンを通して入射す
る天井光が最終ミラーによって各プロジェクタからスク
リーンに至る光路から遮断され、スクリーンに入射しな
くなるので、天井光によるコントラストの低下が防止さ
れる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例に係るマルチ画像投
射装置を図面に基づいて具体的に説明する。

【００１２】図１の側面図、図２の正面図及び図３の平
面図に示すように、本発明の一実施例に係るマルチ画像
投射装置は、前面にスクリーン２を有するキャビネット
３と、このキャビネット３内のスクリーン２の下方で垂
直面方向に並べて配置された４台のプロジェクタ１を備
える。

【００１３】上記プロジェクタ１は垂直面に配置してあ
ればよいが、ここでは、点検作業や調整作業をキャビネ
ット３の前面から行えるようにするため、スクリーン２
と平行でキャビネット３の前面に近い垂直面に、左右に
２台ずつ分けて互いに対向させ、かつ、左右に分けられ
た各２台が上下に並ぶように配置される。

【００１４】又、このマルチ画像投射装置は、左右２群
のプロジェクタ１の間に配置され、各プロジェクタ１か
ら出射された光をほぼ平行に後方に反射させる第１ミラ
ー４と、ギャビネット３内の後下部に配置され、第１ミ
ラー４の反射光を上向きに反射して最終ミラー６に入射
させる第２ミラー５と、第２ミラー５の反射光をスクリ
ーン２に向かって反射するように、キャビネット３内で
スクリーン２の後方に、床面に対して所定のあおり角α
を持つように配置された最終ミラー６とを有する。

【００１５】更に、このマルチ画像投射装置には、上記
第１ミラー４からこの第２ミラー５との間の光路の上側
にはこの第２ミラーからスクリーン２に直接に向かう反
射光を遮断する遮光板７が設けられている。

【００１６】加えて、図２及び図３に示すように、各プ
ロジェクタ１及び第１ミラー４は前面が開放された共通
の投射ユニットベース８に支持させてあり、図２に示す
ようにキャビネット３の前面下部に形成した開口９から
これらプロジェクタ１及び第１ミラー４の保守点検がで
きるようにしてある。

【００１７】このマルチ画像投射装置では、スクリーン
２を通して最終ミラー６に入射する天井光は、この最終
ミラー６によって遮断され、あるいは、後方に反射され
るので、スクリーン２に向かうことはなく、従って、天
井光によって画像のコントラストが低下する恐れはなく
なる。

【００１８】又、最終ミラー６と第２ミラー５との間か
ら室内光が第２ミラー５に入射し、スクリーン２の方向
に反射されるおそれがあるが、この反射光は遮光板７に
よって遮断されるので、このような室内光がスクリーン
２に入射して画像のコントラストを低下させる恐れもな
い。

【００１９】加えて、各プロジェクタ４が互いに２台ず
つ上下に平行配置されると共に、スクリーン２の幅方
向、即ち、左右方向に対向させてあるので、キャビネッ
ト３の前面の開口９から簡単に観察したり、整備したり
することができ、各ブロジェクタが互いに２台ずつ左右
に平行配置されると共に、スクリーン２の表裏方向、即
ち、前後方向に対向させてある従来例に比べて、保守及
び点検が容易になる。

【００２０】特に、このようにキャビネット３の前面か
らの整備が容易になることにより、各プロジェクタ１の
ＬＣＤパネル等の画像形成部の位置調整をすることが容
易になり、各プロジェクタ１からスクリーン２に投射さ
れる画像の位置をこの画像形成部の位置調整のみによっ
て調整できるようになる。

【００２１】上記の実施例では、第１ミラー４から最終
ミラー６までの光路上に配置される中間ミラーとして１
枚の第２ミラー５のみを設けているが、２枚以上の中間
ミラーを設けるようにしてもよい。

【００２２】又、プロジェクタ１の台数は２台以上の複
数台であればよく、特に偶数台に限定されるものではな
い。

【００２３】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、最終
的に光をスクリーンに向けて反射させる最終ミラーがこ
の最終ミラーに各プロジェクタの出射光が下方から入射
し、前方のスクリーンに反射するように床面に対して所
定のあおり角で配置されるので、天井光が最終ミラーで
反射されてスクリーンに入射する恐れがなくなり、天井
光によるコントラストの低下が生じる恐れがなくなる。

【００２４】本発明において、特に第１ミラーが各プロ
ジェクタの出射光を後方に反射するように配置され、上
記第１ミラーの反射光を反射して最終ミラーに入射させ
る中間ミラーと、第１ミラーからこの中間ミラーとの間
の光路の上側にこの中間ミラーからスクリーンに直接に
向かう反射光を遮断する遮光板が設けられる場合には、
中間ミラーと最終ミラーとの間から中間ミラーに入射
し、スクリーンに向かう室内光が遮光板によった遮断さ
れるので、このような室内光がスクリーンに入射してコ
ントラストが低下することも防止できる。

【００２５】又、本発明において、各プロジェクタが垂
直面方向に並べて配置される場合には、キャビネットの
一側面から全てのプロジェクタを点検し、調整すること
ができるので、点検や調整が容易になると共に、スクリ
ーン上の画像位置の調整がプロジェクタの画像形成部の
位置調整のみによって簡単にできるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の構成を概略的に示す側面図である。

【図２】本発明の構成を概略的に示す正面図である。

【図３】本発明の要部の平面図である。

【図４】マルチ画像投射装置の原理図である。

【図５】従来例の構成を概略的に示す側面図である。

【図６】従来例の構成を概略的に示す斜視図である。

【符号の説明】

１ プロジェクタ ２ スクリーン ３ キャビネット ４ 第１ミラー ５ 第２ミラー ６ 最終ミラー

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面にスクリーンを有するキャビネット
   と、このキャビネット内のスクリーンの下方で互いに対
   向させた複数台のプロジェクタと、複数台のプロジェク
   タから互いに対向する方向に出射された光をほぼ平行方
   向に反射させる第１ミラーと、各プロジェクタの出射光
   をスクリーンに向かって反射する最終ミラーとを有する
   マルチ画像投射装置において、 上記最終ミラーがこの最終ミラーに各プロジェクタの出
   射光が下方から入射し、前方のスクリーンに向かって反
   射するように床面に対して所定のあおり角で配置される
   ことを特徴とするマルチ画像投射装置。
2. 【請求項２】 上記第１ミラーが各プロジェクタの出射
   光を後方に反射するように配置され、上記第１ミラーの
   反射光を反射して最終ミラーに入射させる中間ミラー
   と、第１ミラーからこの中間ミラーとの間の光路の上側
   にこの中間ミラーからスクリーンに直接に向かう反射光
   を遮断する遮光板が設けられることを特徴とする請求項
   １に記載のマルチ画像投射装置。
3. 【請求項３】 各プロジェクタがスクリーンの面方向に
   並べて配置されることを特徴とする請求項１又は２に記
   載のマルチ画像投射装置。