JPH07279952A - 針状ころ軸受 - Google Patents

針状ころ軸受

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JPH07279952A
JPH07279952A JP6598894A JP6598894A JPH07279952A JP H07279952 A JPH07279952 A JP H07279952A JP 6598894 A JP6598894 A JP 6598894A JP 6598894 A JP6598894 A JP 6598894A JP H07279952 A JPH07279952 A JP H07279952A
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JP
Japan
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outer ring
sealing device
roller bearing
needle roller
thin
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Application number
JP6598894A
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English (en)
Inventor
Yoshitsugu Fujiwara
良承 藤原
Tadashi Fukao
正 深尾
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/44Needle bearings
    • F16C19/46Needle bearings with one row or needles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/7803Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings
    • F16C33/7809Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members suited for particular types of rolling bearings for needle roller bearings

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Abstract

(57)【要約】 【目的】オイルリークおよび回転トルクを共に抑制でき
るようにしながら、外輪の密封装置側の鍔部を無駄なく
高精度に形成できるような構造とすること。 【構成】外輪1の内部に複数の針状ころ2を保持させた
保持器3と密封装置4とが軸方向隣り合わせに収納され
る針状ころ軸受10において、密封装置4のシールリッ
プ422のたわみ強度を大きく設定するとともに、密封
装置4の芯金41の形状を工夫して外輪1の薄肉の一方
鍔部13の屈曲加工時に、該芯金41の形状にならわせ
て屈曲できるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の自動変
速機用オイルポンプ軸のサポート軸受として用いられ
る、いわゆるシェルタイプの針状ころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機用オイルポンプ軸のサポート
軸受として、メタルなどのすべり軸受や針状ころ軸受が
用いられるが、このような軸受としては、軸受本来の機
能の他に、軸受配置空間に存在するオイルのリークを阻
止する機能も要求される。
【0003】すべり軸受では、オイルリークを抑制でき
るものの、回転トルクが大きいと言われている。一方、
一般的な針状ころ軸受では、回転トルクを抑制できるも
のの、オイルリークが大となるので、この針状ころ軸受
としては、密封装置を内蔵せねばならない。
【0004】このような密封装置内蔵タイプの針状ころ
軸受として、一般的に、図7および図8に示すようなも
のが知られている。図7は、針状ころ軸受の右半分の縦
断面図、図8は、同軸受の要部拡大図である。図例の針
状ころ軸受50は、シェルタイプと呼ばれるもので、外
輪51、複数の針状ころ52、保持器53、密封装置5
4とを備えている。
【0005】このような針状ころ軸受50は、次のよう
にして製作される。まず、外輪51として、金属板を有
底円筒形に深絞り加工してから、この深絞り加工部分の
底を孔開けして軸方向一端側に径方向内向きの鍔部55
を形成し、深絞り加工部分の開口側の内周に周溝60を
形成して薄肉とし、全体を焼き入れ硬化してから、外輪
51の軸方向他端側の薄肉部分を部分的に焼き戻しす
る。この半製品の外輪51の内径側に針状ころ52を保
持させた保持器53と密封装置54とを順次挿入してか
ら、外輪51の薄肉部位を径方向内向きに屈曲して径方
向内向きの鍔部56を形成する。
【0006】密封装置54は、金属製環状板からなる芯
金57の一側面にアクリル系ゴムなどの弾性体58を被
着したもので、弾性体58の内周側には内挿軸61に対
して接触する円錐形のシールリップ59が一体的に連接
されている。このシールリップ59は、たわみ強度が小
さく設計されており、図8に示すように、その小径の自
由端側がたわんで所要量拡径した状態で内挿軸61の外
周面に対して圧接するようになっている。しかも、シー
ルリップ59は、外向き(図中右側)の圧力を受けたと
きに径方向内向きに圧迫されて、それが芯金57側の付
け根からより大きくたわんで、内挿軸61に対する接触
面積が増大するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な針状ころ軸受50では、それに内蔵する密封装置54
のシールリップ59をたわみやすいように設計している
ので、オイルリークを抑制できるものの、すべり軸受と
同様に回転トルクが大きい、というような特性になって
いる。
【0008】この他、上記のような針状ころ軸受50
は、外輪51の軸方向他端の鍔部56側に密封装置54
を配置しているので、この鍔部56を屈曲加工するとき
に、屈曲ポイントが軸方向で定まりにくくて、こちら側
の外輪外径面がいびつになりやすいことが指摘される。
このため、従来では、最終的に外輪外径面を整形する必
要があるなど、無駄があった。
【0009】したがって、本発明は、オイルリークおよ
び回転トルクを共に抑制できるようにしながら、外輪の
密封装置側の鍔部を無駄なく高精度に形成できるような
構造とすることを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、軸方向両端に
径方向内向きの鍔部を有する円筒形の外輪の内周部位
に、保持器およびその円周数箇所に回転自在に保持され
る複数の針状ころが非分離に収納されるとともに、外輪
の軸方向一端側で保持器と並列に密封装置が配設される
針状ころ軸受において、次のような構成とする。
【0011】本発明では、外輪の一方端部から一方鍔部
にかけて薄肉に形成されているとともに、この外輪の内
周面において薄肉部を除く範囲にころを保持した保持器
が、また、薄肉部に密封装置がそれぞれ配設されてお
り、密封装置が、芯金に弾性体を被着してなり、かつ、
芯金が、外輪の薄肉部から一方鍔部の内径側に至る領域
の内面に沿うような断面ほぼ逆L字形に形成され、弾性
体が、芯金の軸方向に沿う円筒部の自由端面側にそれを
延ばすように設けられかつ外輪の薄肉部に対して負のし
めしろを持つように圧縮状態で嵌め合わされる筒部と、
芯金の径方向に沿う環状板部の内周側に径方向中心側へ
向けて幅狭となるように設けられかつ内周端縁が内挿軸
に対してほぼ径方向から接触するとともにたわみ強度が
大きく設定されるシールリップとを備えている。
【0012】なお、前述の保持器と密封装置との間で外
輪の薄肉部の段壁面側に、外輪内部での保持器の軸方向
変位量を規制する環状板を介装してもよい。
【0013】
【作用】密封装置のシールリップをたわみにくく設計す
るとともに、径方向内向きに先細りとなるシールリップ
の内周端縁を内挿軸に対して径方向から接触させること
により、シールリップに対して外向きの圧力が作用した
ときでもシールリップの内挿軸に対する接触状態(接触
面積や接触圧など)をほとんど変化させないようにして
いる。
【0014】また、密封装置の弾性体の筒部と外輪の薄
肉部との嵌め合い部位に負のしめしろを持たせることに
より、外輪内周面と密封装置との嵌め合い面からのオイ
ルリークを阻止するようにしている。
【0015】さらに、密封装置の芯金の形状にならって
外輪の薄肉の一方鍔部を屈曲加工できるようにすること
により、軸方向での屈曲ポイントを定めやすくするとと
もに、加工後の外輪外径面を変形させにくくしている。
【0016】そして、保持器と密封装置との間に保持器
の軸方向変位量を規制する環状板を介装した場合、この
環状板が密封装置側へ作用する圧力を軽減するようにも
なるので、シールリップの内挿軸に対する接触状態がよ
り変化しにくくなる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の詳細を図1ないし図6に示す
実施例に基づいて説明する。図1ないし図5は本発明の
一実施例にかかり、図1は、針状ころ軸受の一実施例の
縦断面図、図2は、同軸受に内蔵される密封装置の上半
分の拡大断面図、図3は、オイルリークに関する実験結
果を示すグラフ、図4は、回転トルクに関する実験結果
を示すグラフ、図5は、同軸受が使用される自動車の自
動変速機の一部断面図である。
【0018】図例の針状ころ軸受10は、シェルタイプ
と呼ばれるもので、外輪1の内部に複数の針状ころ2を
保持させた保持器3と密封装置4とが軸方向隣り合わせ
に収納された構造になっている。そして、保持器3と密
封装置4との間には、外輪1内部での保持器3の軸方向
変位量を規制する環状板5が介装されている。
【0019】外輪1は、その円筒部11の軸方向両端に
径方向内向きの鍔部12、13が設けられているととも
に、円筒部11において一方鍔部13寄りの内周面に薄
肉部14が設けられている。他方鍔部12は円筒部11
とほぼ同じ肉厚に、また、一方鍔部13が円筒部11よ
りも薄肉にそれぞれ設定されている。この外輪1は、例
えばJIS規格SCM415、420などのクロムモリ
ブデン鋼、JIS規格SPB系の低炭素鋼板などから形
成される。
【0020】保持器3は、円筒形の薄鋼板から形成され
るものであり、円周数箇所に針状ころ2を収容するポケ
ット31が設けられているとともに、軸方向両端に径方
向外向きに立ち上がる立ち上がり部32、32が設けら
れている。この保持器3は、外輪1の円筒部11内周面
において薄肉部14を除く領域に配設されている。
【0021】密封装置4は、金属製の芯金41にフッ素
系ゴム(FKMなど)、ニトリルゴム(NBRなど)並
びにアクリル系ゴム(ACM、ANMなど)の弾性体4
2を被着したものからなり、外輪1の円筒部11の薄肉
部14に配設されている。芯金41は、外輪1の薄肉部
14の軸方向途中から一方鍔部13の内径側に至る領域
の内面に沿うような断面ほぼ逆L字形に形成されてお
り、この芯金41において軸方向に沿う円筒部411の
内周側から径方向に沿う環状板部411の内側面側の全
面を覆うように弾性体42が被着されている。この弾性
体42において芯金41の円筒部411の自由端面側に
は、それを延ばすように筒部421が連接されていると
ともに、芯金41の環状板部412の内周側には、径方
向中心側へ向けて幅狭となりかつたわみ強度が大きく設
定されるシールリップ422が連接されている。筒部4
21は、外輪1の薄肉部14に対して負のしめしろを持
つように圧縮状態で嵌め合わされ、シールリップ422
は、ほとんどたわまない状態で内周端縁が内挿軸6に対
してほぼ径方向から接触するように嵌め合わされるよう
になっている。
【0022】環状板5は、JIS規格SPC系の冷間圧
延鋼板や高強度、高耐熱性を持つ強化樹脂(例えばポリ
エーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リエーテルエーテルケトン、46ナイロンなど)から形
成されるものであり、外径寸法は外輪1の薄肉部14の
段壁面側にわずかな隙間を形成するように設定されてい
るとともに、内径寸法は内挿軸6の外周面に対してラビ
リンス隙間を形成するように設定されている。
【0023】このような針状ころ軸受10は、次のよう
にして製作される。まず、外輪1として、金属板を有底
円筒形に深絞り加工してから、この深絞り加工部分の底
を孔開けして軸方向一端側に径方向内向きの鍔部12を
形成し、深絞り加工部分の開口側の内周に薄肉部14を
形成して薄肉とし、全体を焼き入れ硬化してから、外輪
1の軸方向他端側の薄肉部分を部分的に焼き戻しする。
この半製品の外輪1の内径側に針状ころ2を保持させた
保持器3と密封装置4とを順次挿入してから、外輪1の
薄肉部位を径方向内向きに屈曲して径方向内向きの鍔部
13を形成する。この鍔部13は、外輪1内部の密封装
置4の芯金41の形状にならって屈曲されることになる
ので、鍔部13の軸方向での屈曲ポイントが定まりやす
くなり、加工後の外輪1の外径面の真円度が維持できる
ようになる。したがって、従来のように外輪1の外径面
を整形する手間が省ける。また、鍔部13の屈曲加工時
には、スプリングバックを考慮して深目に屈曲しても、
密封装置4の弾性体42の筒部421が弾性的に圧縮し
て一旦密封装置4全体が奥側へ若干変位できるようにな
っていて、その後、鍔部13のスプリングバックに伴い
筒部421が弾性復帰して密封装置4全体をほぼ適正な
位置に戻すようになっているので、鍔部13の屈曲加工
が行いやすくなる。しかも、このとき、密封装置4の弾
性体42の筒部421が若干軸方向に圧縮された状態の
まま維持させることにより、筒部421を外輪1の薄肉
部14底面に対して負のしめしろを持つように嵌め合わ
せることができる。
【0024】次に動作を説明する。図1に示す針状ころ
軸受10において、密封装置4の左側に高圧のオイルが
存在するような状況では、密封装置4のシールリップ4
22がオイルリークを阻止するようになる他、密封装置
4の弾性体42の筒部421と外輪1の薄肉部14との
嵌め合い面からのオイルリークも阻止するようになる。
このとき、密封装置4には図中の右向き(外向き)の圧
力が作用するが、この圧力は、保持器位置規制用の環状
板5および当該環状板5と密封装置4との間に形成され
る環状空間7でもって軽減されるようになる。これに加
えて、シールリップ422のたわみ強度を大きく設定し
てあるから、内挿軸6に対する接触状態がほとんど変化
することがなくなり、オイルリークを抑制しながら回転
トルクも抑制できるようになる。したがって、本実施例
の針状ころ軸受10を図5に示すように、自動車の自動
変速機8の油圧経路に介装した場合、油圧変動のない所
期の状態を維持できながら、入力軸81の回転抵抗をす
べり軸受を用いる場合に比べて軽減することができて、
自動車の自動変速機8の動力伝達効率が向上するように
なる。図5において、82はハウジング、83はトルク
コンバータ、84はトルクコンバータのステータシャフ
ト、85はリバースクラッチである。
【0025】ちなみに、オイルリーク量は、図3に示す
ように、すべり軸受を用いる場合よりも本実施例の針状
ころ軸受10を用いる場合のほうがわずかながらも少な
くなる。また、回転トルクについても、図4に示すよう
に、すべり軸受を用いる場合よりも本実施例の針状ころ
軸受10を用いる場合のほうが小さくなる。これらの実
験は、密封装置4に対して温度40℃のオイルを2kg
/cm2の圧力で付加して行っている。
【0026】さらに、上記密封装置4のシールリップ4
22の挙動について、FEM(有限要素法)を用いて調
べたので、その結果を下記表1、2に示します。
【0027】 実験モデル1として、図2に示すよう
に、シールリップ422をフリーとして、三カ所にGA
P要素F1〜F3を配置し、弾性体42内面に対して矢
印方向の圧力(軸受内圧に相当)を加える。このときの
シールリップ422のA点とB点におけるX方向の動き
(単位:mm)を表1に示す。
【0028】 実験モデル2として、実験モデル1の
GAP要素F1〜F3に加えて、シールリップ422の
内周縁にGAP要素F4を配置し、弾性体42内面に対
して矢印方向の圧力を加える。このときのシールリップ
422のA点に対するB点におけるGAP要素F4から
の反力比を表2に示す。この反力比は、回転角1rad
あたりの荷重比である。
【0029】なお、実験に用いた密封装置4において、
芯金41はJIS規格SPCC(弾性係数E=205.
9GPa、ポアソン比ν=0.3)であり、弾性体42
は、フッ素ゴム(弾性係数E=3.9MPa、ポアソン
比ν=0.45)である。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】このように、シールリップ422に対して
外向きの圧力が作用したときでもシールリップ422の
内挿軸6に対する接触状態(接触面積や接触圧など)が
所期の設計から大きく外れないように維持されることを
示す結果となった。つまり、本発明の密封装置4のシー
ルリップ422は、従来例で説明したような一般的な密
封装置のものに比べて、圧力が増加した場合でもシール
面がより均一な反力(接触圧)となり、シール性能が向
上するとともに回転トルクの急激な増大を防ぐ結果とな
る。
【0033】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
ない。例えば、密封装置4は、図5に示すように、芯金
41の環状板部412の内周側に円錐部413を設けて
もよい。この場合、シールリップ422のたわみ強度を
さらに大きくすることができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の針状ころ軸受は、次のような効
果を発揮する。 (1) 密封装置のシールリップに対して外向きの圧力
が作用したときでもシールリップの内挿軸に対する接触
状態を変化させにくくしているから、オイルリークを抑
制しながら回転トルクも抑制できるようになる。
【0035】(2) 密封装置の弾性体の筒部と外輪の
薄肉部との嵌め合い部位に負のしめしろを持たせている
から、外輪内周面と密封装置との嵌め合い面からのオイ
ルリークを阻止できるようになる。
【0036】(3) 外輪の一方鍔部が密封装置の芯金
の形状にならって屈曲加工されるように工夫しているか
ら、軸方向での屈曲ポイントが定まりやすくなり、加工
後の外輪外径面が変形しにくくなる。したがって、従来
のような整形処理などの後加工が不要となり、製作時間
の短縮やコスト低減に貢献できる。
【0037】このような本発明の針状ころ軸受を自動車
の自動変速機の油圧経路に介装した場合、油圧変動のな
い所期の状態を維持できながら、軸の回転抵抗をすべり
軸受を用いる場合に比べて軽減することができて、自動
車の自動変速機の動力伝達効率が向上するようになるな
ど、低燃費化および高回転・高出力化につながる。
【0038】ところで、保持器と密封装置との間に保持
器の軸方向変位量を規制する環状板を介装した場合、こ
の環状板が密封装置側へ作用する圧力を軽減するように
もなるので、シールリップの内挿軸に対する接触状態が
より変化しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の針状ころ軸受の一実施例の縦断面図。
【図2】同軸受に内蔵される密封装置の上半分の拡大
図。
【図3】同軸受のオイルリークに関する試験結果を示す
グラフ。
【図4】同軸受の回転トルクに関する試験結果を示すグ
ラフ。
【図5】同軸受が使用される自動車の自動変速機の一部
断面図。
【図6】本発明の針状ころ軸受の他の実施例の要部の縦
断面図。
【図7】従来例の針状ころ軸受の右半分の縦断面図。
【図8】従来例の要部拡大図。
【符号の説明】
1 外輪 2 針状ころ 3 保持器 4 密封装置 6 内挿軸 11 外輪の円筒部 12 外輪の他方鍔部 13 外輪の一方鍔部 14 外輪の薄肉部 41 密封装置の芯金 42 密封装置の弾性体 411 芯金の環状板部 412 芯金の円筒部 421 弾性体の筒部 422 弾性体のシールリップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向両端に径方向内向きの鍔部を有す
    る円筒形の外輪の内周部位に、保持器およびその円周数
    箇所に回転自在に保持される複数の針状ころが非分離に
    収納されるとともに、外輪内で保持器と隣り合わせに密
    封装置が配設される針状ころ軸受であって、 外輪の一方端部から一方鍔部にかけて薄肉に形成されて
    いるとともに、この外輪の内周面において薄肉部を除く
    範囲にころを保持した保持器が、また、薄肉部に密封装
    置がそれぞれ配設されており、 密封装置が、芯金に弾性体を被着してなり、かつ、芯金
    が、外輪の薄肉部から一方鍔部の内径側に至る領域の内
    面に沿うような断面ほぼ逆L字形に形成され、弾性体
    が、芯金の軸方向に沿う円筒部の自由端面側にそれを延
    ばすように設けられかつ外輪の薄肉部に対して負のしめ
    しろを持つように圧縮状態で嵌め合わされる筒部と、芯
    金の径方向に沿う環状板部の内周側に径方向中心側へ向
    けて幅狭となるように設けられかつ内周端縁が内挿軸に
    対してほぼ径方向から接触するとともにたわみ強度が大
    きく設定されるシールリップとを備えている、ことを特
    徴とする針状ころ軸受。
  2. 【請求項2】 前記保持器と密封装置との間で外輪の薄
    肉部の段壁面側に、外輪内部での保持器の軸方向変位量
    を規制する環状板が介装されている、ことを特徴とする
    請求項1の針状ころ軸受。
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