JPH07279064A - ポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方法 - Google Patents
ポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方法Info
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- JPH07279064A JPH07279064A JP6063256A JP6325694A JPH07279064A JP H07279064 A JPH07279064 A JP H07279064A JP 6063256 A JP6063256 A JP 6063256A JP 6325694 A JP6325694 A JP 6325694A JP H07279064 A JPH07279064 A JP H07279064A
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- dyeing
- fiber
- dye
- polyamide
- dyed
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- D—TEXTILES; PAPER
- D06—TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D06P—DYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
- D06P3/00—Special processes of dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form, classified according to the material treated
- D06P3/82—Textiles which contain different kinds of fibres
- D06P3/8204—Textiles which contain different kinds of fibres fibres of different chemical nature
- D06P3/8214—Textiles which contain different kinds of fibres fibres of different chemical nature mixtures of fibres containing ester and amide groups
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 染色堅牢度に優れる染色物であるポリエステ
ル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方
法を提供する。 【構成】 耐アルカリ性分散染料により染色されたポリ
エステル繊維と、バット染料により染色されたポリアミ
ド繊維とからなる、ポリエステル繊維/ポリアミド繊維
混用繊維製品が提供される。この繊維製品の染色方法
は、ポリアミド繊維とポリエステル繊維とからなる混用
繊維製品を、耐アルカリ性分散染料およびバット染料を
含む、pH9〜12のアルカリ性の染浴中において、1
10〜135℃で高温処理し、次いで還元処理し、その
後酸化処理をすることにより染色する工程を包含する。
ル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方
法を提供する。 【構成】 耐アルカリ性分散染料により染色されたポリ
エステル繊維と、バット染料により染色されたポリアミ
ド繊維とからなる、ポリエステル繊維/ポリアミド繊維
混用繊維製品が提供される。この繊維製品の染色方法
は、ポリアミド繊維とポリエステル繊維とからなる混用
繊維製品を、耐アルカリ性分散染料およびバット染料を
含む、pH9〜12のアルカリ性の染浴中において、1
10〜135℃で高温処理し、次いで還元処理し、その
後酸化処理をすることにより染色する工程を包含する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯および耐光堅牢度
に優れる染色物であるポリエステルとポリアミドとから
なるポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品
(以下、E/N混用品と称する)およびその染色方法に
関する。
に優れる染色物であるポリエステルとポリアミドとから
なるポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品
(以下、E/N混用品と称する)およびその染色方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、E/N混用品を染色するには、一
般に、一浴で分散染料によりE/N混用品を染色する方
法、または二浴に分けて染色する方法(二段法)があ
る。二段法では、まず一浴目でE/N混用品をポリエス
テル用分散染料で染色し、次いでアルカリ還元浴または
酸性還元浴で処理してポリエステル繊維表面およびポリ
アミドに付着した分散染料を除去した後、二浴目でポリ
アミド用含金または酸性染料で染色して、E/N混用品
を同色化する。
般に、一浴で分散染料によりE/N混用品を染色する方
法、または二浴に分けて染色する方法(二段法)があ
る。二段法では、まず一浴目でE/N混用品をポリエス
テル用分散染料で染色し、次いでアルカリ還元浴または
酸性還元浴で処理してポリエステル繊維表面およびポリ
アミドに付着した分散染料を除去した後、二浴目でポリ
アミド用含金または酸性染料で染色して、E/N混用品
を同色化する。
【0003】前者の方法はポリアミドを分散染料で染色
するため、ポリアミド繊維の染色堅牢度が低いため淡色
にしか用いられ得ず、しかもポリエステルとポリアミド
との間の分散染料の分配率が染料構造により大きく変化
するので、同色化を行うことが難しい。後者の方法では
前者に比べて染色堅牢度が向上するが十分とはいえず、
長時間の染色が必要であるなどの問題がある。また、
0.3デニール以下の超極細繊維を用いたE/N混用品
では、染着量に対する見かけ濃度が大幅に低下するた
め、染料使用量が増大し、染色堅牢度がより低下する問
題があった。
するため、ポリアミド繊維の染色堅牢度が低いため淡色
にしか用いられ得ず、しかもポリエステルとポリアミド
との間の分散染料の分配率が染料構造により大きく変化
するので、同色化を行うことが難しい。後者の方法では
前者に比べて染色堅牢度が向上するが十分とはいえず、
長時間の染色が必要であるなどの問題がある。また、
0.3デニール以下の超極細繊維を用いたE/N混用品
では、染着量に対する見かけ濃度が大幅に低下するた
め、染料使用量が増大し、染色堅牢度がより低下する問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
E/N混用品の染色における上記の問題を解決するもの
であり、染色堅牢度に優れる染色物であるE/N混用品
およびその染色方法を提供することを目的とする。
E/N混用品の染色における上記の問題を解決するもの
であり、染色堅牢度に優れる染色物であるE/N混用品
およびその染色方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリエス
テル繊維とポリアミド繊維とからなる染色堅牢度に優れ
た混用品を得るべく検討の結果、ポリアミド繊維がバッ
ト染料で堅牢に染色することができることの知見を得、
ポリエステルを分散染料で、ポリアミドをバット染料で
染色することを試みた。しかし、両染料の染色方法が異
なり、バット染料はアルカリ性還元浴で染色するため
に、分散染料を同浴中で用いると分散染料の色素母体が
還元分解され使用できなかった。
テル繊維とポリアミド繊維とからなる染色堅牢度に優れ
た混用品を得るべく検討の結果、ポリアミド繊維がバッ
ト染料で堅牢に染色することができることの知見を得、
ポリエステルを分散染料で、ポリアミドをバット染料で
染色することを試みた。しかし、両染料の染色方法が異
なり、バット染料はアルカリ性還元浴で染色するため
に、分散染料を同浴中で用いると分散染料の色素母体が
還元分解され使用できなかった。
【0006】そこで本発明者らは、染色時間および加工
コストを低減し、かつ染色堅牢度を向上させる方法をさ
らに鋭意検討した。その結果、E/N混用品を、耐アル
カリ性分散染料およびバット染料を含む所定のアルカリ
性の染浴中において処理し、次いで還元処理して還元洗
浄とバット染料可溶化とを同時に行い、その後酸化処理
することにより、染色堅牢度に優れたポリエステル繊維
/ポリアミド繊維混用繊維製品を得ることができること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
コストを低減し、かつ染色堅牢度を向上させる方法をさ
らに鋭意検討した。その結果、E/N混用品を、耐アル
カリ性分散染料およびバット染料を含む所定のアルカリ
性の染浴中において処理し、次いで還元処理して還元洗
浄とバット染料可溶化とを同時に行い、その後酸化処理
することにより、染色堅牢度に優れたポリエステル繊維
/ポリアミド繊維混用繊維製品を得ることができること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明のポリエステル繊維/ポリアミド繊
維混用繊維製品は、耐アルカリ性分散染料により染色さ
れたポリエステル繊維と、バット染料により染色された
ポリアミド繊維とからなる。
維混用繊維製品は、耐アルカリ性分散染料により染色さ
れたポリエステル繊維と、バット染料により染色された
ポリアミド繊維とからなる。
【0008】本発明のポリエステル繊維/ポリアミド繊
維混用繊維製品の染色方法は、ポリアミド繊維とポリエ
ステル繊維とからなる混用繊維製品を、耐アルカリ性分
散染料およびバット染料を含む、pH9〜12のアルカ
リ性の染浴中において、110〜135℃で高温処理
し、次いで還元処理し、その後酸化処理することにより
染色する工程を包含する。
維混用繊維製品の染色方法は、ポリアミド繊維とポリエ
ステル繊維とからなる混用繊維製品を、耐アルカリ性分
散染料およびバット染料を含む、pH9〜12のアルカ
リ性の染浴中において、110〜135℃で高温処理
し、次いで還元処理し、その後酸化処理することにより
染色する工程を包含する。
【0009】好ましい実施態様では、上記耐アルカリ性
分散染料は、pH9以上のアルカリ下で安定であり、そ
して上記バット染料は、pH12以下で還元することに
よりロイコ体を形成して可溶化する。
分散染料は、pH9以上のアルカリ下で安定であり、そ
して上記バット染料は、pH12以下で還元することに
よりロイコ体を形成して可溶化する。
【0010】本発明において、ポリエステル繊維/ポリ
アミド繊維混用繊維製品(E/N混用品)とは、少なく
とも一部にポリエステル繊維およびポリアミド繊維を使
用した布はくを示し、織物、編物、不織布などのシート
状物である。上記E/N混用品に使用されるポリエステ
ルは、ポリエステル繊維として一般的に製造されている
ポリエチレンテレフタレートに限定されず、種々のポリ
エステル共重合体を包含する。この共重合成分として
は、テレフタル酸以外の酸成分としてイソフタル酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸などが、グリコール成
分としてブチレングリコール、ポリエチレングリコール
などが挙げられる。上記E/N混用品に使用されるポリ
アミドは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン46、芳香族ポリアミドなどを包含する。
アミド繊維混用繊維製品(E/N混用品)とは、少なく
とも一部にポリエステル繊維およびポリアミド繊維を使
用した布はくを示し、織物、編物、不織布などのシート
状物である。上記E/N混用品に使用されるポリエステ
ルは、ポリエステル繊維として一般的に製造されている
ポリエチレンテレフタレートに限定されず、種々のポリ
エステル共重合体を包含する。この共重合成分として
は、テレフタル酸以外の酸成分としてイソフタル酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸などが、グリコール成
分としてブチレングリコール、ポリエチレングリコール
などが挙げられる。上記E/N混用品に使用されるポリ
アミドは、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン61
0、ナイロン46、芳香族ポリアミドなどを包含する。
【0011】本発明のE/N混用品は、ポリエステル繊
維とポリアミド繊維との混紡、混繊、交織、または交編
製品であり得る。この混用品を製造するにあたって、海
島型複合繊維または割繊型複合繊維から得られる極細繊
維もまた使用され得る。
維とポリアミド繊維との混紡、混繊、交織、または交編
製品であり得る。この混用品を製造するにあたって、海
島型複合繊維または割繊型複合繊維から得られる極細繊
維もまた使用され得る。
【0012】本発明に用いられる耐アルカリ性分散染料
としては、pH9以上のアルカリ浴で安定な分散染料が
いずれも使用され得る。好ましい耐アルカリ性分散染料
としては、例えば、三菱化成ヘキスト(株)製のDianix
/Samalon PH(例えば OrangeUPH、Dark Blue UPH、Yell
ow SPH、Scarlet SPH、Carmine SPH、Violet SPH、Mari
ne Blue SPH、Black Blue SPHextraconc.pasteなど)、
日本化学製品(株)製のPanoramaアルカリ染色用分散染
料(例えば、Yellow GG、Yellow GR 200、Orange FR、R
ubine GS150、Red B、Red 3BK、Violet SE、Blue R、Bl
ue BG、BlueBGA、Brilliant Blue CB、Navy Blue 5G、B
lack VF-6(P)、Black VF-16(P)、Black AK-1200-N)、
三井東圧染料(株)製のMiketon Polyesterシリーズが
挙げられる。
としては、pH9以上のアルカリ浴で安定な分散染料が
いずれも使用され得る。好ましい耐アルカリ性分散染料
としては、例えば、三菱化成ヘキスト(株)製のDianix
/Samalon PH(例えば OrangeUPH、Dark Blue UPH、Yell
ow SPH、Scarlet SPH、Carmine SPH、Violet SPH、Mari
ne Blue SPH、Black Blue SPHextraconc.pasteなど)、
日本化学製品(株)製のPanoramaアルカリ染色用分散染
料(例えば、Yellow GG、Yellow GR 200、Orange FR、R
ubine GS150、Red B、Red 3BK、Violet SE、Blue R、Bl
ue BG、BlueBGA、Brilliant Blue CB、Navy Blue 5G、B
lack VF-6(P)、Black VF-16(P)、Black AK-1200-N)、
三井東圧染料(株)製のMiketon Polyesterシリーズが
挙げられる。
【0013】本発明で用いられるバット染料は、pH1
2以下で還元されてロイコ体を形成して可溶化されるバ
ット染料が、いずれも使用され得る。しかし、弱アルカ
リ下でロイコ体塩の溶解および分解性が良好で、バット
酸の部分解離度が比較的小さく、ポリアミドに対して徐
々に染着し、バット酸が逐次補給できる染料がより好ま
しい。
2以下で還元されてロイコ体を形成して可溶化されるバ
ット染料が、いずれも使用され得る。しかし、弱アルカ
リ下でロイコ体塩の溶解および分解性が良好で、バット
酸の部分解離度が比較的小さく、ポリアミドに対して徐
々に染着し、バット酸が逐次補給できる染料がより好ま
しい。
【0014】好ましいバット染料としては、C.I.VAT(Y
el.2、Yel.48、Orange 2、Orange 5、Orange 9、Red
1、Red 10、Red 31、Violet 1、Blue 18、Green 1)な
どが挙げられる。
el.2、Yel.48、Orange 2、Orange 5、Orange 9、Red
1、Red 10、Red 31、Violet 1、Blue 18、Green 1)な
どが挙げられる。
【0015】本発明の方法によれば、まずpH9〜12
のアルカリで110℃〜135℃の高温条件で、耐アル
カリ性分散染料での染色およびポリアミドへのバット染
料の一部吸着を行う。pH12を越えると、耐アルカリ
性分散染料が加水分解して、染色布の色相が変化した
り、見かけ濃度が低下したりするため、再現性のある染
色物を得ることができない。pH9未満では、従来のよ
うに還元処理したときにバット染料を可溶化させること
ができないため、十分な染色濃度を得ることができな
い。
のアルカリで110℃〜135℃の高温条件で、耐アル
カリ性分散染料での染色およびポリアミドへのバット染
料の一部吸着を行う。pH12を越えると、耐アルカリ
性分散染料が加水分解して、染色布の色相が変化した
り、見かけ濃度が低下したりするため、再現性のある染
色物を得ることができない。pH9未満では、従来のよ
うに還元処理したときにバット染料を可溶化させること
ができないため、十分な染色濃度を得ることができな
い。
【0016】アルカリ側にpHを調整するのに用いるア
ルカリ剤としては、NaOH、KOH、NaCO3、K2
CO3、アンモニウム塩などが挙げられるが、通常、N
aOHが用いられる。pHを安定させるために、緩衝液
を用いることもできる。
ルカリ剤としては、NaOH、KOH、NaCO3、K2
CO3、アンモニウム塩などが挙げられるが、通常、N
aOHが用いられる。pHを安定させるために、緩衝液
を用いることもできる。
【0017】上記高温処理での処理温度は110〜13
5℃であり、好ましくは120℃前後である。このよう
な温度は、ポリアミドの脆化を抑えて、ポリエステルを
分散染色するのに適当である。上記温度で処理すること
により、バット染料をポリアミドに均一に吸着させるこ
とができるので、その後のバット染料の酸化固着時に均
染化させることができる。
5℃であり、好ましくは120℃前後である。このよう
な温度は、ポリアミドの脆化を抑えて、ポリエステルを
分散染色するのに適当である。上記温度で処理すること
により、バット染料をポリアミドに均一に吸着させるこ
とができるので、その後のバット染料の酸化固着時に均
染化させることができる。
【0018】次いで、還元処理が行われる。この処理
は、上記高温処理直後に耐アルカリ性分散染料の還元洗
浄とバット染料の可溶化染着とを同時に行うことを目的
として行われる。この処理温度は、好ましくは60〜8
5℃であり、さらに好ましくは75〜80℃である。還
元剤としては、ハイドロサルファイト、ロンガリットC
などが好適に使用され得る。必要に応じて、緩染剤、安
定剤、無機塩などもまた適宜使用され得る。本発明で
は、この工程において、耐アルカリ性分散染料の還元洗
浄とバット染料の可溶化とを同時に行うので、一般的な
染色方法に比べ、染色時間が短縮され、そして薬剤コス
トが大幅に低減され得る。還元剤は、耐アルカリ性分散
染料の還元分解と、バット染料の還元との両方に消費さ
れるため、通常のバット染料のケミカル処理よりも使用
量を増やして使用する。還元剤の使用量の目安は、濃色
染色でハイドロサルファイトを用いる場合には、8〜1
0g/Lである。しかし、還元剤が多すぎるとバット染
料によっては過還元を起こし、目的の色相が得られない
場合もあるので、使用量は、使用染料、染色濃度などに
よって適宜変化させる。
は、上記高温処理直後に耐アルカリ性分散染料の還元洗
浄とバット染料の可溶化染着とを同時に行うことを目的
として行われる。この処理温度は、好ましくは60〜8
5℃であり、さらに好ましくは75〜80℃である。還
元剤としては、ハイドロサルファイト、ロンガリットC
などが好適に使用され得る。必要に応じて、緩染剤、安
定剤、無機塩などもまた適宜使用され得る。本発明で
は、この工程において、耐アルカリ性分散染料の還元洗
浄とバット染料の可溶化とを同時に行うので、一般的な
染色方法に比べ、染色時間が短縮され、そして薬剤コス
トが大幅に低減され得る。還元剤は、耐アルカリ性分散
染料の還元分解と、バット染料の還元との両方に消費さ
れるため、通常のバット染料のケミカル処理よりも使用
量を増やして使用する。還元剤の使用量の目安は、濃色
染色でハイドロサルファイトを用いる場合には、8〜1
0g/Lである。しかし、還元剤が多すぎるとバット染
料によっては過還元を起こし、目的の色相が得られない
場合もあるので、使用量は、使用染料、染色濃度などに
よって適宜変化させる。
【0019】上記還元処理に次いで、酸化処理が行われ
る。この処理は、通常のバット染料の染色と同様に、可
溶化してポリアミドに染着したバット染料を固着するた
めに行われる。酸化剤は、通常のバット染料による染色
に使用される酸化剤と同じものを使用すればよく、例え
ば、過酸化水素または過ホウ酸ソーダが用いられ得る。
但し、ポリアミドに染着したバット染料のロイコ体塩
は、セルロース繊維に染着した場合に比べて酸化速度が
遅いので、酸化条件を強くする必要がある。
る。この処理は、通常のバット染料の染色と同様に、可
溶化してポリアミドに染着したバット染料を固着するた
めに行われる。酸化剤は、通常のバット染料による染色
に使用される酸化剤と同じものを使用すればよく、例え
ば、過酸化水素または過ホウ酸ソーダが用いられ得る。
但し、ポリアミドに染着したバット染料のロイコ体塩
は、セルロース繊維に染着した場合に比べて酸化速度が
遅いので、酸化条件を強くする必要がある。
【0020】以上により、染色堅牢度に優れるE/N混
用品が得られ得る。このE/N混用品は、耐光性が優
れ、洗濯にも堅牢である染色物である。本発明により、
このように染色堅牢度に優れるE/N混用品が、従来よ
りも短い時間で得られる。しかも幅広い色相に対応で
き、より彩度の高い色の染色が可能となる。さらに、本
発明のE/N混用品は、乾熱処理堅牢度にも優れる染色
物であるので、熱加工時においても良好な染色が保持さ
れる。
用品が得られ得る。このE/N混用品は、耐光性が優
れ、洗濯にも堅牢である染色物である。本発明により、
このように染色堅牢度に優れるE/N混用品が、従来よ
りも短い時間で得られる。しかも幅広い色相に対応で
き、より彩度の高い色の染色が可能となる。さらに、本
発明のE/N混用品は、乾熱処理堅牢度にも優れる染色
物であるので、熱加工時においても良好な染色が保持さ
れる。
【0021】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0022】割繊処理後の単糸繊度が0.1デニールの
ESフィラメントと0.16デニールのナイロン6とか
らなる割繊型複合繊維(全繊度75デニール、フィラメ
ント数35)を用い、目付150.5g/m2の編地を
作製した。次いで、一般的なポリエステル染色加工の条
件で、精練し、180℃で1分間プレセットを行い、そ
してアルカリ減量加工(減量率15%)を行って、完全
割繊されたE/N混用品である布はくを作製した。
ESフィラメントと0.16デニールのナイロン6とか
らなる割繊型複合繊維(全繊度75デニール、フィラメ
ント数35)を用い、目付150.5g/m2の編地を
作製した。次いで、一般的なポリエステル染色加工の条
件で、精練し、180℃で1分間プレセットを行い、そ
してアルカリ減量加工(減量率15%)を行って、完全
割繊されたE/N混用品である布はくを作製した。
【0023】この布はくを用いて以下の実施例および比
較例の染色を行った。染色後に、得られた染色品の染色
堅牢度の評価を行った。この評価方法を以下に示す。
較例の染色を行った。染色後に、得られた染色品の染色
堅牢度の評価を行った。この評価方法を以下に示す。
【0024】<染色堅牢度> 洗濯堅牢度:JIS L−0844 A-2法、変退色、汚染布
(ナイロン、綿) 耐光堅牢度:63℃±3℃×20Hr ブルースケール測定 紫外線ロングライフフェードメーター(FAL-AU・H・B
R)使用 乾熱処理堅牢度:JIS L-0879(B号、180℃×30秒)、
変退色、汚染布(PES、ナイロン) 以下の実施例および比較例で得られた染色品の評価結果
は、以下に記載の表1に示す。
(ナイロン、綿) 耐光堅牢度:63℃±3℃×20Hr ブルースケール測定 紫外線ロングライフフェードメーター(FAL-AU・H・B
R)使用 乾熱処理堅牢度:JIS L-0879(B号、180℃×30秒)、
変退色、汚染布(PES、ナイロン) 以下の実施例および比較例で得られた染色品の評価結果
は、以下に記載の表1に示す。
【0025】(実施例1)完全割繊されたE/N混用布
を、耐アルカリ性分散染料およびバット染料を含む浴中
で、pH9.5、120℃×45分、浴比1:20の染
色条件で染色した。この浴には、耐アルカリ性分散染料
としてDianix Dark Red UPH(三菱化成ヘキスト(株)
製)1.8%owf(対繊維重量)、バット染料としてMi
kethren Super Fine Red FFB(三井東圧染料(株)製)
1.8%owf、およびNaOH0.02g/Lが含ま
れる。次いで、ハイドロサルファイト8g/Lおよび苛
性ソーダ2g/Lを含む浴中で、80℃×20分、浴比
1:20で、アルカリ還元洗浄/ケミカル処理を行っ
た。次いで、35%H2O2を10mL/Lを含む浴中
で、50℃×10分、浴比1:20で酸化処理した。そ
して、アニオン系洗浄剤(モノゲン、第一工業製薬
(株)製)1g/Lを含む浴中で、80℃×10分、浴
比1:20でソーピングを行い、染色品を得た。得られ
た染色品について、洗濯堅牢度、耐光堅牢度、および乾
熱処理堅牢度を評価した。
を、耐アルカリ性分散染料およびバット染料を含む浴中
で、pH9.5、120℃×45分、浴比1:20の染
色条件で染色した。この浴には、耐アルカリ性分散染料
としてDianix Dark Red UPH(三菱化成ヘキスト(株)
製)1.8%owf(対繊維重量)、バット染料としてMi
kethren Super Fine Red FFB(三井東圧染料(株)製)
1.8%owf、およびNaOH0.02g/Lが含ま
れる。次いで、ハイドロサルファイト8g/Lおよび苛
性ソーダ2g/Lを含む浴中で、80℃×20分、浴比
1:20で、アルカリ還元洗浄/ケミカル処理を行っ
た。次いで、35%H2O2を10mL/Lを含む浴中
で、50℃×10分、浴比1:20で酸化処理した。そ
して、アニオン系洗浄剤(モノゲン、第一工業製薬
(株)製)1g/Lを含む浴中で、80℃×10分、浴
比1:20でソーピングを行い、染色品を得た。得られ
た染色品について、洗濯堅牢度、耐光堅牢度、および乾
熱処理堅牢度を評価した。
【0026】(実施例2)耐アルカリ性分散染料として
Panorama Navy Blue S-BG200(日本化学製品(株)製)
5%owf、バット染料としてMikethren Super Navy B
lue FRA(三井東圧染料(株)製)5%owfを用いた
こと以外は実施例1と同様にして染色を行った。得られ
た染色品の評価は、実施例1と同様にして行った。
Panorama Navy Blue S-BG200(日本化学製品(株)製)
5%owf、バット染料としてMikethren Super Navy B
lue FRA(三井東圧染料(株)製)5%owfを用いた
こと以外は実施例1と同様にして染色を行った。得られ
た染色品の評価は、実施例1と同様にして行った。
【0027】(比較例1)分散染料のみを用いて、完全
割繊されたE/N混用布の染色を、一浴で行った。この
浴には、分散染料としてDianix Blue BG-FS(三菱化成
ヘキスト(株)製)5%owf、酢酸(10%)1mL
/LおよびディスパーTL1g/Lが含まれており、13
0℃×60分、浴比1:20で染色を行った。次いで、
リポトールTC-350 2g/Lおよびソーダ灰2g/Lを
含む浴中で、80℃×15分、浴比1:50で還元洗浄
を行い、染色品を得た。得られた染色品の評価は、実施
例1と同様にして行った。
割繊されたE/N混用布の染色を、一浴で行った。この
浴には、分散染料としてDianix Blue BG-FS(三菱化成
ヘキスト(株)製)5%owf、酢酸(10%)1mL
/LおよびディスパーTL1g/Lが含まれており、13
0℃×60分、浴比1:20で染色を行った。次いで、
リポトールTC-350 2g/Lおよびソーダ灰2g/Lを
含む浴中で、80℃×15分、浴比1:50で還元洗浄
を行い、染色品を得た。得られた染色品の評価は、実施
例1と同様にして行った。
【0028】(比較例2)完全割繊されたE/N混用布
を、分散染料/含金染料二段法で染色を行った。この方
法は以下の手順で行った。まず一浴目では、分散染料と
してDianix BlueUN-SE(三菱化成ヘキスト(株)製)
2.5%owf、酢酸(10%)1mL/Lおよびディス
パーTL(明成化学(株)製)1g/Lが含まれる浴中
で、130℃×60分、浴比1:50で染色を行った。
次いで、レドールC(住友化学工業(株)製)2g/
L、ギ酸0.2g/L、およびデモールN(花王(株)
製)2g/Lを含む浴中で、80℃×15分、浴比1:
20で酸性還元洗浄を行った。次いで、このE/N混用
布を、二浴目で、含金染料としてKayalax NAVY R(日本
化薬(株)製)2.5%owfが含まれる浴において、
これを酢酸/酢酸ソーダでpHを4.5に調整し、80
℃×60分、浴比1:20で染色した。次いで、タンニ
ン酸4%owfおよび酢酸2%owfを含む浴中で、8
0℃×15分、浴比1:20でタンニン酸処理を行っ
た。次いで、吐酒石2%owfおよび酢酸2%owfを
含む浴中で、80℃×15分、浴比1:20で処理し
た。このようにしてE/N混用品の染色品が得られた。
得られた染色品の評価は、実施例1と同様にして行っ
た。
を、分散染料/含金染料二段法で染色を行った。この方
法は以下の手順で行った。まず一浴目では、分散染料と
してDianix BlueUN-SE(三菱化成ヘキスト(株)製)
2.5%owf、酢酸(10%)1mL/Lおよびディス
パーTL(明成化学(株)製)1g/Lが含まれる浴中
で、130℃×60分、浴比1:50で染色を行った。
次いで、レドールC(住友化学工業(株)製)2g/
L、ギ酸0.2g/L、およびデモールN(花王(株)
製)2g/Lを含む浴中で、80℃×15分、浴比1:
20で酸性還元洗浄を行った。次いで、このE/N混用
布を、二浴目で、含金染料としてKayalax NAVY R(日本
化薬(株)製)2.5%owfが含まれる浴において、
これを酢酸/酢酸ソーダでpHを4.5に調整し、80
℃×60分、浴比1:20で染色した。次いで、タンニ
ン酸4%owfおよび酢酸2%owfを含む浴中で、8
0℃×15分、浴比1:20でタンニン酸処理を行っ
た。次いで、吐酒石2%owfおよび酢酸2%owfを
含む浴中で、80℃×15分、浴比1:20で処理し
た。このようにしてE/N混用品の染色品が得られた。
得られた染色品の評価は、実施例1と同様にして行っ
た。
【0029】以下に記載の表1に、実施例および比較例
で得られた染色品の染色堅牢度に対する評価結果を示
す。
で得られた染色品の染色堅牢度に対する評価結果を示
す。
【0030】
【表1】
【0031】表1に示されるように、本発明の実施例に
より、耐光堅牢度、洗濯堅牢度、および乾熱処理堅牢度
の全てに優れるE/N混用品が得られた。
より、耐光堅牢度、洗濯堅牢度、および乾熱処理堅牢度
の全てに優れるE/N混用品が得られた。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、このように、従来の染
色法では得られなかった染色堅牢度の良好なE/N混用
品が得られる。この染色堅牢度に優れるE/N混用品
は、本発明方法により、従来よりも簡潔な操作で得られ
る。しかも幅広い色相に対応でき、より彩度の高い色の
染色が可能となる。
色法では得られなかった染色堅牢度の良好なE/N混用
品が得られる。この染色堅牢度に優れるE/N混用品
は、本発明方法により、従来よりも簡潔な操作で得られ
る。しかも幅広い色相に対応でき、より彩度の高い色の
染色が可能となる。
Claims (3)
- 【請求項1】 耐アルカリ性分散染料により染色された
ポリエステル繊維と、バット染料により染色されたポリ
アミド繊維とからなる、ポリエステル繊維/ポリアミド
繊維混用繊維製品。 - 【請求項2】 ポリアミド繊維とポリエステル繊維とか
らなる混用繊維製品を、耐アルカリ性分散染料およびバ
ット染料を含む、pH9〜12のアルカリ性の染浴中に
おいて、110〜135℃で高温処理し、次いで還元処
理し、その後酸化処理することにより染色する工程を包
含する、ポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製
品の染色方法。 - 【請求項3】 前記耐アルカリ性分散染料がpH9以上
のアルカリ条件下で安定な分散染料であり、そして前記
バット染料がpH12以下で還元することによりロイコ
体を形成して可溶化するバット染料である、請求項2に
記載の染色方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6063256A JPH07279064A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | ポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6063256A JPH07279064A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | ポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07279064A true JPH07279064A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13224006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6063256A Withdrawn JPH07279064A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | ポリエステル繊維/ポリアミド繊維混用繊維製品およびその染色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07279064A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001038628A1 (de) * | 1999-11-25 | 2001-05-31 | Carl Freudenberg Kg | Verfahren zur herstellung gefärbter aus polyester und polyamid bestehender textiler materialien |
CN112458765A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-03-09 | 浙江迎丰科技股份有限公司 | 一种锦纶面料少水短流程染整工艺 |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6063256A patent/JPH07279064A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001038628A1 (de) * | 1999-11-25 | 2001-05-31 | Carl Freudenberg Kg | Verfahren zur herstellung gefärbter aus polyester und polyamid bestehender textiler materialien |
CN112458765A (zh) * | 2020-11-27 | 2021-03-09 | 浙江迎丰科技股份有限公司 | 一种锦纶面料少水短流程染整工艺 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |