JP2005179827A - 染料の混成染色方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリアミド及びセルローズ繊維、場合によりさらに他の繊維を含む複合素材を、一浴方式で吸尽染色する染色方法であって、広い範囲の複合素材について、略全ての色相について、一浴方式で同色系に染色すること、及び一浴方式で異色染めを行うことを可能とし、染色時間の短縮、染色温度の低下も可能であり、かつ堅牢で高品質な染色物を得ることができる染色方法を提供する。
【解決手段】 合成ポリアミドとセルローズ繊維からなる素材を染色したときの、両繊維間での濃度比、中性浴と酸性浴間での濃度比及び補正色差により染料をグループ分けし、セルローズ繊維よりも合成ポリアミドに高い染着性を示すグループから選ばれた染料と、中性浴においては合成ポリアミドよりもセルローズ繊維に高い染着性を示すグループから選ばれた染料とを、一浴に混成して染色することを特徴とする染料の混成染色方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリアミド及びセルローズ繊維等からなる複合素材を、一浴方式で吸尽染色する方法に関する。より詳細には、合成ポリアミド及びセルローズ繊維間及び中性浴及び酸性浴間での、染色物の濃度比、並びに補正色差に基づいて、染料をグループ分けし、その2グループからそれぞれ選ばれた染料の混成により、ポリアミド及びセルローズ繊維、場合によりさらに他の繊維を含む複合素材を、一浴方式(一浴二段方式も含む。)で、吸尽染色する染料の混成染色方法に関する。
近年、繊維製品に対する消費動向の多様化に伴い、合成ポリアミド/絹、合成ポリアミド/レーヨン、羊毛/綿、綿/レーヨン、合成ポリアミド/綿/絹、羊毛/合成ポリアミド/ポリアクリル繊維、羊毛/合成ポリアミド/綿等の複合素材の需要が伸びている。例えば、アンダーウエアやスポーツウエア等に、合成ポリアミドとセルローズ繊維との混紡、交織、リバーシブル編物等の複合素材が広く採用されている。
これらの複合素材を構成する各繊維素材間では、染料への染着性が大きく異なる場合が多い。この場合、複合素材の染色を一浴方式で行うと、各繊維間で濃度と色相が異なってしまい、同色に染めることは困難であった。一方、各繊維素材を、別浴で別個に染色する方法では、工程が長くなり経済的に著しく不利である。そこで複合素材を、一浴方式で同色に染めることができる染料や染色方法が望まれていた。
本発明者らは、硫酸ナトリウムを多量に用いることにより、合成ポリアミド繊維も、反応染料により実用的に染色可能であることを見出し、合成ポリアミド及びセルローズ繊維等からなる複合素材を、セルローズ繊維と共有結合する反応染料により、濃厚かつ堅牢に染色する方法を開発した(特開平7−97777号公報)。
本発明者らは、さらに、中性及び酸性による合成ポリアミドの染色物の濃度比及び補正色差が特定の範囲内にある反応染料を用いることを特徴とする均染染色方法を提案した(特開2002−194680号公報)。この方法により、合成ポリアミド/セルローズ繊維の比が15〜60%/85〜40%(以下、ことわりのない限り%は重量%を表す。)の範囲にある複合素材を、一浴二段方式で、同色系に染色することを可能とし、特に中色以上の濃度で、良好な結果が得られ、複合素材のかなりの分野での応用を可能とした。しかし、上記の方法によっても充分な同色系が得られない複合素材が、数多く残っている。
一方、ポリアミドとセルローズ繊維等からなる複合素材を、化学構造を限定した特定の反応染料混合物を用いて染色する方法も提案されている(特開2002−69864号公報)。この方法は、Red成分としてScarlet染料を用いることを必須とし、この染料と構造を特定したYellow、Blue、Navy染料との混合染料を用いることを特徴とする染色方法である。しかし、この方法は、綿よりも染着性が極めて高い塩素化等により加工された防縮羊毛とセルローズ繊維との混用繊維等、一部の分野の染色にのみ適用可能であり、現在特に需要の大きい合成ポリアミドとセルローズ繊維からなる複合素材に用いたときは合成ポリアミドを充分染色できず、その適用は困難であった。
さらに近年、これまでにない複雑な複合素材が数多く市場に提供されており、これらの複雑な複合素材の染色法の開発が一層重要となっている。例えば、6−ナイロン1.3%、セルローズ繊維88%それに6.6−ナイロンを含む二種の合成ポリアミドと二種以上のセルローズ繊維等からなる非常に複雑な複合素材や、羊毛、ポリアクリル、ポリアクリレート、ポリウレタン、ポリエステル等を有する多種繊維からなる複合素材が、市場に提供されつつあり、これからの高級衣料品向として注目されている。
しかし、上記の従来の染色法は、合成ポリアミドの混合比率が10〜65%程度の複合素材に対応するものであり、この新しい複合素材の染色に対応できない。従って、この重要な新しい複合素材も、高品質で染色加工することができる染色方法の確立が急務とされている。
又、上記のような構成繊維の組成についてではなく、繊維組織の構造の問題により、従来の染色法では充分な対応が困難な複合素材も数多く市場に提供されている。例えば、厚地の表:合成ポリアミド/裏:綿パイルのリバーシブル複合素材は、厚地で合成ポリアミドと綿パイル部分を張合せた形態のため、両繊維間の染料の移行が不十分であり、従来の染色法によっては、不均等な染着が起こるとみられ、全く同色性が得られない。薄地の合成ポリアミド/セルローズのリバーシブル複合素材については同色系に染めることができる染料組成を用いても、この厚地の複合素材については良好な結果は得られない。そこで、このような複合素材についても、一浴方式で同色系に染めることができる染料や染色方法が望まれていた。
さらに染色業界では、複合素材の異色染め等の特殊な染色を行うことができる方法の開発も求められている。ここで、異色染めとは、複合素材の各素材を異なった色に再現よく染める染色法であって、価値のある染色物を得ることができる。しかし従来の染色法によっては、各素材を別浴で別個に染色する必要があり、少なくとも2浴が必要で、工程が長くなり経済的に著しく不利であった。そこでこのような異色染めも、一浴方式で行うことができる染色方法が望まれていた。
さらに又、染色業界では、染色加工工程のさらなる省力化、合理化が望まれている。例えば、染色時間の短縮(少なくとも1日内で染色が完了することが特に重要だとされている。)や染色温度の低下も望まれている。具体的には、合成ポリアミドとセルローズ繊維の染色に於ける、染色温度95〜100℃での染色時間をさらに短縮することと、又合成ポリアミドの染色温度を95〜100℃から70℃まで下げ、セルローズ繊維への染色に移行する際の冷却時間を短縮すること等が課題とされている。
従来の染色方法によっても、染浴に酸を加え低温でも染着速度を早めることにより、染色温度の低下と染色時間の大幅な短縮を達成することができる。しかしながら、従来の染色方法によれば、酸を加えると、染料間の競争的な染着が生じて同色性が阻害される。そこで、染浴に酸を加えて染色温度の低下と染色時間の短縮を達成しながらも、優れた同色性を得ることはできる方法の開発が望まれている。
特開平7−97777号公報 特開2002−194680号公報 特開2002−69864号公報
上記のように、従来の染色方法によっては、多くの複合素材について一浴方式で同色系に染色することは困難な場合が多く、特に近年注目されている複雑な複合素材については適用が困難であった。そこで、複雑な複合素材を含めた略全ての複合素材を一浴方式で同色系に染色することができる染色方法が望まれている。又、同時に染色工程の省力化、合理化も望まれている。さらに、上記の価値のある異色染めを一浴方式で行うことができる染色方法も望まれている。
本発明は、これらの要望を同時に達成するものであり、
ポリアミド及びセルローズ繊維、場合によりさらに他の繊維を含む複合素材を、一浴方式で吸尽染色する染色方法であって、
広い範囲の複合素材について、又略全ての色相について、
一浴方式で同色系に染色すること、及び一浴方式で異色染めを行うことを可能とし、
かつ染浴への酸の添加による染色時間の短縮、染色温度の低下も可能であり、かつ堅牢で高品質な染色物を得ることができる染色方法を提供することをその課題とする。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、
中性浴及び酸性浴のいずれにおいても、セルローズ繊維よりも合成ポリアミドに高い染着性を示し、合成ポリアミドについての中性浴での濃度と酸性浴での濃度との比、及び補正色差が所定の範囲内にある染料と、
中性浴においては、合成ポリアミドよりもセルローズ繊維に高い染着性を示し、酸性浴における合成ポリアミドの濃度とセルローズ繊維の濃度の比、合成ポリアミド及びセルローズ繊維についての中性浴での濃度と酸性浴での濃度の比、及び補正色差が所定の範囲内にある染料を、
混成して用いることにより前記の課題が達成され、かつ堅牢で高品質な染色物を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、ポリアミド及びセルローズ繊維を有する複合素材を、一浴方式で、吸尽染色する染色方法であって、
6−ナイロンジャージの5g及び未シルケット綿ニットの5gを、
硫酸ナトリウム40〜80g/lを加えたPH6.3〜7.0、浴比1:20の染浴で、Navy染料については5%o.w.f.、Black染料については10%o.w.f.、Navy染料及びBlack染料以外の染料については2%o.w.f.で染色した場合の、6−ナイロンジャージの濃度をNPAとし、未シルケット綿ニットの濃度をNCとし、
硫酸ナトリウム40〜80g/l及び酢酸1%o.w.f.を加えた浴比1:20の染浴で、Navy染料については5%o.w.f.、Black染料については10%o.w.f.、Navy染料及びBlack染料以外の染料については2%o.w.f.で染色した場合の、6−ナイロンジャージの濃度をAPA、未シルケット綿ニットの濃度をACとしたとき、
NPA/NCが130以上、APA/ACが130以上、APA/NPAが80〜200かつ補正色差が15.0以下であるBlack染料、
NPA/NCが200以上、APA/ACが200以上、APA/NPAが80〜200かつ補正色差が10.0以下であるBlue染料及びNavy染料、及び
NPA/NCが200以上、APA/ACが200以上、APA/NPAが80〜200かつ補正色差が5.0以下であるBlack染料、Blue染料、Navy染料以外の染料により構成される群から選ばれる染料(HN染料)と、
NPA/NCが95以下、APA/ACが70〜400、APA/NPAが100〜500、かつAC/NCが120以下であり、かつ補正色差が15.0以下であるBlack染料、補正色差が10.0以下であるBlue染料及びNavy染料、及び補正色差が5.0以下であるBlack染料、Blue染料、Navy染料以外の染料により構成される群から選ばれる染料(HC染料)とを、
一浴に混成して染色することを特徴とする染料の混成染色方法を提供するものである。
本発明の染料の混成染色方法が適用されるポリアミド及びセルローズ繊維を有する複合素材(ポリアミド/セルローズ等の複合素材と言う)としては、6−ナイロン、6,6−ナイロン等の合成ポリアミドと綿、レーヨン等のセルローズ繊維との複合素材の他、羊毛、絹等の天然ポリアミドとセルローズ繊維との複合素材や、さらに合成、天然ポリアミド及びセルローズ繊維並びにポリウレタン、ポリアクリル、ポリエステル等の他の繊維との複合素材も例示される。
本発明の染料の混成染色方法によれば、ポリアミド/セルローズ等の複合素材について、構成繊維の組成や繊維組織の構造の広い範囲について、一浴方式での吸尽染色により、同色系又は異色系の染色を可能にする。そして高堅牢な染色物が得られるとともに、染色工程の大幅な合理化も可能となる。ここで、一浴方式とは、一つの染浴で、途中の排液を行わずに、複合素材の染色を行う方式であり、一つの染浴で、異なった染料(即ちHN染料とHC染料)による染色を異なった時期に行う一浴二段方式も含まれる。
本発明の染料の混成染色方法は、合成ポリアミド繊維に高い染着性を示す反応染料等からなるYellow、Red、Blue、Navy及びBlack染料等(HN染料)と、セルローズ繊維に対して高い染着性を示す反応染料からなるYellow、Red、Blue、Navy及びBlack染料等(HC染料)とを、染色時に一浴に混成して染色することをその特徴とする。ここで、一浴に混成して染色するとは、HN染料による染色及びHC染料による染色を、一つの染浴で、途中の排液を行わずに行うことを意味し、HN染料及びHC染料を同時に一つの染浴に加える方法だけでなく、例えば、先ずHN染料を加えHN染料による染色を行った後、HC染料を加えHC染料による染色を行う方法(一浴二段方式)も含まれる。
HN染料とHC染料のグループ分けは、6−ナイロンジャージの5g及び未シルケット綿ニットの5gを、浴比1:20の中性浴及び酸性浴で染色する試験を行い、その染色試験結果の濃度比及び補正色差に基づき行われる。その染色試験の条件は、上記の通りであるが、より具体的な条件は、通常下記のとおりである。
染色試験に用いられる被染物は、市販の精練された6−ナイロンジャージ(*70d、2.4F、双糸)、及び市販の精練された未シルケット綿ニット(*40d、単糸)である。それぞれの5gを一緒に、93〜97℃の熱湯100ml中に5分間浸漬し、更にイオン交換水500mlを加えて、十分に浸潤する。これを家庭用遠心脱水機で5分間脱水した後両者の重量を秤量して求めた含水率が、6−ナイロンジャージについては39±3%、未シルケット綿ニットについては78±6%のものが通常用いられる。
この脱水された両者を、200mlの染浴で、常圧回転式の染色機で染色する。染色濃度を、Yellow、Red、Blueの各染料については、2.0%o.w.f.、Navy染料については、5.0%o.w.f.、Black染料については、10%o.w.f.とし、無水硫酸ナトリウムを、染浴中の濃度が、Yellow、Red、Blueの各染料については40g/l、Navy染料については60g/l、Black染料については80g/lとなるように染浴に加える。中性浴の場合はPH6.3〜7.0で、温度100℃で40分間染色した後、70℃に冷却し、炭酸ナトリウム20g/lを加えて、更に40分間染色する。
染色後排液し、水洗し、80℃で3分間湯洗し、ポリカルボン酸系のソーピング剤2g/lを用い、浴比1:40、95〜100℃で5分間ソーピングし、水洗した後、乾燥して仕上げる。仕上げられた染色物を、SICOMUC−20システム(住化分析センター社製)で測色し、必要な濃度比及び補正色差を求めて、染料の染着挙動を解析する。上記のように、6−ナイロンジャージの濃度をNPAとし、未シルケット綿ニットの濃度をNCとする。
同様に、上記染浴に、酢酸1%o.w.f.を加えた酸性浴での染色物について、必要な濃度比及び補正色差を求める。上記のように、6−ナイロンジャージの濃度をAPA、未シルケット綿ニットの濃度をACとする。
上記のように、HN染料は、濃度比に関して下記の条件を満たす。
NPA/NC Black染料130以上、他の染料200以上、
APA/AC Black染料130以上、他の染料200以上、
APA/NPA 80〜200
APA/NPAについて、好ましくは100〜150である。
すなわち、HN染料は、合成ポリアミド繊維に高い染着性を示し、酸を加えて染着を促進しても同色性を得る染料グループであって、
第一に、中性での綿、合成ポリアミド間の濃度比NPA/NCが著しく大きいこと、
第二に、酸性での綿、合成ポリアミド間の濃度比APA/ACも著しく大きいこと、
第三に、中性及び酸性間での合成ポリアミド側の濃度比、APA/NPAが同等であるか、大きくても調整できる範囲内であることを特徴とする。
又、上記のように、HC染料は、濃度比に関して、下記の条件を満たす。
NPA/NC 95以下
APA/AC 70〜400
APA/NPA 80〜500
AC/NC 120以下
HN染料と対照的に、HC染料はセルローズ繊維に高い染着性を示し、酸を加えて、ポリアミド繊維の染着を促進しても、同色性を得る染料グループであって、
第一に、中性浴では、綿側が少しでも濃く染まること、
第二に、酸の添加によって合成ポリアミドへの染着が増加すること、
第三に、中性及び酸性間での合成ポリアミド側の濃度比、APA/NPAが同等であるか、大きくても調整できる範囲であること
第四に、中性及び酸性間での綿側の濃度比、AC/NCが同等であるか小さいこと、を特徴とする。
又、両繊維での濃度のみならず、色相も近似する必要がある。しかし、反応染料の単独で、ポリアミド繊維、セルローズ繊維の両方に染着することと、中性又は酸性での染色を採用すると、染料の副生成分や配合成分(Black等)の影響を受けることから、両繊維での色相が近似しない場合も生じる。そこでHN染料とHC染料を一浴に混成して染色する時に、両繊維での色相を、調整が可能な範囲に限定する必要がある。従って、前記の濃度比のいずれについても、補正色差は以下の範囲とする必要がある。ここで、補正色差とは、例えば、全色差より濃度色差と鮮明度差を引いたベクトル差で本来の色の差を示すが、これもSICOMUC−20システムによる測色により求めることができる。
(補正色差)
Black染料 15.0以下
Blue、Navy染料 10.0以下
他の染料 5.0以下
このHN染料として用いられる染料として、反応染料については、
Sumifix Yellow 2GL、Sumifix Yellow GR、Sumifix Golden Yellow GG、Sumifix Brill Red G、Sumifix Brill Red 7BF、Sumifix Supra Brill Red BSF、Sumifix Supra Rubine Red E-XF、Sumifix Bv Red BB、Sumifix Supra Brill Red GF、Sumifix Brill Orange 3R、Sumifix Brill Blue R、Sumifix Brill Orange GRS、Sumifix Turq Blue G(n)、Sumifix Supra Blue BRF、Sumifix Black B、Sumifix Black E-XF、Sumifix Black EX及びSumifix Supra Scarlet 2GF(以上、住友化学社製)、Realan Yellow G、Realan Gold Yellow RC、Realan Red G、Realan Turquoise G、Realan Red RC、Levafix Royal Blue E-FR、Realan Blue B、ReaNova Yellow CA、ReaNova Navy CA、Realan Blue RC及びRealan Black G(以上、ダイスター社製)、Cibacron Yellow H-2G、Cibacron Orange C-3R、Cibacron Yellow F4G、Cibacron Yellow C-R及びCibacron Black C-2R(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
HN染料として反応染料が用いられる場合は、上記の例示の中から選ばれる一種の染料、又は2種以上の組合せを好ましく用いることができる。又、上記の例示の中から選ばれる一種以上の染料と他の染料の混合も、混合後の染料が、上記のHN染料としての条件(即ち、NPA/NC、APA/AC、APA/NPA及び補正色差の範囲についての条件)を満たす限りHN染料として使用できる。他の染料としては、それ単独ではHN染料に該当しないものであっても、混合後の染料が、上記のHN染料としての条件を満たせばよい。
HN染料として用いられる染料として、酸性含金属染料については、
Lanyl Bv Yellow 3G、Lanyl Yellow G、Lanyl Yellow GR、Lanyl Orange R、Lanyl Red B、Lanyl Blue 3G、Lanyl Brill Blue G、Lanyl Navy Blue TW、Aminyl Black F-GL、Lanyl Grey BG(以上、住友化学社製)、Neutrichrome Bordeux M-B(ヨークシャ社製)等を挙げることができる。
このHN染料として用いられる染料として、分散染料については、Sumikaron Turquoise Blue S-GL、Sumikaron Turquoise Blue 76、Sumikaron Blue S-BBL、Sumikaron Yellow E-RPD、Sumikaron Red E-RPD、Sumikaron Red E-FBL、Sumikaron Blue E-RPD、Sumikaron Blue E-FBL、Sumikaron UL Blue GF、Sumikaron Brilliant Red S-BLF、Sumikaron Brilliant Pink SE-RL(n)(以上、住友化学社製)、Miketon Polyester Red 2BSF(三井化学社製)、Kayalon Polyester Blue KSF(日本化薬社製)等を挙げることができる。
上記の例示から選ばれる一種以上の酸性含金属染料又は分散染料と、上記の例示から選ばれる一種以上の反応染料又は他の反応染料との混合も好ましく使用することができる。他の反応染料としては、それ単独ではHN染料に該当しないものであっても、混合後の染料が、上記のHN染料としての条件を満たす限り使用することができる。
一方、HC染料は、合成ポリアミドよりもセルローズ繊維側に染着しやすい染料であり、例えば、染浴に添加された酸により合成ポリアミドへ染料が移行するような場合でも、セルローズ繊維に十分に均等に確実に染着することにより、両繊維間での染色をバランスさせ、濃度及び色相を大きく変動させない機能を奏する。
このHC染料として用いられる染料は、すべて反応染料であり、
Sumifix Supra Brill Yellow 3GF、Sumifix Supra Yellow GRNF、Sumifix HF Red 2B、Sumifix Brill Blue GL、Sumifix HF Blue 2R、Sumifix Supra Brown RNF、Sumifix Supra Marine BNF、Sumifix HF Navy 2G及びSumifix Supra Navy Blue 3GF(以上、住友化学社製)、Procion Turquoise H-A (ダイスター社製)、Cibacron Yellow C-2R、Cibacron Yellow LS-4G、Cibacron Yellow LS-R、Cibacron Red LS-B、Cibacron Red LS-GG、Cibacron Scarlet LS-2G、Cibacron Navy LS-G、Cibacron Black F-2B及びCibacron Black LS-N(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
HC染料としては、上記の例示の中から選ばれる一種の染料、又は2種以上の組合せを好ましく用いることができる。又、必要に応じて、上記の例示の中から選ばれる一種以上の染料と他の染料の混合も、混合後の染料が、上記のHC染料としての条件(即ち、NPA/NC、APA/AC、APA/NPA、AC/NC及び補正色差の範囲についての条件)を満たす限りHC染料として使用できる。他の染料としては、それ単独ではHC染料に該当しないものであっても、混合後の染料が、上記のHC染料としての条件を満たせばよい。
略全ての色相への染色を可能にするためには、HN染料の品目構成として、Yellow、Red、Blue、Navy及びBlackのHN染料を必要とする。又、HC染料の品目構成は、HN染料の各色相の染料と全く対応させて、Yellow、Red、Blue、Navy、及びBlackのHC染料を必要とする。一方、上記の品目構成のHN染料及びHC染料があれば、略全ての色相につき、本発明の染色方法を実施し、目的の効果を達成することができる。ただし、品目の増加は可能であって、上記の品目に限定されるものではない。
実際の同色系の染色の際には、HN染料及びHC染料の同じ色相の染料を対にして、一浴に混成して用いる。その混成の割合も1:1(重量比。以下特にことわりのない限り、染料の比は重量比を表す。)を基準にするが、複合素材の混合比、組織構造、染色性の難易等によって、混成の割合を変えることができる。混成の割合としては、HN99〜1/HC1〜99の範囲で可能であり、好ましくはHN97〜3/HC3〜97の範囲である。一方、合成ポリアミド/セルローズの複合素材を、例えば、赤のHN染料と青のHC染料を一浴に混成して用いることにより、価値ある赤と青の異色染めを行うことができる。即ち、ポリアミドをHN染料側の色相に、セルローズ繊維をHC染料側の色相に、一浴方式で染めることができる。
又、混成の割合(染料の混成処方)は、繊維の混合比等に基づいて容易に予測できる。この予測された処方での染色の挙動又は再現性は、正常な動きを示し良好である。色相によっては、相当する色相の染料のみで調整することもできる。即ち、色相調整用の染料を別に必要とせず、一浴に混成される染料の割合を調整することによって、任意の範囲で、同色を得る処方を容易に決定できる。
なお、ポリアミド又はセルローズ繊維単独の、非常に淡い色の染色には、HN又はHCのみの染料で良好な染色を達成できる。
本発明の染料の混成染色方法は、ポリアミド及びセルローズ繊維並びにポリウレタン、ポリアクリル、ポリエステル等の他の繊維との複合素材についても有利に応用できる。例えば、合成ポリアミド/セルローズ繊維/ポリアクリル/ポリウレタンからなる複合素材でも一浴方式での染色が可能で、非常に効果的である。ただしこの場合、ポリアクリルを染めるためにカチオン染料を用いるので、アニオン性の反応染料との凝集が生じないことが必要で、染浴に沈澱防止剤の添加を必要とする。均染剤等の薬品は、多量の硫酸ナトリウムにより緩染されることもあって、特に必要としない。又この場合の同色性を得るためのHN染料とHC染料との混成割合も、基本的には1:1を基本とするが、繊維の混合比等により変動し、上記の範囲内で特に限定されない。
又、ポリエステル繊維を含む複合素材の染色も、一浴方式で可能である。特に常圧で、分散染料による染色が可能なポリエステル繊維を含む複合素材で効果的である。この場合、同色性を得るためのHN染料とHC染料との混成割合は、分散染料によって、合成ポリアミドがやや染色されるので、その分調整するため、HN染料を若干減らすことが望ましい。
なお、HN染料は、染色において非常に効果的な作用を奏する。即ち、合成ポリアミドへの親和力が高く、合成ポリアミドへの染着(通常、第一段の染着)平衡を早く形成する。かつ、合成ポリアミドに対する余分な染着又は残余の染料が生じないように、合成ポリアミドの含有率等に合せて、予めコントロールすることが可能である。
又、この染着平衡を早める手段の一つとして、酸を加えて染着を促進する方法があるが、この酸を加えた染色においても、三原色染料により、任意の配合染色について、同色が得られる。この様にして、本発明のHN染料グループを用いることにより、可能なかぎり、染色温度を低め及び/又は染色時間を短縮できて、染色の大幅な合理化を可能とする。特に、合成ポリアミドの染色温度をセルローズ繊維に一般に採用されている低い温度とすることも可能であり、その結果一浴で低温の恒温染色が可能となり、これまでになく有効な染色条件として、大きな省エネルギーを達成することができる。
染着平衡を早める二つめの手段として、酸性含金属染料を含有するHN染料を用いることができる。この手段は、特にNavy、Black染料で有効である。そして、酸性含金属染料と反応染料(特にHN染料の反応染料)は、相互に特長を出し合って、濃度向上、諸堅牢度の向上、及び彩度の向上等有利に作用し、合成及び天然のポリアミド繊維単独の染色にも有効となる。
HN染料及びHC染料として、他の繊維、例えばポリアクリル等に対して染着性のないものを用い、ポリアミド及びセルローズ繊維等を染色し、ポリアクリル等を染色しないいわゆる価値ある白残しの染色を行うことも可能である。なお、この白残しの染色は、HN染料又はHC染料の単独を用いて行うこともでき、特に、上記のHN染料単独を用いて行った場合、優れた染色物が得られる。
本発明の、染料の混成染色方法により、ポリアミド及びセルローズ繊維、場合によりさらに他の繊維を含む複合素材を、略全ての色相について、一浴方式で同色系に染色することができ、優れた同色性、堅牢度等を達成することができる。本発明の染色方法によれば、従来の染色方法では同色系の染色が困難であった複合素材、特に近年注目されている複雑な複合素材を含めた広い範囲の複合素材について、上記の優れた効果を達成することができる。
又、本発明の染色方法により、染色工程の省力化、合理化が達成される。特に、染浴への酸の添加による染色時間の短縮、染色温度の低下も可能となる、即ち、酸を加えて染着を促進しても優れた同色性が得られるので、上記の効果と同時に、染色工程の省力化、合理化、省エネルギーとの効果も達成される。
さらに又、本発明の染色方法を適用することにより、上記の価値のある異色染めを一浴方式で行うことができる。従来の染色方法では一浴方式で異色染めは困難であったが、HN染料とHC染料の特性をたくみに利用することにより、合成ポリアミドとセルローズ繊維間の異色染めが再現よく可能であるだけでなく、ポリアクリル、ポリエステル繊維を含有する複合素材にも応用することができ、まことに多彩な異色染めが一浴方式で可能となった。同様に、白残し染色も一浴方式で行うことができる。
本発明の染色方法は、上記の優れた効果を有するが、例えば、次に述べるような効果も奏し、又期待される。
即ち、合成ポリアミドとセルローズ繊維を主体とする複合素材の本体部分と袖口(そでぐち)になる綿素材の染色は、従来の方法では別々の染色加工をしなければならず加工する染工場も別で不都合を生じていたが、本発明の染色方法により、これらを一浴で同色を得ることができる等の効果を奏する。
さらに、合成ポリアミド繊維及びセルローズ繊維の複合素材の鮮明な青味のBlue(Turq.Blue)と鮮明なGreenの染色については、不均染となるか、均染が得られても、その染色物の耐光や塩素堅牢度が非常に悪いという問題があり、従来から染色業界において非常に強く解決が望まれていたが、本発明の染色方法により、この課題の解決、即ち染色業界における画期的な進歩が達成できると期待される。
次に本発明を実施するための最良の形態を示すが、この形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の範囲はこの形態に限定されるものではない。
具体的な染色に当っては、目標とする色見本を標準として、コンピューターカラーマッチングシステム等により、必要な染料品目を選定する。それから、被染物の繊維組成、混合比、染色性の難易等を参考にして、HN染料とHC染料の混成比率(染色処方)を予測する。次にこの染色処方に対して、染色温度、時間、必要な薬剤等、染色条件を設定して試染し、その結果より具体的な染色処方を決定して染色を行う。
例えば、6−ナイロン/綿ニット(50/50)を中色でBrown色に染色する場合は、HN染料とHC染料について下記の染色処方とする。
HN HC (1:1)
Yellow 0.25% + 0.25% o.w.f.
Red 0.25% + 0.25% o.w.f.
Blue 0.25% + 0.25% o.w.f.
染色条件としては、次の条件が適当である。即ち、70℃の染浴にHN:HC=1:1の割合で染料を添加し、被染物(上記の生地)の添加の5分後に、6−ナイロンの染着を促進するため、酸を加える。加える酸としては、1%酢酸水溶液と1%酢酸ソーダ水溶液1:1の混合溶液の5ml/lが適当である。この酸の添加は、ポリアクリル、ポリエステルを含有する複合素材の染色にも適用できる。
酸の添加の25分後に、硫酸ナトリウムを加え、その5分後に炭酸ナトリウムを加える。加えられる硫酸ナトリウムの量は、中色で30〜40g/lが基準である。炭酸ナトリウムの量は、綿の混合成分が50%であるので、8g/lを基準として十分である。炭酸ナトリウムの添加のさらに25分後に、綿側の染色も終了する。その後、水洗し、ソーピングし、水洗し、乾燥して仕上げる。
以上の染色例では、6−ナイロン側、綿ニット側共に、同色のBrown色が得られる。合成ポリアミドに親和力の強いHN染料を用いて、さらに酸を加えて染着を促進していることから、綿の染色と同じ温度の70℃で合成ポリアミドを染色でき、しかもトータル60分という非常に短時間の染色が可能となる。従来は、合成ポリアミド繊維の染色は一般に100℃で行なわれていることからみても、大きな省エネルギーを達成できる。
なお、他の色相の染色も同様に行えるが、Navy色、Black色等の濃色では、水洗後、フィクス処理したのち、ソーピングする方法が、時間も短縮できて効果的である。
染色に際しては、上記のような薬剤の他、均染剤等、他の薬剤を添加することもできる。
次に本発明を、実施例を用いてより具体的に説明するが、実施例は本発明の範囲を限定するものではない。なお、実施例中、部は、特にことわりのないかぎり、重量部を表す。
先ず、Yellow、Red及びBlueの三原色染料について、HN染料及びHC染料の調製例を示す。
調製例1 YellowのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、YellowのHN染料(以下Yellow HNとする。)を調製した。
Sumifix Yellow 2GL 150%(住友化学工業社製) 20部
Sumifix Gold.Yellow GG 150%(住友化学工業社製) 5部
Realan Gold.Yellow RC(ダイスター社製) 75部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 516、 補正色差: 3.95、
APA/AC: 581、 補正色差: 2.25、
APA/NPA: 109、 補正色差: 1.20
調製例2 RedのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、RedのHN染料(以下Red HNとする。)を調製した。
Realan Red RC(ダイスター社製) 60部
Sumifix Supra Brill Red BSF 150%(住友化学工業社製) 35部
Sumifix Brill Red G special(住友化学工業社製) 2部
Sumifix Supra Brill Red GF 150%(住友化学工業社製) 3部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 226、 補正色差: 2.61、
APA/AC: 430、 補正色差: 2.39、
APA/NPA: 140、 補正色差: 1.16
調製例3 BlueのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、BlueのHN染料(以下Blue HNとする。)を調製した。
Sumifix Supra Blue BRF 150%(住友化学工業社製) 12部
Sumifix Brill Blue R 150%(住友化学工業社製) 3部
Levafix Royal Blue E-FR(ダイスター社製) 25部
Realan Blue RC(ダイスター社製) 60部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 470、 補正色差: 8.92
APA/AC: 462、 補正色差: 7.61
APA/NPA: 101、 補正色差: 1.10
調製例4 YellowのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、YellowのHC染料(以下Yellow HCとする。)を調製した。
Sumifix Supra Yellow GRNF 150%(住友化学工業社製) 68部
Cibacron Yellow C-2R(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 28部
Cibacron Yellow LS-R(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 4部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 63、 補正色差: 2.16
APA/AC: 155、 補正色差: 2.61
APA/NPA: 366、 補正色差: 2.40
AC/NC: 82、 補正色差: 0.53
調製例5 RedのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、RedのHC染料(以下Red HCとする。)を調製した。
Sumifix HF Red 2B(住友化学工業社製) 85部
Sumifix Supra Brill Red BSF 150%(住友化学工業社製) 8部
Sumifix Supra Brill Red GF 150% (住友化学工業社製) 7部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 73、 補正色差: 2.63
APA/AC: 96、 補正色差: 2.92
APA/NPA: 96、 補正色差: 0.94
AC/NC: 85、 補正色差: 0.94
調製例6 BlueのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、BlueのHC染料(以下Blue HCとする。)を調製した。
Sumifix Supra Blue 2BNF(住友化学工業社製) 75部
Sumifix Supra Marine BNF(住友化学工業社製) 5部
Sumifix Supra Navy Blue 3GF 150%(住友化学工業社製) 15部
Sumifix HF Navy 2G(住友化学工業社製) 5部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 51、 補正色差: 2.27
APA/AC: 391、 補正色差: 5.08
APA/NPA: 416、 補正色差: 4.16
AC/NC: 66、 補正色差: 2.15
実施例1
(1)淡色での染色
調製例1〜6で得られた三原色染料を用いて、下記の染料処方及び染色条件で、6−ナイロンジャージ5gと未シルケット綿ニット5gを一緒に、250mlの染浴で染色した。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.05%、 Yellow HC 0.05%、
Red HN 0.05%、 Red HC 0.05%、
Blue HN 0.05%、 Blue HC 0.05%
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料を染浴に加え、その5分後に硫酸ナトリウム7.5g(30g/l)を加え、そのさらに25分後に炭酸ナトリウム1.5g(6g/l)を加えた。さらにその後20分間、浴温70℃で染色を行った。排液後、染色物を水洗し、湯洗し、ソーピングしさらに水洗を行なった後、乾燥して仕上げた。
(2)中色での染色
調製例1〜6で得られた三原色染料を用いて、下記の染料処方及び染色条件で、6−ナイロンジャージ5gと未シルケット綿ニット5gを一緒に250mlの染浴で染色した。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.25%、 Yellow HC 0.25%、
Red HN 0.25%、 Red HC 0.25%、
Blue HN 0.25%、 Blue HC 0.25%
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料を染浴に加え、その5分後に酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液1.25ml(5ml/l)、そのさらに25分後に硫酸ナトリウム10g(40g/l)、そのさらに5分後に炭酸ナトリウム2g(8g/l)を加えた。さらにその後25分間、浴温70℃で染色を行った。排液後、水洗し、湯洗し、ソーピングしさらに水洗を行なった後、乾燥して仕上げた。
(3)濃色での染色
調製例1〜6で得られた三原色染料を用いて、下記の染料処方及び染色条件で、6−ナイロンジャージ5gと未シルケット綿ニット5gを一緒に250mlの染浴で染色した。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.6%、 Yellow HC 0.4%、
Red HN 0.6%、 Red HC 0.4%、
Blue HN 0.6%、 Blue HC 0.4%
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料を染浴に加え、その5分後に酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液1.25ml(5ml/l)、そのさらに40分後に硫酸ナトリウム15g(60g/l)、そのさらに10分後に炭酸ナトリウム3.5g(14g/l)を加えた。さらにその後30分間、浴温70℃で染色した。排液後、水洗し、湯洗し、ソーピングしさらに水洗を行なった後、乾燥して仕上げた。
結果は、淡色から濃色まで、6−ナイロン及び綿ともに、青味ブラウン色の良好な同色を得た。なお、淡色では酸の添加は必要なかった。濃色では、6−ナイロン側の染着が抑制されることから、HC染料の比率を小さくして調整できた。
比較例1
6−ナイロン、6,6−ナイロンからなる合成ポリアミド80%、綿とレーヨンからなるセルローズ繊維16%、ポリウレタン3%、及びポリエステル1%を含有する、表:合成ポリアミドリッチ、裏:セルローズリッチの伸縮性の複合素材を、下記の染色処方と染色条件で染色した。なお、この複合素材は、従来の反応染料よる染色では同色性は得られていなかった。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.5%、
Red HN 0.5%、
Blue HN 0.5%
<染色条件>
染浴(浴比1:25)に、酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液の5ml/lを加え、被染物である複合素材が6,6−ナイロンを含有しているため、浴温を95℃まで上げ、同温度に25分間保った後、硫酸ナトリウムの40g/lを加え、95℃でさらに10分間染色を行った。その後、浴温を70℃まで冷却し、炭酸ナトリウムの6g/lを加えた後、70℃でさらに25分間染色した。排液後、水洗し、湯洗し、ソーピングしさらに水洗を行なった後、乾燥して仕上げた。
上記の染色の結果、表側は、青味Brown色に良好に染色された。浴温を95℃まで上げた結果と考えられる。しかし、セルローズリッチの裏側は同色系に染まったが、淡い染色であった。
実施例2
比較例1と同じ複合素材を、染色処方を下記の処方とした以外は比較例1と同じ条件で染色した。その結果、同色で表裏共に良好に染色された。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.325%、 Yellow HC 0.175%、
Red HN 0.325%、 Red HC 0.175%、
Blue HN 0.325%、 Blue HC 0.175%
実施例3
6,6−ナイロン68%、レーヨン29%及びポリウレタン3%からなるシェープアップパンツを、染色処方を下記の処方とした以外は実施例2と同じ条件で染色した。その結果、良好な同色が得られ、堅牢かつ高品質のオリーブ色の染色物(製品染め)が得られた。なお、このシェープアップパンツは、従来の反応染料よる染色では同色は得られていなかった。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 2.25%、 Yellow HC 0.5%、
Red HN 0.325%、 Red HC 0.075%、
Blue HN 1.275%、 Blue HC 0.325%
このシェープアップパンツは、難染色性の素材であり、繊維組織が複雑であるが、混成比率(染色処方)を種々調整して上記の処方とした結果、同色性が得られた。製品の耐光、塩素、及び強洗濯等主要な堅牢度も優れている。
実施例4
難染色性の合成ポリアミド(70%)と綿(30%)の混紡平織でかつ模様織の複合素材を、染色処方を下記の処方とした以外は実施例2と同じ条件で染色した。その結果、平織部分と模様の部分の染色が同等で、良好な同色の、ワインレッド色の染色物が得られた。なお、この複合素材は、従来の反応染料よる染色では同色は得られていなかった。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.225%、 Yellow HC 0.225%、
Red HN 0.350%、 Red HC 0.350%、
Blue HN 0.250%、 Blue HC 0.250%
実施例5
6−ナイロン/綿(30/70)のニット4.5g(90%)、綿ニット0.5g(10%)を、染浴を125mlとし染色処方を下記の処方とした以外は、実施例1(2)中色での染色と同じ条件で染色した。この実験は、ニットの本体部分と襟や袖口となる付属布の同浴での染色に該当する。その結果、綿側が若干、濃度不足であるが、色相は良好であり、充分実施可能な染色物が得られた。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.225%、 Yellow HC 0.275%、
Red HN 0.225%、 Red HC 0.275%、
Blue HN 0.225%、 Blue HC 0.275%
次に、Navy染料及びBlack染料について、HN染料及びHC染料の調製例を示す。
調製例7 NavyのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、NavyのHN染料(以下Navy HNとする。)を調製した。
Lanyl Navy Blue TW(住友化学工業社製) 40部
ReaNova Navy CA(ダイスター社製) 60部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 272、 補正色差: 2.18
APA/AC: 260、 補正色差: 3.26
APA/NPA: 96、 補正色差: 2.50
調製例8 NavyのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、NavyのHC染料(以下Navy HCとする。)を調製した。
Sumifix HF Navy 2G(住友化学工業社製) 80部
ReaNova Navy CA(ダイスター社製) 20部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 41、 補正色差: 1.10
APA/AC: 68、 補正色差: 2.80
APA/NPA: 232、 補正色差: 1.60
AC/NC: 90、 補正色差: 0.26
調製例9 BlackのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、BlackのHN染料(以下Black HNとする。)を調製した。
Sumifix Black EX conc(住友化学工業社製) 50部
Aminyl Black F-GL(住友化学工業社製) 20部
Lanyl Grey BG ex.conc(住友化学工業社製) 10部
ReaNova Navy CA(ダイスター社製) 20部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 238、 補正色差: 2.47
APA/AC: 214、 補正色差: 3.42
APA/NPA: 208、 補正色差: 2.36
調製例10 BlackのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、BlackのHC染料(以下Black HCとする。)を調製した。
Cibacron Black F-2B(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 80部
Sumifix Black EX conc(住友化学工業社製) 10部
ReaNova Navy CA(ダイスター社製) 10部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 70、 補正色差: 14.33
APA/AC: 105、 補正色差: 6.21
APA/NPA: 73、 補正色差: 5.57
AC/NC: 95、 補正色差: 0.21
実施例6
調製例7〜10で得られたNavy、Black染料を用いて、下記の染料処方及び染色条件で、厚地の表:合成ポリアミド/裏:綿パイル(60/40)のリバーシブル複合素材の5gを、100mlの染浴で染色した。
<染色処方> (o.w.f)
Navy HN 2.5%、 Navy HC 2.5%、
Black HN 5.0%、 Black HC 5.0%
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料を染浴に加え、その5分後に酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液0.75ml(7.5ml/l)、そのさらに25分後に硫酸ナトリウム8g(80g/l)、そのさらに10分後に炭酸ナトリウム2g(20g/l)を加えた。さらにその後40分間、浴温70℃で染色を行った。染色後排液し、水洗(30℃)、湯洗(60℃)、サンフィクス700conc(三洋化成工業社製)3g/lを用いたFix処理(60℃、5分間)を順次行った後、95℃、5分間でソーピングし、さらに水洗(30℃)して仕上げた。
結果は、Navy色、Black色とも表裏同等の良好な染色物が得られた。このリバーシブル複合素材は、従来の反応染料による100℃/70℃の一浴二段の染色では、全く同色が得られなかったが、本実施例では、70℃の一浴で良好な染色が得られており、大きな成果である。
実施例7
実施例6で用いたものと同じリバーシブル複合素材の5gを、100mlの染浴で、下記の染色処方及び染色条件により染色した。得られた染色物は、表:6−ナイロン側はやや青味のRedで、裏:綿パイル側はBlueに染色された。この異色染めを全く同じ条件で繰り返したが、同じ結果が得られて、その再現は良好であった。
<染色処方> (o.w.f.)
Red HN 1%、 Blue HC 1%
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料を染浴に加え、その5分後に酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液0.5ml(5ml/l)、そのさらに25分後に硫酸ナトリウム3.5g(35g/l)、そのさらに5分後に炭酸ナトリウム1g(10g/l)を加えた。さらにその後25分間、浴温70℃で染色を行った。排液後、水洗し、湯洗し、ソーピングしさらに水洗を行なった後、乾燥して仕上げた。
参考例1
実施例6で用いたものと同じリバーシブル複合素材の5gを、100mlの染浴で、下記の染色処方及び染色条件により染色した。
<染色処方>
Black HN 7% o.w.f.
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料を染浴に加え、その5分後に酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液0.7(7ml/l)、そのさらに30分後に硫酸ナトリウム8g(80g/l)、そのさらに5分後に炭酸ナトリウム2g(20g/l)を加えた。さらにその後40分間、浴温70℃で染色を行い、排液後、水洗し染色物を得た。
<アルカリ還元処理>
上記、水洗した染色物を、炭酸ナトリウム5g/l、ハイドロサルファイト5g/l、浴比1:40、60℃で10分間処理し、排液し、十分に水洗したのち、ソーピングして仕上げた。その結果、表:6−ナイロン側は濃厚なBlackで、裏:綿パイル側は白の完全な白残しの貴重な染色物を得た。
実施例8
調製例1〜6で得られた三原色染料を用いて、下記の染料処方及び染色条件で、合成ポリアミド/セルローズ/ポリウレタン(45/50/5、表:合成ポリアミド)のリバーシブル編物を染色した。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 0.95%、 Yellow HC 0.05%、
Red HN 0.95%、 Red HC 0.05%、
Blue HN 0.95%、 Blue HC 0.05%
<染色条件>
浴温を70℃とした後、上記染色処方の染料及び酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液5ml/lを染浴に加え、その25分後に硫酸ナトリウム60g/l、炭酸ナトリウム14g/lを加えた。さらにその後25分間、浴温70℃で染色を行った後排液し、水洗、ソーピング、さらに水洗して仕上げた。
比較例2
染料処方を下記の処方に変えた以外は実施例8と同じ条件にて染色を行った。
<染色処方> (o.w.f)
Yellow HN 1%、
Red HN 1%、
Blue HN 1%
結果は、HN染料のみを用いた比較例2では、裏のセルローズ側が淡かったが、HC染料を5%程度含有させた実施例8では、表、裏でほぼ同等の濃度が得られた。なお、目的とする染色物の色相に合わせて、各色間の染料の添加量比率を変化させた場合でも、同様な結果が得られる。
実施例9
ポリアクリル/綿/レーヨン/6−ナイロン/ポリウレタン(37/32/15/15/1)からなる複合素材5gを100mlの染浴で、下記の染色処方及び染色条件で染色した。
<染色処方> (o.w.f.)
Astrazon Black FDL 200% 0.5%
(カチオン染料、ダイスター社製)
Black HC 5 %
Black HN 2 %
<染色条件>
浴温を60℃で上記染色処方の染料、酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液0.7ml(7ml/l)、及びイオネットFY−104(三洋化成社製の沈殿防止剤)の0.2g(2g/l)を染浴に加え、その5分後より95〜100℃に昇温し、同温度に20分保持した後、硫酸ナトリウム3g(30g/l)を加え、さらに同温度に10分保持した後、70℃迄降温した。浴温が70℃となった後、炭酸ナトリウム1g(10g/l)を加え、さらに、70℃に30分保持した後、排液した。排液後、水洗、湯洗、80℃でのソーピング、さらに水洗を行い、染色物を得た。その結果、やや青味のBlack色で、4者の繊維の複合素材が一浴二段方式で同色を得た。2〜3回の染色を必要とせず、大幅な時間短縮を達成した。
実施例10
ポリアクリル/綿/レーヨン/6−ナイロン/ポリウレタン(37/32/15/15/1)からなる複合素材5gを100mlの染浴で、下記の染色処方で実施例9と同じ染色条件で染色した。その結果、一浴二段方式で、Yellow、Red、及びBlueの三色の異色染めが得られた。HC染料としてRedの染料を、HN染料としてBlueの染料を、ポリアクリル等を染める染料としてYellowの染料を一浴に混成して用い、綿/レーヨンをRedに、6−ナイロンをBlueに、ポリアクリル等をYellowに一浴で染色した例である。
<染色処方> (o.w.f.)
Red HC 0.6%
Blue HN 0.8%
Diacryl Yellow Au-H 0.2%
実施例11
ポリエステル加工糸織物1g、綿ニット1.5g、6−ナイロンジャージ1.5g及びポリアクリル織物1gを一緒に100mlの染浴で、下記の染色処方で実施例9と同じ染色条件で染色した。その結果、ポリエステル側が白、その他の3者の繊維は略同色の鮮明なBlue色に染色された。これはポリエステル側の白残しの価値のある染色を得た。
<染色処方> (o.w.f.)
Blue HN 0.6%
Blue HC 1.3%
Astrazon Blue Au-No.2 0.8%
調製例11 Brill BlueのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、Brill BlueのHN染料(以下Brill Blue HNとする。)を調製した。
Sumikaron Turq.Blue S-GL 200% (住友化学工業社製) 46.7部
Lanyl Brill. Blue G e/c(住友化学工業社製含金染料) 33.3部
Realan Blue B(ダイスター社製) 20.0部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 750、 補正色差: 6.52、
APA/AC: 780、 補正色差: 5.70、
APA/NPA: 115、 補正色差: 2.10
調製例12 Brill BlueのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、Brill BlueのHC染料(以下Brill Blue HCとする。)を調製した。
Procion Turqoise H-A (ダイスター社製) 65部
Levafix Royal Blue E-FR(ダイスター社製) 24部
Sumifix Supra Blue 2BNF (住友化学工業社製) 11部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 83、 補正色差: 3.90、
APA/AC: 245、 補正色差: 6.40、
APA/NPA: 270、 補正色差: 4.60、
AC/NC: 73、 補正色差: 1.60
実施例12
表、6−ナイロン60%、裏、綿パイル40%からなる複合素材5gを、100mlの染浴で、下記の染色処方および染色条件で染色した。その結果、非常に鮮明な青味のBlueに染色され、6−ナイロン側も均一に染色され、耐光、堅牢度も4級以上を得て、実用化可能であった。これに対し、反応染料のTurq.Blue染料のみを用いて染色した場合は、耐光は全く不良であった。本実施例では、綿側も青味鮮明なBlueに染色され、問題の塩素堅牢度(活性塩素10ppm)も3級をクリアーし、実用に供し得た。
<染色処方> (o.w.f.)
Brill Blue HN 1.3%
Brill Blue HC 6.0%
<染色条件>
浴温60℃で上記染色処方の中のHN染料、酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液0.7ml(7ml/l)を染浴に加え、その5分後より100℃に昇温し、同温度に40分保持した後、70℃迄降温した。浴温が70℃となった後、上記染色処方の中のHC染料、重曹0.2g(2g/l)及び硫酸ナトリウム6g(60g/l)を加え、さらに炭酸ナトリウム2g(20g/l)を加え、さらに、70℃に50分保持した後、排液した。排液後、水洗、湯洗、ソーピング、さらに水洗を行い、染色物を得た。HC染料は、6−ナイロン側の日光堅牢度の低下を防ぐため浴温が70℃となった後に添加している。
調製例13 GreenのHN染料の調製
以下の組成で染料を混合して、GreenのHN染料(以下Green HNとする。)を調製した。
Sumikaron Turq.Blue S-GL 200% (住友化学工業社製) 22.5部
Lanyl Brill. Blue G e/c(住友化学工業社製) 22.5部
Sumifix Yellow 2GL 150%(住友化学工業社製) 27.5部
Realan Yellow G(ダイスター社製) 27.5部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 460、 補正色差: 4.73、
APA/AC: 530、 補正色差: 4.30、
APA/NPA: 105、 補正色差: 3.70
調製例14 GreenのHC染料の調製
以下の組成で染料を混合して、GreenのHC染料(以下Green HCとする。)を調製した。
Procion Turquoise H-A (ダイスター社製) 37.5部
Sumifix Supra Blue 2BNF (住友化学工業社製) 12.5部
Sumifix Supra Brill Yellow 3GF (住友化学工業社製) 50 部
濃度比、補正色差の測定値は以下のとおりであった。
NPA/NC: 57、 補正色差: 4.30、
APA/AC: 240、 補正色差: 3.80、
APA/NPA: 290、 補正色差: 4.20、
AC/NC: 78、 補正色差: 2.10
実施例13
表、6−ナイロン60%、裏、綿パイル40%からなる厚地リバーシブルの複合素材5gを100mlの染浴で、下記の染色処方および染色条件で、染色した。結果は、鮮明なGreenで均一に染色された。その染色物の耐光、塩素堅牢度とも、これまでの反応染料を用いたGreen色よりも大幅に向上し、特に特色のあるGreenとして実用に供し得る品質を得た。
<染色処方> (o.w.f.)
Green HN 1.6%
Green HC 4.5%
<染色条件>
浴温60℃で上記染色処方の中のHN染料、酢酸(1%)と酢酸ソーダ(1%)の水溶液0.7ml(7ml/l)を染浴に加え、その10分後に硫酸ナトリウム3g(30g/l)を加えた後、100℃に昇温した。同温度に40分保持した後、70℃迄降温した。浴温が70℃となった後、上記染色処方の中のHC染料、重曹0.2g(2g/l)を加え、その5分後に硫酸ナトリウム4g(40g/l)、さらにその5分後に炭酸ナトリウム2g(20g/l)を加え、さらに、70℃に40分保持した後、排液した。排液後、水洗、湯洗、ソーピング、さらに水洗を行い、染色物を得た。

Claims (4)

  1. ポリアミド及びセルローズ繊維を有する複合素材を、一浴方式で、吸尽染色する染色方法であって、
    6−ナイロンジャージの5g及び未シルケット綿ニットの5gを、
    硫酸ナトリウム40〜80g/lを加えたPH6.3〜7.0、浴比1:20の染浴で、Navy染料については5%o.w.f.、Black染料については10%o.w.f.、Navy染料及びBlack染料以外の染料については2%o.w.f.で染色した場合の、6−ナイロンジャージの濃度をNPAとし、未シルケット綿ニットの濃度をNCとし、
    硫酸ナトリウム40〜80g/l及び酢酸1%o.w.f.を加えた浴比1:20の染浴で、Navy染料については5%o.w.f.、Black染料については10%o.w.f.、Navy染料及びBlack染料以外の染料については2%o.w.f.で染色した場合の、6−ナイロンジャージの濃度をAPA、未シルケット綿ニットの濃度をACとしたとき、
    NPA/NCが130以上、APA/ACが130以上、APA/NPAが80〜200かつ補正色差が15.0以下であるBlack染料、
    NPA/NCが200以上、APA/ACが200以上、APA/NPAが80〜200かつ補正色差が10.0以下であるBlue染料及びNavy染料、及び
    NPA/NCが200以上、APA/ACが200以上、APA/NPAが80〜200かつ補正色差が5.0以下であるBlack染料、Blue染料、Navy染料以外の染料により構成される群から選ばれる染料(HN染料)と、
    NPA/NCが95以下、APA/ACが70〜400、APA/NPAが100〜500、かつAC/NCが120以下であり、かつ補正色差が15.0以下であるBlack染料、補正色差が10.0以下であるBlue染料及びNavy染料、及び補正色差が5.0以下であるBlack染料、Blue染料、Navy染料以外の染料により構成される群から選ばれる染料(HC染料)とを、
    一浴に混成して染色することを特徴とする染料の混成染色方法。
  2. HN染料とHC染料の重量比が、3:97〜97:3の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の染料の混成染色方法。
  3. HN染料が、Sumifix Yellow 2GL、Sumifix Yellow GR、Sumifix Golden Yellow GG、Sumifix Brill Red G、Sumifix Brill Red 7BF、Sumifix Supra Brill Red BSF、Sumifix Supra Rubine Red E-XF、Sumifix Bv Red BB、Sumifix Supra Brill Red GF、Sumifix Brill Orange 3R、Sumifix Brill Blue R、Sumifix Brill Orange GRS、Sumifix Turq Blue G(n)、Sumifix Supra Blue BRF、Sumifix Black B、Sumifix Black E-XF、Sumifix Black EX、Sumifix Supra Scarlet 2GF、Realan Yellow G、Realan Gold Yellow RC、Realan Red G、Realan Turquoise G、Realan Red RC、Levafix Royal Blue E-FR、Realan Blue B、ReaNova Yellow CA、ReaNova Navy CA、Realan Blue RC、Realan Black G、Cibacron Yellow H-2G、Cibacron Orange C-3R、Cibacron Yellow F4G、Cibacron Yellow C-R、Cibacron Black C-2R、Lanyl Bv Yellow 3G、Lanyl Yellow G、Lanyl Yellow GR、Lanyl Orange R、Lanyl Red B、Lanyl Blue 3G、Lanyl Brill Blue G、Lanyl Navy Blue TW、Aminyl Black F-GL、Lanyl Grey BG、Neutrichrome Bordeux M-B、Sumikaron Turquoise Blue S-GL、Sumikaron Turquoise Blue 76、Sumikaron Blue S-BBL、Sumikaron Yellow E-RPD、Sumikaron Red E-RPD、Sumikaron Red E-FBL、Sumikaron Blue E-RPD、Sumikaron Blue E-FBL、Sumikaron UL Blue GF、Sumikaron Brill Red S-BLF、Sumikaron Brill Pink SE-RL(n)、Miketon Polyester Red 2BSF及びKayalon Polyester Blue KSFからなる群より選ばれる染料又はその混合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の染料の混成染色方法。
  4. HC染料が、Sumifix Supra Brill Yellow 3GF、Sumifix Supra Yellow GRNF、Sumifix HF Red 2B、Sumifix Brill Blue GL、Sumifix HF Blue 2R、Sumifix Supra Brown RNF、Sumifix Supra Marine BNF、Sumifix HF Navy 2G、Sumifix Supra Navy Blue 3GF、Procion Turquoise H-A、Cibacron Yellow C-2R、Cibacron Yellow LS-4G、Cibacron Yellow LS-R、Cibacron Red LS-B、Cibacron Red LS-GG、Cibacron Scarlet LS-2G、Cibacron Navy LS-G、Cibacron Black F-2B及びCibacron Black LS-Nからなる群より選ばれる染料又はその混合物であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の染料の混成染色方法。

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