JPH07278296A - アゾ基含有重合体の製造方法およびブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

アゾ基含有重合体の製造方法およびブロック共重合体の製造方法

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JPH07278296A
JPH07278296A JP7705894A JP7705894A JPH07278296A JP H07278296 A JPH07278296 A JP H07278296A JP 7705894 A JP7705894 A JP 7705894A JP 7705894 A JP7705894 A JP 7705894A JP H07278296 A JPH07278296 A JP H07278296A
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vinyl
azo group
azo
polymer
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JP7705894A
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Yoshihiko Sugiura
嘉彦 杉浦
Yusaku Suenaga
勇作 末永
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラジカル重合法によるブロック共重合体の製
造に有用なラジカル重合開始能を有するアゾ基含有重合
体の製造方法を提供する。 【構成】 アゾ基を有する化合物1モルに対して、オル
ガノポリシロキサンを有するジアミンを1.02〜1.
15モルの割合で反応させることを特徴とするアゾ基含
有重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラジカル重合法による
ブロック共重合体の製造に有用なラジカル重合開始能を
有するアゾ基含有重合体の製造方法およびブロック共重
合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニルポリマーとオルガノポリシロキサ
ンとのブロック共重合体は、シリコーン樹脂の有する様
々な優れた性質がビニルポリマーに付与されたものであ
り、プラスチック、被覆剤、離型剤、粘着剤、気体透過
性フィルム、加工助剤などの用途での使用が期待されて
いる。
【0003】このようなビニルポリマー−シリコーン系
ブロック共重合体を比較的容易に製造する方法として、
ラジカル重合活性を示すアゾ基含有ポリシロキサンアミ
ドを使用する方法が、特公平2−33053号公報に示
されている。このアゾ基含有ポリシロキサンアミドは、
アゾ基を有するジカルボン酸とシロキサンセグメントを
有するジアミンとを縮合反応させることにより得られる
化合物であり、熱または光により容易にラジカルを発生
し、該化合物をビニルモノマーの重合開始剤として使用
することによりビニルポリマー−シリコーン系ブロック
共重合体を製造することができる。
【0004】しかしながら、上記のアゾ基含有ポリシロ
キサンアミドを使用してビニルポリマー−シリコーン系
ブロック共重合体を合成すると、ブロック共重合体とし
てポリマーに結合していないシリコーンが混入すること
となる。そして、このようなフリーなシリコーンが存在
すると得られる共重合体の加工性の低下や成形品の透明
性の低下、あるいは成形品からのシリコーンの浸出が生
じ、効果の持続性が低下するといった問題があり、この
フリーなシリコーンを少量に抑えることが重要な課題で
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ビニルポリ
マー−オルガノポリシロキサン共重合体の製造の際に用
いるとフリーなシリコーンを少量に抑えることが可能と
なるアゾ基含有重合体を製造する方法、および不純物の
少ないビニルポリマー−オルガノポリシロキサン共重合
体の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果、特定の原料組成比で反
応させて製造したアゾ基含有重合体を、ビニルポリマー
−オルガノポリシロキサン共重合体を製造する際に重合
開始剤として用いると、ビニルポリマー−シリコーン系
共重合体製造時に副生する不純物の量を抑えることがで
きることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、下記一般式(1)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R1は各々同一または異なってい
てもよく、水素原子、低級アルキル基またはニトリル基
を示し、R2は各々同一または異なっていてもよく、直
鎖状または分岐状の2価の炭化水素基を示し、Xはカル
ボン酸基または縮合反応に活性なカルボン酸誘導体基を
示す。)で表されるアゾ基を有する化合物1モルに対し
て、下記一般式(2)
【0010】
【化5】
【0011】(式中、R3は各々同一または異なってい
てもよく、水素原子、ハロゲン原子置換もしくは非置換
のアルキル基またはフェニル基を示し、R4は各々同一
または異なっていてもよく、直鎖状または分岐状の2価
の炭化水素基、アルキレングリコール基を示し、nは0
〜500の整数を示す。)で表されるオルガノポリシロ
キサンを有するジアミンを1.02〜1.15モルの割
合で反応させることを特徴とする下記一般式(3)
【0012】
【化6】
【0013】(式中、R1、R2、R3、R4およびnは前
記に同じ。)で表される繰り返し単位を有するアゾ基含
有重合体の製造方法、および上記方法により製造された
アゾ基含有重合体を重合開始剤として用い、ビニル系モ
ノマーの重合を行うことを特徴とするビニルポリマー−
オルガノポリシロキサン共重合体の製造方法である。
【0014】一般に、前記一般式(3)で表される繰り
返し単位を有するアゾ基含有重合体を使用してビニルポ
リマー−シリコーン系共重合体を製造する際には、該ア
ゾ基含有重合体1分子中における前記一般式(3)で表
される繰り返し単位の数が多いほど、すなわち分子量が
高いほどフリーなシリコーンを少量に抑えることができ
るとされ、そのためには前記一般式(1)で表されるア
ゾ基を有する化合物と前記一般式(2)で表されるオル
ガノポリシロキサンを有するジアミンの使用割合を等モ
ルとすることが望ましいとされていた。
【0015】しかしながら、本発明者らは意外なことに
前記一般式(1)で表されるアゾ基を有する化合物の使
用モル数に対して若干多いモル数の前記一般式(2)で
表されるオルガノポリシロキサンを有するジアミンを使
用して生成するアゾ基含有重合体の分子量が低くなるに
もかかわらず、これを用いて共重合体を製造すると等モ
ルで反応させて得られたアゾ基含有重合体を用いて共重
合体を製造するよりもフリーなシリコーンを少量にする
ことができることを見出したものであり、本発明はこの
割合を特定した点に特徴がある。
【0016】一般式(1)において、置換基R1のとり
得る低級アルキル基としては、例えばメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−
ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基などの炭素数1〜6の直鎖状または分岐状のアルキル
基を挙げることができる。また、同様に置換基R2のと
り得る炭化水素基としては、例えばメチレン基、エチレ
ン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチ
レン基、ヘキサメチレン基などの直鎖状の2価の脂肪族
炭化水素基、エチリデン基、プロピレン基、イソプロピ
リデン基、ブチレン基などの分岐状の2価の脂肪族炭化
水素基、フェニレン基などの2価の芳香族炭化水素基、
上記脂肪族炭化水素基とフェニレン基が結合したものな
どが挙げられる。さらに、置換基Xのとり得る縮合反応
に活性なカルボン酸誘導体基としては、例えばカルボン
酸クロライド基、カルボン酸ブロマイド基などのカルボ
ン酸ハライド基やイミダゾリド基などが挙げられ、これ
らを用いることにより収率よくアゾ基含有重合体を製造
することができる。
【0017】また、一般式(2)において、置換基R3
のとり得るアルキル基としては、例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec
−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、
ウンデシル基、ドデシル基などの直鎖状または分岐状の
アルキル基を挙げることができる。また、ハロゲン原子
置換のアルキル基としては上記アルキル基がハロゲン化
されたもの、例えばクロロメチル基、ブロモメチル基、
トリフルオロメチル基、2−クロロエチル基、3−クロ
ロプロピル基、3−ブロモプロピル基、3,3,3−ト
リフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラヒドロ
パーフルオロオクチル基などを挙げることができ、この
ハロゲン化におけるハロゲン原子としてはフッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などを挙げることがで
きる。さらに、R4のとり得る炭化水素基としては、例
えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラ
メチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基など
の直鎖状の2価の脂肪族炭化水素基、エチリデン基、プ
ロピレン基、イソプロピリデン基、ブチレン基などの分
岐状の2価の脂肪族炭化水素基、フェニレン基などの2
価の芳香族炭化水素基、上記脂肪族炭化水素基とフェニ
レン基が結合したものなどが挙げられる。
【0018】前記一般式(1)で表されるアゾ基を有す
る化合物と前記一般式(2)で表されるオルガノポリシ
ロキサンを有するジアミンとの反応は、通常溶媒中で行
われ、この溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等の
エーテル類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、ジクロロエタン、トリクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素類、ヘキサン、石油エーテル、石油ベンジン、
ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、アセト
ン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ピリジン
等が挙げられ、これらの一種または二種以上を用いるこ
とができる。
【0019】本発明において、前記一般式(1)および
前記一般式(2)で表される原料の使用量は、一般式
(1)で表されるアゾ基を有する化合物1モルに対し
て、前記一般式(2)で表されるオルガノポリシロキサ
ンを有するジアミンが1.02〜1.15モルの割合で
あり、より好ましくは1.03〜1.12モルの割合で
ある。1.15モルよりもオルガノポリシロキサンを有
するジアミンの使用割合が多い場合には、得られるアゾ
基含有重合体の分子量が著しく小さくなり、このような
アゾ基含有重合体を用いてビニルポリマー−オルガノポ
リシロキサン共重合体を製造すると副生するフリーなシ
リコーンの量が多くなり好ましくない。また、1.02
モルよりもオルガノポリシロキサンを有するジアミンの
使用割合が少ない場合には、得られるアゾ基含有重合体
中のアゾ基の割合が多くなり、このため短時間でビニル
系モノマーの重合が完結してしまう。しかしながら、フ
リーなシリコーンの量を少量にするためには十分な時間
重合を行うことが肝要であるため、結果としてフリーな
シリコーンの量が多くなってしまう。
【0020】本発明において使用される溶媒の使用量
は、反応液の粘度等に応じて適宜決定されるが、通常、
使用原料に対して100〜5000重量%程度用いるこ
とが望ましい。
【0021】本発明における反応温度は特に限定され
ず、使用するアゾ化合物の分解速度を考慮して適宜決定
されるが、通常0〜40℃程度が望ましく、一定の温度
で反応を行ってもよく、段階的に温度を上昇させて反応
を行ってもよい。また、反応時間は特に限定されない
が、通常0.1〜48時間程度、より好ましくは0.5
〜10時間である。
【0022】本発明における反応後、重合体と反応時に
生成した副生物や原料化合物などとの分離は、例えば
水、アルコール類、エーテル類等による抽出やろ過によ
り行うことができる。
【0023】かくして得られた前記一般式(3)で表さ
れる繰り返し単位を有するアゾ基含有重合体を重合開始
剤としてビニル系モノマーの重合を行い、共重合体の製
造を行った場合には、ブロック率の高い共重合体が得ら
れる。
【0024】この際のビニル系モノマーとしては、ラジ
カル反応により重合するものであればいずれも使用で
き、このようなモノマーとしては、例えばエチレン、プ
ロピレン、ブテン、ペンテンー1、ブタジエン、スチレ
ン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、シアン化ビニリデン、アルキルビ
ニルエーテル類、ビニルエステル類、マレイン酸エステ
ル類、フマル酸エステル類、N−ビニルピロリドン、ビ
ニルピリジン、ビニルシラン類、アクリル酸エステル
類、メタクリル酸エステル類等が挙げられ、これらの1
種以上のモノマーが用いられる。このうち特に、ビニル
系モノマーとして塩化ビニルモノマー単独または塩化ビ
ニルモノマーと塩化ビニルと共重合可能なモノマーとの
混合物を用いて得たポリ塩化ビニル−オルガノポリシロ
キサン系共重合体は、ポリ塩化ビニルに種々の機能が付
与された優れたものとなる。
【0025】本発明におけるビニル系モノマーの重合
は、バルク重合、溶液重合、(微細)懸濁重合などによ
り行われ、溶液重合の際の溶媒としては、例えばヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四
塩化炭素、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、
ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル類、アセトン、メチルエ
チルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸アミル等のエステル類、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を挙
げることができ、これらの1種または2種以上を使用で
きる。また、懸濁重合の際の分散安定化剤としては、例
えば部分ケン化ポリ酢酸ビニル、メチルセルロース、エ
チルセルロース、ポリアクリル酸等の水溶性ポリマーが
挙げられる。
【0026】重合開始剤であるアゾ基含有重合体と上記
ビニル系モノマーの使用割合は、アゾ基含有重合体中の
アゾ基の含有量等を考慮して適宜決定されるが、通常ア
ゾ基含有重合体1重量部に対してビニル系モノマーを2
〜1000重量部程度使用する。
【0027】また、このとき通常のラジカル重合開始剤
を併用してもよく、通常のラジカル重合開始剤として
は、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパ
ーオキシネオデカノエート等の有機過酸化物開始剤やア
ゾビスシアノブチロニトリル、アゾビスシアノバレロニ
トリル等のアゾ化合物開始剤等が挙げられる。
【0028】ビニル系モノマーの重合温度は通常30〜
150℃程度であり、より好ましくは50〜120℃で
ある。また、重合時間は通常1〜24時間程度であり、
その重合温度におけるアゾ基の半減期時間の5分の1以
上、好ましくは3分の1以上の時間重合することが望ま
しい。
【0029】かくして得られたビニルポリマー−シリコ
ーン系共重合体中には、混入するフリーなシリコーンの
量が少ないため、加工性や成形品の透明性が良く、シリ
コーンの効果の持続性が高い。
【0030】
【実施例】次に、本発明を実施例によってさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。尚、本実施例における分析は以下の方法により行っ
た。
【0031】化合物の同定は、IR測定(島津製作所
製、IR−460)およびNMR測定(日本電子分光
製、JNM−GX400)により行った。
【0032】分子量は、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)(東ソー製、HLC−802A)
を用い、ポリスチレン換算により求めた。
【0033】ブロック共重合体中のシリコーン含量は、
NMR測定により行い、ビニルポリマーに結合していな
いシリコーンの量は、沸騰ヘキサンで抽出して求めた。
また、抽出率は、以下の式により算出した。
【0034】抽出率(%)=(共重合体より抽出された
シリコーン量(重量%))/(共重合体中のシリコーン
含量(重量%))×100 ブロック共重合体の透明性は、厚さ100μmのキャス
トフィルムを作製し、曇度をデジタル曇度計(日本電色
工業製、NDH−20D)により測定して評価した。
【0035】実施例1 1lフラスコに、4,4’−アゾビス(4−シアノペン
タン酸) 5.6g(0.020モル)を入れ、ジクロ
ロメタン150mlに分散し、これに1,1’−カルボ
ニルジイミダゾール 7.1g(0.044モル)を加
えた。
【0036】室温で1時間攪拌した後、両末端にアミノ
基を持つポリジメチルシロキサン(信越化学工業製、K
F−8008、数平均分子量11200)246g
(0.022モル、仕込み比はアゾ基を有する化合物1
モルに対して1.10モル)をジクロロメタン250m
lに溶かした溶液を加え、室温で10時間反応させた。
反応後、反応液をメタノールで数回洗浄した後、室温で
溶媒を減圧留去して、透明なゴム状の生成物231g
(収率92%)を得た。
【0037】得られた化合物は、IRスペクトルおよび
1H−NMRスペクトルより、アゾ基含有ポリジメチル
シロキサンアミドであることを確認した。また、この化
合物のGPCにより求めた分子量は、重量平均分子量
(Mw)=120000、数平均分子量(Mn)=52
000であった。
【0038】実施例2 4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸) 5.6
g(0.020モル)に対して、両末端にアミノ基を持
つポリジメチルシロキサン(信越化学工業製、KF−8
008、数平均分子量11200)235g(0.02
1モル、仕込み比はアゾ基を有する化合物1モルに対し
て1.05モル)を使用した以外は実施例1と同様にし
て行い、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミド21
6g(収率90%)を得た。
【0039】GPCにより求めた上記化合物の分子量
は、Mw=170000、Mn=74000であった。
【0040】実施例3 1lオートクレーブに、実施例1で得られたアゾ基含有
ポリシロキサンアミド30.8g、部分ケン化ポリ酢酸
ビニル(日本合成化学工業製、ゴーセノールGH−2
3)0.39gを含む水溶液514gを仕込み、窒素置
換を行った後、塩化ビニル257gを加えた。これを室
温で30分間撹拌した後、67℃に昇温し、重合を開始
した。重合圧力が6.5kg/cm2となったところ
(8時間重合)で冷却し、未反応モノマーを放出した。
得られた重合体スラリーをろ過し、60℃で減圧乾燥し
て、218gのポリ塩化ビニル−シリコーン共重合体粒
子を得た。
【0041】得られたポリ塩化ビニル−シリコーン共重
合体のGPCにより求めた分子量は、Mw=11000
0、Mn=54000であった。共重合体中のシリコー
ン含量、沸騰ヘキサンで抽出されたシリコーンの量、抽
出率、およびキャストフィルムの曇度を表1に示す。
【0042】実施例4 実施例2で得られたアゾ基含有ポリシロキサンアミドを
使用した以外は実施例3と同様にして重合を行った。重
合時間(重合圧力が6.5kg/cm2となったところ
で重合を終了した)は7時間であった。
【0043】得られたポリ塩化ビニル−シリコーン共重
合体中のシリコーン含量、沸騰ヘキサンで抽出されたシ
リコーンの量、抽出率、およびキャストフィルムの曇度
を表1に示す。
【0044】比較例1 4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸) 5.6
g(0.020モル)に対して、両末端にアミノ基を持
つポリジメチルシロキサン(信越化学工業製、KF−8
008、数平均分子量11200)224g(0.02
0モル、仕込み比はアゾ基を有する化合物1モルに対し
て1モル)を使用した以外は実施例1と同様にして行
い、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミド204g
(収率89%)を得た。
【0045】GPCにより求めた上記化合物の分子量
は、Mw=200000、Mn=88000であった。
【0046】比較例2 4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸) 5.6
g(0.020モル)に対して、両末端にアミノ基を持
つポリジメチルシロキサン(信越化学工業製、KF−8
008、数平均分子量11200)267g(0.02
4モル、仕込み比はアゾ基を有する化合物1モルに対し
て1.2モル)を使用した以外は実施例1と同様にして
行い、アゾ基含有ポリジメチルシロキサンアミド231
g(収率85%)を得た。
【0047】GPCにより求めた上記化合物の分子量
は、Mw=60000、Mn=25000であった。
【0048】比較例3 比較例1で得られたアゾ基含有ポリシロキサンアミドを
使用した以外は実施例3と同様にして重合を行った。重
合時間(重合圧力が6.5kg/cm2となったところ
で重合を終了した)は4時間であった。
【0049】得られたポリ塩化ビニル−シリコーン共重
合体中のシリコーン含量、沸騰ヘキサンで抽出されたシ
リコーンの量、抽出率、およびキャストフィルムの曇度
を表1に示す。
【0050】比較例4 比較例2で得られたアゾ基含有ポリシロキサンアミドを
使用した以外は実施例3と同様にして重合を行った。重
合時間(重合圧力が6.5kg/cm2となったところ
で重合を終了した)は10時間であった。
【0051】得られたポリ塩化ビニル−シリコーン共重
合体中のシリコーン含量、沸騰ヘキサンで抽出されたシ
リコーンの量、抽出率、およびキャストフィルムの曇度
を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明により得られるアゾ基含有重合体
を用いてビニルポリマー−シリコーン系共重合体を製造
すると、フリーなシリコーン量を抑制することができ、
また、加工性,物性に優れたビニルポリマー−シリコー
ン系共重合体の製造が可能となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08G 77/26 NUJ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1は各々同一または異なっていてもよく、水
    素原子、低級アルキル基またはニトリル基を示し、R2
    は各々同一または異なっていてもよく、直鎖状または分
    岐状の2価の炭化水素基を示し、Xはカルボン酸基また
    は縮合反応に活性なカルボン酸誘導体基を示す。)で表
    されるアゾ基を有する化合物1モルに対して、下記一般
    式(2) 【化2】 (式中、R3は各々同一または異なっていてもよく、水
    素原子、ハロゲン原子置換もしくは非置換のアルキル基
    またはフェニル基を示し、R4は各々同一または異なっ
    ていてもよく、直鎖状または分岐状の2価の炭化水素
    基、アルキレングリコール基を示し、nは0〜500の
    整数を示す。)で表されるオルガノポリシロキサンを有
    するジアミンを1.02〜1.15モルの割合で反応さ
    せることを特徴とする下記一般式(3) 【化3】 (式中、R1、R2、R3、R4およびnは前記に同じ。)
    で表される繰り返し単位を有するアゾ基含有重合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】一般式(1)におけるXがカルボン酸ハラ
    イド基またはイミダゾリド基である請求項1に記載のア
    ゾ基含有重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の製造方法により
    製造されたアゾ基含有重合体を重合開始剤として用い、
    ビニル系モノマーの重合を行うことを特徴とするビニル
    ポリマー−オルガノポリシロキサン共重合体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】ビニル系モノマーが、塩化ビニルモノマー
    単独または塩化ビニルモノマーと塩化ビニルと共重合可
    能なモノマーとの混合物であることを特徴とする請求項
    3に記載のビニルポリマー−オルガノポリシロキサン共
    重合体の製造方法。
JP7705894A 1994-04-15 1994-04-15 アゾ基含有重合体の製造方法およびブロック共重合体の製造方法 Pending JPH07278296A (ja)

Priority Applications (1)

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JP7705894A JPH07278296A (ja) 1994-04-15 1994-04-15 アゾ基含有重合体の製造方法およびブロック共重合体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005239771A (ja) * 2003-09-08 2005-09-08 Lintec Corp ポリシルセスキオキサングラフト重合体、その製造方法及び粘着剤

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