JPH07277727A - 酸窒化アルミニウム粉末の製造方法 - Google Patents

酸窒化アルミニウム粉末の製造方法

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JPH07277727A
JPH07277727A JP6077589A JP7758994A JPH07277727A JP H07277727 A JPH07277727 A JP H07277727A JP 6077589 A JP6077589 A JP 6077589A JP 7758994 A JP7758994 A JP 7758994A JP H07277727 A JPH07277727 A JP H07277727A
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JP
Japan
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powder
aluminum
water
aluminum oxynitride
polymer
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JP6077589A
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English (en)
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Chihiro Sakurai
千尋 桜井
Akihiro Shinpo
章弘 新保
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は耐久性光学窓材、及び耐火材料等の
用途に好適な酸窒化アルミニウム焼結体を提供する酸窒
化アルミニウム粉末の製造方法に関する。 【構成】 水溶性アルミニウム塩とポリマーを水に溶解
あるいは分散し、pH8以上に調整し白沈を生じせし
め、水を分離した後、窒素気流中で800℃以上160
0℃以下で焼成し、凝集粒を解砕し粉末とすることで焼
結に適したサブミクロンの微粉末が得られ、かつ経済的
に大量に生産可能な酸窒化アルミニウム粉末を製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐久性光学窓材、及び耐
火材料等の用途に好適な酸窒化アルミニウム焼結体を提
供する酸窒化アルミニウム粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の酸窒化アルミニウム粉末の製造方
法としては、一般的には日本セラミックス協会学術論文
誌(97(2)166〜73(1989))に示されて
いるように、アルミナと窒化アルミニウムを窒素ガス中
で1700℃以上の温度で焼成粉砕する方法がある。し
かし、焼成温度が1700℃以上であるため粒成長が起
き、焼結に適したサブミクロンの微粉末が得られない、
あるいは微粉末を得るためには長時間の粉砕を要しコン
タミが入りやすいという欠点があった。
【0003】また、特開平2−137711号公報に
は、アルミニウムアルコキシドの溶液にカーボン粉末を
混合した後、アルコキシドを加水分解し生成物を窒素含
有雰囲気中1100〜1600℃で熱処理をする方法が
記載されている。しかし、アルミニウムアルコキシドは
高価であり、大量に生産するにはコストがかかる。ま
た、アルミニウムアルコキシドの溶液にカーボン粉末を
分散させることは非常に困難であり、部分的に還元窒化
が起こらずにアルミナが残存することがあった。
【0004】酸化アルミニウム粉末にカーボン粉末を添
加し、窒素ガス中で還元焼成をする方法がJ.Che
m.Soc.Japan,(32,1264(195
9))に記載されている。しかしながら、酸化アルミニ
ウムすなわちα−アルミナは安定であり酸窒化アルミニ
ウム粉末を製造するためには少なくとも1500℃以上
の温度が必要であり、粒成長が起きて焼結に適したサブ
ミクロンの微粉末が得られない、かつ、カーボン粉末を
均一に混合することが難しいため、α−アルミナが残存
し単一の酸窒化アルミニウム粉末は得られにくいという
欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点に鑑み、焼結に適したサブミクロンの微粉末が
得られ、かつ安価で、かつ大量に生産可能な酸窒化アル
ミニウム粉末の製造方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題について研究を重ねた結果、安価な水溶性アルミニウ
ム塩とポリマーを水に溶解あるいは分散し、pH8以上
に調整し白沈を生じせしめ、水を分離した後、窒素気流
中で800℃以上1600℃以下で焼成し、凝集粒を解
砕し粉末とすることで焼結に適したサブミクロンの微粉
末が得られ、かつ経済的に大量に生産可能な酸窒化アル
ミニウム粉末を製造することができることを見いだし本
発明を完成した。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第一工程は、水溶性アルミニウム塩とポリマーを水に溶
解あるいは分散し、pH8以上に調整し白沈を生じせし
め、水を分離する工程である。
【0008】原料の水溶性アルミニウム塩としては、塩
化アルミニウム、臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、及びそれら
の水和物等が例示される。焼成後に残存しない基を有す
る塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、及びそれらの
水和物が好ましい。
【0009】ポリマーは、ポリビニルアルコール、カル
ボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポ
リエチレングリコール、ポリアクリル酸塩、ポリアクリ
ル酸系エマルジョン等水溶性あるいは易水分散性のもの
が例示できる。
【0010】まず、水溶性アルミニウム塩とポリマーを
撹拌し水に溶解あるいは分散する。この時、酸窒化アル
ミニウムを焼結する時によく用いられる焼結助剤として
のイットリア成分となるイットリウム塩を加えることが
できる。その後、撹拌をしながらpH8以上に調整す
る。その具体的な方策としては、当該水溶液あるいは分
散液にアミン類、アンモニア水、尿素を添加することに
よって行うが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのよ
うな金属を有するアルカリ化合物は焼成後に不純物の原
因となるため、好ましくない。pH8以上に調整すると
アルミニウム塩が非晶質アルミニウム水酸化物に変わる
ため液が白濁してくる。その状態で数分から24時間程
度十分に非晶質アルミニウム水酸化物に十分変わるまで
撹拌をし続ける。その時、当該液を60℃以上の温度に
することは好ましくない。なぜならば、非晶質アルミニ
ウム水酸化物がバイヤライトやベーマイト等の結晶質の
水酸化物に変化してしまう場合があり、そうなると第二
工程の焼成の時、反応性が悪くなり焼成温度を高くしな
ければならなくなるからである。また、ポリアクリル酸
塩、ポリアクリル酸系エマルジョン等、アクリル基を有
するポリマーを使用した場合この非晶質アルミニウム水
酸化物が良好に分散すること及び炭素源としてのポリマ
ーもまた良好に分散することにより第二工程の焼成の時
他のポリマーよりも低い温度で焼成が可能となる。
【0011】ポリマーの添加量としては、そのポリマー
に存在する炭素の量がアルミニウム塩に対して、0.2
モル倍より少ないと還元窒化が十分に進行せず、酸窒化
アルミニウム単相が得られない。ポリマーに存在する炭
素の量がアルミニウム塩に対して、1モル倍より多くな
ると還元窒化が進行しすぎて、窒化アルミニウムとな
る。また、焼成後の残炭の原因ともなる。もし、焼成後
に残炭が起これば、酸素含有雰囲気中、600℃以下の
温度で炭素酸化物として取り除くことができる。すなわ
ち、ポリマーの添加量としては、そのポリマーに存在す
る炭素の量がアルミニウム塩に対して、0.2モル倍以
上、1モル倍以下が好ましい。
【0012】その後、水を分離する。その方法として
は、特に規定されるものではないが、生産性が最も高
く、設備費用のかからない真空ろ過で分離することが望
ましい。水を分離した後、乾燥することが好ましいが、
熱をかけることは上記に示したように、非晶質アルミニ
ウム水酸化物がバイヤライトやベーマイト等の結晶質の
水酸化物に変化してしまう場合があり、やはり好ましく
なく、室温で乾燥あるいは風乾することが望ましい。
【0013】次に、以上の第一工程により得られた粉体
(凝集している場合もある)を窒素気流中にて焼成する
(第二工程)。
【0014】その粉体を、アルミナ、ボロンナイトライ
ド、カーボン製のるつぼあるいはボートに乗せ、蓋をせ
ずに窒素気流中で800℃以上1600℃以下で焼成す
る。この時、蓋をしたり、窒素封入型の焼成炉を使用し
た場合、還元窒化が十分に進行せず、アルミナが残存し
たり、カーボンが大量に残存するため好ましくない。焼
成温度は微粉末を得るために、粒成長を促進させるよう
な高い温度は好ましくなく800〜1200℃が最も好
ましく、該温度の保持時間に関しても30分〜2時間程
度が好ましい。また、アクリル基を有するポリマーを使
用した場合、さらに焼成温度を低くすることが可能であ
り、800〜1100℃が最も好ましい温度となる。炉
から取り出した後、凝集状態になっているため、解砕し
微粉末とする。その解砕方法としては、特に限定するも
のではないが、ごく少量であればめのう乳鉢を使用すれ
ば十分であり、すなわち凝集程度は低いものである。大
量の場合はボールミルを使用して30分程度の時間で湿
式粉砕をしてもよい。このようにして得られた単一相か
らなる酸窒化アルミニウム粉末は焼結に適したサブミク
ロンの高純度な微粉末である。
【0015】
【作用】本発明によれば、アルコキシドのような高価な
原料を使うことなく、安価な水溶性のアルミニウム塩を
使用でき、安価で、かつ大量に生産可能な、高純度酸窒
化アルミニウム粉末を製造することができる。また、還
元窒化のカーボン源をポリマー、特にアクリル基を有す
るポリマーとすることにより、カーボンを前駆体に均一
に混合することができ、かつ前駆体として反応性の良好
な非晶質アルミニウム水酸化物を使用することにより、
従来の焼成温度より低くすることが可能で、そのことに
より、焼結に適したサブミクロンの高純度な微粉末で、
単一相からなる酸窒化アルミニウム粉末を得ることがで
きる。
【0016】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明をする。 実施例1 硝酸アルミニウム9水和物100gを純水200gに溶
解し、ポリビニルアルコール6gを添加し30分撹拌し
た後、アンモニア水でpH9に調整を行った。白沈が生
じ、さらに2時間撹拌を続けた。その後、真空ろ過を行
い、水を分離し、アルミナ製ボートに乗せ、直径50mm
のアルミナ製管状炉中、窒素流量3リットル/minで12
00℃、1時間で焼成を行った。乳鉢で粉砕後、当該粉
末をX線回折で調査したところγ−ALON単相からな
り、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察をしたところ、
平均粒径0.9μmで球形に近い粒が観察された。
【0017】実施例2 塩化アルミニウム6水和物2414gとアクリル基を持
つポリマー(商品名:SA−200、中央理化工業製、
40%水溶液)175gを混合し、ジエチルアミンでp
Hを9.5に調整し、白沈を生じさせた。2時間撹拌す
ると粘度が1000ポイズ程度の粘調なスラリー状分散
液となった。それを真空ろ過して水を分離した。ろ過後
ケーキ状になっていたので室温で、2日乾燥した。その
後、ボロンナイトライド製るつぼに入れ、窒素気流中1
100℃、2時間焼成を行い、得られた凝集粉末をボー
ルミルにて10分間、乾式解砕を行った。その得られた
粉末を1900℃で2時間、40MPa の圧力でホットプ
レス処理を行った。それにより得られた焼結体は相対密
度99.3%で、外観的には無色透明であった。
【0018】実施例3 塩化アルミニウム6水和物2414gとアクリル基を持
つポリマー(商品名:SA−200、中央理化工業製、
40%水溶液)175gを混合し、さらに硝酸イットリ
ウム6水和物10g添加した。その後実施例2と同様な
操作を行い、粉末を得た。当該粉末をX線回折で調査し
たところγ−ALON相起因のピークしか観察されなか
った。走査型電子顕微鏡(SEM)で観察をしたとこ
ろ、平均粒径0.8μmで球形に近い粒が観察された。
その後、粉末を500kg/cm2 の圧力で1軸成形を行
い、次に7t/cm2 の圧力で等方静水圧成形(CIP)
を行い成形体を得た。この成形体を窒素気流中1850
℃で5時間常圧焼結をして、相対密度99%の焼結体を
得た。その焼結体は外観上半透明であった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、耐久性光学窓材、及び
耐火材料等の用途に好適な酸窒化アルミニウム焼結体を
提供する酸窒化アルミニウム微粉末を安価に製造するこ
とが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性アルミニウム塩とポリマーを水に
    溶解あるいは分散し、pH8以上に調整し白沈を生じせ
    しめ、水を分離した後、窒素気流中で800℃以上16
    00℃以下で焼成し、凝集粒を解砕し粉末とすることを
    特徴とする酸窒化アルミニウム粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記ポリマーがアクリル基を有するポリ
    マーであることを特徴とする請求項1に記載の酸窒化ア
    ルミニウム粉末の製造方法。
JP6077589A 1994-04-15 1994-04-15 酸窒化アルミニウム粉末の製造方法 Withdrawn JPH07277727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002274818A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Toyo Aluminium Kk 窒素含有無機化合物の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002274818A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Toyo Aluminium Kk 窒素含有無機化合物の製造方法
JP4578009B2 (ja) * 2001-03-16 2010-11-10 東洋アルミニウム株式会社 窒素含有無機化合物の製造方法

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