JPH04260612A - 微細なα−アルミナ粉末の製造方法 - Google Patents
微細なα−アルミナ粉末の製造方法Info
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- JPH04260612A JPH04260612A JP3042224A JP4222491A JPH04260612A JP H04260612 A JPH04260612 A JP H04260612A JP 3042224 A JP3042224 A JP 3042224A JP 4222491 A JP4222491 A JP 4222491A JP H04260612 A JPH04260612 A JP H04260612A
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Landscapes
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬度および研磨性に優
れた均一で微細なα−アルミナ粉末の製造方法に関する
。
れた均一で微細なα−アルミナ粉末の製造方法に関する
。
【0002】
【従来技術とその課題】アルミナ(Al2O3)は、そ
の用途の一つとして研削材や研磨材として現在広く用い
られている。この研磨材用のアルミナとしては硬度の大
きなα−アルミナ(モース硬度9)が用いられる。この
研磨材用のアルミナ粉末については、最近、精密研磨が
要求されるのに伴い、従来のものより一層均一で微細な
粉末が必要とされている。具体的には比表面積10m2
/g以上、比表面積径0.15μm以下の微細なα−ア
ルミナ粉末が求められている。ところが、従来はこのよ
うな微細なα−アルミナを製造することは困難であった
。
の用途の一つとして研削材や研磨材として現在広く用い
られている。この研磨材用のアルミナとしては硬度の大
きなα−アルミナ(モース硬度9)が用いられる。この
研磨材用のアルミナ粉末については、最近、精密研磨が
要求されるのに伴い、従来のものより一層均一で微細な
粉末が必要とされている。具体的には比表面積10m2
/g以上、比表面積径0.15μm以下の微細なα−ア
ルミナ粉末が求められている。ところが、従来はこのよ
うな微細なα−アルミナを製造することは困難であった
。
【0003】従来のα−アルミナ粉末の製造方法は、バ
イヤー法と呼ばれるアルミン酸ナトリウムを酸で中和し
て水酸化アルミニウムとし、これを高温(1200℃以
上)で焼成するのが一般的である。しかしこの製造方法
では、水酸化アルミニウムを生成させてこれを1200
℃以上で長時間加熱焼成するので、得られたアルミナ粒
子の大きさは不均一で、しかも該粒子は粒子相互の焼結
が起こり、比表面積10m2/g未満の粗大なものにな
る。また他の製造方法として、アルミニウム・アルコキ
シド、例えばアルミニウム・イソプロポキシドの加水分
解によって水酸化アルミニウムを生成し、これを高温で
加熱処理することによりα−アルミナ粒子を得る方法が
知られている。しかし、この方法でも粒子を高温で焼成
するため、粉末粒度が大きくなる。また、アルミナ粒子
の研磨性は硬度の大きなα−アルミナによって発揮され
るので研磨性が優れるためにはアルミナ粒子の大部分が
α−アルミナでなければならず、かつその結晶度が高い
ことが必要である。従ってX線回折において、α−アル
ミナ相だけが検出されても、そのX線強度が高くなけれ
ば研磨性に劣る。このように現在のところ、比表面積1
0m2/g以上、比表面積径0.15μm以下の研磨性
に優れた微細なα−アルミナ粉末は得られていない。
イヤー法と呼ばれるアルミン酸ナトリウムを酸で中和し
て水酸化アルミニウムとし、これを高温(1200℃以
上)で焼成するのが一般的である。しかしこの製造方法
では、水酸化アルミニウムを生成させてこれを1200
℃以上で長時間加熱焼成するので、得られたアルミナ粒
子の大きさは不均一で、しかも該粒子は粒子相互の焼結
が起こり、比表面積10m2/g未満の粗大なものにな
る。また他の製造方法として、アルミニウム・アルコキ
シド、例えばアルミニウム・イソプロポキシドの加水分
解によって水酸化アルミニウムを生成し、これを高温で
加熱処理することによりα−アルミナ粒子を得る方法が
知られている。しかし、この方法でも粒子を高温で焼成
するため、粉末粒度が大きくなる。また、アルミナ粒子
の研磨性は硬度の大きなα−アルミナによって発揮され
るので研磨性が優れるためにはアルミナ粒子の大部分が
α−アルミナでなければならず、かつその結晶度が高い
ことが必要である。従ってX線回折において、α−アル
ミナ相だけが検出されても、そのX線強度が高くなけれ
ば研磨性に劣る。このように現在のところ、比表面積1
0m2/g以上、比表面積径0.15μm以下の研磨性
に優れた微細なα−アルミナ粉末は得られていない。
【0004】
【課題の解決手段:発明の構成】本発明は、比表面積1
0m2/g以上、比表面積径0.15μm以下の微細な
研磨性に優れたα−アルミナ粉末の製造方法を提供する
ことを目的とする。本発明によれば、塩化アルミニウム
水溶液と炭酸アンモニウム水溶液または炭酸水素アンモ
ニウム水溶液とを混合して得られる酸化アルミニウム水
和物または水酸化アルミニウムを回収後、該酸化アルミ
ニウム水和物または水酸化アルミニウムに微細なシリカ
粉末を酸化アルミニウムに対して0.5〜5.0wt%
加えて加熱焼成することにより微細なα−アルミナ粉末
を製造することを特徴とする方法が提供される。
0m2/g以上、比表面積径0.15μm以下の微細な
研磨性に優れたα−アルミナ粉末の製造方法を提供する
ことを目的とする。本発明によれば、塩化アルミニウム
水溶液と炭酸アンモニウム水溶液または炭酸水素アンモ
ニウム水溶液とを混合して得られる酸化アルミニウム水
和物または水酸化アルミニウムを回収後、該酸化アルミ
ニウム水和物または水酸化アルミニウムに微細なシリカ
粉末を酸化アルミニウムに対して0.5〜5.0wt%
加えて加熱焼成することにより微細なα−アルミナ粉末
を製造することを特徴とする方法が提供される。
【0005】本発明で用いる塩化アルミニウム水溶液お
よび炭酸アンモニウム水溶液の濃度、両溶液の混合モル
比、反応温度、塩化アルミニウム水溶液の滴下時間の好
ましい範囲の一例を次表に示す。 塩化アルミニウム濃度 : 0.5〜3.0 mol/
l 炭酸アンモニウム濃度 : 0.5〜3.0 mo
l/l炭酸アンモニウム/塩化アルミニウムの混合モル
比 : 1〜2 反応温度 : 室温〜80℃ 塩化アルミニウム水溶液滴下時間 : 10 分
〜 1時間
よび炭酸アンモニウム水溶液の濃度、両溶液の混合モル
比、反応温度、塩化アルミニウム水溶液の滴下時間の好
ましい範囲の一例を次表に示す。 塩化アルミニウム濃度 : 0.5〜3.0 mol/
l 炭酸アンモニウム濃度 : 0.5〜3.0 mo
l/l炭酸アンモニウム/塩化アルミニウムの混合モル
比 : 1〜2 反応温度 : 室温〜80℃ 塩化アルミニウム水溶液滴下時間 : 10 分
〜 1時間
【0006】酸化アルミニウム水和物あるいは水酸化ア
ルミニウムからα−アルミナに変化するときは、α−ア
ルミナの核がまず最初にでき、これが成長する形でα化
が進む、従って、そのままα化するとα−アルミナ粒子
が大きくなるのは避けられない。これに対し、シリカを
添加するとα−アルミナの粗粒化が防止される。これは
シリカも核になると考えられ、このシリカの核が多数存
在するためにα−アルミナの粒成長が抑えられると推定
される。本発明におけるシリカの添加量は0.5wt%
以下では効果がなく、α−アルミナになったときにその
比表面積径が0.15μm以上となる。またシリカの添
加量が5.0wt%以上では、比表面積径で0.15μ
m以下のものが得られるが、結晶性が悪く、かつ、α−
アルミナに転換するのに1300℃以上の高温が必要と
なるので経済的な面からみても好ましくない。
ルミニウムからα−アルミナに変化するときは、α−ア
ルミナの核がまず最初にでき、これが成長する形でα化
が進む、従って、そのままα化するとα−アルミナ粒子
が大きくなるのは避けられない。これに対し、シリカを
添加するとα−アルミナの粗粒化が防止される。これは
シリカも核になると考えられ、このシリカの核が多数存
在するためにα−アルミナの粒成長が抑えられると推定
される。本発明におけるシリカの添加量は0.5wt%
以下では効果がなく、α−アルミナになったときにその
比表面積径が0.15μm以上となる。またシリカの添
加量が5.0wt%以上では、比表面積径で0.15μ
m以下のものが得られるが、結晶性が悪く、かつ、α−
アルミナに転換するのに1300℃以上の高温が必要と
なるので経済的な面からみても好ましくない。
【0007】通常、酸化アルミニウムの水和物あるいは
水酸化アルミニウムからα−アルミナへの転換は、11
00〜1300℃の高温で焼成することにより行われる
。焼成にかかる時間は低温であると長時間にわたり、高
温であると短時間ですむ。しかし、何れにおいてもシリ
カを添加していないと、α−アルミナになったとき、α
−アルミナ粒子の粒成長が起こり比表面積径が0.15
μm以上になる。また仮に比表面積径が0.15μm以
下になっても、その結晶性は悪い。1100℃以下の低
温または高温でも短時間焼成した時は比表面積径が0.
15μm以下のものが得られるが、これは完全にα化し
ておらずα−アルミナ以外の形で残存しているか、また
は結晶性が低く、研磨性に劣る。すなわち、X線回折に
おいてα−アルミナのピークが高く比表面積径が0.1
5μm以下の粉末を得ることは難しい。焼成後のα−ア
ルミナ粉末は弱い凝集状態になるが、軽くほぐすことに
よって所要の微細のα−アルミナ粉末が得られる。
水酸化アルミニウムからα−アルミナへの転換は、11
00〜1300℃の高温で焼成することにより行われる
。焼成にかかる時間は低温であると長時間にわたり、高
温であると短時間ですむ。しかし、何れにおいてもシリ
カを添加していないと、α−アルミナになったとき、α
−アルミナ粒子の粒成長が起こり比表面積径が0.15
μm以上になる。また仮に比表面積径が0.15μm以
下になっても、その結晶性は悪い。1100℃以下の低
温または高温でも短時間焼成した時は比表面積径が0.
15μm以下のものが得られるが、これは完全にα化し
ておらずα−アルミナ以外の形で残存しているか、また
は結晶性が低く、研磨性に劣る。すなわち、X線回折に
おいてα−アルミナのピークが高く比表面積径が0.1
5μm以下の粉末を得ることは難しい。焼成後のα−ア
ルミナ粉末は弱い凝集状態になるが、軽くほぐすことに
よって所要の微細のα−アルミナ粉末が得られる。
【0008】本発明では以上のように、塩化アルミニウ
ム水溶液と炭酸アンモニウム水溶液または炭酸水素アン
モニウム水溶液とを混合して得られる酸化アルミニウム
の水和物あるいは水酸化アルミニウムにシリカを加えて
乾燥、焼成することにより、α−アルミナ粒子の粒成長
が抑えられα−アルミナ結晶性が高く、そしてなおかつ
比表面積径が0.15μm以下の微細な粉末を得ること
を可能にしたのである。
ム水溶液と炭酸アンモニウム水溶液または炭酸水素アン
モニウム水溶液とを混合して得られる酸化アルミニウム
の水和物あるいは水酸化アルミニウムにシリカを加えて
乾燥、焼成することにより、α−アルミナ粒子の粒成長
が抑えられα−アルミナ結晶性が高く、そしてなおかつ
比表面積径が0.15μm以下の微細な粉末を得ること
を可能にしたのである。
【0009】酸化アルミニウムの水和物あるいは水酸化
アルミニウムを得るには、アルミン酸ナトリウムを酸で
中和する方法や、塩化アルミニウムに水酸化ナトリウム
あるいは水酸化カリウム等のアルカリで調整する方法に
よっても可能である。しかしアルミン酸ナトリウムを酸
で中和する方法ではナトリウムの残渣が避けられず、シ
リカを添加したときの粒成長制御の効果が無い。また塩
化アルミニウムを出発物質として用いても、水酸化ナト
リウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリで調整する
方法によると、生成する粒子は不均一で微細な粒子だけ
でなく粗大な粒子が混在するようになる。研磨用として
は、比表面積径が0.15μm以上のα−アルミナ粉末
では粒径が大きく被研磨面に傷がつき易い。従って、粉
末の粒子径は、比表面積径で0.15μm以下にするこ
とが必要である。α化の進んでいないアルミナ粉末を用
いて金属アルミニウム板の研磨を行ったところその研磨
速度は遅く、また比表面積径が0.15μm以上の粉末
では被研磨面に傷がついた。一方、本発明による微細な
α−アルミナ粉末を用いた場合には研磨速度は2倍にな
り、かつ被研磨面には傷がつかず、平滑な面が得られた
。なお、本発明によるα−アルミナは必然的にシリカを
含有するため、高純度を要するセラミックス原料として
は用いられないが、研磨材用にはシリカを含んでいても
問題はない。
アルミニウムを得るには、アルミン酸ナトリウムを酸で
中和する方法や、塩化アルミニウムに水酸化ナトリウム
あるいは水酸化カリウム等のアルカリで調整する方法に
よっても可能である。しかしアルミン酸ナトリウムを酸
で中和する方法ではナトリウムの残渣が避けられず、シ
リカを添加したときの粒成長制御の効果が無い。また塩
化アルミニウムを出発物質として用いても、水酸化ナト
リウムあるいは水酸化カリウム等のアルカリで調整する
方法によると、生成する粒子は不均一で微細な粒子だけ
でなく粗大な粒子が混在するようになる。研磨用として
は、比表面積径が0.15μm以上のα−アルミナ粉末
では粒径が大きく被研磨面に傷がつき易い。従って、粉
末の粒子径は、比表面積径で0.15μm以下にするこ
とが必要である。α化の進んでいないアルミナ粉末を用
いて金属アルミニウム板の研磨を行ったところその研磨
速度は遅く、また比表面積径が0.15μm以上の粉末
では被研磨面に傷がついた。一方、本発明による微細な
α−アルミナ粉末を用いた場合には研磨速度は2倍にな
り、かつ被研磨面には傷がつかず、平滑な面が得られた
。なお、本発明によるα−アルミナは必然的にシリカを
含有するため、高純度を要するセラミックス原料として
は用いられないが、研磨材用にはシリカを含んでいても
問題はない。
【0010】以下に本発明の実施例および比較例を示す
。
。
【実施例】市販の塩化アルミニウム89gを水300m
lに溶かし、これを炭酸アンモニウム108gを水10
00mlに溶かしたものに加えた後に、固液分離するこ
とによって得られる酸化アルミニウムの水和物あるいは
水酸化アルミニウムに、0.6gのシリカ(日本アエロ
ジル社製、アエロジルNo.200)を添加して、良く
練りこんだ後に120℃で乾燥させたものをアルミナ坩
堝に入れ、電気炉にて1200℃で6時間焼成した。得
られた粉末の比表面積径は0.08μmであり、X線回
折ではα相のピークのみが得られ、そのX線強度は0.
2μm以上の粒径を有するものの80%であった。
lに溶かし、これを炭酸アンモニウム108gを水10
00mlに溶かしたものに加えた後に、固液分離するこ
とによって得られる酸化アルミニウムの水和物あるいは
水酸化アルミニウムに、0.6gのシリカ(日本アエロ
ジル社製、アエロジルNo.200)を添加して、良く
練りこんだ後に120℃で乾燥させたものをアルミナ坩
堝に入れ、電気炉にて1200℃で6時間焼成した。得
られた粉末の比表面積径は0.08μmであり、X線回
折ではα相のピークのみが得られ、そのX線強度は0.
2μm以上の粒径を有するものの80%であった。
【比較例】市販の塩化アルミニウム89gを水300m
lに溶かし、これを炭酸アンモニウム108gを水10
00mlに溶かしたものに加えた後に、固液分離するこ
とによって得られる酸化アルミニウムの水和物あるいは
水酸化アルミニウムを、120℃で乾燥させたものをア
ルミナるつぼに入れ、電気炉にて1200℃で6時間焼
成した。得られた粉末は、X線回折ではα相のピークの
みが得られたが、比表面積径は0.19μmであった。
lに溶かし、これを炭酸アンモニウム108gを水10
00mlに溶かしたものに加えた後に、固液分離するこ
とによって得られる酸化アルミニウムの水和物あるいは
水酸化アルミニウムを、120℃で乾燥させたものをア
ルミナるつぼに入れ、電気炉にて1200℃で6時間焼
成した。得られた粉末は、X線回折ではα相のピークの
みが得られたが、比表面積径は0.19μmであった。
【0011】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、塩化アルミ
ニウム水溶液と炭酸アンモニウム水溶液あるいは炭酸水
素アンモニウム水溶液を混合して得られた酸化アルミニ
ウム水和物あるいは水酸化アルミニウムに、シリカを加
えて乾燥、焼成することにより、生成するα−アルミナ
粉末の粒成長を抑えて、該α−アルミナ粉末の比表面積
径が0.07〜0.15μmで、かつ研磨性に優れた微
細なα−アルミナ粉末を得ることができる。
ニウム水溶液と炭酸アンモニウム水溶液あるいは炭酸水
素アンモニウム水溶液を混合して得られた酸化アルミニ
ウム水和物あるいは水酸化アルミニウムに、シリカを加
えて乾燥、焼成することにより、生成するα−アルミナ
粉末の粒成長を抑えて、該α−アルミナ粉末の比表面積
径が0.07〜0.15μmで、かつ研磨性に優れた微
細なα−アルミナ粉末を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 塩化アルミニウム水溶液と炭酸アンモ
ニウム水溶液または炭酸水素アンモニウム水溶液とを混
合して得られる酸化アルミニウム水和物または水酸化ア
ルミニウムを回収後、該酸化アルミニウム水和物または
水酸化アルミニウムに微細なシリカ粉末を酸化アルミニ
ウムに対して0.5〜5.0wt%加えて加熱焼成する
ことにより微細なα−アルミナ粉末を製造することを特
徴とする方法。 - 【請求項2】 上記加熱焼成温度が1,100〜1,
300℃である請求項1の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3042224A JP2890866B2 (ja) | 1991-02-15 | 1991-02-15 | 微細なα−アルミナ粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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- 1991-02-15 JP JP3042224A patent/JP2890866B2/ja not_active Expired - Lifetime
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