JPH07277094A - モールディングの製造方法 - Google Patents
モールディングの製造方法Info
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- JPH07277094A JPH07277094A JP7057482A JP5748295A JPH07277094A JP H07277094 A JPH07277094 A JP H07277094A JP 7057482 A JP7057482 A JP 7057482A JP 5748295 A JP5748295 A JP 5748295A JP H07277094 A JPH07277094 A JP H07277094A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 モールディングの本体は曲げ加工可能な軟質
の合成樹脂とし、脚部はアイオノマー樹脂として脚部が
強靱で適度な弾性を有するようにし、かつ装飾面の耐久
性良好なモールディングを提供すること。 【構成】 表面に装飾面が設けられた軟質合成樹脂のモ
ールディング本体と、クリップとなるアイオノマー樹脂
の脚部とを接合してなるモールディングである。本体は
接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合され、合成
樹脂フィルム層は金属蒸着層を介して脚部に熱溶融によ
り接合された接合構造を有する。本体表面の装飾面は本
体に塗着した着色層上に透明の接着剤層を介して透明の
フッ素樹脂層が重合接着されてなる。
の合成樹脂とし、脚部はアイオノマー樹脂として脚部が
強靱で適度な弾性を有するようにし、かつ装飾面の耐久
性良好なモールディングを提供すること。 【構成】 表面に装飾面が設けられた軟質合成樹脂のモ
ールディング本体と、クリップとなるアイオノマー樹脂
の脚部とを接合してなるモールディングである。本体は
接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合され、合成
樹脂フィルム層は金属蒸着層を介して脚部に熱溶融によ
り接合された接合構造を有する。本体表面の装飾面は本
体に塗着した着色層上に透明の接着剤層を介して透明の
フッ素樹脂層が重合接着されてなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両、船舶、建築用
などに使用されるモールディングに関する。
などに使用されるモールディングに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図10に示すように、バン
パーモールディング41はモールディング本体42と、
クリップとなる脚部43がアイオノマー樹脂で一体成形
されている。そして、本体42の装飾面44は表面の取
付け凹部に装飾フィルム45を配置し、該装飾フィルム
45を透明アイオノマー樹脂よりなる被覆樹脂層46で
被って形成されている。
パーモールディング41はモールディング本体42と、
クリップとなる脚部43がアイオノマー樹脂で一体成形
されている。そして、本体42の装飾面44は表面の取
付け凹部に装飾フィルム45を配置し、該装飾フィルム
45を透明アイオノマー樹脂よりなる被覆樹脂層46で
被って形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来のバンパーモールディング41は全体がアイオノ
マー樹脂で形成されるため、剛性があり過ぎて、装着の
際、小さなコーナ部には追従し得ない問題があり、かつ
全体をアイオノマー樹脂で作るため、高価となる問題が
あった。また、透明なアイオノマー樹脂(被覆樹脂層4
6)で覆った装飾面44は、アイオノマー樹脂自体が耐
候性がないことより、長期の使用に耐えない問題があっ
た。そこで本発明の課題は、モールディングの本体を曲
げ加工可能な軟質の合成樹脂となし、脚部はアイオノマ
ー樹脂よりなり、脚部が強靭で適度な弾性を有するよう
にし、材料費を安価になし得、かつ装飾面の耐久性良好
なモールディングを提供することにある。
た従来のバンパーモールディング41は全体がアイオノ
マー樹脂で形成されるため、剛性があり過ぎて、装着の
際、小さなコーナ部には追従し得ない問題があり、かつ
全体をアイオノマー樹脂で作るため、高価となる問題が
あった。また、透明なアイオノマー樹脂(被覆樹脂層4
6)で覆った装飾面44は、アイオノマー樹脂自体が耐
候性がないことより、長期の使用に耐えない問題があっ
た。そこで本発明の課題は、モールディングの本体を曲
げ加工可能な軟質の合成樹脂となし、脚部はアイオノマ
ー樹脂よりなり、脚部が強靭で適度な弾性を有するよう
にし、材料費を安価になし得、かつ装飾面の耐久性良好
なモールディングを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明の手段は、表面に装飾面が設けられた軟質合成
樹脂のモールディング本体と、クリップとなるアイオノ
マー樹脂の脚部とを接合してなるモールディングであっ
て、前記本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に
接合され、該合成樹脂フィルム層は金属蒸着層を介して
脚部に熱溶融により接合された接合構造を有し、かつ前
記本体表面の装飾面は本体に塗着した着色層上に透明の
接着剤層を介して透明のフッ素樹脂層が重合接着されて
なるモールディングとされる。モールディングの形状は
適用個所により所定形状に形成される。
の本発明の手段は、表面に装飾面が設けられた軟質合成
樹脂のモールディング本体と、クリップとなるアイオノ
マー樹脂の脚部とを接合してなるモールディングであっ
て、前記本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に
接合され、該合成樹脂フィルム層は金属蒸着層を介して
脚部に熱溶融により接合された接合構造を有し、かつ前
記本体表面の装飾面は本体に塗着した着色層上に透明の
接着剤層を介して透明のフッ素樹脂層が重合接着されて
なるモールディングとされる。モールディングの形状は
適用個所により所定形状に形成される。
【0005】
【作用】モールディングの本体は軟質であり、必要によ
り曲げ得る。脚部はクリップとして好ましい強靭でかつ
弾性を有する。本体は接着剤層により合成樹脂フィルム
層の片面に接着され、脚部は合成樹脂フィルム層の他面
に設けた金属蒸着層に接合される。アイオノマー樹脂は
その分子構造中にカルボン酸基を有し、金属蒸着層の金
属粒子と樹脂の熱溶融により接着させることができる。
金属蒸着層は、アイオノマー樹脂の接着に役立つ。装飾
面は着色層がフッ素樹脂層で被われていることより、着
色層の耐候性は良好である。
り曲げ得る。脚部はクリップとして好ましい強靭でかつ
弾性を有する。本体は接着剤層により合成樹脂フィルム
層の片面に接着され、脚部は合成樹脂フィルム層の他面
に設けた金属蒸着層に接合される。アイオノマー樹脂は
その分子構造中にカルボン酸基を有し、金属蒸着層の金
属粒子と樹脂の熱溶融により接着させることができる。
金属蒸着層は、アイオノマー樹脂の接着に役立つ。装飾
面は着色層がフッ素樹脂層で被われていることより、着
色層の耐候性は良好である。
【0006】
【実施例】次に本発明の第1実施例を、図1〜図4に基
づいて説明する。図4は自動車のバンパーに取付けられ
るバンパーモールディング1を示している。バンパーモ
ールディング1はモールディング本体(単に本体ともい
う。)2とクリップ作用をなす適数個所の脚部5を主体
としている。図1に示すように、前記本体2はPVC
(ポリ塩化ビニル)などの軟質合成樹脂にて形成され、
外面側は装飾面3とするための加工処理がされている。
装飾面3は図3に示すように、本体2の上面に塗装によ
る着色層11が設けられ、該着色層11には透明の接着
剤層12を介して透明のフッ素樹脂層13が重ねられて
接着されてなる。なお、着色層11の色は周囲の外装色
と同一、あるいは所定の異なる色にされる。表面のフッ
素樹脂層13は耐候性良好であり、下部の着色層11を
保護する。
づいて説明する。図4は自動車のバンパーに取付けられ
るバンパーモールディング1を示している。バンパーモ
ールディング1はモールディング本体(単に本体ともい
う。)2とクリップ作用をなす適数個所の脚部5を主体
としている。図1に示すように、前記本体2はPVC
(ポリ塩化ビニル)などの軟質合成樹脂にて形成され、
外面側は装飾面3とするための加工処理がされている。
装飾面3は図3に示すように、本体2の上面に塗装によ
る着色層11が設けられ、該着色層11には透明の接着
剤層12を介して透明のフッ素樹脂層13が重ねられて
接着されてなる。なお、着色層11の色は周囲の外装色
と同一、あるいは所定の異なる色にされる。表面のフッ
素樹脂層13は耐候性良好であり、下部の着色層11を
保護する。
【0007】前記脚部5はアイオノマー樹脂にて形成さ
れ、先端側がばね作用を有する広がった二つ割りとさ
れ、その基部6は本体2の裏面4に少し埋め込んで接合
されている。7は接合部である。図2に示すように、本
体2と脚部5基部6との接合部7は片面に金属蒸着層9
を設けた合成樹脂フィルム層8を介して設けられる。合
成樹脂フィルム層8はポリエステルなどの合成樹脂のフ
ィルムあるいはシートが用いられる。金属蒸着層9は、
たとえばアルミニウムなどの金属を合成樹脂フィルム層
8面に真空蒸着することにより設けられ、合成樹脂フィ
ルム層8となす合成樹脂のフィルムあるいはシートに対
して予め形成される。
れ、先端側がばね作用を有する広がった二つ割りとさ
れ、その基部6は本体2の裏面4に少し埋め込んで接合
されている。7は接合部である。図2に示すように、本
体2と脚部5基部6との接合部7は片面に金属蒸着層9
を設けた合成樹脂フィルム層8を介して設けられる。合
成樹脂フィルム層8はポリエステルなどの合成樹脂のフ
ィルムあるいはシートが用いられる。金属蒸着層9は、
たとえばアルミニウムなどの金属を合成樹脂フィルム層
8面に真空蒸着することにより設けられ、合成樹脂フィ
ルム層8となす合成樹脂のフィルムあるいはシートに対
して予め形成される。
【0008】本体2は接着剤層10を介して合成樹脂フ
ィルム8の樹脂面に接着され、脚部5は該合成樹脂フィ
ルム8の金属蒸着層8に加熱溶融にて接着される。脚部
5はアイオノマー樹脂よりなるので基部6の加熱溶融に
より金属蒸着層9に化学的に接着する。本体2と脚部5
は接合部7により強固に接合される。かくして形成され
るバンパーモールディングは自動車バンパーの装着部位
に脚部5〜5を介して装着される。
ィルム8の樹脂面に接着され、脚部5は該合成樹脂フィ
ルム8の金属蒸着層8に加熱溶融にて接着される。脚部
5はアイオノマー樹脂よりなるので基部6の加熱溶融に
より金属蒸着層9に化学的に接着する。本体2と脚部5
は接合部7により強固に接合される。かくして形成され
るバンパーモールディングは自動車バンパーの装着部位
に脚部5〜5を介して装着される。
【0009】次いで本発明の第2実施例を、図5〜図9
に基づいて説明する。この第2実施例は自動車のウイン
ドモールディング21の場合であり、図5は本体22と
脚部25の接合部27を含む断面を示している。本体2
2はPVCなどの軟質合成樹脂にて形成され、所定部位
にはシール用のシール部材23,23が取付けられてい
る。本体22の外面側は装飾面31とするための加工処
理がされている。装飾面31は図7に示すように、本体
22の上面に塗装による着色層32が設けられ、該着色
層32には透明の接着剤層33を介して透明のフッ素樹
脂層34が重ねられて接着されてなる。着色層32の色
は周囲の外装色と同一、あるいは所定の異なる色にされ
る。
に基づいて説明する。この第2実施例は自動車のウイン
ドモールディング21の場合であり、図5は本体22と
脚部25の接合部27を含む断面を示している。本体2
2はPVCなどの軟質合成樹脂にて形成され、所定部位
にはシール用のシール部材23,23が取付けられてい
る。本体22の外面側は装飾面31とするための加工処
理がされている。装飾面31は図7に示すように、本体
22の上面に塗装による着色層32が設けられ、該着色
層32には透明の接着剤層33を介して透明のフッ素樹
脂層34が重ねられて接着されてなる。着色層32の色
は周囲の外装色と同一、あるいは所定の異なる色にされ
る。
【0010】前記脚部25はアイオノマー樹脂にて形成
され、先端側にはばね作用が付与され、その基部26は
本体22の裏面24に少し埋め込んで接合されている。
図6に示すように、本体22と脚部25、基部26との
接合部27は片面に金属蒸着層29を設けた合成樹脂フ
ィルム層28を介して設けられる。本体22は接着剤層
30を介してポリエステルなどの合成樹脂フィルム層2
8の樹脂面に接着され、脚部25は該合成樹脂フィルム
層28の金属蒸着層29に加熱溶融にて接着される。脚
部25はアイオノマー樹脂であり、基部26の加熱溶融
により金属蒸着層29に化学的結合し強固に接着する。
され、先端側にはばね作用が付与され、その基部26は
本体22の裏面24に少し埋め込んで接合されている。
図6に示すように、本体22と脚部25、基部26との
接合部27は片面に金属蒸着層29を設けた合成樹脂フ
ィルム層28を介して設けられる。本体22は接着剤層
30を介してポリエステルなどの合成樹脂フィルム層2
8の樹脂面に接着され、脚部25は該合成樹脂フィルム
層28の金属蒸着層29に加熱溶融にて接着される。脚
部25はアイオノマー樹脂であり、基部26の加熱溶融
により金属蒸着層29に化学的結合し強固に接着する。
【0011】なお、ウインドモールディング21の成形
の際は着色層32及び接合部27の各部分は接合する本
体22あるいは脚部25と同材質のフィルム22A,2
5Aを予め重ねて接合した接合フィルムF1,F2とな
し、これを成形型に配置して本体22及び脚部25が形
成される。すなわち、図8に示すように、着色層32は
本体22と同じ軟質合成樹脂のフィルム22Aに接着層
33及び透明のフッ素樹脂層34を重ね、これらの接合
された接合フィルムF1となす。
の際は着色層32及び接合部27の各部分は接合する本
体22あるいは脚部25と同材質のフィルム22A,2
5Aを予め重ねて接合した接合フィルムF1,F2とな
し、これを成形型に配置して本体22及び脚部25が形
成される。すなわち、図8に示すように、着色層32は
本体22と同じ軟質合成樹脂のフィルム22Aに接着層
33及び透明のフッ素樹脂層34を重ね、これらの接合
された接合フィルムF1となす。
【0012】一方、接着剤層30、合成樹脂フィルム層
28及び金属蒸着層29よりなる接合部27は予めこの
三層を重ね、さらに接着剤層30上には本体22と同じ
軟質合成樹脂のフィルム22Aを重ね、かつ金属蒸着層
29にはアイオノマー樹脂のフィルム25Aを重ね、こ
れらの金属を接合させて接合フィルムF2となす。そし
て、成形型内に接合フィルムF1、及び接合フィルムF
2を各々配置し(図8参照)、軟質合成樹脂のフィルム
22A,22A側には本体22を押出し成形し、かつ接
合フィルムF2のアイオノマー樹脂のフィルム25A側
にはアイオノマー樹脂の脚部25を押出し成形すること
により、接合フィルムF1が本体22に接合され、かつ
接合フィルムF2を介して本体22と脚部25が接合さ
れたウィンドモールディング21を得る。
28及び金属蒸着層29よりなる接合部27は予めこの
三層を重ね、さらに接着剤層30上には本体22と同じ
軟質合成樹脂のフィルム22Aを重ね、かつ金属蒸着層
29にはアイオノマー樹脂のフィルム25Aを重ね、こ
れらの金属を接合させて接合フィルムF2となす。そし
て、成形型内に接合フィルムF1、及び接合フィルムF
2を各々配置し(図8参照)、軟質合成樹脂のフィルム
22A,22A側には本体22を押出し成形し、かつ接
合フィルムF2のアイオノマー樹脂のフィルム25A側
にはアイオノマー樹脂の脚部25を押出し成形すること
により、接合フィルムF1が本体22に接合され、かつ
接合フィルムF2を介して本体22と脚部25が接合さ
れたウィンドモールディング21を得る。
【0013】接合フィルムF1と本体22はフィルム2
2Aを介して成形時に融着接合される。図7のM1は融
着線を示す。接合フィルムF2と本体22はフィルム2
2Aを介して融着接合され、接合フィルムF2と脚部2
5はフィルム25Aを介して融着接合される。図6のM
2,M3は各融着線を示す。かくして形成されるウイン
ドモールディング21は自動車のウインドの装着部位に
脚部25〜25を介して装着される。
2Aを介して成形時に融着接合される。図7のM1は融
着線を示す。接合フィルムF2と本体22はフィルム2
2Aを介して融着接合され、接合フィルムF2と脚部2
5はフィルム25Aを介して融着接合される。図6のM
2,M3は各融着線を示す。かくして形成されるウイン
ドモールディング21は自動車のウインドの装着部位に
脚部25〜25を介して装着される。
【0014】第1実施例及び第2実施例の接合部におい
て、本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合
させたが、接着剤層は金属蒸着層となじみ易く、接合性
の良いことより、たとえば図9に示す接合部37のよう
に、両面に金属蒸着層29,29を設けたポリエステル
の合成樹脂フィルム層28を使用して、本体22は接着
剤層30と金属蒸着層29を介して合成樹脂フィルム層
29に接合し、該合成樹脂フィルム層28は金属蒸着層
29を介して脚部25に接合した構造としてもよい。
前記した実施例はバンパーモールディング1及びウイン
ドモールディング21の場合について説明したが、本発
明は自動車用のモールディングに限るものではなく、車
両、船舶、建築用などのモールディング一般に適用され
る。
て、本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合
させたが、接着剤層は金属蒸着層となじみ易く、接合性
の良いことより、たとえば図9に示す接合部37のよう
に、両面に金属蒸着層29,29を設けたポリエステル
の合成樹脂フィルム層28を使用して、本体22は接着
剤層30と金属蒸着層29を介して合成樹脂フィルム層
29に接合し、該合成樹脂フィルム層28は金属蒸着層
29を介して脚部25に接合した構造としてもよい。
前記した実施例はバンパーモールディング1及びウイン
ドモールディング21の場合について説明したが、本発
明は自動車用のモールディングに限るものではなく、車
両、船舶、建築用などのモールディング一般に適用され
る。
【0015】
【発明の効果】本発明は本体を軟質樹脂とし、脚部をア
イオノマー樹脂となしたので、本体は曲り形状のきつい
部分に対しても装着でき、脚部は強靭でかつ弾性を有し
クリップ作用をさせるに都合がよい。本体は接着剤層に
よりポリエステルなどの合成樹脂フィルム層に接着さ
れ、脚部は合成樹脂フィルム層の金属蒸着層に熱溶融接
着されているので、本体と脚部との接合性は強固であ
る。そして、本発明は脚部にアイオノマー樹脂を用いる
ので、本体及び脚部がアイオノマー樹脂にてなる従来の
モールディングに較べ、アイオノマー樹脂量が少なくて
安価になし得る。また、本発明の装飾面は、本体に塗着
した着色層上に透明の接着剤層を介して透明のフッ素樹
脂層を重合接着してなる構造としたので、着色層は透明
のフッ素樹脂層を介して美しく、かつ耐候性大のフッ素
樹脂層にて長期にわたり保護される。
イオノマー樹脂となしたので、本体は曲り形状のきつい
部分に対しても装着でき、脚部は強靭でかつ弾性を有し
クリップ作用をさせるに都合がよい。本体は接着剤層に
よりポリエステルなどの合成樹脂フィルム層に接着さ
れ、脚部は合成樹脂フィルム層の金属蒸着層に熱溶融接
着されているので、本体と脚部との接合性は強固であ
る。そして、本発明は脚部にアイオノマー樹脂を用いる
ので、本体及び脚部がアイオノマー樹脂にてなる従来の
モールディングに較べ、アイオノマー樹脂量が少なくて
安価になし得る。また、本発明の装飾面は、本体に塗着
した着色層上に透明の接着剤層を介して透明のフッ素樹
脂層を重合接着してなる構造としたので、着色層は透明
のフッ素樹脂層を介して美しく、かつ耐候性大のフッ素
樹脂層にて長期にわたり保護される。
【図1】本発明の実施例のバンパーモールディングの断
面図である。
面図である。
【図2】図1仮想線II部分の拡大図である。
【図3】図1の仮想線III 部分の拡大図である。
【図4】バンパーモールディング全体図である。
【図5】本発明の別実施例におけるウインドモールディ
ングの断面図である。
ングの断面図である。
【図6】図5の仮想線VI部分の拡大図である。
【図7】図5仮想線VII 部分の拡大図である。
【図8】ウィンドモールディングの成形工程図である。
【図9】接合部の別構成図である。
【図10】従来バンパーモールディングの断面図であ
る。
る。
1 …バンパーモールディング 2,22…本 体 3,31…装飾面 5,25…脚 部 7,27…接合部 8,28…合成樹脂フィルム層 9,29…金属蒸着層 10,12,30,33 …接着剤層 11,32 …着色層 13,34 …フッ素樹脂層 21…ウィンドモールディング
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 モールディングの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両、船舶、建築用
などに使用されるモールディングの製造方法に関する。
などに使用されるモールディングの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図10に示すように、バン
パーモールディング41はモールディング本体42と、
クリップとなる脚部43がアイオノマー樹脂で一体成形
されている。そして、本体42の装飾面44は表面の取
付け凹部に装飾フィルム45を配置し、該装飾フィルム
45を透明アイオノマー樹脂よりなる被覆樹脂層46で
被って形成されている。
パーモールディング41はモールディング本体42と、
クリップとなる脚部43がアイオノマー樹脂で一体成形
されている。そして、本体42の装飾面44は表面の取
付け凹部に装飾フィルム45を配置し、該装飾フィルム
45を透明アイオノマー樹脂よりなる被覆樹脂層46で
被って形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来のバンパーモールディング41は全体がアイオノ
マー樹脂で形成されるため、剛性があり過ぎて、装着の
際、小さなコーナ部には追従し得ない問題があり、かつ
全体をアイオノマー樹脂で作るため、高価となる問題が
あった。また、透明なアイオノマー樹脂(被覆樹脂層4
6)で覆った装飾面44は、アイオノマー樹脂自体が耐
候性がないことより、長期の使用に耐えない問題があっ
た。そこで本発明の課題は、モールディングの本体を曲
げ加工可能な軟質の合成樹脂となし、脚部はアイオノマ
ー樹脂よりなり、脚部が強靭で適度な弾性を有するよう
にし、材料費を安価になし得るモールディングの製造方
法を提供することにある。
た従来のバンパーモールディング41は全体がアイオノ
マー樹脂で形成されるため、剛性があり過ぎて、装着の
際、小さなコーナ部には追従し得ない問題があり、かつ
全体をアイオノマー樹脂で作るため、高価となる問題が
あった。また、透明なアイオノマー樹脂(被覆樹脂層4
6)で覆った装飾面44は、アイオノマー樹脂自体が耐
候性がないことより、長期の使用に耐えない問題があっ
た。そこで本発明の課題は、モールディングの本体を曲
げ加工可能な軟質の合成樹脂となし、脚部はアイオノマ
ー樹脂よりなり、脚部が強靭で適度な弾性を有するよう
にし、材料費を安価になし得るモールディングの製造方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の請求項1の発明の手段は、表面に装飾面が設けられた
軟質合成樹脂のモールディング本体と、クリップとなる
アイオノマー樹脂の脚部とを接合してなるモールディン
グを得る方法であって、前記本体は非装飾面部分におい
て合成樹脂フィルム層の片面に接合させ、該合成樹脂フ
ィルム層の他面は脚部に熱溶融により接合させることを
特徴とする。モールディングの形状は適用個所により所
定形状に形成される。
の請求項1の発明の手段は、表面に装飾面が設けられた
軟質合成樹脂のモールディング本体と、クリップとなる
アイオノマー樹脂の脚部とを接合してなるモールディン
グを得る方法であって、前記本体は非装飾面部分におい
て合成樹脂フィルム層の片面に接合させ、該合成樹脂フ
ィルム層の他面は脚部に熱溶融により接合させることを
特徴とする。モールディングの形状は適用個所により所
定形状に形成される。
【0005】上記課題を達成するための請求項2の発明
の手段は、請求項1の発明における装飾面の成形工程
が、本体表面に塗着した着色層上に透明の接着剤層を設
け、該接着剤層に透明のフッ素樹脂層を重合接着して形
成することを特徴とする。
の手段は、請求項1の発明における装飾面の成形工程
が、本体表面に塗着した着色層上に透明の接着剤層を設
け、該接着剤層に透明のフッ素樹脂層を重合接着して形
成することを特徴とする。
【0006】上記課題を達成するための請求項3の発明
の手段は、モールディング本体と同材質のシートを裏面
に施した装飾面用の積層フィルムを、押出し成形型に配
置し、積層フィルムの前記シート側に本体となる軟質合
成樹脂を押出し成形して装飾面を裏面に有する本体を成
形し、該本体の所定の非装飾面部分には合成樹脂フィル
ム層を介してアイオノマー樹脂の脚部を加熱溶融により
接合させることを特徴とする。
の手段は、モールディング本体と同材質のシートを裏面
に施した装飾面用の積層フィルムを、押出し成形型に配
置し、積層フィルムの前記シート側に本体となる軟質合
成樹脂を押出し成形して装飾面を裏面に有する本体を成
形し、該本体の所定の非装飾面部分には合成樹脂フィル
ム層を介してアイオノマー樹脂の脚部を加熱溶融により
接合させることを特徴とする。
【0007】上記課題を達成するための請求項4の発明
の手段は、請求項3記載の発明において、装飾面用の積
層フィルムはモールディング本体と同材質のシートに着
色層及び透明のフッ素樹脂層を重ねて接合した積層構造
のフィルムを用いることを特徴とする。
の手段は、請求項3記載の発明において、装飾面用の積
層フィルムはモールディング本体と同材質のシートに着
色層及び透明のフッ素樹脂層を重ねて接合した積層構造
のフィルムを用いることを特徴とする。
【0008】上記課題を達成するための請求項5の発明
の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明におい
て、モールディング本体と合成樹脂フィルム層の片面
は、接着剤層を介して接合させることを特徴とする。
の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明におい
て、モールディング本体と合成樹脂フィルム層の片面
は、接着剤層を介して接合させることを特徴とする。
【0009】上記課題を達成するための請求項6の発明
の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明におい
て、モールディング本体と脚部を接合する合成樹脂フィ
ルム層は、本体側となる片面に、該本体の軟質合成樹脂
と同材質の合成樹脂が施された構造の積層体を用いるこ
とを特徴とする。
の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明におい
て、モールディング本体と脚部を接合する合成樹脂フィ
ルム層は、本体側となる片面に、該本体の軟質合成樹脂
と同材質の合成樹脂が施された構造の積層体を用いるこ
とを特徴とする。
【0010】上記課題を達成するための請求項7の発明
の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明におい
て、モールディング本体と脚部を接合する合成樹脂フィ
ルム層は、脚部側となる他面に、金属蒸着層が施された
構造の積層体を用いることを特徴とする。
の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明におい
て、モールディング本体と脚部を接合する合成樹脂フィ
ルム層は、脚部側となる他面に、金属蒸着層が施された
構造の積層体を用いることを特徴とする。
【0011】そして、上記課題を達成するための請求項
8の発明の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明
において、モールディング本体と脚部を接合する合成樹
脂フィルム層は、脚部側となる他面に、脚部と同材質の
アイオノマー樹脂フィルムが施された構造の積層体を用
いることを特徴とする。
8の発明の手段は、請求項1〜4のいずれか1項の発明
において、モールディング本体と脚部を接合する合成樹
脂フィルム層は、脚部側となる他面に、脚部と同材質の
アイオノマー樹脂フィルムが施された構造の積層体を用
いることを特徴とする。
【0012】
【作 用】請求項1の発明において、本体は接着剤層に
より合成樹脂フィルム層の片面に接着され、脚部は合成
樹脂フィルム層の他面に設けた金属蒸着層に接合され
る。アイオノマー樹脂はその分子構造中にカルボン酸基
を有し、金属蒸着層の金属粒子と樹脂の熱溶融により接
着させることができる。金属蒸着層は、アイオノマー樹
脂の接着に役立つ。得られたモールディングにおいて本
体は軟質であり、必要により曲げ得る。脚部はクリップ
として好ましい強靭でかつ弾性を有する。
より合成樹脂フィルム層の片面に接着され、脚部は合成
樹脂フィルム層の他面に設けた金属蒸着層に接合され
る。アイオノマー樹脂はその分子構造中にカルボン酸基
を有し、金属蒸着層の金属粒子と樹脂の熱溶融により接
着させることができる。金属蒸着層は、アイオノマー樹
脂の接着に役立つ。得られたモールディングにおいて本
体は軟質であり、必要により曲げ得る。脚部はクリップ
として好ましい強靭でかつ弾性を有する。
【0013】請求項2の発明において、装飾面は着色層
がフッ素樹脂層で被われることより、着色層の耐候性は
良好である。
がフッ素樹脂層で被われることより、着色層の耐候性は
良好である。
【0014】請求項3の発明において、押出し成形にて
装飾面を有する本体が成形される。装飾面となる積層フ
ィルムは本体と同材質であり接合性良好である。脚部は
本体に合成樹脂フィルム層を介して加熱溶融により接合
される。本体は軟質合成樹脂で脚部はアイオノマー樹脂
よりなる。
装飾面を有する本体が成形される。装飾面となる積層フ
ィルムは本体と同材質であり接合性良好である。脚部は
本体に合成樹脂フィルム層を介して加熱溶融により接合
される。本体は軟質合成樹脂で脚部はアイオノマー樹脂
よりなる。
【0015】請求項4の発明において、本体の装飾面は
着色層が透明のフッ素樹脂層で被われることにより着色
層の耐候性は良好である。
着色層が透明のフッ素樹脂層で被われることにより着色
層の耐候性は良好である。
【0016】請求項5の発明において、モールディング
本体は接着剤層により合成樹脂フィルム層に強固に接合
される。
本体は接着剤層により合成樹脂フィルム層に強固に接合
される。
【0017】請求項6の発明において、モールディング
本体は合成樹脂フィルム層の本体と同材質側に接合され
る。
本体は合成樹脂フィルム層の本体と同材質側に接合され
る。
【0018】請求項7の発明において、モールディング
本体は合成樹脂フィルム層に接合され、脚部は合成樹脂
フィルム層の他面に設けた金属蒸着層に接合される。
本体は合成樹脂フィルム層に接合され、脚部は合成樹脂
フィルム層の他面に設けた金属蒸着層に接合される。
【0019】請求項8の発明において、モールディング
本体は合成樹脂フィルム層に接合され、脚部は合成樹脂
フィルム層の他面に設けたアイオノマー樹脂フィルム層
に接合される。
本体は合成樹脂フィルム層に接合され、脚部は合成樹脂
フィルム層の他面に設けたアイオノマー樹脂フィルム層
に接合される。
【0020】
【実施例】次に本発明の第1実施例を、図1〜図4に基
づいて説明する。図4は自動車のバンパーに取付けられ
るバンパーモールディング1を示している。バンパーモ
ールディング1はモールディング本体(単に本体ともい
う。)2とクリップ作用をなす適数個所の脚部5を主体
としている。図1に示すように、前記本体2はPVC
(ポリ塩化ビニル)などの軟質合成樹脂にて形成され、
外面側は装飾面3とするための加工処理がされている。
装飾面3は図3に示すように、本体2の上面に塗装によ
る着色層11を設け、該着色層11には透明の接着剤層
12を塗り、該接着剤層12に透明のフッ素樹脂層13
が重ねられて接着される。なお、着色層11の色は周囲
の外装色と同一、あるいは所定の異なる色にされる。表
面のフッ素樹脂層13は耐候性良好であり、下部の着色
層11を保護する。
づいて説明する。図4は自動車のバンパーに取付けられ
るバンパーモールディング1を示している。バンパーモ
ールディング1はモールディング本体(単に本体ともい
う。)2とクリップ作用をなす適数個所の脚部5を主体
としている。図1に示すように、前記本体2はPVC
(ポリ塩化ビニル)などの軟質合成樹脂にて形成され、
外面側は装飾面3とするための加工処理がされている。
装飾面3は図3に示すように、本体2の上面に塗装によ
る着色層11を設け、該着色層11には透明の接着剤層
12を塗り、該接着剤層12に透明のフッ素樹脂層13
が重ねられて接着される。なお、着色層11の色は周囲
の外装色と同一、あるいは所定の異なる色にされる。表
面のフッ素樹脂層13は耐候性良好であり、下部の着色
層11を保護する。
【0021】前記脚部5はアイオノマー樹脂にて形成さ
れ、先端側がばね作用を有する広がった二つ割りとさ
れ、その基部6は本体2の裏面4に少し埋め込んで接合
される。7は接合部である。図2に示すように、本体2
と脚部5基部6との接合部7は片面に金属蒸着層9を設
けた合成樹脂フィルム層8を介して設けられる。合成樹
脂フィルム層8はポリエステルなどの合成樹脂のフィル
ムあるいはシートが用いられる。金属蒸着層9は、たと
えばアルミニウムなどの金属を合成樹脂フィルム層8面
に真空蒸着することにより設けられ、合成樹脂フィルム
層8となす合成樹脂のフィルムあるいはシートに対して
予め形成される。
れ、先端側がばね作用を有する広がった二つ割りとさ
れ、その基部6は本体2の裏面4に少し埋め込んで接合
される。7は接合部である。図2に示すように、本体2
と脚部5基部6との接合部7は片面に金属蒸着層9を設
けた合成樹脂フィルム層8を介して設けられる。合成樹
脂フィルム層8はポリエステルなどの合成樹脂のフィル
ムあるいはシートが用いられる。金属蒸着層9は、たと
えばアルミニウムなどの金属を合成樹脂フィルム層8面
に真空蒸着することにより設けられ、合成樹脂フィルム
層8となす合成樹脂のフィルムあるいはシートに対して
予め形成される。
【0022】本体2は接着剤層10を介して合成樹脂フ
ィルム8の樹脂面に接着させ、脚部5は該合成樹脂フィ
ルム8の金属蒸着層8に加熱溶融にて接着させる。脚部
5はアイオノマー樹脂よりなるので基部6の加熱溶融に
より金属蒸着層9に化学的に接着する。本体2と脚部5
は接合部7により強固に接合される。かくして形成され
たバンパーモールディングは自動車バンパーの装着部位
に脚部5〜5を介して装着される。
ィルム8の樹脂面に接着させ、脚部5は該合成樹脂フィ
ルム8の金属蒸着層8に加熱溶融にて接着させる。脚部
5はアイオノマー樹脂よりなるので基部6の加熱溶融に
より金属蒸着層9に化学的に接着する。本体2と脚部5
は接合部7により強固に接合される。かくして形成され
たバンパーモールディングは自動車バンパーの装着部位
に脚部5〜5を介して装着される。
【0023】次いで本発明の第2実施例を、図5〜図9
に基づいて説明する。この第2実施例は自動車のウイン
ドモールディング21を製造する場合であり、図5は製
造したウインドモールディング21の本体22と脚部2
5の接合部27を含む断面を示している。本体22はP
VCなどの軟質合成樹脂にて形成され、所定部位にはシ
ール用のシール部材23,23が取付けられる。本体2
2の外面側は装飾面31とするための加工処理がされ
る。装飾面31は図7に示すように、本体22の上面に
塗装による着色層32を設け、該着色層32には透明の
接着剤層33を設け、該接着剤層33上に透明のフッ素
樹脂層34を重ねて接着する。着色層32の色は周囲の
外装色と同一、あるいは所定の異なる色にされる。
に基づいて説明する。この第2実施例は自動車のウイン
ドモールディング21を製造する場合であり、図5は製
造したウインドモールディング21の本体22と脚部2
5の接合部27を含む断面を示している。本体22はP
VCなどの軟質合成樹脂にて形成され、所定部位にはシ
ール用のシール部材23,23が取付けられる。本体2
2の外面側は装飾面31とするための加工処理がされ
る。装飾面31は図7に示すように、本体22の上面に
塗装による着色層32を設け、該着色層32には透明の
接着剤層33を設け、該接着剤層33上に透明のフッ素
樹脂層34を重ねて接着する。着色層32の色は周囲の
外装色と同一、あるいは所定の異なる色にされる。
【0024】前記脚部25はアイオノマー樹脂にて形成
され、先端側にはばね作用が付与され、その基部26は
本体22の裏面24に少し埋め込んで接合される。図6
に示すように、本体22と脚部25の基部26との接合
部27は片面に金属蒸着層29を設けた合成樹脂フィル
ム層28を介して設けられる。すなわち、本体22は接
着剤層30を介してポリエステルなどの合成樹脂フィル
ム層28の樹脂面に接着させ、脚部25は該合成樹脂フ
ィルム層28の金属蒸着層29に加熱溶融にて接着させ
る。脚部25はアイオノマー樹脂であり、基部26の加
熱溶融により金属蒸着層29に化学的結合し強固に接着
する。
され、先端側にはばね作用が付与され、その基部26は
本体22の裏面24に少し埋め込んで接合される。図6
に示すように、本体22と脚部25の基部26との接合
部27は片面に金属蒸着層29を設けた合成樹脂フィル
ム層28を介して設けられる。すなわち、本体22は接
着剤層30を介してポリエステルなどの合成樹脂フィル
ム層28の樹脂面に接着させ、脚部25は該合成樹脂フ
ィルム層28の金属蒸着層29に加熱溶融にて接着させ
る。脚部25はアイオノマー樹脂であり、基部26の加
熱溶融により金属蒸着層29に化学的結合し強固に接着
する。
【0025】なお、ウインドモールディング21の成形
の際は図8に示すように、着色層32及び接合部27の
各部分は接合する本体22あるいは脚部25と同材質の
フィルム22A,25Aを予め重ねて接合した接合フィ
ルムF1,F2となし、これを成形型に配置して本体2
2及び脚部25が形成される。すなわち、図8に示すよ
うに、着色層32は本体22と同じ軟質合成樹脂のフィ
ルム22Aに接着層33及び透明のフッ素樹脂層34を
重ね、これらの接合された接合フィルムF1となす。
の際は図8に示すように、着色層32及び接合部27の
各部分は接合する本体22あるいは脚部25と同材質の
フィルム22A,25Aを予め重ねて接合した接合フィ
ルムF1,F2となし、これを成形型に配置して本体2
2及び脚部25が形成される。すなわち、図8に示すよ
うに、着色層32は本体22と同じ軟質合成樹脂のフィ
ルム22Aに接着層33及び透明のフッ素樹脂層34を
重ね、これらの接合された接合フィルムF1となす。
【0026】一方、接着剤層30、合成樹脂フィルム層
28及び金属蒸着層29よりなる接合部27は予めこの
三層を重ね、さらに接着剤層30上には本体22と同じ
軟質合成樹脂のフィルム22Aを重ね、かつ金属蒸着層
29にはアイオノマー樹脂のフィルム25Aを重ね、こ
れらの金属を接合させて接合フィルムF2となす。そし
て、成形型内に接合フィルムF1、及び接合フィルムF
2を各々配置し(図8参照)、軟質合成樹脂のフィルム
22A,22A側には本体22を押出し成形し、かつ接
合フィルムF2のアイオノマー樹脂のフィルム25A側
にはアイオノマー樹脂の脚部25を押出し成形すること
により、接合フィルムF1が本体22に接合され、かつ
接合フィルムF2を介して本体22と脚部25が接合さ
れたウィンドモールディング21を得る。
28及び金属蒸着層29よりなる接合部27は予めこの
三層を重ね、さらに接着剤層30上には本体22と同じ
軟質合成樹脂のフィルム22Aを重ね、かつ金属蒸着層
29にはアイオノマー樹脂のフィルム25Aを重ね、こ
れらの金属を接合させて接合フィルムF2となす。そし
て、成形型内に接合フィルムF1、及び接合フィルムF
2を各々配置し(図8参照)、軟質合成樹脂のフィルム
22A,22A側には本体22を押出し成形し、かつ接
合フィルムF2のアイオノマー樹脂のフィルム25A側
にはアイオノマー樹脂の脚部25を押出し成形すること
により、接合フィルムF1が本体22に接合され、かつ
接合フィルムF2を介して本体22と脚部25が接合さ
れたウィンドモールディング21を得る。
【0027】接合フィルムF1と本体22はフィルム2
2Aを介して成形時に融着接合される。図7のM1は融
着線を示す。接合フィルムF2と本体22はフィルム2
2Aを介して融着接合され、接合フィルムF2と脚部2
5はフィルム25Aを介して融着接合される。図6のM
2,M3は各融着線を示す。かくして形成されるウイン
ドモールディング21は自動車のウインドの装着部位に
脚部25〜25を介して装着される。
2Aを介して成形時に融着接合される。図7のM1は融
着線を示す。接合フィルムF2と本体22はフィルム2
2Aを介して融着接合され、接合フィルムF2と脚部2
5はフィルム25Aを介して融着接合される。図6のM
2,M3は各融着線を示す。かくして形成されるウイン
ドモールディング21は自動車のウインドの装着部位に
脚部25〜25を介して装着される。
【0028】第1実施例及び第2実施例の接合部におい
て、本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合
させたが、接着剤層は金属蒸着層となじみ易く、接合性
の良いことより、たとえば図9に示す接合部37のよう
に、両面に金属蒸着層29,29を設けたポリエステル
の合成樹脂フィルム層28を使用して、本体22は接着
剤層30と金属蒸着層29を介して合成樹脂フィルム層
29に接合し、該合成樹脂フィルム層28は金属蒸着層
29を介して脚部25に接合した構造としてもよい。
て、本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合
させたが、接着剤層は金属蒸着層となじみ易く、接合性
の良いことより、たとえば図9に示す接合部37のよう
に、両面に金属蒸着層29,29を設けたポリエステル
の合成樹脂フィルム層28を使用して、本体22は接着
剤層30と金属蒸着層29を介して合成樹脂フィルム層
29に接合し、該合成樹脂フィルム層28は金属蒸着層
29を介して脚部25に接合した構造としてもよい。
【0029】前記した実施例はバンパーモールディング
1及びウインドモールディング21の場合について説明
したが、本発明は自動車用のモールディングの製造方法
に限るものではなく、車両、船舶、建築用などのモール
ディングの製造方法に広く適用される。
1及びウインドモールディング21の場合について説明
したが、本発明は自動車用のモールディングの製造方法
に限るものではなく、車両、船舶、建築用などのモール
ディングの製造方法に広く適用される。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、本体はポリエ
ステルなどの合成樹脂フィルム層の片面に接着させ、脚
部は合成樹脂フィルム層の他面に熱溶融接着させるの
で、本体と脚部との接合性は強固である。そして、請求
項1の発明は脚部にアイオノマー樹脂を用いるので、本
体及び脚部がアイオノマー樹脂にてなる従来のモールデ
ィングに較べ、アイオノマー樹脂量が少なくて安価にな
し得る。請求項1の発明により得られるモールディング
は本体を軟質樹脂とし、脚部をアイオノマー樹脂とした
ので、本体は曲り形状のきつい部分に対しても装着で
き、脚部は強靭でかつ弾性を有しクリップ作用をさせる
に都合がよい。また、請求項2の発明によれば、装飾面
は、本体に塗着した着色層上に透明の接着剤層を介して
透明のフッ素樹脂層を重合接着させるので、得られた着
色層は透明のフッ素樹脂層を介して美しく、かつ耐候性
大のフッ素樹脂層にて長期にわたり保護される。
ステルなどの合成樹脂フィルム層の片面に接着させ、脚
部は合成樹脂フィルム層の他面に熱溶融接着させるの
で、本体と脚部との接合性は強固である。そして、請求
項1の発明は脚部にアイオノマー樹脂を用いるので、本
体及び脚部がアイオノマー樹脂にてなる従来のモールデ
ィングに較べ、アイオノマー樹脂量が少なくて安価にな
し得る。請求項1の発明により得られるモールディング
は本体を軟質樹脂とし、脚部をアイオノマー樹脂とした
ので、本体は曲り形状のきつい部分に対しても装着で
き、脚部は強靭でかつ弾性を有しクリップ作用をさせる
に都合がよい。また、請求項2の発明によれば、装飾面
は、本体に塗着した着色層上に透明の接着剤層を介して
透明のフッ素樹脂層を重合接着させるので、得られた着
色層は透明のフッ素樹脂層を介して美しく、かつ耐候性
大のフッ素樹脂層にて長期にわたり保護される。
【0031】請求項3の発明によれば、装飾面が表面に
接合された軟質合成樹脂の本体を、押出し成形にて成形
し、この本体に合成樹脂フィルム層を介して脚部を接合
して所定のモールディングを得ることができる。得られ
たモールディングは請求項1と同様の効果を有する。
接合された軟質合成樹脂の本体を、押出し成形にて成形
し、この本体に合成樹脂フィルム層を介して脚部を接合
して所定のモールディングを得ることができる。得られ
たモールディングは請求項1と同様の効果を有する。
【0032】請求項4の発明によれば、装飾面となる着
色層が透明なフッ素樹脂層にて被われていて、長期にわ
たり保護される。
色層が透明なフッ素樹脂層にて被われていて、長期にわ
たり保護される。
【0033】請求項5の発明によれば、モールディング
本体と脚部を合成樹脂フィルム層を介して接合させるに
際し、モールディング本体は合成樹脂フィルム層に接着
剤層により接合するため、接合を強固になし得る。
本体と脚部を合成樹脂フィルム層を介して接合させるに
際し、モールディング本体は合成樹脂フィルム層に接着
剤層により接合するため、接合を強固になし得る。
【0034】請求項6の発明によれば、モールディング
本体は合成樹脂フィルム層の本体と同材質の合成樹脂部
分に接合させるため、本体と合成樹脂フィルム層の接合
性を良好になし得る。
本体は合成樹脂フィルム層の本体と同材質の合成樹脂部
分に接合させるため、本体と合成樹脂フィルム層の接合
性を良好になし得る。
【0035】請求項7の発明によれば、脚部は合成樹脂
フィルム層に設けた金属蒸着層に接合させるため、強固
に接合される。
フィルム層に設けた金属蒸着層に接合させるため、強固
に接合される。
【0036】請求項8の発明によれば、アイオノマー樹
脂の脚部は合成樹脂フィルム層に設けたアイオノマー樹
脂フィルムに接合させるため、強固に接合される。
脂の脚部は合成樹脂フィルム層に設けたアイオノマー樹
脂フィルムに接合させるため、強固に接合される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のバンパーモールディングの断
面図である。
面図である。
【図2】図1の仮想線II部分の拡大図である。
【図3】図1の仮想線III 部分の拡大図である。
【図4】バンパーモールディングの全体図である。
【図5】本発明の別実施例におけるウインドモールディ
ングの断面図である。
ングの断面図である。
【図6】図5の仮想線VI部分の拡大図である。
【図7】図5の仮想線VII 部分の拡大図である。
【図8】ウィンドモールディングの成形工程図である。
【図9】接合部の別構成図である。
【図10】従来バンパーモールディングの断面図であ
る。
る。
【符号の説明】 1 …バンパーモールディング 2,22…本 体 3,31…装飾面 5,25…脚 部 7,27…接合部 8,28…合成樹脂フィルム層 9,29…金属蒸着層 10,12,30,33 …接着剤層 11,32 …着色層 13,34 …フッ素樹脂層 21…ウィンドモールディング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 271/06 9451−4H // B29L 31:30
Claims (1)
- 【請求項1】 表面に装飾面が設けられた軟質合成樹脂
のモールディング本体と、クリップとなるアイオノマー
樹脂の脚部とを接合してなるモールディングであって、
前記本体は接着剤層を介して合成樹脂フィルム層に接合
され、該合成樹脂フィルム層は金属蒸着層を介して脚部
に熱溶融接合された接合構造を有し、かつ前記本体表面
の装飾面は本体に塗着した着色層上に透明の接着剤層を
介して透明のフッ素樹脂層が重合接着されてなることを
特徴としたモールディング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7057482A JP2693400B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | モールディングの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7057482A JP2693400B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | モールディングの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07277094A true JPH07277094A (ja) | 1995-10-24 |
JP2693400B2 JP2693400B2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=13056940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7057482A Expired - Fee Related JP2693400B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | モールディングの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2693400B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030052111A (ko) * | 2001-12-20 | 2003-06-26 | 현대자동차주식회사 | 자동차용 범퍼 스테이 구조 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59155256U (ja) * | 1983-04-05 | 1984-10-18 | トヨタ自動車株式会社 | モ−ル付合成樹脂バンパ |
JPS6392725U (ja) * | 1986-12-05 | 1988-06-15 | ||
JPH0723309U (ja) * | 1993-09-28 | 1995-04-25 | オリンパス光学工業株式会社 | 光学部品保持構造 |
-
1995
- 1995-03-16 JP JP7057482A patent/JP2693400B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2693400B2 (ja) | 1997-12-24 |
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