JPH07275562A - 歪センサー付き洗濯機 - Google Patents

歪センサー付き洗濯機

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Publication number
JPH07275562A
JPH07275562A JP6076064A JP7606494A JPH07275562A JP H07275562 A JPH07275562 A JP H07275562A JP 6076064 A JP6076064 A JP 6076064A JP 7606494 A JP7606494 A JP 7606494A JP H07275562 A JPH07275562 A JP H07275562A
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JP
Japan
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washing machine
strain
weight
strain sensor
glass layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP6076064A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ikeda
正樹 池田
Atsushi Nishino
西野  敦
Akihiko Yoshida
昭彦 吉田
Yasuo Mizuno
康男 水野
Haruhiko Handa
晴彦 半田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP6076064A priority Critical patent/JPH07275562A/ja
Publication of JPH07275562A publication Critical patent/JPH07275562A/ja
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)
  • Measurement Of Force In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高品質で耐久性に優れた歪センサーを用いる
ことにより、高品質で耐久性に優れた歪センサー付き洗
濯機を実現する。 【構成】 金属基体を脱脂→水洗→酸洗→水洗→ニッケ
ルメッキ→水洗の順で前処理した後、この金属基体上に
ガラス粒子を被覆する。そして、常温から880℃まで
4時間かけて昇温し、さらにこの温度で10分間保持し
て焼成を行い、結晶化ガラス層を形成する。結晶化ガラ
ス層の表面にAg−Pdペーストをパターン印刷し、8
50℃の温度で焼成して電極体を形成する。次いで、こ
の電極間に酸化ルテニウムとガラスフリットを主成分と
するペーストを所定のパターンに印刷し、830℃の温
度で焼成して感歪抵抗体を形成する。このようにして得
られた歪センサーAを、洗濯機兼脱水槽5を内装する外
槽6を支持する支持棒7と支持固定部材8との間に装着
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布重量、水重量などを
検出する機能を備えたセンサー付き洗濯機に関し、特に
布重量、水重量などの荷重変化量に対し歪変化によって
電気抵抗値が変化する感歪抵抗体を用いた歪センサー付
き洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、荷重量を検出する歪センサーが、
機械、船舶、自動車等の各部に生じる応力や荷重の大き
さを検出するために広く用いられている。この歪センサ
ーとしては、基体の種類、感歪材料の種類によって種々
のものが提案されている。その代表的なものとしては、
(1)ポリエステル、エポキシ、ポリイミド等の樹脂か
らなるフィルムの上に、Cu−Ni合金、Ni−Cr合
金等からなる薄膜状の感歪抵抗体を蒸着又はスパッタリ
ングによって形成したもの、(2)特公平3−2068
2号公報に開示されているように、上記した樹脂製フィ
ルムの代わりにガラスプレートを用いたもの等が知られ
ている。
【0003】これらの歪センサーにおいて、荷重の大き
さは次のようにして測定される。すなわち、外部からの
荷重によって発生した部材の歪みは、樹脂製フィルム、
ガラスプレート、金属基体等を介して感歪抵抗体に伝達
される。この伝達された歪みによって感歪抵抗体の断面
積が僅かに変化し、その感歪抵抗体の電気抵抗値が変化
する。従って、この電気抵抗値の変化を電気信号として
検出すれば、歪みの大きさを測定することができ、この
歪みの大きさから部材に加わった荷重の大きさを測定す
ることができる。
【0004】ところで、洗濯機の布量、水量を検出する
センサーとしては、特公平3−22798号公報に開示
されているように、洗濯機兼脱水槽を内装する外槽を吊
り下げる吊り下げ棒を支持する接続部材に、接着樹脂等
によって上記(1)の歪センサーを貼り付け、この歪セ
ンサーにより、洗濯機兼脱水槽の布量、水量によって加
わる荷重量を検出するようにしたものが提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、洗濯機の布
量、水量を検出するために上記(1)の歪センサーを用
いた場合、温度範囲が−20℃から80℃、最大荷重が
100kg、条件によっては水がかかるといった過酷な
環境条件下で長期間使用すると、接着強度が劣下してセ
ンサー部が部材から剥離してしまうといった問題があ
る。また、上記(2)の歪センサーでは、ガラスプレー
トが割れてしまい、洗濯機のような大きな荷重量のかか
る箇所には使用することができないという問題がある。
【0006】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、高品質で耐久性に優れた歪センサーを用い
ることにより、高品質で耐久性に優れた歪センサー付き
洗濯機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る歪センサー付き洗濯機の構成は、洗濯
機兼脱水槽を内装する外槽を、複数の支持棒により支持
固定部材を介して洗濯機外枠に固定してなる洗濯機であ
って、前記支持棒と前記支持固定部材との間の少なくと
も1箇所に、金属基体と、前記金属基体の上に形成され
た結晶化ガラス層と、前記結晶化ガラス層の上に形成さ
れ、歪が加わると電気抵抗値が変化する感歪抵抗体と、
前記感歪抵抗体の電気抵抗値の変化を電気信号として伝
達する電極体とを少なくとも備えた歪センサーを装着し
たことを特徴とする。
【0008】また、前記本発明の構成においては、結晶
化ガラスの組成が、MgOが16〜50重量%、SiO
2 が7〜30重量%、B2 3 が5〜34重量%、Ba
Oが0〜50重量%、La2 3 が0〜40重量%、C
aOが0〜20重量%、P25 が0〜5重量%、MO
2 が0〜5重量%(但し、MはZr、Ti、Snのうち
少なくとも一種の元素)であるのが好ましい。
【0009】
【作用】歪センサーを、金属基体と、前記金属基体の上
に形成された結晶化ガラス層と、前記結晶化ガラス層の
上に形成され、歪が加わると電気抵抗値が変化する感歪
抵抗体と、前記感歪抵抗体の電気抵抗値の変化を電気信
号として伝達する電極体とを少なくとも備えた構成とし
ているために、金属基体と結晶化ガラス層との間、結晶
化ガラス層と感歪抵抗体及び電極体との間でそれぞれの
成分元素が相互拡散し、密着性に優れたものとなってい
る。また、結晶化ガラスを用いているために、耐熱性に
も優れたものとなっている。
【0010】従って、前記本発明の構成によれば、この
ように密着性、耐熱性に優れた歪センサーを用いている
ために、温度範囲が−20℃から80℃、最大荷重が1
00kg、条件によっては水がかかるといった過酷な環
境条件下で長期間使用しても、歪センサー自体が壊れて
しまうことはなく、また、センサー部が部材から剥離し
てしまうこともないので、耐久性に優れた歪センサー付
き洗濯機を実現することができる。また、前記歪センサ
ーは、従来の歪センサーに比べて抵抗変化率が大きく優
れた特性を示すため、この歪センサーを、洗濯機兼脱水
槽を内装する外槽を支持する支持棒と支持固定部材との
間に装着した前記本発明の構成によれば、布量、水量を
精度良く検出することができ、その結果、布量に応じた
洗濯水量を決定することができるので、節水効果を有す
る高品位な歪センサー付き洗濯機を実現することができ
る。また、洗濯物を脱水する際に、洗濯物の片寄りによ
る脱水槽の偏振をも検出することができるので、洗濯物
の片寄りを防止することもできる。
【0011】また、前記本発明の構成において、結晶化
ガラスの組成が、MgOが16〜50重量%、SiO2
が7〜30重量%、B2 3 が5〜34重量%、BaO
が0〜50重量%、La2 3 が0〜40重量%、Ca
Oが0〜20重量%、P2 5 が0〜5重量%、MO2
が0〜5重量%(但し、MはZr、Ti、Snのうち少
なくとも一種の元素)からなるという好ましい構成によ
れば、歪センサーの金属基体と結晶化ガラス層との密着
性がさらに強固になると共に、表面性、耐熱性にも優れ
たものとなるので、さらに高品質で耐久性に優れた歪セ
ンサー付き洗濯機を実現することができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。図1(a)は本発明の一実施例に用いる歪
センサーの斜視図、図1(b)は図1(a)の垂直断面
図、図2は本発明に係る歪センサー付き洗濯機の一実施
例を示す断面図、図3は歪センサーの取付け状態を示す
断面図である。
【0013】図1に示すように、本発明に用いる歪セン
サーAは、金属基体1と、金属基体1の表面を被覆する
結晶化ガラス層2と、結晶化ガラス層2の表面に形成さ
れ、歪みが加わると電気抵抗値が変化する感歪抵抗体4
と、感歪抵抗体4の電気抵抗値の変化を電気信号として
伝達する電極体3とにより構成されている。
【0014】また、図2、図3に示すように、洗濯機兼
脱水槽5を内装する外槽6が、4本の支持棒7により支
持固定部材8を介して洗濯機外枠9に固定された洗濯機
Bには、支持棒7と支持固定部材8との間に歪センサー
Aが装着されている。
【0015】尚、歪センサーAを装着することのできる
箇所としては、支持棒7及び支持固定部材8の数に応じ
て4箇所あるが、必ずしも全箇所に装着する必要はな
く、そのうちの少なくとも一箇所に装着すればよい。
【0016】以下、本発明に用いる歪センサーAについ
て詳細に説明する。 (1)金属基体 金属基体1の材料としては、ホーロ用鋼、ステンレス
鋼、珪素鋼、ニッケル−クロム−鉄、ニッケル−鉄、コ
バール、インバーなどの各種合金材やそれらのクラッド
材などを使用することができる。特に、本発明において
使用される金属材料は、結晶化ガラス層2との膨張率を
整合させる必要があることから、膨張率100〜140
×10-7/℃のステンレス鋼であるのが好ましい。
【0017】金属基体1の材質が決定されれば、通常の
機械加工、エッチング加工、レーザ加工等によって所望
の形状加工、穴加工等が施される。その形状としては、
負荷荷重の大きさや用途により、円筒形や板状(箔状も
含む)等が選択される。
【0018】尚、これら金属基体1には、結晶化ガラス
層2との密着性を向上させるために、表面脱脂された
後、ニッケル、コバルトなどの各種メッキが施された
り、熱酸化処理によって酸化被覆層が形成される。
【0019】(2)結晶化ガラス層 結晶化ガラス層2は、電気絶縁性、耐熱性の観点から、
無アルカル結晶化ガラス(焼成によって、例えば、Mg
O系の結晶相を析出)によって構成されるのが好まし
い。さらには、そのガラスの組成が、特に、MgOが1
6〜50重量%、SiO2 が7〜30重量%、B2 3
が5〜34重量%、BaOが0〜50重量%、La2
3 が0〜40重量%、CaOが0〜20重量%、P2
5 が0〜5重量%、MO2 が0〜5重量%(但し、Mは
Zr、Ti、Snのうち少なくとも一種の元素)である
のが好ましい。
【0020】このように結晶化ガラス材料を用いる理由
の1つは、金属基体1とガラス層2との間、ガラス層2
と感歪抵抗体4及び電極体3との間でそれぞれの成分元
素が相互拡散し、密着性に優れたものとなるからであ
る。特に、上記した組成の結晶化ガラス層2は、金属基
体1、感歪抵抗体4及び電極体3との密着性に非常に優
れている。
【0021】結晶化ガラス層2を金属基体1の上に被覆
する方法としては、通常のスプレー法、粉末静電塗装
法、電気泳動電着法等が挙げられるが、被膜の緻密性、
電気絶縁性等の観点から、電気泳動電着法が最も好まし
い。
【0022】以下、この電気泳動電着法について説明す
る。まず、ボールミル中にガラス、アルコール及び少量
の水を入れて約20時間粉砕、混合し、ガラスの平均粒
径を1〜5μm程度にする。次いで、このようにして得
られたスラリーを電解槽に入れ、液を循環させる。そし
て、金属基体1をこのスラリー中に浸漬し、100〜4
00Vで陰分極させることにより、金属基体1の表面に
ガラス粒子を析出させる。次いで、これを乾燥させた
後、850〜900℃の温度で10分〜1時間程度焼成
する。これにより、ガラスの微粒子が溶融すると共に、
ガラスの成分と金属材料の成分とが十分に相互拡散し、
金属基体1と結晶化ガラス層2との強固な密着が得られ
る。
【0023】尚、焼成は、常温から徐々に昇温して上記
温度に到達させる方が、微細針状結晶が無数に析出する
ために後述するアンカー効果の働きがさらに向上し、感
歪抵抗体4との密着性向上に効果があり、好ましい。
【0024】結晶化ガラス材料を用いるもう1つの理由
は、耐熱性を向上させるためである。すなわち、ガラス
層2に感歪抵抗体4及び電極体3を焼成法によって形成
する場合、高温で焼成するためにガラス層2の耐熱温度
は少なくとも900℃以上であることが必要である。ガ
ラス層が非晶質である場合の耐熱温度は650℃程度で
あるが、結晶化させることによって耐熱温度を900℃
以上(900℃でもガラスが流動しないため、850℃
で感歪抵抗体4を焼成しても問題はない)にすることが
できる。これに対し、一般の非晶質ガラスは、再加熱し
ても結晶化しないために耐熱性(約600℃以上でガラ
スが流動するため、感歪抵抗体4を600℃以上で焼成
するとガラスと反応する)を向上させることはできな
い。
【0025】(3)感歪抵抗体 感歪抵抗体4の材料としては、Cu−Ni合金、Ni−
Cr合金、酸化ルテニウム等の歪変化によって電気抵抗
値が変化する性質を有する種々の抵抗材料を使用するこ
とができる。本発明の歪センサーAにおける感歪抵抗体
4を形成する方法としては、スクリーン印刷法、ディス
ペンサ法、メタルマスク法、ドクターブレード法、オフ
セット印刷法などが好ましい。
【0026】上記印刷法によって感歪抵抗体4を形成す
る方法は、有機金属化合物を出発原料とし、それを主成
分とするペーストを作製してガラス層の表面に印刷し、
さらにその熱分解によって感歪抵抗体4の成分元素の金
属及び合金膜を形成する方法である。感歪抵抗体4の成
分元素としてニッケル、クロム、銅、鉄、ルテニュウム
からなる群から選ばれる有機金属化合物を用い、その他
形成添加剤としてBi、Rh、V、Sbからなる熱分解
有機化合物を少なくとも2種以上添加する。この構成の
ものは、従来の厚膜技術によって薄膜並の膜厚を得るこ
とができる。
【0027】もう1つの印刷法によって感歪抵抗体4を
形成する方法は、酸化ルテニュウム及びガラスフリット
(ホウケイ酸系ガラス等)を主成分とするペーストを結
晶化ガラス層2に印刷した後、焼成する方法である。
尚、このペーストの成分には、主成分の酸化ルテニュウ
ム及びガラスフリットのほか、フィラー(ZrO
2 等)、酸化ビスマス、エチルセルロース、ブチルカル
ビトールアセテート(テルピネオールでもよい)等が含
まれている。
【0028】以上のように、歪センサーAは密着性、耐
熱性に優れたものであるため、図2、図3に示すように
歪センサーAを洗濯機Bに装着し、温度範囲が−20℃
から80℃、最大荷重が100kg、条件によっては水
がかかるといった過酷な環境条件下で長期間使用して
も、歪センサーA自体が壊れてしまうことはなく、ま
た、センサー部が部材から剥離してしまうこともないの
で、耐久性に優れた歪センサー付き洗濯機を実現するこ
とができる。
【0029】次に、具体的な実施例を挙げて本発明をさ
らに詳細に説明する。 (実施例1)まず、前記した製造方法に基づいて感歪抵
抗体を形成した歪センサーを図1に基づいて説明する。
【0030】直径40mm、厚さ100μmの板状金属
基体1を脱脂→水洗→酸洗→水洗→ニッケルメッキ→水
洗の順で前処理した後、(表1)の組成番号7のガラス
粒子からなるスラリー中に浸漬し、対極と金属基体1と
の間に直流電圧を印加することにより、金属基体1の上
にガラス粒子を被覆した。次いで、常温から880℃ま
で4時間かけて昇温し、さらにこの温度で10分間保持
して焼成を行い、結晶化ガラス層2を形成した。次い
で、結晶化ガラス層2の表面に、スクリーン印刷法によ
ってAg−Pdペーストをパターン印刷し、850℃の
温度で焼成して電極体3を形成した。次いで、この電極
間に酸化ルテニウムとガラスフリットを主成分とする昭
栄化学製のペーストをディスペンサ法によって所定のパ
ターンに印刷し、830℃の温度で焼成して感歪抵抗体
4を形成し、歪センサーAを作製した。
【0031】比較のために、樹脂フィルムの上に、Cu
−Ni合金からなる感歪抵抗体をスパッタリングした市
販の歪センサー(共和製)をステンレス基材にエポキシ
系接着剤によって貼り付けた歪センサーも作製した。
【0032】図4に、本歪センサー及び市販の歪センサ
ーにおける荷重量と抵抗変化率との関係を示す。歪セン
サーA及び市販の歪センサーは共に、荷重量に対し抵抗
変化率が直線的に変化するが、歪センサーAは従来のも
のに比べて抵抗変化率が大きく、優れた特性を示すこと
が分かった。
【0033】従って、図2、図3に示すように、この歪
センサーAを、洗濯機兼脱水槽5を内装する外槽6を支
持する支持棒7と支持固定部材8との間に装着すること
により、布量、水量を精度良く検出することができ、そ
の結果、布量に応じた洗濯水量を決定することができる
ので、節水効果を有する高品位な歪センサー付き洗濯機
を実現することができる。また、洗濯物を脱水する際
に、洗濯物の片寄りによる脱水槽の偏振をも検出するこ
とができるので、洗濯物の片寄りも防止することができ
る。
【0034】具体的に、この歪センサーAを、松下電器
製全自動洗濯機(NA−F42S1)に装着し、布量及
び水量の検出試験を行った。布量は0〜6kgの範囲
で、水量は10〜60kgの範囲でそれぞれ変化させ、
歪センサーAによって検出される荷重量と秤量器によっ
て計測した布重量、水重量との相関を求めた。その結
果、布量、水量を100g単位で計測することができ
た。
【0035】さらに、歪センサーAと市販の歪センサー
を用いて、約50℃の水中浸漬試験を行った。市販の歪
センサーは、約500時間でステンレス基材からセンサ
ー部が剥離した。これに対し、歪センサーAは、500
0時間の浸漬試験を行ってもセンサー部が剥離すること
はなく、全く問題がなかった。すなわち、歪センサーA
は耐久性にも優れていることが分かった。
【0036】(実施例2)前記したガラス層被覆工程に
従い、SUS430基体(100mm×100mm×
0.5mm)の表面に、厚さ100μmの(表1)〜
(表5)に示す組成の結晶化ガラス層を電気泳動電着法
によって形成した後、880℃の温度で10分間焼成
し、サンプルの表面粗度、うねり性、耐熱性等の諸特性
を調べた。その結果を組成と共に(表1)〜(表5)に
示す。
【0037】ここで、表面粗度はタリサーフ表面粗さ計
で測定し、表面中心線平均粗さRaで示し、うねり性は
タリサーフ表面粗さ計で得られた山と谷の差Rmaxで
表した。また、耐熱性は、サンプルを850℃の電気炉
中に10分間入れ、炉から取り出して30分間自然放冷
するサイクルを繰り返すスポーリングテストを行い、サ
ンプルのクラックや剥離の状態を調べた。尚、クラック
の有無は、サンプルを赤インク中に浸漬した後、表面を
拭き取り、目視観察によって調べた。表中の○、△、×
は、○が10サイクル以上行っても異常が認められなか
ったもの、△が5〜9サイクルで異常が発生したもの、
×が4サイクル以下で異常が発生したものを示す。ま
た、密着性は、基体の曲げ試験を行い、ガラス層が剥離
して金属部が露出したものを×、金属部が一部だけ露出
したものを△、金属部が露出しないものを○で示した。
【0038】以上の評価に基づいて総合評価を行い、そ
の結果を○、△、×で示した。組成番号1〜8は、他の
成分を一定にしてSiO2 とB2 3 を変化させたも
の、組成番号9〜15は、SiO2 /B2 3 をほぼ一
定にし、MgO量を変化させたもの、組成番号16〜1
9は、同じくCaO量を変化させたもの、組成番号20
〜24は、同じくBaO量を変化させたもの、組成番号
25〜29は、同じくLa2 3 量を変化させたもの、
組成番号30〜42はそれぞれ、ZrO2 、TiO2
SnO2 、P2 5 、ZnOの影響を示す。
【0039】(表1)〜(表5)から明らかなように、
SiO2 を増加させていくと、耐熱性は向上するが、表
面性及び密着性が悪化してしまうことが分かる。逆に、
23 量を増加させていくと、確かに表面性及び密着
性は向上するが、耐熱性が低下してしまうことが分か
る。従って、SiO2 は7〜30重量%、B2 3 は5
〜34重量%の範囲内にあるのが好ましい。
【0040】MgO量は結晶性と相関があり、16重量
%以下では結晶析出が不十分で耐熱性に劣る。また、5
0重量%以上では、結晶が析出し易く、ガラス溶融時に
簡単に結晶化して均質なガラスを得ることが困難とな
り、また、表面粗度が大きくなる。CaO量は、20重
量%以上では表面性が悪化し好ましくない。また、Ba
O量は、50重量%以上では耐熱性及び密着性が劣化し
好ましくない。また、La2 3 は、40重量%以上で
は耐熱性が劣化し好ましくない。尚、その他の添加可能
な成分としてZrO2 、TiO2 、SnO2 、P
2 5 、ZnOなどが挙げられるが、5重量%以下まで
なら添加可能である。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る歪セ
ンサー付き洗濯機によれば、密着性、耐熱性に優れた歪
センサーを用いているために、温度範囲が−20℃から
80℃、最大荷重が100kg、条件によっては水がか
かるといった過酷な環境条件下で長期間使用しても、歪
センサー自体が壊れてしまうことはなく、また、センサ
ー部が部材から剥離してしまうこともないので、耐久性
に優れた歪センサー付き洗濯機を実現することができ
る。また、前記歪センサーは、従来の歪センサーに比べ
て抵抗変化率が大きく優れた特性を示すため、この歪セ
ンサーを、洗濯機兼脱水槽を内装する外槽を支持する支
持棒と支持固定部材との間に装着した前記本発明の構成
によれば、布量、水量を精度良く検出することができ、
その結果、布量に応じた洗濯水量を決定することができ
るので、節水効果を有する高品位な歪センサー付き洗濯
機を実現することができる。また、洗濯物を脱水する際
に、洗濯物の片寄りによる脱水槽の偏振をも検出するこ
とができるので、洗濯物の片寄りを防止することもでき
る。
【0047】また、前記本発明の構成において、結晶化
ガラスの組成が、MgOが16〜50重量%、SiO2
が7〜30重量%、B2 3 が5〜34重量%、BaO
が0〜50重量%、La2 3 が0〜40重量%、Ca
Oが0〜20重量%、P2 5 が0〜5重量%、MO2
が0〜5重量%(但し、MはZr、Ti、Snのうち少
なくとも一種の元素)からなるという好ましい構成によ
れば、歪センサーの金属基体と結晶化ガラス層との密着
性がさらに強固になると共に、表面性、耐熱性にも優れ
たものとなるので、さらに高品質で耐久性に優れた歪セ
ンサー付き洗濯機を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施例に用いる歪センサー
の斜視図、(b)は(a)の垂直断面図である。
【図2】本発明に係る歪センサー付き洗濯機の一実施例
を示す断面図である。
【図3】歪センサーの取付け状態を示す断面図である。
【図4】本発明に用いる歪センサー及び市販の歪センサ
ーにおける荷重量と抵抗変化率との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
A 歪センサー B 洗濯機 1 金属基体 2 結晶化ガラス層 3 電極体 4 感歪抵抗体 5 洗濯機兼脱水槽 6 外槽 7 支持棒 8 支持固定部材 9 洗濯機外枠
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 康男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 半田 晴彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯機兼脱水槽を内装する外槽を、複数
    の支持棒により支持固定部材を介して洗濯機外枠に固定
    してなる洗濯機であって、前記支持棒と前記支持固定部
    材との間の少なくとも1箇所に、金属基体と、前記金属
    基体の上に形成された結晶化ガラス層と、前記結晶化ガ
    ラス層の上に形成され、歪が加わると電気抵抗値が変化
    する感歪抵抗体と、前記感歪抵抗体の電気抵抗値の変化
    を電気信号として伝達する電極体とを少なくとも備えた
    歪センサーを装着したことを特徴とする歪センサー付き
    洗濯機。
  2. 【請求項2】 結晶化ガラスの組成が、MgOが16〜
    50重量%、SiO2が7〜30重量%、B2 3 が5
    〜34重量%、BaOが0〜50重量%、La 2 3
    0〜40重量%、CaOが0〜20重量%、P2 5
    0〜5重量%、MO2 が0〜5重量%(但し、MはZ
    r、Ti、Snのうち少なくとも一種の元素)である請
    求項1に記載の歪センサー付き洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001018514A1 (en) * 1999-09-02 2001-03-15 Sanyo Electric Co., Ltd. Load cell and washing machine with load cell

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