JPH0727355Y2 - シャッターの収納ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案はシャッター開放時にそのスラットを収納する
収納ケースに関するものである。

（従来の技術） 従来、シャッターの一種類として独立した多数のスラッ
トの両側をリンク機構で上下に多数段連結し、そのリン
ク機構を両側のガイドレール内で伸縮させることにより
スラットを水平方向に保持した状態で昇降させるととも
に、各スラットを同位相で垂直方向に回動して全閉可能
とし、開放時には水平方向に保持された各スラットを積
層した状態で同シャッター開口部の上方へたたみ込むよ
うにしたものである。このようなシャッターでは開口部
上方に積層したスラットを収納するための収納ケースが
設けられ、その収納ケース内にスラットを案内するため
に同収納ケース内までガイドレールが延設されている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記のような収納ケースでは、その内部への雨や埃の侵
入を極力避けるために同収納ケース端縁とガイドレール
とを密接させているが、このような構造ではガイドレー
ル内や収納ケース内の駆動装置の保守管理のために同ガ
イドレールを取外す時、収納ケースがガイドレールに干
渉して容易に取外すことができないという問題点があっ
た。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） この考案は上記問題点を解決するために、スラットを案
内するガイドレールをスラットの収納ケース内に延設し
たシャッターにおいて、ガイドレール２と収納ケース４
との間の隙間を開閉する回動枠12を収納ケース４下縁に
回動可能に設け、当該回動枠又は収納ケースのうち少な
くとも一方には、ガイドレールと収納ケースとの間の隙
間を閉じた状態に位置決めする位置決め部を設けた構成
としている。

（作用） 上記手段により、回動枠12を回動させると、ガイドレー
ル２と収納ケース４との間の隙間を閉じた状態あるいは
開いた状態のいずれかが選択される。そして、ガイドレ
ール２と収納ケース４との間の隙間を閉じた状態では位
置決め部15,16、14aによりその閉状態に位置決めされ、
収納ケース４内への雨水や埃の侵入が抑制される。一
方、回動枠12を回動させれば、ガイドレール２と収納ケ
ース４との間の隙間を開くことができるため、収納ケー
ス４からガイドレール２を容易に取り外して保守管理を
行うことができる。

（実施例） 以下、この考案を具体化した一実施例を図面に従って説
明すると、第４図に示すようにたたみ込みシャッター１
は両側に一対のガイドレール２が立設され、そのガイド
レール２間に多数段のスラット３が昇降可能にかつ回動
可能に支持されている。たたみ込みシャッター１の上部
には家屋の壁面に固定される収納ケース４が設けられ、
上方へたたみ込まれるスラット３を収納可能となってい
る。

第３図に示すように、ガイドレール２は取付部材５と本
体６とから構成されている。取付部材５はその両側に前
方へ突出する取付片7a,7bが形成され、基端面がネジ８
で柱９に固定されている。本体６はほぼ四角筒状に形成
され、その基端部が前記取付片7a,7b間に嵌挿されると
ともに一方の取付片7aに対し上下方向複数箇所でネジ10
により固定されている。そして、本体６内にはスラット
３を昇降及び回動するためのリンク機構11が内蔵されて
いる。

このようなガイドレール２を柱９に固定するにはまず取
付部材５をネジ８で柱９に固定し、この状態で本体６基
端部を取付部材５の取付片7a,7b間に嵌挿してネジ10で
固定する。また、本体６を取付部材５から外す場合に
は、ネジ10を外した後、前方すなわち第３図矢印方向へ
引けば取外すことができる。

第２図に示すように、収納ケース４の下縁にはその全長
に亘って回動枠12が支持され、常にはガイドレール２と
収納ケース４下縁とが近接するようになっている。その
回動枠12の構造を第１図に従って説明すると、収納ケー
ス４下縁はガイドレール２側へ水平方向に折曲げられた
後上方へ折曲げられ、その端縁には断面ほぼ円筒状の支
持部13が形成されている。回動枠12は断面Ｌ型に形成さ
れ、その基端部には前記支持部13に回動可能に嵌合する
嵌合部14が形成されている。

支持部13の後部外周面には係止突部15が形成され、嵌合
部14内周面にはその係止突部15に係合する係止凹部16が
形成されている。そして、係止凹部16が係止突部15に係
合する状態では第１図に実線で示すように回動枠12が水
平方向に保持され、この状態から回動枠12を上方へ回動
させて嵌合部14の基端14aが係止突部15を乗越えると、
同図に鎖線で示すように回動枠12が垂直方向に保持さ
れ、同回動枠12はこの90度の範囲で回動可能に支持され
ている。又、回動枠12は第１図に示すように基端14aが
収納ケース４に当接されることによって水平位置に位置
決めを行なうことができる。そして、前記係止突部15及
び係止凹部16、又は基端14aによって、本考案の位置決
め部が形成されている。

さて、このように構成された収納ケース４では、常には
回動枠12を第１図に実線で示すように水平方向に回動さ
せれば、その回動枠12とガイドレール２の本体６との間
の隙間は僅かなものとなり、その隙間から収納ケース内
への雨水や埃の侵入を抑制することができる。そして、
保守管理のためにガイドレール２の本体６を取付部材５
から外す場合には、回動枠12を第１図に鎖線で示すよう
に上方へ回動させれば、同回動枠12と本体６との間の隙
間が大きくなり、この隙間を利用して本体６を前方すな
わち第３図矢印方向へ移動させることができるので、同
本体６を取付部材５から容易に取外すことができる。

なお、この考案は上記のようなたたみ込みシャッターに
限らずスラットを収納ケース内の巻取軸で巻上げる通常
のシャッターに実施することもできる。

考案の効果 以上詳述したように、この考案は常には収納ケース４と
ガイドレール２との間の隙間を小さくして収納ケース４
内への雨水や埃の侵入を確実に抑制することができると
ともに、保守管理時にはガイドレール２の取外しを収納
ケース４に干渉されることなく確実かつ容易に行なうこ
とができる優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した収納ケース下縁の縦断面
図、第２図はこの考案に関するたたみ込みシャッターの
縦断面図、第３図はガイドレールの横断面図、第４図は
たたみ込みシャッターの正面図である。 ガイドレール２、スラット３、収納ケース４、取付部材
５、本体６、回動枠12。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スラットを案内するガイドレールをスラッ
   トの収納ケース内に延設したシャッターにおいて、ガイ
   ドレール（２）と収納ケース（４）との間の隙間を開閉
   する回動枠（12）を収納ケース（４）下縁に回動可能に
   設け、当該回動枠（12）又は収納ケース（４）のうち少
   なくとも一方には、ガイドレール（２）と収納ケース
   （４）との間の隙間を閉じた状態に位置決めする位置決
   め部（15,16、14a）を設けたことを特徴とするシャッタ
   ーの収納ケース。
2. 【請求項２】前記位置決め部は、収納ケース（４）に形
   成された係止突部（15）と、回動枠（12）に形成され、
   前記係止突部（15）に嵌合される係止凹部（16）とから
   なる実用新案登録請求の範囲第１項に記載のシャッター
   の収納ケース。
3. 【請求項３】前記位置決め部は、回動枠（12）の基端部
   （14a）であり、当該基端部（14a）が収納ケース（４）
   に当接されることにより回動枠（12）がガイドレール
   （２）と収納ケース（４）との隙間を閉じた状態に位置
   決めされるものである実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載のシャッターの収納ケース。