JPH0727307A - 予混合装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置作製および燃焼装置への組み込みを容易
に行うことができ、低濃度および高濃度の均一な予混合
ガスを対応する複数のバーナに供給することができる予
混合装置を提供する。 【構成】 ガスホルダ５の上側に高濃度予混合ガス旋回
混合部９と低濃度予混合ガス混合用流路８を設け、その
上側には高濃度予混合ガス分散室11と低濃度予混合ガス
分散室10を設ける。低濃度予混合ガス混合用流路８の一
端側には空気導入口12を形成し、流路８の下側にガス噴
出孔18を設け、流路８の他端側は行き止まり側14とし、
行き止まり側14上側に低濃度予混合ガス分散室10に連通
する開口部25を設ける。高濃度予混合ガス旋回混合部９
にはガス噴出孔19と、周りから入り込む空気に旋回力を
付与するガイドブロック17を設け、旋回混合部９の出口
側には高濃度予混合ガス分散室11に連通する開口通路16
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家庭用や小型業務用等
として用いられる給湯器等の燃焼装置に組み込まれて、
燃料ガスと燃焼空気の予混合ガスを作り出す予混合装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】周知のように、最近においては窒素酸化
物の生成の少ないクリーンな燃焼のバーナ装置の開発が
盛んに行われており、図15にはこの開発のバーナ装置の
一例が燃焼装置に組み込み状態で示されている。

【０００３】同図において、バーナユニット30は、高濃
度燃料予混合ガス（以下、高濃度予混合ガスという）を
燃焼させる高濃度用バーナ１と低濃度燃料予混合ガス
（以下、低濃度予混合ガスという）を燃焼させる低濃度
用バーナ２を図15の紙面に直交する方向に隣り合わせに
複数配列したものであり、バーナユニット30はバーナ枠
体38によって集合保持されている。バーナ１，２の先端
側には炎口形成面３，４が形成され、炎口形成面３，４
には各予混合ガスを燃焼させる炎口（図示せず）が複数
設けられており、炎口形成面３，４は平面状に形成され
ている。炎口形成面３，４の下側は予混合ガス分配用絞
り機構である絞り部37を形成した攪拌部36となってお
り、攪拌部36の基端側には燃料ガスと燃焼空気とを導入
するガス導入口32が設けられており、ガス導入口32の対
向側にはガスヘッダー39に設けたガスノズル35が設けら
れている。

【０００４】バーナ枠体38の下側には燃焼ファン33が設
けられており、燃焼ファン33の回転により、空気がバー
ナ１，２のガス導入口32側に送られ、ガスノズル35から
供給される燃料ガスと共にそのガス導入口32から導入さ
れ、攪拌部36内で混合されて予混合ガスとなり、絞り部
37により予混合ガスの噴出速度やガス量が制御され、均
一に分配される。そして、高濃度用バーナ１の攪拌部36
からは、高濃度予混合ガスが炎口形成面３側に送られ、
低濃度用バーナ２の攪拌部36からは低濃度予混合ガスが
炎口形成面４側に送られ、各炎口形成面３，４に形成さ
れた炎口からそれぞれの濃度の予混合ガスが噴出する。
このバーナ装置では、各バーナ１，２のガス導入口32か
らバーナ１，２の炎口形成面３，４に至る通路が予混合
ガスを作製する予混合部として機能している。

【０００５】この種の燃焼装置では、高濃度予混合ガス
も低濃度予混合ガスもそれ自身では燃焼しづらいが、高
濃度用バーナ１と低濃度用バーナ２を隣り合わせに配列
することにより、高濃度予混合ガスは低濃度予混合ガス
から空気を得て燃焼し、低濃度予混合ガスは高濃度予混
合ガスから熱をもらって燃焼し、燃焼室内をガス噴出量
が大きい低濃度予混合ガスの低温度火炎で占めて低温燃
焼させることにより、窒素酸化物の生成の少ない燃焼を
達成させている。

【０００６】また、図16に示すような他構成のバーナ装
置が知られており、この物は、同図に示すように、バー
ナ装置の内部に主混合室70と副混合室71とを形成し、こ
の主混合室70と副混合室71を区画部材72によって区画し
ている。この区画部材72はベース板73に複数の筒部材74
を間隔を介して上向きに突設したものからなり、この筒
部材74の上側にセラミック等の耐熱材料で作製した炎口
板75を設置し、この炎口板75に複数の炎口が形成されて
いる。

【０００７】燃焼ファン33の送風口29側と各混合室70，
71に至る通路は隙間なく連結されており、ファン33から
主混合室70に至る通路には、ガスノズル34が配設され、
同様に、ファン33から副混合室71に至る通路にもガスノ
ズル35が配設され、主混合室70内には金属板に複数のパ
ンチ穴79を形成したパンチングメタル板76等の整流板が
設けられている。そして、各ガスノズル34，35から噴出
される燃料ガスと、ファン33から供給される空気とが通
路上で混合し、主混合室70ではパンチングメタル76等に
より燃料ガスと空気との混合が促進されながらガス濃度
の低い低濃度予混合ガスが作り出されて炎口77から噴出
し、副混合室71ではガス濃度の高い高濃度予混合ガスが
作り出されて炎口78から噴出する。この装置では、ガス
ノズル34，35から炎口77，78に至るまでの部分が予混合
部として機能している。

【０００８】この種の装置は、炎口板の炎口77，78から
高濃度予混合ガスと低濃度予混合ガスとを隣り合わせに
噴出させ、バーナ燃焼面に低濃度予混合ガスの主炎と高
濃度予混合ガスの補炎とを隣り合わせに形成することに
より、図15の装置と同様にして低温燃焼が行われ、窒素
酸化物の生成の少ないクリーンな燃焼を行うというもの
である。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図15に
示したバーナ装置の予混合部のように、燃料ガスと燃焼
空気との混合を攪拌部36内で行う方式のものでは、予混
合ガスを各炎口側に均一に供給するために、攪拌部36に
絞り部37を形成させるため、その分だけバーナ１，２の
高さが高くなってバーナ装置が大型になってしまうとい
った問題があった。

【００１０】また、絞り部37の形成に際し、特に、低濃
度予混合ガスを燃焼させる低濃度用バーナ２の絞り部37
の絞り度をきつくする必要があり、そのように絞り部37
の絞り度をきつくしてしまうと、狭く絞られた攪拌部36
の絞り部37を予混合ガスが通るときに、予混合ガスに圧
力が働いて通りにくくなり、炎口側に十分な低濃度予混
合ガスが供給されなくなるといった圧力損失が生じる。
そして、その圧力損失分を補うために、その分、燃焼フ
ァン33の回転数を高くして空気を燃料ガスと共に攪拌部
36内に供給すると、ファン33の回転音や送風音が高くな
ってしまうといったことが問題となっていた。

【００１１】また、図16で示したバーナ装置の予混合部
のように、混合室70，71を設けて、それにより燃料ガス
と燃焼空気との混合を行う方式のものでは、混合室70，
71やファン33近傍にガスノズル34，35を配設しなければ
ならず、そのためには、燃焼装置内にガスパイプを這い
回すか、複雑な形状のガスパイプを設けなけばならず、
燃焼装置の複雑化、大型化の要因となり、問題であっ
た。

【００１２】さらに、このバーナ装置は、混合室70，71
と燃焼ファン33の送風口29側とを直接連結させた構造と
なっており、ファン33の送風口29と混合室70，71とは隙
間なく連結されていなければならないため、装置の作製
が大変であった。

【００１３】さらに、このようなバーナ装置において
は、前述のように、燃料ガスと空気との混合を促進する
ためのパンチングメタル板76等の整流板等を設けると、
図15の装置と同様に予混合ガスの圧力損失が生じ、それ
を補うためには燃焼ファンの回転数を高くしなければな
らなくなり、同様にファン33の回転音や送風音が高くな
り、問題であった。

【００１４】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は装置作製および燃焼装置への
組み込みを容易に行うことができ、しかも、絞り部や整
流板等を用いなくても、高濃度および低濃度の均一な予
混合ガスを対応する複数のバーナに供給することができ
る予混合装置を提供することにある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のように構成されている。すなわち、本
第１の発明は、燃料ガスと空気を混合することにより、
高濃度予混合ガスを混合する高濃度予混合ガス混合手段
と低濃度予混合ガスを混合する低濃度予混合ガス混合手
段とがガスホルダの上側に別々に設けられていて、これ
らの予混合ガス混合手段の上側には中央部に高濃度予混
合ガス分散室が設けられ、高濃度予混合ガス分散室を挟
む両側には低濃度予混合ガス分散室が設けられている予
混合装置であって、高濃度予混合ガス混合手段と低濃度
予混合ガス混合手段の何れか一方の予混合手段は、空気
が通る流路を横切る方向に燃料ガスを噴出させ、燃料ガ
スと空気とを衝突させて流路を通すうちに燃料ガスと空
気とを攪拌混合する予混合ガス混合用流路を設けて構成
し、他方の予混合手段は燃料ガスに空気を衝突させて燃
料ガスと空気とを旋回混合する予混合ガス旋回混合部を
設けて構成し、予混合ガス混合用流路と予混合ガス旋回
混合部には、それぞれ対応する前記各濃度予混合ガス分
散室に導く開口部を設けたことを特徴として構成されて
いる。

【００１６】また、第２の発明は、燃料ガスを導入する
ガスホルダの上側中央部に高濃度予混合ガス旋回混合部
を設け、ガスホルダの長手方向に沿って一端側に空気導
入口が形成されていて他端側が行き止まりの低濃度予混
合ガス混合用流路を互い違いに並設し、高濃度予混合ガ
ス旋回混合部の上側に高濃度予混合ガス分散室を設け、
高濃度予混合ガス分散室をガスホルダの長手方向に挟む
両側に低濃度予混合ガス分散室を設け、前記低濃度予混
合ガス混合用流路の空気導入口側には空気導入口から導
入される空気を横切る方向にガスホルダから燃料ガスを
噴出するガス噴出孔を設け、行き止まり側には空気と燃
料ガスが該流路を通って混合した低濃度予混合ガスを低
濃度予混合ガス分散室に導く開口部を設け、高濃度予混
合ガス旋回混合部は周りから入り込む空気をガスホルダ
のガス噴出孔から出る燃料ガスに衝突させ、空気と燃料
ガスを旋回混合する旋回ガイドを設けて構成し、高濃度
予混合ガス旋回混合部の出口側には該旋回混合部により
混合作製された高濃度予混合ガスを高濃度予混合ガス分
散室に導く開口通路を設けたことを特徴として構成され
ている。

【００１７】さらに、第３の発明は、燃料ガスを導入す
るガスホルダの上側中央部に高濃度予混合ガス旋回混合
部を設け、ガスホルダの長手方向に沿って低濃度予混合
ガス混合用流路を設け、高濃度予混合ガス旋回混合部の
上側に高濃度予混合ガス分散室を設け、高濃度予混合ガ
ス分散室をガスホルダの長手方向に挟む両側に低濃度予
混合ガス分散室を設け、前記低濃度予混合ガス混合用流
路の両端側には空気導入口と該空気導入口から導入され
る空気を横切る方向にガス噴出孔を設け、低濃度予混合
ガス混合用流路の中央側には該流路の両側から衝突混合
した低濃度予混合ガスを低濃度予混合ガス分散室に導く
開口通路を設け、高濃度予混合ガス旋回混合部は周りか
ら入り込む空気をガスホルダのガス噴出孔から出る燃料
ガスに衝突させ、空気と燃料ガスを旋回混合する旋回ガ
イドを設けて構成し、高濃度予混合ガス旋回混合部の出
口側には該旋回混合部により混合作製された高濃度予混
合ガスを高濃度予混合ガス分散室に導く開口通路を設け
たことを特徴として構成されている。

【００１８】さらに、第４の発明は、燃料ガスを導入す
るガスホルダの上側に低濃度予混合ガス旋回混合部と高
濃度予混合ガス混合用流路を重ね合わせて設け、低濃度
予混合ガス旋回混合部および高濃度予混合ガス混合用流
路の上側中央部には高濃度予混合ガス分散室を設け、高
濃度予混合ガス分散室を挟む両側には低濃度予混合ガス
分散室を設け、前記低濃度予混合ガス旋回混合部は周り
から入り込む空気をガスホルダのガス噴出孔から出る燃
料ガスに衝突させ、空気と燃料ガスを旋回混合する旋回
ガイドを設けて構成し、低濃度予混合ガス旋回混合部の
出口側には該旋回混合部により旋回混合作製された低濃
度予混合ガスを低濃度予混合ガス分散室に導く開口通路
を設け、高濃度予混合ガス混合用流路の両端側には空気
導入口と該空気導入口から導入される空気を横切る方向
にガスホルダに連通するガス噴出孔を設け、高濃度予混
合ガス混合用流路の中央側には該流路の両側から衝突混
合した高濃度予混合ガスを高濃度予混合ガス分散室に導
く開口通路を設けたことを特徴として構成されている。

【００１９】さらに、前記予混合ガス混合用流路に噴出
する燃料ガスを該流路の天井に衝突させ、衝突反射によ
って乱れた燃料ガスに空気を衝突混合する構成としたこ
とも本発明の特徴的な構成とされている。

【００２０】

【作用】上記構成の本発明において、高濃度予混合ガス
混合手段と低濃度予混合ガス混合手段とが別々に設けら
れており、これらの予混合ガス混合手段の一方の手段と
して設けられた予混合ガス混合用流路では、ガスホルダ
内の燃料ガスは該流路を通る空気を横切る方向に噴出
し、空気と衝突して流路を通るうちに空気と攪拌混合さ
れ、均一に混合した予混合ガスが開口部（開口通路も含
む）により対応する濃度の予混合ガス分散室に導かれ
る。

【００２１】また、他方の予混合ガス混合手段として設
けられた予混合ガス旋回混合部では、噴出する燃料ガス
と外側から入り込む空気とが衝突して旋回混合し、均一
に混合した予混合ガスが開口部（開口通路）により対応
する濃度の予混合ガス分散室に導かれる。

【００２２】各予混合ガスは、各予混合ガス分散室を介
して対応するガス濃度の複数のバーナに分配供給され、
例えば、隣り合わせに配列配置された高濃度予混合ガス
燃焼用バーナと低濃度予混合ガス燃焼用バーナを燃焼さ
せることにより、良好なクリーン燃焼を行える燃焼装置
の実現が可能となる。

【００２３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１，２には、本発明に係る予混合装置の第１の
実施例が示されている。同図において、ガス管６により
燃料ガスを導入する横長箱形状のガスホルダ５の上側中
央部には、燃料ガスと空気とを混合する高濃度予混合ガ
ス旋回混合部（以下、高濃度旋回混合部という）９が設
けられており、ガスホルダ５の上側にはガスホルダ５の
長手方向に沿って一端側に空気導入口12を形成し、他端
側が行き止まり側14となっている２本の横長の低濃度予
混合ガス混合用流路（以下、低濃度用流路という）８が
互い違いに並設されており、低濃度用流路８の空気導入
口12も互いに反対側に設けられている。高濃度旋回混合
部９の上側には、高濃度予混合ガスを分散する上面開口
の高濃度予混合ガス分散室11が設けられ、高濃度予混合
ガス分散室をガスホルダ５の長手方向に挟む両側には、
低濃度予混合ガスを分散する上面開口の低濃度予混合ガ
ス分散室10が設けられている。

【００２４】低濃度用流路８の空気導入口12の下側壁面
にガスホルダ５に連通する複数のガス噴出孔18が設けら
れており、このガス噴出孔18から噴出する燃料ガスが空
気導入口12から導入される空気をほぼ直角に横切り、ガ
スと空気とがほぼ直交するように、ガス噴出孔18のガス
噴出方向は設定されている。また、低濃度用流路８の行
き止まり側14には、上側に矩形状の開口部25が設けられ
ており、空気と燃焼ガスが流路８を通って混合した低濃
度予混合ガスが、開口部25を通して低濃度予混合ガス分
散室10に導かれるようになっている。

【００２５】前記高濃度旋回混合部９は図３に示すよう
に、ガスホルダ５に連通する複数のガス噴出孔19を形成
するベース板28上に旋回ガイドとして機能する複数のガ
イドブロック17が等間隔に配置され、このガイドブロッ
ク17の側面がガス噴出孔19のピッチ円40に対してほぼ接
線方向に傾斜する傾斜面13となっており、この傾斜面13
に沿って周りから入り込む空気をガス噴出孔19から出る
燃料ガスに衝突させ、空気と燃料ガスを旋回混合する構
成とされている。高濃度旋回混合部９の出口側、すなわ
ち、ガイドブロック17の上部内側には高濃度旋回混合部
９により混合作製された高濃度予混合ガスを高濃度予混
合ガス分散室11に導く開口通路16が設けられている。

【００２６】なお、低濃度用流路８の空気導入口12面積
とガス噴出孔18の面積や数等は流路８内で作製される低
濃度予混合ガスの空気比が理論空気量（理論空気比）を
1.0としたとき、1.4 〜2.5 の範囲内の適宜の値となる
ように設定されており、高濃度旋回混合部９のガイドブ
ロック17間隔の大きさやガス噴出孔19の数等は、高濃度
旋回混合部９で作製される高濃度予混合ガスの空気比が
0.4 〜0.8 の範囲内の適宜の値となるように設定されて
いる。

【００２７】本実施例は以上のように構成されおり、次
に、その動作について説明する。まず、図４の（ａ）に
示すように、手前側の低濃度用流路８では、燃焼ファン
（図示せず）の回転等により燃焼空気が図のＡ方向から
空気導入口12を通って流路８内に導入され、燃料ガスは
空気とほぼ直交するように衝突混合し、攪拌混合しなが
ら流路８内を図のＢ方向に通っていく。そして、流路８
の行き止まり側14の壁面で衝突混合し、混合が促進され
て、均一になった低濃度予混合ガスがさらに方向を変え
て同図の（ｂ）に示すように、流路８の行き止まり側14
上側に設けられた開口部25を通って低濃度予混合ガス分
散室10に入り込み、拡散されて分散する。

【００２８】また、奥側の低濃度用流路８でも、上記と
同様にして燃料ガスと空気が混合しながら、空気導入口
12側から行き止まり側14に進み、流路８内を通り、開口
部25を通って低濃度予混合ガス分散室10に入り込む。

【００２９】一方、高濃度旋回混合部９では図５の
（ａ）に示すように、ガス噴出孔19から上方に立ち昇る
燃料ガスに対し、高濃度旋混合部９の周りから導入され
る空気がガイドブロック17の傾斜面13に沿って入り込ん
で衝突し、燃料ガスと空気とは旋回しながら混合し、均
一になった高濃度予混合ガスが同図の（ｂ）に示すよう
に、高濃度旋回混合部９の出口側に設けられた開口通路
16を通って高濃度予混合ガス分散室11に入り、拡散され
て分散する。

【００３０】本実施例によれば、低濃度予混合ガスを混
合作製する手段として低濃度用流路８が設けられ、高濃
度予混合ガスを混合作製する手段として高濃度混合部９
が低濃度用流路８とは別に設けられており、低濃度用流
路８では、流路８の空気導入口12から導入される空気
を、ガス噴出孔18から噴出するガスがほぼ直角に横切り
ながら混合するため、空気と燃料ガスとは非常に混合し
易く、しかも、流路８は横長に形成されていて、長い区
間の流路８内を流れるときにさらに混合され、混合され
た低濃度予混合ガスが行き止まり側14の壁に衝突し、混
合が促進され、さらに方向を変えることでさらに拡散混
合し、開口部25を通して低濃度予混合ガス分散室10に入
り込むため、均一な低濃度予混合ガスが低濃度予混合ガ
ス分散室10に導かれる。

【００３１】また、高濃度旋回混合部９では、導入され
る空気がガイドブロック17の傾斜面13に沿って入り込
み、ガス噴出孔19から噴出する燃料ガスに衝突するた
め、燃料ガスと空気とは非常に混合し易く、さらに、混
合部９内で旋回しながら混合するため、高濃度旋回混合
部９の長さが短くても十分に混合する。そして、均一な
高濃度予混合ガスが開口通路16を通して高濃度予混合ガ
ス分散室11に入り込み、高濃度予混合ガス分散室11に導
かれる。すなわち、各予混合ガスは低濃度用流路８およ
び高濃度旋回混合部９でそれぞれ別々に十分混合されて
作製され、均一な各予混合ガスが開口部25および開口通
路16を通して各濃度予混合ガス分散室10，11に入り込む
ことになる。

【００３２】この予混合装置を燃焼装置に組み込む構成
例として、例えば、図６の（ａ）に示すように、バーナ
用スリット枠20の中央側に高濃度予混合ガスの分配穴26
を複数配設し、その両側に低濃度予混合ガスの分配穴27
を複数配設し、高濃度予混合ガスの分配穴26には高濃度
予混合ガス燃焼用バーナ１のガス導入口32を嵌め込み接
続し、低濃度予混合ガスの分配穴27には両側の分配穴27
にまたがるように低濃度予混合ガス燃焼用バーナ２のガ
ス導入口32を嵌め込み接続し、各バーナ１，２を複数配
設する。そして、このバーナ用スリット枠20と複数の高
濃度予混合ガス燃焼用バーナ１と複数の低濃度予混合ガ
ス燃焼用バーナ２を有するバーナ部22を本実施例の予混
合装置の上側に設ければ、同図の（ｂ）に示すようなバ
ーナ装置を作製することができる。このバーナ装置は、
図７に示すように、均一な各濃度予混合ガスを一度に各
バーナ１，２の全ての炎口側に供給することができるた
め、低圧損でコンパクトな予混合機構でありながら燃焼
状態が良好なバーナ装置となる。

【００３３】また、このバーナ装置は、従来例のよう
に、絞り部37や整流板等を用いることはなく、それらに
よる圧力損失を生じることはなく、圧力損失を補うため
に、ファン回転数を高くする等してファンの回転音や送
風音が高くなり、煩くなるといった問題は生じなくな
る。

【００３４】また、本実施例の予混合装置は低濃度用流
路８を横方向に長くして、かつ、高濃度旋回混合部９の
長さを短くしたので、高さ方向の寸法を短くすることが
できる。そして、予混合装置の高さ方向の寸法が短いた
めに、図６で示したように、予混合装置の上側にバーナ
部22を設けて作製するバーナ装置を小型化することがで
き、しかも、予混合装置のガスホルダ５に１本のガス管
６を接続するだけで一括して低濃度予混合ガスと高濃度
予混合ガスとを作製し、各バーナ１，２に供給できるた
め、燃焼装置のガス管６の配管が複雑になることもな
い。

【００３５】しかも、低濃度用流路８には空気導入口12
から空気がファン等の送風により必ず流路８の内側に入
り込み、空気と燃料ガスとが互いに横切りながら流路８
内を進み、高濃度旋回混合部９にはガイドブロック17と
ガイドブロック17との間から空気がファン等の送風によ
り必ず高濃度混合部９の内側に入り込み、旋回力を付与
された空気が燃料ガスに衝突し、旋回混合するため、燃
料ガスが低濃度用流路８や高濃度旋回混合部９の外側に
漏れて出ることがなく、混合した各予混合ガスが各予混
合ガス分散室10，11に入り、さらに各バーナ１，２側に
入るため、図16で示した従来例のように、ファン33の送
風口29と混合室70，71を隙間なく連結するといった必要
もなく、容易にバーナ装置を作製することができ、か
つ、バーナ装置を容易に燃焼装置に組み込むことができ
る。

【００３６】さらに、図１で示した予混合装置を１ブロ
ック単位として作製した図６の（ｂ）のバーナ装置をバ
ーナ装置ユニット単体とし、図８に示すように、バーナ
装置ユニット単体21を複数配列した多段式バーナ装置を
作製すれば、各ガスホルダ５に接続したガス管６にガス
弁23を設け、そのガス弁23を開閉することにより、バー
ナ装置ユニット単体21毎に予混合ガスを供給したり供給
しなかったりすることができ、バーナ装置ユニット単体
21の炎口形成面毎に面切り替え燃焼させることが容易に
行え、バーナ装置全体の燃焼量を細かく制御することが
できる。そして、このような多段式バーナ装置を作製す
るときにも、各バーナ装置ユニット単体21毎に１本のガ
ス管６を接続するだけでよく、バーナ装置全体に燃料ガ
スを供給するためのガス管６の配管が複雑になることも
ない。

【００３７】図９，10には、本発明の予混合装置の第２
の実施例が示されている。第２の実施例が第１の実施例
と違う主要な点は、低濃度用流路８の両端側に空気導入
口12とガス噴出孔18を設け、流路８の中央上部側に空気
と燃料ガスが流路８を通って混合した低濃度予混合ガス
分散室10に導く開口通路15を設けたことである。開口通
路15は高濃度予混合ガス分散室のテーパ部47の下側に形
成されている。

【００３８】ガス噴出孔18は低濃度用流路８の下側壁面
に設けられており、ガスホルダ５に連通し、ガス噴出孔
18から噴出する燃料ガスが空気導入口12から導入される
空気とほぼ直角に横切り、ガスと空気がほぼ直交するよ
うに、ガス噴出孔18のガス噴出方向は設定されており、
低濃度用流路８の空気導入口12面積とガス噴出孔18の面
積や数等は、第１の実施例と同様に流路８内で作製され
る低濃度予混合ガスの空気比が理論空気量（理論空気
比）を1.0 としたとき、1.4 〜2.5 の範囲内の適宜の値
となるように設定されている。

【００３９】第２の実施例も高濃度旋回混合部９におい
ては、第１の実施例と同様の動作を行い、均一な高濃度
予混合ガスが作製され、高濃度予混合ガスは開口通路16
を通して高濃度予混合ガス分散室11に導かれる。

【００４０】そして、低濃度用流路８では、図11の
（ａ）に示すように、流路８の両端側の空気導入口12か
ら流路８内に空気が導入され、ガス噴出孔18から噴出す
る燃料ガスが空気とほぼ直交するように衝突して混合
し、燃料ガスと空気とが攪拌混合しながら流路８内を通
って流路８の中央側に流れ、中央側で向かい合って衝突
混合し、方向を変えることにより、さらに拡散混合し、
同図の（ｂ）に示すように流路８の中央側上側に設けら
れた開口通路15を通して低濃度予混合ガス分散室10に入
り、拡散されて分散する。

【００４１】すなわち、本実施例によれば、低濃度用流
路８では、流路８の空気導入口12から導入される空気
を、ガス噴出孔18から噴出するガスがほぼ直角に横切り
ながら混合するため、空気と燃料ガスとは非常に混合し
易く、しかも、流路８は横長に形成されていて、長い区
間の流路８を流れるときにさらに混合される。しかも、
流路８の両側から通された各濃度の予混合ガスが流路８
の中央側で向かい合って正面衝突し、混合が促進され、
方向を変えることでさらに拡散し、低濃度予混合ガスは
開口通路15を通して高濃度予混合ガス分散室11の両側の
低濃度予混合ガス分散室10に分配されて入り込むため、
均一な低濃度予混合ガスが低濃度予混合ガス分散室10に
導かれる。

【００４２】そして、高濃度旋回混合部９では、第１の
実施例と同様の動作により、均一な高濃度予混合ガスが
作製され、開口通路16を通して高濃度予混合ガス分散室
11に導かれるため、第１の実施例と同様に、各予混合ガ
スは低濃度用流路８および高濃度旋回混合部９でそれぞ
れ別々に十分混合されて作製され、均一な各予混合ガス
が開口通路15，16を通して各濃度予混合ガス分散室10，
11に入り込むことになる。

【００４３】この予混合装置を燃焼装置に組み込む構成
例として、第１の実施例と同様に、図６で示したバーナ
部22をこの予混合装置の上側に設ければ、図６のバーナ
と同様のバーナを作製することができ、同様の効果を奏
することができる。そして、そのバーナ装置を用いて第
１の実施例と同様に、図８で示した多段式バーナ装置と
同様の多段式バーナ装置を作製することも可能であり、
多段式装置を作製した場合も同様の効果を奏する。

【００４４】図12，13には本発明の予混合装置の第３の
実施例が示されている。同図において、ガス管６から燃
料ガスを導入するガスホルダ５の上側には燃料ガスと空
気とを混合する低濃度予混合ガス旋回混合部（以下、低
濃度旋回混合部という）43と高濃度予混合ガス混合用流
路（以下、高濃度用流路という）42が重ね合わせて設け
られ、低濃度旋回混合部43および高濃度用流路42の上側
中央部には高濃度予混合ガス分散室11が設けられ、高濃
度予混合ガス分散室11を挟む両側には低濃度予混合ガス
分散室10が設けられている。

【００４５】前記低濃度旋回混合部43は、第１，第２の
実施例の高濃度旋回混合部９と同様に、ガスホルダ５に
連通する複数のガス噴出孔19を形成するベース板28上に
旋回ガイドとして機能する複数のガイドブロック17が等
間隔に配置され、このガイドブロック17の側面がガス噴
出孔19のピッチ円に対してほぼ接線方向に傾斜する傾斜
面13となっており、この傾斜面13に沿って周りから入り
込む空気をガス噴出孔19から出る燃料ガスに衝突させ、
空気と燃料ガスを旋回混合する構成とされている。低濃
度旋回混合部43の出口側には低濃度混合部43で混合作製
された低濃度予混合ガスを両側の低濃度予混合ガス分散
室10に分配導入する開口通路15が設けられている。

【００４６】なお、高濃度用流路42の空気導入口12面積
とガス噴出孔18の面積や数等は流路42内で作製される低
濃度予混合ガスの空気比が理論空気量（理論空気比）を
1.0としたとき、0.4 〜0.8 の範囲内の適宜の値となる
ように設定されており、低濃度旋回混合部43のガイドブ
ロック17間隔の大きさやガス噴出孔19の数等は低濃度旋
回混合部43で作製される低濃度予混合ガスの空気比が1.
4 〜2.5 の範囲内の適宜の値となるように設定されてい
る。

【００４７】高濃度用流路42の空気導入口12の下側壁面
にガスホルダ５に連通する複数のガス噴出孔18が設けら
れており、このガス噴出孔18から噴出する燃料ガスが空
気導入口12から導入される空気をほぼ直角に横切り、ガ
スと空気がほぼ直交するようにガス噴出孔18のガス噴出
方向は設定されている。高濃度用流路42の中央側には、
上側に開口通路16が設けられており、空気と燃料ガスが
流路42の両側から入って中央部で衝突した高濃度予混合
ガスが開口部16を通して高濃度予混合ガス分散室11に導
かれるようになっている。

【００４８】本実施例は以上のように構成されており、
図14の（ａ）に示すように、高濃度用流路42では第２の
実施例の低濃度用流路８の動作と同様に、流路42の両端
側の空気導入口12から流路42内に空気が導入され、ガス
噴出孔18から噴出する燃料ガスが空気とほぼ直交するよ
うに衝突して混合し、燃料ガスと空気とが攪拌混合しな
がら流路42内を通って流路42の中央側に流れ、中央側で
向かい合って衝突混合し、方向を変えることにより、さ
らに攪拌混合し、流路42の中央側上側に設けられた開口
通路16を通して低濃度予混合ガス分散室10に入り、拡散
されて分散する。

【００４９】一方、低濃度旋回混合部43では、図14の
（ｂ）に示すように、第１，第２の実施例の高濃度旋回
混合部９と同様に、ガス噴出孔19から上方に立ち昇る燃
料ガスに対し、低濃度旋回混合部43の周りから導入され
る空気がガイドブロック17の傾斜面13に沿って入り込ん
で衝突し、燃料ガスと空気とは旋回しながら混合し、均
一になった低濃度予混合ガスが低濃度旋回混合部43の出
口側に設けられた開口通路15を通って両側の低濃度予混
合ガス分散室10に入り、拡散されて分散する。

【００５０】すなわち、本実施例によれば、高濃度用流
路42では第２の実施例の低濃度用流路８と同様の動作を
示し、同様の効果を奏することになり、低濃度旋回混合
部43では第１，第２の実施例の高濃度旋回混合部９と同
様の動作を示し、同様の効果を奏することになり、各予
混合ガスは高濃度用流路42および低濃度旋回混合部43で
それぞれ別々に十分混合されて作製され、均一な各予混
合ガスが開口通路15，16を通して各濃度予混合ガス分散
室10，11に入り込むことになる。

【００５１】したがって、第３の実施例も第１，第２の
実施例と同様に、この予混合装置の上側に図６で示した
バーナ部22を設けることにより、図６のバーナと同様の
バーナを作製することができ、同様の効果を奏すること
ができる。また、そのバーナ装置を用いて第１，第２の
実施例と同様に、図８で示した多段式バーナ装置を作製
することも可能であり、同様の効果を奏することができ
る。

【００５２】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、各予混合ガス混合用流路８，42のガス噴出
孔18は空気導入口12から導入される空気をガス噴出孔18
から噴出する燃料ガスがほぼ直角に横切るように設けら
れていたが、ガス噴出孔18は必ずしもほぼ直角に横切る
ように設けられているとは限らず、燃料ガスと空気が混
合しながら流路８，42内に通されるように構成されてい
れば構わない。ただし、直角あるいはほぼ直角に横切る
ように構成すると、燃料ガスと空気の混合をより促進で
きる。

【００５３】また、各濃度予混合ガス混合用流路８，42
のガス噴出孔18および各濃度予混合ガス旋回混合部９，
43のガス噴出孔19の数や面積や、各流路８，42の空気導
入口12の面積や各旋回混合部９，43のガイドブロック17
の数や間隔等は特に限定されるものではなく、作製する
予混合ガスの濃度に応じて適宜設計することになる。

【００５４】また、各濃度予混合ガス混合用流路８，42
の設計に際して、例えば図17に示されるように、この流
路８，42のガス噴出孔18から噴出する燃料ガスが流路
８，42の天井に衝突するように流路８，42の天井高さや
ガス噴出孔18の大きさ等を設計すれば、噴出したガスが
天井に衝突して跳ね返って乱れ、その燃料ガスに空気導
入口12から導入される空気が衝突して混合されるため、
より一層混合が促進される。

【００５５】さらに、上記実施例では、各予混合ガス混
合用流路８，42の数は１本あるいは２本としたが、流路
８，42の数は特に限定されることはなく、仕様に応じて
適宜設定することができる。

【００５６】さらに、開口部（開口通路）15，16，25の
形状は、上記実施例に限定されることはなく、仕様に応
じて適宜設定することができる。

【００５７】さらに、上記実施例では、各濃度予混合ガ
ス旋回混合部９，43は複数のガス噴出孔19を形成したベ
ース板28上にガイドブロック17を設けたが、ベース板28
は必ずしも設ける必要はなく、ガスホルダ５に連通する
ガス噴出孔19を設け、ガスホルダ５上に直接ガイドブロ
ック17を設けても構わない。

【００５８】さらに、上記実施例では、各予混合ガス旋
回混合部９，43の上側に各予混合ガス混合用流路８，42
を設けたが、必ずしも各旋回混合部９，43の上側に各流
路８，42を設けるとは限らず、その逆に、各流路８，42
の上側に各旋回混合部９，43を設けても構わない。

【００５９】

【発明の効果】本発明によれば、低濃度予混合ガスを混
合作製する手段と高濃度予混合ガスを混合作製する手段
が別々に設けられており、これらの予混合ガス混合手段
の一方の手段として設けられた予混合ガス混合用流路に
おいて、流路の空気導入口側に設けたガス噴出孔は、燃
料ガスが空気導入口から導入される空気を横切る方向に
噴出するように設けられており、燃料ガスと空気が互い
に横切って衝突混合するため攪拌混合し易く、しかも、
混合しながら各流路内に入って流路内でさらに混合さ
れ、流路の行き止まり側で壁面に衝突するか、あるいは
流路の両端側から通されて中央側で向かい合って衝突混
合するため、予混合ガスは十分に混合されて均一な状態
となる。そして、混合された予混合ガスは方向を変える
ことで、さらに拡散し、各流路に設けられた開口部（開
口通路）を通して、対応する濃度の予混合ガス分散室に
入り込むため、対応する濃度の予混合ガス分散室に均一
な予混合ガスを分散することができる。

【００６０】また、他方の予混合ガス混合手段として設
けられた予混合ガス旋回混合部では、旋回混合部に導入
した空気を噴出する燃料ガスに衝突させるため、混合し
易く、さらに旋回混合部内で旋回混合されるため、予混
合ガスは十分に混合されて均一な状態となり、対応する
濃度の予混合ガス分散室に均一な予混合ガスを分散供給
することができる。

【００６１】そのため、本発明が予混合装置の上側に、
例えば、低濃度予混合ガス燃焼用のバーナと高濃度予混
合ガス燃焼用のバーナを隣り合わせにそれぞれ複数配列
させたバーナ群を設ければ、均一な各予混合ガスを一度
に全てのバーナの炎口側に供給することが可能となり、
従来例のように、各予混合ガスを均一に分布させてバー
ナの炎口側に供給するために絞り部や整流板等を設ける
必要はなくなり、絞り部等を設けたために生じる圧力損
失を生じることが殆どないバーナ装置を作製することが
可能となる。また、従来例のように圧力損失を補うため
に燃焼ファンの回転数を高くする必要もなくなり、ファ
ンの回転音や送風音が高くなることもなくなる。

【００６２】また、本発明の予混合装置は予混合ガス混
合用流路を横方向に長くして、かつ予混合ガス旋回混合
部の長さを短くしたので、高さ方向の寸法を短くするこ
とができ、そのため、この予混合装置を組み込んで作製
される燃焼装置を小型のものとすることができる。しか
も、従来用いられていた、低濃度予混合ガスの混合室と
高濃度予混合室を別々に設けて各混合室内で燃料ガスと
空気とを混合する方式のように、１つの予混合装置に複
数のガス導入口（ガスノズル）を設ける必要はなく、燃
焼ファン送風口側と混合室との間を隙間なく連結させる
必要もないため、燃焼装置の構造が複雑化することもな
く、装置作製も容易に行うことができる。

【００６３】さらに、本発明の予混合装置を１つのブロ
ック単位としたバーナ装置を作製してバーナ装置ユニッ
ト単体とし、そのバーナ装置ユニット単体を複数配列し
た多段式のバーナ装置を作製すれば、各予混合装置のガ
スホルダに導入するガスをガス弁等により制御して、予
混合装置毎に供給したり供給しなかったりすることによ
り、ガス管の複雑な配管をしなくても、バーナ装置ユニ
ット単体の炎口形成面毎に容易に面切り替え燃焼を行う
ことができるバーナ装置を容易に作製することができ、
燃焼装置の燃焼量を細かく制御することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る予混合装置の第１の実施例を示す
構成図である。

【図２】図１の予混合装置の平面図である。

【図３】図１の高濃度予混合ガス旋回混合部９を分解状
態で示す構成図である。

【図４】図１の予混合装置により低濃度予混合ガスを作
製して分散室10に分散させる動作を示す説明図である。

【図５】図１の予混合装置により高濃度予混合ガスを作
製して分散室11に分散させる動作を示す説明図である。

【図６】上記第１の実施例の予混合装置を用いたバーナ
装置の作製例を示す説明図である。

【図７】図６のバーナへの各予混合ガス供給状態を燃焼
装置に組み込み状態で示す説明図である。

【図８】図６のバーナ装置を複数配設した多段式バーナ
装置を示す説明図である。

【図９】本発明に係る予混合装置の第２の実施例を示す
構成図である。

【図10】図９の予混合装置の平面図である。

【図11】図９の予混合装置により、低濃度予混合ガスを
作製して分散室10に分散させる動作を示す説明図であ
る。

【図12】本発明に係る予混合装置の第３の実施例を示す
構成図である。

【図13】図12の予混合装置の平面図である。

【図14】図12の予混合ガスにより高濃度予混合ガスと低
濃度予混合ガスをそれぞれ作製し、対応する分散室に導
く動作を示す説明図である。

【図15】従来の燃焼装置の一例を示す説明図である。

【図16】従来の燃焼装置の他の例を示す説明図である。

【図17】予混合ガス混合用流路８，42に噴出する燃料ガ
スが流路８，42の天井に衝突するように構成した例を示
す説明図である。

【符号の説明】

８ 低濃度予混合ガス混合用流路 ９ 高濃度予混合ガス旋回混合部 10 低濃度予混合ガス分散室 11 高濃度予混合ガス分散室 12 空気導入口 14 行き止まり側 15，16 開口通路 18，19 ガス噴出孔 25 開口部 42 高濃度予混合ガス混合用流路 43 低濃度予混合ガス旋回混合部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒木 裕史 神奈川県大和市深見台３丁目４番地 株式 会社ガスター内 (72)発明者 鷲北 晋 神奈川県大和市深見台３丁目４番地 株式 会社ガスター内 (72)発明者 富永 直人 神奈川県大和市深見台３丁目４番地 株式 会社ガスター内 (72)発明者 赤松 敦 神奈川県大和市深見台３丁目４番地 株式 会社ガスター内 (72)発明者 林 均 神奈川県大和市深見台３丁目４番地 株式 会社ガスター内 (72)発明者 長谷 耕志 千葉県松戸市上本郷3118−３ (72)発明者 伊藤 康一郎 東京都小金井市貫井南町４−９−32 (72)発明者 扇 啓一 東京都杉並区成田東１−13−18 (72)発明者 菅原 達哉 東京都板橋区大山金井町52−５

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料ガスと空気を混合することにより、
   高濃度予混合ガスを混合する高濃度予混合ガス混合手段
   と低濃度予混合ガスを混合する低濃度予混合ガス混合手
   段とがガスホルダの上側に別々に設けられていて、これ
   らの予混合ガス混合手段の上側には中央部に高濃度予混
   合ガス分散室が設けられ、高濃度予混合ガス分散室を挟
   む両側には低濃度予混合ガス分散室が設けられている予
   混合装置であって、高濃度予混合ガス混合手段と低濃度
   予混合ガス混合手段の何れか一方の予混合手段は、空気
   が通る流路を横切る方向に燃料ガスを噴出させ、燃料ガ
   スと空気とを衝突させて流路を通すうちに燃料ガスと空
   気とを攪拌混合する予混合ガス混合用流路を設けて構成
   し、他方の予混合手段は燃料ガスに空気を衝突させて燃
   料ガスと空気とを旋回混合する予混合ガス旋回混合部を
   設けて構成し、予混合ガス混合用流路と予混合ガス旋回
   混合部には、それぞれ対応する前記各濃度予混合ガス分
   散室に導く開口部を設けたことを特徴とする予混合装
   置。
2. 【請求項２】 燃料ガスを導入するガスホルダの上側中
   央部に高濃度予混合ガス旋回混合部を設け、ガスホルダ
   の長手方向に沿って一端側に空気導入口が形成されてい
   て他端側が行き止まりの低濃度予混合ガス混合用流路を
   互い違いに並設し、高濃度予混合ガス旋回混合部の上側
   に高濃度予混合ガス分散室を設け、高濃度予混合ガス分
   散室をガスホルダの長手方向に挟む両側に低濃度予混合
   ガス分散室を設け、前記低濃度予混合ガス混合用流路の
   空気導入口側には空気導入口から導入される空気を横切
   る方向にガスホルダから燃料ガスを噴出するガス噴出孔
   を設け、行き止まり側には空気と燃料ガスが該流路を通
   って混合した低濃度予混合ガスを低濃度予混合ガス分散
   室に導く開口部を設け、高濃度予混合ガス旋回混合部は
   周りから入り込む空気をガスホルダのガス噴出孔から出
   る燃料ガスに衝突させ、空気と燃料ガスを旋回混合する
   旋回ガイドを設けて構成し、高濃度予混合ガス旋回混合
   部の出口側には該旋回混合部により混合作製された高濃
   度予混合ガスを高濃度予混合ガス分散室に導く開口通路
   を設けたことを特徴とする予混合装置。
3. 【請求項３】 燃料ガスを導入するガスホルダの上側中
   央部に高濃度予混合ガス旋回混合部を設け、ガスホルダ
   の長手方向に沿って低濃度予混合ガス混合用流路を設
   け、高濃度予混合ガス旋回混合部の上側に高濃度予混合
   ガス分散室を設け、高濃度予混合ガス分散室をガスホル
   ダの長手方向に挟む両側に低濃度予混合ガス分散室を設
   け、前記低濃度予混合ガス混合用流路の両端側には空気
   導入口と該空気導入口から導入される空気を横切る方向
   にガス噴出孔を設け、低濃度予混合ガス混合用流路の中
   央側には該流路の両側から衝突混合した低濃度予混合ガ
   スを低濃度予混合ガス分散室に導く開口通路を設け、高
   濃度予混合ガス旋回混合部は周りから入り込む空気をガ
   スホルダのガス噴出孔から出る燃料ガスに衝突させ、空
   気と燃料ガスを旋回混合する旋回ガイドを設けて構成
   し、高濃度予混合ガス旋回混合部の出口側には該旋回混
   合部により混合作製された高濃度予混合ガスを高濃度予
   混合ガス分散室に導く開口通路を設けたことを特徴とす
   る予混合装置。
4. 【請求項４】 燃料ガスを導入するガスホルダの上側に
   低濃度予混合ガス旋回混合部と高濃度予混合ガス混合用
   流路を重ね合わせて設け、低濃度予混合ガス旋回混合部
   および高濃度予混合ガス混合用流路の上側中央部には高
   濃度予混合ガス分散室を設け、高濃度予混合ガス分散室
   を挟む両側には低濃度予混合ガス分散室を設け、前記低
   濃度予混合ガス旋回混合部は周りから入り込む空気をガ
   スホルダのガス噴出孔から出る燃料ガスに衝突させ、空
   気と燃料ガスを旋回混合する旋回ガイドを設けて構成
   し、低濃度予混合ガス旋回混合部の出口側には該旋回混
   合部により旋回混合作製された低濃度予混合ガスを低濃
   度予混合ガス分散室に導く開口通路を設け、高濃度予混
   合ガス混合用流路の両端側には空気導入口と該空気導入
   口から導入される空気を横切る方向にガスホルダに連通
   するガス噴出孔を設け、高濃度予混合ガス混合用流路の
   中央側には該流路の両側から衝突混合した高濃度予混合
   ガスを高濃度予混合ガス分散室に導く開口通路を設けた
   ことを特徴とする予混合装置。
5. 【請求項５】 予混合ガス混合用流路に噴出する燃料ガ
   スを該流路の天井に衝突させ、衝突反射によって乱れた
   燃料ガスに空気を衝突混合する構成とした請求項１乃至
   請求項４のいずれか１つに記載の予混合装置。