JPH0727274Y2 - カンティレバ−ブレ−キ - Google Patents

カンティレバ−ブレ−キ

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JPH0727274Y2
JPH0727274Y2 JP1986059085U JP5908586U JPH0727274Y2 JP H0727274 Y2 JPH0727274 Y2 JP H0727274Y2 JP 1986059085 U JP1986059085 U JP 1986059085U JP 5908586 U JP5908586 U JP 5908586U JP H0727274 Y2 JPH0727274 Y2 JP H0727274Y2
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brake shoe
cantilever
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正士 長野
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島野工業株式会社
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、カンティレバーブレーキ、詳しくは、直付台
座に対し揺動自由に支持するカンティレバーを備え、こ
のカンティレバーにおける前記直付台座への支持位置に
対し上方部位にシュー取付部を設けると共に、前部に車
輪リムの被制動面と接触する制動面をもち、後部に取付
軸をもつブレーキシューの前記取付軸を前記シュー取付
部に前後移動可能で、かつ、前記取付軸と直交する軸周
りに回動可能に取付けて、制動時、前記制動面を前記車
輪リムの被制動面と面接触するように成し、かつ、前記
ブレーキシューを、前記カンティレバーを支持する前記
直付台座に対し前記車輪リム側に変位させて前記直付台
座と上下方向に重合しないように配置したものであっ
て、特に、該ブレーキシューに改良を施したカンティレ
バーブレーキに関する。
(従来の技術) 従来、此種カンティレバーブレーキは、一般に、実公昭
55−47740号公報に開示されているように構成されてい
る。この一般的なカンティレバーブレーキは、第8図に
示すように、自転車の前ホーク(H)に固定される直付
台座(A)に中間を屈曲した1対のカンティレバー
(B)の一端部を回転自由に支持し、該カンティレバー
(B)の中間屈曲部で、前記直付台座(A)に対し上方
位置にシュー取付部(B1)を設けると共に、前部に車輪
リム(R)の被制動面と接触する制動面をもったブレー
キシュー(D)を形成し、このブレーキシュー(D)の
後部を、取付軸(E1)をもったシューホルダー(E)に
保持する一方、前記シュー取付部(B1)に、基部に貫通
孔をもち、先端部にねじ部をもった締付軸(C)を回動
可能に挿入し、該締付軸(C)の前記貫通孔に前記シュ
ーホルダー(E)の取付軸(E1)を前記ブレーキシュー
(D)の前後方向に移動可能に挿入し、前記締付軸
(C)の先端ねじ部に螺合するナットの締付けによっ
て、前記取付軸(E1)を、前記ブレーキシュー(D)の
前後方向に移動可能で、かつ、前記取付軸(E1)と直交
する軸周りに回動可能に取付け、前記シューホルダー
(E)を前記シュー取付部(B1)に取付けて、制動時、
前記ブレーキシュー(D)の制動面が車輪リムの被制動
面と面接触するように成すと共に、前記ブレーキシュー
(D)を、前記制動面が車輪リム(R)の被制動面と面
接触する制動位置と前記制動面から離反する非制動位置
との範囲において、該ブレーキシュー(D)の前部から
後部に亘る全体が前記直付台座(A)に対し該直付台座
(A)の上下方向に重ならないように前記車輪リム
(R)側に変位させて配置する一方、前記カンティレバ
ー(B)の先端部(F)に吊ワイヤ(G)の両端を取り
付け、該吊ワイヤ(G)のセンターに連結金具を介して
操作ワイヤ(W)を連結し、該操作ワイヤ(W)を牽引
することにより、前記カンティレバー(B)を車輪リム
(R)側に回転して前記ブレーキシュー(D)により該
リム(R)に制動をかける如く構成したものである。
また一方、カンティレバーブレーキとしては一般的でな
いが、前部に制動面をもち、かつ上下面が外膨らみに湾
曲するブレーキシューを備えたカンティレバーブレーキ
として実公昭42−16087号公報のブレーキも知られてい
る。この後者のカンティレバーブレーキは、図示してい
ないが、自転車の前ホークに固定されるホルダー主軸に
カンティレバーを揺動自由に支持し、このカンティレバ
ーにおける前記ホルダー主軸への支持位置に対し上方部
位にシュー取付部を設けると共に、前部に制動面をも
ち、かつ上下面が外膨らみに湾曲するブレーキシューを
設けて、このブレーキシューの後部に突設する取付軸
を、前記シュー取付部に前後移動不能に取付け、前記ブ
レーキシューを、その制動面が車輪リムの被制動面から
離反する非制動位置において、該ブレーキシューの前部
から後部に亘る全体が前記ホルダー主軸に対し該ホルダ
ー主軸の上下方向に重なるようにしている。また、前記
ブレーキシューは、その制動面の上下端縁から前記取付
軸と平行に延出する上下の平行線に対し上面側のシュー
厚さと、下面側のシュー厚さとを同じにしている。
そして、この後者のカンティレバーブレーキによれば、
ブレーキシューの全体が、非制動時においてカンティレ
バーのホルダー主軸への取付部に対し直上位置にあっ
て、ブレーキシューの全体をホルダー主軸に対し車輪リ
ム側に大きく突出状に変位させていない構成となってい
るから、制動時ブレーキシューの非制動位置から制動位
置までの軌跡は、第10図に示したように、カンティレバ
ーの支持位置を中心とする円弧のうち、揺動角(θ)に
対する上下方向の変位量(l1)(l2)が小さく、被制動
面に対しほゞ平行移動する領域で往復移動する移動軌跡
をとることになる。従って、制動の繰返しにより制動面
が摩耗しても、非摩耗時の制動面とほゞ平行に摩耗する
ことになり、制動面の接触面積の減少は殆ど生じないも
のであって、そもそも制動面積の補償をする必要がない
構造となっている。
(考案が解決しようとする問題点) ところが、以上のように構成する前者の一般的なカンテ
ィレバーブレーキにおいては、前記カンティレバー
(B)の枢着点が車輪リム(R)に近く、前記ブレーキ
シュー(D)の制動時における回転半径が、リムブレー
キやキャリパーブレーキに比較して小さいし、しかも、
前記ブレーキシュー(D)がその制動位置と非制動位置
との範囲において、該ブレーキシュー(D)の前部から
後部に亘る全体が直付台座(A)の上下方向に重ならな
いように前記直付台座(A)に対し車輪リム(R)側に
変位しているから、制動時、ブレーキシュー(D)の制
動位置から非制動位置への軌跡は第9図の示したよう
に、カンティレバー(B)の支持位置を中心とする円弧
のうち、揺動角(θ)に対する上下方向の変位量(L1
(L2)の大きい領域で被制動面の外周側から内周方向に
向かう内向き円弧の軌跡をとることになる。このため、
制動の繰返しによりブレーキシューの制動面(K)が摩
耗する場合、第8図に示した一般的なブレーキシューを
用いると、前記円弧軌跡に沿ってブレーキシュー(D)
の上面側が第7図に鎖線で示すように摩耗することにな
り、この結果、制動面(K)のリム(R)との接触面積
が漸次減少し、制動力が大きく低下する問題があるばか
りでなく、前記制動面(K)の被制動面との接触面積が
漸次減少すると制動時の摩耗量が大きくなり、それだけ
ブレーキシュー(D)の耐久性が悪くなる問題があっ
た。また、前記制動面(K)の被制動面との接触面積の
減少により、被制動面に押圧したブレーキシュー(D)
が、被制動面に対し車輪リム(R)の中心側に大きく変
位して前記被制動面から外れることになり、この被制動
面から外れたブレーキシュー(D)がスポーク部分に突
入して、スポークが破損することになる問題もある。
本考案は、前記した構造のカンティレバーブレーキにお
ける問題点に鑑みなされたものであって、制動の繰返し
によりシューシューの制動面が摩耗しても、制動面の被
制動面との接触面積を補償できて、制動面の摩耗による
制動力の低下を小さくできると共に、ブレーキシューの
耐久性を高めることができ、更に、ブレーキシューの被
制動面からの外れを防止でき、それでいて、摩耗時にお
ける非制動位置への戻りに支障を与えることのないカン
ティレバーブレーキを提供することを主な目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上記目的を達成するために、直付台座に対し
揺動自由に支持するカンティレバー(2)を備え、この
カンティレバー(2)における前記直付台座への支持位
置に対し上方部位にシュー取付部(21)を設けると共
に、前部に車輪リムの被制動面と接触する制動面(31)
をもったブレーキシュー(3)を設けて、このブレーキ
シュー(3)の後部に突設する取付軸(42)を前記取付
部(21)に前後移動可能で、かつ、前記取付軸(42)と
直交する軸周りに回動可能に取付けて、制動時、前記制
動面(31)を前記車輪リムの被制動面と面接触するよう
に成し、かつ、前記ブレーキシュー(3)を、前記制動
面(31)が前記車輪リムの被制動面と面接触する制動位
置と前記被制動面から離反する非制動位置との範囲にお
いて、該ブレーキシュー(3)の前部から後部に亘る全
体が前記直付台座に対し該直付台座の上下方向に重なら
ないように前記車輪リム側に変位させて配置したカンテ
ィレバーブレーキであって、前記取付軸(42)に対し上
下に位置する前記ブレーキシュー(3)の上面と下面と
のうち、上面を、前記制動面(31)と反対方向に向かっ
て上方側に膨出させて、前記制動面(31)の上下端縁か
ら前記取付軸(42)と平行に延出する上下の平行線に対
し上面側のシュー厚さを、下面側のシュー厚さに対し前
記取付部(21)の方向に向かって順次増大する厚肉と
し、この厚肉部により前記制動面(31)の前記被制動面
への接触面積を補償する制動補償部(32)を形成したも
のである。
(作用) カンティレバー(2)における前記直付台座への支持位
置に対し上方部位にシュー取付部(21)を設けると共
に、ブレーキシュー(3)に設ける取付軸(42)を前後
移動可能で、かつ、該取付軸(42)と直交する軸周りに
回動可能に取付けて、制動時、前記制動面(31)を車輪
リムの被制動面と面接触するように成すと共に、前記ブ
レーキシュー(3)を、その制動位置と非制動位置との
範囲において、該ブレーキシュー(3)の全体が、前記
カンティレバー(2)を支持する直付台座の上下方向に
重ならないように、前記直付台座に対し車輪リム側に変
位させて配設している構造のカンティレバーブレーキに
おいては、前記ブレーキシュー(3)が直付台座に対し
車輪リム側に大きく突出状に変位することになるから、
制動時、ブレーキシュー(3)の制動位置から非制動位
置への軌跡は第6図に示したように、カンティレバー
(2)の支持位置を中心とする円弧状のうち、揺動角
(θ)に対する上下方向の変位量(L1)(L2)の大きい
領域で円弧軌跡をとることになる。このため、制動の繰
返しにより制動面が摩耗する場合、第8図に示すような
一般的なブレーキシューを用いると、前記円弧軌跡に沿
ってブレーキシュー(3)の上面側が第7図のように摩
耗することになり、被制動面に対する接触面積が漸次減
少し、制動力が大きく低下するし、また、制動面の減少
が多くて、ブレーキシュー(D)の耐久性が悪くなる
し、また、ブレーキシュー(D)が被制動面から外れて
スポーク部分に突入して、スポークを破損することにな
るのであるが、前記取付軸(42)に対し上下に位置する
前記ブレーキシュー(3)の上面と下面とのうち、上面
を、前記制動面(31)と反対方向に向かって上方側に膨
出させて、前記制動面(31)の上下端縁から取付軸(4
2)と平行に延出する上下の平行線に対し上面側のシュ
ー厚さを、下面側のシュー厚さに対し、前記シュー取付
部(21)の方向に向かって順次増大する厚肉とし、この
厚肉部により制動面(31)の被制動面への接触面積を補
償する制動補償部(32)を形成したのであるから、常に
制動面を被制動面に面接触させて制動を有効に行えなが
ら、制動の繰返しにより前記制動面(31)が摩耗して
も、該制動面(31)の被制動面への接触面積の減少が効
果的に補償されて被制動面との接触面積の減少が低く抑
えられるのであり、従って、制動面の摩耗による制動力
の低下を小さくできるのであり、しかも、制動面の減少
が少ないから制動時の摩耗量も少なくでき、それだけブ
レーキシューの耐久性を向上できるのであり、また、ブ
レーキシューの被制動面からの外れも防止できるのであ
る。
また、制動面(31)の上下端縁から取付軸(42)と平行
に延出する上下の平行線に対し上面側のシュー厚さを、
下面側のシュー厚さに対し厚肉とし、下面側は肉薄とし
て、上面側に接触面積を補償する制動補償部(32)を設
けているから、制動の繰返しにより制動面(31)が摩耗
して、前記制動補償部(32)で接触面積が補償される場
合、制動面(31)の下部側に、ブレーキシューの制動位
置から非制動位置への円弧軌跡に沿って制動面(31)に
対し前方に突出するようにできる非摩耗部(3c)は、下
面側のシュー厚さを上面側のシュー厚さと同じにした場
合に比べて第3図鎖線のように肉薄状になり、しかも、
この非摩耗部(3c)は、ブレーキシューの弾性特性と相
俟って比較的軟らかいのであり、従って、ブレーキシュ
ーの制動面(31)が被制動面(R1)に強力に押圧されて
該制動面部分がほんのわずかに弾性変形している第3図
の制動位置において、被制動面(R1)に押圧されていな
い非摩耗部(3c)が通常なら車輪リム(R)の内周角部
(R2)に当接しない前記円弧軌跡の位置よりもほんのわ
ずかに車輪リム(R)側に位置している制動状態から制
動面(31)の押圧が解除されて非制動位置に複動しよう
とするとき、前記非摩耗部(3c)の基端上面部分(3d)
が車輪リム(R)の内周角部(R2)に一瞬間当っても、
この非摩耗部(3c)は比較的軟らかいがために前記内周
角部(R2)から瞬時に離反し易くなるのである。即ち、
ブレーキシューの上面側と下面側との両方を膨出させて
上面側肉厚と下面側肉厚とが同じ肉厚の厚肉となるよう
にした場合、前記したように制動面(31)の下部側に前
記円弧軌跡に沿ってできる非摩耗部(3c)が、下面側を
膨出させない場合に比べて厚肉になり、しかも、この非
摩耗部(3c)は比較的硬くなるから、ブレーキシューの
制動面(31)が被制動面(R1)に強力に押圧されて該制
動面部分がほんのわずかに弾性変形している制動位置に
おいて、被制動面(R1)に押圧されていない非摩耗部
(3c)が通常なら前記内周角部(R2)に当接しない前記
円弧軌跡の位置よりもほんのわずかに車輪リム(R)側
に位置している制動状態から制動面(31)の押圧が解除
されて非制動位置に複動しようとするとき、硬い非摩耗
部(3c)の基端上面部分(3d)が車輪リム(R)の内周
角部(R2)に一瞬間に当ると、この非摩耗部(3c)は比
較的硬いがために前記内周角部(R2)から瞬時に離反し
にくくなり、それだけブレーキシューが非制動位置へ瞬
時に戻りにくくなるであるが、前記した如く制動面(3
1)下部側の非摩耗部(3c)が第3図鎖線のように肉薄
状であると、この非摩耗部(3c)がブレーキシューの弾
性特性と相俟って比較的軟らかいから、前記したように
制動面(31)の押圧が解除されて非制動位置に複動しょ
うとするとき、非摩耗部(3c)の基端上面部分が車輪リ
ム(R)の内周角部(R2)に一瞬間に当っても、この非
摩耗部(3c)は前記内周角部(R2)から瞬時に離反し易
くなるのであり、それだけ制動解除を早くできるのであ
る。
(実施例) 図示したものは、自転車の前ホーク(H)に固定する1
対の直付台座(1)(1)の筒軸(11)(11)に1対の
カンティレバー(2)(2)を揺動自由に支持し、これ
らカンティレバー(2)(2)における前記筒軸(11)
(11)への支持位置に対し上方部位にシュー取付部(2
1)(21)を設け、前部に車輪リム(R)の被制動面(R
1)(R1)と接触する制動面(31)(31)をもったブレ
ーキシュー(3)(3)を設けて、これらブレーキシュ
ー(3)(3)の後部を、取付軸(42)をもったシュー
ホルダー(4)(4)に保持する一方、前記シュー取付
部(21)(21)に、基部に貫通孔をもち、先端部にねじ
部をもった締付軸(5)を回動可能に挿入し、該締付軸
(5)の前記貫通孔に前記シューホルダ(4)(4)の
取付軸(42)(42)を前記ブレーキシュー(3)(3)
の前後方向に移動可能に挿入し、前記締付軸(5)
(5)の先端ねじ部に螺合するナット(8)(8)の締
付けによって、前記取付軸(42)を、前記ブレーキシュ
ー(3)の前後方向に移動可能で、かつ、前記取付軸
(42)と直交する軸周りに回動可能に取付け、前記シュ
ーホルダー(4)(4)を前記シュー取付部(21)(2
1)に固定すると共に、前記ブレーキシュー(3)
(3)を、前記制動面(31)(31)が車輪リム(R)の
被制動面(R1)(R1)と面接触する制動位置と前記制動
面から離反する非制動位置との範囲において、該ブレー
キシュー(3)(3)の前部から後部に亘る全体が前記
直付台座(1)(1)に対し該直付台座(1)(1)の
上下方向に重ならないように前記車輪リム(R)側に変
位させて配置している。また、前記直付台座(1)
(1)とカンティレバー(2)(2)との間にコイル状
のリターンばね(6)(6)を介装し、前記カンティレ
バー(2)(2)の遊端に、掛止具を介して吊ワイヤ
(7)の両端を取付けており、この吊ワイヤ(7)のセ
ンターに連結金具を介して連結する操作ワイヤ(W)を
牽引することにより、前記ブレーキシュー(3)(3)
を、前記カンティレバー(2)(2)の支持位置を軸心
として前記ばね(6)(6)に抗して第1図矢印X方向
に回転させ、制動操作の解除により前記ブレーキシュー
(3)(3)を、前記ばね(6)(6)の復元力で第1
図矢印Y方向に可動させるようにしている。
前記カンティレバー(2)(2)は、中間を屈曲したベ
ルクランクから成り、その中間屈曲部を、前記筒軸(1
1)(11)に回転自由に支持すると共に、一端に保持孔
(22)(22)を設けて、これら保持孔(22)(22)に前
記締付軸(5)(5)を回動可能に挿通し、該締付軸
(5)(5)の先端にナット(8)(8)を螺合するこ
とにより、前記シューホルダー(4)(4)を介して前
記ブレーキシュー(3)(3)をカンティレバー(2)
(2)に取付け、また他端の掛止部(23)(23)に前記
吊ワイヤ(7)の両端を支持している。
しかして、本考案は、上記のような構成をなすカンティ
レバーブレーキにおいて、第1〜第4図に示すように、
前記取付軸(42)(42)に対し上下に位置する前記ブレ
ーキシュー(3)(3)の上面(3a)(3a)と下面(3
b)(3b)とのうち、上面(3a)(3a)を、第4図の非
膨出部位(3e)に対し前記制動面(31)(31)と反対方
向に向かって上方側に膨出させて、前記制動面(31)
(31)の上下端縁から前記取付軸(42)(42)と平行に
延出する上下の平行線に対し上面側のシュー厚さを、下
面側のシュー厚さに対し前記取付部(42)(42)の方向
に向かって順次増大する厚肉とし、この厚肉部により前
記制動面(31)(31)の前記被制動面(R1)(R1)への
接触面積を補償する制動補償部(32)(32)を形成した
のである。
以上の構成において、前記制動補償部(32)(32)は、
ブレーキシュー(3)(3)の回転軸心(O)(O)を
支点とする曲率半径に沿って形成し、ブレーキシュー
(3)(3)の摩耗による前記制動面(31)(31)の被
制動面(R1)(R1)との接触面積減少を補償する如く成
すのである。又、前記制動補償部(32)(32)は、ブレ
ーキシュー(3)(3)の全長に亘って設けるのである
が、その他長さ方向端部又は中間部を残して設けてもよ
い。
又、前記制動補償部(32)(32)の表面は図示した如く
円弧面とする他、平坦面としてもよい。
又、前記シューホルダー(4)(4)は、第5図に示す
如く底面に貫通孔(41a)(41a)をもった箱形のホルダ
ー本体(41)(41)と、一端側中間部に鍔をもった取付
軸(42)(42)とから成り、これら取付軸(42)(42)
の一端を前記貫通孔(41a)(41a)に挿嵌し、前記取付
軸(42)(42)の一端縁をカシメ加工して前記ホルダー
本体(41)(41)と取付軸(42)(42)とを一体に結合
している。そして、前記ホルダー本体(41)(41)を芯
材として埋込成形により前記ブレーキシュー(3)
(3)を成形している。
本実施例に係るカンティレバーブレーキは上記のような
構成、つまり、前記ブレーキシュー(3)(3)が直付
台座に対し車輪リム側に大きく突出状に変位する構成と
しているのであるから、制動時、ブレーキシュー(3)
(3)の制動位置から非制動位置への軌跡は第6図に示
したように、カンティレバー(2)(2)の支持位置を
中心とする円弧のうち、揺動角(θ)に対する上下方向
の変位量(L1)(L2)の大きい領域で円弧軌跡をとるこ
とになる。このため、制動を繰返すと、前記円弧軌跡に
沿ってブレーキシュー(3)(3)の上面側が漸次摩耗
してくるが、この上面(3a)(3a)は、前記制動面(3
1)(31)と反対方向に向かって上方側に膨出させて、
前記制動面(31)(31)の上下端縁から取付軸(42)
(42)と平行に延出する上下の平行線に対し上面側のシ
ュー厚さを、下面側のシュー厚さに対し、前記シュー取
付部(21)(21)の方向に向かって順次増大する厚肉と
し、この厚肉部により制動面(31)(31)の被制動面へ
の接触面積を補償する制動補償部(32)(32)を設けて
いるので、第3図に鎖線で示すように、制動面(31)
(31)の被制動面(R1)との接触面積がほとんど変ら
ず、接触面積の減少を最小にでき、制動力の低下を防止
できるのである。
また、前記制動面(31)(31)の被制動面(R1)との接
触面積を多く確保できるので、即ち、制動面の減少を少
なくできるので1回の制動時の摩耗量を少なくでき、そ
れだけブレーキシュー(3)(3)の耐久性が向上する
のである。
また、前記制動面(31)(31)の被制動面(R1)との接
触面積を多く確保できるので、制動時にブレーキシュー
(3)(3)が、被制動面(R1)から外れるのを防止で
きるのである。
尚、前記カンティレバー(2)(2)のシュー取付部
(21)(21)に設ける保持孔(22)(22)を、上下方向
に延びる長孔にして、ブレーキシュー(3)(3)が摩
耗した場合に、シューホルダー(4)(4)を上方に移
動するようにすると、ブレーキシュー(3)(3)の制
動面(31)(31)部分が偏摩耗になるのを防止できる利
点がある。
(考案の効果) 以上の如く本考案は、前部に車輪リムの被制動面と接触
する制動面(31)をもったブレーキシュー(3)の後部
に突設する取付軸(42)を、カンティレバー(2)のシ
ュー取付部(21)に前後移動可能で、かつ、前記取付軸
(42)と直交する軸周りに回動可能に取付けてブレーキ
シュー(3)の制動面を車輪リムの被制動軸と面接触す
るようにし、しかも、ブレーキシュー(3)がその制動
位置と非制動位置との範囲において、該ブレーキシュー
(3)の前部から後部に亘る全体が、前記カンティレバ
ー(2)を支持する直付台座の上下方向に重ならないよ
うに、前記直付台座に対し車輪リム側に変位している構
造のカンティレバーブレーキにおいて、前記取付軸(4
2)に対し上下に位置する前記ブレーキシュー(3)の
上面と下面とのうち、上面を、前記制動面(31)と反対
方向に向かって上方側に膨出させて、前記制動面(31)
の上下端縁から取付軸(42)と平行に延出する上下の平
行線に対し上面側のシュー厚さを、下面側のシュー厚さ
に対し、前記シュー取付部(21)の方向に向かって順次
増大する厚肉とし、この厚肉部により制動面(31)の被
制動面への接触面積を補償する制動補償部(32)を形成
したのであるから、常に制動面を被制動面に面接触させ
て制動を有効に行えながら、制動の繰返しにより前記制
動面(31)が摩耗しても、該制動面(31)の被制動面へ
の接触面積の減少が効果的に補償されて被制動面との接
触面積の減少が低く抑えられるのであり、従って、制動
面の摩耗による制動力の低下を小さくできるのであり、
しかも、制動面の減少が少ないから、制動時の摩耗量を
少なくでき、それだけブレーキシューの耐久性を向上で
きるのであり、また、ブレーキシューの被制動面からの
外れも防止できるのである。
また、制動面(31)の上下端縁から取付軸(42)と平行
に延出する上下の平行線に対し上面側のシュー厚さを、
下面側のシュー厚さに対し厚肉とし、下面側は肉薄とし
て、上面側に接触面積を補償する制動補償部(32)を設
けているから、制動の繰返しにより制動面(31)が摩耗
して、前記制動補償部(32)で接触面積が補償される場
合、制動面(31)の下部側に、ブレーキシューの制動位
置から非制動位置への円弧軌跡に沿って制動面(31)に
対し前方に突出するようにできる非摩耗部(3c)は、下
面側のシュー厚さを上面側のシュー厚さと同じにした場
合に比べて第3図鎖線のように肉薄状になり、しかも、
この非摩耗部(3c)は、ブレーキシューの弾性特性と相
俟って比較的軟らかいのであり、従って、ブレーキシュ
ーの制動面(31)が被制動面(R1)に強力に押圧されて
該制動面部分がほんのわずかに弾性変形している第3図
の制動位置において、被制動面(R1)に押圧されていな
い非摩耗部(3c)が通常なら車輪リム(R)の内周角部
(R2)に当接しない前記円弧軌跡の位置よりもほんのわ
ずかに車輪リム(R)側に位置している制動状態から制
動面(31)の押圧が解除されて非制動位置に複動しよう
とするとき、前記非摩耗部(3c)の基端上面部分(3d)
が車輪リム(R)の内周角部(R2)に一瞬間当っても、
この非摩耗部(3c)が比較的軟らかいがために前記内周
角部(R2)から瞬時に離反し易くなるのである。即ち、
ブレーキシューの上面側と下面側との両方を膨出させて
上面側肉厚と下面側肉厚とが同じ肉厚の厚肉となるよう
にした場合、前記したように制動面(31)の下部側に前
記円弧軌跡に沿ってできる非摩耗部(3c)が、下面側を
膨出させない場合に比べて厚肉になり、しかも、この非
摩耗部(3c)は比較的硬くなるから、ブレーキシューの
制動面(31)が被制動面(R1)に強力に押圧されて該制
動面部分がほんのわずかに弾性変形している制動位置に
おいて、被制動面(R1)に押圧されていない非摩耗部
(3c)が通常なら前記内周角部(R2)に当接しない前記
円弧軌跡の位置よりもほんのわずかに車輪リム(R)側
に位置している制動状態から制動面(31)の押圧が解除
されて非制動位置に複動しようとするとき、硬い非摩耗
部(3c)の基端上面部分(3d)が車輪リム(R)の内周
角部(R2)に一瞬間に当ると、この非摩耗部(3c)は比
較的硬いがために前記内周角部(R2)から瞬時に離反し
にくくなり、それだけブレーキシューが非制動位置へ瞬
時に戻りにくくなるのであるが、前記した如く制動面
(31)下部側の非摩耗部(3c)が第3図鎖線のように肉
薄状であると、この非摩耗部(3c)がブレーキシューの
弾性特性と相俟って比較的軟らかいから、前記したよう
に制動面(31)の押圧が解除されて非制動位置に複動し
ようとするとき、非摩耗部(3c)の基端上面部分が車輪
リム(R)の内周角部(R2)に一瞬間に当っても、この
非摩耗部(3c)は前記内周角部(R2)から瞬時に離反し
易くなるのであり、それだけ制動解除を早くできるので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例を示す正面図、第2図は縦
断側面図、第3図は要部の拡大正面図、第4図は要部の
斜視図、第5図は要部の横断面図、第6図はブレーキの
シューの非制動位置から制動位置までの移動軌跡を示す
説明図、第7図は従来例ブレーキのシュー部分の正面
図、第8図は従来例ブレーキの正面図、第9図は実公昭
55−47740号公報に記載された一般的なカンティレバー
ブレーキにおけるブレーキシューの非制動位置から制動
位置までの移動軌跡を示す説明図、第10図は実公昭42−
16087号公報に記載されたカンティレバーブレーキにお
けるブレーキシューの非制動位置から制動位置までの移
動軌跡を示す説明図である。 (2)……カンティレバー (21)……シュー取付部 (3)……ブレーキシュー (31)……制動面 (32)……制動補償部 (42)……取付軸

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】直付台座に対し揺動自由に支持するカンテ
    ィレバー(2)を備え、このカンティレバー(2)にお
    ける前記直付台座への支持位置に対し上方部位にシュー
    取付部(21)を設けると共に、前部に車輪リムの被制動
    面と接触する制動面(31)をもったブレーキシュー
    (3)を設けて、このブレーキシュー(3)の後部に突
    設する取付軸(42)を前記取付部(21)に前後移動可能
    で、かつ、前記取付軸(42)と直交する軸周りに回動可
    能に取付けて、制動時、前記制動面(31)を前記車輪リ
    ムの被制動面と面接触するように成し、かつ、前記ブレ
    ーキシュー(3)を、前記制動面(31)が前記車輪リム
    の被制動面と面接触する制動位置と前記被制動面から離
    反する非制動位置との範囲において、該ブレーキシュー
    (3)の前部から後部に亘る全体が前記直付台座に対し
    該直付台座の上下方向に重ならないように前記車輪リム
    側に変位させて配置したカンティレバーブレーキであっ
    て、前記取付軸(42)に対し上下に位置する前記ブレー
    キシュー(3)の上面と下面とのうち、上面を、前記制
    動面(31)と反対方向に向かって上方側に膨出させて、
    前記制動面(31)の上下端縁から前記取付軸(42)と平
    行に延出する上下の平行線に対し上面側のシュー厚さ
    を、下面側のシュー厚さに対し前記取付部(21)の方向
    に向かって順次増大する厚肉とし、この厚肉部により前
    記制動面(31)の前記被制動面への接触面積を補償する
    制動補償部(32)を形成していることを特徴とするカン
    ティレバーブレーキ。
JP1986059085U 1986-04-18 1986-04-18 カンティレバ−ブレ−キ Expired - Lifetime JPH0727274Y2 (ja)

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JPS62170393U JPS62170393U (ja) 1987-10-29
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JPS5027442Y2 (ja) * 1971-09-14 1975-08-15
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