JPH07272635A - カラー受像管 - Google Patents

カラー受像管

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JPH07272635A
JPH07272635A JP5927294A JP5927294A JPH07272635A JP H07272635 A JPH07272635 A JP H07272635A JP 5927294 A JP5927294 A JP 5927294A JP 5927294 A JP5927294 A JP 5927294A JP H07272635 A JPH07272635 A JP H07272635A
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JP
Japan
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stud pin
elastic support
fitting
diameter end
vicinity
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JP5927294A
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English (en)
Inventor
Kazufumi Kobayashi
和文 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラー受像管のビームランディング特性を良
好にすること。 【構成】 シャドウマスクがパネルに設けられたスタッ
ドピンとマスクフレームに取付けられた弾性支持体の嵌
合孔との嵌合により支持されてなるカラー受像管におい
て、スタッドピン36の少なくとも弾性支持体33の嵌合孔
36との嵌合部を横断面非円形状に形成し、弾性支持体の
嵌合孔にスタッドピンの短径端近傍およびその他の部分
に係合する複数個の係合片43a 43c を設け、そのスタ
ッドピンの短径端近傍の係合片43a の幅を最も大きく形
成した。 【効果】 外部衝撃によるスタッドピンに対する弾性支
持体の回転を自動的に元の状態に復帰させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管に係
り、特に外部衝撃などによるシャドウマスクの変位を防
止したカラー受像管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、ほぼ矩形状のパ
ネルの内面に形成された3色蛍光体層からなる蛍光体ス
クリーンに対向して、ほぼ矩形状のシャドウマスクが配
置され、このシャドウマスクを介して、電子銃から放出
された3電子ビームにより蛍光体スクリーンを走査する
ことにより、カラー画像を表示する構造に形成されてい
る。
【0003】上記蛍光体スクリーン上に描かれるカラー
画像の色純度を良好にするためには、3色蛍光体層に対
する3電子ビームのランディングを正しくする必要があ
る。そのためには、常にシャドウマスクと蛍光体スクリ
ーンとを所定の位置関係に保持することが必要である。
しかし一般にシャドウマスクは、電子ビームの衝突によ
り主として放射方向に熱膨張変位し、蛍光体スクリーン
との位置関係がずれる。このシャドウマスクの熱膨張変
位を補償するため、特公昭46−4104号公報には、
図7に示すように、シャドウマスク1の四隅部に弾性支
持体2を取付けて、パネル3の四隅部に固定した支持構
造が示されている。このマスク支持手段によれば、シャ
ドウマスク1が放射方向に熱膨張するとき、一点鎖線で
示したようにシャドウマスク1を蛍光体スクリーン4に
近づける方向に押上げて、3色蛍光体層に対するビーム
ランディングのずれを補正し、色純度の劣化を防止す
る。
【0004】この補正原理に基づいて設計される弾性支
持体2として、図8に示すように、スプリング材を傾斜
部5をもつZ字状に折曲げて、その一端部をシャドウマ
スク1のマスク本体6の周辺部に取付けられたマスクフ
レーム7に溶接し、他端部に設けられた嵌合孔をパネル
3の四隅部に設けられたスタッドピン8に着脱自在に嵌
合する構造にしたものがある。しかしこの構造について
は、カラー受像管の製造工程(主として蛍光体スクリー
ン形成工程)でのシャドウマスク1の着脱時に、破線で
示すように押し曲げることにより生ずる撓み応力が一端
部側の折曲部9に集中し、シャドウマスク1の着脱の繰
返しにより、その折曲部9が塑性変形して、元の形状に
戻らなくなる永久変形が生じ、パネル3とシャドウマス
ク1との位置関係が変化するという問題がある。
【0005】このような弾性支持体2の改良構造とし
て、図9に示す弾性支持体2がある。この弾性支持体2
は、1枚のスプリング材を折曲げて、相対向する固定部
10、係止部11、これら固定部10および係止部11
を連結する傾斜部5を一体に成形し、ほぼV字状に形成
したものであり、その固定部10をマスクフレーム7に
溶接し、係止部11に設けられた嵌合孔をパネル3の四
隅部に設けられたスタッドピン8に着脱自在に嵌合する
ものとなっている。この一体成形の弾性支持体2では、
シャドウマスク1の着脱時に破線で示すように押し曲げ
たとき、マスクフレーム7との溶接点12から固定部1
0側の折曲部9を含む比較的広い部分が曲がるため、撓
み応力の集中が緩和され、元の形状に戻らなくなる永久
変形を低減することが可能である。しかしこの弾性支持
体2のように、一枚のスプリング材を折曲げ成形する
と、外部衝撃に弱いという問題がある。
【0006】すなわち、カラー受像管に外部衝撃が加わ
り、図10(a)に示すように、パネルに設けられたス
タッドピンを介して嵌合孔13部分に矢印で示す衝撃力
F1が加わると、マスクフレームに溶接された固定部1
0側に矢印で示す応力F2 が作用し、同(b)に一点鎖
線で示したねじれ変形をおこす。この変形は、主として
固定部10側の折曲部9でおこり、同(c)に拡大して
示す折曲部9の弧の半径rが、応力F2 方向に位置する
側端部14a では小さくなり、もう一つの側端部14b
で大きくなるためである。
【0007】この固定部10側の折曲部9での変形を低
減する構造として、図11(a)に示すように、マスク
フレームに溶接される固定部10とスタッドピンに嵌合
する係止部11および傾斜部5からなる係止側とを別々
に成形し、これらを溶接して一体化したものがある。こ
の構造によれば、固定部10側の強度が増強され、外部
衝撃によりスタッドピンを介して嵌合孔13部分に矢印
で示す衝撃力F1 が加わったとき、マスクフレームに溶
接された固定部10に矢印で示す応力F2 が作用するた
めに生ずるねじれ変形は小さくすることができる。しか
しこの弾性支持体2でも、同(b)に一点鎖線で示すよ
うに、依然として変形は生ずる。
【0008】この弾性支持体2の変形は、永久変形では
なく、変形の原因を解除することにより、元の状態に復
帰することが判明した。すなわち、この弾性支持体2で
は、図12(a)に示すように、外部衝撃により固定部
と係止部側との溶接部にねじれ変形が発生するととも
に、スタッドピン8に対して弾性支持体の係止部11が
矢印で示すように回転して、嵌合孔に設けられた係合片
16がスタッドピン8に食込み、元の状態に戻らないた
めである。この係合片16のスタッドピン8への食込み
は、同(b)に示すように、スタッドピン8の傷跡17
が発生することで確認されている。なおこの弾性支持体
2の変形は、弾性支持体2に軽い衝撃を加えることで解
消され、変形のない元の状態に復帰する。
【0009】この弾性支持体2が外部衝撃により一時的
に変形しても、自動的に変形のない元の状態に復帰する
ようにするためには、固定部10および係止部側を構成
する各スプリング材の板厚を厚くすればよいが、スプリ
ング材の板厚を厚くすると、スタッドピン8に対する弾
性支持体2の嵌合圧が増大し、スタッドピン8に対する
係合片14の食込みが大きくなり、結果的に弾性支持体
2の変形は減少せず、むしろ大きくなる場合もある。ま
たスタッドピン8に対する弾性支持体2の嵌合圧が増大
し、マスク本体が変形する。さらにカラー受像管の製造
工程でのシャドウマスクの着脱の作業性が大幅に低下す
るなどの問題が生ずる。
【0010】逆に固定部10および係止部側を構成する
各スプリング材の板厚を薄くすると、スタッドピン8に
対する係合片14の食込みは軽減できるが、固定部10
と係止部側との溶接部の強度が低下して永久変形が生
じ、元の状態に復帰しなくなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ほぼ矩
形状シャドウマスクのマスクフレームの四隅部に弾性支
持体を取付けて、これをパネルの四隅部に固定するマス
ク支持手段により、シャドウマスクの熱膨張変位を補償
するようにしたカラー受像管がある。この弾性支持体持
の具体的な構造として、既に各種のものが知られている
が、そのいずれも、外部衝撃やシャドウマスクの着脱時
の押曲げなどにより、マスクフレーム取付部側に変形が
生ずる。特にマスクフレームに溶接される固定部とスタ
ッドピンに嵌合する係止部および傾斜部からなる係止部
側とを別々に成形し、それらを溶接して一体化したもの
については、マスクフレーム取付部側の強度が増強さ
れ、変形を小さくかつ永久変形でない変形とすることが
できる。しかしこの弾性支持体については、外部衝撃に
より弾性支持体が回転したままスタッドピンに嵌合し、
固定部と係止部側との溶接部に生ずるねじれ変形ととも
に、嵌合孔に設けられた係合片がスタッドピンに食込
み、そのままでは元の状態に戻らなくなるという問題が
ある。
【0012】この弾性支持体が上記のように外部衝撃に
より一時的に変形しても、自動的に元の状態に復帰する
ようにするためには、固定部および係止部側を構成する
各スプリング材の板厚を厚くすればよいが、スプリング
材の板厚を厚くすると、スタッドピンに対する弾性支持
体の嵌合圧が増大し、スタッドピンに対する係合片の食
込みが大きくなり、結果的に弾性支持体の変形は減少せ
ず、むしろ大きくなる場合がある。またスタッドピンに
対する弾性支持体の嵌合圧の増大により、マスク本体が
変形する。さらにカラー受像管の製造工程でのシャドウ
マスクの着脱の作業性が大幅に低下するなどの問題が生
ずる。逆に固定部および係止部側を構成する各スプリン
グ材の板厚を薄くすると、スタッドピンに対する係合片
の食込みは軽減できるが、固定部と係止部側との溶接部
の強度が低下して永久変形が生じ、元の状態に復帰しな
くなる。
【0013】そのため、従来のシャドウマスクを支持す
る弾性支持体は、耐衝撃特性とカラー受像管の製造工程
でのシャドウマスクの着脱の作業性とを備えた妥協的な
設計を余儀なくされている。
【0014】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、外部衝撃やシャドウマスクの着脱時の押し
曲げなどにより弾性支持体が永久変形をおこさず、良好
なランディング特性が得られるカラー受像管を構成する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】パネルの内面に形成され
た蛍光体スクリーンに対向して多数の電子ビーム通過孔
の形成されたマスク本体の周辺部にマスクフレームの取
付けられたシャドウマスクが配置され、このシャドウマ
スクがパネルに設けられたスタッドピンとマスクフレー
ムに取付けられた弾性支持体の嵌合孔との嵌合によりパ
ネルに支持されてなるカラー受像管において、スタッド
ピンの少なくとも弾性支持体の嵌合孔の嵌合部を横断面
非円形状に形成するとともに、弾性支持体の嵌合孔にス
タッドピンの嵌合部の短径端近傍および短径端近傍以外
の部分に係合する複数個の係合片を設け、そのスタッド
ピンの短径端近傍に係合する係合片の幅を最も大きく形
成した。
【0016】さらに、弾性支持体の嵌合孔をスタッドピ
ンの嵌合部に対応した類似の非円形状に形成し、この嵌
合孔にスタッドピンの嵌合部の短径端近傍および短径端
近傍以外の部分に係合する複数個の係合片を設け、その
スタッドピンの短径端近傍に係合する係合片の幅を短径
端近傍以外の部分に係合する係合片の幅よりも大きく形
成した。
【0017】
【作用】上記のように構成すると、外部衝撃が加わった
場合、弾性支持体の嵌合孔に設けられた複数個の係合片
のうち、スタッドピンの嵌合部の短径端近傍に係合する
係合片には、短径端近傍以外の部分に係合する係合片よ
りも大きな回転応力が加わるが、短径端近傍に係合する
係合片の幅を最も大きく、また短径端近傍以外の部分に
係合する係合片の幅よりも大きく形成することにより、
その回転応力を軽減でき、スタッドピンに対する係合片
の食込みを防止でき、弾性支持体にねじれ変形が生じて
も、自動的に元の状態に復帰させることができる。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0019】図3にその一実施例であるカラー受像管を
示す。このカラー受像管は、周辺部にスカート部20が
設けられたほぼ矩形状のパネル21およびこのパネル2
1のスカート部20に接合された漏斗状のファンネル2
2からなる外囲器を有し、そのパネル21の内面に、
青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スク
リーン23が形成されている。またこの蛍光体スクリー
ン23に対向して、パネル21の内側にほぼ矩形状のシ
ャドウマスク24が後述するマスク支持手段により支持
されている。このシャドウマスク24は、多数の電子ビ
ーム通過孔が形成され、上記蛍光体スクリーン23と所
定間隔離れて対向するほぼ矩形状のマスク本体25とこ
のマスク本体25の周辺部に取付けられた断面L字形の
ほぼ矩形状のマスクフレーム26とからなる。このマス
ク本体25は、板厚が0.2mm前後の軟鋼またはアンバ
ー材(Fe −Ni 合金)から形成され、マスクフレーム
26は、板厚が0.4〜1.2mmの軟鋼から形成されて
いる。一方、ファンネル22のネック28内に、3電子
ビーム29を放出する電子銃30が配置されている。そ
して、この電子銃30から放出される3電子ビーム29
をファンネル22の外側に装着された偏向装置(図示せ
ず)の発生する磁界により偏向し、上記シャドウマスク
24を介して蛍光体スクリーン23を水平、垂直走査す
ることにより、カラー画像を表示する構造に形成されて
いる。
【0020】上記マスク支持手段は、パネル21のスカ
ート部20の四隅部の内面に設けられたスタッドピン3
2とマスクフレーム26の四隅部の外側面に取付けられ
た弾性支持体33とからなる。
【0021】その弾性支持体33は、図1に示すよう
に、断面L字形のマスクフレームの外側面に取付けられ
る固定部35と、スタッドピン32に嵌合する嵌合孔3
6の形成された係止部37および傾斜部38が一体に折
曲げ成形された係止部側とを、同一板厚のスプリング材
から別々に形成し、その固定部35と傾斜部38とを溶
接して、固定部35と係止部37とが平行に対向するほ
ぼV字状に形成されたものとなっている。
【0022】一方、スタッドピン32は、図2に示すよ
うに、パネルのスカート部に埋込まれる植設部40、上
記弾性支持体の嵌合孔が嵌合する錐状の嵌合部41およ
び先端部42が順次連設された段付き柱状に形成され、
これら植設部40、嵌合部41および先端部42がそれ
ぞれ横断面楕円形状に形成されている。その断面の楕円
形状は、たとえば嵌合部41の先端部42側で、図2
(b)に示したように、短径sが4.8mm、長径lが
6.2mmとなっている。
【0023】上記弾性支持体33の嵌合孔36は、図1
に示したように上記スタッドピン32の嵌合部41の横
断面に類似した楕円形状に形成され、その内側には、ス
タッドピン32の嵌合部41の短径端近傍に係合する係
合片43a およびこの短径端近傍以外の部分に係合する
係合片43b ,43c が設けられている。これら係合片
43a 〜43c は、スタッドピン32に対する弾性支持
体33の嵌合を安定にし、かつカラー受像管の製造工程
でのシャドウマスクの着脱を円滑にするため、先端部が
固定部35方向に折曲げられている。しかもスタッドピ
ン32の嵌合部41の短短径端近傍に係合する係合片4
3a の幅wa は、短径端近傍以外の部分に係合する他の
係合片43b ,43c の幅wb よりも大きく形成されて
いる。
【0024】上記のようにシャドウマスク24を支持す
るスタッドピン32と弾性支持体33とを構成すると、
パネル21にシャドウマスク24を着脱するため、弾性
支持体33の係止部側をマスクフレーム26側に押曲げ
て撓めたとき、図4に示すように、固定部35とマスク
フレーム26との溶接点45を起点として、固定部35
と傾斜部38との溶接部付近も反るように曲がるため、
従来の弾性支持体のように特定の位置に応力が集中せ
ず、その特定位置に変形が生じても、その変形を一時的
なものとして、永久変形を防止することができる。
【0025】またスタッドピン32の嵌合部41が横断
面が楕円形状に形成され、一方、この嵌合部41に係合
する弾性支持体33の嵌合孔36に、嵌合部41の短径
端近傍に係合する係合片43a および短径端近傍以外の
部分に係合する他の係合片43b ,43c が形成されて
いるため、外部衝撃により、図11に示したように弾性
支持体の嵌合孔部分に衝撃力F1 が加わっても、スタッ
ドピン32に対する弾性支持体33の係止部37の回転
を阻止することができる。しかもスタッドピン32の嵌
合部41の短径端近傍に係合する係合片43a に短径端
近傍以外の部分に係合する他の係合片43b ,43c よ
りも大きな回転応力が加わるが、嵌合部41の短径端近
傍に係合する係合片43a の幅wa が短径端近傍以外の
部分に係合する他の係合片43b ,43c の幅wb より
も広く形成されているため、スタッドピン32の嵌合部
41への食込みは防止される。それにより、弾性支持体
33がねじれ変形をおこしたままスタッドピン32に嵌
合することがなく、自動的に元の状態に復帰するように
なる。
【0026】21インチ90度偏向カラー受像管につい
て、板厚0.4mmのSUS631Hをスプリング材とし
て、上記実施例の弾性支持体33、図10(a)に示し
た従来の弾性支持体および図11(a)に示した従来の
弾性支持体をそれぞれ製作してカラー受像管に組込み、
管軸に直交する水平方向に落下による衝撃力を加えて、
ビームランディングのずれを比較試験した結果、図10
(a)に示した弾性支持体では、ビームランディングの
ずれが102μm 、図11(a)に示した弾性支持体で
は、56μm であったが、この実施例のスタッドピン3
2と弾性支持体33との組合わせでは、12μm とビー
ムランディングのずれ大幅に低減することができた。
【0027】なお上記実施例では、弾性支持体の固定部
と係止部および傾斜部からなる係止側とを同一板厚のス
プリング材で製作したが、たとえば係止部側の板厚を
0.4mmとし、固定部の板厚を0.5mmと、それよりも
やや厚くすると、固定部と係止側とを同一板厚のスプリ
ング材で製作した場合よりも、外部衝撃に対する強度を
高めることができる。しかもシャドウマスクの着脱に対
して、弾性支持体を押曲げる力は変わらないので、シャ
ドウマスクの着脱作業を劣化させないという効果が得ら
れる。このような効果は、係止部側の板厚に対して、固
定部の板厚を1〜2倍にした場合に得られ、それよりも
固定部の板厚を厚くすると、永久変形が生じ、所期の効
果が得られなくなる。
【0028】また上記実施例では、弾性支持体の嵌合孔
に3個の係止片を設けたが、この係止片は、1個以上、
たとえば図5に示すように、スタッドピンの嵌合部の短
径端近傍および長径端近傍(短径端近傍以外の部分)に
係合する係止片43a 〜43d とし、短径端近傍に係合
する係止片43a ,43cの幅を長径端近傍に係合する
係止片43b ,43d の幅よりも大きくしてもよい。
【0029】また上記実施例では、弾性支持体の嵌合孔
をスタッドピンの嵌合部と相似の楕円形状に形成して、
その嵌合孔に係止片を設けたが、弾性支持体の嵌合孔を
たとえば円形とし、この円形の嵌合孔にスタッドピンの
楕円形状からなる嵌合部の短径端近傍および短径端近傍
以外の部分にそれぞれ係合する複数個の係止片を設けて
もよい。
【0030】また上記実施例では、スタッドピンの嵌合
部の横断面を楕円形状とし、弾性支持体の嵌合孔を相似
の楕円形状としたが、これらスタッドピンの嵌合部の横
断面形状および弾性支持体の嵌合孔は、他の非円形状で
もよく、たとえば図6に示すように、スタッドピンの嵌
合部38および弾性支持体の嵌合孔36をそれぞれほぼ
四辺形状とし、その嵌合孔36にスタッドピンの嵌合部
38の短径端近傍および長径端近傍にそれぞれ係合する
複数個の係止片43a 〜43cを設けてもよい。
【0031】また上記実施例では、弾性支持体の嵌合孔
に係止片を設けたが、スタッドピンの嵌合部の横断面形
状に対して嵌合孔を相似の非円形状とし、スタッドピン
の嵌合部に対して嵌合孔の内周が直接係止するようにし
ても、同様の効果が得られる。
【0032】なおまた上記実施例では、マスクフレーム
の四隅部に弾性支持体を取付けてシャドウマスクを支持
する場合について説明したが、この発明は、ほぼ矩形状
のマスクフレームの各辺の中間部に弾性支持体を取付け
てシャドウマスクを支持する場合にも適用できる。
【0033】
【発明の効果】パネルの内面に形成された蛍光体スクリ
ーンに対向するシャドウマスクがパネルに設けられたス
タッドピンとマスクフレームに取付けられた弾性支持体
の嵌合孔との嵌合によりパネルに支持されてなるカラー
受像管において、スタッドピンの少なくとも弾性支持体
の嵌合孔との嵌合部を横断面非円形状に形成するととも
に、このスタッドピンの嵌合部に対応して弾性支持体の
嵌合孔を類似の非円形状に形成し、またスタッドピンの
少なくとも嵌合部を横断面非円形状に形成するととも
に、弾性支持体の嵌合孔にスタッドピンの嵌合部に係合
する複数個の係合片を設け、この複数個の係合片のう
ち、スタッドピンの嵌合部の短径端近傍に係合する係合
片の幅を短径端近傍以外の部分に係合する係合片の幅よ
りも大きく形成し、さらに、弾性支持体の嵌合孔をスタ
ッドピンの嵌合部に対応して類似の非円形状に形成し、
この嵌合孔にスタッドピンの嵌合部に係合する複数個の
係合片を設け、この複数個の係合片のうち、スタッドピ
ンの嵌合部の短径端近傍に係合する係合片の幅を短径端
近傍以外の部分に係合する係合片の幅よりも大きく形成
すると、スタッドピンの少なくとも嵌合部を横断面非円
形状に形成したことにより、外部衝撃が加わっても、ス
タッドピンに対する弾性支持体の回転が抑制され、弾性
支持体に変形が生じても、自動的に元の状態に復帰させ
ることができる。特に横断面非円形状のスタッドピンに
嵌合する弾性支持体の嵌合孔に複数個の係合片を設けた
ものについては、スタッドピンの嵌合部の短径端近傍に
係合する係合片に短径端近傍以外の部分に係合する係合
片よりも大きな回転荷重がかかるが、その短径端近傍に
係合する係合片の幅を短径端近傍以外の部分に係合する
係合片の幅よりも大きく形成したことにより、その短径
端近傍に係合する係合片に加わる回転応力を軽減でき、
スタッドピンに対する係合片の食込みを防止して、弾性
支持体が変形しても、自動的に元の状態に復帰させるこ
とができる。その結果、外部衝撃によるビームランディ
ングのずれの小さいカラー受像管とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例に係る弾性支
持体を示す図、図1(b)はその嵌合孔の形状を示す図
である。
【図2】図2(a)は上記弾性支持体の嵌合孔に嵌合す
るスタッドピンの形状を示す図、図2(b)はその錐状
部の先端部側の横断面形状を示す図である。
【図3】この発明の一実施例であるカラー受像管の全体
の構成を示す図である。
【図4】上記弾性支持体の作用を説明するための図であ
る。
【図5】弾性支持体の異なる嵌合孔の構造を示す図であ
る。
【図6】スタッドピンおよび弾性支持体のさらに異なる
嵌合孔の構造を示す図である。
【図7】シャドウマスクの熱膨張によるビームランディ
ングずれの補正原理を説明するための図である。
【図8】上記ビームランディングのずれを補正する弾性
支持体の構造を示す図である。
【図9】上記ビームランディングのずれを補正する弾性
支持体の異なる構造を示す図である。
【図10】図10(a)乃至(c)はそれぞれ図9に示
した弾性支持体の外部衝撃による永久変形を説明するた
めの図である。
【図11】図11(a)および(b)はそれぞれ上記ビ
ームランディングのずれを補正するさらに異なる構造の
弾性支持体およびその外部衝撃による永久変形を説明す
るための図である。
【図12】図12(a)および(b)はそれぞれ図11
に示した弾性支持体の係止部の外部衝撃による回転を説
明するための図である。
【符号の説明】
20…スカート部 21…パネル 23…蛍光体スクリーン 24…シャドウマスク 25…マスク本体 26…マスクフレーム 32…スタッドピン 33…弾性支持体 35…固定部 36…嵌合孔 37…係止部 38…傾斜部 40…植設部 41…嵌合部 42…先端部 43a 〜43d …係止片 45…溶接点

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネルの内面に形成された蛍光体スクリ
    ーンに対向して多数の電子ビーム通過孔の形成されたマ
    スク本体の周辺部にマスクフレームが取付けられたシャ
    ドウマスクが配置され、このシャドウマスクが上記パネ
    ルに設けられたスタッドピンと上記マスクフレームに取
    付けられた弾性支持体の嵌合孔との嵌合により上記パネ
    ルに支持されてなるカラー受像管において、 上記スタッドピンは少なくとも上記弾性支持体の嵌合孔
    との嵌合部が横断面非円形状に形成され、上記弾性支持
    体の嵌合孔には上記スタッドピンの嵌合部の短径端近傍
    およびこの短径端近傍以外の部分に係合する複数個の係
    合片が設けられ、上記スタッドピンの短径端近傍に係合
    する係合片の幅が最も大きく形成されていることを特徴
    とするカラー受像管。
  2. 【請求項2】 弾性支持体の嵌合孔はスタッドピンの嵌
    合部に対応した類似の非円形状に形成され、この嵌合孔
    に上記スタッドピンの嵌合部の短径端近傍およびこの短
    径端近傍以外の部分に係合する複数個の係合片が設けら
    れ、上記スタッドピンの短径端近傍に係合する係合片の
    幅が上記短径端近傍以外の部分に係合する係合片の幅よ
    りも大きいことを特徴とする請求項1記載のカラー受像
    管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1308993C (zh) * 2004-02-10 2007-04-04 松下东芝映象显示株式会社 彩色阴极射线管

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