JPH07272242A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07272242A
JPH07272242A JP8383294A JP8383294A JPH07272242A JP H07272242 A JPH07272242 A JP H07272242A JP 8383294 A JP8383294 A JP 8383294A JP 8383294 A JP8383294 A JP 8383294A JP H07272242 A JPH07272242 A JP H07272242A
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JP
Japan
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recording
magnetic
layer
recording medium
magnetic recording
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Application number
JP8383294A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yonehara
和男 米原
Tsutomu Yashiro
勉 八代
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録方式と光記録方式の両特徴を持つ記
録面密度の高い磁気記録媒体を安価に提供する。 【構成】 非磁性基体2の表面に、室温での初期状態に
おいてはアモルファス的で磁化が小さくて加熱によって
強磁性状態の相を発現し且つその相変態が1次相転移で
熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分とするアモルフ
ァス合金を記録層3として形成した磁気記録媒体1にお
いて、前記記録層は、含有量が5at%以上で35at
%以下の範囲内のジルコニウムを或いは含有量が5at
%以上で40at%以下の範囲内のネオジムを含有す
る。これにより、磁気記録方式と光記録方式の両特徴を
持つ記録面密度の高い記録媒体を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスクや光磁気
ディスク等の磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、オーディオ、ビデオ等のデジタ
ル記録用、或いはコンピュータの周辺装置の情報メモリ
用に用いられる記録媒体、例えば磁気記録媒体の記録特
性の向上は、近年著しいものがあり、塗布形媒体に代わ
り、合金、金属酸化物等の薄膜媒体が実用化されてきて
いる。その中でも、従来の面内磁気記録方式に比べ、よ
り高密度が得られる垂直磁気記録方式が有望視され、活
発な研究開発が行なわれている。
【0003】この磁気記録方式においては、高い線密度
を実現するために、磁性膜には、面内記録ではより高保
磁力なものが求められ、垂直記録では垂直磁気異方性を
有するものに限定される。このため、記録媒体には、コ
バルトのような高価な磁性金属や、更には白金等の非常
に高価な貴金属を用いなければならなかった。また、こ
れに伴って磁気ヘッドも、より高飽和磁化を持つ材料の
探索や、新しいヘッドの開発等が要求されている。
【0004】一方、高密度記録媒体として、非常に高い
面記録密度を実現できることから、近年、光磁気ディス
クや相変化型の光ディスク等の光記録方式を用いたもの
が有望視されている。光磁気記録方式では、光の熱によ
り磁性材料の磁性が変化しなければならないと同時に、
カー効果の大きい材料が選ばれ、且つ、低ノイズを実現
するためにアモルファス的であること等が求められる。
従って、このような条件を満足させる材料も希土類金属
等の高価な材料に限られ、材料選択の範囲が狭められて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した両
記録方式の記録密度を比較すると、線密度では磁気記録
方式が、トラック密度に関しては、光記録方式が高密度
で優れている。そこで、これらの両方式の優れた点を活
用して、例えば光記録用に用いられている高精度の光サ
ーボ技術を磁気ディスクに応用して高い面密度を達成し
た記録方式も開発されている。
【0006】しかしながら、光サーボ方式では、記録基
体に予めサーボ用のピットを形成する必要があり、製造
工程が非常に複雑になるという問題点がある。このよう
に高い面密度を達成するためには、高価な金属材料或い
は貴金属材料を用いなければならず、大幅なコスト高に
なるという問題点がある。
【0007】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は安価な材料により高い記録面密度を達成することが
できる磁気記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、非磁性基
体の表面に、室温での初期状態においてはアモルファス
的で磁化が小さくて加熱によって強磁性状態の相を発現
し且つその相変態が1次相転移で熱的ヒステリシスを有
する、鉄を主成分とするアモルファス合金を記録層とし
て形成した磁気記録媒体において、前記記録層は、含有
量が5at%以上で35at%以下の範囲内のジルコニ
ウムを含有するように構成したものである。
【0009】第2の発明は、非磁性基体の表面に、室温
での初期状態においてはアモルファス的で磁化が小さく
て加熱によって強磁性状態の相を発現し且つその相変態
が1次相転移で熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分
とするアモルファス合金を記録層として形成した磁気記
録媒体において、前記記録層は、含有量が5at%以上
で40at%以下の範囲内のネオジムを含有するように
構成したものである。
【0010】第3の発明は、非磁性基体の表面に、室温
での初期状態においてはアモルファス的で磁化が小さく
て加熱によって強磁性状態の相を発現し且つその相変態
が1次相転移で熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分
とするアモルファス合金を記録層として形成した磁気記
録媒体において、前記記録層の厚さは、20nm以上か
ら300nm以下の範囲内に設定したものである。
【0011】
【作用】以上のように構成された磁気記録媒体におい
て、情報の記録再生操作は、記録時にはレーザ光を上記
記録層に照射し、照射された部分を加熱して強磁性の相
にすることにより、情報ビット若しくは記録用情報トラ
ックを形成する。再生時には、上記情報ビットを磁気セ
ンサにより検出する。
【0012】また、上述のように形成した記録用情報ト
ラックに磁気ヘッドにより信号を記録・再生することに
よっても記録再生操作を行なうことができる。このよう
に、コバルト、貴金属、希土類金属等の高価な金属材料
を用いることなく、磁気記録方式と光記録方式の両者の
特徴を持った高線密度で高トラック密度の記録媒体を安
価に得ることが可能となる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係る磁気記録媒体の一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る
磁気記録媒体の一例を示す部分拡大断面図である。図1
に示すように磁気記録媒体1は、樹脂或いはガラス等よ
りなる非磁性基体2上に、室温での初期状態においては
アモルファス的で磁化が小さくて加熱によって強磁性状
態の相を発現する材料よりなる記録層3を形成して構成
される。この記録層3は、その相変態が1次相転移であ
って熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分とする合金
により形成されている。
【0014】具体的には、この鉄アモルファス合金より
なる記録層3は、含有量が5at%以上で35at%以
下の範囲内のジルコニウム(Zr)または、含有量が5
at%以上で40at%以下の範囲内のネオジム(N
d)を含有させる。また、記録層3の厚みT1は、20
nm以上から300nm以下の範囲内に設定する。
【0015】ジルコニウムの含有量を5at%よりも小
さく或いは35at%を超えて大きく設定すると初期の
飽和磁化が大きくなり過ぎるばかりか、記録層3がアモ
ルファスではなく結晶質になってしまい、記録再生を行
なうことができない。また同様にネオジムの含有量を5
at%よりも小さく或いは40at%を超えて大きく設
定すると、初期の飽和磁化が大きくなり過ぎ、且つ記録
層3がアモルファスではなく結晶質になってしまい、上
述と同様に記録再生を行なうことができない。
【0016】更には、記録層3の膜厚T1を20nmを
超えて小さく設定すると、初期の飽和磁化が大きくなり
過ぎるばかりか、強磁性が発現する相転移温度が低くな
り過ぎて記録の保存安定性が劣化してしまって好ましく
ない。また、膜厚T1が300nmを超えて大きく設定
すると、相転移温度がかなり大きくなり過ぎ、記録再生
時に過大なレーザパワーが必要となって消費電力が大き
くなり過ぎ、好ましくない。更には、レーザパワーが大
き過ぎると記録のスポット径が大きくなってしまい、逆
に記録密度の低下を招いてしまう。
【0017】上記記録層3の上に、保護層を積層した
り、或いはトップコート層を塗布して形成してもよく、
いずれにしても従来の磁気記録媒体、或いは光磁気記録
媒体において採用されていた種々の耐候性改善の手法や
走行耐久性改善の手法を施すことは、本発明に対して同
様に効果のあるものである。
【0018】このようにして作成された磁気記録媒体1
は、この状態で記録媒体としてユーザに提供して使用し
てもよいし、予めレーザ光を記録層に照射して照射した
部分に熱によって強磁性を発現させて記録用情報トラッ
クを形成して初期化し、ユーザに提供するようにしても
よい。
【0019】まず、初期化しない場合の記録再生方法は
次のように行なう。記録を行なう場合には、記録再生系
に接続されたレーザダイオード等を有する記録用光ヘッ
ド(図示せず)から情報がのせられた光、例えばレーザ
光を磁気記録媒体1の表面の記録層に照射することによ
りこの熱で強磁性状態の相を発現させ、強磁性相微小エ
リアよりなる情報ビットを書き込む。一方、情報を読み
出して再生する場合には、磁気ヘッドを用いて強磁性相
となっている上記情報ビットを読み出して再生する。こ
こで上記磁気ヘッドとしては再生専用のヘッドであり、
このヘッドとしては例えばMRヘッド、リングヘッド、
針状の磁石或いは高透磁率の磁性体等を用いる。例え
ば、MRヘッドを用いた場合にはこの磁気抵抗効果によ
って強磁性相情報ビットからの漏洩磁束を検出すること
により情報を再生し、針状の磁石を用いた場合にはこれ
と情報ビットとの間の磁気的引力を検出することにより
情報を再生し、更に高透磁率の磁性体を用いた場合には
透磁率の変化を検出することにより情報を再生する。こ
のような方法の記録再生方法の場合には、ユーザの有す
る記録再生装置に記録用光ヘッドと再生用の磁気ヘッド
とを併用する。
【0020】他方、初期化する場合の記録再生方法は次
のように行なう。まず、ユーザに提供する前に行なう初
期化では、記録用ヘッドのようなレーザダイオードを用
いて磁気記録媒体1の記録層にレーザ光を照射してこの
熱により非磁性相の中にスポット状或いはストライプ状
の強磁性相を発現させて記録用情報トラックを形成す
る。このように初期化された記録媒体1を入手したユー
ザは、通常の磁気ヘッドを用いて上記記録用情報トラッ
ク上に磁気ディスクと同様に情報の記録及び再生を行な
う。この場合には、情報の記録再生は磁気ヘッドのみを
用いて行なうことができ、装置の小型化を大幅に推進す
ることができるのみならず、この記録媒体を磁気ディス
クと同様に取り扱うことができる。
【0021】また、初期化時において、短波長のレーザ
光を用いることによってトラック密度を上げることがで
き、非常に高い面密度を達成することができる。更に
は、スポット状の強磁性相の記録用情報トラックを形成
する場合には、磁化反転領域をスポット毎に孤立化でき
るので、通常の磁気記録媒体のような非常に高い保磁力
を必要とせず、書き込みマージンを大きく取ることがで
きる。
【0022】このようにして、磁気記録方式と光記録方
式の両者の特徴を持つ高密度で、高トラック密度の磁気
記録媒体を安価に得ることが可能になった。また、基体
2に予め光サーボ用のピット等を設ける必要もないの
で、製造が容易となる。
【0023】次に、本発明の各種実施例と比較例とにつ
いて比較検討を行なう。まず、記録層3への添加物とし
て、Zr(ジルコニウム)を用いた第1の発明の実施例
について説明する。
【0024】(実施例1)まず、Fe(純度3N)ター
ゲットを用い、FeZr層中のZr組成比が10at%
となるようにFeターゲット上に置くZrチップの数乃
至量を調整する。そして、スパッタ装置内にアルゴンガ
スを導入しながら非磁性基体2として用いたガラス基板
上に対向ターゲットスパッタ法により、記録層3として
厚みが600nmのFeZr層を作製した。
【0025】(実施例2)上記実施例1と同様な方法に
より、FeZr層中のZr組成比が20at%となるよ
うに、ガラス基板上に厚みが600nmのFeZr層を
作製した。
【0026】(実施例3)上記実施例1と同様な方法に
より、FeZr層中のZr組成比が30at%となるよ
うに、ガラス基板上に厚みが600nmのFeZr層を
作製した。
【0027】(比較例1)比較例1として実施例1と同
様な方法により、FeZr層中のZr組成比が3at%
となるように、ガラス基板上に厚みが600nmのFe
Zr層を作製した。
【0028】(比較例2)比較例2として実施例1と同
様な方法により、FeZr層中のZr組成比が40at
%となるように、ガラス基板上に厚みが600nmのF
eZr層を作製した。以上のように作製した各サンプル
について、磁気特性、結晶性の検討を行ない、更に各実
施例についてはFeZr層の相転移温度と相転移後の室
温での飽和磁化Msの検討を行なった。下記の表1にそ
の結果を示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように比較例1、2のよ
うにZr含有量が過度に少ない場合、或いは過度に多い
場合にはFeZr層がアモルファス化せずに結晶化して
しまい、記録層として使用できない。また、これら比較
例1、2の初期の飽和磁化Msは、各実施例1、2、3
と比較してともに過度に大きくなり過ぎている。
【0031】これに対して、実施例1、2、3の場合に
は、FeZr層がアモルファス構造になるのは勿論のこ
と、初期の飽和磁化Msも5〜25emu/ccの範囲
内となって、妥当であり、更に、相転移温度も510〜
580℃の範囲内となって高過ぎず、また低過ぎず妥当
な範囲内となっている。従って、Zrの含有量は5at
%以上で35at%以下の範囲内に設定すればよいこと
が判明する。
【0032】特に、FeZr層がアモルファス状態にあ
る場合には、Zr含有量が多い程、相転移温度が低くな
ることを示しており、これは光による加熱で記録を行な
う点を考慮すると、相転移温度は低いほうがよいので、
FeZr層がアモルファスになる範囲においてはZr含
有量は多い程よいことが判明する。
【0033】次に、記録層3への添加物として、Nd
(ネオジム)を用いた第2の発明の実施例について説明
する。 (実施例1)まず、Fe(純度3N)ターゲットを用
い、FeNd層中のNd組成比が5at%となるように
Feターゲット上に置くNdチップの数乃至量を調整す
る。そして、スパッタ装置内にアルゴンガスを導入しな
がら非磁性基体2として用いたガラス基板上に対向ター
ゲットスパッタ法により、記録層3として厚みが600
nmのFeNd層を作製した。
【0034】(実施例2)上記実施例1と同様な方法に
より、FeNd層中のNd組成比が15at%となるよ
うに、ガラス基板上に厚みが600nmのFeNd層を
作製した。
【0035】(実施例3)上記実施例1と同様な方法に
より、FeNd層中のNd組成比が40at%となるよ
うに、ガラス基板上に厚みが600nmのFeNd層を
作製した。
【0036】(比較例1)比較例1として実施例1と同
様な方法により、FeNd層中のNd組成比が2at%
となるように、ガラス基板上に厚みが600nmのFe
Nd層を作製した。
【0037】(比較例2)比較例2として実施例1と同
様な方法により、FeNd層中のNd組成比が50at
%となるように、ガラス基板上に厚みが600nmのF
eNd層を作製した。
【0038】以上のように作製した各サンプルについ
て、磁気特性、結晶性の検討を行ない、更に各実施例に
ついてはFeNd層の相転移温度と相転移後の室温での
飽和磁化Msの検討を行なった。下記の表2にその結果
を示す。
【0039】
【表2】
【0040】表2から明らかなように比較例1、2のよ
うにNd含有量が過度に少ない場合、或いは過度に多い
場合にはFeNd層がアモルファス化せずに結晶化して
しまい、記録層として使用できない。また、これら比較
例1、2の初期の飽和磁化Msは、各実施例1、2、3
と比較してともに過度に大きくなり過ぎている。
【0041】これに対して、実施例1、2、3の場合に
は、FeNd層がアモルファス構造になるのは勿論のこ
と、初期の飽和磁化Msも24〜55emu/ccの範
囲で妥当であり、更に、相転移温度も430〜460℃
の範囲内となって高過ぎず、また低過ぎず妥当な範囲内
となっている。従って、Zrの含有量は5at%以上で
40at%以下の範囲に設定すればよいことが判明す
る。
【0042】特に、FeNd層がアモルファス状態にあ
る場合には、各実施例1、2、3の相転移温度は先の第
1の発明の各実施例1、2、3の相転移温度よりも低く
なることを示しており、これは光による加熱で記録を行
なう点を考慮すると、相転移温度は低いほうがよいの
で、第2の発明の各実施例の方が第1の発明の各実施例
よりも優れていることが判明する。
【0043】記録層3への添加物としてZr(ジルコニ
ウム)を用いて記録層の膜厚を所定の範囲内に規定した
第3の発明の実施例について説明する。 (実施例1)まず、Fe(純度3N)ターゲットを用
い、FeZr層中のZr組成比が20at%となるよう
にFeターゲット上に置くZrチップの数乃至量を調整
する。そして、スパッタ装置内にアルゴンガスを導入し
ながら非磁性基体2として用いたガラス基板上に対向タ
ーゲットスパッタ法により、記録層3として厚みが20
nmのFeZr層を作製した。
【0044】(実施例2)上記実施例1と同様な方法に
より、ガラス基板上に厚みが100nmのFeZr層を
作製した。
【0045】(実施例3)上記実施例1と同様な方法に
より、ガラス基板上に厚みが300nmのFeZr層を
作製した。
【0046】(比較例1)比較例1として実施例1と同
様な方法により、ガラス基板上に厚みが5nmのFeZ
r層を作製した。
【0047】(比較例2)比較例2として実施例1と同
様な方法により、ガラス基板上に厚みが600nmのF
eZr層を作製した。
【0048】以上のように作製した各サンプルについ
て、FeZr層の相転移温度、及び相転移前後の室温で
の飽和磁化Msの検討を行なった。下記の表3にその結
果を示す。
【0049】
【表3】
【0050】表3から明らかなように比較例1に示すよ
うに膜厚が過度に小さいと強磁性を示す初期成長層の影
響が大きくなり、大きな初期飽和磁化が生じるため、好
ましくない。また逆に、比較例2に示すように膜厚が過
度に大きくなり過ぎると相転移温度が例えば521℃と
かなり大きくなり、レーザ光による加熱での記録を考え
た場合、消費電力が大きくなり、好ましくない。
【0051】これに対して、実施例1、2、3の場合に
は、初期飽和磁化Msは20〜60emu/ccの範囲
内で、また、相転移温度も369〜479℃の範囲でと
もに妥当な範囲内となっている。従って、記録層3の膜
厚は20nm以上から300nm以下の範囲内に設定す
ればよいことが判明する。特に、各実施例を見ると、膜
厚が比較的薄い方が相転移温度が低くなることを示して
おり、レーザ光による加熱での記録を考慮すると、相転
移温度は低いほうがよいため、膜厚は上記範囲内におい
て薄い方がよいことが判明した。尚、記録層を形成する
方法としては、上記したスパッタ法に限定されず、どの
ような成膜方式を用いてもよいのは勿論である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
媒体によれば次のように優れた作用効果を発揮すること
ができる。所定の含有量のジルコニウム或いはネオジム
を含む、鉄を主成分とするアモルファス合金を記録層と
して用いることにより、磁気記録方式と光記録方式の両
者の特徴を持つ高線密度で、高トラック密度の記録媒体
を提供することができる。また、鉄を主成分とするアモ
ルファス合金を記録層として用いることによりコバル
ト、白金等の貴金属、希土類金属材料等を用いる記録媒
体に比べ、材料的にも安価であるのみならず、予めサー
ボ用のピットを形成する必要がないので製造工程も簡単
化でき、製造コストの低い媒体を提供することができ
る。また、鉄を主成分とするアモルファス合金を所定の
厚みに設定することにより、安価に且つ磁気記録方式と
光記録方式の両者の特徴を持つ高線密度で、高トラック
密度の記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体の一例を示す部分断
面図である。
【符号の説明】
1…磁気記録媒体、2…非磁性基体、3…記録層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基体の表面に、室温での初期状態
    においてはアモルファス的で磁化が小さくて加熱によっ
    て強磁性状態の相を発現し且つその相変態が1次相転移
    で熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分とするアモル
    ファス合金を記録層として形成した磁気記録媒体におい
    て、前記記録層は、含有量が5at%以上で35at%
    以下の範囲内のジルコニウムを含有することを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 非磁性基体の表面に、室温での初期状態
    においてはアモルファス的で磁化が小さくて加熱によっ
    て強磁性状態の相を発現し且つその相変態が1次相転移
    で熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分とするアモル
    ファス合金を記録層として形成した磁気記録媒体におい
    て、前記記録層は、含有量が5at%以上で40at%
    以下の範囲内のネオジムを含有することを特徴とする磁
    気記録媒体。
  3. 【請求項3】 非磁性基体の表面に、室温での初期状態
    においてはアモルファス的で磁化が小さくて加熱によっ
    て強磁性状態の相を発現し且つその相変態が1次相転移
    で熱的ヒステリシスを有する、鉄を主成分とするアモル
    ファス合金を記録層として形成した磁気記録媒体におい
    て、前記記録層の厚さは、20nm以上から300nm
    以下の範囲内であることを特徴とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記記録層の厚さは、20nm以上から
    300nm以下の範囲内であることを特徴とする請求項
    1または2記載の磁気記録媒体。
JP8383294A 1994-03-30 1994-03-30 磁気記録媒体 Pending JPH07272242A (ja)

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