JPH0727112Y2 - 食品スライサー等の丸刃に取付る安全具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、例えば食肉スライサーのような食品スライサ
ーの清掃作業の安全性を向上するようにした安全具に関
する。

〈従来の技術〉 従来、食肉スライサー等の使用の前後などに行う清掃
は、丸刃の周りに取付けられている砥石装置とかカバー
等を外して刃先をほぼ全周に表したまま丸刃と共に機台
等を洗浄し、払拭することが一般に行われている。

〈考案が解決しようとする課題〉 上記のようにして丸刃の刃先を露出したまま洗浄し、払
拭する場合に、誤つて手が刃先に触れて切傷を作る例が
多々生じていた。特に食品スライサーの扱いに不馴れな
人の場合にこのような事故を生じ易いので、誰にでも安
全に清掃できるように改善することが望まれていた。

〈課題を解決するための手段〉 本考案における課題解決手段は、薄板状に形成された安
全具本体１と、該安全具本体１を丸刃２に着脱自在に取
付けるための着脱手段３とから構成され、前記安全具本
体１が丸刃２より大径に形成され、前記安全具本体１は
可撓性材質で形成され、該安全具本体１の略中央に、ス
ライサーのアーム４に設けられた前記丸刃２の回転中心
軸５を回避する回避孔６が形成され、前記着脱手段３
は、丸刃２の磁性面（磁石に吸着される金属面）と、安
全具本体１に固定され前記磁性面に離着可能な磁石７と
から構成されている。

〈作用〉 上記課題解決手段において、第３図に示したように丸刃
２の裏面、すなわち肉箱Ｂの存在する側に取付けて使用
する。これは、仮に肉箱Ｂの存在する反対側、すなわち
丸刃２の表面に取付けた場合、丸刃２の刃先2aと安全具
本体１との間に隙間が生じて危険であるが、丸刃２の裏
面に取付けた場合、このような隙間が生じることがな
く、丸刃２の刃先2aと安全具本体１とが密着して安全だ
からである。

ところで安全具Ａを丸刃２の裏面に取付ける場合、作業
者は回避孔６が回転中心軸５を回避して外嵌するように
位置付け、磁石７の磁力で丸刃２の磁性面に固定するよ
うにする。その後、必要があれば安全具Ａをその半径方
向に移動させる等して、安全具Ａが丸刃２とほぼ同心円
になるようにする。そうすると、安全具本体１が丸刃２
より大径に形成されているので、刃先2aが露出すること
なく、食肉スライサーの清掃が安全に行える。安全具Ａ
を取り外すときは、安全具本体１を磁石７の磁力に抗し
て引きはがすようにする。

〈実施例〉 以下、本考案食品スライサー等の丸刃に取付る安全具の
実施例を、食肉スライサーを例にとり図面に基いて説明
する。

まず本考案の第一実施例を第１図に安全具の全体斜視
図、第２図の取付状態背面図、第３図の縦断側面図に基
いて説明する。

そして図示の如く本考案の第一実施例における安全具Ａ
は、薄板状に形成された安全具本体１と、該安全具本体
１を丸刃２に着脱自在に取付るための着脱手段３とから
構成され、前記安全具本体１が丸刃２より大径に形成さ
れ、前記安全具本体１が合成樹脂製等の可撓性材質で形
成され、該安全具本体１の略中央に、スライサーのアー
ム４に設けられた前記丸刃２の回転中心軸５を回避する
回避孔６が形成され、前記着脱手段３は、前記丸刃２の
磁性面（磁石に吸着される金属面）と、前記安全具本体
１に固定された前記磁性面に離着可能で環状に形成され
た磁石７とから構成されたものである。

第２図および第３図の如く、前記安全具本体１の径D1は
丸刃２の径D2よりｄだけ大に形成されている。

前記磁石７は例えば、安全具本体１と同心円に形成され
た複数個の磁気ゴムで、安全具本体１の板面に埋設して
固定されている。

第１図および第３図の如く、前記回避孔６の外周に断面
Ｌ字形の把手10が形成されている。なお図中のＦは食肉
スライサーの機台、Ｂは肉箱、Ｃは肉箱Ｂを往復走行自
在に支承するレールである。

上記のように構成した安全具Ａは、第３図に示したよう
に丸刃２の裏面、すわなち肉箱Ｂの存在する側に取付け
て使用する。これは、仮に肉箱Ｂの存在する反対側に取
付けた場合、丸刃２の刃先2aと安全具本体１との間に隙
間が生じて危険であるが、丸刃２の裏面に取付けた場
合、このような隙間が生じることがなく、丸刃２の刃先
2aと安全具本体１とが密着して安全だからである。

ところで、安全具体Ａを丸刃２の裏面に取付ける場合、
作業者は把手10を持つて、回避孔６が回転中心軸５を回
避して外嵌するよう位置付け、磁石７の磁力で固定する
ようにする。その後、必要があれば安全具Ａをその半径
方向に移動させる等して、安全具Ａの外周が丸刃２の刃
先2aからほぼ均等にｄ寸法だけ突出するようにする。

このように安全具Ａと丸刃２の裏面に取付けることによ
り作業者の手が刃先2aに触れることなく食肉スライサー
の清掃が安全に行なえる。安全具Ａを取り外すときは、
安全具本体１の把手10をつまんで磁石７の磁力に抗して
引きはがすようにする。

なお、丸刃２は砥作業で直径が次第に小さくなるがその
ときに応じた丸刃２の直径に合わせて安全具Ａの外周を
切断することが可能である。

前記磁石７の形状は上記実施例に限定されるものではは
なく、例えば安全具本体１の半径方向板面に90°間隔で
配置してもよく、磁力７は安全具本体１に貼着してもよ
い。また丸刃２の裏面に磁石７に応じた形状の溝を形成
し、該溝の相対位置に磁石７を設け、磁石７が溝に嵌合
するようにすれば安全具Ａが丸刃２に取付易くなる。

次に第４図に基いて本考案の第二実施例を説明する。す
なわち、本考案の第二実施例は、前記安全具本体１が例
えばステンレス等の剛性材質で形成され、前記着脱手段
３が、安全具本体１と丸刃２とを固定するためのねじか
ら構成されたものである。

前記安全具本体１は、丸刃２の裏面に沿つた形状に形成
され、前記ねじは前記丸刃２の裏面中心に形成されて安
全具Ａの回避孔６に内嵌する突出ねじ部16と、該突出ね
じ部16に外嵌螺合して安全具Ａを丸刃２の裏面に圧接す
るための環状ねじ部17とから構成されている。

上記構成において、安全具Ａを丸刃２の裏面に固定する
には、安全具Ａの回避孔６を突出ねじ部16に外嵌するよ
うにし、環状ねじ部16を突出ねじ部16に外嵌螺合するこ
とによつて行なう。

〈考案の効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案は、薄板状に形成
された安全具本体と、該安全具本体を丸刃に着脱自在に
取付けるための着脱手段とから構成され、前記安全具本
体が丸刃より大径に形成され、前記安全具本体に可撓性
材質で形成され、該安全具本体の略中央に、前記丸刃の
回転中心軸を回避する回避孔が形成されたものであるの
で、安全具を丸刃の裏側に取付ることにより作業者の手
が刃先に触れることがなく、食品スライサーの扱いに不
馴れな人の場合にも安全に食品スライサーを清掃できる
といつた優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第一実施例を示す食品スライサー等の
丸刃に取付る安全具の全体斜視図、第２図は同じく取付
状態の背面図、第３図は同じく縦断側面図、第４図は本
考案の第二実施例を示す食品スライサー等の丸刃に取付
る安全具の縦断側面図である。 1:安全具本体、2:丸刃、2a:刃先、3:着脱手段、5:回転
中心軸、6:回避孔、7:磁石、10:把手、16:突出ねじ部、
17:環状ねじ部、B:肉箱、D1:安全具本体の径、D2:丸刃
の径。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】薄板状に形成された安全具本体と、該安全
   具本体を丸刃に着脱自在に取付けるための着脱手段とか
   ら構成され、前記安全具本体が丸刃より大径に形成され
   たことを特徴とする食品スライサー等の丸刃に取付る安
   全具。
2. 【請求項２】前記安全具本体が可撓性材質で形成され、
   該安全具本体の略中央に、前記丸刃の回転中心軸を回避
   する回避孔が形成され、前記着脱手段が、安全具本体に
   丸刃の磁性面に離着する磁石から構成されたことを特徴
   とする第１項記載の食品スライサー等の丸刃に取付る安
   全具。
3. 【請求項３】前記安全具本体が剛性材質で形成され、前
   記着脱手段が、安全具本体と丸刃とを固定するためのね
   じから構成されたことを特徴とする第１項記載の食品ス
   ライサー等の丸刃に取付る安全具。