JPH07271087A - 電子写真トナー用流動化剤、電子写真用トナー、及び電子写真現像装置 - Google Patents

電子写真トナー用流動化剤、電子写真用トナー、及び電子写真現像装置

Info

Publication number
JPH07271087A
JPH07271087A JP6088103A JP8810394A JPH07271087A JP H07271087 A JPH07271087 A JP H07271087A JP 6088103 A JP6088103 A JP 6088103A JP 8810394 A JP8810394 A JP 8810394A JP H07271087 A JPH07271087 A JP H07271087A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
electrophotographic
fluidizing agent
silicone oil
inorganic fine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6088103A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3145562B2 (ja
Inventor
Shinichi Sata
晋一 佐多
Masayuki Maruta
将幸 丸田
Yasuhiro Hidaka
安啓 日高
Hiroshi Hashizume
弘 橋爪
Tetsuya Nakamura
鐵也 中村
Hirotaka Fukuyama
広高 福山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Kao Corp
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp, Toshiba Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP08810394A priority Critical patent/JP3145562B2/ja
Publication of JPH07271087A publication Critical patent/JPH07271087A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3145562B2 publication Critical patent/JP3145562B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Brush Developing In Electrophotography (AREA)
  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】シリコーンオイルで処理された、一次粒子の平
均粒径が30〜100nm以下の無機微粒子であって、
該シリコーンオイルの添加量が該無機微粒子の表面積当
たり2〜3mg/m2 である電子写真トナー用流動化
剤、それが外添されてなる電子写真用トナー、並びに静
電荷像担持体上の静電荷像を静電荷像現像用トナーによ
り現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転
写材を介し転写手段を当接させ該トナー像を該転写材に
静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像装
置において、上記トナーを用いる電子写真現像装置。 【効果】本発明によると、現像性、転写性及びその経時
安定性に優れた現像剤が提供でき、また現像機各部位を
劣化させることなく、適正な画像濃度でバックグラウン
ドの無い高品位な複写画像を長期にわたり安定して得る
ことができる電子写真現像装置が提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録、
静電印刷等に於ける静電荷像を現像する為の現像剤に使
用されるトナー、それに用いられる流動化剤、及び該ト
ナーを使用する電子写真現像装置に関する。更に詳しく
は直接または間接電子写真現像方式を用いた複写機、レ
ーザープリンター及び、普通紙ファックス等に使用され
る電子写真トナー用流動化剤、電子写真用トナー、及び
電子写真現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真、静電記録、静電印刷等に於い
て使用される現像剤は、その現像工程において、例え
ば、静電荷像が形成されている感光体等の像担持体に一
旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙に
転写された後、定着工程において紙面に定着される。そ
の際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像する為
の現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現
像剤及び、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁
性トナー、非磁性トナー)が知られている。
【0003】該現像剤に含有されるトナーとしては、正
帯電トナーと負帯電トナーとが有り、従来より正帯電性
を付与するトナーへの添加剤として、ニグロシン系染
料、4級アンモニウム塩等の帯電制御剤や、キャリアに
所定の帯電性を付与するコーティング剤等が知られてい
る。一方、負帯電性を付与するものとしては、含金属ア
ゾ染料等の帯電制御剤や無機粉末、有機粉末及び、キャ
リアのコーティング剤等が知られている。
【0004】そして、トナーの流動特性、帯電特性等を
改善する目的でトナー粒子と各種金属酸化物等の無機粉
末を混合して使用する方法が提案されており、また必要
に応じて該無機粉末表面の疎水性、帯電特性等を改質す
る目的で特定のシランカップリング剤、チタネートカッ
プリング剤、シリコーンオイル、有機酸等で処理する方
法、特定の樹脂を被覆する方法なども提案されている。
前記無機粉末としては、例えば、二酸化珪素(シリ
カ)、二酸化チタン(チタニア)、酸化アルミニウム、
酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化鉄、
酸化銅、酸化錫等が知られている。
【0005】またトナー流動化剤については、疎水化処
理を施したシリカ微粒子を用いる事が特開昭48−57
82号、特開昭48−47345号、特開昭55−12
0041号、特開昭59−34539号等の各公報によ
り知られている。具体的には、例えば、シリカ微粒子と
ジメチルジクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、シ
リコーンオイル等の有機珪素化合物とを反応させシリカ
微粒子表面のシラノール基を有機基で置換し疎水化した
シリカ微粒子が用いられている。
【0006】これらのうち十分な疎水性を示し、且つ、
トナーに含有された時に該トナーが優れた転写性を示す
疎水化処理剤としては、シリコーンオイルが好ましい
が、シリコーンオイルが高分子物質であるが故に、疎水
化処理時にシリカ微粒子は凝集し易く、中にはトナー中
に分散後も数10μmの凝集体となって残り、画像部に
現像され白斑となって画質を悪化させるという欠点を有
していた。
【0007】また、シリコーンオイルの添加量について
は、特開昭61−277964号公報等により知られて
いるが、シリコーンオイルの添加量は、シリカ100重
量部当たりA/10±A/20重量部(A:シリカ微粉
体の比表面積)と明記されている。このシリコーンオイ
ル添加量は、本発明の記述法によれば、シリカに対する
表面積当たり、0.5〜1.5mg/m2 に匹敵する。
しかし、これでは市販されているPPC用紙等の通常の
転写紙では、カブリ等が改善されたものとなったが、ハ
ガキ等の厚紙及び、OHPシートを転写紙として用いた
場合の「文字の中抜け」の問題点が解決されず、且つ、
経時安定性に関する特性も飛躍的向上は成し得ていなか
った。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の問題点を解決し、現像性、転写性及びその経時安定性
に優れたトナー及びそれに用いられる流動化剤を提供
し、またそのトナー等を使用することにより、現像機各
部位を劣化させることなく、適正な画像濃度でバックグ
ラウンドの無い高品位な複写画像を安定して形成する電
子写真現像装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定粒径の無機微粒子
をシリコーンオイルで表面処理されたものを、電子写真
トナー用流動化剤として電子写真用トナーに用いると、
現像性、転写性及びその経時安定性に優れた現像剤が提
供でき、またその現像剤を使用することにより、現像機
各部位を劣化させることなく、適正な画像濃度でバック
グラウンドの無い高品位な複写画像を安定に提供できる
ことを見出した。また、シリコーンオイル使用時の問題
点(疎水化処理時において、シリカ微粒子は凝集し易
く、中にはトナー中に分散後も数十μmの凝集体となっ
て残り、画像部に現像され白斑となって画質を悪化させ
るという欠点)を無機微粒子の粒径を一般に使用される
範囲(数nm〜20nm)より大きくし、電子写真トナ
ー用流動化剤として使用可能な範囲である100nm以
下の範囲にする事で凝集体の量を少なくするとともに、
無機微粒子の単位表面積に対するシリコーンオイルの添
加量を多くできる事を見出し、本発明に到達した。
【0010】更に電子写真用トナーとしての上記に挙げ
た問題点を解決すべく、検討した結果、無機微粒子の添
加量は、トナーを30%以上被覆している事で達成され
た。また更に、該トナーの結着樹脂として、下記の一般
式(I)
【0011】
【化5】
【0012】(式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン
基を示し、x、yは正の整数であり、各々の平均値の和
は2〜16である。)で示されるジオール成分と、下記
の一般式(II)または、(III)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、R2 ,R3 は、同一もしくは相異
なって、炭素数4〜20のアルキル基もしくはアルケニ
ル基を示す。)で示される2価カルボン酸もしくはその
無水物を1〜50モル%、及び、トリメリット酸もしく
はその無水物を10〜30モル%含有する酸成分とを縮
重合せしめて得られるポリエステル樹脂を用いる事によ
って、他の結着樹脂では得られない靱性の高い樹脂とな
り、長期にわたり無機微粒子がトナー中に埋め込まれ難
く、懸案の経時安定性の課題も容易に達成された。
【0015】即ち、本発明の要旨は、(1)シリコーン
オイルで処理された、一次粒子の平均粒径が30nm以
上100nm以下の無機微粒子であって、該シリコーン
オイルの添加量が該無機微粒子の表面積当たり2〜3m
g/m2 である事を特徴とする電子写真トナー用流動化
剤、(2)少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる平均
粒径20μm以下の電子写真用トナーにおいて、上記
(1)記載の電子写真トナー用流動化剤が該トナー表面
に外添されている事を特徴とする電子写真用トナー、並
びに(3)静電荷像担持体上の静電荷像を静電荷像現像
用トナーにより現像してトナー像を形成し、静電荷像担
持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ該トナー像
を該転写材に静電転写する電子写真記録装置に用いる電
子写真現像装置において、用いるトナーが、シリコーン
オイルで処理された一次粒子の平均粒径が30nm以上
100nm以下の無機微粒子であって、該シリコーンオ
イルの添加量が該無機微粒子の表面積当たり2〜3mg
/m2 であるトナー用流動化剤により外添されている電
子写真用トナーである事を特徴とする電子写真現像装
置、に関する。
【0016】本発明の電子写真トナー用流動化剤は、シ
リコーンオイルで処理された、一次粒子の平均粒径が3
0nm以上100nm以下の無機微粒子であって、該シ
リコーンオイル添加量が該無機微粒子の表面積当たり2
〜3mg/m2 である事を特徴とするものである。
【0017】処理に用いるシリコーンオイルとしては、
25℃に於ける粘度が50〜10000cSであるジメ
チルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイ
ル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル
変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、
ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シ
リコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキ
シ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性
シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、
カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シ
リコーンオイル等が使用できる。
【0018】シリコーンオイルで処理された無機微粒子
の一次粒子の平均粒径は、通常30nm以上100nm
以下、好ましくは30nm以上70nm以下である。こ
の範囲より小さいと、トナーを使用中に無機微粒子がト
ナー中に埋没する傾向があり、その効果が持続しにく
い。この範囲より大きいと、無機微粒子が感光体表面を
傷つけ易い等の弊害が大きくなる傾向がある。なお、こ
こでの平均粒径は、数平均の粒子径である。
【0019】本発明に使用される無機微粒子の粒子径
は、動的光散乱を利用する粒径分布測定装置により測定
可能である、粒子の二次凝集を解離する事は困難である
ため、走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡によ
り得られる写真より粒径を求めることが最善である。ま
た、別の指標としては、無機微粒子が真比重2.3g/
cm2 のシリカの場合、BET比表面積20〜80m2
/gのものが上記粒子径に相当する。
【0020】本発明の無機微粒子としては、従来より公
知である材料が使用可能である。具体的には、例えば二
酸化珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、酸化
アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリ
ウム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等が挙げられる。本発明
に好ましく用いられるものとしては、日本アエロジル社
製、MOX80(平均粒子径、約30nm)、OX50
(平均粒子径、約40nm)及びTT600(平均粒子
径、約40nm)、出光興産社製、IT−PB(平均粒
子径、約40nm)及びIT−PC(平均粒子径、約6
0nm)、富士チタン工業社製、TAF110A(平均
粒子径、約40〜50nm)及びTAF510(平均粒
子径、約40〜50nm)等が都合よく使用できる。こ
れらの無機微粒子は、電子写真用トナーとして用いる際
には、単独で用いても2種以上混合して用いても良い。
【0021】本発明の電子写真トナー用流動化剤は、上
記のシリコーンオイルの添加量が無機微粒子の表面積当
たり、通常2〜3mg/m2 となるように処理されたも
のである。この範囲より少ないと“文字の中抜け”に対
する効果が小さくなる傾向があり、この範囲より多いと
無機微粒子の凝集性が強くなり、トナー表面に均一に付
着させる事が出来なくなる傾向がある。このような添加
量は、BET比表面積が50m3 /gの無機微粒子の場
合、無機微粒子100重量部当たり、10〜15重量部
に相当する。
【0022】ここでの無機微粒子の表面積は、BET比
表面積を指すものであり、市販されている窒素吸着によ
るBET比表面積測定装置を用いて測定することがで
き、例えば、(株)島津製作所製流動式比表面積自動測
定装置(フローソープ2300型)などを用いることが
できる。本発明においては、本発明の流動化剤ととも
に、表面処理を施さない公知の無機微粒子及び/又は、
シリコーンオイル以外の疎水化処理剤により表面処理さ
れた公知の無機微粒子を1種類以上合わせて使用しても
良い。
【0023】本発明の電子写真用トナーは、少なくとも
結着樹脂と着色剤とからなる平均粒径20μm以下(通
常3〜20μm)の電子写真用トナーにおいて、上記の
流動化剤が該トナー表面に外添されている事を特徴とす
るものである。
【0024】本発明に使用されるトナーの組成として
は、少なくとも結着樹脂と着色剤とからなるものであ
り、従来より公知であるものが使用可能である。
【0025】本発明に使用されるトナー用結着樹脂とし
ては、スチレン、クロルスチレン、α−メチルスチレン
等のスチレン類:エチレン、プロピレン、ブチレン、イ
ソブチレン等のモノオレフィン類:酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニル
エステル類:アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデ
シル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ド
デシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステ
ル類:ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、
ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類:ビニルメ
チルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペ
ニルケトン等のビニルケトン等の単独重合体あるいは共
重合体が挙げられる。
【0026】また、更に天然及び合成ワックス類、ポリ
エステル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリウレタン、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、
石油樹脂等を用いる事ができるが、好ましくはポリエス
テル樹脂が用いられる。
【0027】ポリエステル樹脂としては、下記の一般式
(I)
【0028】
【化7】
【0029】(式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン
基を示し、x、yは正の整数であり、各々の平均値の和
は2〜16である。)で示されるジオール成分と、下記
の一般式(II)または、(III)
【0030】
【化8】
【0031】(式中、R2 ,R3 は、同一もしくは相異
なって、炭素数4〜20のアルキル基もしくはアルケニ
ル基を示す。)で示される2価カルボン酸もしくはその
無水物を1〜50モル%、及び、トリメリット酸もしく
はその無水物を10〜30モル%含有する酸成分とを縮
重合せしめて得られるポリエステル樹脂がより好まし
い。
【0032】上記の一般式(I)のジオール成分として
は、例えばポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
エチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシ
プロピレン(16)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン等のビスフェノールA系のモノマーが
挙げられる。
【0033】その他のジオール成分としては、例えばエ
チレングリコール、プロピレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、
水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、またはそれ
らのエーテル化ポリヒドロキシル化合物、即ちポリオキ
シエチレン(10)ソルビトール、ポリオキシエチレン
(3)グリセリン、ポリオキシエチレン(4)ペンタエ
リスリトール等が挙げられる。
【0034】上記の一般式(II)または一般式(III)に
おいて、R2 ,R3 は、同一もしくは相異なって、炭素
数4〜20のアルキル基もしくはアルケニル基を示す
が、R2 ,R3 としては、例えばn−ブチル基、n−オ
クチル基、イソオクチル基、イソドデシル基、n−ドデ
セニル基、等が挙げられる。一般式(II)または一般式
(III)で示される2価のカルボン酸もしくはその無水物
を具体的に示すと、例えばn−ドデセニルコハク酸、イ
ソドデシルコハク酸、イソオクチルコハク酸、n−オク
チルコハク酸、n−ブチルコハク酸等のコハク酸誘導体
もしくはその無水物が挙げられる。
【0035】その他の酸成分としては、例えばフタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等及び、これらの
酸無水物、及びそれらの低級アルキルエステル等の通常
のポリエステル樹脂の製造に使用される化合物が挙げら
れる。
【0036】本発明に使用されるポリエステル樹脂は、
通常、ポリオール成分と多価カルボン酸成分とを不活性
ガス雰囲気中にて180℃〜250℃の温度で縮重合す
る事により製造する事ができる。この際反応を促進せし
める為、通常使用されているエステル化触媒、例えば酸
化亜鉛、酸化第一錫、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫
ジラウレート等を使用する事ができる。
【0037】また、トナーに使用される着色剤として
は、カーボンブラック:C.I.ピグメント・イエロー
1、同3、同74、同97、同98等のアセト酢酸アリ
ールアミド系モノアゾ黄色顔料:C.I.ピグメント・
イエロー12、同13、同14、同17等のアセト酢酸
アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料:C.I.ソルベン
ト・イエロー19、同77、同79、C.I.ディスパ
ース・イエロー164等の黄色染料:C.I.ピグメン
ト・レッド48、同49:1、同53:1、同57、同
57:1、同81、同122、同5等の赤色もしくは紅
色顔料:C.I.ソルベント・レッド49、同52、同
58、同8等の赤色系染料:C.I.ピグメント・ブル
ー15:3等の銅フタロシアニン及びその誘導体の青色
系染顔料:C.I.ピグメント・グリーン、同36(フ
タロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等が使用可能で
ある。これらの染顔料は、単独で用いても2種以上混合
して用いても良い。
【0038】本発明の電子写真用トナーは、帯電制御剤
を含有していてもよく、使用できる帯電制御剤として
は、負帯電トナー用として、クロム・アゾ錯体染料、鉄
アゾ錯体染料、コバルト・アゾ錯体染料、サリチル酸も
しくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ほう
素錯体もしくは塩化合物、ナフトール酸もしくはその誘
導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ほう素錯体もしく
は塩化合物、ベンジル酸もしくはその誘導体のクロム・
亜鉛・アルミニウム・ほう素錯体もしくは塩化合物、長
鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン
酸塩などの界面活性剤類を、正帯電トナー用として、ニ
グロシン染料及びその誘導体、トリフェニルメタン誘導
体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級
ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等の誘導体
等が例示される。
【0039】また、トナー中には、フェライト等の磁性
体、導電性調整剤、酸化錫、シリカ、アルミナ、ジルコ
ニア、チタニア、酸化亜鉛等の金属酸化物、体質顔料、
繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、離型剤等が必
要に応じて加えられても良い。
【0040】本発明のトナーの製造方法としては、混練
粉砕法、スプレイドライ法、重合法等の従来より公知の
製造法が使用可能である。例えば、一般的な例として
は、まず樹脂、着色剤、ワックス、帯電制御剤等を公知
の混合機で均一に分散混合し、次いで混合物を密閉式ニ
ーダー或いは1軸または2軸の押出機等で溶融混練し、
冷却後、粉砕し、分級すればよい。混練機は連続生産で
きる等の優位性から近年は1軸または2軸の押出機が主
流であり、例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出
機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイ・シー・ケイ社
製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押出機、ブ
ス社製コニーダー等が好適に用いられる。
【0041】このようにして得られるトナーの平均粒径
は、通常平均粒径20μm以下であり、平均粒径3〜2
0μmが好適である。なお、ここでの平均粒径は、体積
平均の粒子径である。
【0042】本発明の電子写真用トナーは、前述の流動
化剤が該トナー表面に外添されているものである。この
ような外添処理の方法は、分級したトナーと外添無機微
粒子をスーパーミキサー、ヘンシェルミキサー等の高速
攪拌機等で攪拌混合すれば良く、必要に応じてスタート
現像剤用トナーと補給用トナーの使用する外添無機微粒
子の種類、添加量を違えても良い。また、攪拌する回転
数、混合時間等の混合条件はトナー性能に合わせて適時
決定すれば良い。また、無機微粒子は、予め解砕処理を
施しておくと更に良い。
【0043】このときの電子写真トナー用流動化剤の被
覆率は、通常30%以上、好ましくは30〜60%であ
る。この範囲より小さいと「文字の中抜け」の目立つ画
像となる傾向がある。但し、本発明において流動化剤と
して、例えばシリカをトナーに添加した場合、シリカは
一部凝集状態でトナー表面に付着する為、実際の被覆率
は低くなっている。
【0044】従って、本発明における被覆率fは、次の
一般式で算出されたものとする。 f(%)=√3/2π×(D・ρτ)/(d・ρs)×
C×100 (式中、流動化剤の粒径をd、トナーの粒径をDとし、
ρt、ρsはそれぞれトナー、流動化剤の真比重であ
る。またCは流動化剤/トナーの重量比である。)
【0045】また、本発明のトナーを2成分系現像剤に
用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良
く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア
100重量部に対してトナー1〜10重量部が好まし
い。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程
度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キ
ャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、こ
れらの表面に公知のシリコーン系樹脂、アクリル系樹
脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂など、或いはこれら
の樹脂の混合物をコーティングしたものも好適に使用で
きる。
【0046】また、本発明のトナーはキャリアを使用し
ない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとして
も用いることができる。
【0047】本発明のトナーは、従来より公知であるコ
ロトロン転写装置を備えた電子写真現像装置を用いても
その転写性は改善できるが、静電荷像担持体表面に転写
材を介し転写手段を当接させトナー像を転写材に静電転
写する電子写真現像装置に用いた場合、その効果はとり
わけ有効なものとなる。
【0048】以下、図面を参照して本発明に係る電子写
真記録装置について説明する。図1は本発明に係る電子
写真記録装置の要部構成を一部破断して示す図である。
この電子写真記録装置は、感光体1、帯電装置2、露光
装置3、現像装置4、転写装置5及び、クリーニング装
置6を有している。
【0049】感光体1は、例えばアルミニウムなどの導
電体により形成され、外周面に感光導電材料を塗布して
感光層を形成したものである。感光体1は、図示しない
駆動伝達機構により図示矢印方向に回転される。この感
光体1の周辺に、感光体1の外周面に沿って帯電装置
2、露光装置3、現像装置4、転写装置5及び、クリー
ニング装置6がそれぞれ配置されている。
【0050】帯電装置2は、例えば周知のスコロトロン
帯電器などよりなり、感光体1の表面を所定電位(例え
ば−600V)に均一帯電する。露光装置3はLEDヘ
ッドを含んでなり、感光体1の感光面の露光を行って感
光体1の感光面に静電潜像を形成するものである。現像
装置4は、トナーホッパー41、トナーパック42、供
給ローラー43、現像ローラー44、現像ブレード4
5、支持棒46、板ばね47、支持体48及び、アジテ
ーター49からなる。
【0051】トナーホッパー41は、側面の一部及び、
上面を開口した中空の容器であり、内部空間に本発明の
トナーを貯留する。このトナーホッパー41の上部開口
部41aには、トナーパック42が装着されている。ト
ナーパック42は一面を開口した容器であり、その内部
にトナーが充填されるとともに、開口部がシールシート
によって封止されている。そしてトナーパック42は、
図示の如くトナーホッパー41へと供給するものになっ
ている。
【0052】供給ローラー43は導電性スポンジからな
るもので、その一部がトナーホッパー41の内部に位置
する状態で、トナーホッパー41の側面の開口部に設置
されている。供給ローラー43は、現像ローラー44に
当接している。現像ローラー44は、感光体1と供給ロ
ーラー43との間に配置されている。現像ローラー44
は、感光体1及び供給ローラー43に各々当接してい
る。供給ローラー43及び現像ローラー44は、図示し
ない回転駆動機構によってそれぞれ図示矢印方向に回転
される。供給ローラー43は、トナーホッパー41に貯
留されているトナーを担持して現像ローラー44に供給
する。現像ローラー44は、供給ローラー43によって
供給されるトナーを担持して感光体1の表面に接触させ
る。
【0053】現像ブレード45は、シリコーン樹脂やウ
レタン樹脂等により形成されている。この現像ブレード
45は、現像ローラー44に平行に配置された円柱状の
支持棒46に支持されており、現像ローラー44に当接
している。支持棒46は、支持体48に固定された板ば
ね47によって現像ローラー44側に所定の力(50g
/cm〜150g/cm程度)で押圧されている。この
為、現像ブレード45は、所定の力で現像ローラー44
に押圧されている。支持体48は、トナーホッパー41
の側壁に固定されている。
【0054】アジテーター49は、図示しない回転駆動
機構によってそれぞれ図示矢印方向に回転されており、
トナーを攪拌するとともに、トナーを供給ローラー43
側に搬送する。
【0055】転写装置5は、感光体1に対して平行に配
置された転写ローラー51を有してなる。この転写ロー
ラー51には、図示しな転写電源からトナーの帯電電位
とは逆極性で所定電圧値(例えば+1350V)の転写
電圧が印加される。そしてこの転写装置5は、感光体1
と転写ローラー51との間に挿通された転写紙Pに対し
て、感光体1に形成されたトナー像を転写するものであ
る。
【0056】一方クリーニング装置6は、クリーニング
ブレード61、廃トナー収容部62、廃トナーローラー
63及び、逆流防止弁64よりなる。クリーニングブレ
ード61は、感光体1に当接して配置され、感光体1に
付着しているトナーを掻き落とす。廃トナー収容部62
は、クリーニングブレード61によって掻き落とされた
トナーを回収する。廃トナーローラー63は、クリーニ
ングブレード61によって掻き落とされたトナーを廃ト
ナー収容部62側へと搬送する。逆流防止弁64は、廃
トナー収容部62内のトナーが感光体1側に逆流するこ
とを防止する。
【0057】以上のように構成された電子写真現像装置
では、次のようにして画像の記録が行われる。即ち、ま
ず感光体1の表面(感光面)は、帯電装置2によって所
定の電位(例えば−600V)に帯電される。続いて、
帯電されたのちの感光体1の感光面を記録すべき画像に
応じて露光装置3によって露光し、感光面に静電潜像を
形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された
静電潜像の現像を現像装置4で行う。
【0058】現像装置4は、トナーホッパーから主とし
て供給ローラー43により供給されるトナーを現像ロー
ラー44に担持し、搬送して感光体1の表面に接触させ
る。現像ローラー44に担持されたトナーは搬送される
際、現像ブレード45によって薄層化されるとともに、
所定の極性(ここでは感光体1の帯電電位と同極性であ
り、負極性)に摩擦帯電される。
【0059】現像ローラー44には、図示しない現像バ
イアス電源から感光体1の帯電電位と同極性且つ低電位
(例えば、−200V)な現像バイアスを印加してあ
り、静電潜像、現像バイアス及び、トナーの電荷の間の
電界の作用により、感光体1に選択的にトナーを付着さ
せる、即ち、感光体1上の未露光部には、感光体1側が
高電位であるためにトナーが付着せず、また露光され除
電された部分には、感光体1側が低電位であるためにト
ナーが付着する。このようにして感光体1の表面に静電
潜像に対応するトナー像が形成される。そしてこのトナ
ー像は、転写装置5によって転写紙Pに転写される。
【0060】転写装置5は、画像の記録時においては、
転写ローラー51に正極性の転写電圧(例えば、+13
50V)が印加されている。感光体1と転写ローラー5
1との間には転写紙Pが挿通されており、転写ローラー
51からは転写紙Pの背面に電荷の注入が行われる。こ
こで転写紙Pの背面に注入される電荷は正極性であるの
で、負極性に帯電しているトナーは転写紙P側に引きつ
けられ、これにより感光体1の表面に形成されたトナー
像が転写紙Pに転写される。この後、感光体1の感光面
は、転写紙Pが剥離された後、転写されずに残留してい
るトナーがクリーニング装置6で除去される。
【0061】
【実施例】以下に本発明の実施例を記載するが、本発明
は勿論これらの実施例に限定されるものではない。な
お、例中、「部」と表示するものは、特にこだわりのな
い限り重量部を表す。
【0062】樹脂製造例(ポリエステル樹脂) ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン700g、フマル酸13
0g、n−ドデセニル無水コハク酸53.4g、ハイド
ロキノン0.1gをガラス製1リットル4つ口フラスコ
に入れ、温度計、ステンレス製攪拌棒、流下式コンデン
サー及び窒素導入管を取り付け、電熱マントル中で23
0℃に昇温せしめ、窒素気流下にて攪拌しつつ反応させ
た。反応により生成する水が流出しなくなった時点で酸
価を測定(JIS K0070に準拠)すると1.5K
OHmg/gであった。更に無水トリメリット酸63.
4gを加え約8時間反応させ、酸価が20KOHmg/
gになった時反応を終了させた。得られた樹脂は淡黄色
の固体で環球法により軟化温度は120℃であった。
【0063】実施例1〜4及び比較例1〜5 上記で得られたポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック 3部 クロム・アゾ錯体 1.5部 低分子量ポリプロピレン・ワックス 1部
【0064】上記組成を予備混合し、120℃に加熱し
た2軸ニーダーで混練した後冷却し冷却物を機械式粉砕
機で2mmのメッシュをパスする程度まで粗粉砕し、次
いで風力式粉砕・分級機にて粉砕分級して、平均粒径を
コールター・カウンターの重量中位粒径で10.5μm
になる様にトナー母体を調製した。
【0065】トナー表面に外添する無機微粒子(流動化
剤)は、表1に挙げる無機微粒子原体を用いてシリコー
ンオイル等で処理して得られたものである。本発明の流
動化剤のトナーへの表面処理は、トナー母体100部に
流動化剤を被覆率が30%以上になるように各々1.0
部加えて、ヘンシェルミキサーで混合することにより行
なった。このようにして画像評価に供されるトナーを調
製した。
【0066】
【表1】
【0067】本発明における無機微粒子への表面処理
は、以下の様にして行った。 (1)無機微粒子原体100部を混合槽で攪拌する。 (2)処理剤を必要量溶媒にて希釈し、混合槽内の無機
微粒子に噴霧する。 (3)攪拌を続けながら槽内を105℃迄昇温し2時間
維持する。 (4)冷却後取り出す。
【0068】以上のようにして得られた現像剤を用い
て、一般に「文字の中抜け」の現像が発生し易いと考え
られていた、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手
段を当接させトナー像を転写材に静電転写する電子写真
記録装置により、トナー定着画像を下記の如く評価し
た。結果を表2に示す。なお、「中抜け」とは、図2に
示すように、文字等を構成する線の内部において、本来
トナーが転写されるべき部分にトナーが転写されておら
ず、転写材のままの状態になっていることをいう。
【0069】
【表2】
【0070】(a)転写状態:転写の条件等して非常に
過酷なOHPシートを通紙して「文字の中抜け」状態を
確認した。 ○:良好、△:実用可、×:実用不可 (b)画像品位:感光体カブリ、トナー飛散、ガザツキ
等を目視で評価した。 ○:良好、△:実用可、×:実用不可 (c)画像白ポチ:画像部のシリカのダマによる白ポチ
を目視で評価した。 ○:良好、△:実用可、×:実用不可 なお、これらの評価を初期印字時と12,000枚印字
後に評価した。
【0071】これらの評価結果から、シリコーンオイル
で処理された、一次粒子径の平均粒径が30nm以上1
00nm以下の無機微粒子であって、シリコーンオイル
添加量が該無機微粒子の表面積当たり、2〜3mg/m
2 である事を特徴とする電子写真トナー用流動化剤が極
めて有効で、平均粒径20μm以下の電子写真用トナー
において、その無機微粒子を外添させる事で経時的に安
定して、転写状態、画像品位がともに優れ、白ポチの無
い画像を提供できる事ができた。
【0072】実施例5 スチレン/n−ブチルメタクリレート共重合樹脂 100部 (重量平均分子量=75,000、数平均分子量=20,000、ガラス転移点 =65℃) カーボンブラック 3部 クロム・アゾ錯体 1.5部 低分子量ポリプロピレン・ワックス 1部
【0073】上記組成を予備混合し、120℃に加熱し
た2軸ルーダーで混練した後冷却し冷却物を機械式粉砕
機で2mmのメッシュをパスする程度まで粗粉砕し、次
いで風力式粉砕・分級機にて粉砕分級して、平均粒径を
コールター・カウンターの重量中位粒径で10.5μm
になる様にトナー母体を調製した。
【0074】トナー表面に外添する無機微粒子(流動化
剤)は、表1に挙げる無機微粒子原体を用いてシリコー
ンオイル等で処理して得られたものである。本発明の流
動化剤のトナーへの表面処理は、トナー母体100部に
流動化剤を被覆率が30%以上になるように各々1.0
部加えて、ヘンシェルミキサーで混合することにより行
なった。このようにして画像評価に供されるトナーを調
製した。
【0075】比較例6 上記トナーに比較例4の無機微粒子により表面処理を行
った。トナー母体100部に対して、被覆率が30%以
上になるように各々1.0部加えて、ヘンシェルミキサ
ーで混合してトナーを調製した。得られたトナーについ
て上記と同じ評価を行った。表3に記す。
【0076】
【表3】
【0077】結着樹脂としてスチレン/アクリルでも本
発明の無機微粒子を用いれば実用上問題はないが、結着
樹脂として、一般式(I)で示されるジオール成分と、
一般式(II)または、(III) で示される2価カルボン酸
もしくはその無水物を1〜50モル%、及び、トリメリ
ット酸もしくはその無水物を10〜30モル%含有する
酸成分とを縮重合せしめて得られるポリエステル樹脂を
用いる事で、もっと経時安定性に優れた画像を提供でき
る事ができた。
【0078】
【発明の効果】本発明の流動化剤、電子写真用トナーを
用いると、現像性、転写性及びその経時安定性に優れた
現像剤が提供でき、またその現像剤を使用することによ
り、現像機各部位を劣化させることなく、適正な画像濃
度でバックグラウンドの無い高品位な複写画像を長期に
わたり安定して得ることができる電子写真現像装置が提
供できる。
【0079】より具体的には、次の効果が得られる。 (1)ハガキ等の厚い転写紙やOHPフィルムを用いて
もバックグランドの無く、「文字の中抜け」等の現象の
無いか、または、抑制されている、高品位な画像を与え
る電子写真用トナー及び電子写真現像装置を提供するこ
とができる。 (2)感光体等の静電荷像担持体上のカブリを抑制し、
その経時安定性、耐久性に優れた電子写真用トナー及び
電子写真現像装置を提供することができる。 (3)「文字の中抜け」等の現象の発生し易い、静電荷
像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させトナー
像を転写材に静電転写する電子写真記録装置においても
長期にわたり「文字の中抜け」等の現象を抑制できる電
子写真現像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る電子写真記録装置の要部
構成を一部破断して示した図である。
【図2】図2は、「文字の中抜け」を説明する図であ
る。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電装置 3 露光装置 4 現像装置 5 転写装置 6 クリーニング装置 P 転写紙 T トナー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/09 101 G03G 9/08 371 (72)発明者 橋爪 弘 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の1 株 式会社東芝日野工場内 (72)発明者 中村 鐵也 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の1 株 式会社東芝日野工場内 (72)発明者 福山 広高 東京都日野市旭が丘3丁目1番地の1 株 式会社東芝日野工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンオイルで処理された、一次粒
    子の平均粒径が30nm以上100nm以下の無機微粒
    子であって、該シリコーンオイルの添加量が該無機微粒
    子の表面積当たり2〜3mg/m2 である事を特徴とす
    る電子写真トナー用流動化剤。
  2. 【請求項2】 少なくとも結着樹脂と着色剤とからなる
    平均粒径20μm以下の電子写真用トナーにおいて、請
    求項1記載の電子写真トナー用流動化剤が該トナー表面
    に外添されている事を特徴とする電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 電子写真トナー用流動化剤による被覆率
    が30%以上である事を特徴とする請求項2記載の電子
    写真用トナー。
  4. 【請求項4】 結着樹脂として、下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、
    x、yは正の整数であり、各々の平均値の和は2〜16
    である。)で示されるジオール成分と、下記の一般式
    (II)または、(III) 【化2】 (式中、R2 ,R3 は、同一もしくは相異なって、炭素
    数4〜20のアルキル基もしくはアルケニル基を示
    す。)で示される2価カルボン酸もしくはその無水物を
    1〜50モル%、及び、トリメリット酸もしくはその無
    水物を10〜30モル%含有する酸成分とを縮重合せし
    めて得られるポリエステル樹脂を用いる事を特徴とする
    請求項2又は3記載の電子写真用トナー。
  5. 【請求項5】 静電荷像担持体上の静電荷像を静電荷像
    現像用トナーにより現像してトナー像を形成し、静電荷
    像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ該トナ
    ー像を該転写材に静電転写する電子写真記録装置に用い
    る電子写真現像装置において、用いるトナーが、シリコ
    ーンオイルで処理された一次粒子の平均粒径が30nm
    以上100nm以下の無機微粒子であって、該シリコー
    ンオイルの添加量が該無機微粒子の表面積当たり2〜3
    mg/m2 であるトナー用流動化剤により外添されてい
    る電子写真用トナーである事を特徴とする電子写真現像
    装置。
  6. 【請求項6】 用いるトナーのトナー用流動化剤による
    被覆率が30%以上である事を特徴とする請求項5記載
    の電子写真現像装置。
  7. 【請求項7】 用いるトナーが、結着樹脂として、下記
    の一般式(I) 【化3】 (式中、R1 は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、
    x、yは正の整数であり、各々の平均値の和は2〜16
    である。)で示されるジオール成分と、下記の一般式
    (II)または、(III) 【化4】 (式中、R2 ,R3 は、同一もしくは相異なって、炭素
    数4〜20のアルキル基もしくはアルケニル基を示
    す。)で示される2価カルボン酸もしくはその無水物を
    1〜50モル%、及び、トリメリット酸もしくはその無
    水物を10〜30モル%含有する酸成分とを縮重合せし
    めて得られるポリエステル樹脂を用いて得られたもので
    ある事を特徴とする請求項5又は6記載の電子写真現像
    装置。
JP08810394A 1994-03-31 1994-03-31 電子写真用トナー Expired - Fee Related JP3145562B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08810394A JP3145562B2 (ja) 1994-03-31 1994-03-31 電子写真用トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08810394A JP3145562B2 (ja) 1994-03-31 1994-03-31 電子写真用トナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07271087A true JPH07271087A (ja) 1995-10-20
JP3145562B2 JP3145562B2 (ja) 2001-03-12

Family

ID=13933540

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08810394A Expired - Fee Related JP3145562B2 (ja) 1994-03-31 1994-03-31 電子写真用トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3145562B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000047475A (ja) * 1998-07-31 2000-02-18 Canon Inc 画像形成方法及び画像形成用トナー
US6630276B2 (en) 2000-11-06 2003-10-07 Ricoh Company, Ltd. External additive for electrophotographic toner, method for manufacturing the external additive, electrophotographic toner using the external additive, and image forming apparatus using the electrophotographic toner
US6660442B2 (en) 2001-04-03 2003-12-09 Kao Corporation Nonmagnetic black toner for reversal development
US7169522B2 (en) 2002-03-12 2007-01-30 Ricoh Company, Ltd. Toner for developing a latent electrostatic image, developer using the same, full-color toner kit using the same, image-forming apparatus using the same, image-forming process cartridge using the same and image-forming process using the same
US7611815B2 (en) 2002-07-15 2009-11-03 Ricoh Company, Ltd. External additive for toner for electrophotography, toner for electrophotography, double-component developer for electrophotography, image-forming process using the toner, and image-forming apparatus using the toner
WO2018184486A1 (zh) 2017-04-07 2018-10-11 株式会社德山 硅油处理的热解法二氧化硅、其制造方法及应用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1237048A1 (en) 2001-03-02 2002-09-04 Ricoh Company, Ltd. External additive for electrophotographic toner, method for manufacturing the external additive, electrophotographic toner using the external additive, and image forming apparatus using the electrophotographic toner

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000047475A (ja) * 1998-07-31 2000-02-18 Canon Inc 画像形成方法及び画像形成用トナー
US6630276B2 (en) 2000-11-06 2003-10-07 Ricoh Company, Ltd. External additive for electrophotographic toner, method for manufacturing the external additive, electrophotographic toner using the external additive, and image forming apparatus using the electrophotographic toner
US6660442B2 (en) 2001-04-03 2003-12-09 Kao Corporation Nonmagnetic black toner for reversal development
US7169522B2 (en) 2002-03-12 2007-01-30 Ricoh Company, Ltd. Toner for developing a latent electrostatic image, developer using the same, full-color toner kit using the same, image-forming apparatus using the same, image-forming process cartridge using the same and image-forming process using the same
US7611815B2 (en) 2002-07-15 2009-11-03 Ricoh Company, Ltd. External additive for toner for electrophotography, toner for electrophotography, double-component developer for electrophotography, image-forming process using the toner, and image-forming apparatus using the toner
WO2018184486A1 (zh) 2017-04-07 2018-10-11 株式会社德山 硅油处理的热解法二氧化硅、其制造方法及应用
KR20190137780A (ko) 2017-04-07 2019-12-11 가부시끼가이샤 도꾸야마 실리콘 오일로 처리된 흄드 실리카, 및 그 제조 방법과 응용
US11254821B2 (en) 2017-04-07 2022-02-22 Tokuyama Corporation Silicone oil-treated fumed silica, manufacturing method and application thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP3145562B2 (ja) 2001-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20060093943A1 (en) Magenta color toner, toner cartridge, and process cartridge and image forming apparatus using the magenta color toner
JP3056122B2 (ja) 非磁性一成分用フルカラートナー
JP4662958B2 (ja) トナー及び二成分現像剤
JP4958261B2 (ja) 非磁性一成分現像用トナー
JP4429203B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3120016B2 (ja) 電子写真トナー用流動化剤、電子写真用トナー及び現像装置
JP3145562B2 (ja) 電子写真用トナー
JP3915336B2 (ja) 非磁性1成分系トナー
JP3240276B2 (ja) 非磁性一成分用フルカラートナー
JP3716683B2 (ja) 非磁性1成分系ブラックトナー及び画像形成方法
JP2009223217A (ja) 画像形成装置及びトナー
JPH06202374A (ja) 非磁性一成分トナー及びその製造方法
JP2001265051A (ja) 静電荷現像用トナー
JP2002341587A (ja) 非磁性一成分現像用トナー
JP4884201B2 (ja) 非磁性一成分現像用トナー
JP2002365847A (ja) 電子写真用トナーおよび画像形成方法
JP2003057864A (ja) 一成分トナー及び画像形成方法
JP4968892B2 (ja) 二成分現像剤
JPH09146295A (ja) 現像方法及び電子写真用トナー
JP4393725B2 (ja) イエロートナー及び画像形成装置
JP3152838B2 (ja) 画像形成方法
JP4454000B2 (ja) 画像形成方法、装置及び画像形成用トナー
JP2003005445A (ja) 電子写真用マゼンタトナー、現像剤、画像形成装置及び画像形成方法
JP4068806B2 (ja) 静電潜像現像剤用トナー、静電潜像現像剤及び該静電潜像現像剤を用いた画像形成方法
JP2003345067A (ja) 静電荷像現像用トナー

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090105

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100105

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120105

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130105

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140105

Year of fee payment: 13

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees