JPH07270880A - カメラ用フイルム巻き上げ装置 - Google Patents

カメラ用フイルム巻き上げ装置

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Publication number
JPH07270880A
JPH07270880A JP6089555A JP8955594A JPH07270880A JP H07270880 A JPH07270880 A JP H07270880A JP 6089555 A JP6089555 A JP 6089555A JP 8955594 A JP8955594 A JP 8955594A JP H07270880 A JPH07270880 A JP H07270880A
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JP
Japan
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drive
film
rotation
motor
film winding
Prior art date
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Pending
Application number
JP6089555A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Kogane
幹雄 小金
Yoshikazu Majima
美和 馬島
Kazuo Daigo
和男 醍醐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Priority to US08/375,703 priority patent/US5625431A/en
Publication of JPH07270880A publication Critical patent/JPH07270880A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B1/00Film strip handling
    • G03B1/18Moving film strip by means which act on the film between the ends thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B17/00Details of cameras or camera bodies; Accessories therefor
    • G03B17/42Interlocking between shutter operation and advance of film or change of plate or cut-film
    • G03B17/425Interlocking between shutter operation and advance of film or change of plate or cut-film motor drive cameras

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部部品の破損並びに損傷を防止する。 【構成】 レンズ付きフイルムユニットにフイルム巻き
上げユニットを装着すると、巻き上げノブに連結ギヤ5
が係合する。連結ギヤ5の軸80には、溝89aが形成
された固定円板89が固定され、また前記溝89aに係
合する突起79aが形成されたクラッチギヤ79が回動
自在に取り付けられている。クラッチギヤ79はこれに
モータ4の駆動が伝達され、巻き上げノブの回転操作が
許容された場合にモータ4の駆動を連結ギヤ5に伝達す
る駆動伝達位置と、巻き上げノブの回転操作が禁止され
た場合にスリップしてモータ4の駆動を連結ギヤ5に伝
達しない駆動解除位置との間で移動する。クラッチギヤ
79が駆動解除位置に移動した際には、スイッチ96が
ONしてモータ4の駆動が停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ用のフイルム巻
き上げ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】誰でも簡単に撮影を楽しめるように、簡
単な撮影機構を備え、そして国際標準規格ISOの10
07−1979年で規定された135タイプのパトロー
ネ付き写真フイルムを予め装填したレンズ付きフイルム
ユニット(以下、「フイルムユニット」と称す)が良く
知られている。
【0003】このフイルムユニットには、パトローネ付
き写真フイルムを収納する本体基部と、この本体基部の
前面に被着される前カバーと、本体基部の背面に被着さ
れ、これらの間で写真フイルムを光密にする後カバーと
から構成され、本体基部には撮影レンズ、シャッター機
構、フイルム巻き止め機構、及びフイルムカウンタ機構
等が組み込まれている。本体基部には、パトローネ収納
室とフイルム収納室とが設けられており、パトローネ収
納室にパトローネが、またフイルム収納室にはパトロー
ネから写真フイルムを引き出してロール状に巻き取った
フイルムロールがそれぞれ装填される。巻き上げノブは
パトローネのスプールに係合しており、これの外周に歯
が形成されている。
【0004】巻き上げノブをフイルム巻き上げ方向に回
転操作すると、写真フイルムが移送され、写真フイルム
の移送によってスプロケットが回転する。1コマ分だけ
写真フイルムが送られるとスプロケットが1回転してフ
イルム巻き止め機構が作動する。フイルム巻き止め機構
が作動すると、スプロケットの回転と巻き上げノブの回
転とがそれぞれ禁止される。そして、この間にシャッタ
がチャージされる。その後、シャッタボタンを押下する
と、シャッタが作動する。このとき、フイルム巻き止め
機構の作動が解除される。1回の撮影を行ってから、規
定された回数の撮影を終了し、最後のコマに撮影を完了
した後には、巻き上げノブの回転操作によって全ての写
真フイルムがパトローネの内部に収納されてしまい、そ
の後はフイルム巻き止め機構が作動しないため、巻き上
げノブが空回りする。これによりユーザーは、そのまま
フイルムユニットを現像所に提出する。現像所では、フ
イルムユニットの一部を開いてパトローネを取出し、現
行の現像処理システムを使用して現像及び焼付等の処理
を行い、ユーザーにはプリント写真とフイルムネガとが
返却される。
【0005】ところで、フイルムユニットでは、巻き上
げノブの回動操作を撮影毎に行わない限り次回の撮影を
行うことができないため、巻き上げノブの回動操作を忘
れてシャッタチャンスを逃してしまう恐れがある。こう
した弊害をなくするために、特開平5−297441号
公報には、フイルムユニットに着脱自在に取り付けられ
るフイルム巻き上げ装置が提案されている。
【0006】このフイルム巻き上げ装置は、シャッタレ
リーズ手段、電源スイッチ、モータ、減速ギヤユニッ
ト、駆動ギヤ、及びモータ電流検出回路等から構成され
ており、これらはフイルムユニットに着脱自在に取り付
けられる。シャッタレリーズ手段は、フイルムユニット
のシャッタボタンと同じに押下され、押下した場合には
フイルムユニットのシャッタボタンが押下される。駆動
ギヤは、巻き上げノブに噛合し、外部に露呈された電源
スイッチをONすると、モータが駆動し、このモータの
駆動が減速ギヤユニットを介して駆動ギヤに伝達されて
巻き上げノブをフイルム巻き上げ方向に回転させる。フ
イルム1コマ送りが完了した際には、巻き上げノブの回
転が禁止されるから、駆動ギヤ、及び減速ギヤユニット
とを介してモータに多大な負荷がかかってモータに流れ
る電流が増加する。モータ電流検出回路は、このモータ
に流れる電流を検出しており、電流が増加した場合には
電源スイッチをOFFする。これにより、フイルム1コ
マ送りが完了した場合には確実にモータの駆動が停止す
るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たフイルム巻き上げ装置では、モータの駆動が停止した
際に、回転ロックされたスプロケットとフイルム巻き上
げ方向に回転しようとしていたスプールとによって、写
真フイルムに張力が与えられた状態となっている。この
ため、シャッタレリーズを行うと、これと同時にフイル
ム巻き止め機構の作動解除によって、スプロケットの回
転ロックが解除されるから、写真フイルムが僅かに巻き
上げ方向に移動する。この移動が露光中に行われると、
当然被写体像がブレて記録されてしまう。
【0008】また、前述したフイルム巻き上げ装置で
は、シャッタレリーズ毎に電源スイッチを一々ONする
操作が必要となるため、煩わしい操作が伴うとともに、
電源スイッチのON操作を忘れた場合にはシャッタチャ
ンスを逃してしまう恐れがある。また、減速ギヤユニッ
トが単なるギヤ列となっているため、巻き止げノブの回
転が禁止されてからモータ電流検出回路がモータの駆動
を停止する迄の間で、モータと駆動ギヤとの間の減速ギ
ヤユニットに大きな負荷がかかり、ギヤの歯飛びや歯欠
けが生じる恐れがある。
【0009】さらに、モータに流れる電流が増加した時
にモータ電流検出回路が電源スイッチをOFFしてモー
タの駆動を停止するため、最後のコマに撮影を完了した
後にはフイルム巻き止め機構が作動しないから電流値が
増加せず、したがってモータが駆動したままの状態とな
ってしまう。このままフイルムユニットからフイルム巻
き上げ装置を取り外す際には、巻き上げノブと駆動ギヤ
とのいずれかに負荷がかかり、歯飛びや歯欠けが生じる
恐れがあり、危険な作業となる。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、第1の目的としては、フイル
ム巻き止め機構の作動解除の際に写真フイルムの僅かな
移動によって被写体像がブレて記録されることを防止す
ることにある。また、他の目的としては、簡便な操作で
フイルム巻き上げが自動的に行え、しかも巻き上げノブ
に駆動を伝達させる駆動伝達手段に余計な負荷をかける
ことなく安全に取り扱えるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、パトローネ回転軸に係合
してこれをフイルム巻き上げ方向に回転させる回転駆動
手段と、駆動源の駆動を前記回転駆動手段に伝達させる
駆動伝達手段と、前記シャッタ機構を作動させた後に前
記駆動源を駆動させる駆動手段と、前記駆動伝達手段に
組み込まれ、前記フイルム巻き止め機構の作動に応動し
て前記駆動源とパトローネ回転軸との連動を断つクラッ
チ手段と、前記クラッチ手段に連動して前記駆動源の駆
動を停止させる駆動停止手段とをを備えたものである。
【0012】
【作用】カメラのシャッタボタンを操作すると、シャッ
タ機構が作動して露光が行われるとともに、フイルム巻
き止め機構の作動が解除される。そして、露光が行われ
た後に、駆動手段が駆動源を駆動させる。駆動源が駆動
すると、この駆動が駆動伝達手段を介して回転駆動手段
に伝達される。これによりパトローネ回転軸がフイルム
巻き上げ方向に回転され、フイルムが移送される。1コ
マ分だけフイルムが送られるとフイルム巻き上げ機構が
作動してパトローネ回転軸の回転操作を禁止する。パト
ローネ回転軸の回転操作が禁止されると、駆動伝達手段
を介して駆動源に負荷がかかる。このとき、駆動伝達手
段に組み込んだクラッチ手段がスリップし、駆動源とパ
トローネ回転軸との連動を断つ。そして、駆動停止手段
がクラッチ手段に連動して駆動源の駆動を停止させる。
【0013】これによれば、1コマ分だけフイルムを巻
き上げた時点で、クラッチ手段がスリップし、パトロー
ネ回転軸と駆動源との連動を断つから、フイルムに与え
られている張力が無くなる。したがって、シャッタレリ
ーズを行った瞬間にフイルム巻き止め機構の作動が解除
されてもフイルムの移動が生じないとともに、駆動伝達
手段に余計な負荷をかけることがない。
【0014】なお、駆動源としては、モータの他に、ゼ
ンマイやバネ等を利用したものでもよい。また、クラッ
チ手段としては、爪等で継手面を噛み合わせる噛み合い
クラッチ、継手面の摩擦力を利用する摩擦クラッチ、及
び継手面に互いに吸着するように磁石を組み込んで、こ
れらの磁石を利用する磁力クラッチ等を用いることがで
きる。
【0015】請求項2記載の発明では、保持手段が、シ
ャッタ機構が作動した後に、駆動用スイッチ手段をON
し、この状態を保持する。駆動用スイッチ手段がONす
ると駆動源が駆動する。この駆動は駆動伝達手段によっ
て回転駆動手段に伝達され、パトローネ回転軸がフイル
ム巻き上げ方向に回転される。1コマ分だけフイルムが
送られるとフイルム巻き止め機構が作動してパトローネ
回転軸の回転を禁止する。パトローネ回転軸の回転が禁
止されると、クラッチ兼用駆動停止手段によって駆動源
とパトローネ回転軸との連動が断たれるとともに、停止
用スイッチ手段がONされ駆動源の駆動が停止される。
このとき、解除手段によって保持手段の保持が解除さ
れ、駆動用スイッチ手段がOFFする。
【0016】請求項3記載の発明では、パトローネ回転
軸の回転が許容された際には、監視手段で監視される電
流値が第1レベルと第2レベルとの間となるため、制御
手段がモータの駆動を保持させる。また、パトローネ回
転軸の回転が禁止された場合には、モータに多大な電流
が流れて電流値が第1レベルを越えるため、制御手段が
モータの駆動を停止する。さらに、最後のコマの撮影が
終了して全てのフイルムがパトローネの内部に収納され
た場合には、モータにかかる負荷がフイルム巻き上げ中
よりも少なくなるため、電流値が第2レベル未満とな
り、制御手段がモータの駆動を停止する。
【0017】請求項4記載の発明では、駆動源の回転が
1コマ分の写真フイルムを巻き上げるのに要する回転量
以上に達した時点で駆動源の駆動を停止させる駆動停止
手段を設けたから、最後のコマの撮影が終了して全ての
フイルムがパトローネの内部に収納された場合には、自
動的に駆動源の駆動を停止させることができる。請求項
7記載の発明では、駆動用スイッチ手段と停止用スイッ
チ手段とを1つのスイッチ手段としたから、部品点数の
削減が図れる。
【0018】請求項7記載の発明では、フイルム巻き上
げ装置にカメラを装着した場合に、連結ギヤがカメラの
背面から突出した巻き上げノブの最大突出位置もしくは
最大突出位置を乗り越えた位置で巻き上げノブと噛み合
う。これによれば、連結ギヤと巻き上げノブとがカメラ
の取り外し方向に対して噛み合うようになるため、確実
な噛合となる。
【0019】ところで、駆動源をモータとすることによ
って、モータに電源を供給するために電池が必要とな
る。この電池の電圧としては、モータの回転数やトルク
を考慮すると電圧が1.5Vが最適であった。電圧が
1.5Vで、且つ、少なくともフイルム1本分の巻き上
げが行える容量の電池としては、単三電池が望ましい。
しかしながら、単三電池は、フイルム1本分を越える巻
き上げが行えるだけの容量があり、またサイズが長い。
このため、市販の積層電池をばらして中の1.5Vの電
池素子を取り出して用いることもできる。そこで、請求
項9記載の発明では、電圧が1.5Vでサイズが単三電
池以下の電池を用いた。また、請求項10記載の発明で
は、カメラが取り外された場合に駆動源又はモータの駆
動を停止するスイッチ手段を設けたから、取り扱い上の
安全が図れる。
【0020】
【実施例】本発明のフイルム巻き上げユニット10とフ
イルムユニット11とを図2に示す。フイルムユニット
11は、前面左側を前方に突出させて形成したグリップ
部11aを備えたユニット本体12を外ケース13で包
んだ構成となっている。外ケース13には、撮影レンズ
14、シャッタボタン15、巻き上げノブ16、ファイ
ンダー対物窓17、ストロボ充電スイッチ18、ストロ
ボ発光部19、充電完了表示窓20、及び、枚数表示窓
21等を外部に露呈させるための開口がそれぞれ設けら
れている。
【0021】撮影を行う場合には、巻き上げノブ16を
同図に示す矢印方向(反時計方向)に回転させて写真フ
イルムを巻き上げる。この操作は、巻き上げノブ16の
回転が禁止するまで行う。この巻き上げノブ16の外周
には、歯列16aが形成されている。そしてシャッタボ
タン15を押下することにより撮影が行える。なお、ス
トロボ撮影の場合には、右端に設けたストロボ充電スイ
ッチ18を押下しながらシャッタボタン15を操作す
る。
【0022】フイルム巻き上げユニット10は、ハウジ
ング8の外部に電源スイッチ23、及びシャッタレリー
ズボタン24が露呈して取り付けられており、フイルム
ユニット11の左側面に着脱自在に取り付けられる。ハ
ウジング8は、上カバー8a、本体部8b、及び下カバ
ー8cとから構成されており、本体部8bの外面には綺
麗なカラー印刷が施され、装着時、撮影時、及び撮影終
了時の注意事項等が印刷されている。そして、本体部8
bの右側面には、フイルムユニット11を装着するため
の開口9が形成されている。
【0023】図3に示すように、フイルムユニット11
を装着した際には、開口9の背面側に形成された支持板
8dがフイルムユニット11の背面を支持し、また開口
9の前面側に設けた弾性自在な板バネ7がフイルムユニ
ット11のグリップ部11aを支持する。この板バネ7
によってフイルムユニット11の着脱作業が容易に行え
る。さらに、フイルムユニット11の挿入は、フイルム
ユニット11の左側面がフイルム巻き上げユニット10
の内部に配置したスイッチ6をONすることにより規制
される。このスイッチ6は、フイルムユニット11が装
着されたことを検知するスイッチである。
【0024】図4に示すように、フイルムユニット11
を装着した際には、開口9に露呈された連結ギヤ5が巻
き上げノブ16の歯列16aに噛合し、またシャッタレ
リーズボタン24がフイルムユニット11のシャッタボ
タン15の真上に位置した状態となる。したがって、フ
イルムユニット11を装着した際には、これのシャッタ
ボタン15が隠され、シャッタレリーズボタン24を押
下することによって撮影を行うようになる。
【0025】フイルム巻き上げユニット10の電源スイ
ッチ23は、フイルムユニット11に取り付けられた際
にレバー23aを同図に示す矢印方向に切り替えてON
させ、これの内部に設けたモータ4に電源を供給する。
その後は電源スイッチ23を操作することなく、シャッ
タレリーズボタン24の操作のみで自動的に写真フイル
ムが巻き上げられる。そして、全コマ撮影終了後フイル
ムの全てがパトローネ内に収納された際には巻き上げノ
ブ16の回転が禁止されないため、電源スイッチ23を
OFFしてモータの駆動を停止してからフイルムユニッ
ト11をフイルム巻き上げユニット10から外す。
【0026】フイルムユニット11のユニット本体12
は、図5に示すように、本体基部26、後カバー27、
露光ユニット28、前カバー29、及びストロボユニッ
ト30とからなる。本体基部26には、国際標準規格
(ISO:1007−1979年版)で規定された13
5タイプの写真フイルムパトローネ31が装填される。
また、本体基部26の前面には、露光ユニット28が着
脱自在に取り付けらる。露光ユニット28は、撮影レン
ズ14を備えた露光付与機構、フイルムカウンタ機構、
及びフイルム巻き止め機構等が組み込まれており、これ
らは一体化されている。後カバー27は、本体基部26
の背後に着脱自在に取り付けられ、本体基部26との間
で写真フイルム31aを光密に収納する。前カバー29
は、本体基部26の前面に着脱自在に取り付けられる。
【0027】ストロボユニット30は、ストロボ充電ス
イッチ18の押下によって単三電池30bの電源を昇圧
した電源がメインコンデンサ30aに充電がされ、シャ
ッタ機構に連動するX接点30cがONすることよって
ストロボ発光部19の放電管にトリガー信号を加え、メ
インコンデンサ30aに充電された高圧の電荷によって
放電管が発光する。
【0028】写真フイルムパトローネ31は、写真フイ
ルム31aと、この写真フイルム31aを光密に収納す
るパトローネ31bとからなる。このパトローネ31b
は、写真フイルム31aの末端が固定されたスプール3
1cを備え、スプール31cが回転されたときに、スプ
ール31cの外周に露光済みの写真フイルム31aを巻
き取る。
【0029】本体基部26には、パトローネ31bを収
納するためのパトローネ収納室33と、パトローネ31
bから引き出した未露光の写真フイルム31aのロール
31dを収納するためのフイルム収納室34とが一体成
形されている。これらの底は開口となっており、後カバ
ー27に設けたプルトップ式の底蓋35,36によって
それぞれ塞がれる。底蓋36は装填時写真フイルム31
aをロール状に巻き取るための治具等を挿入するための
蓋であり、また、底蓋35は全コマ撮影終了後に撮影済
みの写真フイルム31aが収納されたパトローネ31b
を取り出す時の蓋となる。
【0030】巻き上げノブ16は、パトローネ収納室3
3の上面に回動自在に配置され、外部から操作が可能な
ように一部が後カバー27の開口40から露呈してい
る。そして、パトローネ31bが装填された際には巻き
上げノブ16の軸がパトローネ31bのスプール31c
に係合する。
【0031】パトローネ収納室33とフイルム収納室3
4との間には、暗箱37が一体に設けられている。暗箱
37の前面には、開口38が設けられており、また図示
していないが背面側には露光開口が設けられている。暗
箱37の前面には、露光ユニット28が着脱自在に取り
付けられる。露光開口には、開口38を介して露光ユニ
ット28の撮影レンズ14を透過した被写体光が導かれ
る。なお、後カバー15には、ファインダー接眼窓39
が一体に設けられている。前カバー18には、ファイン
ダー対物窓17の他に、シャッタボタン15等が一体に
設けられている。このシャッタボタン15の下面には、
詳しくは後述するロッド15aが植設されている。
【0032】露光ユニット28は、詳しくは図6に示す
ように、ベース44の上面左側に2つの軸46,47と
軸受開口48とが一体に形成されている。軸46には、
シャッタ駆動レバー49と枚数表示板50とが回動自在
に挿入され、最後に止め輪51で抜け止めされる。ま
た、軸47には、バネ52と係止レバー53とが回動自
在に挿入され、最後にビス54で回転自在に抜け止めさ
れる。
【0033】軸受開口48にはカム部材55の軸56が
回動自在に挿入される。軸56は、軸受開口48の下方
に配置される従動スプロケット57に係合し、これらは
一体に回転する。カム部材55の外周には係止レバー5
3の爪53aが当接する。カム部材55の上端には、一
歯ギヤ58が一体に設けられており、枚数表示板50の
外周に形成された歯50aに噛合する。またカム部材5
5の下には、シャッタチャージ用のカム59が一体に設
けられ、ここにシャッタ駆動レバー49の爪49aが当
接する。バネ52は、一端52aがシャッタ駆動レバー
49のバネ受け49bに、また他端52bが係止レバー
53の立ち下がり片53bに係合し、軸46を中心とし
てシャッタ駆動レバー49を反時計方向に、また軸47
を中心として係止レバー53を時計方向にそれぞれ付勢
する。
【0034】ベース44の前面には、撮影レンズ14の
光軸14aと平行に軸41が形成されいる。この軸41
には、クランク形状をしたシャッタ羽根42が回動自在
に取り付けられる。シャッタ羽根42は、常態がバネ6
0の付勢によりベース44の光軸14aの上に設けたシ
ャッタ開口61を遮蔽する位置となっており、この位置
と、シャッタ開口61を開放する位置との間で軸41を
中心に回動する。
【0035】シャッタ羽根42の前面には、シャッタカ
バー62が取り付けられ、光軸14aの方向に揺動する
ことが防止される。このシャッタカバー62には、光軸
14aの上に絞り開口63が形成されており、これを取
り囲むように鏡筒64が一体に形成されている。この鏡
筒64の内部には、撮影レンズ14を構成する後レンズ
65及び前レンズ66と、これらの間に挟装されるスペ
ーサ67とが挿入され、最後にレンズカバー68が被せ
られる。なお、ベース44の右上には、ファインダーレ
ンズ69,70を保持する保持枠71が一体に形成され
ている。これらのファインダーレンズ69,70は、フ
ァインダー対物窓17とファインダー接眼窓39との間
に整列される。
【0036】図7に示すように、巻き上げノブ16を同
図に示す矢印方向に回転させて巻き上げ操作を行うと、
パトローネ31bのスプール31cが回動し、フイルム
31aが移送される。このフイルム31aには、パーフ
ォレーション31eが設けられており、パーフォレーシ
ョン31eの8個分がフイルム1コマに相当する。この
パーフォレーション31eには、9枚歯の従動スプロケ
ット57が噛合しており、従動スプロケット57の一回
転でフイルム31aが丁度1コマ分送られる。
【0037】このフイルム移送によって従動スプロケッ
ト57が反時計方向に回転し、この回転に伴ってカム部
材55も回転する。従動スプロケット57が1回転する
と、係止レバー53の爪53aがカム部材55の外周に
設けられた切り欠き部55aに入り込んで従動スプロケ
ット57の回転を禁止すると同時に、係止レバー53が
軸47を中心に時計方向に僅かに回転し、係止レバー5
3の巻き止め爪53dが巻き上げノブ16の歯列16a
に係合して巻き上げノブ16の回転操作を禁止する。
【0038】また、フイルム移送によって枚数表示板5
0が1目盛り分回転する。枚数表示板50の上面には、
撮影可能な枚数、すなわち残数表示用の目盛が設けられ
ている。この目盛はこの時点での撮影可能なコマの数と
なっているから、この目盛を前カバー29の枚数表示窓
21を通して観察することによって、撮影可能なフイル
ムのコマ数を確認することができる。
【0039】シャッタ駆動レバー49には、立ち下がり
片49dの下方にL字形に折曲片49eが形成され、こ
の折曲片49eの先端がシャッタ羽根42に臨んでい
る。前述したようにカム部材55の回転によりカム59
も一体に回転し、バネ52の付勢に抗してシャッタ駆動
レバー49が軸46を中心に時計方向に回転される。シ
ャッタ駆動レバー49は、時計方向への回転により、シ
ャッタ駆動レバー49に設けた立ち上がり片49cが係
止レバー53の突起53cに係合し、バネ52の付勢に
抗してシャッタ羽根42の端部に形成された爪42aか
ら離れたチャージ位置に保持される。
【0040】シャッタボタン15の押下によりロッド1
5aが係止レバー53の立ち下がり片53bを押し、軸
47を中心に係止レバー53が反時計方向に回転する。
この回転により係止レバー53の突起53cがシャッタ
駆動レバー49の立ち上がり片49cから外れ、シャッ
タ駆動レバー49がバネ52の付勢によって反時計方向
に瞬時に回転し、折曲片49eによってシャッタ羽根4
2の爪42aを蹴飛ばす。またこれと同時に、係止レバ
ー53の反時計方向の回転によって爪53aがカム部材
55の切り欠き部55aから脱して従動スプロケット5
7の回転禁止が解除されるとともに、巻き止め爪53d
が巻き上げノブ16の歯列16aから外れて巻き上げノ
ブ16の回転操作が許容される。そして、前記蹴飛ばし
によりシャッタ羽根42は軸41を中心に回転し、シャ
ッタ開口61を開放する。そして、折曲片49eが爪4
2aを乗り越えると、シャッタ羽根42はバネ60によ
って引き戻され、再びシャッタ開口61を遮蔽する。
【0041】シャッタボタン15から指を離すとロッド
15aの押圧が解除されるから、係止レバー53はバネ
52の付勢により時計方向に僅かに回転して戻る。そし
て、次回の巻き上げ操作によってシャッタ駆動レバー4
9がチャージ位置に保持されるようになる。
【0042】枚数表示板50の下面には、カム50bが
一体に設けられている。このカム50bは、写真フイル
ム31aの最終コマに撮影を終えた後、巻き上げノブ1
6を回転してゆく過程で係止レバー53の立ち上がり片
53eに当接し、係止レバー53が軸47を中心に反時
計方向に回転する。係止レバー53がこのようにして回
転すると、爪53aがカム部材55の切り欠き部55a
から外れ、従動スプロケット57はフリーになり、この
状態で巻き上げノブ16を回転しても巻き止めがかから
ず、写真フイルム31aの全てをパトローネ31bの内
部に巻き込むことができる。このようにして写真フイル
ム31aの全てをパトローネ31bの内部に巻き込む
と、現像所でのパトローネ31bの取り出し作業が楽に
なる。
【0043】図8に示すように、フイルム巻き上げユニ
ット10は、巻き上げノブ16の歯列16aに噛合して
これをフイルム巻き上げ方向に回転させる連結ギヤ5
と、モータ4の駆動を連結ギヤ5に伝達させる駆動伝達
手段と、フイルムユニット11のシャッタレリーズが完
了した後にモータ4の駆動を開始させる駆動手段と、駆
動伝達手段に組み込まれ、フイルム巻き止め機構が作動
した際の負荷によりスリップし、モータ4の駆動を連結
ギヤ5に伝達しないクラッチ手段と、クラッチ手段のス
リップを検知してモータ4の駆動を停止させる駆動停止
手段とを備えている。
【0044】駆動伝達手段としては、モータ4の回転軸
に固定されたギヤ4a、このギヤ4aに噛合するギヤ7
5、ギヤ75と同軸に固定されたギヤ76、ギヤ76に
噛合するギヤ77、ギヤ77と同軸に固定されたギヤ7
8、ギヤ78に噛合するクラッチギヤ79、及び連結ギ
ヤ5とから構成されており、これらのギヤ列によって連
結ギヤ5に必要トルクと減速回転とが得られるようにし
ている。
【0045】また、フイルム巻き上げユニット10の内
部には、モータ4の電源となる電池80、例えば1.5
Vの単三電池が内蔵されており、フイルムユニット11
を取り外せば開口9を通して交換できるようになってい
る。なお、この交換の際には、±電極が逆方向に挿入で
きなようにしておくのが望ましい。また、図8では図面
の煩雑化を防ぐために板バネ7を省略している。
【0046】駆動手段としては、図1に示すように、フ
イルムユニット11のシャッタボタン15を押下するた
めの押下ロッド81、モータ4を駆動させるためのスイ
ッチ83、シャッタレリーズ完了後にスイッチ83をO
Nするためのスイッチィングレバー82、及び押下ロッ
ド81を上方向に向けて付勢するバネ84とから構成さ
れている。スイッチ83は接片83a,83bとが接触
した際にONする。
【0047】押下ロッド81は、シャッタレリーズボタ
ン24の下面に長手方向を垂直に向けた状態で一体に形
成されており、フイルムユニット11のシャッタボタン
15を押下するレリーズ位置と、これから上方に退避し
た退避位置との間で移動する。この押下ロッド81に
は、切り欠き部85が設けられている。切り欠き部85
には、軸86が押下ロッド81の移動方向に対して直交
する方向に形成されている。軸86には、スイッチィン
グレバー82が回動自在に支持されている。
【0048】軸86は、切り欠き部85の下方に寄った
位置に設けられている。したがってスイッチィングレバ
ー82は、常態が切り欠き部85の下壁87に当接した
状態で保持され、軸86を中心に反時計方向への回転が
禁止されており、これから切り欠き部85の上壁88に
当接するまでの間で軸86を中心に時計方向への回転が
可能な状態となっている。これにより、押下ロッド81
の往復移動のうち退避位置からレリーズ位置に移動する
往動時では、スイッチィングレバー82がスイッチ83
の接片83a,83bを乗り越え、スイッチ83をON
させることがなく、また、押下ロッド81がレリーズ位
置から退避位置に移動する復動時にはスイッチ83の接
片83bを上方に押し上げ、接片83bが接片83aに
当接した状態で押下ロッド81を保持する。
【0049】クラッチ手段、及び駆動停止手段として
は、円板89、クラッチギヤ79、解除レバー90、及
びバネ91とから構成されている。円板89は、下方に
連結ギヤ5が固定された軸5aの上方に固定されてい
る。円板89の下面には、半円形の溝89aが所定ピッ
チで4つ形成されている。クラッチギヤ79は、上面に
前記溝89aに係合する半円形の突起79aが4つ設け
られており、軸5aに回動自在に取り付けられている。
これらの溝89aと突起79aとのかみ合いでクラッチ
ギヤ79の回転駆動が連結ギヤ5に伝達される。バネ9
1は、クラッチギヤ79をこれの突起79が円板89の
溝89aに当接する方向に向けて付勢する。
【0050】クラッチギヤ79は、巻き上げノブ16の
回転禁止が解除された際に突起79aが溝89aに係合
してモータ4の駆動を連結ギヤ5に伝達させる駆動伝達
位置と、巻き上げノブ16の回転操作が禁止された際に
溝89aと突起79aとの係合が解除されてモータ4と
連結ギヤ5との連動を断つ駆動解除位置との間で移動す
るとともに、駆動解除位置の際にスイッチ96の作動片
96aを押圧する。
【0051】クラッチギヤ79の下面には、リング環7
9bが一体に形成されている。このリング環79bの近
傍には、解除レバー90が軸92に回動自在に設けられ
ている。解除レバー90は、捩じりバネ93により時計
方向に付勢されている。この解除レバー90は、一端に
軸90aが、また他端にはスイッチィングレバー82の
下方に入り込んだ突起90bがそれぞれ設けられてい
る。
【0052】軸90aには、規制レバー90cが回動自
在に設けられている。規制レバー90cは、常態が捩じ
りバネ94により反時計方向に付勢され、一端に設けた
ストッパ90dに当接している。この状態では規制レバ
ー90cの先端がリング環79bの下に僅かに入り込ん
でいる。
【0053】クラッチギヤ79が駆動伝達位置から駆動
解除位置に向けて移動した際には、規制レバー90cが
リング環79bに押し下げられ、解除レバー90が反時
計方向に回転する。この解除レバー90の回転により突
起90bがスイッチィングレバー82を押し上げ、スイ
ッチ83をOFFする。その後は、リング環79bが規
制レバー90cを乗り越え、規制レバー90cがリング
環79bの上に位置した状態となるとともに、解除レバ
ー90は捩じりバネ93の付勢により引き戻される。ま
たクラッチギヤ79が駆動解除位置から駆動伝達位置に
向けて移動した際には、解除レバー90を反時計方向に
回転させることなく、規制レバー90cだけがリング環
79bに押し上げられ、軸90aを中心に時計方向に回
転する。
【0054】クラッチギヤ79の下方には、スイッチ9
6が設けられている。このスイッチ96はb接点となっ
ており、常態が閉路状態(ON状態)となっており、作
動片96aが押圧されている間で開路状態(OFF状
態)となる。このスイッチ96は、図9に示すように、
モータ4と電池80との間でスイッチ83と並列に接続
されている。また、電源スイッチ23及びスイッチ6と
はモータ4と電池80との間で直列に接続されている。
【0055】次に上記実施例の作用を図10を参考しな
がら説明する。フイルム巻き上げユニット10は、図1
1(A)に示すように、クラッチギヤ79が駆動伝達位
置の状態となっており、且つシャッタレリーズボタン2
4が退避位置の状態となっている。さらに、図9に示す
ように、クラッチギヤ79が駆動伝達位置の状態となっ
ているため、b接点のスイッチ96だけがONし、残り
のスイッチ6、電源スイッチ23、及びスイッチ83が
それぞれOFFしている。また、フイルムユニット11
は、写真フイルム31aの最初のコマが露光開口にセッ
トされておらず、したがって、フイルム巻き止め機構が
作動していない状態となっている。
【0056】フイルム巻き上げユニット10にフイルム
ユニット11を装着すると、連結ギヤ5が巻き上げノブ
16の外周の歯列16aに噛合し、またシャッタレリー
ズボタン24がフイルムユニット11のシャッタボタン
15の真上に位置する。さらに、開口9の内部に設けら
れたスイッチ6にフイルムユニット11が当接し、この
スイッチ6がONする。装着が完了した後に電源スイッ
チ23をONすると、モータ4が駆動し、この駆動が連
結ギヤ5を介して巻き上げノブ16に伝達され、巻き上
げノブ16がフイルム巻き上げ方向に回転される。
【0057】巻き上げノブ16が回転されると、写真フ
イルム31aの移送とともに、従動スプロケット57が
回転し、従動スプロケット57が1回転すると、フイル
ム巻き止め機構が作動する。このフイルム巻き止め機構
は、係止レバー53の爪53aがカム部材55の切り欠
き部55aに入り込んで従動スプロケット57の回転を
禁止すると同時に、係止レバー53が軸47を中心に時
計方向に僅かに回転し、係止レバー53の巻き止め爪5
3dが巻き上げノブ16の歯列16aに係合して巻き上
げノブ16の回転操作を禁止する。
【0058】ここで、フイルムユニット11は、工場出
荷時にシャッタ駆動レバー49がチャージ位置直前の状
態になっているため、初回は僅かな巻き上げでフイルム
巻き止め機構が作動する。
【0059】このようにフイルムユニット11のフイル
ム巻き止め機構が作動すると、連結ギヤ5に急激な負荷
がかかり、突起79aと溝89aとの係合面にスベリが
生じて、クラッチギヤ79が駆動解除位置に移動する。
そして、クラッチギヤ79の移動によりスイッチ96が
OFFされ、モータ4の駆動が停止する。これによりフ
イルムユニット11は、露光開口に写真フイルム31a
の最初のコマがセットされた状態となる(図10に示す
時間t1)。なお、フイルム巻き止め機構が作動してか
らモータ4の駆動が停止する迄の間では写真フイルム3
1aに張力が与えられているが、モータ4の駆動が停止
した際にはクラッチギヤ79と連結ギヤ5との連結が解
除されているから、写真フイルム31aに与えられてい
る張力によって連結ギヤ5がフイルム巻き上げ方向とは
逆の方向に僅かに回転する。したがって、モータ4の駆
動が停止した際には、写真フイルム31aに与えられて
いた張力がなくなる。
【0060】さらに、クラッチギヤ79が駆動解除位置
に移動する過程では、図11(B)に示すように、リン
グ環79bが規制レバー90cを押し下げ、解除レバー
90が軸92を中心に反時計方向に回転される。そし
て、クラッチギヤ79が駆動解除位置に移動した際に
は、リング環79bが規制レバー90cを乗り越える。
このとき、解除レバー90が捩じりバネ93の付勢によ
り引き戻され、同図(C)に示すように、規制レバー9
0cがリング環79bの上方に位置した状態となる。
【0061】撮影を行う場合には、シャッタレリーズボ
タン24を押下する。このシャッタレリーズボタン24
の押下によって押下ロッド81が退避位置からレリーズ
位置に往動する。この移動過程では、図12(A)に示
すように、スイッチィングレバー82が接片83aに当
接しながら、スイッチィングレバー82が軸86を中心
に時計方向に回転して逃げる。そして、シャッタレリー
ズボタン24がレリーズ位置に移動した際には、スイッ
チィングレバー82がスイッチ83の接片83a,83
bを乗り越え、スイッチ83がONすることがない。こ
のとき、フイルムユニット11のシャッタボタン15が
押下され、同図(B)に示す状態となる。
【0062】フイルムユニット11のシャッタボタン1
5が押下されると、ロッド15aが係止レバー53の立
ち下がり片53bを押し、係止レバー53が軸47を中
心に反時計方向に回転する。この回転により係止レバー
53の突起53cがシャッタ駆動レバー49の立ち上が
り片49cから外れ、シャッタ駆動レバー49がバネ5
2の付勢によって軸46を中心に反時計方向に瞬時に回
転し、折曲片49eによってシャッタ羽根42の爪42
aを蹴飛ばし露光が行われる。このとき、係止レバー5
3の反時計方向の回転によって巻き止め爪53dが巻き
上げノブ16の歯列16aから外れて従動スプロケット
57の回転禁止が解除されると同時に、爪53aがカム
部材55の切り欠き部55aから脱し、巻き上げノブ1
6の回転操作が許容される。この際には写真フイルム3
1aに張力が生じていないから、フイルム巻き止め機構
の作動が解除されても写真フイルム31aが移動するこ
とがない。
【0063】シャッタレリーズボタン24から指を離す
と、押下ロッド81はバネ84の付勢によって上方に引
き戻される。この移動過程中に押下ロッド81は、同図
(C)に示すように、スイッチィングレバー82がスイ
ッチ83の接片83bを押し上げ、接片83bと接片8
3aとが当接する。この接片83bと接片83aとの当
接によりスイッチ83がONし、モータ4が駆動する。
そして、クラッチギヤ79の突起79aが円板89の溝
89aに係合し、クラッチギヤ79が駆動伝達位置に移
動してモータ4の駆動が連結ギヤ5に伝達される。この
時点ではフイルムユニット11のフイルム巻き止め機構
が解除されているから、連結ギヤ5の回転によって巻き
上げノブ16がフイルム巻き上げ方向に回転する。
【0064】クラッチギヤ79が駆動伝達位置に移動す
る際には、スイッチ96がONするとともに、リング環
79bが規制レバー90cを押し上げる。しかしながら
規制レバー90cは軸90aを中心に時計方向に回転し
て逃げ、解除レバー90を回転させることはない。そし
て、クラッチギヤ79が駆動伝達位置に移動した際に
は、リング環79bが規制レバー90cを乗り越え、規
制レバー90cが捩じりバネ94の付勢により引き戻さ
れ、同図(D)に示すように、規制レバー90cがリン
グ環79bの下方に位置した状態となる。そして、この
状態では、まだスイッチィングレバー82がスイッチ8
3をONした状態となっている。
【0065】写真フイルム31aが1コマ分だけ移送さ
れると、フイルム巻き止め機構が作動する(図10に示
す時間t2)。この作動によって、図13(A)に示す
ように、連結ギヤ5に負荷がかかり、クラッチギヤ79
が駆動解除位置に移動する。この移動によってスイッチ
96がOFFされる。さらに、クラッチギヤ79が駆動
解除位置に移動する過程で、リング環79bが規制レバ
ー90cを押し下げ、解除レバー90が軸92を中心に
反時計方向に回転される。解除レバー90の回転により
突起90bがスイッチィングレバー82を押し上げ、時
計方向に回転させる。これによりスイッチィングレバー
82が接片83a,83bを乗り越える。これと同時
に、スイッチ83がOFFされ、モータ4の駆動が停止
する。その後、押下ロッド81は、シャッタレリーズボ
タン24とともにバネ84の付勢により退避位置に戻
る。
【0066】さらに、規制レバー90cは、リング環7
9bが規制レバー90cを乗り越え、解除レバー90が
捩じりバネ93の付勢により引き戻されるから、同図
(B)に示すように、リング環79bの上方に位置した
状態となる。
【0067】このように撮影を繰り返してゆき、そし
て、写真フイルム31aの最終コマを撮影すると(図1
0に示す時間t3)、その後はモータ4の駆動によって
写真フイルム31aの全てがパトローネ31bに収納さ
れる。
【0068】ここで、フイルムユニット11は、写真フ
イルム31aの規定コマ以降の予備コマにも撮影が行え
るようにしているため、最後のコマを撮影した後の最終
フイルム巻き上げは、1コマ分のフイルム巻き上げより
も少ない巻き上げによって、写真フイルム31aの全て
をパトローネ31bに収納することができる。収納され
るとフイルム巻き止め機構が作動しないため、モータ4
の駆動が継続されたままの状態となる。そこで、このモ
ータ4の駆動が長すぎるので、初心者であっても違和感
を持つ。この時点で本体部8bの外面の印刷を読むこと
によって、フイルムユニット11の枚数表示窓21を通
して枚数表示板50の目盛りを観察し、フイルムエンド
を示すマーク、例えば「E」を示していることを確認し
てから電源スイッチ23をOFFすることに気が付く。
【0069】これによりモータ4の駆動を停止させるこ
とができ、フイルム巻き上げユニット10からフイルム
ユニット11を安全に取り外すことができる。取り外し
たフイルムユニット11は、そのまま現像所に提出され
る。そして、フイルム巻き上げユニット10は、新たに
購入したフイルムユニット11に装着して前述したと同
じに何度でも使用することができる。
【0070】ところで、従来技術で説明したフイルム巻
き上げ装置では、シャッタレリーズ手段を押しっぱなし
にすると、フイルム巻き止め機構の作動と、これに連動
するシャッタの作動と、このシャッタの作動に連動して
フイルム巻き止め機構の作動が解除されるからこの瞬間
に行われるフイルム巻き上げ動作との一連動作が瞬時に
行われてしまい、シャッタ作動中に写真フイルム31a
の移送が行われる恐れがある。この場合には、勿論、写
真フイルムのコマに、被写体像が流れて記録される不都
合が生じる。しかしながら、本実施例のフイルム巻き上
げユニット10では、シャッタレリーズボタン24を押
下し続けてもモータ4を駆動させるスイッチ83がON
せず、シャッタレリーズボタン24が元の位置に戻る際
にスイッチ83がONするようになっているため、この
ような不都合が解消される。
【0071】また、本実施例では、フイルム巻き上げ中
にフイルム巻き上げユニット10がフイルムユニット1
1から外れた場合、スイッチ6がOFFしてモータ4の
駆動が確実に停止するから安全である。
【0072】図14ないし図16は、駆動手段、クラッ
チ手段、及び駆動停止手段の他の実施例を示すものであ
る。駆動手段は、フイルム巻き上げユニット10のハウ
ジング8に弾性自在に設けられたシャッタレリーズボタ
ン100、シャッタレリーズボタン100に連動してフ
イルムユニット11のシャッタボタンを押下する押下レ
バー101、スイッチ83、シャッタレリーズ完了後に
スイッチ83をONするためのスイッチィングレバー1
02、及び押下レバー101を保持する保持レバー10
3とから構成されている。なお、図14ないし図16で
は、図8で説明した実施例と実質的に同じ部材には同じ
符号を付してある。
【0073】シャッタレリーズボタン100は、押下操
作により軸104を中心として押下レバー101を時計
方向に回転させてシャッタボタン15を押下するレリー
ズ位置と、これから上方に退避した退避位置との間で移
動し、これの下方には、保持レバー103が軸107に
回動自在に支持されている。この保持レバー103は、
先端に斜面103aを備えたフック103bが形成され
ており、このフック103bにスイッチィングレバー1
02の一端102aが係合し、この係合状態がバネ10
8の付勢により保持されている。
【0074】保持レバー103とスイッチィングレバー
102との係合は、シャッタレリーズボタン100に設
けた規制棒100aによって斜面103aが押し下げら
れた時に解除される。この規制棒100aは、シャッタ
レリーズボタン100の下面に一体に形成されており、
シャッタレリーズボタン100が退避位置からレリーズ
位置に向かう過程で保持レバー103とスイッチィング
レバー102との係合を解除するとともに、スイッチィ
ングレバー102の一端102aに係合する。そして、
規制棒100aは、シャッタレリーズボタン100がレ
リーズ位置から退避位置に向かう過程でスイッチィング
レバー102の回転を可能にする。
【0075】スイッチングレバー102は、軸105を
中心として、他端102bが保持レバー103に係合す
る係合位置と、一端102aがスイッチ83の接片83
aを押し下げる押下位置との間で回動し、バネ106に
より押下位置に向けて付勢されている。スイッチィング
レバー102が係合位置の際には、スイッチ83がOF
Fしており、押下位置の際には接片83a,83bとが
当接してスイッチ83がONする。
【0076】クラッチ手段、及び駆動停止手段として
は、円板110、クラッチギヤ111、解除レバー11
2、バネ113、及びスイッチ96とから構成されてい
る。円板110は、軸5aに固定されており、この上面
に台形の溝110aが形成されている。クラッチギヤ1
11は、下面に前記溝110aに係合する台形の突起1
11aが一体に形成されており、軸5aに回動自在に取
り付けられている。バネ113は、クラッチギヤ111
を円板110に向けて付勢している。
【0077】クラッチギヤ111は、巻き上げノブ16
の回転操作が許容された際に溝110aに突起111a
が係合し、モータ4の駆動を連結ギヤ5に伝達させる駆
動伝達位置と、巻き上げノブ16の回転操作が禁止され
た際に溝110aと突起111aとの係合が解除されて
モータ4と連結ギヤ5との連動を断つ駆動解除位置との
間で移動するとともに、駆動解除位置の際にスイッチ9
6の作動片96aを押圧する。
【0078】クラッチギヤ111の上面には、リング環
114が一体に形成されている。このリング環114の
近傍には、解除レバー112が軸115に回動自在に設
けられている。この解除レバー112は、捩じりバネ1
16により反時計方向に付勢されており、ストッパ11
9に当接した状態で回動が保持されている。
【0079】解除レバー112には、一端に軸112a
が、また他端にはスイッチィングレバー102の一端1
02aの上に入り込む突起112bがそれぞれ設けられ
ている。軸112aには、規制レバー117が回動自在
に設けられている。規制レバー117は、常態が捩じり
バネ118により時計方向に付勢され、ストッパ112
cに当接している。この状態では規制レバー117の先
端がリング環114の上に僅かに入り込んでいる。
【0080】次に図14に示した実施例の作用を説明す
る。図15(A)は初期状態を示している。この状態か
らシャッタレリーズボタン100を押下すると、規制棒
100aが保持レバー103の斜面103aに当接し、
保持レバー103を反時計方向に回転させる。これによ
り、スイッチィングレバー102の一端102aとフッ
ク103bとの係合が解除される。このとき、スイッチ
ィングレバー102はバネ106の付勢により時計方向
に回転しようとするが、一端102aに規制棒100a
が当接して回転が阻止され、同図(B)に示す状態とな
る。
【0081】その後、シャッタレリーズボタン100が
レリーズ位置に移動すると、これに連動して押下レバー
101がフイルムユニット11のシャッタボタン15を
押下する。これにより、フイルムユニット11では露光
が行われる。その後、シャッタレリーズボタン100が
これ自身の弾性によって退避位置に戻るにつれてスイッ
チィングレバー102がバネ106の付勢により時計方
向に回転する。そして、シャッタレリーズボタン100
が退避位置に戻った際にスイッチィングレバー102が
押下位置に回転し、同図(C)に示す状態となる。この
ときスイッチ83がONし、モータ4の駆動が開始され
る。
【0082】写真フイルム31aが1コマ分だけ移送さ
れると、フイルム巻き止め機構が作動する。これによ
り、連結ギヤ5に負荷がかかり、クラッチギヤ111が
駆動伝達位置から駆動解除位置に向けて移動する。この
移動過程では、リング環114もクラッチギヤ111と
一緒に移動するから、リング環114の移動によって規
制レバー117を押し上げ、解除レバー112を時計方
向に回転される。この解除レバー112の回転により突
起112bがスイッチィングレバー102を反時計方向
に押し下げる。これにより、スイッチィングレバー10
2は、スイッチ83をOFFし、図16(A)に示す状
態となる。
【0083】クラッチギヤ111が駆動解除位置に移動
すると、スイッチ96の作動片96aを押圧する。この
とき、スイッチ96が開路状態となり、モータ4の駆動
が停止する。このとき、リング環114が規制レバー1
17を乗り越え、規制レバー117がリング環114の
下にもぐり込むとともに、解除レバー112が捩じりバ
ネ116の付勢によって引き戻され、同図(B)に示す
状態となる。
【0084】次回の撮影を行うと、フイルム巻き止め機
構の作動が解除されるから、前述したようにモータ4の
駆動が開始され、同図(C)に示すように、クラッチギ
ヤ111が駆動解除位置から駆動伝達位置に移動してモ
ータ4の駆動が連結ギヤ5に伝達される。このとき、ク
ラッチギヤ111とともにリング環114が移動して規
制レバー117を押し下げるが、規制レバー117が軸
112aを中心として反時計方向に回転して逃げるた
め、解除レバー112を反時計方向に回転させることが
なく、したがって、スイッチ83がOFFすることはな
い。なお、図16では、図面の煩雑化を防ぐためにバネ
106,108,113を省略している。
【0085】駆動停止手段の別の実施例としては、従来
技術で説明したように、フイルムユニット11のフイル
ム巻き止め機構が作動した際のモータ4への負荷によ
り、モータ4に流れる多大な電流を検知してモータ4の
駆動を停止させるようにしてもよい。しかしながら、従
来技術で説明したものでは、最後のコマに撮影を完了し
た後に、モータが駆動したままの状態となってしまうの
に対し、この実施例では、最終コマの撮影が完了した後
に全部の写真フイルム31aがパトローネ31bの内部
に収納された時点でのモータ4にかかる負荷が、1コマ
分だけ巻き上げるときのモータ4にかかる負荷よりも減
少することを利用してモータ4の駆動を停止させるよう
にしている。
【0086】例えば図17に示すように、電池80の電
圧を抵抗124,125で分圧した基準電圧V1,V2
を、それぞれコンパレータ120,121の非反転入力
端子,反転入力端子に参照電圧として入力している。そ
して、他方の入力端子には、モータ4に流れる電流に比
例した電圧VSをそれぞれ入力している。コンパレータ
120,121の出力はOR回路122に取り込まれ、
コンパレータ120,121の出力のうちいずれかがH
となるとSW123をOFFする。このSW123は、
フイルムユニット11のシャッタレリーズが完了した後
にONし、この状態を保持する自己保持型のスイッチで
ある。
【0087】電圧VSは、基準電圧V1で上限が、また
基準電圧V2で下限が監視されており、フイルム巻き上
げ中は上限と下限との間となる。電圧VSが上限を越え
る場合は、モータ4に過大な電流が流れる場合、すなわ
ちフイルム巻き止め機構が作動した時となり、また電圧
VSが下限を下回る場合には、モータ4に過少の電流が
流れる場合、すなわち写真フイルム31aの全てをパト
ローネ31bの内部に収納した時となる。なお、この実
施例では、図1及び図8で説明した実施例の連結ギヤ
5、クラッチ手段、及び駆動伝達手段を用いる。
【0088】また、駆動停止手段の他の実施例として
は、例えばモータ4にかかる負荷によって変化する一定
時間当たりのモータ4の出力軸の回転角を検出し、この
回転角に応じてモータ4の駆動を停止するようにしても
よい。この場合には、モータ4の出力軸にスリット付き
羽根車を取り付け、この羽根車のスリットを透過型のフ
ォトセンサで検出し、フォトセンサから得られるパルス
の周期をCPU等で比較して、フイルム巻き止め機構が
作動しているか、もしくは写真フイルム31aの全てを
パトローネ31bの内部に収納したときかどうかを判定
し、モータ4の駆動を停止させるようにする。
【0089】図18ないし図24は、図2で説明した電
源スイッチ24を省略し、シャッタレリーズボタン24
の操作のみで写真フイルム31aの巻き上げを行うよう
にしたフイルム巻き上げユニット130の実施例を示す
ものであり、図1ないし図13に示した実施例と実質的
に同じ部材には同じ符号を付してある。
【0090】このフイルムユニット130では、写真フ
イルム31aの最後のコマに撮影を完了した後に継続さ
れるモータ4の駆動を、フイルム巻き上げユニット10
からフイルムユニット11を外したときに停止させるよ
うにしている。なお、図2で説明した実施例では板バネ
7を用いていたが、この実施例では、図18に示すよう
に、本体部8bを切り欠いて弾性自在に形成した片8e
を前記板バネ7の代わりに設けている。
【0091】図19及び図20は、フイルム巻き上げユ
ニット130の内部構造を示している。駆動手段は、シ
ャッタレリーズ板131とスイッチ136とから構成さ
れており、また駆動停止手段は、クラッチギヤ133と
前記スイッチ136とから構成されている。さらに、ク
ラッチ手段は、クラッチギヤ133と円板132とで構
成されている。この実施例では、モータ4を駆動させる
スイッチとモータ4の駆動を停止させるスイッチとをス
イッチ136で兼用してローコスト化を図っている。
【0092】連結ギヤ134は、フイルムユニット11
の巻き上げノブ16に連結されるものであり、これの回
転中心には軸134aが一体に形成されている。軸13
4aは、ハウジング8の内壁に形成された軸受部8f,
8gに回動自在に支持される。軸134aには、これよ
りも大径となった軸部134bが連結ギヤ134の上方
に一体に形成されている。この軸部134bには、クラ
ッチギヤ133が回動自在に、且つ軸方向に移動自在に
挿入される。
【0093】円板132は、軸受部8fと軸部134b
との間の軸134aに圧入され、この軸134aと一体
に回転する。この円板132には、下面に3つの爪13
2aが一体に形成されている。クラッチギヤ133に
は、上面に前記爪132aに係合する爪133aが一体
に形成されており、これらの爪132a,133aのか
み合いでモータ4の駆動が連結ギヤ134に伝達され
る。バネ137は、クラッチギヤ133を円板132に
向けて付勢している。なお、クラッチギヤ133の各爪
133aの前にはそれぞれ凹部133bが形成されてお
り、爪132a,133aのかみ合いは、これらの凹部
133b内で行われる。
【0094】クラッチギヤ133は、巻き上げノブ16
の回転操作が許容された際に爪133aと爪132aと
が係合し、モータ4の駆動を連結ギヤ134に伝達させ
る駆動伝達位置と、巻き上げノブ16の回転操作が禁止
された際の負荷により軸134bの下方に向けて移動し
て爪132aから爪133aが外れ、モータ4の駆動を
連結ギヤ5に伝達させない駆動解除位置との間で移動す
る。このクラッチギヤ133の下面には、スイッチ13
6が配置されている。
【0095】円板132の上方には、シャッタレリーズ
板131が配置されている。このシャッタレリーズ板1
31には、上面にシャッタレリーズボタン24が一体に
形成されている。シャッタレリーズボタン24を挟んだ
一端側にはフイルムユニット11のシャッタボタン15
を押下する押下ピン131aと、また他端側に前記円板
132の外周に摺接する摺動開口131bとがそれぞれ
一体に形成されている。摺動開口131bの縁は、シャ
ッタレリーズボタン24が押下された際にシャッタレリ
ーズ板131が円板132の外周に摺動しながら軸13
4の方向に沿って移動するのをガイドする。この移動に
より押下ピン131aがシャッタボタン15を押下する
とともに、摺動開口131bの縁がクラッチギヤ133
を押下してこれを駆動解除位置に移動させる。
【0096】スイッチ136は、プッシュ・プッシュ型
のスイッチとなっており、図19に示すように、スイッ
チレバー136aが突出した状態では内部接点がON状
態(閉路状態)となっている。このスイッチレバー13
6aは、クラッチギヤ133の駆動解除位置への移動に
よってハウジング136b内に向けて押し込まれる。こ
のスイッチレバー136aは、直線溝に嵌合したガイド
136cとともにハウジング136b内でスライドす
る。
【0097】スイッチレバー136aが突出した位置の
状態の際には、ガイド136cが同図に示すP1の位置
にある。スイッチレバー136aがハウジング136b
内に充分に押し込まれた際には、ガイド136cが同図
に示すP2の位置にある。そして、ハウジング136b
内に内蔵されたスプリング(図示せず)によってガイド
136cがスイッチレバー136aとともに同図に示す
P3の位置に戻され、スイッチレバー136aが内部ロ
ック機構によってこの位置に保持される。このスイッチ
レバー136aがP3の位置に保持された時点で内部接
点がOFF状態に切り替わる。
【0098】再び、スイッチレバー136aがLの長さ
だけ押し込まれ、ガイド136cが位置P3から位置P
2へ移動すると、内部ロック機構が解除され、スプリン
グによってガイド136cがスイッチレバー136aと
ともに元の位置に戻され、戻された時点で内部接点がO
N状態に切り替わる。このときには、ガイド136cは
位置P2から位置P1へ移動している。
【0099】ところで、図4で説明した実施例では、連
結ギヤ5と巻き上げノブ16とが、フイルムユニット1
1から露呈した巻き上げノブ16のうちこれの回転中心
を通り、且つフイルムユニット11の挿入方向に対して
直交する線よりも巻き上げノブ16のフイルム巻き上げ
方向側に寄った範囲で噛合しているため、連結ギヤ5が
フイルムユニット11をフイルム巻き上げユニット10
から押し出す方向に向けて回転する。これにより、ホー
ルディング時にフイルムユニット11がこれの挿入方向
とは逆の方向に僅かにズレた場合、連結ギヤ5と巻き上
げノブ16との噛合が解除される恐れがある。
【0100】そこで、これを防止するために、図21に
示すように、連結ギヤ134と巻き上げノブ16とを、
フイルムユニット10から露呈した巻き上げノブ16の
範囲(同図に示すCの範囲)のうち巻き上げノブ16の
回転中心16aを通り、且つフイルムユニット11の挿
入方向(同図に示す矢印A)に対して直交する線138
よりも巻き上げノブ16のフイルム巻き上げ方向(同図
に示す矢印B)とは逆の方向に寄った範囲(同図に示す
Dの範囲)で噛合させるようにした。すなわち、連結ギ
ヤ5はフイルムユニット11の背面から突出した巻き上
げノブ16の最大突出位置もしくは最大突出位置を乗り
越えた位置で巻き上げノブ16と噛み合うため、フイル
ム巻き上げ時には、連結ギヤ5がフイルムユニット11
をフイルム巻き上げユニット10に挿入する方向に向け
て回転する。このため、ホールディング時にフイルムユ
ニット11がこれの挿入方向とは逆の方向に僅かにズレ
ても連結ギヤ5と巻き上げノブ16との噛合が解除され
る恐れがないとともに、フイルムユニット11を保持す
る上でも効果的である。
【0101】このように連結ギヤ134と巻き上げノブ
16とを噛合させる場合には、フイルムユニット1を装
着する際に、連結ギヤ134が巻き上げノブ16の最大
突出位置を乗り越えて噛合する構造とする必要がある。
このため、図19に示すように、フイルムユニット11
の着脱の際に連結ギヤ134が巻き上げノブ16を乗り
越えるように長穴で形成された軸受部8fと、また、連
結ギヤ134を巻き上げノブ16に噛合する方向に向け
て軸134aの下端を付勢する板バネ138とを備え
た。
【0102】図22には、図19で説明した実施例の回
路図を示す。単三電池80には、スイッチ6、スイッチ
136、及びモータ4とが直列に接続されている。そし
て、フイルム巻き上げユニット130の初期状態は、ス
イッチ6がOFF、スイッチ136がON状態となって
いる。
【0103】次に上記構成の作用を説明する。フイルム
巻き上げユニット130の初期状態は、前述したように
スイッチ6がOFF、スイッチ136がON状態となっ
ており、また図20に示すように、クラッチギヤ133
が駆動伝達位置の状態となっている。このため、シャッ
タレリーズ板131は、シャッタレリーズボタン24が
ハウジング8aの開口に露呈された状態となっている。
【0104】フイルム巻き上げユニット130をフイル
ムユニット11に装着すると、連結ギヤ134が巻き上
げノブ16の外周に当接し、板バネ138の付勢に抗し
て軸134aが長穴8gに沿って移動する。これによ
り、連結ギヤ134がフイルムユニット11の挿入方向
に対して巻き上げノブ16の最も突出した部分を乗り越
え、その後、板バネ138の付勢によって巻き上げノブ
16に噛合し、図21に示す状態となる。このとき、ス
イッチ6がONし、モータ4の駆動が開始される。
【0105】モータ4の駆動は、ギヤ4a、ギヤ75,
76、ギヤ77,78、クラッチギヤ133に伝達され
る。クラッチギヤ133は駆動伝達位置となっているた
め、モータ4の駆動を円板132を介して連結ギヤ13
4に伝達する。これによりフイルムユニット11の巻き
上げノブ16がフイルム巻き上げ方向に回転する。
【0106】巻き上げノブ16が回転されるとフイルム
ユニット11は、写真フイルム31aが移送され、写真
フイルム31aの最初のコマが露光開口にセットされた
時点でフイルム巻き止め機構が作動する。フイルム巻き
止め機構が作動すると連結ギヤ134に急激な負荷がか
かり、爪132aと爪133aとの係合面にスベリが生
じて、クラッチギヤ133が駆動解除位置に移動する。
【0107】クラッチギヤ133の移動によりスイッチ
レバー136aがハウジング136b内に向けて押し込
まれると、ガイド136cが位置P1から位置P2に移
動する。その後、スプリングによってガイド136cが
位置P3に移動され、内部ロック機構がこの状態を保持
する。このとき、スイッチ136の内部接点がOFF状
態に切り替わり、モータ4の駆動が停止され、図23に
示す状態となる。
【0108】なお、フイルム巻き止め機構が作動してか
らモータ4の駆動が停止する迄の間では写真フイルム3
1aに張力が与えられているが、モータ4の駆動が停止
した際にはクラッチギヤ133と連結ギヤ134との連
結が解除されているから、写真フイルム31aに与えら
れている張力によって連結ギヤ134が僅かに回転し、
写真フイルム31aに張力が与えられていない状態とな
っている。また、クラッチギヤ133が駆動解除位置に
移動した際には、押下ピン131aがシャッタボタン1
5に当接しているから、クラッチギヤ133に追従して
シャッタレリーズ板131が移動することがない。
【0109】撮影を行う場合には、シャッタレリーズボ
タン24を押下する。シャッタレリーズボタン24が押
下されると、シャッタレリーズ板131が軸134aに
沿って移動し、クラッチギヤ133を駆動解除位置に押
し下げるとともに、押下ピン131aがフイルムユニッ
ト11のシャッタボタン15を押下して図24に示す状
態となる。このとき、ガイド136cが位置P3から位
置P2に移動して内部ロック機構が解除されるととも
に、フイルムユニット11のシャッタボタン15が押下
されているため、シャッタ機構が作動して露光が行われ
る。露光時には、写真フイルム31aに張力が与えられ
ていないから、鮮明な画像で記録される。
【0110】その後、シャッタレリーズボタン24から
指を離すと、バネ137の付勢によってクラッチギヤ1
33が駆動伝達位置に押し戻され、また、クラッチギヤ
133の移動と、シャッタボタン15自身の弾性とによ
ってシャッタレリーズ板131も元の位置に戻される。
さらに、スイッチ136は、ガイド136cがスプリン
グによって位置P1に戻されるため、スイッチレバー1
36aが元の位置に戻され、図20に示す状態となる。
【0111】スイッチレバー136aが元の位置に戻さ
れた時点でスイッチ136の内部接点がON状態に切り
替わり、モータ4の駆動が開始される。そして、このモ
ータ4の駆動が連結ギヤ134に伝達され、巻き上げノ
ブ16がフイルム巻き上げ方向に回転する。以下、前述
したように撮影を繰り返してゆき、そして、写真フイル
ム31aの最終コマを撮影すると、その後はモータ4の
駆動によって写真フイルム31aが巻き上がるが、写真
フイルム31bの全てがパトローネ31bに収納された
時点で、フイルム巻き止め機構が作動しないため、モー
タ4が駆動したままの状態となる。そこで、このモータ
4の駆動が長すぎるので、初心者であっても違和感を持
つ。この時点で本体部8bの外面の印刷を読むことによ
って、フイルムユニット11の枚数表示窓21を通して
枚数表示板50の目盛りを読み、フイルムエンドを示す
マーク、例えば「E」を示していることを確認してか
ら、フイルムユニット11をフイルム巻き上げユニット
10から外す操作を行うことに気が付く。
【0112】フイルムユニット11をフイルム巻き上げ
ユニット10から外すと、スイッチ6がOFFされるか
ら、モータ4の駆動を停止させることができる。取り外
す際の操作は、軸134aが板バネ136の付勢に抗し
て逃げるから、スムーズに行える。
【0113】図25ないし図29は、モータ4の回転量
が所定量に達した時点でモータ4の駆動を停止させる駆
動停止手段を用いたフイルム巻き上げユニット140を
示す実施例であり、図1ないし図13、及び図14に示
した各実施例と実質的に同じ部材には同じ符号を付して
ある。
【0114】図25及び図26に示すように、駆動手段
は、フイルム巻き上げユニット140のハウジング8に
弾性自在に設けられたシャッタレリーズボタン100、
シャッタレリーズボタン100に連動してフイルムユニ
ット11のシャッタボタン15を押下する押下レバー1
01、捩じりバネ141、回転部材142、及び板バネ
143で構成され、また駆動停止手段は、前記捩じりバ
ネ141と、回転部材142とを兼用して構成してい
る。クラッチ手段は、クラッチギヤ144、スリップ回
転体145、及びコイルバネ146で構成している。
【0115】モータ4の駆動が伝達されるクラッチギヤ
144には、下面に円柱部144aが一体に形成されて
おり、この円柱部144aの下面周縁には歯列144b
が形成されている。歯列144bには、スリップ回転体
145の上面周縁に形成された歯列145aが係合す
る。これらの歯列144b,145aの係合によってク
ラッチギヤ144の駆動をスリップ回転体145に伝達
する。スリップ回転体145と連結ギヤ147とは、コ
イルバネ146によって連結されており、このコイルバ
ネ146の巻き締め力を利用してスリップ回転体145
の駆動が連結ギヤ147に伝達される。コイルバネ14
6は、スリップ回転体145と連結ギヤ147とを連結
するための他に、スリップ回転体145の歯列145a
をクラッチギヤ144の歯列144bに押し当てるよう
に付勢しており、連結ギヤ147に負荷がかかった場合
にスリップ回転体145を下方に逃がして歯列144b
と歯列145aとのスリップを可能にしている。
【0116】回転部材142は、軸142aとこれに一
体に形成された円柱部142bとから構成されており、
これらは導電性の材料で形成されている。軸142a
は、上下がハウジング8の軸受部に回動自在に支持さ
れ、円柱部142bと軸142aの下方を支持する軸受
部との間にクラッチギヤ144、スリップ回転体14
5、コイルバネ146、及び連結ギヤ147が順に挿入
される。クラッチギヤ144は、上面に溝144cが形
成されており、この溝144cが円柱部142bの下面
に形成された突条部142cに係合することにより軸1
42aと一体に回転する。スリップ回転体145は軸1
42aに対して回動自在で、且つ軸142aの方向に沿
って移動自在に支持され、また連結ギヤ147は軸14
2aに回動自在に支持される。
【0117】円柱部142bの周面には、ネジ142d
が形成されており、このネジ142dの最上溝部142
eには絶縁層が施されている。捩じりバネ141は、一
端141aが前記ネジ142dの近傍まで長く延ばさ
れ、他端141bがストッパー149に当接した状態で
配置されており、一端141aの先端側には「く」の字
に折り曲げられた屈曲部141cが設けられている。こ
の捩じりバネ141は、導電性の材料で形成されてお
り、屈曲部141cが前記ネジ142dの最上溝部14
1eに当接した状態が常態となっている。
【0118】シャッタレリーズボタン100は、押下レ
バー101を回転させてシャッタボタン15を押下する
レリーズ位置と、これから上方に退避した退避位置との
間で移動する。シャッタレリーズボタン100の下面に
は、立ち下がり片148が一体に形成されており、この
立ち下がり片148には先端に斜面148aを備えたフ
ック148bが形成されている。斜面148aは、シャ
ッタレリーズボタン100の押下により捩じりバネ14
1の一端141aを最上溝部142eから引き離すため
のものであり、またフック148bは、捩じりバネ14
1の一端141aをネジ142dの最下溝部142fの
高さまで押し下げる。
【0119】板バネ143は、一端側がハウジング8に
固定されており、他端143aが捩じりバネ141の一
端141aの移動軌跡上に僅かに突出するようにL字に
折り曲げられている。捩じりバネ141の一端141a
は、押し下げられた際に板バネ143の他端143aを
乗り越え、また押し下げが解除された際に板バネ143
の他端143aに引っ掛けられて、ネジ142dの最下
溝部142fに入り込む。
【0120】この実施例の回路構成は、図25に示すよ
うに、電池80の+側電極80aとモータ4の+電極と
が線151によって接続されており、またモータ4の−
電極4cと回転部材142に摺動する接点板152とが
線153で接続されている。また電池80の−側80b
とスイッチ6の一端側接点6aとが線154で接続され
ており、さらにスイッチ6の他端側接点6bと捩じりバ
ネ141の他端141bとが線155で接続されてい
る。したがって、回転部材142のネジ142dと捩じ
りバネ141の屈曲部141cとは、導電性の材料で形
成されているため、モータ4の駆動開始、及び停止用の
スイッチを構成している。なお、この実施例では、ハウ
ジング8を絶縁性の材料で形成している。このため、ハ
ウジング8を介して回転部材142と捩じりバネ141
とが導通することはない。
【0121】屈曲部141cが最下溝部142eに当接
すると、モータ4の駆動が開始される。ネジ142d
は、右ネジで形成されているため、モータ4の駆動によ
り回転部材142が時計方向に回転すると、捩じりバネ
141の屈曲部141cを、ネジ142dのピッチとリ
ードとから決まるツル巻き線上に沿って押し上げ、再び
最上溝部142eに戻す。屈曲部141cを最下溝部1
42fから最上溝部142eまで移動させるネジ142
dの回転量は、モータ4の回転に比例しており、この回
転量は、写真フイルム31aを1コマ分の長さだけ巻き
上げるのに要する回転量以上となっている。
【0122】次に、図25に示した実施例の作用を説明
する。フイルム巻き上げユニット140の初期状態は、
図26に示すように、屈曲部141cがネジ142dの
最上溝部142eに当接した状態となっている。最上溝
部142eには絶縁層が施されているため、回転部材1
42と捩じりバネ141との導通が遮断されている。こ
れにより、モータ4の駆動が停止した状態となってい
る。
【0123】フイルム巻き上げユニット140をフイル
ムユニット11に装着すると、連結ギヤ147が巻き上
げノブ16の外周の歯列16aに噛合し、また押下レバ
ー101がフイルムユニット11のシャッタボタン15
の真上に位置する。さらに、フイルム巻き上げユニット
140のスイッチ6にフイルムユニット11が当接し、
このスイッチ6がONする。
【0124】ところで、図19で説明した実施例では、
スイッチ6がONした際にモータ4が駆動して写真フイ
ルム31aの1コマ目を露光開口にセットする初期巻き
上げが自動的に行われたが、この実施例では、屈曲部1
41cがネジ142dの最上溝部142eに当接した状
態となっているため、モータ4が駆動しない。そこで、
モータ4が駆動しないので、初心者であっても違和感を
持つ。この時点でハウジング8の外面の印刷を読むこと
によって、シャッタレリーズボタン100の押下操作を
行うことに気が付く。
【0125】シャッタレリーズボタン100を押下する
と、立ち下がり片148の斜面148aに捩じりバネ1
41の一端141aが当接する。捩じりバネ141の一
端141aは、斜面148aに沿ってネジ142dの最
上溝部142eから引き離され、その後フック148b
に係合する。
【0126】シャッタレリーズボタン100の押下操作
が引き続き行われると、捩じりバネ141の一端141
aがネジ142dの最下溝部142fの高さまで押し下
げられて図27に示す状態となる。このとき、捩じりバ
ネ141の一端141aは、板バネ143の他端143
aを乗り越え、他端143aの下にもぐり込む。また、
このとき、押下レバー101はフイルムユニット11の
シャッタボタン15を押下するが、フイルムユニット1
1の初期状態はシャッタ機構がチャージ完了位置の少し
手前となっているため、シャッタ機構が作動することは
ない。
【0127】シャッタレリーズボタン100から指を離
すと、シャッタレリーズボタン100は、これ自身の弾
性によって立ち下がり片148とともに元の位置に戻さ
れる。捩じりバネ141の一端141aは、立ち下がり
片148によってネジ142dから引き離した方向と、
下方とに付勢されているため、立ち下がり片148が退
避すると元の位置に戻ろうとする。このとき、板バネ1
43の他端143aが上方への移動を阻止しているた
め、捩じりバネ141の一端141aはネジ142dに
向けて戻る。これにより、捩じりバネ141の屈曲部1
41cは、ネジ142dの最下溝部142fに入り込
み、ネジ142dのネジ山間で保持され、図28に示す
状態となる。そして、屈曲部141cが最下溝部142
fに当接した瞬間に回転部材142と捩じりバネ141
とが導通されるため、モータ4の駆動が開始される。
【0128】モータ4の駆動が開始すると、この駆動が
クラッチギヤ144、スリップギヤ145、コイルバネ
146、及び連結ギヤ147に伝達され、巻き上げノブ
16が回転される。巻き上げノブ16が回転されると、
写真フイルム31aの移送が行われる。また、ネジ14
2dは、クラッチギヤ144と一体に回転するため、捩
じりバネ141の屈曲部141cをツル巻き線に沿って
移動させる。
【0129】ここで、フイルムユニット11は、工場出
荷時にシャッタ機構がチャージ直前の状態になっている
ため、初回は写真フイルム31aを1コマ分よりも短い
長さだけ巻き上げれば、フイルム巻き止め機構が作動す
る。
【0130】フイルム巻き止め機構が作動すると、連結
ギヤ147に急激な負荷がかかり、歯列144bと歯列
145aとの係合面にスベリが生じて、スリップギヤ1
45がコイルバネ146の付勢に抗して下方に逃げ、図
29に示す状態となる。このとき、屈曲部141cを最
下溝部142fから最上溝部142eまで移動させるネ
ジ142dの回転量は、写真フイルム31aを1コマ分
の長さだけ巻き上げるのに要する回転量以上となってい
るため、捩じりバネ141の屈曲部141cは、未だ最
上溝部142eまで移動していない。したがって、モー
タ4の駆動が引き続き継続されている。
【0131】捩じりバネ141の屈曲部141cが最上
溝部142eまで移動すると、この瞬間に、回転部材1
42と捩じりバネ141との導通が遮断されるため、モ
ータ4の駆動が停止して、図26に示す状態となる。こ
れにより、フイルムユニット11の露光開口に写真フイ
ルム31aの最初のコマがセットされた状態となる。な
お、フイルム巻き止め機構が作動してからモータ4の駆
動が停止する迄の間では写真フイルム31aに張力が与
えているが、連結ギヤ147がコイルバネ146の巻き
締め方向とは逆の方向に常に回転自在となっているた
め、モータ4の駆動が停止した際には、写真フイルム3
1aに与えられている張力によって連結ギヤ147がフ
イルム巻き上げ方向とは逆の方向に回転し、写真フイル
ム31aには張力が生じない。
【0132】撮影を行う場合には、再びシャッタレリー
ズボタン100を押下する。シャッタレリーズボタン1
00を押下すると、前述したように、立ち下がり片14
8によって捩じりバネ141の一端141aが、ネジ1
42dの最下溝部142fの高さまで押し下げられて図
27に示す状態となる。このとき、押下レバー101は
フイルムユニット11のシャッタボタン15を押下し、
シャッタ機構が作動して露光が行われる。
【0133】シャッタレリーズボタン100から指を離
すと、シャッタレリーズボタン100はこれ自身の弾性
によって立ち下がり片148とともに元の位置に戻され
る。そして、捩じりバネ141の一端141aは、ネジ
142dに向けて戻り、屈曲部141cが最下溝部14
1fに当接し、図28に示す状態となる。このとき、モ
ータ4の駆動が開始する。
【0134】モータ4の駆動が開始すると、この駆動が
連結ギヤ147に伝達され、巻き上げノブ16が回転さ
れる。巻き上げノブ16が回転されると、写真フイルム
31aの移送が行われる。また、ネジ142dは、捩じ
りバネ141の屈曲部141cをツル巻き線に沿って移
動させる。
【0135】写真フイルム31aが1コマ分の長さだけ
移送されると、フイルム巻き止め機構が作動する。フイ
ルム巻き止め機構が作動すると、歯列144dと歯列1
45aとの係合面にスヘリが生じて、スリップギヤ14
5がコイルバネ146の付勢に抗して下方に逃げ、図2
9に示す状態となる。このとき、屈曲部141cを最下
溝部142fから最上溝部142eまで移動させるネジ
142dの回転量が写真フイルム31aを1コマ分の長
さだけ巻き上げるのに要する回転量以上となっているた
め、捩じりバネ141の屈曲部141cは、最上溝部1
42eの直前まで移動した状態となっている。
【0136】その後、捩じりバネ141の屈曲部141
cが最上溝部142eに移動した瞬間に、モータ4の駆
動が停止して、図26に示す状態となる。そして、前述
と同じ操作を繰り返すことで自動的にフイルムが巻き上
がるから、シャッタレリーズボタン100の押下操作だ
けで撮影を順次に行うことができる。
【0137】ここで、撮影を行っていくにつれて撮影済
みの写真フイルム31aがパトローネ31bの内部のス
プール31cに巻き取られてゆくから、スプール31c
の巻き太りによって最初のコマを撮影した後に写真フイ
ルム31aを1コマ分の長さだけ巻き上げるのに要する
モータ4の回転量よりも、最終コマの手前のコマを撮影
した後に写真フイルム31aを1コマ分の長さだけ巻き
上げるのに要するモータ4の回転量の方が少なくなる。
そこで、本実施例では、これをも考慮して屈曲部141
cを最下溝部142fから最上溝部142eまで移動さ
せるネジ142dの回転量を、最初コマを撮影した後に
写真フイルム31aを1コマ分の長さだけ巻き上げるの
に要する回転量以上としている。
【0138】しかる後に、写真フイルム31aの最終コ
マを撮影すると、その後はモータ4の駆動によって写真
フイルム31aが巻き上がり、写真フイルム31aの全
てがパトローネ31bに収納される。
【0139】ここで、フイルムユニット11は、写真フ
イルム31aの規定コマ以降の予備コマにも撮影が行え
るようにしているため、最後のコマを撮影した後の最終
フイルム巻き上げは1コマ分のフイルム巻き上げよりも
少ない巻き上げによって、写真フイルム31aの全てを
パトローネ31bに収納することができる。したがっ
て、屈曲部141cを最下溝部142fから最上溝部1
42eまで移動させるネジ142dの回転量は、写真フ
イルム31aを1コマ分の長さだけ巻き上げるのに要す
る回転量以上となっているため、写真フイルム31aの
全てをパトローネ31bに収納した時点では、捩じりバ
ネ141の屈曲部141cが、未だ最上溝部142eに
達していない状態となっている。
【0140】その後、捩じりバネ141の屈曲部141
cが最上溝部142eに到達した時点で、モータ4の駆
動が停止される。そして、フイルムユニット11の枚数
表示窓21を通して枚数表示板50の目盛りを読み、フ
イルムエンドを示すマーク、例えば「E」を示している
ことを確認してからフイルム巻き上げユニット140か
らフイルムユニット11を取り外す。この取り外しは、
モータ4の駆動が確実に停止した状態で行えるので、安
全である。そして、フイルム巻き上げユニット10は、
新たに購入したフイルムユニット11に装着して前述し
たと同じに何度でも使用することができる。
【0141】また、フイルム巻き上げ中に不用意にフイ
ルム巻き上げユニット140からフイルムユニット11
が外れた場合には、スイッチ6がOFFし、モータ4の
駆動が確実に停止するため安全である。また、モータ4
の駆動が停止することによって屈曲部141cがネジ1
42dの途中で停止した状態となるが、再び装着すれ
ば、一々シャッタレリーズボタン100の押下操作を行
うことなく、自動的に残りのフイルム巻き上げが行え、
簡便である。
【0142】なお、図19で説明した実施例では、最後
のコマの撮影を終了した後にモータ4の駆動を停止させ
るためにスイッチ6を用いていたが、図25に示す実施
例では、最後のコマに撮影を完了した後にモータ4の駆
動が自動的に停止するため、このスイッチ6を省略して
もよい。
【0143】さらに、図25で説明したように、屈曲部
141cを最下溝部142fから最上溝部142eまで
移動させるネジ142dの回転量は、写真フイルム31
aを1コマ分の長さだけ巻き上げるのに要する回転量以
上となように決められているが、例えば、1コマ分の写
真フイルム31aを巻き上げるのに要するモータ4の回
転量よりもフイルムユニット11の初期状態から露光開
口に写真フイルム31aの最初のコマをセットするまで
に要するモータ4の回転量の方が多い場合には、前記ネ
ジ142dの回転量を、フイルムユニット11の初期状
態から露光開口に写真フイルム31aの最初のコマをセ
ットするまでに要するモータ4の回転量以上とするのが
望ましい。また、例えば、1コマ分の写真フイルム31
aを巻き上げるのに要するモータ4の回転量よりも、最
後のコマを撮影してから全ての写真フイルム31aをパ
トローネ31bの内部に巻き上げるのに要するモータ4
の回転量の方が多い場合には、前記ネジ142dの回転
量を、最後のコマを撮影してから全ての写真フイルム3
1aをパトローネ31bの内部に巻き上げるのに要する
モータ4の回転量以上となるように決めるのが望まし
い。
【0144】ところで、図25で説明した実施例では、
クラッチギヤ144の歯列144bとスリップギヤ14
5の歯列145aとの摩擦によってクラッチ手段を構成
しているが、長期間使用されると、歯列144b,14
5aの摩耗によってスリップする規定トルク値が変わ
り、フイルム巻き上げが行えない恐れがある。そこで、
クラッチ手段の耐久性を向上させるために、磁石の吸引
作用を利用した例を図30に示す。
【0145】この実施例では、クラッチギヤ160の下
面に第1の磁石161を、また連結ギヤ162の下面に
第2の磁石163をそれぞれ一体に設け、これらを図2
5で説明したクラッチギヤ144、スリップギヤ14
5、コイルバネ146及び連結ギヤ147の代わりに、
回転部材142の軸142aに挿入して用いる。第1及
び第2の磁石161、163とは、対峙する面が互いに
吸引されるような極となるように配置されている。これ
によれば、部品コストの削減が行え、コストダウンとな
るとともに、長期間使用されて摩耗せず、したがってス
リップする規定トルク値が変化しないから、耐久性の面
でも向上する利点がある。
【0146】さらに、図31に示すように、クラッチギ
ヤ170の駆動を、少なくとも2個のスチールボール1
71を介してスリップ円板172に伝達するようにして
おき、このスリップ円板172の駆動を図25で説明し
たコイルバネ146を介して連結ギヤ147に伝達する
ようにしてもよい。この場合には、クラッチギヤ170
とスリップ円板172との対峙する面に、スチールボー
ル171が嵌まり込む溝170a,172aをそれぞれ
設ける必要がある。
【0147】上記各実施例では、予め写真フイルム31
aを内蔵したレンズ付きフイルムユニットにフイルム巻
き上げユニットを装着するようにしているが、本発明で
は、これに限らず、カメラ、例えば手動フイルム巻き上
げ方式のコンパクトカメラに装着するようにしてもよ
い。また、フイルム巻き上げユニットを着脱自在に取り
付けられるようにしているが、本発明ではこれに限らず
カメラにフイルム巻き上げユニットを内蔵させてもよ
い。
【0148】また、上記各実施例では、フイルム巻き上
げの駆動源としてモータを用いているが、本発明ではこ
れに限らず、バネやゼンマイ等を用いてもよい。この場
合には、バネやゼンマイの放出するエネルギーによって
駆動伝達手段に回転を伝達するようにしておく。そし
て、別途にバネやゼンマイをチャージするチャージ操作
部が必要となる。チャージ操作部は、撮影前に操作され
る。バネやゼンマイには、フイルム1本分、例えば24
〜36コマ分位のフイルム巻き上げが行えるエネルギー
が得られるようにしておく。そして、バネやゼンマイが
緩んだら、チャージ操作部を操作してバネやゼンマイを
チャージすればよい。
【0149】また、上記実施例では、電池を単三電池と
しているが、電圧が1.5Vの電池であれば、モータの
回転数や回転トルクが変化しないから、例えば、市販の
積層電池をばらして取り出した1.5Vの電池素子を用
いてもよい。この場合には、電池のサイズが単三電池よ
りも小さいからフイルム巻き上げ装置自体のコンパクト
化が図れる。なお、電池としては、フイルム1本分の巻
き上げを行うだけの容量が確保できるものが望ましい。
【0150】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、1コマ分だけフイルムを巻き上げた時点で、フイ
ルム巻き止め機構によりパトローネ回転軸の回転が禁止
されるとともに、クラッチ手段がスリップし、パトロー
ネ回転軸と駆動源との連動が断たれるため、写真フイル
ムには張力が生じていない状態となる。これにより、シ
ャッタレリーズに連動してフイルム巻き止め機構の作動
が解除された瞬間に生じる張力による写真フイルムの移
動が防止でき、被写体像を写真フイルムに鮮明に記録す
ることができるとともに、駆動伝達手段にかかる負荷も
軽減され、安全に取り扱うことができる。
【0151】請求項3記載の発明では、モータに流れる
電流を監視する監視手段と、監視手段が監視する電流値
が第1レベルを越えたとき、もしくは第1レベルよりも
小さい第2レベル未満のときにモータの駆動を停止し、
電流値が第1レベルと第2レベルとの間のときにモータ
の駆動を保持させる制御手段とから駆動停止手段を構成
したから、パトローネ回転軸の回転が禁止された場合の
他に、最後のコマの撮影が終了して全てのフイルムがパ
トローネの内部に収納された場合にも、モータの駆動を
停止させることができ、取り外す際に安全に取り扱うこ
とができる。また、請求項4記載の発明でも、駆動停止
手段が、1コマ分の写真フイルムを巻き上げるのに要す
る回転量以上に駆動源の回転が達した時点で駆動源の駆
動を停止するようにしたから、最後のコマの撮影が終了
して全てのフイルムがパトローネの内部に収納された場
合にも、駆動源の駆動を停止さることができ、安全に取
り扱うことができる。
【0152】請求項5記載の発明では、モータの駆動を
開始させる駆動用スイッチ手段と、モータの駆動を停止
させる停止用スイッチ手段とを1つのスイッチ手段に兼
用したから、部品点数の削減が図れ、ローコストとな
る。請求項7記載の発明では、カメラの背面から突出し
た巻き上げノブの最大突出位置もしくは最大突出位置を
乗り越えた位置で連結ギヤと巻き上げノブと噛合するた
め、カメラが取り外し方向にズレても連結ギヤと巻き上
げノブとが噛み付き合うようになり、確実にモータの駆
動を巻き上げノブに伝達することができる。請求項9記
載の発明では、電池を単三電池以下のサイズとしたか
ら、コンパクト化が図れる。請求項11記載の発明で
は、カメラが取り外された場合にモータ又は駆動源の駆
動を停止するスイッチ手段を設けたから、取り扱い上の
安全が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】フイルム巻き上げユニットの駆動停止手段の概
略を示す斜視図である。
【図2】フイルム巻き上げユニットとレンズ付きフイル
ムユニットとの外観を示す斜視図である。
【図3】レンズ付きフイルムユニットにフイルム巻き上
げユニットを装着した状態を示す説明図である。
【図4】連結ギヤが巻き上げノブに連結された状態を示
す説明図である。
【図5】レンズ付きフイルムユニットのユニット本体を
示す分解斜視図である。
【図6】露光ユニットの分解斜視図である。
【図7】フイルム巻き止め機構及びシャッタ機構の概略
説明図である。
【図8】フイルム巻き上げユニットの分解斜視図であ
る。
【図9】フイルム巻き上げユニットの電気回路図であ
る。
【図10】フイルム巻き上げユニットのタイミングフロ
ーチャート図である。
【図11】駆動手段、クラッチ手段、及び駆動停止手段
との動作説明図であり、(A)は初期状態、(B)はフ
イルム巻き止め機構が作動したときの状態、(C)はク
ラッチギヤが駆動解除位置に移動した状態を示す。
【図12】駆動手段、クラッチ手段、及び駆動停止手段
との動作説明図であり、(A)はシャッタレリーズボタ
ンを押し下げている状態、(B)はシャッタレリーズが
完了した状態、(C)はモータを駆動させた状態、
(D)はクラッチギヤが駆動伝達位置に移動した状態を
示す。
【図13】駆動手段、クラッチ手段、及び駆動停止手段
との動作説明図であり、(A)はクラッチギヤが駆動解
除位置に移動して解除レバー回動する状態、(B)は回
動した状態を示す。
【図14】駆動手段、クラッチ手段、及び駆動停止手段
との別の実施例を示す斜視図である。
【図15】駆動手段、クラッチ手段、及び駆動停止手段
との動作説明図であり、(A)は初期状態、(B)はシ
ャッタレリーズボタンを押し下げてシャッタレリーズが
完了した状態、(C)はモータを駆動させた状態を示
す。
【図16】駆動手段、クラッチ手段、及び駆動停止手段
との動作説明図であり、(A)はフイルム巻き止め機構
が作動したときの状態、(B)はクラッチギヤが駆動解
除位置に移動した状態、(C)はクラッチギヤが駆動伝
達位置に移動した状態を示す。
【図17】駆動停止手段の他の実施例を示す回路図であ
る。
【図18】シャッタレリーズボタンの操作のみでフイル
ム巻き上げを行うようにしたフイルム巻き上げユニット
を示す斜視図である。
【図19】図18に示すフイルム巻き上げユニットの内
部構造を示す斜視図である。
【図20】図18に示すフイルム巻き上げユニットの断
面図である。
【図21】図18に示すフイルム巻き上げユニットにレ
ンズ付きフイルムユニットを装着した状態を示す説明図
である。
【図22】図18に示すフイルム巻き上げユニットの回
路図である。
【図23】図18に示すフイルム巻き上げユニットの断
面図であり、フイルム巻き止め機構が作動した状態を示
している。
【図24】図18に示すフイルム巻き上げユニットの断
面図であり、シャッタレリーズの状態を示している。
【図25】一定時間経過後にモータの駆動を停止するよ
うにしたフイルム巻き上げユニットの内部構造を示す斜
視図である。
【図26】図25に示したフイルム巻き上げユニットの
断面図である。
【図27】図25に示したフイルム巻き上げユニットの
断面図であり、シャッタレリーズ状態を示している。
【図28】図25に示したフイルム巻き上げユニットの
断面図であり、モータが駆動した状態を示している。
【図29】図25に示したフイルム巻き上げユニットの
断面図であり、フイルム巻き止め機構が作動した状態を
示している。
【図30】クラッチ手段として磁石を利用した例を示す
斜視図である。
【図31】クラッチ手段としてスチールボールを利用し
た例を示す断面図である。
【符号の説明】
4 モータ 5,134,147 連結ギヤ 6,83,136 スイッチ 10,130,140 フイルム巻き上げユニット 11 レンズ付きフイルムユニット 15 シャッタボタン 16 巻き上げノブ 24 シャッタレリーズボタン 79,133,144 クラッチギヤ 80 単三電池 90 解除レバー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パトローネ回転軸の回転により、フイル
    ムが移送され、フイルム1コマ分の移送によりフイルム
    巻き止め機構が作動してパトローネ回転軸の回転を禁止
    するとともに、この間でシャッタ機構のシャッタチャー
    ジが行われ、シャッタボタンの押下操作を行うことによ
    りシャッタ機構が作動して露光を行うとともに、シャッ
    タ機構の作動に連動してパトローネ回転軸の回転を許容
    するカメラに取り付けられるフイルム巻き上げ装置にお
    いて、 パトローネ回転軸に係合してこれをフイルム巻き上げ方
    向に回転させる回転駆動手段と、駆動源の駆動を前記回
    転駆動手段に伝達させる駆動伝達手段と、前記シャッタ
    機構を作動させた後に前記駆動源を駆動させる駆動手段
    と、前記駆動伝達手段に組み込まれ、前記フイルム巻き
    止め機構の作動に応動して前記駆動源とパトローネ回転
    軸との連動を断つクラッチ手段と、前記クラッチ手段に
    連動して前記駆動源の駆動を停止させる駆動停止手段と
    を備えたことを特徴とするカメラ用フイルム巻き上げ装
    置。
  2. 【請求項2】 パトローネ回転軸の回転により、フイル
    ムが移送され、フイルム1コマ分の移送によりフイルム
    巻き止め機構が作動してパトローネ回転軸の回転を禁止
    するとともに、この間でシャッタ機構のシャッタチャー
    ジが行われ、シャッタボタンの押下操作を行うことによ
    りシャッタ機構が作動して露光を行うとともに、シャッ
    タ機構の作動に連動してパトローネ回転軸の回転を許容
    するカメラに取り付けられるフイルム巻き上げ装置にお
    いて、 パトローネ回転軸に係合してこれをフイルム巻き上げ方
    向に回転させる回転駆動手段と、駆動源の駆動を前記回
    転駆動手段に伝達させる駆動伝達手段と、前記駆動源の
    駆動を開始させる駆動用スイッチ手段と、前記駆動源の
    駆動を停止させる停止用スイッチ手段と、前記シャッタ
    ボタンを押下して前記シャッタ機構を作動させた後に、
    前記駆動用スイッチ手段をONするとともに、この駆動
    用スイッチ手段のON状態を保持する保持手段と、前記
    駆動伝達手段に組み込まれ、フイルム巻き止め機構の作
    動に応動して前記駆動源とパトローネ回転軸との連動を
    断つとともに、前記停止用スイッチ手段をONするクラ
    ッチ兼用駆動停止手段と、前記クラッチ兼用駆動停止手
    段に連動して前記保持手段の保持を解除する解除手段と
    を備えたことを特徴とするカメラ用フイルム巻き上げ装
    置。
  3. 【請求項3】 パトローネ回転軸の回転により、フイル
    ムが移送され、フイルム1コマ分の移送によりフイルム
    巻き止め機構が作動してパトローネ回転軸の回転を禁止
    するとともに、この間でシャッタ機構のシャッタチャー
    ジが行われ、シャッタボタンの押下操作を行うことによ
    りシャッタ機構が作動して露光を行うとともに、シャッ
    タ機構の作動に連動してパトローネ回転軸の回転を許容
    するとともに、最後のコマの撮影が完了した後にはフイ
    ルム巻き止め機構が不作動となるカメラに取り付けられ
    るフイルム巻き上げ装置において、 パトローネ回転軸に係合してこれをフイルム巻き上げ方
    向に回転させる回転駆動手段と、モータの駆動を回転駆
    動手段に伝達させる駆動伝達手段と、前記シャッタボタ
    ンを押下して前記シャッタ機構が作動した後にモータを
    駆動させる駆動手段と、前記モータの駆動を停止させる
    駆動停止手段とを備え、前記駆動停止手段は、モータに
    流れる電流を監視する監視手段と、この監視された電流
    値が第1レベルを越えたとき、もしくは第1レベルより
    も小さい第2レベル未満のときにモータの駆動を停止
    し、前記電流値が第1レベルと第2レベルとの間のとき
    にモータの駆動を保持させる制御手段とから構成されて
    いることを特徴とするカメラ用フイルム巻き上げ装置。
  4. 【請求項4】 パトローネ回転軸の回転により、フイル
    ムが移送され、フイルム1コマ分の移送によりフイルム
    巻き止め機構が作動してパトローネ回転軸の回転を禁止
    するとともに、この間でシャッタ機構のシャッタチャー
    ジが行われ、シャッタボタンの押下操作を行うことによ
    りシャッタ機構が作動して露光を行うとともに、シャッ
    タ機構の作動に連動してパトローネ回転軸の回転を許容
    するとともに、最後のコマの撮影が完了した後にはフイ
    ルム巻き止め機構が不作動となるカメラに取り付けられ
    るフイルム巻き上げ装置において、 パトローネ回転軸に係合してこれをフイルム巻き上げ方
    向に回転させる回転駆動手段と、駆動源の駆動を前記回
    転駆動手段に伝達させる駆動伝達手段と、前記シャッタ
    ボタンを押下して前記シャッタ機構が作動した後に駆動
    源を駆動させる駆動手段と、前記駆動伝達手段に組み込
    まれ、前記フイルム巻き止め機構が作動した際に前記駆
    動源とパトローネ回転軸との連動を断つクラッチ手段
    と、前記駆動源の駆動量が所定量に達した時点で駆動源
    の駆動を停止させる駆動停止手段とを備え、前記駆動停
    止手段は、駆動源の回転が、1コマ分のフイルムを巻き
    上げるのに要する回転量以上に達した時点でモータの駆
    動を停止させるようにしたことを特徴とするカメラ用フ
    イルム巻き上げ装置。
  5. 【請求項5】 パトローネ回転軸の回転により、フイル
    ムが移送され、フイルム1コマ分の移送によりフイルム
    巻き止め機構が作動してパトローネ回転軸の回転を禁止
    するとともに、この間でシャッタ機構のシャッタチャー
    ジが行われ、シャッタボタンの押下操作を行うことによ
    りシャッタ機構が作動して露光を行うとともに、シャッ
    タ機構の作動に連動してパトローネ回転軸の回転を許容
    するカメラに取り付けられるフイルム巻き上げ装置にお
    いて、 パトローネ回転軸に係合してこれをフイルム巻き上げ方
    向に回転させる回転駆動手段と、モータの駆動を前記回
    転駆動手段に伝達させる駆動伝達手段と、スイッチ作動
    片を押し込む毎にモータに電流を供給してモータを駆動
    させるON状態とモータに供給すう電源を遮断してモー
    タの駆動を停止するOFF状態とに交互に切り換えるス
    イッチ手段と、前記駆動伝達手段に組み込まれ、前記フ
    イルム巻き止め機構の作動に応動して前記モータとパト
    ローネ回転軸との連動を断つとともに、前記スイッチ作
    動片を押し込んでスイッチ手段をOFF状態に切り換え
    るクラッチ手段と、前記シャッタボタンを押下して前記
    シャッタ機構が作動した後に、前記スイッチ作動片を押
    し込んでスイッチ手段をON状態に切り換える駆動手段
    とを備えたことを特徴とするカメラ用フイルム巻き上げ
    装置。
  6. 【請求項6】 前記回転駆動手段は、前記パトローネ回
    転軸を回転させるための巻き上げノブの外周に設けた歯
    列に噛合する連結ギヤであることを特徴とする請求項1
    ないし7いずれか記載のカメラ用フイルム巻き上げ装
    置。
  7. 【請求項7】 前記カメラ用フイルム巻き上げ装置は、
    前記巻き上げノブの回転軸に対して直交する方向からカ
    メラに装着され、この装着により、前記連結ギヤはカメ
    ラの背面から突出した巻き上げノブの最大突出位置もし
    くは最大突出位置を乗り越えた位置で巻き上げノブと噛
    み合うことを特徴とする請求項6記載のカメラ用フイル
    ム巻き上げ装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動源をモータとしたことを特徴と
    する請求項1又は2又は4記載のカメラ用フイルム巻き
    上げ装置。
  9. 【請求項9】 前記モータに供給する電源を、電圧が
    1.5Vでサイズが単三電池以下の電池とし、この電池
    を交換自在に内蔵させたことを特徴とする請求項3又は
    5又は8記載のカメラ用フイルム巻き上げ装置。
  10. 【請求項10】 前記カメラ用フイルム巻き上げ装置
    は、前記カメラに着脱自在に取り付けられることを特徴
    とする請求項1ないし9いずれか記載のカメラ用フイル
    ム巻き上げ装置。
  11. 【請求項11】 前記カメラが装着されたことを検知す
    るスイッチ手段を設け、カメラが取り外された場合に
    は、駆動源又はモータの駆動を停止するようにしたこと
    を特徴とする請求項10記載のカメラ用フイルム巻き上
    げ装置。
JP6089555A 1994-02-08 1994-04-27 カメラ用フイルム巻き上げ装置 Pending JPH07270880A (ja)

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