JPH07295157A - レンズ付フィルムユニット - Google Patents

レンズ付フィルムユニット

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JPH07295157A
JPH07295157A JP8660194A JP8660194A JPH07295157A JP H07295157 A JPH07295157 A JP H07295157A JP 8660194 A JP8660194 A JP 8660194A JP 8660194 A JP8660194 A JP 8660194A JP H07295157 A JPH07295157 A JP H07295157A
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JP
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film
engaging
stopper
engagement
camera body
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JP8660194A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Takaba
哲史 鷹羽
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品の取付性や組立性が良く、しかも組立て
が完了したレンズ付フィルムユニットに、かなりの外力
や衝撃力が加わってもレンズ付フィルムユニットを構成
する構造部品の係合部が外れたりすることがない、レン
ズ付フィルムユニットを提供する。 【構成】 露光およびフィルム給送手段を内蔵し、予め
フィルムが装填されていて直ちに撮影を可能とするレン
ズ付フィルムユニットにおいて、部品を互に係合する弾
性域内で変形する第1の係合部と第2の係合部を有し、
該第1と第2の係合部の係合方向の動きにより該係合が
減少するのを防止するストッパを、前記第1と第2の係
合部の係合部近傍に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、露光およびフィルム巻
取機能を備えていて、予め装填された未露光フィルムに
対し直ちに写真撮影を行うことの出来るレンズ付フィル
ムユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】レンズ付フィルムユニットは、「撮りっ
きりカメラ」とも呼ばれている写真撮影の機能を備えた
いわばフィルム一体型カメラのことであって、周知の如
く装填されている一本のフィルムの撮影にのみ使用さ
れ、露光済のフィルムを取り出したあとカメラ本体は廃
棄されるものであることから、簡易な構造をもって低い
コストで製造されている。
【0003】そしてこのようなカメラは、簡易な構造で
あると同時に部品の取付け、組立てが容易なように作ら
れている。すなわち、カメラの構成部品はほとんどプラ
スチック材で作られていて、部品の取付け、組立てには
ねじ類は使用されず、プラスチック材の持っている金属
に比べるとはるかに柔軟性のある材料の特性を生かし、
係合部である爪による係合手段が使用されて部品の取付
け、組立てが行われている。従って自動機による自動組
立化も容易であり低コスト化を可能としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のようにレンズ付
フィルムユニットにおいては、係合部である爪による係
合手段により部品の取付け、組立てが行われているが、
爪の係合方向に強い力が加わったような場合、例えば床
上に落下して爪の係合方向に落下の衝撃力が加わったよ
うな場合、カメラのカバーがカメラ本体から絶対に外れ
ないということは言えなかった。もちろん、カバーがカ
メラ本体から外れるようなことがあればフィルムは光線
被りを起して以後の撮影は不可能となる。
【0005】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものである。すなわち、部品の取付性や組立性が良
く、しかも組立てが完了したレンズ付フィルムユニット
に、かなりの外力や衝撃力が加わってもレンズ付フィル
ムユニットを構成する構造部品の係合部が外れたりする
ことがない、レンズ付フィルムユニットを提供すること
を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的は、露光および
フィルム給送手段を内蔵し、予めフィルムが装填されて
いて直ちに撮影を可能とするレンズ付フィルムユニット
において、部品を互に係合する弾性域内で変形する第1
の係合部と第2の係合部を有し、該第1と第2の係合部
の係合方向の動きにより該係合が減少するのを防止する
ストッパを、前記第1と第2の係合部の係合部近傍に設
けたことを特徴とするレンズ付フィルムユニットによっ
て達成されるものである。
【0007】
【実施例】図1は本発明のレンズ付フィルムユニット
(以後本カメラともいう)の外観を示したもので、本カ
メラには予め35mmフィルム(J135)を装填して提供さ
れ、撮影終了後には巻戻しをすることなくフィルムをカ
メラに収めたままの状態で現像所に送られフィルムの現
像とプリントが行われる。
【0008】本カメラに使用される未露光のフィルムは
パトローネに入った状態で装填され、カメラが光密の状
態にされた後、フィルム巻取室側の巻取軸を駆動してパ
トローネ内のフィルムを全てフィルム巻取室に巻取る。
使用者は撮影の都度巻上げを行なうことによってパトロ
ーネ内に撮影済みのフィルムを巻込むようになってい
る。従って現像所においては撮影済のフィルムを明室に
おいてパトローネのままカメラから取出すことが出来
る。
【0009】また、撮影済フィルムの取出しは裏蓋の一
部を折曲げることにより容易に可能であり、従ってカメ
ラ部材についてのチェックを行い新たに未露光フィルム
を装填して裏蓋をメーカーサイドで交換すれば再使用す
なわちリユースカメラとして使用することも出来る。
【0010】本カメラに装填されるパトローネは、一般
に使用されるパトローネ(JISK7528)とは異なる外
径がφ20.6mmのパトローネが用いられる。その結果、撮
影レンズを有した鏡胴部を除いてカメラの總厚さを23mm
前後に抑えることが可能となり、超薄型のコンパクトカ
メラを実現している。しかし、若干カメラの寸法を大き
くすれば一般に使用される通常のパトローネ(JISK
7528)を使用することも可能である。
【0011】そして本カメラはその外面の一部に、商品
名や簡単な使用方法等と表示した厚紙製のカートンを装
着して提供される。
【0012】図2は前記カメラの構成を示す展開図であ
る。
【0013】10,20および30はそれぞれ前記カメラの主
要構成部材であるカメラ本体、前カバーおよび裏蓋であ
り、また40は内蔵されるストロボユニットさらに50,60
および70はそれぞれフィルム巻上、セクタチャージおよ
びフィルムカウンタの各機構である。
【0014】前記カメラ本体10は単体時においてフィル
ム巻上機構50ならびにセクタチャージ機構60、フィルム
カウンタ機構70を構成する各部材が装着され、さらにセ
クタを収めるシャッタケース11が取付けられる。
【0015】前記シャッタケース11は両側部に突設した
爪11Aをカメラ本体10前面の係止部10Aに係合して固定
され、セクタを前記のセクタチャージ機構60に連係され
る。
【0016】さらに前記シャッタケース11の前面には焦
点距離f=30mmの単玉レンズで絞りはF9.5である撮影
用レンズ12が落し込まれ、ガイドピン11Bに係合する摺
割13Aを備えたレンズ押え13によってカバーされる。
【0017】前記のカメラ本体10とシャッタケース11
は、前述の前カバー20、裏蓋30を含めて何れも若干の弾
性を備える黒色艶消のプラスチック材によって形成され
ている。
【0018】一方前記ストロボユニット40は、カメラ本
体10前面のガイドピン10Bと10Cにそれぞれ係合する基
板上の穴40Aと40Bを基準として装着支持される。
【0019】前記ストロボユニット40は一体とする上下
の電池切片41をカメラ本体10上下のスリット穴10Dを挿
通してカメラ本体10の背面の電池室に突出させてストロ
ボ充電電源としての単3 電池Eを挟持する。
【0020】また一体とするコンデンサCは前記シャッ
タケース11下部に形成したコンデンサ室に格納される。
【0021】前記のレンズ押え13とストロボユニット40
のカメラ本体10への固定一体化は、前記前カバー20のカ
メラ本体10への装着によって完成される。
【0022】前記前カバー20はカメラ本体10への装着に
先立って予めその前面にファインダの対物レンズ21を落
し込み、化粧カバー22の係合によって固定している。前
記化粧カバー22は背面にガイドピン22Aと4本の爪22B
を突設していて、それぞれ前カバー20前面の穴20Aと4
個所の係止部20Bに係合して取付けられる。
【0023】前記前カバー20はさらに背面にファインダ
の接眼レンズ23を係合して取付けた上でカメラ本体10の
前面に装着される。
【0024】前記前カバー20は背面に穴20Cと爪20Dと
さらに3個所の係止部20Eを備えていて、それぞれをカ
メラ本体10前面のガイドピン10Eと爪10Fおよび側面の
係止部10Gに係合して取付けられる。
【0025】前記前カバー20のカメラ本体10への係合装
着により、前記のレンズ押え13ならびにストロボユニッ
ト40がカメラ本体10に対して固定される。
【0026】前カバー20を装着した前記カメラ本体10
は、その背面に形成したパトローネ室とスクロール室
(何れも図示せず)にそれぞれパトローネP1と未露光
フィルムFの先端を係止されたスプールS2が装填され
る。
【0027】前記フィルムFの他端はパトローネP1内
のスプールS1に係止されており、フィルム装填後パト
ローネ内のフィルムを一旦スプールS2によって巻上げ
ても上記他端はスプールS1に係止されているので、パ
トローネP1内に撮影完了毎に巻込みが出来る。
【0028】フィルムFを装填した前記カメラ本体10の
背面には裏蓋30が装着されて前記フィルムFの遮光とピ
ント面位置への規制が保たれる。
【0029】前記裏蓋30はその前面に爪30Aと30B、側
面に係止用の穴30Cと30Dを備えていて、カメラ本体10
への装着に当り、爪30Aと30Bがカメラ本体10の係止部
10Hと10Jに、一方穴30Cと30Dがカメラ本体10の爪10
Kと10Lに係合して固定される。
【0030】裏蓋30の装着後所定のフィルム巻上操作が
行われて撮影可能の画面がセットされ、図1 に示したカ
ートンを装着して完成される。
【0031】次に前記のフィルム巻上機構50、セクタチ
ャージ機構60、フィルムカウンタ機構70の各細部につい
て説明する。
【0032】図3は前記の各機構部をカメラの背面側よ
り見た斜視図、図4はフィルムが巻き込まれたパトロー
ネとスプールをカメラ本体に挿入する方向より見た斜視
図である。
【0033】前記カメラ本体10には、露光部である画面
枠16を挟んで両側の同一平面内に、フィルム巻取用およ
びフィルム装填用の2つの収納室としてパトローネ室15
Aおよびスクロール室15Bが設けられていて、図4に示
す収納容器であるパトローネP1に巻き込まれたJ135
フィルムFが装填されるようになっている。
【0034】本実施例の本カメラに使用されるフィルム
Fは、一般のカメラ同様ロールフィルムJ135や若干薄
手の130〜140μmのロールフィルムを、パトローネを収
納容器として予め暗室内等でパトローネP1のスプール
S1にその端部を固定して所定駒数が撮影可能の長さ巻
き込み、パトローネP1のフィルム引き出し口からは一
定の長さフィルムが出た状態となっている。この状態の
フィルムをカメラに装填することになるが装填方法につ
いて次に述べる。
【0035】パトローネP1をパトローネ室15Aに、パ
トローネP1のスプールS1が巻上用フォーク52の二叉
部に係合する様に装填する。一方、スプールS2もスク
ロール室15Bに挿入する。そして、本実施例においては
フィルムFのフィルムノッチFNの先端が、下側レール
面の下部の指標17Aに合う迄フィルムFを引き出し、フ
ィルムFの先端をスプールS2のスリットSLに差し込
んでフィルムFのパーフォレーションPを爪Hに係止す
る。なお、フィルムノッチFNはフィルム先端のベロ部
に設けた数個の穴によりフィルムの乳剤ロット番号等を
表示するようにしたものである。
【0036】次に、裏蓋30を被せて蓋をし光密にする。
そして、この状態の本カメラをフィルム巻取装置である
専用具に取り付け、フィルムF全部(但し他端がパトロ
ーネP1のスプールS1から離脱しない範囲で)をスク
ロール室15BのスプールS2に巻き取ってフィルムの装
填は終ることになる。すなわち、この様にフィルムFを
装填することによりフィルムFは撮影毎に順次パトロー
ネP1の中に巻き込まれることになり、所定枚数の撮影
が終了した後本実施例においては2駒の空送りを行なう
と、フィルムFの先端部はパトローネ内に巻き込まれる
ことなく必要長さを残して撮影済みフィルムはパトロー
ネP1の中に巻き込まれることになる。従って、このパ
トローネは明室において本カメラから取り出すことが出
来る。
【0037】次に、本体部の機構を説明する。
【0038】前記カメラ本体10には撮影用レンズ12を始
めとするフィルム巻上機構50、セクタチャージ機構60、
それにフィルムカウンタ機構70の主要機構が組み込まれ
ている。
【0039】まず、フィルム巻上機構、セクタチャージ
機構の説明を行う。
【0040】51はフィルム巻上ノブで、前述の様に装填
されたフィルムFはフィルム巻上ノブ51を反時計方向に
回すことによって巻き上げられる。フィルムFのパーフ
ォレーションPと噛み合っている8枚歯のスプロケット
歯車54と同軸の、下部に扇形カム部55Bを有するカム55
は、フィルムの巻上げによって反時計方向に丁度1回転
する様になっている。
【0041】すなわち、フィルムはスプロケット歯車の
歯数である8ヶのパーフォレーションの長さを1駒とし
て巻き上げられ、駒サイズはいわゆるフルサイズの駒サ
イズで24×36mmである。
【0042】カム55の反時計方向の回転により、前述の
様に当然のことながら扇形カム部55Bも反時計方向に回
転し、その過程で扇形カム部55Bによりチャージレバー
61を、チャージレバー軸63を回転軸として反時計方向に
付勢するチャージレバーバネ64のばね力に抗して時計方
向に回転し、チャージレバー61に設けられた三角形状の
ケトバシ61Cにより、セクタレバー65の立上り部65Bを
押圧し、やがて立上り部65Bを乗り越えて図示の状態の
様にセクタチャージ機構をチャージする。
【0043】セクタレバー65のピン65Cとカメラ本体10
に設けたピン18Cの間にはセクタバネ67が張設してあ
り、セクタバネ67による引張力により、セクタレバー65
の長穴を摺動回動自在に案内するカメラ本体10に設けた
ピン18Bに前記長穴の左端を当接し、且つセクタレバー
65に設けられた腕板65Dをカメラ本体10に設けたピン18
Eに当接する様になっている。またカメラ本体10に設け
たセクタピン18Dにより軸支されたセクタ66を作動する
セクタ駆動ピン65Aがセクタ66の二又部に挿入されてい
る。
【0044】後述する様に、撮影終了後のカムストッパ
62の突出部62Dは、カム55の溝部55Aより抜けており、
巻上ストッパ57の腕部57Aは、図示の状態から変化して
チャージレバー61の腕部61A及びカムストッパ62の腕部
62Aの各エッジより外れ、時計方向に付勢する巻上スト
ッパバネ58のばね力により前記腕部61Aの端面に当接し
ている。そして、フィルム巻上げによりカム55が前述の
様に丁度1回転してカム55の溝部55Aが最初の位置に戻
ると、チャージレバーバネ64の先端水平部によるカムス
トッパ62を時計方向に付勢するばね力によりカムストッ
パ62の突出部62Dは前記溝部55Aに飛び込むことにな
る。そして、この飛び込み作動により、この時点ではカ
ムストッパ62の腕部62Aの端面に係止されていた巻上ス
トッパ57の腕部57Aの係止が外れる。
【0045】フィルム巻上ノブ51の外周円筒面はラチェ
ット歯車となっており、前記係止の外れにより巻上スト
ッパ57の先端のV形突起部が、巻上ストッパバネ58の前
記ばね力により前記ラチェット歯車51Aの歯溝にとび込
み、フィルム巻上ノブ51の反時計方向の巻上げ回転を阻
止することになる。すなわち、フィルムの巻き上げ完了
によりフィルム巻上ノブ51はそれ以上の巻上回転を阻止
されることになる。
【0046】また、カメラ本体10には樹脂材の弾性を利
用した逆転防止爪53の先端が前記ラチェット歯車51Aに
圧接されており、フィルム巻上ノブ51の巻上反対方向の
回転は阻止する様になっている。
【0047】前カバー20のレリーズ釦25を押すことによ
りレリーズ釦25の裏面に植設されたレリーズ釦ピン25A
の先端は矢印A方向に作動する。すなわち、前カバー20
をカメラ本体10に取り付けた時は、図において巻上ノブ
51上に記した矢印A方向のレリーズ釦ピン25の先端の作
動により巻上ストッパ57は巻上ストッパバネ58の前記ば
ね力に抗して反時計方向に回転する。そして、巻上スト
ッパ57の腕部57Aの端面よりチャージレバー61の腕部61
Aのエッジが外れてチャージレバー61が、従ってカムス
トッパ62がチャージレバーバネ64のばね力により反時計
方向に回転する。
【0048】そして、セクタバネ67より強力なチャージ
レバーバネ64のばね力によるチャージレバー61の反時計
方向の回転により、チャージレバー61の前記ケトバシ61
Cは、セクタレバー65の立上り部65Bをたたき、そして
立上り部65Bから外れる。従ってセクタレバー65はセク
タレバーの長溝中のピン18Bを中心に、セクタバネ67の
引張力に抗して時計方向に回転し、そしてセクタバネ67
の引張力により元に戻る。従って、セクタ駆動ピン65A
はセクタ66をセクタピン18Dを中心に回転してフィルム
に露光を与えた後閉じることになる。
【0049】一方、カムストッパ62も前記の様にチャー
ジレバー61と一緒に反時計方向に回転し、カムストッパ
62の突出部62Dはカム55の溝部55Aより抜けることにな
る。そこでレリーズ釦の押圧を止めても、巻上ストッパ
57の腕部57Aは巻上ストッパバネ58のばね力により時計
方向に付勢されているが、チャージレバー61の腕部61A
の端面に阻止されて停止し、巻上ストッパ57の先端のV
形突起部は巻上ノブ51のラチェット歯車51Aを係止しな
い。従って次のフィルム巻上げが可能となる。
【0050】次に、フィルムカウンタ機構について説明
する。
【0051】72は前述の様に、スプロケット歯車54と一
体的に回転するカム55に植設されたカム軸56の上方先端
に設けられたV溝56Aと噛み合い、フィルムが1駒巻き
上げられカム軸56が1回転する毎に1歯ずつ時計方向に
回転する指数盤歯車である。
【0052】指数盤歯車72の上面には指数盤71が一体成
形品として印刷されていて、フィルムの撮影可能残数を
前カバー20の上面のフィルムカウンタ窓26より表示する
様になっている。
【0053】指数盤歯車72の下面には突出部72Aが設け
られ、所定駒数の撮影が終了後の次のフィルム巻き上げ
により、前記突出部72Aはチャージレバー61の突出部61
Eとカムストッパ62の別の突出部62Eの間に割って入る
込む様になっている。そして、突出部72Aが両突出部61
E、62Eの間に入り込むことにより、フィルムが1駒分
巻き上げられ、カム55が1回転してセクタのチャージが
終了しても前記両突出部61E、62Eが指数盤歯車72の突
出部72Aに動きを阻止されて、チャージレバー61は作動
出来ないしカムストッパ62の突出部62Dもカム55の溝部
55Aには飛び込めないことになる。そして、カムストッ
パ62の腕部62Aの端面に巻上ストッパバネ58の前記ばね
力により巻上ストッパ57の腕部57Aが当接し、巻上スト
ッパ57の先端のV形突起部はラチェット歯車51Aを係止
しないし、またチャージレバー61を作動してセクタを開
閉してフィルムに露光を与えることも出来ない。
【0054】この様にして、本実施例においては2駒の
フィルムの空送りが行なわれると、指数盤歯車72は2歯
分回転するが、この回転により指数盤歯車72の突出部72
Aは、前記突出部61Eをいぜん押さえてチャージレバー
61の動きは阻止するが、カムストッパ62の別の突出部62
Eからは外れる様になっている。従って前記突出部62D
はカム55の溝部55Aに飛びこみ、巻上ストッパ57の係止
が外れ巻上ストッパ57による巻上ノブ51の係止が行なわ
れ、フィルムの巻上は出来なくなる。そして前述の様に
チャージレバー61の動きは阻止されているのでフィルム
への露光も出来ない。この様にしてフィルム先端のベロ
がパトローネの中に巻き込まれてしまうことは防止され
必要な長さのベロが確保される。従ってカメラのコンパ
クト化のため、外径寸法の小さいパトローネを使用して
も現像時のパトローネからのフィルム引き出しに問題は
ない。
【0055】このようなレンズ付フィルムユニットにお
いて、前述のようにプラスチック材で作られた構成部品
を互に取付け、組立てる時に、取付け性、組立て性が良
くしかもかなりの外力や衝撃力でも容易に係合の外れな
い係合部を有するレンズ付フィルムユニットとすること
は、コスト上からも信頼性確保の点からも非常に重要な
ことである。
【0056】図5は本発明の一実施例を示す図で、
(A)は図2で示す裏蓋30の係合部である爪30Aと、本
体10の同じく係合部である係止部10Hの係合状態の水平
断面図、(B)は前記係合状態の部分拡大図である。
【0057】図5において、カメラ本体10に裏蓋30はは
め込まれ、裏蓋30に設けられた第1の係合部である爪30
Aはカメラ本体10より立上がっている第2の係合部であ
る係止部10Hに図示のように係合している。
【0058】そして又係止部10Hの左端面は裏蓋30に設
けられたストッパ30Sとも係合している。
【0059】これを裏蓋30をカメラ本体10にはめ込む過
程で見てみると、先ず裏蓋30の左端部30Lがカメラ本体
10の左端部101に沿ってはめ込まれ、次に裏蓋30の第1
の係合部である爪30Aの斜面30ASがカメラ本体10の第
2の係合部である係止部10Hの右端面上部エッジに当接
し、裏蓋30のカメラ本体10へのはめ込みの進行に伴って
爪30Aは右側に曲って撓わむことになる。そして裏蓋30
が更にカメラ本体10へはめ込まれると、裏蓋30のストッ
パ30Sの右端面がカメラ本体10の係止部10Hの左端面に
当接し、裏蓋30の爪30Aとストッパ30Sがカメラ本体10
の係止部10Hを両側から挟む形になり、裏蓋30のカメラ
本体10へのはめ込みが完了すると図示のように第2の係
合部である係止部10Hの左端面は裏蓋30のストッパ30S
に当接した状態で裏蓋30の第1の係合部である爪30Aの
爪部は第2の係合部である係止部10Hと係合されること
になる。
【0060】すなわち、本係合による係合部は互に係合
する弾性域内で変形する第1の係合部である裏蓋30の爪
30Aと第2の係合部であるカメラ本体10の係止部10Hに
よる係合であり、前記係合部の係合方向である白抜き矢
印方向の裏蓋30に対する外力や衝撃力により、もし裏蓋
30のストッパ30Sが無ければカメラ本体10の左端部101
と当接している裏蓋30の左端部30Lの裏蓋30と直角に結
合している付近が大きく変形し、前記係合部の係合は減
少することになるがストッパ30Sを設けたことにより前
記係合部の係合は減少することが無い。すなわち第1と
第2の係合部30A、10Hの係合部近傍にストッパ30Sを
設けたことにより、係合部とストッパ30Sの間隔が小さ
いので前述の個所が大きく変形しても両係合部間の係合
に変化がほとんど生じないからである。すなわち、スト
ッパ30Sは第1の係合部である爪30Aと第2の係合部で
ある係止部10Hの近傍に設け、係合方向に外力や衝撃力
が加わった時に両者の係合が浅くなる方向の動きを止め
るような働きをするストッパで第1の係合部又は第2の
係合部近傍に設けるものである。このようなストッパを
設けることにより前記係合部は外れることはない。すな
わち、ストッパ30Sは前記係合部の係合状態を変化させ
ないという働きをするものである。
【0061】そして又本実施例においては、第1の係合
部である裏蓋30の爪30Aと第2の係合部である係止部10
Hの、係合方向の同一荷重による弾性域内変形量は第1
の係合部である裏蓋30の爪30Aの方が大きくなってお
り、ストッパを変形量の大きい裏蓋30の第1の係合部で
ある爪30Aの側に設けるようにしてある。そこで仮にス
トッパを変形量の小さいカメラ本体10の第2の係合部で
ある係止部10Hの側に設けた場合は、ストッパが変形量
の大きい爪30Aを簡単に変形させることになり係合の変
化は前述のようにないので係合は簡単には外れないが、
爪30Aの変形は係止部10Hより大きいので、結局は両者
の係合は外れてしまうことになる恐れがある。これに比
べて本実施例の係合部はストッパ30Sを変形量の大きい
係合部である爪30Aの側に設けたのではるかに外れにく
くなっている。すなわち、前述のような構成とすること
により裏蓋30はカメラ本体10より外れにくくなってい
る。そしてこの構成は他の部品間の係合にも当然適用可
能である。
【0062】そして更に本実施例においては、カメラ本
体10には前記変形量の小さい第2の係合部である係止部
10Hを、カバーを含むカメラ本体以外の部材である裏蓋
30に前記変形量の大きい第1の係合部である爪30Aを設
けるようにした。従ってストッパをカメラ本体以外の、
本実施例では変形量の大きい第1の係合部である爪30A
の側に設けるようにし、カメラ本体に変形量の小さい係
合部を設けるようにしてある。このようにしてカメラ本
体10に裏蓋30を取付け、組立てるのを容易にもしてい
る。これはこのようにすることにより特にプラスチック
の弾性変形を利用して爪係合方式で部品を取付け、組立
てをする場合、カメラ本体側が変形量の小さい係合部を
もっていて、これに変形量は大きいが簡単に変形する係
合部を持った部材を係合させることにより係合は当然の
ことながら容易となることになった。従って他の部品を
カメラ本体10へ取付け、組立てる時にも当然適用可能で
ある。
【0063】なお、裏蓋30に設けた爪押し穴30Hは、こ
の穴中に工具を入れて工具の先端を矢印方向に押して爪
30Aを右側に曲げ、爪30Aと係止部10Hの係合を外し裏
蓋30を本体10より外す時に使用する穴である。
【0064】
【発明の効果】本発明により次のような効果が生じた。
【0065】本発明の請求項1に係る効果は、第1と第
2の係合部の近傍に係合を減少するような係合方向の動
きを防止するストッパを設けただけで、かなりの外力や
衝撃力が加わっても容易に取付けたり組み立てた部品が
外れてしまうようなことが防止されることとなった。
【0066】請求項2に係る効果は、ストッパを変形量
の大きい係合部の側に設けることにより請求項1の効果
をより確実なものとした。
【0067】請求項3に係る効果は、これにより請求項
1による部品の取付けや組立て性を向上させることにな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくレンズ付フィルムユニットの外
観図。
【図2】本発明に基づくレンズ付フィルムユニットの構
成を示す展開図。
【図3】本発明に基づくレンズ付フィルムユニットのカ
メラ本体、前カバー等の各機構を背面側より見た斜視
図。
【図4】本発明に基づくレンズ付フィルムユニットに使
用されるフィルムの斜視図。
【図5】本発明に基づくレンズ付フィルムユニットの部
品係合部の一実施例を示す図。
【符号の説明】
10 カメラ本体 10H 係止部 30 裏蓋 30A 爪 30AS 斜面 30H 爪押し穴 30S ストッパ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光およびフィルム給送手段を内蔵し、
    予めフィルムが装填されていて直ちに撮影を可能とする
    レンズ付フィルムユニットにおいて、部品を互に係合す
    る弾性域内で変形する第1の係合部と第2の係合部を有
    し、該第1と第2の係合部の係合方向の動きにより該係
    合が減少するのを防止するストッパを、前記第1と第2
    の係合部の係合部近傍に設けたことを特徴とするレンズ
    付フィルムユニット。
  2. 【請求項2】 前記第1の係合部と第2の係合部の同一
    荷重による弾性域内変形量には差を設け、前記ストッパ
    は少なくとも変形量の大きい係合部の側に設けたことを
    特徴とする請求項1記載のレンズ付フィルムユニット。
  3. 【請求項3】 前記レンズ付フィルムユニットの少なく
    とも本体には前記変形量の小さい係合部を、カバーを含
    む本体以外の部材には前記変形量の大きい係合部を設け
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のレンズ付フィ
    ルムユニット。
JP8660194A 1994-04-25 1994-04-25 レンズ付フィルムユニット Pending JPH07295157A (ja)

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