JPH07268886A - コンクリート構造物の構築方法 - Google Patents

コンクリート構造物の構築方法

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JPH07268886A
JPH07268886A JP8746194A JP8746194A JPH07268886A JP H07268886 A JPH07268886 A JP H07268886A JP 8746194 A JP8746194 A JP 8746194A JP 8746194 A JP8746194 A JP 8746194A JP H07268886 A JPH07268886 A JP H07268886A
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JP
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concrete
concrete block
panel
cast
stage
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JP8746194A
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English (en)
Inventor
Shigekichi Matsuoka
重吉 松岡
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Matsuoka Concrete Industry Co Ltd
Original Assignee
Matsuoka Concrete Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設置面に対して、外面側がなす角度を容易に
且つ任意に調節設定できるようにした、コンクリート構
造物の構築方法を提供する。 【構成】 ターンバックルT1等からなる調節部材H1
は、その下部連結部T2がフーチングFに取り付けら
れ、また、上部連結部T3が各コンクリートパネル12
の内面12a側に取り付けられ、かつ、下部連結部T2
と上部連結部T3との間の長さは調節自在となってい
る。それにより、調節部材H1は、コンクリートパネル
12を、フーチングFに対して、その外面側がなす角度
を調節設定できるように固定配置することができる。そ
して、このコンクリートパネル12の内面側に現場打ち
コンクリートGを打設し、コンクリートパネル12と、
現場打ちコンクリートGとを一体化することにより、コ
ンクリート擁壁10が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリート構造物
の構築方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】コンクリ
ート擁壁等のコンクリート構造物の構築方法としては、
いわゆるせき板及び支持材等からなる型枠を現場で枠組
し、この枠組内へコンクリートを打設して養生した後、
型枠を取り外すことにより構築する方法がある。かかる
コンクリート構造物の構築方法の場合、例えば、 (1) 現場にて型枠を組む手間が必要である。 (2) コンクリート擁壁の高さが、2メートルを越え
る場合、足場を組む必要がある。 等の問題点があり、これら問題点を解決するため、本願
出願人は、特願平5ー309869号において、新規な
コンクリート構造物の形成方法を提案している。
【0003】すなわち、同号で提案したコンクリート構
造物2は、図11に示されるように、段積み構造となっ
ており、型枠材として、下段側のコンクリートブロック
3を設置面4上の所定場所に互いに内側面を向き合わせ
るように予め配置し、これら下段側のコンクリートブロ
ック3と、その内面側に打設される現場打ちコンクリー
ト5とを一体化して、下段側のコンクリート構造物6が
形成されている。そして、下段側のコンクリート構造物
6の上面側に、上段側のコンクリートブロック7を、下
段側のコンクリートブロック3と同様に配置し、この上
段側のコンクリートブロック7と、その内面側に打設さ
れる上段側現場打ちコンクリート8とを一体化すること
により、上段側のコンクリート構造物9が形成される。
それにより、従来の構築方法で必要であった、型枠の枠
組作業とか、また、擁壁の高さが2メートルを越えるよ
うなコンクリート構造物2についても、足場を組む作業
が不要となった。
【0004】しかし、コンクリートブロック3(7)
は、その立壁面と底面との間に形成される角度R0、R
1は一定であり、従って、例えば、設置面4に対して、
コンクリート構造物6(8)の外面側がなす角度も一定
となる。そのため、前記角度R0、R1を所望角度に変
更したい場合は、その角度に対応した新たなコンクリー
トブロックを製造する必要があるが、あらゆる角度に対
応するコンクリートブロック及びその成形型枠を取り揃
えることは、経済性等の観点から困難であった。その結
果、かかるコンクリートブロックを用いたコンクリート
構造物は、その設置面に対して、外面側がなす角度を種
々の角度に調節設定できない欠陥があった。
【0005】この発明は、上記した従来の欠陥に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、設置面
に対して、外面側がなす角度を容易に且つ任意に調節設
定できるようにした、コンクリート構造物の構築方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るコンクリ
ート構造物の構築方法は、前記目的を達成するために、
次の構成からなる。すなわち、一端部がコンクリート構
造物の設置面に取り付けられ、また、他端部が型枠材と
してのコンクリートブロックの内面側に取り付けられ、
それら一端部と他端部との間の長さを調節自在とする調
節部材を用いて、設置面に対して、その外面側がなす角
度を調節設定できるようにコンクリートブロックを固定
配置する。そして、このコンクリートブロックの内面側
に現場打ちコンクリートを打設し、コンクリートブロッ
クと、現場打ちコンクリートとを一体化することによ
り、コンクリート構造物を構築する。
【0007】また、他の発明に係るコンクリート構造物
の構築方法は、前記目的を達成するために、次の構成か
らなる。すなわち、下段側のコンクリートブロックと、
その内面側に打設される下段側現場打ちコンクリートと
を一体化することにより、下段側のコンクリート構造物
を形成する。その後に、一端部が下段側のコンクリート
構造物の上面側に取り付けられ、また、他端部が、下段
側のコンクリート構造物の上面側に乗せられる、型枠材
としての上段側のコンクリートブロックの内面側に取り
付けられ、それら一端部と他端部との間の長さが調節自
在となる調節部材を用いて、前記下段側のコンクリート
構造物の上面に対して、その外面側がなす角度を調節設
定できるように上段側のコンクリートブロックを固定配
置する。そして、この上段側のコンクリートブロックの
内面側に上段側現場打ちコンクリートを打設し、上段側
のコンクリートブロックと、上段側現場打ちコンクリー
トとを一体化することにより、上段側のコンクリート構
造物を形成する。
【0008】また、コンクリートブロックが互いに内面
側を向き合わせるように配置され、長さが調節自在とな
る調節部材の一端部が、一方側のコンクリートブロック
の内面側に取り付けられ、また、その他端部が、反対側
のコンクリートブロックの内面側に取り付けられるのが
望ましい。
【0009】更に、コンクリートブロックの下部側の、
前記設置面に対する角度を、コンクリートブロックの下
部を固定する固定部材を用いて、概ね設定した後に、前
記調節部材を用いて、コンクリートブロックの上部側の
位置を調節設定することにより、前記設置面に対するコ
ンクリートブロックの外面側がなす角度を調節設定でき
るようにするのが好ましい。
【0010】
【作用】調節部材の一端部が、コンクリート構造物の設
置面に取り付けられ、また、調節部材の他端部が、型枠
材としてのコンクリートブロックの内面側に取り付けら
れた状態で、この調節部材の一端部と他端部との間の調
節部材の長さを調節自在とすると、調節部材の他端部が
取り付けられたコンクリートブロックは、設置面に対し
て、その外面側がなす角度が任意に調節設定されて固定
配置される。このように固定配置されたコンクリートブ
ロックと、その内面側に打設される現場打ちコンクリー
トとが一体化されて、コンクリート構造物が形成され
る。
【0011】また、下段側のコンクリートブロックと、
その内面側に打設される下段側現場打ちコンクリートと
を一体化することにより、下段側のコンクリート構造物
が形成される。そして、調節部材の一端部が、下段側の
コンクリート構造物の上面側に取り付けられ、また、調
節部材の他端部が、下段側のコンクリート構造物の上面
側に乗せられる、型枠材としての上段側のコンクリート
ブロックの内面側に取り付けられた状態で、この調節部
材の一端部と他端部との間の調節部材の長さを調節自在
とすると、上段側のコンクリートブロックは、前記下段
側のコンクリート構造物の上面に対して、その外面側が
なす角度が任意に調節設定されて固定配置される。この
ように固定配置された上段側のコンクリートブロック
と、その内面側に打設される上段側現場打ちコンクリー
トとが一体化されることにより、上段側のコンクリート
構造物が下段側のコンクリート構造物上に積み上げ配置
され、必要な高さのコンクリート構造物が形成される。
【0012】また、コンクリートブロックが互いに内面
側を向き合わせるように配置され、長さが調節自在とな
る調節部材の一端部が、一方側のコンクリートブロック
の内面側に取り付けられ、また、その他端部が、反対側
のコンクリートブロックの内面側に取り付けられるの
で、この調節部材の一端部と他端部と間の長さを任意に
調節設定すると、反対側のコンクリートブロックは、設
置面に対して、その外面側がなす角度が任意に調節設定
されて固定配置される。
【0013】
【実施例】以下、この発明にかかるコンクリート構造物
の構築方法の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】このコンクリート構造物の一例としては、
例えば、図1に示される重力式のコンクリート擁壁10
があり、このコンクリート擁壁10の設置面としての、
フーチングF上の前側Z1及び後側Z2の所定位置に、
コンクリートブロックとしてのコンクリートパネル12
を、例えば、図2に示されるように整列させた状態で、
これらコンクリートパネル12と、その内面側に打設さ
れる現場打ちコンクリートGとを一体化することによ
り、コンクリート擁壁10は構築される。
【0015】各コンクリートパネル12は、図3及び図
4に示されるように、所定長の幅及び高さを有するとと
もに、所定の厚さを有し、また、コンクリートパネル1
2の内面12a側には、連結用もしくは位置ずれ防止用
等の金具14a〜14cが多数取り付けられている。具
体的には、前記内面12aの所定の位置には、その内面
12a側に打設される現場打ちコンクリートとの結合を
強化するため、水平方向に延びる位置ずれ防止用等の金
具14a、または、垂直方向に延びる位置ずれ防止用等
の金具14bが突出状に取り付けられており、また、後
述する調節部材H1〜H4等を取り付けることができる
ように、連結用金具としてのU字状金具14cが突出状
に取り付けられている。
【0016】また、コンクリートパネル12の内面12
a側には、メス型の第1連結部材としての、メネジ部材
21X、21Yが固着されている。すなわち、コンクリ
ートパネル12の内面12aの四隅、及び上方中央、下
方中央には、後に述べる連結調整部材を取り付けるため
の、メネジ部材21X及び21Yが固着されている。ま
た、内面12aの下方のメネジ部材21Xと21Yとの
間には、固定部材としてのアングル部材M(図8参照)
を取り付けるための、メネジ部材21bがそれぞれ固着
されている。
【0017】また、コンクリートパネル12の上端部、
及び、片側の側端部には、隣接する他のコンクリートパ
ネル12を嵌め合わすための、オス型嵌合部としての、
嵌合用凸部Tが設けられており、また、コンクリートパ
ネル12の下端部、及び、反対側の側端部には、隣接す
る他のコンクリートパネル12を嵌め合わすための、メ
ス型嵌合部としての、嵌合用凹部Sが設けられている。
それにより、コンクリートパネル12を上段側に隣接し
て配置する際に、下段側のコンクリートパネル12の嵌
合用凸部Tを、隣接する上段側のコンクリートパネル1
2の嵌合用凹部Sに嵌合させれば、複数のコンクリート
パネル12相互の位置合わせが容易となり、コンクリー
ト擁壁10の形成が容易となる。
【0018】同様に、コンクリートパネル12を側方に
隣接して配置する際に、コンクリートパネル12の側端
部の嵌合用凸部Tを、隣接する側方側のコンクリートパ
ネル12の反対側の側端部の嵌合用凹部Sに嵌合させれ
ば、相互の位置合わせが容易となる。もっとも、上記態
様とは反対に、コンクリートパネル12の上端部、及
び、片側の側端部には、嵌合用凹部Sが設けられ、ま
た、コンクリートパネル12の下端部、及び、反対側の
側端部には、嵌合用凸部Tが設けられていてもよい。
【0019】そして、嵌め合わされた状態において、嵌
合用凸部Tと嵌合用凹部Sとの間には、あそびAが設け
られている。すなわち、嵌合用凹部Sの凹部の大きさ
は、図6に示されるように、嵌合用凸部Tの凸部の大き
さに比べて、やや大きめの形状となっている。そのた
め、複数のコンクリートパネル12を隣接配置させ、嵌
合用凸部Tと嵌合用凹部Sとを嵌め合わす場合、その作
業が容易となる。そして、嵌合用凸部Tと嵌合用凹部S
との間には、シール部材S1が介装される。もっとも、
前述した嵌合用凸部Tと嵌合用凹部Sとの間には、必ず
しもあそびAを設ける必要はないし、更に、上記の嵌め
合わせ構造が不要な場合、コンクリートパネル12の上
端部、もしくは片側の側端部のいずれか一方、並びに、
双方に、前記嵌合用凸部Tを設ける必要はなく、また、
コンクリートパネル12の下端部、もしくは反対側の側
端部のいずれか一方、並びに、双方に、前記嵌合用凹部
Sを設ける必要はない。
【0020】そして、このコンクリートパネル12を成
形するためには、例えば、図7に示されるような、前記
メネジ部材21X(21Y)を取り付けることができる
取付機構22を備えた、型枠20を用いるのが望まし
い。すなわち、この型枠20は、底部20a及び側壁部
20bを備え、その側板部20bを立てて型組みした状
態(実線で示した状態)と、その側板部20bを倒して
型開きした状態(鎖線で示した状態)とが、図7に示さ
れている。そして、その側板部20bの上面部には、各
コンクリートパネル12の内面12a側に、メネジ部材
21X(21Y)を、その先端面21aと、前記コンク
リートパネル12の外面12bとの間の距離L1が一定
となるように固着させるための、取付機構22が取り付
けられている。
【0021】この取付機構22は、例えば、永久磁石V
を介して、側板部20bの上面部に固定される厚肉部2
2aと、この厚肉部22aから型枠20内方向に延出さ
れ、打設されるコンクリート材Cの上面との間に間隙Q
を形成するように突出する薄肉部22bとからなってお
り、この薄肉部22bの先端側の所定位置には、1個も
しくは複数個の貫通孔22cが設けられている。そのた
め、型枠20の底部20aの上方には、薄肉部22bの
貫通孔22cが位置することができる。そして、メネジ
部材21X(21Y)の先端面21aが薄肉部22bの
下面に密着するように、その薄肉部22bの下方側にメ
ネジ部材21X(21Y)を配した状態で、オネジ部材
23を、前記貫通孔22cを介して、上方側よりメネジ
部材21X(21Y)内の奥部までねじ込むことによ
り、薄肉部22bの下面側に、メネジ部材21X(21
Y)を固定することができる。
【0022】それにより、メネジ部材21X(21Y)
の先端面21aと、前記底部20aの上面との間の距離
L1が一定となる。そして、未硬化のコンクリート材C
を、型枠20の底部20a上の所定の高さになるまで上
方より流し込み、所定時間だけ養生して、コンクリート
材Cを硬化させれば、各メネジ部材21X(21Y)の
先端面21aと、前記コンクリートパネル12の外面1
2bとの間の距離L1が一定となった、厚さL2のコン
クリートパネル20が成形される。
【0023】そのため、仮に、コンクリート材Cの打設
量が少し異なって、そのコンクリートパネル20の厚さ
L2が完全に均一にならなくても、上記形成方法を採用
すれば、メネジ部材21X(21Y)の先端面21a
と、前記コンクリートパネル12の外面12bとの間の
距離L1が、常に一定となる。
【0024】その後、オネジ部材23による締め付けを
ゆるめて、その先端部をメネジ部材21X(21Y)内
より抜き出すとともに、永久磁石Vを取り除き、且つ、
側板部20bを倒して型枠20の型開きをすれば、メネ
ジ部材21X(21Y)の先端面21aと、前記コンク
リートパネル12の外面12bとの間の距離L1が一定
となったコンクリートパネル12が成形される。もっと
も、メネジ部材21X(21Y)の先端面21aと、前
記コンクリートパネル12の外面12bとの間の距離L
1を一定にする方法及びその方法に使用する型枠20
は、必ずしも前記実施例に限定されるわけではなく、そ
の他種々の変更が可能である。
【0025】尚、他の変更例としては、各コンクリート
パネル12の内面12a側に、オス型の第1連結部材と
しての、オネジ部材を、その先端面と前記コンクリート
パネル12の外面12bとの間の距離L1が一定となる
ように固着させるように変更しても良く、その場合に
は、そのオネジ部材には、第1連結部材として、メネジ
部材が連結される。また、コンクリートブロックとして
のコンクリートパネル12は、必ずしもコンクリートの
みから製造される必要はなく、モルタル等のみを用いて
もよいし、コンクリートの表面側にモルタル層あるいは
セメントペースト層を設けたものでもよいし、更に、モ
ルタルの表面側にコンクリート層、あるいはセメントペ
ースト層を設けてもよい。
【0026】これらコンクリートパネル12は、図1及
び図2に示されるように、下段側、第1上段側、第2上
段側として、後に述べる態様で、必要な高さになるまで
段階的に積み上げられることがある。そして、コンクリ
ートパネル12を積み上げる場合は、好ましくは、下段
側のコンクリートパネル12と、第1上段側のコンクリ
ートパネル12と、第2上段側のコンクリートパネル1
2とを、例えば、図2に明示されるように、そのコンク
リートパネル12の幅方向に半分ずつずらしながら、前
記嵌合用凸部Tと嵌合用凹部Sとを互いに嵌め合わせる
ようにして、積み上げ配置するのが、コンクリート擁壁
10全体の構造的強度を高めるためには、望ましい。
【0027】そして、このように成形されたコンクリー
トパネル12を、図5及び図6に示されるように隣接配
置して、連結調整部材として、例えば、複数の貫通孔2
4a、24b、24cを有する連結調整板24を、隣接
するコンクリートパネル12間の内面12a側に掛け渡
すように配することができ、一のコンクリートパネル1
2の内面12a側に固着された、第1連結部材としての
メネジ部材21Xに、前記連結調整板24の貫通孔24
aを介して、第2連結部材としてのオネジ部材23を連
結させることができる。その後、それ以外のコンクリー
トパネル12の内面12a側に固着された前記メネジ部
材21X(21Y)に、前記連結調整板24の他の貫通
孔24b(24c)を介して、他の前記オネジ部材23
を連結させることにより、一のコンクリートパネル12
の外面12bに対して、それ以外のコンクリートパネル
12の外面12bが面一となるように、それ以外のコン
クリートパネル12を整列させることができる。
【0028】具体的には、連結調整板24は、横並び
で、例えば、楕円形状の貫通孔24a、24bを複数個
(この実施例場合、2個ずつで計4個)備えている他
に、それら貫通孔24a、24bの中央上方位置に、例
えば、楕円形状の貫通孔24cを備えている。そのた
め、連結調整板24を、同一段、例えば、下段側もしく
は第1上段側で、隣接配置されるコンクリートパネル1
2、12との境界を跨ぐように配置するとともに、その
上段、例えば、第1上段側もしくは第2上段側のコンク
リートパネル12との境界を跨ぐように配置する。そし
て、同一段、例えば、下段側もしくは第1上段側で、隣
接配置されるコンクリートパネル12のメネジ部材21
X、21Xに、複数個(この場合、2個ずつ)のオネジ
部材23、23を並設された貫通孔24a、24bを介
して、それぞれ連結させるとともに、半分ずらして積み
上げ配置された、例えば、第1上段側もしくは第2上段
側のコンクリートパネル12のメネジ部材21Yに、オ
ネジ部材23を、貫通孔24cを介して連結させること
ができる。
【0029】すると、一つのコンクリートパネル12を
基準となる所定位置に設置した状態で、その内面12a
側に固着されたメネジ部材21Xに、前記連結調整板2
4の貫通孔24aを介して、オネジ部材23を連結させ
ると、メネジ部材21Xの先端面21aが当接する連結
調整板24の当接面Eが、基準位置となる。そして、前
記嵌合用凸部Tと嵌合用凹部Sとを用いて、基準となる
コンクリートパネル12に対して、それ以外のコンクリ
ートパネル12を隣接配置させる場合、前記あそびAが
あるため、隣接配置されたコンクリートパネル12は、
基準となるコンクリートパネル12に対してわずかに位
置ずれを生じている。
【0030】この状態で、隣接配置されたコンクリート
パネル12のメネジ部材21X(21Y)に、前記連結
調整板24の他の貫通孔24b(24c)を介して、他
のオネジ部材23を連結させると、基準位置となる連結
調整板24の当接面Eに対して、そのメネジ部材21X
(21Y)の先端面21aが当接するように接近し、基
準となるコンクリートパネル12の外面12bに対し
て、それ以外のコンクリートパネル12の外面12bは
整列し、全てのコンクリートパネル12の外面12bが
面一となる。それにより、基準となるコンクリートブロ
ック12と、それ以外のコンクリートブロック12とが
互いに位置ずれしていても、このあそびAを利用して、
それらコンクリートブロック12の外面12bを面一と
する調整作業を行うことができる。
【0031】もっとも、連結調整部材として連結調整板
24の全体形状は、必ずしも板状に限定される必要はな
く、例えば、丸型形状であってもよいし、更に、それ以
外の形状であってもよく、連結調整板24の取付位置も
上記実施例に限定されない。また、上記した貫通孔24
a、24b、24cの平面形状も、楕円形状等に限定さ
れる必要はなく、例えば、真円形状であってもよいし、
更に、それ以外の形状であってもよい。そして、貫通孔
24a、24b、24cの個数及び配置位置について
も、種々の変更が可能であり、例えば、貫通孔24cに
該当する孔を省略することにより、この連結調整板24
を、横方向においてのみコンクリートパネル12の外面
を面一にする場合に利用するようにしても良く、また、
貫通孔24aあるいは貫通孔24bに該当する孔を省略
することにより、この連結調整板24を、縦方向におい
てのみコンクリートパネル12の外面を面一にする場合
に利用するようにしても良い。
【0032】次に、コンクリートパネル12を、図1に
示される調節部材H1、H2等を用いて、フーチングF
の上面に固定する固定方法について説明する。
【0033】この調節部材H1の一端部は、フーチング
Fに取り付けられ、また、その他端部が各コンクリート
パネル12の内面12a側に取り付けられ、調節部材H
1の一端部と他端部との間の長さを調節自在とすること
により、フーチングFに対して、その外面12b側がな
す角度を調節設定できるように、コンクリートパネル1
2を固定配置することができる。すなわち、フーチング
Fの打設コンクリート上には、アンカ部材A6が取り付
けられており、このアンカ部材A6の上端側には、ター
ンバックルT1等からなる調節部材H1を固定するよう
に、調節部材H1の下部連結部T2が連結されてネジ止
め等により固定されている。また、調節部材H1の上部
連結部T3は、フーチングFの前側Z1に位置するコン
クリートパネル12の内面12aの上部に固着されたU
字状金具14cの先端側に連結されてネジ止め等により
固定されている。
【0034】そして、調節部材H1は、例えば、ガス鋼
管等の強度に優れた管材からなる大径ロッドB1に連結
された小径ロッドB2がターンバックルT1のネジ継手
の一端に接続され、また、小径ロッドB3がターンバッ
クルT1のネジ継手の他端に接続されることによって、
これらロッドB1、B2、B3を引き寄せたり、あるい
は引き延ばしたりすることが自在となっている。それに
より、ターンバックルT1のネジ継手を操作することに
よって、調節部材H1の長さが調節自在となり、フーチ
ングFに対して前側のコンクリートパネル12の外面1
2b側がなす角度R2を調節設定することができる。
【0035】また、前側及び後側のコンクリートパネル
12群の間には、他の調節部材H2が取り付けられ、こ
の調節部材H2も、その長さが調節自在となっている。
すなわち、調節部材H2の前側連結部T3は、前側のコ
ンクリートパネル12の内面12aの上部に固着された
U字状金具14cの先端側に連結されており、また、調
節部材H2の後側連結部T4は、後側のコンクリートパ
ネル12の内面12aの上部に固着されたU字状金具1
4cの先端側に連結されている。そして、この調節部材
H2は、ロッドB4、B4を両側に備えたターンバック
ルT5からなり、このターンバックルT5のネジ継手の
操作によって、ロッドB4、B4を引き寄せたり、ある
いは引き延ばしたりすることが自在となっている。
【0036】そのため、調節部材H2は、後側のコンク
リートパネル12の支持固定をするとともに、フーチン
グFに対して後側のコンクリートパネル12の外面12
b側がなす角度R4を調節設定することができる。もっ
とも、この調節部材H1、H2は、必ずしも上記のよう
に構成する必要はなく、一端部と他端部との間の長さを
調整自在とする構成であれば、それ以外の構成からなっ
ていてもよい。
【0037】次に、上述したコンクリートパネル12を
用いて形成するコンクリート擁壁10の形成方法につい
て説明する。
【0038】この重量式のコンクリート擁壁10は、図
1に示されるように、下段側のコンクリート擁壁Y1上
に、第1及び第2の上段側のコンクリート擁壁Y2、Y
3が複数個積み上げられることにより形成されている。
そして、下段側のコンクリート擁壁Y1を最初に形成す
るため、下段側の前後のコンクリートパネル12群は、
その幅方向に連続的に並設される。この場合、前側のコ
ンクリートパネル12群では、その連結用もしくは位置
ずれ防止用等の金具14a〜14cが、下段側現場打ち
コンクリートGを打設する内面側を向くように配置さ
れ、また、後側のコンクリートパネル12群において
は、連結用もしくは位置ずれ防止用等の金具14a〜1
4cが下段側現場打ちコンクリートGを打設する内面側
を向くように配置される。
【0039】そして、下段側現場打ちコンクリートGが
硬化する際の、下段側の前側のコンクリートパネル12
の浮き上がりを防止するため、図1及び図8で示すよう
に、コンクリートパネル12の幅方向に延びる、固定部
材としてのアングル材Mを、所定の傾きを付与して、フ
ーチングFの生コンクリート打設時に埋め込む。そのコ
ンクリートの硬化後、コンクリートパネル12の下部
を、アングル材Mに沿わせた状態で、そのアングル材M
に形成した貫通孔(図示せず)を介して、例えば、オネ
ジ部材Nをコンクリートパネル12の下部に取り付けら
れているメネジ部材21b内にネジ込み、前側のコンク
リートパネル12の下部を前記アングル材Mに固定す
る。
【0040】それにより、前側のコンクリートパネル1
2の下部側の、フーチングF上面に対する角度R2は、
コンクリートパネル12の下部を固定するアングル材M
によって、概ね設定される。
【0041】また、下段側の後側のコンクリートパネル
12は、その浮き上がりを防止するため、フーチングF
の打設コンクリート上に、次に説明する如く固定され
た、固定部材としてのアンカー部材A1により固定され
る。すなわち、アンカー部材A1は、図1、図9及び図
10に示されるように、縦方向に延びるアンカーA2
と、このアンカーA2を側部で支持する支持板A3と、
この支持板A3の中央部に穿設されている貫通孔A4を
介して、コンクリートパネル12の下部に固着されてい
るメネジ部材21bにねじ込み可能なオネジ部材A5と
からなる。そして、後側のコンクリートパネル12を、
フーチングFの打設コンクリート上に固着する前に、図
9に示される、例えば、断面長方形状の角材Kを、所定
の傾きを付与して、生コンクリート打設時に埋め込む。
【0042】その状態で、アンカー部材A1のアンカー
A2をフーチングFの打設コンクリート内に差し込むと
ともに、角材Kの側面と前記支持板A3の側面とを一致
させながら、貫通孔A4を介して、オネジ部材A5の先
端を角材Kの螺設孔K1内にねじ込み、アンカー部材A
1をフーチングFの打設コンクリート上に固着する。そ
の後、オネジ部材A5の締め付けを緩めて、取り付けら
れたアンカー部材A1より角材Kを取り外し、次に、後
側のコンクリートパネル12を、支持板A3の側面に沿
うように配置し、オネジ部材A5を貫通孔A4を介し
て、コンクリートパネル12の下部に固着されているメ
ネジ部材21b内にねじ込む。その結果、コンクリート
パネル12の下部が、支持板A3の側面に沿うように配
置されることにより、後側のコンクリートパネル12の
下部側の、フーチングF上面に対する角度R4は、概ね
設定される。もっとも、支持板A3と角材Kとをオネジ
部材A5で固定せず、すなわち、角材Kの側面に支持板
A3の側面を沿わせるのみで、アンカーA2をフーチン
グFの打設コンクリート内に差し込むようにしても良
い。
【0043】次にフーチングFの打設コンクリート上の
前側及び後側のコンクリートパネル12の間に、別のア
ンカ部材A6を取り付け、アンカ部材A6の上端側に
は、調節部材H1の下部連結部T2を連結する一方、前
側連結部T3を、前側のコンクリートパネル12の内側
12aの上部に固着されたU字状金具14cの先端側に
連結する。そして、ターンバックルT1のネジ継手の操
作によって、ロッドB1の下端とロッドB3の上端との
間の長さを調節することにより、コンクリートパネル1
2の上部側の位置を調節設定し、フーチングFに対して
下段側の前側のコンクリートパネル12の外面12b側
がなす角度R2を調節設定するとともに、連結調整板2
4の取り付けによって、それらコンクリートパネル12
の外面12bが横並びで面一となるように、各コンクリ
ートパネル12を整列させる。
【0044】また、下段側の前側と後側とのコンクリー
トパネル12群の間には、別の調節部材H2を取り付
け、このターンバックルT5のネジ継手の操作によって
ロッドB4、B4を引き寄せたり、あるいは引き延ばし
たすることにより、調節部材H2の長さを調節自在とし
て、後側のコンクリートパネル12の上部を支持固定す
るとともに、コンクリートパネル12の上部側の位置を
調節設定することにより、フーチングFに対して後側の
コンクリートパネル12の外面12b側がなす角度R4
を調節設定する。そして、連結調整板24の取り付けに
よって、後側のコンクリートパネル12の外面12bが
横並びで面一となるように、各コンクリートパネル12
を整列させる。
【0045】その後、下段側の前側並びに後側の所定位
置に配置されるコンクリートパネル12群によって囲ま
れる空間内に、現場打ちコンクリートGをラインP1ま
で打設し、そのコンクリートGが養生されて硬化した段
階で、その上に枠板Wを配置して、この型枠Wと前側の
コンクリートパネル12とによって囲まれる空間内に、
現場打ちコンクリートGをラインP2まで打設する。こ
のようにして、下段側のコンクリート擁壁Y1の上面
に、凹凸部を形成する理由は、この下段側のコンクリー
ト擁壁Y1と、その上に積み上げられる第1の上段側の
コンクリート擁壁Y2とを、前記凹凸部を介して係合さ
せ、相互の位置ずれを防止するためである。
【0046】その後、ラインP2まで打設された現場打
ちコンクリートGが、養生されて硬化した段階で、枠板
Wを取り外して、第1の上段側のコンクリート擁壁Y2
を下段側のコンクリート擁壁Y1に積み上げるため、第
1の上段側のコンクリート擁壁Y2を形成するための前
側及び後側のコンクリートパネル12群を、下段側のコ
ンクリート擁壁Y1を形成する前側及び後側のコンクリ
ートパネル12群上に積み上げる。
【0047】下段側のコンクリート擁壁Y1の下段側現
場打ちコンクリートG上には、別のアンカ部材A7が取
り付けられており、このアンカ部材A7の上端側には、
ターンバックルT8等からなる調節部材H3を固定する
ように、調節部材H3の下部連結部T7が連結されてネ
ジ止め等により固定されており、また、調節部材H3の
上部連結部T9は、前側のコンクリートパネル12の内
面12aの上部に固着されたU字状金具14cの先端側
に連結されてネジ止め等により固定されている。そし
て、この調節部材H3は、既述した調節部材H2と同
様、ターンバックルT8のネジ継手が操作されることに
よって、これらロッドB5、B6、B7を自在に引き寄
せたり、あるいは引き延ばしたりすることができるよう
になっている。
【0048】それにより、ターンバックルT8のネジ継
手を操作することによって、コンクリートパネル12の
上部側の位置を調節設定し、下段側のコンクリート構造
物Y1の上面に対して前側のコンクリートパネル12の
外面12b側がなす角度R5を調節設定することができ
る。また、連結調整板24の取り付けによって、外面1
2bが横並びで面一となった下段側の前側のコンクリー
トパネル12の外面12bに対して、第1の上段側の前
側のコンクリートパネル12の外面12bが縦並びで面
一となるように、それらコンクリートパネル12を整列
させる。
【0049】また、第1の上段側の前側と後側のコンク
リートパネル12群の間には、別の調節部材H4が取り
付けられ、この調節部材H4は、既述した調節部材H2
と同様、ネジ継手の操作によって、自在に引き寄せたり
あるいは引き延ばしたりできるロッドB8、B8を両側
に備えたターンバックルT10からなっている。そし
て、調節部材H4の前側連結部T9は、前側のコンクリ
ートパネル12の内面12aの上部に固着されたU字状
金具14cの先端側に連結されており、また、調節部材
H4の後側連結部T11は、後側のコンクリートパネル
12の内面12aの上部に固着されたU字状金具14c
の先端側に連結されている。そのため、調節部材H4
は、後側のコンクリートパネル12の支持固定をすると
ともに、下段側のコンクリート構造物Y1の上面に対し
て、第1の上段側の後側のコンクリートパネル12の外
面12b側がなす角度R6を調節設定することができ
る。また、連結調整板24の取り付けによって、第1の
上段側の前側のコンクリートパネル12と同様、第1の
上段側の後側のコンクリートパネル12を整列させる。
【0050】そして、第1の上段側の前側並びに後側の
所定位置に配置されるコンクリートパネル12群によっ
て囲まれる空間内に、現場打ちコンクリートGをライン
P3まで打設し、そのコンクリートGが養生されて硬化
した段階で、その上に枠板Wを配置して、この型枠Wと
前側のコンクリートパネル12とによって囲まれる空間
内に、現場打ちコンクリートGをラインP4まで打設す
る。
【0051】ラインP4まで打設された第2の上段側現
場打ちコンクリートGが、養生されて硬化した段階で、
枠板Wを取り外して、第2の上段側のコンクリート擁壁
Y3を第1の上段側のコンクリート擁壁Y2に積み上げ
るため、第2の上段側のコンクリート擁壁Y3を形成す
るための前側及び後側のコンクリートパネル12群を、
第1の上段側のコンクリート擁壁Y2を形成する前側及
び後側のコンクリートパネル12群上に積み上げる。
【0052】そして、コンクリート擁壁Y1、Y2を形
成する前側及び後側のコンクリートパネル12群と同
様、第2の上段側のコンクリート擁壁Y3を形成する前
側及び後側のコンクリートパネル12群に、調節部材及
び連結調整板(図示せず)が取り付けられた状態で、前
側並びに後側の所定位置に配置されるコンクリートパネ
ル12群によって囲まれる空間内に、第2の上段側現場
打ちコンクリートGがラインP5まで打設され、コンク
リート擁壁Y3が積み上げられて、コンクリート擁壁1
0全体が構築される。もっとも、最上段に当たるこの第
2の上段側のコンクリート擁壁Y3を形成するに当たっ
ては、調節部材の取り付けを省略して、例えば、図中符
号Jで示す仮梁を前後のコンクリートパネル12群の上
端部に架け渡して、それらパネル12群を支持固定する
ようにしても良い。
【0053】尚、本発明は、上述した実施例に限定され
るわけではなく、その他種々の変更が可能であり、例え
ば、コンクリートパネル12の形状は、上記実施例に限
定されず、その他種々の変更が可能であり、また、コン
クリートパネル12の外面には、美観を高めるため、凹
凸部等が形成されていてもよい。更に、上下に積み上げ
られるコンクリートパネル12は、例えば、コンクリー
トパネル12の幅方向に、半分ずつずらして積み上げる
のではなく、少しずらして積み上げ配置されてもよい
し、あるいは、ずらさないで積み上げるようにしても良
い。
【0054】また、この発明が適用されるコンクリート
ブロックは、必ずしも実施例で示したコンクリートパネ
ルに限定される訳でなく、その他のタイプのコンクリー
トブロックにも適用できる。
【0055】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明にかかるコンクリート構造物の構築方法に
よれば、次の効果がある。
【0056】請求項1に記載されたコンクリート構造物
の構築方法によれば、一端部がコンクリート構造物の設
置面に取り付けられ、また、他端部が型枠材としてのコ
ンクリートブロックの内面側に取り付けられ、それら一
端部と他端部との間の長さを調節自在とする調節部材を
用いて、設置面に対して、その外面側がなす角度を調節
設定できるようにコンクリートブロックを固定配置する
ので、その調節部材の長さを任意に調節設定すると、コ
ンクリートブロックの外面側が設置面に対してなす角度
を、任意に調節設定することができる。そして、このコ
ンクリートブロックの内面側に現場打ちコンクリートを
打設し、コンクリートブロックと、現場打ちコンクリー
トとを一体化することにより、外面側が設置面に対して
なす角度を任意に調節設定した、コンクリート構造物を
構築することができる。
【0057】また、請求項2に記載されたコンクリート
構造物の構築方法によれば、下段側のコンクリートブロ
ックと、その内面側に打設される下段側現場打ちコンク
リートとを一体化することにより、下段側のコンクリー
ト構造物を形成する。そして、一端部が下段側のコンク
リート構造物の上面側に取り付けられ、また、他端部
が、下段側のコンクリート構造物の上面側に乗せられ
る、型枠材としての上段側のコンクリートブロックの内
面側に取り付けられ、それら一端部と他端部との間の長
さが調節自在となる調節部材を用いて、前記下段側のコ
ンクリート構造物の上面に対して、その外面側がなす角
度を調節設定できるように上段側のコンクリートブロッ
クを固定配置するので、その調節部材の長さを任意に調
節設定すると、上段側のコンクリートブロックの外面側
が、下段側のコンクリート構造物の上面に対してなす角
度を、任意に調節設定することができる。そして、この
上段側のコンクリートブロックの内面側に上段側現場打
ちコンクリートを打設し、上段側のコンクリートブロッ
クと、上段側現場打ちコンクリートとを一体化すること
により、外面側が下段側のコンクリート構造物の上面に
対してなす角度を任意に調節設定した、上段側のコンク
リート構造物を構築することができる。
【0058】また、請求項3に記載されたコンクリート
構造物の構築方法によれば、コンクリートブロックが互
いに内面側を向き合わせるように配置され、長さが調節
自在となる調節部材の一端部が、一方側のコンクリート
ブロックの内面側に取り付けられ、また、その他端部
が、反対側のコンクリートブロックの内面側に取り付け
られるので、この調節部材の一端部と他端部と間の長さ
を任意に調節設定すると、反対側コンクリートブロック
は、設置面に対して、その外面側がなす角度が任意に調
節設定されて固定配置され、反対側の外面側が設置面に
対してなす角度を任意に調節設定した、コンクリート構
造物を構築することができる。
【0059】更に、請求項4に記載されたコンクリート
構造物の構築方法によれば、コンクリートブロックの下
部側の、前記設置面に対する角度を、コンクリートブロ
ックの下部を固定する固定部材を用いて、概ね設定した
後に、前記調節部材を用いて、コンクリートブロックの
上部側の位置を調節設定することにより、前記設置面に
対するコンクリートブロックの外面側がなす角度を調節
設定できるようにしたので、コンクリートブロック全体
の外面側が設置面に対してなす角度を、高い精度で設定
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るコンクリート構造物の構築方法
をコンクリート擁壁の構築に具体化した一実施例を示す
側面図である。
【図2】コンクリート擁壁を縮小して示す正面図であ
る。
【図3】その実施例のコンクリート擁壁を形成するため
に用いられるコンクリートパネルを示す拡大正面図であ
る。
【図4】おなじく平面図である。
【図5】隣接するコンクリートパネルに掛け渡すように
配置した連結調整部材の拡大正面図である。
【図6】図5おけるAーA線による要部拡大断面図であ
る。
【図7】コンクリートパネルを形成する型枠を一部省略
して示す断面図である。
【図8】コンクリートパネルの下部に取り付けられるア
ングル部材等の拡大側面図である。
【図9】コンクリートパネルの下部に取り付けられるア
ンカー部材等の拡大側面図である。
【図10】おなじく正面図である。
【図11】先願で提案したコンクリート擁壁を示す断面
図である。
【符号の説明】
10 Y1、Y2、Y3 コンクリート擁壁(コンクリ
ート構造物) 12 コンクリートパネル(コンクリートブロック) 12a コンクリートパネルの内面 12b コンクリートパネルの外面 H1、H2、H3、H4 調節部材 M アングル部材(固定部材) A1 アンカー部
材(固定部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端部がコンクリート構造物の設置面に
    取り付けられ、また、他端部が型枠材としてのコンクリ
    ートブロックの内面側に取り付けられ、それら一端部と
    他端部との間の長さを調節自在とする調節部材を用い
    て、設置面に対して、その外面側がなす角度を調節設定
    できるようにコンクリートブロックを固定配置し、 このコンクリートブロックの内面側に現場打ちコンクリ
    ートを打設し、コンクリートブロックと、現場打ちコン
    クリートとを一体化することにより構築するコンクリー
    ト構造物の構築方法。
  2. 【請求項2】 下段側のコンクリートブロックと、その
    内面側に打設される下段側現場打ちコンクリートとを一
    体化することにより、下段側のコンクリート構造物を形
    成し、 一端部が下段側のコンクリート構造物の上面側に取り付
    けられ、また、他端部が、下段側のコンクリート構造物
    の上面側に乗せられる、型枠材としての上段側のコンク
    リートブロックの内面側に取り付けられ、それら一端部
    と他端部との間の長さが調節自在となる調節部材を用い
    て、前記下段側のコンクリート構造物の上面に対して、
    その外面側がなす角度を調節設定できるように上段側の
    コンクリートブロックを固定配置し、 この上段側のコンクリートブロックの内面側に上段側現
    場打ちコンクリートを打設し、上段側のコンクリートブ
    ロックと、上段側現場打ちコンクリートとを一体化する
    ことにより、上段側のコンクリート構造物を形成するコ
    ンクリート構造物の構築方法。
  3. 【請求項3】 コンクリートブロックが互いに内面側を
    向き合わせるように配置され、長さが調節自在となる調
    節部材の一端部が、一方側のコンクリートブロックの内
    面側に取り付けられ、また、その他端部が、反対側のコ
    ンクリートブロックの内面側に取り付けられる請求項1
    または2に記載のコンクリート構造物の構築方法。
  4. 【請求項4】 コンクリートブロックの下部側の、前記
    設置面に対する角度を、コンクリートブロックの下部を
    固定する固定部材を用いて、概ね設定した後に、前記調
    節部材を用いて、コンクリートブロックの上部側の位置
    を調節設定することにより、前記設置面に対するコンク
    リートブロックの外面側がなす角度を調節設定できるよ
    うにした請求項1または3に記載のコンクリート構造物
    の構築方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007231686A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Takamura Sogyo Kk 残存型枠
JP2007239334A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Takamura Sogyo Kk 残存型枠
JP2007239295A (ja) * 2006-03-08 2007-09-20 Takamura Sogyo Kk 突起物を有する残存型枠
JP2008291436A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Free Kogyo Kk コンクリート打設用型枠及びそれを用いた構造物、構造物の施工方法

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JP2007239334A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Takamura Sogyo Kk 残存型枠
JP2008291436A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Free Kogyo Kk コンクリート打設用型枠及びそれを用いた構造物、構造物の施工方法

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