JPH07268638A - 無電解めっき方法 - Google Patents

無電解めっき方法

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JPH07268638A
JPH07268638A JP5738994A JP5738994A JPH07268638A JP H07268638 A JPH07268638 A JP H07268638A JP 5738994 A JP5738994 A JP 5738994A JP 5738994 A JP5738994 A JP 5738994A JP H07268638 A JPH07268638 A JP H07268638A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無電解めっき液中に蓄積するめっき妨害イオ
ンを除去し、無電解めっき液の長寿命化を図る。 【構成】 金属イオン還元剤の酸化体イオンとpH調整
剤の陽イオンとで生じる塩の、めっき液中への溶解度が
小さい組合せの無電解めっき液を用い、無電解めっき槽
1中のめっき液をポンプ2で冷却槽又は濃縮槽3に汲み
だし、そこで生じた沈澱をろ過装置5で除去した後、無
電解めっき槽1に循環させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無電解めっき方法に関
し、特に無電解めっき反応の進行に伴い生成する副生成
物イオンのめっき液中への蓄積を防ぎ、無電解めっき液
中の塩濃度を一定値以下に保ってめっきを行う無電解め
っき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】無電解めっき液は通常、金属イオン、金
属イオンの錯化剤、金属イオンの還元剤、及びpH調整
剤を含んでいる。無電解めっきを連続して行うために
は、めっき反応の進行に伴い消費される金属イオン、金
属イオンの還元剤、及びpH調整剤を補給する必要があ
る。めっき液中では、この補給に伴い金属イオンの対陰
イオン、金属イオン還元剤の酸化体イオン、pH調整剤
の陽イオンが蓄積する。これらイオンが蓄積すると、め
っき膜の物性(特にめっき膜の伸び率)が低下するとい
う問題が生じる。また、無電解めっき液の安定性も低下
し、異常析出や自己分解の原因となる。
【0003】従来、このような問題を回避するために、
短い使用期間でめっき液を更新したり、劣化しためっき
液に新しいめっき液を連続的に加え、めっき液中の塩濃
度を一定値以下に保つ方法がとられてきた。このような
方法では、高価な無電解めっき液を大量に必要とし、か
つ廃液の処理に膨大な労力と費用が費やされる。また、
地球環境保護の観点からも、多量の金属イオン、金属イ
オンの錯化剤、金属イオンの還元剤等を含んだめっき液
の廃棄は好ましくない。
【0004】一方、蓄積イオンを電気透析法により連続
的に除去する方法が、特開昭56−136967号公報
に記載されている。しかし、電気透析法では透析の最適
pHに合わせるための煩雑な操作が必要となる。また、
めっき妨害イオンのみを透過させるイオン選択性膜は非
常に高価であり、かつ、機械的強度が弱いため保守管理
が非常に困難である。従って装置全体に掛かるコストが
膨大であるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】無電解めっきを連続的
に行うと、無電解めっきの副生成物イオンが蓄積する。
この蓄積は正常なめっき膜を形成する無電解めっき反応
を妨害し、めっき膜の品質低下をもたらす。これはめっ
き膜の機械的物性の低下のみではなく、同時に不必要部
に金属が析出する異常析出現象を伴う。しかし、現在ま
でのところ、これらめっき妨害イオンの蓄積を防止する
方法、あるいは蓄積しためっき妨害イオンを除去し、め
っき液を再生する有効な方法は知られていない。
【0006】めっき液中に蓄積する金属イオン還元剤の
酸化体イオン濃度としては、0.7モル/l以下が好ま
しく、更に好ましくは0.4モル/l以下である。本発
明の目的は、簡便な操作により、無電解めっき液中に蓄
積する金属イオン還元剤の酸化体イオン、pH調整剤の
陽イオン等のめっき妨害イオンを除去し、無電解めっき
液中の塩濃度を一定値以下に保ってめっきする方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記したごとく、無電解
めっき反応を連続して行った場合に無電解めっき液中に
蓄積するめっき妨害イオンは、金属イオンの対陰イオ
ン、金属イオン還元剤の酸化体イオン、pH調整剤の陽
イオンである。金属イオンの対陰イオンは、金属イオン
の補給に可溶性の金属酸化物あるいは水酸化物を使用す
ることで防止することができる。従って、金属イオン還
元剤の酸化体イオン及びpH調整剤の陽イオンの蓄積を
防止することが特に重要な課題である。
【0008】本発明においては、金属イオン還元剤の酸
化体イオンとpH調整剤の陽イオンの組合せを選定し、
これらのイオンを塩として沈殿させ、その沈殿を除去す
ることにより、前記目的を達成する。すなわち、本発明
では、金属イオン還元剤の酸化体イオンとpH調整剤の
陽イオンとで形成される塩が、水溶液中への溶解度が小
さい難溶性塩となるように前記組合せを選定する。
【0009】前記難溶性塩の除去は、前記金属イオン還
元剤の酸化体イオンの蓄積によりめっき膜の品質を低下
させる濃度範囲において、めっき温度又はめっき温度よ
りも低い温度で飽和させて沈澱を生じさせ、その沈澱物
を除去することにより行うことができる。沈澱の生成は
めっき液を濃縮することにより行ってもよい。また、前
記難溶性塩の除去は、無電解めっき液中に所定量の金属
イオン還元剤の酸化体イオンが蓄積した後にめっき処理
を停止して行ってもよいし、めっき液を循環させること
によりめっき処理と並行して行ってもよい。
【0010】
【作用】例として無電解銅めっきの場合について簡単に
述べる。銅イオンの還元剤としてグリオキシル酸を用い
た場合、グリオキシル酸はめっき液中ではグリオキサレ
ートイオンの形で存在し、下式の反応により酸化体イオ
ンであるしゅう酸イオンを生じる。 2CHOCOO-+4OH-→2(COO)2 2-+2e-
2H2O+H2
【0011】pH調整剤として水酸化ナトリウムを用い
れば、しゅう酸ナトリウムの溶解度は70℃で5.05
g/100g、25℃で3.48g/100gと非常に
小さいため、容易に沈殿として除去することが可能とな
る。これによりめっき液中のイオン濃度を低い値に保つ
ことができ、めっき液の寿命を大幅に延長できる。
【0012】すなわち、組合せとして、銅イオン還元剤
としてグリオキシル酸、pH調整剤の陽イオンとしてナ
トリウムを選ぶことで、めっき液中へのしゅう酸イオン
の蓄積を防止することができるわけである。しゅう酸イ
オンとの組合せとしては、水酸化リチウム等リチウムを
陽イオンとして有するpH調整剤も有効である。もちろ
ん金属イオン還元剤とpH調整剤の組合せは上記に限ら
ない。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。比
較例は、従来の無電解めっき方法を説明するものであ
る。 〔実施例1〕銅イオン還元剤としてグリオキシル酸を用
い、pH調整剤として水酸化ナトリウムを用いて無電解
銅めっきを行った。めっき液の組成及びめっき条件を以
下に示す。
【0014】 [めっき液組成] ・硫酸銅5水和物 0.04モル/l ・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.1モル/l ・グリオキシル酸 0.03モル/l ・水酸化ナトリウム 0.1モル/l ・2,2’−ビピリジル 0.0002モル/l ・ポリエチレングリコール(平均分子量600) 0.03モル/l [めっき条件] ・pH 12.5 ・液温 70℃ 上記無電解銅めっき液で、試験基板上に無電解銅めっき
によるパターン形成を行い、銅の異常析出の有無からめ
っき液の安定性及びめっき膜品質を評価した。試験基板
の作成法は以下に示す。
【0015】[試験基板作成法]厚さ0.6mmのガラ
ス布入りポリイミド樹脂積層板の両面に、アクリロニト
リルブタジエンゴム変性フェノール樹脂を主成分とする
接着剤を塗布した後、160℃で10分間加熱して硬化
し、厚さ約30μmの接着剤層付きの積層板を得た。次
いで、必要箇所にドリルにより穴をあけた後、無水クロ
ム酸及び塩酸を含む粗化液に浸漬して接着剤表面を粗化
した。
【0016】次に、無電解銅めっきの触媒として1液性
のパラジウムコロイド触媒溶液〔日立化成工業(株)製
増感剤HS101Bを含む酸性水溶液〕に10分間浸漬
し、水洗を行った後、希塩酸を主成分とする促進処理液
で5分間処理し、水洗の後、120℃で20分間乾燥し
た。このようにして用意した基板の両面に厚さ35μm
のドライフィルムフォトレジストSR−3000(日立
化成工業)をラミネートし、幅60μmの配線を有する
試験パターンのマスクを用いて露光、現像を行い、基板
表面のパターン部以外をレジストによって被覆した。
【0017】以上のように作成した試験基板と同時に、
ステンレス板をめっき液中に浸漬し、液温70℃、負荷
1dm2/lで無電解銅めっきを施した。ステンレス板
は予め17%塩酸水溶液中に2分間浸漬し、次いで上述
のパラジウムコロイド溶液に10分間浸漬した後、水洗
したものを用いた。めっき中は、常時空気を吹き込んで
めっき液を撹拌した。めっき中、銅イオン濃度、グリオ
キシル酸(銅イオン還元剤)濃度及びpHが一定になる
ように随時補給した。補給に用いた補給液を以下に示
す。
【0018】(1)銅イオン補給液 CuSO4・5H2O 200g 水 1lとするに必要な量 (2)グリオキシル酸(銅イオン還元剤)補給液 40%グリオキシル酸溶液 (3)pH調整剤 NaOH 200g 水 1lとするに必要な量
【0019】ステンレス板上及び試験基板のパターン部
に30μmの厚さにめっきすることを、めっき1回とし
た。各回が終了する毎に、ステンレス板よりめっき皮膜
を剥離して、1.25cm×10cmの大きさに切断
し、めっき皮膜の機械的強度を通常の引っ張り試験機で
測定した。また、めっき液は各回のめっき終了後、一旦
室温(25℃)に戻し、しゅう酸ナトリウムの沈殿を濾
過した後、次回のめっきを行った。濾過した後のめっき
液中のしゅう酸イオン濃度はクロマトグラフにより定量
した。
【0020】測定結果を図1の表に示す。めっき液中の
しゅう酸イオン濃度は、各回のめっき終了後の濾過を行
った後の測定結果である。7回のめっきを行った後で
も、しゅう酸イオン濃度は0.25mol/lであり、
メッキ膜の伸び率は6.1%を示し、異常析出は全く認
められなかった。このように、本発明の方法によりめっ
き液中へのしゅう酸イオンの蓄積が完全に抑制できてい
ることが明らかである。
【0021】〔実施例2〕めっき液中の銅イオン濃度を
一定に保つための銅イオンの補給を酸化銅粉末で行った
以外は、全て実施例1と同様の条件で無電解銅めっきを
行った。その結果を図1の表に示す。酸化銅を用いるこ
とで銅イオンの対陰イオンの蓄積も防止することがで
き、めっき膜の品質もより長期間にわたり高品質を維持
することができた。また、銅イオンの補給に水酸化銅を
用いた場合も同様に良好な結果が得られた。
【0022】〔比較例1〕銅イオン還元剤としてホルム
アルデヒドを用い、pH調整剤として水酸化ナトリウム
を用いる従来のめっき液により無電解銅めっきを行っ
た。めっき液のpHは12.5、液温は70℃とした。
この場合、還元剤のホルムアルデヒドの酸化体イオン
は、ぎ酸イオンであり、ぎ酸ナトリウムの溶解度は水1
00g中に99.6g(25℃)と極めて大きい。従っ
て、めっき液の冷却後においても、ぎ酸ナトリウムの沈
殿は発生せず、ぎ酸イオンを除去することはできなかっ
た。
【0023】繰り返しめっきによるめっき液中のぎ酸イ
オン濃度、及びめっき膜品質の変化を図1の表に示し
た。繰り返しめっき回数が進むにつれ、めっき液中で、
ぎ酸イオン濃度が増加し、めっき膜の伸び率が低下して
いることが分かる。また、めっき液の安定性も劣化し、
5回目のめっき途中でめっき液は自己分解を起こし、め
っき不能となった。
【0024】〔比較例2〕実施例1に示した無電解銅め
っき液で、pH調整剤として水酸化ナトリウムの代わり
に水酸化カリウムを用いて無電解銅めっきを行った。め
っき液のpHは12.5、液温は70℃とした。この場
合、しゅう酸カリウムの溶解度は水100g中に35.
9g(25℃)と大きいため、めっき液の冷却後におい
てもしゅう酸カリウムの沈殿は発生せず、しゅう酸イオ
ンを除去することはできなかった。
【0025】繰り返しめっきによるめっき液中のしゅう
酸イオン濃度、及びめっき膜品質の変化を図1の表に示
した。繰り返し回数が進むにつれ、めっき液中にしゅう
酸イオンが蓄積し、めっき膜の伸び率が低下しているこ
とが分かる。また、めっき液の安定性も劣化し、5回目
のめっき途中でめっき液は自己分解を起こし、めっき不
能となった。
【0026】以上のように、本発明によると、めっき液
中へのイオンの蓄積が防止でき、その結果長期間に渡り
良好なめっき膜が得られることが分かった。なお、前記
実施例の組成及び条件のめっきでは、表に示したよう
に、還元剤の酸化体イオン蓄積濃度が約0.3モル/l
以下のとき異常析出の発生も無く良好なめっき膜物性が
得られているが、良好なめっきを行うことができる還元
剤の酸化体イオンの蓄積濃度はめっき条件や被めっき基
板により変化する。従ってこの値は蓄積イオンの濃度限
界の絶対値を表すものではない。
【0027】〔実施例3〕実施例1に示した無電解銅め
っき液を用いて、冷却槽を装備しためっき装置で得られ
ためっき膜の機械的物性及びめっき液中のしゅう酸イオ
ン濃度の変化について実施例1と同様な検討を行った。
本実施例で使用しためっき装置の概略を図2に示す。無
電解めっき槽1中のめっき液はポンプ2により連続的に
冷却槽3に汲みだされる。冷却槽3は、例えば冷却管を
用いる水冷式のもので、めっき液は約25℃に冷却され
る。冷却されて沈澱物を生じた冷却槽3中のめっき液
は、ポンプ4によってろ過装置5に移送され、ろ過装置
5のフィルターで沈殿物を除去された後、再びめっき槽
1に戻される。
【0028】このように連続的にしゅう酸ナトリウム沈
殿物の除去を行いながらめっきしたところ、実施例1と
同様、めっき液中へのしゅう酸イオンの蓄積を抑制で
き、良好なめっき膜物性が長期間にわたり得られた。
【0029】〔実施例4〕実施例1に示した無電解銅め
っき液を用いて、濃縮槽を装備しためっき装置で得られ
ためっき膜の機械的物性及びめっき液中のしゅう酸イオ
ン濃度の変化について実施例1と同様な検討を行った。
【0030】本実施例で使用しためっき装置は、図2に
示す装置において冷却槽3を濃縮槽に替えたものに相当
する。無電解めっき槽1中のめっき液はポンプ2により
連続的に濃縮槽(3)に汲みだされて加熱蒸発によって
濃縮される。濃縮されて沈澱物を生じた濃縮槽(3)中
のめっき液は、ポンプ4によってろ過装置5に移送さ
れ、ろ過装置5のフィルターで沈殿物を除去された後、
再びめっき槽1に戻される。尚、濃縮槽でめっき液は約
3倍以上に濃縮される。このように連続的にしゅう酸ナ
トリウム沈殿物の除去を行いながらめっきしたところ、
実施例1と同様、めっき液中へのしゅう酸イオンの蓄積
を抑制でき、良好なめっき膜物性が長期間にわたり得ら
れた。
【0031】〔実施例5〕実施例1に示した無電解銅め
っき液で、pH調整剤として水酸化ナトリウムの代わり
に水酸化リチウムを用いて実施例1と同様な検討を行っ
た。この場合、しゅう酸リチウムの溶解度は水100g
中に5.87g(25℃)と比較的小さいため、実施例
1と同様、めっき液中へのしゅう酸イオンの蓄積を抑制
でき、良好な品質を有するめっき膜が長期間にわたり得
られた。
【0032】〔実施例6〕ほう水素化ナトリウムを還元
剤として、ニッケルの無電解めっきを試みた。pH調整
剤としては水酸化リチウムを用いた。めっき液組成及び
めっき条件を以下に示す。 [めっき液組成] ・塩化ニッケル 0.13モル/l ・エチレンジアミン 0.25モル/l ・水酸化リチウム 1.0モル/l ・ほう水素化ナトリウム 0.015モル/l [めっき条件] ・pH 14 ・液温 90℃
【0033】ほう水素化ナトリウムは、めっき液中にお
いて以下に示す反応により、メタほう酸イオンを生じ
る。 BH4 -+4OH-→BO2 -+2H2+2H2O+4e- pH調整剤として水酸化リチウムを用いた場合、メタほ
う酸リチウムの溶解度は水100g中に3.34g(2
5℃)と比較的小さいため容易に沈殿として除去でき
る。本実施例によると、得られたニッケルめっき膜の品
質及びめっき液の安定性とも長期間にわたり良好であ
り、めっき液の脱イオン化による長寿命化が達成でき
た。
【0034】〔実施例7〕次に、ほう水素化ナトリウム
を還元剤として、コバルトの無電解めっきを試みた。p
H調整剤としては、水酸化リチウムを用いた。めっき液
組成及びめっき条件を以下に示す。 [めっき液組成] ・硫酸コバルト 0.05モル/l ・エチレンジアミン 0.4モル/l ・ロッセル塩 0.06モル/l ・水酸化リチウム 0.8モル/l ・ほう水素化ナトリウム 0.015モル/l [めっき条件] ・pH 13.0 ・液温 70℃
【0035】めっき液中に生じるメタほう酸リチウムの
溶解度は、前述のように水100g中に3.34g(2
5℃)と比較的小さいため容易に沈殿として除去でき
る。本実施例においても実施例6同様、得られたコバル
トめっき膜の品質及びめっき液の安定性とも長期間にわ
たり良好であり、めっき液の脱イオン化による長寿命化
が達成できた。
【0036】
【発明の効果】本発明によると、無電解めっき反応の進
行に伴い生成する副生成物イオンの蓄積を防ぐことがで
き、無電解めっき液の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繰り返しめっきによるめっき液中の金属イオン
還元剤の酸化体イオン濃度、及びめっき膜品質の変化を
示す図。
【図2】本実施例で使用しためっき装置の概略図。
【符号の説明】
1…無電解めっき槽、2,4…ポンプ、3…冷却槽(濃
縮槽)、5…ろ過装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属イオン、該金属イオンの還元剤及び
    pH調整剤を含むめっき液を用いる無電解めっき方法に
    おいて、 前記金属イオンの還元剤の酸化体イオンと前記pH調整
    剤を構成する陽イオン成分とがめっき液中へ難溶性塩を
    生じるように前記金属イオンの還元剤及び前記pH調整
    剤を選択し、めっき反応の進行に伴いめっき液中に生成
    する前記難溶性塩の沈殿を除去することにより無電解め
    っき液中の塩濃度を一定値以下に保ってめっきすること
    を特徴とする無電解めっき方法。
  2. 【請求項2】 めっき液の少なくとも一部を冷却又は濃
    縮して、前記難溶性塩の沈澱を生じさせることを特徴と
    する請求項1記載の無電解めっき方法。
  3. 【請求項3】 前記金属イオンの還元剤としてグリオキ
    サレートイオンを用い、前記pH調整剤を構成する陽イ
    オン成分としてナトリウム又はリチウムを用い、めっき
    反応の進行に伴い蓄積する金属イオン還元剤の酸化体イ
    オンをナトリウム塩又はリチウム塩として沈殿させるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の無電解めっき方
    法。
  4. 【請求項4】 金属イオン、該金属イオンの還元剤及び
    pH調整剤を含むめっき液を用いる無電解めっき方法に
    おいて、 前記金属イオンの還元剤の酸化体イオンと前記pH調整
    剤を構成する陽イオン成分とがめっき液中へ難溶性塩を
    生じるように前記金属イオンの還元剤及び前記pH調整
    剤を選択し、めっき液中に所定量の金属イオン還元剤の
    酸化体イオンが蓄積した後にめっき処理を停止し、めっ
    き液を冷却又は濃縮することにより、前記金属イオン還
    元剤の酸化体イオンをpH調整剤を構成する陽イオンと
    の塩として沈殿させ、該沈殿を除去した後、再び無電解
    めっきを行うことで、めっき液中の塩濃度を一定値以下
    に保ってめっきを行うことを特徴とする無電解めっき方
    法。
  5. 【請求項5】 金属イオン、該金属イオンの還元剤及び
    pH調整剤を含むめっき液を用いる無電解めっき方法に
    おいて、 前記金属イオンの還元剤の酸化体イオンと前記pH調整
    剤を構成する陽イオン成分とがめっき液中へ難溶性塩を
    生じるように前記金属イオンの還元剤及び前記pH調整
    剤を選択し、めっき液を循環させ、該循環経路中でめっ
    き液を冷却又は濃縮することによりめっき液中に不溶性
    の沈殿を生じさせ、該沈殿を連続的に除去することによ
    りめっき液中の塩濃度を一定値以下に保ってめっきを行
    うことを特徴とする無電解めっき方法。
  6. 【請求項6】 銅イオン、pH調整剤、銅イオン還元剤
    を含むめっき液を用いる無電解銅めっき方法において、 めっき反応の進行に伴い減少する銅イオンの補給を酸化
    銅又は水酸化銅の少なくとも一方で行い、めっき反応の
    進行に伴い蓄積する銅イオン還元剤の酸化体イオンをp
    H調整剤を構成する陽イオンとの難溶性塩として沈殿さ
    せ、該沈殿を除去することにより、めっき液中への副生
    成物イオンの蓄積を防ぎ、めっき液中の塩濃度を一定値
    以下に保って銅めっきを行うことを特徴とする無電解銅
    めっき方法。
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