JPH07268501A - 溶融金属の処理装置 - Google Patents

溶融金属の処理装置

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JPH07268501A
JPH07268501A JP6353594A JP6353594A JPH07268501A JP H07268501 A JPH07268501 A JP H07268501A JP 6353594 A JP6353594 A JP 6353594A JP 6353594 A JP6353594 A JP 6353594A JP H07268501 A JPH07268501 A JP H07268501A
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processing chamber
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繁美 谷本
Satoru Tsutsui
覚 筒井
Masao Maeda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融金属の処理終了時に処理槽内に残る溶融
金属の量を比較的に少なくする。 【構成】 溶融金属処理槽1内に複数の処理室2、3が
前後方向に並んで設けられている溶融金属の処理装置で
ある。各処理室2、3の下端部に溶融金属入口17、14を
形成するとともに同上端部に溶融金属出口18、16を形成
する。隣り合う処理室2、3間に、上下方向にのびかつ
後側処理室3の溶融金属出口16と前側処理室2の溶融金
属入口17とを連通させる連通路7を設ける。前側処理室
2よりも前方に、上下方向にのびかつ上端部で該処理室
2の溶融金属出口18に連通した溶融金属沈静室8を設け
る。各処理室2、3内に、処理ガス気泡放出装置6を配
置する。隣り合う処理室2、3間に設けられている連通
路7の左右方向の幅を、処理室2、3の左右方向の幅の
1/2以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アルミニウムやマグ
ネシウム等の溶融金属の処理装置に関し、さらに詳しく
言えば、溶融金属中から水素ガス等の溶存有害ガスや非
金属介在物を除去する処理を連続的に行うのに用いられ
る装置に関する。
【0002】この明細書において、溶融金属が各処理室
を通過して行く方向、すなわち図1、図2、図6および
図7の左側を前、これと反対側を後というものとする。
また、左右は前方に向かっていうものとし、図4および
図5の左右を左右というものとする。
【0003】また、この明細書において、「アルミニウ
ム」という語には、純アルミニウムの他にアルミニウム
合金を含むものとする。さらに、この明細書において、
「不活性ガス」という語は、周期表のアルゴンガス、ヘ
リウムガス、クリプトンガス、キセノンガスの他に処理
すべき金属に対して不活性なガス、たとえば窒素ガス等
も含む意味で用いられる。
【0004】
【従来の技術】従来、この種溶融金属の処理装置とし
て、図6および図7に示すように、溶融金属処理槽(30)
内に前後2つの処理室(31)(32)が設けられ、各処理室(3
1)(32)の後側壁の下端部に溶融金属入口(33)(34)が形成
されるとともに前側壁の上端部に溶融金属出口(35)(36)
が形成され、隣り合う処理室(31)(32)間に、上下方向に
のびかつ後側の処理室(32)の溶融金属出口(35)と前側の
処理室(31)の溶融金属入口(34)とを連通させる整流室(3
7)が設けられ、前側の処理室(31)よりも前方に、上下方
向にのびかつ上端部で該処理室(31)の溶融金属出口(36)
に連通した分離室(38)が設けられ、各処理室(31)(32)内
に、内部に長さ方向にのびる処理ガス通路(図示略)を
有する垂直回転軸(39)、および垂直回転軸(39)の下端に
設けられかつ垂直回転軸(39)の処理ガス通路に連なった
処理ガス吹出口(図示略)を有する気泡放出分散用回転
体(41)よりなる処理ガス気泡放出装置(40)が配置され、
溶融金属処理槽(30)内に送り込まれた溶融金属が各処理
室(31)(32)を順々に通過する間に処理ガス気泡放出装置
(40)の気泡放出分散用回転体(41)の処理ガス吹出口から
放出される処理ガスにより処理されて溶融金属処理槽(3
0)から送り出されるようになされている溶融金属の処理
装置が知られている(実公昭64−4833号公報参
照)。
【0005】この溶融金属の処理装置において、整流室
(37)の左右方向の幅は処理室(31)(32)の左右方向の幅と
同一となされている。これは、後側処理室(32)の溶融金
属出口(36)と前側処理室(31)の溶融金属入口(33)との左
右方向の距離をできるだけ大きくするために、後側処理
室(32)の溶融金属出口(36)が左右のいずれか一側縁部に
形成され、前側処理室(31)の溶融金属入口(33)が左右の
いずれか他側縁部に形成されていることに起因してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
溶融金属の処理装置では、整流室(37)の左右方向の幅が
処理室(31)(32)の左右方向の幅と同一となされているの
で、溶融金属の処理終了時に整流室(37)内に残る溶融金
属の量が多くなり、ひいては溶融金属処理槽(30)内に残
る溶融金属の量が多くなって歩留が悪いという問題があ
った。
【0007】この発明の目的は、上記問題を解決した溶
融金属の処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による溶融金属
の処理装置は、溶融金属処理槽内に複数の処理室が前後
方向に並んで設けられているとともに溶融金属処理槽内
に送り込まれた溶融金属が各処理室を後方から前方に順
々に通過するようになされており、各処理室の下端部に
溶融金属入口が形成されるとともに同上端部に溶融金属
出口が形成され、隣り合う処理室間に、上下方向にのび
かつ一方の処理室の溶融金属出口と他方の処理室の溶融
金属入口とを連通させる連通路が設けられ、最も前側の
処理室よりも前方に、上下方向にのびかつ上端部で該処
理室の溶融金属出口に連通した溶融金属沈静室が設けら
れ、各処理室内に、内部に長さ方向にのびる処理ガス通
路を有する垂直回転軸、および垂直回転軸の下端に設け
られかつ垂直回転軸の処理ガス通路に連なった処理ガス
吹出口を有する気泡放出分散用回転体よりなる処理ガス
気泡放出装置が配置され、溶融金属処理槽内に送り込ま
れた溶融金属が各処理室を順々に通過する間に処理ガス
気泡放出装置の気泡放出分散用回転体の処理ガス吹出口
から放出される処理ガスにより処理されて溶融金属処理
槽から送り出されるようになされている溶融金属の処理
装置であって、隣り合う処理室間に設けられている連通
路の左右方向の幅が、処理室の左右方向の幅よりも小さ
くなされているものである。
【0009】上記溶融金属の処理装置において、隣り合
う処理室間に設けられている連通路の左右方向の幅が、
処理室の左右方向の幅の1/2以下となされていること
がある。
【0010】
【作用】隣り合う処理室間に設けられている連通路の左
右方向の幅が、処理室の左右方向の幅よりも小さくなさ
れていると、溶融金属の処理終了時に連通路に残る溶融
金属の量が、連通路の左右方向の幅が処理室の左右方向
の幅と同じ場合に比べて少なくなる。
【0011】上記溶融金属の処理装置において、隣り合
う処理室間に設けられている連通路の左右方向の幅が、
処理室の左右方向の幅の1/2以下となされていると、
溶融金属の処理終了時に処理槽内に残る溶融金属の量
が、連通路の左右方向の幅が処理室の左右方向の幅と同
じ場合に比べてはるかに少なくなる。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照して
説明する。
【0013】図1〜図5において、溶融金属の処理装置
は、内部に複数、ここでは2つの処理室(2)(3)が前後方
向に並んで設けられた溶融金属処理槽(1) と、各処理室
(2)(3)内に配置され、かつ内部に長さ方向にのびる処理
ガス通路(図示略)を有する垂直回転軸(4) 、および垂
直回転軸(4) の下端に設けられかつ垂直回転軸(4) の処
理ガス通路に連なった処理ガス吹出口(図示略)を有す
る気泡放出分散用回転体(5) よりなる処理ガス気泡放出
装置(6) とを備えている。なお、図示は省略したが、処
理槽(1) の上端開口は蓋で閉鎖されるようになってい
る。
【0014】処理槽(1) の前後の処理室(2)(3)間におけ
る右側の部分に上下方向にのびる連通路(7) が形成され
ている。連通路(7) の左右方向の幅は、処理室(2)(3)の
左右方向の幅の1/2以下となっている。処理槽(1) に
おける前側の処理室(2) の前方でかつ右側の部分に溶融
金属沈静室(8) が設けられている。処理槽(1) の上端部
における両処理室(2)(3)よりも右側の部分に前後方向に
のびる入口側樋(9) が設けられている。入口側樋(9) の
後端部に連なって上下方向にのびる溶融金属落とし込み
部(11)が設けられている。また、処理槽(1) における前
側の処理室(2)よりも前方でかつ溶融金属沈静室(8) よ
りも左側の部分に前後方向にのびる出口側樋(12)が設け
られている。出口側樋(12)の後端部に連なって溶融金属
上昇部(13)が設けられている。
【0015】各処理室(2)(3)は平面から見て方形状であ
る。後側の処理室(3) の右側壁(3a)の下端部の後端部に
は溶融金属入口(14)が形成されており、後側処理室(3)
は溶融金属入口(14)および溶融金属落とし込み部(11)の
左側壁(11a) の下端部に形成された連通口(15)を介して
落とし込み部(11)の下端部と連なっている。後側処理室
(3) の前側壁(3b)における右側縁部(処理室(3) と連通
路(7) とを仕切る隔壁部分)の上端部に、連通路(7) の
左右方向の全幅にわたる溶融金属出口(16)が形成されて
いる。
【0016】前側の処理室(2) の後側壁(2a)における右
側縁部(処理室(2) と連通路(7) とを仕切る隔壁部分)
の下端部に、連通路(7) の左右方向の全幅にわたる溶融
金属入口(17)が形成されている。また、前側処理室(2)
の前側壁(2b)における右側縁部の上端部に溶融金属出口
(18)が形成されており、前側処理室(2) はこの溶融金属
出口(18)を介して溶融金属沈静室(8) の上端部と連なっ
ている。
【0017】前後両処理室(2)(3)内に配置された処理ガ
ス気泡放出装置(6) の垂直回転軸(4) および回転体(5)
は、それぞれ左右のいずれか一方の側、ここでは右側の
後端部分に形成された溶融金属入口(17)(14)から各処理
室(2)(3)内に送り込まれた溶融金属が、回転体(5) の周
りを遠回りして回転体(5) の左側部分を通り、溶融金属
入口(17)(14)が形成されたのと同じ側の前端部分に形成
された溶融金属出口(18)(16)に達するような流れが各処
理室(2)(3)内に発生するように、それぞれ図1の時計方
向に回転させられるようになっている。この場合、平面
から見て処理室(2)(3)の対角線上に溶融金属入口および
同出口が形成される場合に比べて、溶融金属の処理室
(2)(3)内での流動経路が長くなって滞留時間が長くな
り、回転体(5) から放出される処理ガス気泡との接触時
間が長くなって処理効率が向上する。
【0018】前後両処理室(2)(3)の左右両側面の前後の
中間部に、それぞれ上下方向にのびる渦流および波立ち
防止用邪魔板(19)が設けられている。邪魔板(19)の上端
は処理室(2)(3)内に入れられる溶融金属の液面よりも上
方に突出し、下端は処理室(2)(3)の底面から70mm以
上離隔しているのがよい。
【0019】溶融金属沈静室(8) と溶融金属上昇部(13)
とを仕切る仕切壁(21)の下端部に両者を互いに連通させ
る連通口(22)が形成されている。
【0020】このような処理装置で溶融金属の処理を行
うには、まず処理槽(1) に溶融金属を送り込む。この溶
融金属は、入口側樋(9) を通り、溶融金属落とし込み部
(11)を経て後側処理室(3) の溶融金属入口(14)からこの
処理室(3) 内に入り、溶融金属出口(16)から連通路(7)
内に入り、連通路(7) 内を上から下へ流れ、前側処理室
(2) の溶融金属入口(17)から処理室(2) 内に入る。そし
て、前側処理室(2) の溶融金属出口(18)から溶融金属沈
静室(8) に入り、沈静室(8) 内を上から下へ流れ、連通
口(22)を通って溶融金属上昇部(13)に入り、上昇部(13)
内を下から上へ流れ、出口側樋(12)を通って排出され
る。そして、処理槽(1) 内の液面が一定レベルに保持さ
れるように、処理槽(1) 内への溶融金属の送り込み量が
調整される。
【0021】この状態で、図示しない処理ガス供給源か
ら各処理ガス気泡放出装置(6) の垂直回転軸(4) の処理
ガス通路内に不活性ガス、塩素ガス等の処理ガスを送り
込みつつ、図示しないモータにより各垂直回転軸(4) お
よび回転体(5) を図1の時計方向に回転させる。処理ガ
スは各回転体(5) の処理ガス吹出口から溶融金属中に微
細な気泡として放出され、各回転体(5) の回転による遠
心力の作用によって各処理室(2)(3)全体に行き渡るよう
に分散させられる。そして、各処理室(2)(3)において、
回転体(5) から放出された処理ガスの気泡とともに溶融
金属中の溶存水素ガスや非金属介在物が浮上させられて
除去される。各処理室(2)(3)、連通路(7) および溶融金
属沈静室(8) において、溶融金属表面にはドロスが浮遊
することになる。このとき、各処理室(2)(3)において
は、渦流および波立ち防止用邪魔板(19)の働きによっ
て、回転体(5) の回転により生じる著しい渦流や波立ち
を抑制することができるので、溶融金属表面のドロスの
巻込みおよび水素ガスの侵入を防止することができ、そ
の結果脱ガス効率および脱介在物効率等の処理効率が向
上し高品質の金属が得られる。しかも、回転体(5) の高
速回転が可能となり、処理ガス気泡の微細化および均一
な分散が一層促進され、これによっても処理効率が向上
する。邪魔板(19)が存在しないと、回転体(5) の回転速
度を大きくした場合、溶融金属の表面に著しい渦流や波
立ちが発生し、大気との接触反応による酸化物の生成お
よび溶融金属への水素の侵入(たとえば、2Al+3H
2 O→Al2 3 +6H)が促進され、かつ渦流による
溶融金属表面のドロスの巻込みが生じる。また、著しい
渦流のため気泡状処理ガスが渦流の中心、すなわち垂直
回転軸(4) の近傍に集まり、処理ガスの気泡が処理室
(2)(3)全体へ分散されなくなって溶融金属の処理効率が
かえって低下する。
【0022】また、後側処理室(3) から前側処理室(2)
に至る間に、溶融金属は連通路(7)内を下方に流れ、下
端部に形成された溶融金属入口(17)から前側処理室(2)
内に入るので、後側処理室(3) および連通路(7) におい
て気泡とともに浮上した水素ガスおよび非金属介在物が
前側処理室(2) 内に流入するのが防止される。また、前
側処理室(2) から出口側樋(12)に至る間に、溶融金属は
溶融金属沈静室(8) 内を下方に流れ、その下端部に形成
された連通口(22)から溶融金属上昇部(13)内に入るの
で、前側処理室(2) および溶融金属沈静室(8) において
気泡とともに浮上した水素ガスおよび非金属介在物が出
口側樋(12)から排出されるのが防止される。
【0023】次に、上記実施例の溶融金属処理装置を用
いて行った具体的操作例を比較操作例とともに示す。
【0024】具体的操作例1 溶融金属処理槽(1) 内に、各処理室(2)(3)内の量が一定
となるように、入口側樋(9) から300kg/minの
割合でJIS A1050の溶湯を送り込みながら、処理槽
(1) 内の溶湯を720℃に保持しておいた。そして、処
理ガス気泡放出装置(6) の垂直回転軸(4) および回転体
(5) を800rpmの速度で回転させながら、各垂直回
転軸(4) にArガスからなる処理ガスを60l/min
の割合で供給し、脱ガスおよび脱介在物処理を行った。
【0025】具体的操作例2 溶融金属として、JIS A1050溶湯の代わりにJIS A
6063溶湯を用いた他は、上記具体的操作例1と同様
にして脱ガスおよび脱介在物処理を行った。
【0026】比較操作例1 図6および図7に示す装置を使用し、溶融金属処理槽(3
0)内に、各処理室(31)(32)内の量が一定となるように、
300kg/minの割合でJIS A1050の溶湯を送
り込みながら、処理槽(30)内の溶湯を720℃に保持し
ておいた。そして、処理ガス気泡放出装置(40)の垂直回
転軸(39)および回転体(41)を800rpmの速度で回転
させながら、各垂直回転軸(39)にArガスからなる処理
ガスを60l/minの割合で供給し、脱ガスおよび脱
介在物処理を行った。
【0027】比較操作例2 溶融金属として、JIS A1050溶湯の代わりにJIS A
6063溶湯を用いた他は、上記比較操作例1と同様に
して脱ガスおよび脱介在物処理を行った。
【0028】比較操作例3 JIS A1050溶湯を、介在物除去に有効な装置として
知られているチューブフィルタに通すことにより介在物
を濾別した。
【0029】比較操作例4 JIS A6063溶湯を、介在物除去に有効な装置として
知られているチューブフィルタに通すことにより介在物
を濾別した。
【0030】評価試験1 処理開始後所定時間経過したときに、処理槽またはチュ
ーブフィルタに送り込まれる溶湯中の水素ガス量および
処理槽またはチューブフィルタから排出される溶湯中の
水素ガス量(cc/100g)をテレガス分析装置で測
定した。
【0031】評価試験2 処理開始後所定時間経過したときに、処理槽またはチュ
ーブフィルタに送り込まれる溶湯の流れ中および処理槽
またはチューブフィルタから排出される溶湯の流れ中
に、それぞれ縦140mm、横100mm、目開き20
0μmの5枚のステンレス鋼製金網を、その流れ方向と
直交するように90秒間浸漬した後、これらの金網を引
上げ、金網に付着している介在物の数(個/dm2 )を
測定した。
【0032】評価試験3 処理開始後所定時間経過したときに、処理槽またはチュ
ーブフィルタから排出される溶湯を用いて、直径7イン
チのビレットを鋳造した。このビレットを長さ方向に切
断することにより試料をつくり、切断面をダイヤターン
で鏡面研削した後、硫酸アルマイト処理および赤色染色
処理を施し、試料の切断面にあらわれた0.1mm以上
の介在物欠陥数(個/dm2 )を測定した。
【0033】評価試験1〜3の結果を表1に示す。
【0034】
【表1】 上記表1に示されている結果において、図1〜図5に示
すこの発明の装置で行った評価試験結果が、図6および
図7に示す装置で行った評価試験結果よりも優れている
のは、次の理由による。すなわち、この発明の装置の場
合、各処理室(2)(3)の溶融金属入口(17)(14)および同出
口(18)(16)が同じ側、ここでは右側に形成されており、
前後両処理室(2)(3)内に配置された垂直回転軸(4) およ
び回転体(5) は、それぞれ溶融金属入口(17)(14)から各
処理室(2)(3)内に送り込まれた溶融金属が、回転体(5)
の周りを遠回りして回転体(5) の左側部分を通り、溶融
金属出口(18)(16)に達するような流れが各処理室(2)(3)
内に発生するように、それぞれ図1の時計方向に回転さ
せられるようになっている。したがって、図6および図
7に示す装置のように、平面から見て処理室(31)(32)の
対角線上に溶融金属入口(33)(34)および同出口(35)(36)
が形成されている場合に比べて、溶融金属の処理室(2)
(3)内での流動経路が長くなって滞留時間が長くなり、
回転体(5) から放出される処理ガス気泡との接触時間が
長くなって処理効率が向上するからである。
【0035】
【発明の効果】この発明の溶融金属の処理装置によれ
ば、上述のように、隣り合う処理室間に設けられている
連通路の左右方向の幅が、処理室の左右方向の幅よりも
小さくなされていると、溶融金属の処理終了時に連通路
に残る溶融金属の量が、連通路の左右方向の幅が処理室
の左右方向の幅と同じ場合に比べて少なくなるので、処
理終了時に処理槽内に残る溶融金属の量が少なくなって
歩留が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による溶融金属の処理装置を示す平面
図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】この発明による溶融金属の処理装置の処理槽を
示す一部切欠き斜視図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】従来例を示す平面図である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【符号の説明】
(1) 溶融金属処理槽 (2) 前側処理室 (3) 後側処理室 (4) 垂直回転軸 (5) 気泡放出分散用回転体 (6) 処理ガス気泡放出装置 (7) 連通路 (8) 溶融金属沈静室 (14) 溶融金属入口 (16) 溶融金属出口 (17) 溶融金属入口 (18) 溶融金属出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属処理槽内に複数の処理室が前後
    方向に並んで設けられているとともに溶融金属処理槽内
    に送り込まれた溶融金属が各処理室を後方から前方に順
    々に通過するようになされており、各処理室の下端部に
    溶融金属入口が形成されるとともに同上端部に溶融金属
    出口が形成され、隣り合う処理室間に、上下方向にのび
    かつ一方の処理室の溶融金属出口と他方の処理室の溶融
    金属入口とを連通させる連通路が設けられ、最も前側の
    処理室よりも前方に、上下方向にのびかつ上端部で該処
    理室の溶融金属出口に連通した溶融金属沈静室が設けら
    れ、各処理室内に、内部に長さ方向にのびる処理ガス通
    路を有する垂直回転軸、および垂直回転軸の下端に設け
    られかつ垂直回転軸の処理ガス通路に連なった処理ガス
    吹出口を有する気泡放出分散用回転体よりなる処理ガス
    気泡放出装置が配置され、溶融金属処理槽内に送り込ま
    れた溶融金属が各処理室を順々に通過する間に処理ガス
    気泡放出装置の気泡放出分散用回転体の処理ガス吹出口
    から放出される処理ガスにより処理されて溶融金属処理
    槽から送り出されるようになされている溶融金属の処理
    装置であって、隣り合う処理室間に設けられている連通
    路の左右方向の幅が、処理室の左右方向の幅よりも小さ
    くなされている溶融金属処理装置。
  2. 【請求項2】 隣り合う処理室間に設けられている連通
    路の左右方向の幅が、処理室の左右方向の幅の1/2以
    下となされている溶融金属処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11320083A (ja) * 1998-03-13 1999-11-24 Tounetsu:Kk 溶解保持炉
JP2014184487A (ja) * 2013-03-25 2014-10-02 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 脱ガス装置

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