JPH0726841A - サッシの窓枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物の室外面より室内側に窓枠の室外面を位
置させ、窓枠の室外面に建物との間のシ−ルを施すよう
にして用いるサッシ窓枠を流用して、サッシ窓枠の室外
側面と、建物の外壁面とを同一面にすることのできるサ
ッシの窓枠を提供する。 【構成】 上枠１、左右の竪枠３には夫々、共通の補助
枠１０を、自体の室外側先端に設けた係止段部１１を各
枠の室外側係止部１ｈ、３ｈ内側にシ−ル材１４を挾ん
だ状態で係止取着すると共に、上枠１の補助枠１０の両
端部を竪枠３の基壁１ａ上部に設けた切欠き１６を介し
て竪枠３の端部近傍まで延設し、上枠１の補助枠１０の
端面１０ｂを、竪枠３の補助枠１０背面に端面シ−ル材
１７を介して突合せて、上枠１と左右竪枠３のシ−ル材
１４、１７によるシ−ル面を連続させた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、サッシの窓枠に関
し、特にサッシ枠の室外側面と、建物の外壁面とを同一
面とすることのできる窓枠に関する。

【０００２】

【従来の技術】建物の外壁面より室内側に窓枠の室外面
を位置させ、窓枠の室外面に建物との間のシ−ルを施す
ようにして用いるサッシ窓枠は、図７に示すように、上
枠１、及び左右の竪枠３が、夫々の基壁１ａ、３ａの室
内、室外側端部に室内側壁１ｃ、３ｃ、室外側壁１ｄ、
３ｄを備えており、この室内側壁１ｃ、３ｃ、室外側壁
１ｄ、３ｄの、基壁１ａ、３ａから外方向へ突出した突
出部１ｅ、１ｆ、３ｅ、３ｆ先端に、互いに対向して枠
見込幅方向中央に向けて鉤状に曲がった室内側係止部１
ｇ、３ｇと室外側係止部１ｈ、３ｈとを備え、室内側係
止部１ｇ、３ｇと室外側係止部１ｈ、３ｇの端面が夫
々、枠見込幅方向において同一面を成し、かつ、上枠１
の左右端面は、竪枠３の基壁３ａに突合されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、ビル
等において、すっきりした外観を得る為に、サッシ窓枠
の室外側面と、建物の外壁面とを同一面にすることが行
われており、この要求を満たすために前述の窓枠を用い
て、サッシ窓枠の室外側面Ｂと、建物の外壁面２１とを
同一面として、建物との間にシ−リング（一次シ−リン
グ）２３を施した場合には、上枠１の室外側係止部１ｈ
との間のシ−ル機能はシ−ル面積が広いので良好である
が、上枠１は竪枠３の基壁３ａ迄しかなく、それより竪
枠３の端面までは、竪枠３の突出部３ｆと建物との間で
シ−ルを行うので、シ−ル面積が竪枠３の突出部３ｆの
板厚しかなく、シ−ル機能が不良となる。また、上枠
１、竪枠３共に、基壁１ａ、３ａと建物躯体６間が寸法
的に広く、２次シ−リングが施せない問題があり、使用
できない。同一面用のサッシ窓枠を専用に作ればよい
が、コスト高となる問題がある。この発明の課題は、通
常は、建物外壁面より室内側に窓枠の室外面を位置さ
せ、窓枠の室外面に建物との間のシ−ルを施すようにし
て用いるサッシ窓枠を流用して、サッシ窓枠の室外側面
と、建物の外壁面とを同一面にすることのできるサッシ
の窓枠を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題の解決のため
に、この発明は、上枠、及び左右の竪枠が、夫々の基壁
の室内、室外側端部に室内側壁、室外側壁を備えてお
り、この室内側壁、室外側壁の、基壁から外方向へ突出
した突出部先端に、互いに対向して枠見込幅方向中央に
向けて鉤状に曲がった室内側係止部と室外側係止部とを
備え、室内側係止部と室外側係止部の端面が夫々、枠見
込幅方向において同一面を成し、かつ、上枠、下枠の左
右端面は、竪枠の基壁に突き合わせてあるサッシの窓枠
において、上枠及び左右の竪枠には夫々、共通の補助枠
を、自体の室外側先端に設けた係止段部を各枠の室外側
係止部内側にシ−ル材を挾んだ状態で係止取着すると共
に、上枠の補助枠の両端部を竪枠の基壁上部に設けた切
欠きを介して竪枠端部近傍まで延設し、上枠の補助枠端
面を、竪枠の補助枠背面にシ−ル材を介して突合わせ
て、上枠と左右竪枠のシ−ル材によるシ−ル面を連続さ
せたことを特徴とする。

【０００５】

【作用】上記構造によれば、上枠の補助枠を竪枠の端面
近傍まで延設したので、一次シ−リングは、上枠との間
では、その室外側係止部上面との間で、竪枠の基壁から
竪枠の端面近傍までは、補助枠との間で夫々広い面積に
亘って施すことができ、一次シ−リング機能が従来に比
べ良好となる。また、竪枠、上枠と対応する補助枠の係
止段部との間にシ−ル材を挾んで取着すると共に、上枠
の補助枠端面を、竪枠の補助枠背面にシ−ル材を介して
接合させて上枠、左右の竪枠のシ−ル材のシ−ル面を連
続させたので、仮に一次シ−リングを超えて雨水が侵入
しても、上枠、及び左右の竪枠の基壁と室内、室外側壁
で囲まれる空間内部へ雨水が侵入することはなく、あた
かも、各枠が補助枠と一体成形された如く構成され、同
一面用に新たな窓枠材を作らなくても良く、従来のサッ
シ枠を流用して同一面サッシを構成でき、コストダウン
を図ることができる。また、補助枠を上枠、左右の竪枠
に装着することにより、躯体との距離が短くなり、二次
シ−リングを施すことができる。

【０００６】

【実施例】図５において、上、下枠１、２は夫々、その
左右端部が、左右の竪枠３の切欠き段部３ｂに枠組みさ
れ、端面１ｂ、２ｂは竪枠３の基壁３ａに上、下枠１、
２の端面部形状に合致したシ−ル材５（図４）を介して
気密に突合せ接合されている。図１、図３に示すよう
に、上枠１、左右の竪枠３は夫々、基壁１ａ、３ａの室
内、及び室外側端部に枠全長に及ぶ室内側壁１ｃ、３
ｃ、室外側壁１ｄ、３ｄを備え、この室内、室外側壁１
ｃ、３ｃ、１ｄ、３ｄは、基壁１ａ、３ａから躯体６の
開口内面７に向けて外方向に突出部１ｅ、１ｆ、３ｅ、
３ｆが突出している。この突出部１ｅ、１ｆ、３ｅ、３
ｆの先端には、夫々、枠見込幅方向の中央（室内外方向
幅の中央）にむけて鉤状の室内側係止部及び室外側係止
部１ｇ、１ｈ、３ｇ、３ｈが互いに対向して設けてあ
る。この室内側係止部１ｇ、３ｇ、及び室外側係止部１
ｈ、３ｈは、その室内外方向の長さが同一に形成され、
互いに対向する端面が、夫々枠見込幅方向において、同
一面を成している。この室内側係止部１ｇ、３ｇ、及び
室外側係止部１ｈ、３ｈは、上枠１、左右竪枠３の室外
側面Ｂが、建物の外壁面と同一でなく（室内方向へ引っ
込んでいる）、上枠１、左右竪枠３の室外側面Ｂで建物
外壁面とのシ−リングを行うときには、躯体と窓枠を繋
ぐアンカ−金具を係合する引掛け片として作用するもの
である。

【０００７】次に、左右の竪枠３、及び上枠１に装着す
る補助枠１０について説明する。補助枠１０は、室外側
先端が竪枠３、及び上枠１の室外側係止部１ｈ、３ｈの
内側にもぐり込む係止段部１１に形成されている。この
係止段部１１には、圧縮によりシ−ル性を発揮する、例
えば、ポリ塩化ビニ−ル発泡体から成るシ−ル材１４が
補助枠１０の全長に亘って貼着してある。また、その室
内外方向中間には取付状態において、二次シ−リングを
施す突出部１２が補助枠１０の全長にわたって躯体６方
向へ突出形成してある。補助枠１０の背面には、その全
長に亘って、室内側係止部１ｇ、３ｇの室外側端面と係
止して、係止段部１１の室外側面１１ａを突出部１ｆ、
３ｆの室内側面へ向けて押しつける押付係止部１２ａ、
１２ｂが設けてある。ここで押付係止部１２ｂは、この
実施例の上枠１より幅の狭い別サイズの上枠に対応する
ものである。更に、枠見込幅方向の中間部には、先端が
基壁１ａ、３ａを押圧する押しつけボルト１３が螺合し
てある。従って、上枠１、竪枠３への補助枠１０の取付
は、図６に示すように、補助枠１０を斜めにして係止段
部１１を室外側係止部１ｈ（３ｈ）の内側へもぐりこま
せ、その状態で押付係止部１２ａ、１２ｂを室内側係止
部１ｇ（３ｇ）に係合させて、シ−ル材１４を突出部１
ｆ（３ｆ）の室内側面との間で圧縮させ、ついで、ネジ
１５で取着した後、押しつけボルト１３をねじ込んで、
その先端を基壁１ａ（３ａ）に押圧させ、補助枠１０を
基壁１ａ（３ａ）から離れる方向へ持ち上げて、係止段
部１１の、室外側係止部１ｈ（３ｈ）内面と対向する面
１１ｂのシ−ル材１４を、室外側係止部１ｈ（３ｈ）内
面へ向けて押しつけて圧縮させて行われる。

【０００８】補助枠１０は、上枠１に装着するものは、
その長さが上枠１より長く、即ち、図２、図３に示すよ
うに、竪枠３の基壁３ａ上部に形成した切欠き１６を介
して竪枠３の室内側、室外側係止部３ｈ、３ｇの僅か手
前の位置に、上枠１の補助枠１０の端面１０ａが位置す
るように基壁３ａを超えて延設され、この端面１０ａ
が、竪枠３の上端３ｊより上方に突出されて竪枠３に装
着された補助枠１０の背面と、端面シ−ル材１７を介し
て接合されている。従って、竪枠３の室外側係止部３ｈ
とこれに対応する補助枠１０の係止段部１１との間をシ
−ルするシ−ル材１４と、上枠１の室外側係止部１ｈと
これに対応する補助枠１０の係止段部１１との間をシ−
ルすると共に、上枠１に装着した補助枠１０の、竪枠３
の基壁３ａから突出した係止段部部分と竪枠３上部の室
外側壁３ｈの接合面を気密にシ−ルするシ−ル材１４と
は、端面シ−ル材１７により連続し、３方の補助枠１０
により、上枠１、左右の竪枠３の、基壁１ａ、３ａと室
内、室外側壁間１ｅ、１ｆ、３ｅ、３ｆで囲まれる空間
が覆われる。尚、竪枠３に装着した補助枠１０の、突出
部１２上端部には二次シ−リングと同様のシ−ル材１８
が充填してある。

【０００９】こうして構成した窓枠Ａは、その室外側面
Ｂを建物外壁材２０の外面２１と同一にして、補助枠１
０のアンカ−係止片１０ｂにアンカ−金具２５を係止し
て躯体６と連結され、躯体６と補助枠１０の突出部１２
の間で、二次シ−リング２２が施される。また、一次シ
−リング２３が上、下枠１、２、左右の竪枠３と建物外
壁材２０との間に施されるが、上枠１においては、室外
側係止部１ｈ上面との間で、また、竪枠３の基壁３ａを
超えた左右部分では、上枠１に装着した補助枠１０の係
止段部１１の上面との間で、夫々広い面積で一次シ−リ
ング２３を施すことができ、一次シ−リング２３が良好
となる。そして、長期の使用で一次シ−リング２３が劣
化して、一次シ−リング２３の内側へ雨水が侵入するこ
とがあっても、上枠１の補助枠１０と上枠１、竪枠３の
補助枠１０と竪枠３、補助枠３と補助枠３間は、シ−ル
材で気密に保持されているために、基壁１ａ、３ａ、室
内、室外側壁１ｅ、１ｆ、３ｅ、３ｆ、補助枠１０間で
囲まれた空間に浸水することはなく、この空間に雨水が
溜ることはなく、また、二次シ−リング２２が施してあ
るので、室内への浸水も防止される。

【００１０】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、通常
は、建物の外壁面より室内側に窓枠の室外面を位置さ
せ、窓枠の室外面に建物との間のシ−ルを施すようにし
て用いるサッシの窓枠を流用して、サッシ窓枠の室外側
面と、建物の外壁面とを同一面にすることのできるサッ
シの窓枠を得ることができ、コストダウンを図ることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願窓枠の縦断面図である。

【図２】竪枠と上枠の接合状態を示す部分正面図であ
る。

【図３】図２の平面図である。

【図４】竪枠、上枠、補助枠の分解斜視図である

【図５】窓枠の全体正面図である。

【図６】補助枠の、上枠への装着動作説明図である。

【図７】従来の技術である。

【符号の説明】

１ 上枠、１ａ・３ａ 基壁、１ｃ・３ｃ 室内側壁、
１ｄ・３ｄ 室外側壁、 １ｅ・１ｆ・３ｅ・３ｆ 突
出部、１ｇ・３ｇ 室内側係止部、１ｈ・３ｈ室外側係
止部、６ 躯体、１０ 補助枠、１１ 係止段部、１４
シ−ル材、１６ 切欠き、１７ 端面シ−ル材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上枠、及び左右の竪枠が、夫々の基壁の
   室内、室外側端部に室内側壁、室外側壁を備えており、
   この室内側壁、室外側壁の、基壁から外方向へ突出した
   突出部先端に、互いに対向して枠見込幅方向中央に向け
   て鉤状に曲がった室内側係止部と室外側係止部とを備
   え、室内側係止部と室外側係止部の端面が夫々、枠見込
   幅方向において同一面を成し、かつ、上枠、下枠の左右
   端面は、竪枠の基壁に突き合わせてあるサッシの窓枠に
   おいて、上枠及び左右の竪枠には夫々、共通の補助枠
   を、自体の室外側先端に設けた係止段部を各枠の室外側
   係止部内側にシ−ル材を挾んだ状態で係止取着すると共
   に、上枠の補助枠の両端部を竪枠の基壁上部に設けた切
   欠きを介して竪枠端部近傍まで延設し、上枠の補助枠端
   面を、竪枠の補助枠背面にシ−ル材を介して突合わせ
   て、上枠と左右竪枠のシ−ル材によるシ−ル面を連続さ
   せたことを特徴とするサッシの窓枠。
2. 【請求項２】 補助枠は、室内側係止部の端面と係止し
   て、係止段部の室外側面を室外側壁の突出部の室内側面
   へ向けて押しつける押付係止部と、基壁との間で作用し
   て、係止段部の、室外側係止部内面と対向する面を、室
   外側係止部内面へ向けて押しつける押しつけボルトを備
   えたことを特徴とする請求項１記載のサッシの窓枠。
3. 【請求項３】 枠見込幅方向に、枠見込幅の異なる枠に
   対応して、複数の押付係止部を備えたことを特徴とする
   請求項２記載のサッシの窓枠。