JPH07268372A - 粘度指数向上剤及び潤滑油 - Google Patents

粘度指数向上剤及び潤滑油

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JPH07268372A
JPH07268372A JP8243894A JP8243894A JPH07268372A JP H07268372 A JPH07268372 A JP H07268372A JP 8243894 A JP8243894 A JP 8243894A JP 8243894 A JP8243894 A JP 8243894A JP H07268372 A JPH07268372 A JP H07268372A
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JP
Japan
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index improver
meth
oil
alkyl
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JP8243894A
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English (en)
Inventor
Toshiro Suzuki
敏郎 鈴木
Yoshiro Nakada
義郎 中田
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粘度指数向上能、低温粘度特性に優れると共
に耐酸化性にも優れた粘度指数向上剤の提供。 【構成】 構成単位として、エチレンと、アルキル(メ
タ)アクリレートおよび/または(メタ)アクリルアル
キルアミドと、フマール酸誘導体および/またはマレイ
ン酸誘導体からなる粘度指数向上剤、およびそれを含有
する潤滑油。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、粘度指数向上剤および
潤滑油に関する。特に、粘度指数向上能、低温粘度特性
向上能および耐酸化特性に優れた粘度指数向上剤および
このものが添加された潤滑油に関する。 【0002】 【従来の技術】ポリアルキル(メタ)アクリレートから
なる粘度指数向上剤を潤滑油に添加することは知られて
いる。例えば、米国特許第2628225号には、ポリ
アルキルメタクリレートを潤滑油に粘度指数向上剤とし
て添加することが開示されている。同様に、エチレンと
αーオレフィン、特にプロピレンとの非晶性ランダム共
重合体からなる粘度指数向上剤を潤滑油に添加すること
は知られている。例えば、公告特許公報昭48−278
83号公報にはプロピレン含量20〜70%のエチレン
/プロピレン共重合体を潤滑油に溶解してなる潤滑油組
成物が開示されている。ポリアルキル(メタ)アクリレ
ートは粘度指数向上能、低温粘度特性および併せ持つ流
動点降下能が優れていることから広く使われており、一
方、エチレン/プロピレン共重合体は流動点降下能がな
く粘度指数向上能および低温粘度特性においてポリアル
キル(メタ)アクリレート比較し劣るが、増粘性に優れ
経済的であり、スラッジの発生が少ないことから各種エ
ンジン油用潤滑油に使われている。公告特許公報昭48
ー22962号公報には、エチレン/不飽和一塩基性カ
ルボン酸エステル共重合体、もしくは、エチレン/不飽
和多塩基性カルボン酸エステル共重合体を粘度指数向上
剤として使用することが開示されている。しかし、その
低温粘度特性は満足すべき性能レベルではない。また、
公開特許公報平4−100896号公報にはエチレン/
アクリル酸エステルなどからなるブロック共重合体を潤
滑油に添加すことが開示されている。しかし、粘度指数
向上能、低温粘度特性向上能、増粘性の全てにおいて優
れ、且つ耐酸化性に優れスラッジ発生が少ないとは言い
がたい。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】最近のCAFE規制強
化とこれに呼応し新たに設定される潤滑油規格に対応す
るため、特に乗用車用潤滑油は、低温粘度特性および耐
酸化性の向上に対する要望が強くなってきている。しか
し、従来のポリアルキル(メタ)アクリレートは、耐酸
化性において、一方エチレン/プロピレン共重合体では
低温粘度特性等において、問題があり、要望に対応でき
なくなってきている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題に対し鋭意検討した結果、構成単位として、エチレ
ンと、アルキル(メタ)アクリレートおよび/または
(メタ)アクリルアルキルアミドと、マレイン酸もしく
はフマール酸の誘導体とを構成単位とする共重合体から
なる粘度指数向上剤、さらに、(ポリ)アルキレングリ
コール基を有する(メタ)アクリル酸エステルもしくは
(メタ)アクリルアルキルアミド以外の共重合可能な窒
素含有モノマーを共重合またはグラフト重合した重合体
からなる粘度指数向上剤が粘度指数向上能、低温粘度特
性に優れると共に耐酸化性にも優れていることを見い出
した。 【0005】すなわち本発明は、構成単位として、エチ
レン(a1)と、アルキル(メタ)アクリレートおよび
/または(メタ)アクリルアルキルアミド(a2)と、
マレイン酸もしくはフマール酸のアルキルエステル、ア
ルキルアミド、アルキルイミドおよび無水物からなる群
から選ばれる1種以上の不飽和ジカルボン酸誘導体(a
3)とを含有する共重合体(A)からなる粘度指数向上
剤;並びに上記粘度指数向上剤を添加してなる潤滑油で
ある。 【0006】(a2)のうちアルキル(メタ)アクリレ
ートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル
(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、オクタ
デシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アク
リレートなどのアルキル(メタ)アクリル酸エステル類
が挙げられる。(a2)のうち(メタ)アクリルアクリ
ルアミドの具体例としては、(メタ)アクリル(ジ)メ
チルアミド、(メタ)アクリル(ジ)エチルアミド、
(メタ)アクリル(ジ)ブチルアミド、(メタ)アクリ
ル(ジ)ヘキシルアミド、(メタ)アクリル(ジ)シク
ロヘキシルアミド、(メタ)アクリル(ジ)オクチルア
ミド、メタ)アクリル(ジ)ノニル(アミド、(メタ)
アクリル(ジ)デシルアミド、(メタ)アクリル(ジ)
テトラデシルアミド、(メタ)アクリル(ジ)オクタデ
シルアミド、(メタ)アクリル(ジ)エイコシルアミド
などの(メタ)アクリル(ジ)アルキルアミド類[ジア
ルキル(メタ)アクリルアミドの場合、アルキル基の炭
素数は同じであっても、異なっていても良い]が挙げら
れる。これらの中で、アルキル(メタ)アクリレートが
好ましい。(a3)のマレイン酸の誘導体の具体例とし
ては、無水マレイン酸、(ジ)メチルマレエート、
(ジ)エチルマレエート、(ジ)ブチルマレエート、
(ジ)ヘキシルマレエート、(ジ)シクロヘキシルマレ
エート、(ジ)オクチルマレエート、(ジ)デシルマレ
エート、(ジ)オクタデシルマレエート、(ジ)エイコ
シルマレエート等のマレイン酸エステル類(モノエステ
ル、ジエステルのいずれでも良く、また、ジエステルの
場合それぞれのアルキル基の長さが同じでも、異なって
いても良い)、メチルマレエアミド、エチルマレエアミ
ド、ブチルマレエアミド、デシルマレエアミド、オクタ
デシルマレエアミド等のマレイン酸アミド類[モノアミ
ド、ジアミドのいずれでも良く、また、モノアルキルア
ミド、ジアルキルアミドのいずれでも良く、さらに、ア
ルキル基の炭素数は同じであっても異なっていても良
い]、メチルマレエイミド、エチルマレエイミド、ブチ
ルマレエイミド、デシルマレエイミド、オクタデシルマ
レエイミド等のマレイン酸イミド類が挙げられる。同じ
く(a3)のフマール酸の誘導体の具体例としては、
(ジ)メチルフマレート、(ジ)エチルフマレート、
(ジ)ブチルフマレート、(ジ)ヘキシルフマレート、
(ジ)シクロヘキシルフマレート、(ジ)オクチルフマ
レート、(ジ)デシルフマレート、(ジ)オクタデシル
フマレト、(ジ)エイコシルフマレート等のフマール酸
エステル類(モノエステル、ジエステルいづれであって
も良く、また、ジエステルの場合それぞれのアルキル基
の長さが同じでも、異なっていても良い)、メチルフマ
ール酸アミド、エチルフマール酸アミド、ブチルフマー
ル酸アミド、デシルフマール酸アミド、オクタデシルフ
マール酸アミド等のフマール酸アミド類[モノアミド
酸、ジアミドいずれであっても良く、また、モノアルキ
ルアミド、ジアルキルアミドいづれであっても良く、さ
らに、アルキル基の炭素数は同じであっても異なってい
ても良い]が挙げられる。これらの中で、マレイン酸エ
ステル類およびフマール酸エステル類並びにアルキルア
ミド類が好ましく、マレイン酸エステル類およびフマー
ル酸エステル類が特に好ましい。(a2)および(a
3)の、アルキル基1個当りの炭素数は、1〜50、好
ましくは4〜18であり、直鎖のもの側鎖を有するもの
いずれであっても良い。これらの内で特に好ましくは、
直鎖で炭素数4〜14であり、その平均炭素数が6〜1
2である。 【0007】(a1)と、(a2)および(a3)の合
計とのモル比は、45:55〜95:5であり、好まし
くは、70:30〜90:10であり、特に好ましくは
75:25〜85:15である。この範囲において該共
重合体(A)は、優れた粘度指数向上能、低温粘度特性
向上、増粘性を併せ持ち、また、発生するスラッジ量が
少ない。(a1)が45:55未満では増粘性が不足
し、また、(a1)が95:5を超えると溶解性に問題
が発生する。また、(a2)と(a3)とのモル比は9
5:5〜50:50であり、好ましくは70:30〜5
5:45である。この範囲において該共重合体(A)
は、優れた粘度指数向上能、低温粘度特性向上、増粘性
を併せ持ち、また、発生するスラッジ量が少ない。(a
2)の比率が95:5を超えると低温粘度特性に問題を
生じ、50:50未満では溶解性に問題が生じる場合が
ある。 【0008】共重合体(A)は、構成単位として、さら
に、(a4)を含有するのが好ましく、(a4)は(a
1)単位、(a2)単位および(a3)単位からなる幹
重合体に、グラフト重合するのが、さらに好ましい。ま
た(a4)の量は(A)の10重量%以下であるのが好
ましい。(a4)が10重量%を越えると溶解性に問題
を生じる場合がある。 【0009】(a4)はオキシアルキレン繰り返し単位
1個当たりの炭素数が2〜4の(ポリ)オキシアルキレ
ン基を有する不飽和カルボン酸エステル(a4−1)、
Nービニルピロリドン、NN−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、モルフォリノ
エチル(メタ)クリレート、ビニルイミダゾールからな
る群から選ばれる1種以上の化合物である。(a4−
1)の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、平均分子量5
00のポリエチレングリコール、平均分子量2000の
ポリエチレングリコール、平均分子量4000のポリエ
チレングリコール等のポリエチレンオキイドの(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、フマール酸のエステル、同じ
くポリプロピレンオキサイドの(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸、フマール酸のエステル、ポリブチレンオキサ
イドの(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマール酸の
エステル等が挙げられる。また、炭素数1〜30のアル
コール、炭素数1〜30のアルキルフェノールのエチレ
ンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサ
イド、およびこれらの混合物の付加物の(メタ)アクリ
ル酸、マレイン酸、フマール酸のエステル、炭素数1〜
30のカルボン酸、炭素数1〜30のアルキル安息香酸
のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレ
ンオキサイドおよびこれらの混合物の付加物の(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、フマール酸のエステルが挙げ
られる。(a4)の内、清浄分散性並びに鉱物油への溶
解性から炭素数1〜30のアルコールのエチレンオキサ
イド1〜5モル付加物の(メタ)アクリル酸エステル、
炭素数1〜30のカルボン酸のエチレンオキサイド1か
ら5モル付加物の(メタ)アクリル酸エステル、N−ビ
ニルピロリドン、N,Nジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレートが好ましく、N−ビニルピロリドンが特に
好ましい。 【0010】本発明における共重合体(A)は公知の方
法で製造することが出来る。例えば溶媒を使用してある
いは使用せずに(a1)と(a2)と(a3)との配合
物を、バナジューム化合物とアルミニウム化合物を触媒
として重合することにより製造することが出来る。溶媒
としては、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、ヘキ
サン、ヘプタン等炭化水素系溶剤が使用できる。また、
例えばエチレンと無水マレイン酸とエチル(メタ)アク
リレートを上記と同じ触媒並びに溶剤系で重合させた
後、炭素数8〜30の高級アルコールでエステル交換反
応を行わせたり、長鎖アルキルアミンでアミド化反応を
行わせることにより作成できる。さらに、得られた重合
体に(a4)を過酸化物を触媒にグラフト重合を行い
(A)を作成することができる。 【0011】本発明における共重合体(A)の重量平均
分子量は通常10,000〜900,000であり、好
ましく30,000〜600,000である。重量平均
分子量が10,000未満であると十分な増粘効果が得
られない。また、900,000を越えるとせん断安定
性が悪く実用上、問題になる場合がある。なお、本重量
平均分子量は、GPCによって測定され、ポリスチレン
を検量線として得られる値である。 【0012】本発明の粘度指数向上剤は通常共重合体
(A)が鉱物油、パラフィンを水素化分解した異性化パ
ラフィンを含有する高粘度指数鉱物油、炭化水素系合成
潤滑油、エステル系合成潤滑油およびこれらの2種以上
の混合物から選ばれる油類に希釈溶解されたものとして
得られる。本発明の粘度指数向上剤中の共重合体(A)
の濃度は通常15〜80重量%であり、好ましくは20
〜70重量%である。10重量%未満では充分な増粘効
果並びに粘度指数向上能を示さないことがあり、80重
量%を超えると添加剤の粘度が高くなり取扱が困難にな
る。 【0013】本発明の粘度指数向上剤中に、更に流動点
降下剤(B)を配合するのが好ましい。流動点降下剤
(B)としては、通常のアルキルメタクリレート系流動
点降下剤(例えば、n−テトラデシルメタクリレートを
主成分とする重合体など)や塩素化パラフィン/ナフタ
レン縮合物などが使用できる。共重合体(A)と流動点
降下剤(B)の配合比は好ましくは80:20〜99:
1(重量比)、特に90:10〜95:5である。流動
点降下剤の量が80:20を超えると増粘性が不足した
り、(A)と流動点降下剤が相溶せず分離することがあ
り、また、99:1未満では流動点降下能が不足する場
合がある。 【0014】本発明の粘度指数向上剤は、該潤滑油基油
(C)に、目的の粘度になるよう配合、溶解し本発明の
潤滑油として使用される。(C)のうち鉱物油として
は、通常の50ニュートラル油〜500ニュートラル油
の様な粘度範囲にあるもので、具体的な例としては通常
の鉱物油、パラフィン分を水素化触媒にて水素化分解し
た異性化パラフィンを含有する高粘度指数鉱物油など
が;炭化水素系合成潤滑油としてはαーオレフィンオリ
ゴマーからなる炭化水素系合成潤滑油などが;エステル
系合成潤滑油としてはジオクチルアジペート、脂肪酸と
トリメチロールプロパンとのエステルなどが各々挙げら
れる。(C)は以上例示したものの2種以上の混合物で
もよい。特に、低温粘度特性に優れ、抗酸化性もよく経
済性にも優れる異性化パラフィン含有の高粘度指数油単
独、またはこれに通常の鉱物油が70重量%以下で配合
された混合物が好ましい。潤滑油基油(C)に対し、本
発明の粘度指数向上剤を通常0.5〜30重量%添加さ
れ、本発明の潤滑油として使用される。本発明の潤滑油
がエンジン油の場合には0.5〜10重量%、ギヤ油や
自動変速機油の場合は、2〜25重量%添加された場合
に好ましい結果を与える。 【0015】本発明の潤滑油は、他の公知の添加剤を含
有していても良い。これらの公知の添加剤としては、他
の粘度指数向上剤{例えば、エチレン・プロピレン共重
合体やスチレン・イソプレン共重合体の水添物などの公
知のもの、さらにはこれらオレフィン系粘度指数向上剤
中にN原子を含有させた公知の清浄分散性を付与したも
の、公知のポリ(メタ)アクリレート系粘度指数向上剤
など}、極圧添加剤、清浄剤、分散剤、酸化防止剤、摩
擦低減剤、流動点降下剤などが挙げられる。 【0016】本発明の潤滑油の対象とする用途は、ガソ
リンエンジン油、ジーゼルエンジン油、ギヤ油、自動変
速機油、作動油、トラクター油、パワーステアリング
油、ショックアブソーバー油、コンプレッサー油などが
挙げられる。 【0017】 【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 【0018】実施例1 攪拌器、温度計、窒素吹き込み管等を取り付けた耐圧反
応容器にトルエン100ml、ジドデシルフマレート
0.03モル、ドデシルメタクリレート0.06モル、
ジエチルアルミニウム50ミリモルと三塩化オキシバナ
ジウム5ミリモルをトルエン15mlに溶解・混合しア
ンプル中に密封したものを入れ密閉し、−78℃に冷却
する。エチレン0.11モルを耐圧反応容器中に送入し
た後、25℃に昇温し攪拌器を動かし、アンプルを破壊
することにより重合を行わせた。5時間反応後メチルア
ルコールを加え触媒を不活性化し反応を停止させる。生
成物を10%塩酸メタノール中で再沈殿させ触媒を除
き、さらにメタノールで洗浄、乾燥し重合物を得た。得
られた重合物のポリスチレンを標準物質としたゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー法による重量平均分子
量は15万であり、NMR法により測定したエチレン含
量は54モル%であった。得られた重合物を100ニュ
−トラルに濃度30重量%で溶解させ粘度指数向上剤
(1)を得た。 【0019】実施例2 ドデシルメタクリレートを0.02モル、ジドデシルフ
マレート0.01モルエチレンを0.17モルに変更す
る以外は実施例1と同様の方法で重合を行い、分子量1
4万、エチレン含量82モル%の重合物を得た。実施例
1と同じく100ニュ−トラル油に30重量%の濃度で
溶解させ粘度指数向上剤(2)を得た。 【0020】実施例3 ドデシルメタクリレートをエチルメタクリレートに、ジ
ドデシルフマレートを無水マレイン酸に変更する以外は
実施例2と同様の方法で重合を行い、分子量14.5
万、エチレン含量82モル%の重合物を得た。得られた
重合物30g(0.19モル)をキシレンに50重量%
の濃度で溶解させ、オクチルアルコール21g(0.1
3モル)、触媒としてパラトルエンスルホン酸0.2g
を加えキシレンの加熱環流下、エステル交換反応を行っ
た。オクチルアルコールの消費量基準で反応率は95%
であった。キシレン溶剤から100ニュートラル油へ置
換を行い、重合物濃度30重量%の粘度指数向上剤
(3)を得た。 【0021】実施例4 実施例3において、オクチルアルコールをオクチルアミ
ン10.8g(0.085モル)に変更する以外は同様
の方法によりアミド化を行った。オクチルアミンの消費
量基準で反応率は90%であった。実施例3と同様キシ
レン溶剤から100ニュートラル油へ置換し、濃度30
重量%の粘度指数向上剤(4)を得た。 【0022】実施例5 実施例1で得た重合物9.5gを水素化精製された10
0ニュートラル油9.5gに溶解した溶液に、t−ブチ
ルパーベンゾエイト0.05g、N−ビニルピロリドン
0.5gを水素化精製された100ニュートラル油に溶
解した溶液を、攪拌下、温度130℃で、30分間で滴
加し、2時間反応させた。反応後、100ニュートラル
油233gを加え30重量%に希釈し粘度指数向上剤
(5)とした。 【0023】実施例6 実施例5においてN−ビニルピロリドンをドデシルアル
コールのエチレンオキサイドの4モル付加物のメタクリ
レートに変更する以外は、実施例5と同様の方法で粘度
指数向上剤(6)を得た。 【0024】実施例1〜6で得られた添加剤100部に
対しポリメタクリレート系流動点降下剤としてアクルー
ブ133〔三洋化成工業(株)製〕を7部配合し、粘度
指数向上剤組成物(7)〜(12)とした。 【0025】比較例1 ドデシルメタクリレート0.12モル、エチレン0.0
8モルに変更する以外は実施例1と同様の方法で重合を
行い、分子量14.5万、エチレン含量39モル%の重
合物を得た。実施例1と同じく100ニュートラル油に
30重量%の濃度で溶解し添加剤(比較1)を作成し
た。さらに、粘度指数向上剤100部に対し流動点降下
剤アクルーブ133を7部配合し粘度指数向上剤組成物
(比較2)を得た。 【0026】試験例 (粘度指数の評価方法)粘度指数向上剤(1)〜
(6)、粘度指数向上剤組成物(7)〜(12)、(比
較1)〜(比較2)を各々10部、100ニュートラル
の鉱物油90部に均一に溶解させた。そして、JIS−
K2283に従い、100℃および40℃での動粘度を
測定し、定法により算出した。 (低温粘度試験の方法)粘度指数向上剤(1)〜
(6)、粘度指数向上剤組成物(7)〜(12)、(比
較1)〜(比較2)を各々10部、100ニュートラル
の鉱物油90部に均一に溶解させた。そして、日本石油
学会で定められている低温粘度試験方法(JPI−5S
−26−85)に従い、−30℃での低温粘度の測定を
行った。 【0027】(耐酸化性試験の方法)100ニュートラ
ルの鉱物油90部に、添加剤(1)〜(7)、(比1)
〜(比5)を各々10部均一に溶解させ、JIS−K2
514に従い、165.5℃で98時間耐酸化性試験を
行ない、B法によるスラッジ発生量を測定した。ここで
B法とは、試験後の潤滑油にスラッジ凝集剤を加え遠心
分離し沈降するスラッジ量を測定したものであり、B法
によるスラッジ量が耐酸化性を示す。 【0028】 【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 検体 粘度 粘度指数 −30℃の粘度 スラッジ量 (添加剤)(100℃) (cSt) (%) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (1) 13.2 200 7200 0.85 (2) 15.7 180 10800 0.67 (3) 16.1 182 11000 0.92 (4) 16.3 189 11200 0.50 (5) 13.1 200 5600 0.24 (6) 13.2 198 6400 0.49 (7) 12.9 198 5300 0.91 (8) 15.4 179 8400 0.61 (9) 15.8 181 8700 0.88 (10) 15.9 187 8600 0.32 (11) 16.0 182 5800 0.27 (12) 16.1 187 6600 0.50 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− (比較1) 10.9 190 7400 1.01 (比較2) 10.1 185 6400 1.20 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【0029】 【発明の効果】本発明の粘度指数向上剤は、従来のメタ
クリレート重合体系粘度指数向上剤の優れた粘度指数向
上能、低温粘度特性向上能と、OCP系VIIの優れた
増粘性と耐酸化特性を併せ持つ。従って、本発明の添加
剤を使用した本発明の潤滑油は、添加量が少なく、低温
での流動特性や高温時の酸化安定性に優れ、過酷な環境
でも使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:04 40:06 40:25 40:30

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 構成単位として、エチレン(a1)と、
    アルキル(メタ)アクリレートおよび/または(メタ)
    アクリルアルキルアミド(a2)と、マレイン酸もしく
    はフマール酸のアルキルエステル、アルキルアミド、ア
    ルキルイミドおよび無水物からなる群から選ばれる1種
    以上の不飽和ジカルボン酸誘導体(a3)とを含有する
    共重合体(A)からなる粘度指数向上剤。 【請求項2】 (a2)がアルキル(メタ)アクリレー
    ト、(a3)が(ジ)アルキルマレエートもしくは
    (ジ)アルキルフマーレートである請求項1記載の粘度
    指数向上剤。 【請求項3】 (a2)および(a3)のアルキル基1
    個当りの炭素数が1〜50である請求項1または2記載
    の粘度指数向上剤。 【請求項4】 (a2)と(a3)のモル比が95:5
    〜50:50である請求項1〜3のいずれか記載の粘度
    指数向上剤。 【請求項5】 (a1)と、(a2)および(a3)の
    合計とのモル比が、45:55〜95:5である請求項
    1〜4のいずれか記載の粘度指数向上剤。 【請求項6】 該共重合体(A)が、構成単位として、
    さらに、オキシアルキレン繰り返し単位1個当たりの炭
    素数が2〜4の(ポリ)オキシアルキレン基を有する不
    飽和カルボン酸エステル(a4−1)、Nービニルピロ
    リドン、NN−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
    ート、ビニルピリジン、モルフォリノエチル(メタ)ク
    リレート、ビニルイミダゾールからなる群から選ばれる
    1種以上の化合物(a4)を含有する共重合体(A)で
    ある請求項1〜5のいずれか記載の粘度指数向上剤。 【請求項7】 (a4−1)中のオキシアルキレン繰り
    返し単位の数が1〜50である請求項6記載の粘度指数
    向上剤。 【請求項8】 (a4−1)が、(ポリ)アルキレング
    リコールモノアルキルエーテルの(メタ)アクリル酸エ
    ステルである請求項6または7記載の粘度指数向上剤。 【請求項9】 (a4−1)が、(ポリ)アルキレング
    リコールモノカルボン酸エステルの(メタ)アクリル酸
    エステルである請求項6または7記載の粘度指数向上
    剤。 【請求項11】 構成単位として、(a4)が(A)の
    10重量%以下である請求項6〜9のいずれか記載の粘
    度指数向上剤。 【請求項12】 (A)が、(a1)単位、(a2)単
    位および(a3)単位からなる幹重合体に、(a4)
    を、グラフト重合した共重合体である請求項6〜12の
    いずれか記載の粘度指数向上剤。 【請求項13】 更に流動点降下剤(B)を含有する請
    求項1〜12のいずれか記載の粘度指数向上剤。 【請求項14】 (A)と(B)の重量比が80:20
    〜99:1である請求項13記載の粘度指数向上剤。 【請求項15】 ガソリンエンジン油用またはディーゼ
    ルエンジン油用である請求項1〜14のいずれか記載の
    粘度指数向上剤。 【請求項16】 鉱物油、異性化パラフィンを含有する
    高粘度指数鉱物油、炭化水素系合成潤滑油、エステル系
    合成潤滑油およびこれらの2種以上の混合物から選ばれ
    る潤滑油基油(C)に請求項1〜15のいずれか記載の
    粘度指数向上剤を添加してなる潤滑油。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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