JPH0726806Y2 - 電気機器のコイルボビン - Google Patents

電気機器のコイルボビン

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JPH0726806Y2
JPH0726806Y2 JP950292U JP950292U JPH0726806Y2 JP H0726806 Y2 JPH0726806 Y2 JP H0726806Y2 JP 950292 U JP950292 U JP 950292U JP 950292 U JP950292 U JP 950292U JP H0726806 Y2 JPH0726806 Y2 JP H0726806Y2
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coil bobbin
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電磁弁等の駆動源とな
るソレノイドに使用するコイルボビンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電磁弁の駆動源として用
いられるソレノイドは、両端に鍔片を備えたコイルボビ
ンの巻胴に巻回したコイルの腹部に、コイルからの引出
し線とリード線とを半田等によって接続し、この接続部
分を更に絶縁材料で囲繞していたので、コイルの胴回り
は前記接続部分のふくらみによって大きくなるという欠
点があった。
【0003】このため、最近ではソレノイドの小形化が
叫けばれ、その要求に答える意味から、例えば、図8,
図9に示すように、鍔片1,2を両端に設けたコイルボ
ビン3の巻胴4に巻線導体を巻回して巻線部5を形成
し、前記ボビン3の上部鍔片1の延出部1aには、図
7,図9で示すように、L形に成形した一対の端子板
6,7を、互いに一定の間隔を保ってその水平部分eを
利用して鍔片1に設けた取付孔部8に圧入、接着等の手
段によって止着し、つづいて、前記上部鍔片1の延出部
1aに形成した案内溝9(図7参照)を通して巻線部5
の巻始め引出線aを端子板6の巻付部cに、巻終り引出
線bは端子板7の巻付部dに、それぞれ巻付け半田付等
によって接続し、最後に巻線部5全体を図9で示すよう
に、樹脂モールドを行い、巻線部5の外周に樹脂絶縁層
10を有するソレノイド用のコイル11を形成してい
た。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記のコイル11は、
図示しない外部のリード線を備えたソケット等と嵌合す
る端子板6,7がボビン3の上部鍔片1に取付けられて
前記リード線を備えたソケット等と嵌合するように構成
されているので、前記のように、コイル11の胴回がふ
くらむという欠点は解決できるものの、次に示すような
問題があった。
【0005】(1)、巻線部5から引出される巻始め及
び巻終りの引出線a,bを巻付ける端子板6,7の巻付
部c,dが、図7,図9で示すように、上部鍔片1の延
出部1a前方に位置しているため、即ち、巻線部5から
遠く離れた場所に存在する関係上、前記引出線a,bの
一部を上部鍔片1の案内溝9を通して引出したとして
も、鍔片1から巻付部c,dまでは裸のまま弛みをもた
せた状態で引出されているので、コイル11を樹脂モー
ルドする際、樹脂を射出したときの圧力で引出線a,b
が切断されてしまい、ソレノイドとしての信頼性を損な
うという大きな問題があった。
【0006】(2)、又、引出線a,bを巻付ける端子
板6,7の巻付部c,dが、端子板6,7の垂直な端子
部fに近接してもうけられているので、前記巻付部c,
dを図示しない半田槽に1動作で浸漬させると、前記端
子板6,7の端子部は、前記巻付部c,dに近接して設
けられている関係上、巻付部c,dに半田揚げした半田
がそのまま端子部f側に侵入して付着してしまうことが
多く、この結果、コイル11の樹脂モールドに際し、前
記端子部fに半田が付着すれば端子部fは半田の付着分
だけ膨むことになり、この状態では端子板6,7を図示
しない金型に嵌合させることが難しく、この結果、端子
部fに付着した半田をその都度掻き取ってからモールド
作業を行わなければならないので、コイル11に樹脂絶
縁層10を形成させるのに手間がかかり、ソレノイドの
生産性を阻害する大きな要因となっていた。しかも、前
記端子板6,7は上部鍔片1に設けた狭隘な取付孔部8
に圧入等の手段で取付けていたので、その取付作業の機
械化が難しく、これも生産性向上の阻害要因となってい
た。
【0007】(3)、更に、巻線部5の引出線a,bが
モールド作業時断線するのを防ぐために、上部鍔片1の
延出部1aと端子板6,7の端子部fとの間の水平部分
eを利用して引出線a,bを巻付けることも考えられる
が、この部位に引出線a,bを巻付ける場合、手作業に
より巻付ける分には非能率であることを除けば何等問題
は生じないが、引出線a,bを機械的手段によって前記
巻付部c,dに自動巻きする場合、図示しない自動巻線
機の引出線a,bを挟持するリール部材の円運動に際し
て、端子板6,7の端子部f,fの間隔が、あらかじ
め、JIS規格により設定されている関係上、リール部
材を円運動させるだけの間隔をとることができず、これ
により、リール部材が端子部fと接衝して引出線a,b
の自動巻きが円滑に行えず、ソレノイドの生産性を向上
させることができないという問題があった。
【0008】(4)、又、前記引出線a,bの巻付部
c,dを巻線部5から離れた端子板6,7の前部(図9
の左方向)側に設けているため、図9に示すように、巻
線部5の外側に樹脂絶縁層10を形成すると、コイル1
1が必然的に大形化するとともに、使用樹脂量が増大し
コイル11を使用するソレノイドの製造コストを上昇さ
せる問題があった。その上、巻付部c,dの半田処理に
際しては、端子部fに半田が付着することにより、端子
部fにソケットを円滑に嵌合することができず、ソレノ
イド11における端子部fの電気的接続が良好に行えな
いという問題もあった。
【0009】本考案は、前記の種々の問題点を除去し
て、巻線部の引出線と端子板との接続を最短距離で行う
ことにより、引出線の断線事故等を確実に防ぐととも
に、端子板の取付けを迅速・確実に行い、小形で経済的
なソレノイドを得ることを可能としたコイルボビンを提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案のコイルボビン
は、該ボビンの巻胴上部に位置する鍔片に、その外周縁
に沿ってほぼ直線状の挿入溝を形成し、この挿入溝には
L形に成形加工した一対の端子板を、その水平部分を鍔
片の両側から互いに平行させて挿入し、前記端子板の水
平部分を挿入保持するための挿入溝内の上縁側には、挿
入溝の最深部との間に、端子板の水平部分の幅寸法に相
当する間隔を保って該端子板が、挿入溝から抜脱した
り、揺動するのを阻止する係止突起を、端子板の挿入を
妨げない範囲で突設し、一方、前記挿入溝に挿入される
端子板は、その長手方向の片側に垂直な端子部を有し、
この端子部と反対方向となる端子板の端部には、コイル
から引出される引出線を巻付ける巻付部を備えて形成さ
れており、更に、前記端子板の巻付部が位置する鍔片側
には、コイルから引出される引出線を交錯しないように
引出すための引出孔と、該引出孔と連通する傾斜引出溝
とを備えて構成したので、その作用は次に示すとおりで
ある。
【0011】
【作用】前記構成のコイルボビンにおいて、端子板の取
付けに際しては、一対の端子板の水平部分を互いに平行
させてコイルボビン上部の鍔片に形成した挿入溝に挿入
し、これら端子板を前記挿入溝内に設けた係止突起にて
抜脱不能に保持させ、又、これら端子板の垂直な端子部
の反対側に位置する巻付部には、巻胴に巻回したコイル
からの引出線を引出孔及び傾斜引出溝とを通して巻付け
てソレノイド用のコイルを組立るようにした。
【0012】この結果、引出線の端子板への接続距離を
極端に短くすることができるため、コイルの樹脂モール
ド時、樹脂の射出圧力によって、引出線が切断されるの
を極力抑制することができるとともに、使用樹脂量の低
減化をはかることが可能となるため、信頼性に優れたソ
レノイド用の電磁コイルを経済的に製造することができ
る。又、端子板の取付けは、鍔片の挿入溝に端子板の水
平部分を挿入し、これを挿入溝内の係止突起にて抜止め
及び揺動不能に係止する構造の採用により、端子板の取
付けが一動作で行えるとともに、引出線の端子板への接
続を、外部リードを備えたソケットと嵌合する端子部の
反対側で行う構造となっているので、引出線の機械巻付
けが容易となり、しかも、前記引出線の接続部を端子板
の巻付部において半田付作業を行う場合、前記端子板の
端子部に半田が付着するということが全くないため、従
来のように、端子部に半田が付着することによって生ず
る弊害を確実に排除し、ソレノイド用の電磁コイルの生
産性を飛躍的に向上させるようにしたことを特徴とす
る。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1ないし図6によ
り、例えば、電磁弁駆動用のソレノイドに用いた例につ
いて説明する。図1及び図6において、21は本考案の
コイルボビンを示し、上下一対の鍔片22,23と、こ
れら鍔片22,23とそれぞれ直角をなすように一体的
に形成された中空筒状の巻胴24とによって構成されて
いる。そして、前記鍔片22,23のうち、上部側の鍔
片22は図6のように、前・後部(図6の上下方向側)
が、その間に位置する弧状部と一体に連なって偏平角形
状に形成されている。25は前記上部鍔片22の弧状の
周縁部(図6の左右方向側)に、図5で示すように、コ
イルボビン21の巻胴24部付近を凸状に突出させて凸
部26を備えた状態で、ほぼ直線状に形成した一対の挿
入溝で、これら挿入溝25,25の間には、障壁30,
30aを介在させて前記一対の挿入溝25,25が互い
に連通しないように形成されている。
【0014】27は上部鍔片22に設けた一対の挿入溝
25内の上縁側に、図1で示すように、凸部26の端縁
との間で一定の間隔を保って前記挿入溝25を閉じるこ
とのない範囲内で凸部26と平行させて垂設した係止突
起である。28は前記コイルボビン21の上部鍔片22
の一方(図5の右側)の偏平角形状部において、障壁3
0aの一部を図5で示すよう、巻胴24と連通するよう
直線状に切欠いた引出孔で、この引出孔28には該引出
孔28のみを通じて巻胴24に連通する傾斜引出溝29
が一体的に併設されており、これら引出孔28及び傾斜
引出溝29は図6で示すように、巻胴24側に連通する
のみで鍔片22の上方側には開放されていない。
【0015】31,32はコイルボビン21の挿入溝2
5に挿入保持される端子板で、これら端子板31,32
は図6に示すように、リン青銅板をL形にプレス成形し
て設けられ、その長手方向の片側には垂直な端子部fを
有し、又、この端子部fと反対側に位置する水平部分e
の端部には、巻付部c,dがそれぞれ端子板31,32
と一体に形成されている。そして、端子板31,32の
取付けに際しては、図5,図6で示すように、端子板3
1,32の水平部分eに挿入溝25内の凸部26と係合
可能に設けた凹部33を、前記上部鍔片22の挿入溝2
5の側方において、端子部fを鍔片22の障壁30(図
5の左側)側に位置させて前記端子板31,32を図6
のように互いに平行に配置し、この状態で、端子板3
1,32の凹部33部分を外側から挿入溝25内に外力
にて強制的に挿入させると、端子板31,32の水平部
分eは、図5で示すように、凹部33が挿入溝25内の
係止突起27を少し上方に押し上げるようにして挿入溝
25内に挿入され、そして、挿入溝25内において、前
記係止突起27と挿入溝25内の凸部26との間で、水
平部分eの凹部33が前記凸部26と係合されることと
なる。従って、前記端子板31,32は図5で示すよう
に、挿入溝25に挿入することにより、前記係止突起2
7と挿入溝25内の凸部26との間で、抜脱及び揺動不
能に係合されて、互いに平行状態を保った状態で挿入保
持させることができる。
【0016】つづいて、図5に示す34はコイルボビン
21の巻胴24に巻線導体を所定回数巻回してなる巻線
部で、この巻線部34から引出される巻線部34の巻始
めの引出線aは、鍔片22の引出孔28から傾斜引出溝
29を通って端子板32の巻付部dに巻付けられ、又、
巻終りの引出線bは巻線部34の外側から端子板31の
巻掛片gに一旦掛止めした状態で巻付部cに巻付けられ
る。前記のように、コイルボビン21に端子板31,3
2を止着し、巻胴24には巻線部34を設けたあと、巻
線部34の引出線a,bを所定の巻付部c,dに巻付
け、この巻付部c,dを半田揚げしてから巻線部34を
含めてコイルボビン21を図示しない金型に入れ、モー
ルド樹脂を金型内に射出し、コイルボビン21の外側に
樹脂絶縁層35を形成することによって、ソレノイド用
の電磁コイル36を製作する。
【0017】次に、前記電磁コイル36を用いた電磁弁
駆動用ソレノイド37の構造について説明する。図4に
おいて、前記電磁コイル36をコ字形に形成した磁気回
路用のフレーム38に挿入し、このフレーム38下側か
らコイルボビン21の巻胴24内の中空部に、固定鉄心
39を上部に挿着したガイド筒40を挿入し、このガイ
ド筒40の上方端から突出する固定鉄心39の小径な頭
部をフレーム38上に突出させ、この突出端をかしめ、
あるいは、溶接等の固定手段により固定鉄心39をフレ
ーム38に固定する。そして、前記ガイド筒40内に、
固定鉄心39と対向して可動鉄心41を上下動可能に収
納して電磁弁駆動用のソレノイド37を構成する。
【0018】つづいて、前記ソレノイド37を使用した
電磁弁Aの構造を、更に、図2ないし図4によって説明
する。前記可動鉄心41を収納したガイド筒40のフレ
ーム38下方に突出する部分は、大径なシールリング部
42をガイド筒40と一体に形成し、このシールリング
部42を、その外周縁上端に前記フレーム38の下面と
の間において、Oリング43を気密に介在させた状態
で、ダイヤフラム44により2室に区画した弁本体45
内の上室側に嵌挿し、前記フレーム38の下部に穿孔し
た孔部を通して締付ねじ46を弁本体45に締着するこ
とにより、ソレノイド37と弁本体45とを一体的に固
定して電磁弁Aを構成する。
【0019】なお、図4において、47は固定鉄心39
と可動鉄心41との間に介挿した可動鉄心押下げ用のば
ね、48は可動鉄心42の下端に止着した弁棒で、ダイ
ヤフラム44のパイロット弁口49を開閉する。50は
ダイヤフラム44にて2室に区画された弁本体45内を
連通させるための細孔、51は弁本体45の流体入口5
2に挿着した流体の給送管、53は流体出口である。
【0020】次に、本考案のコイルボビン21を用いて
電磁コイル36の組立を行う場合について説明する。電
磁コイル36の組立に当っては、最初に、端子板31,
32を、図6に示すように、コイルボビン21を真中に
位置させて配置する。この場合、図6に示すように、端
子板31,32はその端子部fを鍔片22の障壁30側
に位置させて水平部分eを鍔片22の挿入溝25と対応
させ、この状態で、端子板31,32の水平部分eをプ
レス等の外力を利用して前記挿入溝25内に係止突起2
7を少し押し上げた状態で挿入する。この結果、前記端
子板31,32はその水平部分eの凹部33が、挿入溝
25内において、長手方向に移動することなく凸部26
と係合し、かつ、係止突起27により抜脱及び揺動不能
に係止保持させることができる。
【0021】つづいて、前記コイルボビン21の巻胴2
4に巻線導体を巻回して巻線部34を形成する。そし
て、巻線導体の巻回に際しては、はじめに、巻始め用の
引出線aをコイルボビン21の引出孔28を通して傾斜
引出溝29に引出し、図5で示すように、端子板32の
巻付部dに巻付けてから巻線部34を巻回形成し、巻回
後巻終り用の引出線bは、同じく図5に示すように、端
子板31の巻掛片gを介して巻付部cに巻付けて巻線部
34の巻回作業を終える。このあと、前記巻線部34の
外側に図示しない絶縁テープを貼着し、つづいて、端子
板31,32の巻付部c,dに半田揚げを行う。前記半
田揚げに当っては、巻付部c,dが端子部fと反対側に
位置する長手方向の端部に設けてあるため、この巻付部
c,dを図示しない半田槽に1動作で侵入させることが
できるので、この半田処理に当り、半田が端子板31,
32の端子部fに付着することによって生ずる弊害を確
実に排除することができる。前記のようにして、電磁コ
イル36の樹脂モールドを行うための素コイルを設け
る。
【0022】次に前記素コイルに樹脂モールドを行って
電磁コイル36を形成する訳であるが、この場合は、最
初に図示しない金型に前記素コイルを収容し、この状態
で、モールド樹脂を図示しない金型に所定の圧力で射出
し、コイルボビン21の上,下部の鍔片22,23及び
巻線部34の外周等、端子板31,32の端子部fを残
して前記巻線部34外周等の周囲に樹脂絶縁層35を形
成することによって電磁コイル36を製作するものであ
る。
【0023】前記の樹脂モールド作業において、巻線部
34から引出される引出線a,bは、図5で示すよう
に、巻線部34に近接して端子板31,32の巻付部
c,dに最短距離で巻付けることができるように構成し
てあり、しかも、コイルボビン24上部の鍔片22に設
けた引出孔28,傾斜引出溝29及び、端子板31の巻
掛片gを利用することにより、引出線a,b自体をほと
んど弛みを生じさせることなく巻付部c,dを引出すこ
とができ、更に、端子板31,32自体が鍔片22の挿
入溝25内において設けた係止突起27と凸部26との
間に介挿されて抜脱及び揺動不能に保持されており、そ
の上、端子板31,32の端子部fが、引出線a,b巻
付部c,dの反対側に形成されていることにより、前記
巻付部c,dの半田処理に際し、半田の付着等による悪
影響を全く受けることがないため、端子板31,32を
金型内の所定位置に正確に嵌合することができる。従っ
て、素コイルを樹脂モールドする場合、引出線a,bが
切断されたり、端子板31,32が揺動したりすること
が全くないので、素コイルの樹脂モールド作業は、素コ
イル自体を損傷することなく円滑・良好に行うことがで
きる。
【0024】
【考案の効果】本考案のコイルボビンは、以上説明した
ように構成されているので、次に示すような効果を有す
る。 (1)、本考案のコイルボビンは、端子板を取付けるた
めの挿入溝が、鍔片の周縁にほぼ直線状となって形成さ
れているので、一対の端子板のボビンへの取付けがほぼ
1動作で行うことができる。しかも、ボビンに取付けた
端子板は、挿入溝内に設けた係止突起に係止されて抜脱
したり、揺動したりすることなく、確実に取付けること
ができるので、コイルの樹脂モールド時、端子板が揺動
することによって生ずる端子板のずれにより、外部配線
用のリード線を備えたソケットとの嵌合ができなくなる
という問題を解消することができる。
【0025】(2)、又、本考案のコイルボビンにおい
て、これに取付けられる端子板は、外部のソケットと嵌
合する端子部と、コイルの引出線を巻付ける巻付部と
が、端子板の長手方向の両端部に分散して形成してある
ため、前記引出線はコイルからの最短距離で、かつ、弛
みを生じることなく巻付部に巻付けることが可能とな
り、これにより、コイルの樹脂モールド時に引出線の引
出距離が長くなったり、弛みが生じた場合、モールド樹
脂の射出圧力によって前記引出線が切断されるといった
問題も全く発生せず、しかも、半田揚げ時、半田が端子
部に付着するということもないので、前記端子板が鍔片
の挿入溝に抜脱及び揺動不能に保持されていることと相
挨って、コイルの樹脂モールド作業が円滑・良好に行い
得、信頼性の高いソレノイドの提供が可能となる。
【0026】(3)、更に、本考案のコイルボビンにお
いては、前記のように、一対の端子板を一動作で挿入す
る挿入溝を備え、又、端子板自体もその長手方向の端部
に端子部と引出線の巻付部とを互いに相反する方向に位
置させて設けることにより、引出線の引出し長さを短縮
することはもとより、樹脂絶縁層を従来に比べて薄く形
成することが可能となり、これにより、電磁コイルの小
形化が図れ、しかも、巻付部を端子部から引き離すこと
により、引出線を小さな円運動によって巻付部に自動巻
付けが行える等、本考案のコイルボビンの使用によっ
て、電磁コイルの生産に伴う機械化が促進でき、かつ、
それによって生産性の向上を図り、小形で安価な電磁コ
イルの提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のコイルボビンを縦断して示す断面図で
ある。
【図2】本考案のコイルボビンを用いてコイルを巻回し
たソレノイドを電磁弁に使用した例を示す電磁弁の斜視
図である。
【図3】電磁弁の平面図である。
【図4】電磁弁の縦断面図である。
【図5】本考案のコイルボビンを使用したソレノイドの
要部を横断して示す断面図である。
【図6】コイルボビンと端子板とを分解して示す斜視図
である。
【図7】従来のコイルボビンを使用したソレノイドの正
面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図7の要部を縦断して示す断面図である。
【符号の説明】
21 コイルボビン 22 鍔片 23 鍔片 24 巻胴 25 挿入溝 26 凸部 27 係止突起 31 端子板 32 端子板 33 凹部 34 巻線部 35 樹脂絶縁層 36 電磁コイル a 引出線 b 引出線 c 巻付部 d 巻付部 e 水平部分 f 端子部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端に鍔片を備え、かつ、前記鍔片間の
    巻胴で巻線導体を巻回するようにした電磁コイル用のコ
    イルボビンにおいて、前記鍔片の少なくとも一方の鍔片
    の周縁に、前記巻胴を挟むようにしてほぼ直線状の挿入
    溝を互いに平行に形成し、この挿入溝内の上縁側には、
    該挿入溝の最深部との間で一定の間隔を保って係止突起
    を垂設し、前記挿入溝には、該挿入溝の長さ方向の端部
    から突出する位置に端子部と巻付部とを互いに相反する
    端部側に一体に形成した端子板を、挿入溝の最深部と係
    止突起との間に挿入して取付けるようにしたことを特徴
    とする電気機器のコイルボビン。
  2. 【請求項2】 前記端子板の端子部と巻付部との間に位
    置する水平部分に凹部を形成し、この凹部と対応する挿
    入溝内には、該凹部と係合する凸部を、挿入溝内の係止
    突起との間に端子板の水平部分を挿入する空所を備えて
    形成したことを特徴とする請求項1記載の電気機器のコ
    イルボビン。
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