JPH0726777B2 - 製氷機の保護装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、貯水タンク内の製氷水を冷凍装置を構成する
製氷部材にポンプ装置にて循環し製氷部材に板状氷を生
成する自動製氷機に関し、特にその板状氷の氷厚を可変
させる装置の保護に関するものである。

従来の技術 従来の製氷機の一例について以下図面を参照しながら説
明する。第３図は従来の製氷機の構造を、第５図はその
動作のフローチャートを示しており、１は断熱壁にて形
成されている製氷機本体であり、製氷室２と機械室３か
ら構成されている。製氷室２内には蒸発器４を具備する
製氷部材５が傾斜設置されている。また製氷水を貯留す
る貯水タンク６及びこの貯水タンク６内に循環ポンプ装
置７が装設され、前記製氷部材５とで流水循環式製氷系
統が構成されている。前記製氷部材５には製氷部材５の
所定温度を検出することにより離氷を検出する離氷検出
装置が密着されて取付けられている。また前記製氷部材
５の下方に貯氷室８及び離氷後の板氷を受け所定の大き
さの氷塊に切断する板氷切断用ヒータ装置９を設けてい
る。また機械室３には蒸発器４と共に冷凍回路を形成す
る電動圧縮機10及び凝縮器11を配置している。12は凝縮
器11の空冷用ファン及びそのモータである。また13は前
記貯氷室８内の所定水量を検出する感温部をもった貯氷
検出装置で、氷塊の接触温度を感知して貯氷を検出する
様設定されている。14は水源に接続された給水管路15を
電気的に開閉し貯水タンク６内に製氷水を導入する給水
装置としての給水弁である。貯水タンク６内には、所定
水位を維持する排水パイプ16と、上位レベル水位17を検
出する上位水位検出装置18と、下位レベル水位19を検出
する下位水位検出装置20が配設されている。

21は製氷部材５に生成した氷を離氷する際、蒸発器４に
電動圧縮機10より流すホットガスを電気的に制御する電
磁弁である。

また機械室３の一部には、本製氷機を制御する制御部品
（図示せず）が内蔵されたコントロールボックス23が取
付けられており、その前面には、製氷機の運転，停止を
切換える運転スイッチ24と、氷厚を可変調整できる可変
抵抗式の氷厚設定器25が設けられている。

次にその動作について説明する。まず貯水タンク６内に
製氷水を満水した状態より製氷が開始され、製氷部材５
に氷が生成されるにつれ貯水タンク６内の水位が低下し
所定氷厚にセットされている下位レベル水位19に達する
と下位水位検出装置20により検出される。前記下位水位
検出装置20が下位水位19を検出すると、次に前記氷厚設
定器25による氷厚設定値を読みとり、その設定値に相当
する製氷タイマー時間を設定し、動作させる。すなわ
ち、ある氷厚（例えば氷厚10mm）までは貯水タンク６内
の下位水位検出装置20にて氷を作り、その後設定した氷
厚まで製氷タイマーにて氷を作る。製氷タイマーが終了
すると、製氷サイクルを停止させ離氷サイクルに切換
る。離氷サイクルでは電磁弁21の切換わりによりホット
ガスが蒸発器４に流れ製氷部材５に生成した板氷を離氷
すると共に、給水弁14により製氷水が貯水タンク６に供
給される。製氷水は貯水タンク６の上位水位17に達する
と一定量オーバーフローされた後供給が停止される。こ
のとき貯水タンク６内水位は排水パイプ16により一定水
位となっている。製氷部材５より板氷が離氷し製氷部材
５が所定温度に達すると離氷検出装置22が動作し離氷を
停止させ製氷サイクルに切換わる。離氷された板氷は製
氷部材５の下部に設けられた板氷切断用ヒータ装置９に
より切断され貯氷室８に貯えられる。貯氷室８に所定量
の氷塊が貯えられると貯氷検出装置13により検出され、
そのサイクルの製氷−離氷を終了した後、板氷切断用ヒ
ータ装置９のみを通電して残りは全停止となる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の構成の製氷機では、氷厚を設定する
可変抵抗式の氷厚設定器がこわれた場合、抵抗値のとり
こみができず誤動作するという問題点が発生していた。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため本発明では、板氷の氷厚を設
定する可変抵抗式の氷厚設定器の抵抗値を検出する抵抗
値検出手段と、予め設定された氷厚設定器の抵抗値範囲
を記憶する記憶回路と、抵抗値検出手段で検出された抵
抗値と記憶回路に記憶された抵抗値範囲とを比較する比
較器を有し検出された抵抗値が抵抗値範囲内の場合は検
出された抵抗値をそのまま氷厚設定器の抵抗値とし抵抗
値範囲から外れた場合は予め設定された抵抗値を氷厚設
定器の抵抗値とする抵抗値決定手段と、製氷サイクルの
終了時間を決める製氷タイマーと、抵抗値決定手段で決
定された抵抗値に応じて製氷タイマーの動作時間を設定
する製氷タイマー設定手段とを具備したのである。

作用 本発明では、板氷の氷厚を設定する可変抵抗式の氷厚設
定器が壊れて氷厚設定器の抵抗値が予め設定された氷厚
設定器の抵抗値範囲から外れた場合、抵抗値決定手段が
氷厚設定器を異常とみなし予め設定された抵抗値を氷厚
設定器の抵抗値とし、製氷タイマー設定手段が抵抗値決
定手段で決定された抵抗値に応じて製氷タイマーの動作
時間を設定するため、氷厚設定器がこわれ、正規の値を
検出できない場合でも、継続して板氷を作ることができ
る。

実施例 以下本発明の一実施例の製氷機の保護装置について、図
面を参照しながら説明する。なお製氷機本体の保護装置
を除いた構成は従来と同じなので説明を省略する。

第１図及び第２図は本発明の一実施例の製氷機の保護装
置を示すブロック図及びフローチャートで、その主要部
分はマイクロコンピュータ（CPU）26にて構成されてい
る。このマイクロコンピュータ26には製氷機の周知のプ
ログラム（給水→製氷→離氷の動作）が記憶されるとと
もに、氷厚設定器25の抵抗値を検出する抵抗値検出手段
30と、予め設定された氷厚設定器25の抵抗値範囲を記憶
する記憶回路27と、抵抗値検出手段30で検出された抵抗
値と記憶回路27に記憶された抵抗値範囲とを比較する比
較器28を有し検出された抵抗値が抵抗値範囲内の場合は
検出された抵抗値をそのまま氷厚設定器25の抵抗値と
し、抵抗範囲内から外れた場合は予め設定された抵抗値
を氷厚設定器25の抵抗値とする抵抗値検出手段31と、製
氷サイクルの終了時間を決める製氷タイマー29と、抵抗
値検出手段31で決定された抵抗値に応じて製氷タイマー
29の動作時間を設定する製氷タイマー設定手段32とを具
備している。

次に本実施例の製氷機の保護装置の動作について説明す
る。

製氷サイクル中、下位水位検出装置20にて下位水位19を
検出すると、氷厚設定器25による氷厚設定値（抵抗値）
を抵抗値検出手段30により検出する。次に、抵抗値検出
手段31が、抵抗値検出手段30で検出された抵抗値と記憶
回路27に記憶された抵抗値範囲とを比較器28により比較
し、検出された抵抗値が抵抗値範囲内の場合は検出され
た抵抗値をそのまま氷厚設定器25の抵抗値とし、抵抗値
範囲から外れた場合は氷厚設定器25が異常であると判断
し予め設定された抵抗値を氷厚設定器25の抵抗値とす
る。なお、記憶回路27に記憶される抵抗値範囲は、通常
の氷厚設定器25の動作範囲では外れることがない抵抗値
範囲になっている。次に、製氷タイマー設定手段32が抵
抗値決定手段31で決定された抵抗値に応じて製氷タイマ
ー29の動作時間を設定し、製氷タイマー29が製氷タイマ
ー設定手段32で設定した動作時間の間動作する。そし
て、製氷タイマー29の動作終了により製氷サイクルから
離氷サイクルに切り換わる。

以上のように本実施例では、板氷の氷厚を設定する可変
抵抗式の氷厚設定器25が壊れて（例えば、オープン、シ
ョートして）氷厚設定器25の抵抗値が予め設定された氷
厚設定器25の抵抗値範囲から外れた場合、抵抗値決定手
段31が氷厚設定器25を異常とみなし予め設定された抵抗
値を氷厚設定器25の抵抗値とし、製氷タイマー設定手段
32が抵抗値検出手段31で決定された抵抗値に応じて製氷
タイマー29の動作時間を設定するため、氷厚設定器25が
こわれ、正規の値を検出できない場合でも、継続して板
氷を作ることができる。

発明の効果 以上の説明からも明らかなように、本発明の製氷機の保
護装置は、板氷の氷厚を設定する可変抵抗式の氷厚設定
器の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、予め設定され
た氷厚設定器の抵抗値範囲を記憶する記憶回路と、抵抗
値検出手段で検出された抵抗値と記憶回路に記憶された
抵抗値範囲とを比較する比較器を有し検出された抵抗値
が抵抗値範囲内の場合は検出された抵抗値をそのまま氷
厚設定器の抵抗値とし抵抗範囲から外れた場合は予め設
定された抵抗値を氷厚設定器の抵抗値とする抵抗値決定
手段と、製氷サイクルの終了時間を決める製氷タイマー
と、抵抗値決定手段で決定された抵抗値に応じて製氷タ
イマーの動作時間を設定する製氷タイマー設定手段とを
具備したので、氷厚設定器が壊れて氷厚設定器の抵抗値
が予め設定された氷厚設定器の抵抗値範囲から外れた場
合、氷厚設定器を異常とみなし予め設定された抵抗値を
氷厚設定器の抵抗値として製氷タイマーの動作時間を設
定するため、氷厚設定器がこわれ、正規の値を検出でき
ない場合でも、継続して板氷を作ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における製氷機の保護装置を
示すブロック図、第２図は同実施例の製氷機の保護装置
の動作を示すフローチャート、第３図は従来の製氷機の
断面図、第４図は従来の製氷機のコントロールボックス
部の詳細図、第５図は従来の製氷機の動作を示すフロー
チャートである。 ５……製氷部材、６……貯水タンク、７……循環ポンプ
装置、25……氷厚設定器、27……記憶回路、28……比較
器、29……製氷タイマー、30……抵抗値検出手段、31…
…抵抗値決定手段、32……製氷タイマー設定手段。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】板氷を生成する製氷部材と、製氷水を貯水
   する貯水タンクと、前記貯水タンクと前記製氷部材との
   間で製氷水を循環させる循環ポンプ装置と、前記板氷の
   氷厚を設定する可変抵抗式の氷厚設定器と、前記氷厚設
   定器の抵抗値を検出する抵抗値検出手段と、予め設定さ
   れた前記氷厚設定器の抵抗値範囲を記憶する記憶回路
   と、前記抵抗値検出手段で検出された抵抗値と前記記憶
   回路に記憶された抵抗値範囲とを比較する比較器を有し
   前記検出された抵抗値が前記抵抗値範囲内の場合は前記
   検出された抵抗値をそのまま前記氷厚設定器の抵抗値と
   し前記抵抗値範囲から外れた場合は予め設定された抵抗
   値を前記氷厚設定器の抵抗値とする抵抗値決定手段と、
   製氷サイクルの終了時間を決める製氷タイマーと、前記
   抵抗値決定手段で決定された抵抗値に応じて前記製氷タ
   イマーの動作時間を設定する製氷タイマー設定手段とを
   具備した製氷機の保護装置。