JPH07267067A - 車両の路面摩擦係数推定装置及び方法、及び車体速推定装置及び方法 - Google Patents

車両の路面摩擦係数推定装置及び方法、及び車体速推定装置及び方法

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JPH07267067A
JPH07267067A JP6160694A JP6160694A JPH07267067A JP H07267067 A JPH07267067 A JP H07267067A JP 6160694 A JP6160694 A JP 6160694A JP 6160694 A JP6160694 A JP 6160694A JP H07267067 A JPH07267067 A JP H07267067A
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JP
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vehicle
speed
wheel
deceleration
acceleration
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JP6160694A
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Haruki Okazaki
晴樹 岡崎
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Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】適正なABS制御を行なうことができるように
迅速かつ正確に路面摩擦係数あるいは車体速を推定す
る。 【構成】増圧フェーズ中の所定期間内における車輪加減
速の変化が所定値G1以下である場合には、コントロー
ルユニット24は、車輪加減速に基づいて路面摩擦係数
を推定する。フィルター値K(K<1.0)を設定し、
検出された車輪速のフィルター処理を行なって疑似車体
速を算出する。前回車輪速センサ出力値×K+今回車輪
速センサ出力値×(1−K)=疑似車体速とする。この
場合K1は比較的小さく設定してあり、前回検出車体速
の影響が極力すくなくなるように設定されている。車輪
加減速の変動が小さくまたABS制御の増圧フェーズ中
である場合には、得られた路面摩擦係数の推定値の信頼
度が高いと考えられるので、前回値の影響を少なくした
方がより正確に、実際の状況を反映させることができる
からである。所定期間内の最大と最小車輪加減速との差
が所定値G1よりも大きい場合には、上記のフィルター
値Kを比較的大きい値K2に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の制動時におい
て車輪の制動制御をおこなうための前提となる路面摩擦
係数、及び車両の車体速を推定する装置及び方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両のブレーキシステムとして、制動時
における車輪のロックないしスキッド状態の発生の防止
を目的としたアンチスキッドブレーキ装置が知られてい
る。一般に、この種のアンチスキッドブレーキ装置は、
車輪の回転速度を検出する車輪速センサと、ブレーキ油
圧をの給排を制御する電磁制御弁とを備え、例えば車輪
速センサにより検出された車輪速から求められる車輪速
度の変化率すなわち車輪の加減速度が所定の値よりも小
さくなったときには、電磁制御弁を制御してブレーキ油
圧を減少させる一方、ブレーキ油圧の低下によって車輪
の回転速度が回復し、上記加減速度が所定値を越えて増
大する場合には、上記制御弁を制御してブレーキ油圧を
増大させるようになっている。そして、このようなサイ
クルでブレーキ油圧の制御(以下、ABS制御という)
を、例えば車両が停止するまであるいは所定の速度まで
低下するように反復的に行うことにより、急制動時にお
ける車輪のロックないしスキッド状態の発生を防止する
ことができ、当該車両を方向安定性を失わせることなく
短い制動距離で効果的に制動することが可能となるもの
である。
【0003】このようなABS制御において、効果的な
制動力制御を行なうためには、走行する車両の挙動及び
走行路面状況を的確かつ迅速に判断し、これに基づいて
において油圧の増加、減少速度及びタイミングを適正に
設定する必要がある。従来のものでは、制動開始後にお
いて車輪速の変化から車両の挙動を把握し、これに基づ
いてABS制御の内容を決定するようにしたものが知ら
れている。たとえば、特開平1−247258号公報に
は、車輪加速度の変化基づいてABS制御を行なうこと
が開示されており、加速度の変化の演算サイクル時間を
適宜変更するようにしたABS制御装置が開示されてい
る。また、実公昭62−9169号公報には、車輪速の
変化に基づいて車輪のロック状態を検出するように構成
するとともに、車輪速検出のための車速センサからの周
波数信号を処理するに当たり、制御開始直後においては
応答性重視の処理をおこない、一定時間経過後において
はノイズ除去を重視した処理を行なうようにしたABS
制御装置が開示されている。さらに別の構成として、路
面状況を把握するために路面摩擦係数を推定するととも
に、車両の挙動を把握するために車両の対地速度すなわ
ち車体速を推定してこれらの推定値に基づいて電磁制御
弁によるブレーキ油圧の給排制御の内容を決定すること
が考えられる。
【0004】特開平5−77706号公報には、車輪加
減速度がほぼゼロの状態における制動力を算出し、路面
摩擦係数を推定することが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この特開平5
−77706号公報に開示されるものでは、車輪の加減
速度のゼロの状態の検出を正確に行なうことは困難であ
るため、十分な精度で応答性の高い路面摩擦係数を推定
することができないという問題がある。本発明はこのよ
うな事情に鑑みて構成されたもので、適正なABS制御
を行なうことができるように迅速かつ正確に路面摩擦係
数あるいは車体速を推定することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下のように構成される。すなわち、本発
明の1つの特徴によれば、路面摩擦係数推定装置が提供
されており、本発明の装置は、車両走行中の車輪の加減
速度を検出する加減速度検出手段と、前記車輪の加減速
度に基づいて走行中の路面の摩擦係数を推定する摩擦係
数推定手段とを備え、前記摩擦係数推定手段は、所定時
間内の前記加減速度の変動巾が所定値よりも小さいとき
路面摩擦係数を推定するように構成される。この場合、
好ましい態様では、走行中の車両の車輪の速度を検出す
る車輪速検出手段と、車両の制動効果を与えるブレーキ
油圧の給排を行なう油圧手段と、制動時において前記車
輪速検出手段によって検出された車輪速に基づいて、少
なくとも前記ブレーキ油圧が増加する増圧フェーズ、ブ
レーキ油圧が減少する減圧フェーズを含む油圧制御サイ
クルでブレーキ油圧が変化するように前記油圧手段を制
御するアンチスキッドブレーキ制御手段と、をさらに備
え、前記摩擦係数推定手段は前記増圧フェーズにおいて
路面摩擦係数を推定する。
【0007】さらに別の特徴によれば、路面摩擦係数の
推定方法が提供されており、本発明の方法によれば、車
両走行中の車輪の加減速度を検出し、所定時間内の前記
加減速度の変動巾が所定値よりも小さいとき該車輪の加
減速度に基づいて走行中の路面の摩擦係数を推定するよ
うになっている。この場合、好ましくは、走行中の車両
の車輪の速度を検出し、制動時において前記車輪速検出
手段によって検出された車輪速に基づいて、少なくとも
前記ブレーキ油圧が増加する増圧フェーズ、ブレーキ油
圧が減少する減圧フェーズを含む油圧制御サイクルでブ
レーキ油圧が変化するようにアンチスキッドブレーキ制
御を行い、前記増圧フェーズにおいて路面摩擦係数を推
定する。さらに本発明の別の特徴によれば、走行中の車
両の車体速を検出する車体速検出手段が提供されてお
り、これによれば、車両走行中の車輪の加減速度を検出
する加減速度検出手段と、前記車輪の加減速度、もしく
は速度に基づいて走行中の車両の車体速を推定する車体
速推定手段とを備え、前記車体速推定手段は、所定時間
内の前記加減速度の変動巾が所定値よりも小さいとき車
両の車体速を推定するように構成される。
【0008】好ましくは、走行中の車両の車輪の速度を
検出する車輪速検出手段と、車両の制動効果を与えるブ
レーキ油圧の給排を行なう油圧手段と、制動時において
前記車輪速検出手段によって検出された車輪速に基づい
て、少なくとも前記ブレーキ油圧が増加する増圧フェー
ズ、ブレーキ油圧が減少する減圧フェーズを含む油圧制
御サイクルでブレーキ油圧が変化するように前記油圧手
段を制御するアンチスキッドブレーキ制御手段と、をさ
らに備え、前記車体速推定手段は前記増圧フェーズにお
いて前記車体速を推定するようになっている。さらに、
前記所定期間内の車輪の加減速度の変動巾が前記所定値
以下でない場合には、車体速を推定するにあたり過去の
推定車体速の重みづけを所定値以上に設定することが好
ましい。好ましい態様では、車体速の変化に基づいて路
面の摩擦係数を推定するようになっている。さらに、別
の特徴によれば、車体速の推定方法が提供されており、
この方法にれば、車両走行中の車輪の加減速度を検出
し、所定時間内の前記加減速度の変動巾が所定値よりも
小さいとき該車輪の加減速度に基づいて走行中の車両の
車体速を推定するようになっている。
【0009】さらに、走行中の車両の車輪の速度を検出
し、制動時において前記車輪速検出手段によって検出さ
れた車輪速に基づいて、少なくとも前記ブレーキ油圧が
増加する増圧フェーズ、ブレーキ油圧が減少する減圧フ
ェーズを含む油圧制御サイクルでブレーキ油圧が変化す
るようにアンチスキッドブレーキ制御を行い、前記増圧
フェーズにおいて車両の車体速を推定するのが好まし
い。さらに好ましくは、前記所定期間内の車輪の加減速
度の変動巾が前記所定値以下でない場合には、車体速を
推定するにあたり過去の推定車体速の重みづけを所定値
以上に設定する。この場合車体速の変化に基づいて路面
の摩擦係数を推定するのが好ましい。
【0010】
【作用】ABS制御においては、車両が走行している路
面の摩擦係数を推定し、これに基づいてブレーキ油圧の
制御内容を決定するようになっている。すなわち、路面
摩擦係数が推定されると、これに基づいてABS制御に
おける増圧フェーズ、減圧フェーズを行なうための車輪
のスリップ率あるいは非スリップ率に関して設けられた
開始閾値が設定される。あるいは、路面摩擦係数にもと
づいて、増圧フェーズ、あるいは減圧フェーズの継続時
間、ブレーキ油圧を制御するソレノイド弁のデューティ
値等が設定されてABS制御の内容が決まる。また、車
体速は、制動状態における車両の挙動を表すものとして
みることができ、車体速の変化はABS制御がどのよう
に効いているかを反映するものである。したがって、路
面摩擦係数及び車体速を迅速且つ正確に推定することは
ABS制御の的確性に重大な影響を与えるものである。
上記本発明の構成によれば、迅速かつ正確に路面摩擦係
数を求めるために、車輪の加減速度の変動が比較的少な
い状態における当該車輪加減速に基づいて路面摩擦係数
を推定するようになっている。この車輪加減速の変動の
比較的すくない領域は、ABS制御おいては、増圧フェ
ーズ中に特徴的に生じることを発明者は経験的に把握し
ている。したがって、本発明の好ましい態様では、増圧
フェーズ中の車輪加減速の変動を検出して、路面摩擦係
数を推定する。車輪加減速が大きく変動するような状態
では、適正に路面摩擦係数を推定することはできないか
らである。また、車輪加減速の変動が少ない領域では、
車輪加減速は車体加減速とほぼ対応するとみることがで
きる。したがって、このような状態で、路面摩擦係数を
推定することによって実情にあった適正な路面摩擦係数
を推定することが可能となる。
【0011】上記のように車輪加減速の変動が少ない状
態では、正確な路面摩擦係数を得ることができるもので
あるが、安定した車輪加減速状態が検出されるまで路面
摩擦係数の推定を行なわないこととすると、使用する路
面摩擦係数の値が古くなって応答性が悪くなるという弊
害が生じる。このことに鑑み、本発明では、増圧フェー
ズのような車輪加減速の変動が少ない状態でなくても継
続して路面摩擦係数を推定するようにして、良好な応答
性を確保している。しかし、この場合には、信頼性のあ
る路面摩擦係数が得られる可能性が上記の車輪加減速の
変動が少ない状態に比べて、低下するので、本発明で
は、フィルター値を大きくして、すなわち、すでに推定
した路面摩擦係数値の重みを大きく、新たに推定した路
面摩擦係数値の重みを少なくするような処理をおこなっ
て信頼性の低下を補償している。この場合、路面摩擦係
数の推定は車輪加減速の変動が少ない場合とは異なる手
法で行なうようにしている。すなわち、まず車輪速から
車体速を推定し、この車体速の変化傾向から路面摩擦係
数を推定するようにしている。車体速の推定は、たとえ
ば、制動中の最も速い車輪速を車体速と見なすことによ
って行なうことができる。そして、所定期間内の車体速
の変化勾配に基づいて、その勾配が大きい場合には、高
摩擦路面であると推定し、小さい場合には、低摩擦路面
であるとし、その中間にある場合には中摩擦路面である
と推定する。
【0012】このように、本発明によれば、制動時の車
両の状態に応じて、路面摩擦係数の推定手法を変更する
ようにしているので、応答性を良好に維持しつつ信頼性
の高い路面摩擦係数を得ることが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1には、本発明を適用することができるアンチスキッド
ブレーキ装置(ABS制御装置)の油圧制御系統図が示
されている。図に示すように、本実施例に係る車両は、
従動輪である左右の前輪1、2と駆動輪である左右の後
輪3、4と、駆動輪3、4を駆動するための動力を発生
するエンジン5と、該エンジン5の出力を入力し所定の
変速を行なう自動変速機6と該変速機からの回転を伝達
するプロペラシャフト7と、この出力を分配する差動装
置8と、この分配された動力を左右の後輪3、4に伝達
する左右の駆動軸9、10を備えている。上記各車輪1
〜4には、これらの車輪1〜4と一体的に回転するディ
スク11a〜14aと、制動圧の供給を受けて、これら
のディスク11a〜14aの回転を制動するキャリパ1
1b〜14bなどで構成されるブレーキ装置11〜14
がそれぞれ備えられていると共に、これらのブレーキ装
置11〜14を制動操作させるブレーキ制御システム1
5が設けられている。
【0014】このブレーキ制御システム15は、運転者
によるブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装
置17と、この倍力装置17によって増大された踏込力
に応じた制動圧を発生させるマスターシリンダ18とを
有する。そして、このマスターシリンダ18から導かれ
た前輪用制動圧供給ライン19が2経路に分岐されて、
これらの前輪用分岐制動圧ライン19a、19bが左右
の前輪1、2におけるブレーキ装置11、12のキャリ
パ11a、12aにそれぞれ接続されていると共に、左
前輪1のブレーキ装置11に通じる一方の前輪用分岐制
動圧ライン19aには、電磁式の開閉弁20aと、同じ
く電磁式のリリーフ弁20bとからなる第1バルブユニ
ット20が設置され、また右前輪2のブレーキ装置12
に通じる他方の前輪用分岐制動圧ライン19bにも、上
記第1バルブユニット20と同様に、電磁式の開閉弁2
1aと、同じく電磁式のリリーフ弁21bとからなる第
2バルブユニット21が設置されている。一方、上記マ
スターシリンダ18から導かれた後輪用制動圧供給ライ
ン22には、上記第1、第2バルブユニット20、21
と同様に、電磁式の開閉弁23aと、同じく電磁式のリ
リーフ弁23bとからなる第3バルブユニット23が設
置されていると共に、この後輪用制動圧供給ライン22
は、上記第3バルブユニット23の下流側で2経路に分
岐されて、これらの後輪用分岐制動圧ライン22a、2
2bが左右の後輪3、4におけるブレーキ装置13、1
4のキャリパ13b、14bにそれぞれ接続されてい
る。すなわち、本実施例におけるブレーキ制御システム
15は、上記第1バルブユニット20の作動によって左
前輪1におけるブレーキ装置11の制動圧を可変制御す
る第1チャンネルと、第2バルブユニット21の作動に
よって右前輪2におけるブレーキ装置12の制動圧を可
変制御する第2チャンネルと、第3バルブユニット23
の作動によって左右の後輪3、4における両ブレーキ装
置13、14の制動圧を可変制御する第3チャンネルと
が設けられて、これら第1〜第3チャンネルが互いに独
立して制御されるようになっている。
【0015】そして、上記ブレーキ制御システム15に
は上記第1〜第3チャンネルを制御するコントロールユ
ニット24が備えられ、このコントロールユニット24
は、ブレーキベダル16のON/OFFを検出するブレ
ーキスイッチ25からのブレーキ信号と、各車輪の回転
速度をそれぞれ検出する車輪速センサ26〜29からの
車輪速信号とを入力し、これらの信号に応じた制動圧制
御信号を第1〜第3バルブユニット20、21、23に
それぞれ出力することにより、左右の前輪1、2および
後輪3、4のスリップに対する制動制御、すなわちAB
C制御を第1〜第3チャンネルごとに並行して行うよう
になっている。すなわち、コントロールユニット24
は、上記各車輪速センサ27〜30からの車輪速信号が
示す車輪速に基づいて上記第1〜第3バルブユニット2
0、21、23における開閉弁20a、21a、23a
とリリーフ弁20b、21b、23bとをそれぞれデュ
ーティ制御によって開閉制御することにより、スリップ
の状態に応じた制動圧で前輪1、2および後輪3、4に
制動力を付与するようになっている。なお、第1〜第3
バルブユニット20、21、23における各リリーフ弁
20b、21b、23bから排出されたブレーキオイル
は、図示しないドレンラインを介して上記マスターシリ
ンダ18のリザーバタンク18aに戻されるようになっ
ている。
【0016】そして、ABS非制御状態においては、上
記コントロールユニット24からは制動圧制御信号が出
力されず、したがって図示のように第1〜第3バルブユ
ニット20、21、23におけるリリーフ弁20b、2
1b、23bがそれぞれ閉保持され、かつ各ユニット2
0、21、23の開閉弁20a、21a、23aがそれ
ぞれ開保持されることになって、ブレーキペダル16の
踏込力に応じてマスターシリンダ18で発生した制動圧
が、前輪用制動圧供給ライン19a、19bおよび後輪
用制動圧供給ライン22a、22bを介して左右の前輪
1、2および後輪3、4におけるブレーキ装置11〜1
4に対して供給され、これらの制動圧に応じた制動力が
前輪1、2および後輪3、4に対してダイレクトに付与
されることになる。次に、上記コントロールユニット2
4が行うブレーキ制御の概略を説明する。コントロール
ユニット24は、上記センサ26〜29からの信号が示
す車輪速に基づいて各車輪ごとの加速度および減速度を
それぞれ算出する。ここで、加速度ないし減速度の算出
方法を説明すると、コントロールユニット24は、車輪
速の前回値に対する今回値の差分をサンプリング周期△
t(例えば7ms) で除算した上で、その結果を重力加速
度に換算した値を今回の加減速度とする。
【0017】また、コントロールユニット24は所定の
悪路判定処理を実行して、走行路面が悪路か否かを判定
する。一般的に、悪路走行とは、走行路面の状態が均一
でないために各車輪の速度が収束せず一定のバラツキを
もった状態で車両が走行する場合をいう。この悪路判定
は、例えば次のように行われる。後輪3、4の加減速度
が一定時間内に所定の上限値もしくは下限値を超えた回
数が設定値以内である場合には、コントロールユニット
24は、悪路と判定せず、逆に車輪の加減速度が、一定
時間内に上記上限値および下限値を超えた回数が設定値
以上ならば走行路面が悪路であると判定して悪路フラグ
をセットする。そして、コントロールユニット24は、
上記第3チャンネル用の車輪速および加減速度を代表さ
せる後輪3、4を選択する。本実施例においては、スリ
ップ時における後輪3、4の両車輪速センサ28、29
の検出誤差を考慮して両車輪速のうちの小さいほうの車
輪速が後輪車輪速として選択され、また該車輪速から求
めた加速度および減速度が後輪減速度および後輪加速度
として選択されることになる。さらに、コントロールユ
ニット24は、上記各チャンネルごとの路面摩擦係数を
推定すると共に、それと平行して後述する手順にしたが
って、当該車両の疑似車体速を算出する。この疑似車体
速はABS制御のパラメータとして使用する場合には、
車輪速のうち最も速いものを採用するのが一般的である
が、本例では、車輪加減速の変動巾により、異なる手法
で推定するようにしている。
【0018】コントロールユニット24は、上記車輪速
センサ28、29からの信号から求めた後輪車輪速およ
び上記各車輪速センサ26、27からの信号が示す左右
の各前輪1、2の車輪速と疑似車体速とから第1〜第3
チャンネルについての非スリップ率をそれぞれ算出する
のであるが、その場合に、次の関係式、非スリップ率=
(車輪速/疑似車体速)×100を用いて非スリップ率
が算出される。つまり、疑似車体速に対する車輪速の偏
差が大きくなるほど非スリップ率は小さくなって、当該
車輪のスリップ傾向が大きくなる。続いて、コントロー
ルユニットは上記第1〜第3チャンネルの制御に用いる
各種の制御閾値を設定する。ここで、制御閾値の設定処
理の概略について説明すると、この制御閾値の設定処理
は例えば次のようにして行われる。すなわち、コントロ
ールユニット24は、予め車速域と路面摩擦係数とに応
じて設定した各種の制御閾値から、摩擦係数値MUと疑
似車体速VR とに対応する制御閾値を選択すると共に、
これらの制御閾値を上記悪路判定処理の判定結果などに
応じて補正する。ここで、制御閾値は非スリップ率の値
を設定することによってあたえることができる。
【0019】例えばABS非制御状態を示すフェーズ0
から増圧後の保持状態を示す保持フェーズIIへの移行判
定用の0−2減速度閾値B02と、増圧状態を示す増圧フ
ェーズIから上記フェーズIIへの移行判定用の1−2減
速度閾値B12と、上記フェーズIIから減圧状態を示す減
圧フェーズIII への移行判定用の2−3減速度閾値B 23
と、このフェーズIII から減圧後の保持状態を示すフェ
ーズIVへの移行判定用の3−5減速度閾値B35と、フェ
ーズVからフェーズIへの増圧判定用の5−1スリップ
率閾値B51と、制御開始直後の第1サイクル用の初期ス
リップ率閾値B 1 とが、車速域と路面摩擦係数とに応じ
てそれぞれ設定されている。この場合、制動力に大きく
影響する減速度閾値は、路面摩擦係数が大きいときのブ
レーキ性能と、路面摩擦係数が小さいときの制御応答性
とを高水準で両立させるために、路面摩擦係数が小さく
なるほど小さくなるようにすなわちゼロG(Gは重力加
速度)に近づくように設定されている。なお、上記摩擦
係数値MUとしては、第1〜第3チャンネルの各摩擦係
数値の最小値が使用されるようになっている。また、第
2、第3チャンネルについても、同様にして制御閾値が
設定される。
【0020】そして、コントロールユニット24は、各
チャンネルごとの非スリップ率の閾値に基づくロック判
定処理と、上記第1〜第3バルブユニット20、21、
23に対する制御量を規定するためのフェーズ決定処理
と、カスケード判定処理とを行うようになっている。こ
こで、上記ロック判定処理について説明すると、概略次
のようなものとなる。例えば左前輪用の第1チャンネル
に対するロック判定処理においては、コントロールユニ
ット24は、まず第1チャンネル用の継続フラグFCON1
の今回値を前回値としてセットした上で、次に疑似車体
速VR と車輪速W1 とが所定の条件(例えば、VR <5
Km/H、W1 <2.5Km/H)を満足するか否かを判定
し、これらの条件を満足するときに継続フラグFCON1
よびロックフラグFLOK1をそれぞれ0にリセットする一
方、満足していなければロックフラグFLOK1が1にセッ
トされているか否かを判定する。ロックフラグFLOK1
1にセットされていなければ、所定の条件のとき(例え
ば疑似車体速VR が車輪速W1 より大きいとき)にロッ
クフラグFLOK1に1をセットする。一方、コントロール
ユニット24は、ロックフラグFLOK1が1にセットされ
ていると判定したときには、例えば第1チャンネルのフ
ェーズ値P1 がフェーズVを示す5にセットされ、かつ
非スリップ率S1 が90%より大きいときに継続フラグ
CON1に1をセットする。
【0021】なお、第2、第3チャンネルに対しても同
様にしてロック判定処理が行われる。また、上記フェー
ズ決定処理の概略を説明すると、コントロールユニット
24は、当該車両の運転状態に応じて設定したそれぞれ
の制御閾値と、車輪加減速度や非スリップ率との比較に
よって、ABS非制御状態を示すフェーズ0、ABS制
御時における増圧状態を示すフェーズI、増圧後の保持
状態を示すフェーズII、減圧状態を示すフェーズIII 、
急減圧状態を示すフェーズIVおよび減圧後の保持状態を
示すフェーズVを選択するようになっている。なお、増
圧フェーズIは、その初期段階で比較的急勾配でブレー
キ油圧を増加させる急増圧フェーズとその後の比較的緩
やかにブレーキ油圧を増加する緩増圧フェーズからな
る。そして、急増圧フェーズから緩増圧フェーズへの切
り換えは本例では、他のフェーズ切り換えのように制御
閾値に基づくものではなく増圧フェーズから所定時間経
過したときに切り換えるようにしている。このようにす
るには、たとえば、増圧フェーズになったときにカウン
トを開始するタイマーを設けこのタイマーがカウントア
ウトしたとき急増圧から緩増圧に切り換わるようにすれ
ばよい。
【0022】さらに、上記カスケード判定処理は、特に
アイスバーンのような低摩擦路面においては、小さな制
動圧でも車輪がロックしやすいことから、車輪のロック
状態が短時間に連続して発生するカスケードロック状態
を判定するものであり、カスケードロックの生じやすい
所定の条件を満たしたときにカスケードフラグFCAS
1にセットされるようになっている。そして、コントロ
ールユニット24は、各チャンネルごとに設定されたフ
ェーズ値に応じた制御量を設定した上で、その制御量に
従った制動圧制御信号を第1〜第3バルブユニット2
0、21、23に対してそれぞれ出力する。これによ
り、第1〜第3バルブユニット20、21、23の下流
側における前輪用分岐制動圧ライン19a、19bおよ
び後輪分岐制動圧ライン22a、22bの制動圧が、増
圧あるいは減圧したり、増圧もしくは減圧後の圧力レベ
ルに保留されたりする。上記路面摩擦係数の推定処理
は、具体的には例えば図2のフローチャートに従って次
のように行われる。コントロールユニット24は、ステ
ップS1 で各種データを読み込んだ上で、ステップS2
でABSフラグFABS が1にセットされているか否かを
判定する。つまり、ABS制御中かどうか判定するので
ある。このABSフラグFABS は、例えば上記第1〜第
3チャンネルにそれぞれ対応するロックフラグFLOK1、
LO K2、 LOK3のどれかが1にセットされたときに1に
セットされ、またブレーキスイッチ25がONからOF
F状態に切り変わったときなどには0にリセットされる
ようになっている。そして、コントロールユニット24
は、ABSフラグFAB S が1にセットされていないと判
定したときには、ステップS3 に進んで摩擦係数として
高摩擦路面を示す値にセットする。高摩擦路面における
制動では、車輪のロックあるいはスリップが生じにくい
のでABS制御を行なうまでもなく所望の制動効果が得
られることによるものである。
【0023】そして、コントロールユニット24はAB
S制御中において、所定期間内(たとえば100ms)
の車輪速の変化すなわち車輪加減速G(Gは重力加速
度)を算出する(ステップS4 )。つぎに、コントロー
ルユニット24は、ABS制御のフェーズを判断して、
増圧フェーズを示すフェーズIである場合には、現在検
出している車輪の車輪加減速の変化を算出し、この車輪
加減速の変化に応じて路面摩擦係数μを推定する(ステ
ップS5 )。この判定がYESの場合には、さらに、コ
ントロールユニット24は上記所定期間内における最大
車輪加減速MAXGと最小車輪加減速MINGとの差が所定値G
1(たとえば、0.2G〜0.3G)以下であるかどう
かを判定する(ステップS6 )。そして、この判定がY
ESであって、増圧フェーズ中の所定期間内における車
輪加減速の変化が所定値G1以下である場合には、コン
トロールユニット24は、車輪加減速に基づいて路面摩
擦係数を推定する(ステップS7 )。この推定は、図3
に示すように予め設定された表に基づいて推定される。
本例の場合には、当該車輪の車輪減速度が0.3Gより
小さいとき、路面摩擦係数は小さいとして、これに対応
した摩擦係数を与える。また、0.8G以上である場合
には、路面摩擦係数は大きいものと認定する。0.3G
より大きく、0.8Gより小さい車輪減速度が検出され
た場合には、路面摩擦係数を中程度の値に設定する。
【0024】そして、ステップS8 において、フィルタ
ー値K(K<1.0)を設定し、ステップS9 におい
て、検出された車輪速のフィルター処理を行なって疑似
車体速を算出する。前回車輪速センサ出力値×K+今回
車輪速センサ出力値×(1−K)=疑似車体速とする
(ステップS7 、S8 、S9 及びS10)。この場合K1
は比較的小さく設定してあり、前回検出車体速の影響が
極力すくなくなるように設定されている。この理由は、
車輪加減速の変動が小さくまたABS制御の増圧フェー
ズ中である場合には、得られた路面摩擦係数の推定値の
信頼度が高いと考えられるので、前回値の影響を少なく
した方がより正確に、実際の状況を反映させることがで
きるからである。また、ステップS6 において、所定期
間内の最大車輪加減速と最小車輪加減速の差が所定値G
1よりも大きい場合には、上記のフィルター値Kを比較
的大きい値K2に設定する(ステップS11)。すなわ
ち、前回の車輪速センサからの出力値を比較的大きく反
映させるように処理して、各車輪速を算出する。このよ
うに比較的大きいフィルター値Kを設定するのは、以下
の理由による。すなわち、ステップS6 において、所定
期間内の車輪加減速の差が大きいような走行状態では、
信頼性の高い正確な車輪加減速が得られる可能性が少な
くなるため、今回のルーチンの実行によって得られたセ
ンサの出力値の重みを少なくするのが適当であると考え
られるからである。
【0025】つぎに、コントロールユニット24は、上
記のようにフィルター値Kを考慮して算出した各車輪の
車輪速の中の最大車輪速を疑似車体速として採用する
(ステップS14)。そして、算出された疑似車体速の変
化すなわち傾きに応じて路面摩擦係数μを算出する。次
に、図4を参照して第1チャンネルに対するABS制御
におけるブレーキ油圧制御について説明する。減速時の
ABS非制御状態において、ブレーキペダル16の踏込
操作によってマスターシリンダ18で発生した制動圧が
徐々に増圧し、例えば図4(c)に示すように、左前輪
1の車輪速W1 の変化量、すなわち減速度DWが3Gに
達したときには、図4(a)に示すように、第1チャン
ネルにおけるロックフラグFLO K1が1にセットされ、当
該時刻ta からABS制御に移行することになる。この
制御開始直後の第1サイクルにおいては図2のフローチ
ャートのステップS2 に示すように摩擦係数値は高摩擦
路面を示す値にセットされているので、コントロールユ
ニット24は、高摩擦路面に対応した各種の制御閾値を
設定する。そして、コントロールユニット24は、上記
車輪速W1 から算出したスリップ率S、減速度DW、加
速度AWと上記各種の制御閾値とを比較する。この場
合、初期非スリップ率閾値B1 が例えば90%にセット
されているとすると、非スリップ率Sが96%を示すと
きには、コントロールユニット24は、図4(d)に示
すように、フェーズ値P1 を0から2に変更する。した
がって、制動圧は、図4(e)に示すように、増圧直後
のレベルで維持されることになる。そして、例えば上記
非スリップ率Sが90%より低下したときには、コント
ロールユニット24はフェーズ値P1 を2から3に変更
する。これにより、第1バルブユニット20のリリーフ
弁20bが所定のデューティ比に従ってON/OFFす
ることになって、図4(e)に示すように、当該時刻t
b から制動圧が所定の勾配に従って減少することになっ
て制動力が徐々に低下すると共に、それに伴って前輪1
の回転力が回復し始める。
【0026】さらに制動圧の減圧が続いて前輪1の車輪
速W1 から求めた減速度DWおよび加速度AWがそれぞ
れ0になったときには、コントロールユニット24はフ
ェーズ値P1 を3から5に変更する。したがって、図4
(e)に示すように、当該時刻tc から制動圧が減圧後
のレベルで維持されることになる。そして、フェーズV
の状態が続いてスリップ率Sが90%を超えたときに
は、コントロールユニット24は、図7(b)に示すよ
うに、継続フラグFCON1を1にセットする。これによ
り、第1チャンネルにおけるABS制御は、当該時刻t
d から第2サイクルに移行することになる。その場合
に、コントロールユニット24は、フェーズ値P1 を強
制的に1に変更するようになっている。第2サイクル以
降においては、第2図のフローチャートに示すように、
前サイクルにおける減速度DWや加速度AWなどに応じ
て適切な摩擦係数値が決定されると共に、これらの摩擦
係数値に応じた制御閾値が選択されることになるので、
走行状態に応じた厳密な制動圧の制御が行われることに
なる。なお、増圧フェーズIの最初の段階は急増圧フェ
ーズであって本例では、所定時間TPZだけ行なわれる。
【0027】
【発明の効果】上記のように、摩擦係数値の推定は、A
BS制御の進行とともに更新されるが本発明では、車輪
加減速の変動の程度に応じて推定の手法を適宜切り換え
るようにしている。すなわち、車輪加減速の変動が比較
的小さいときは、各車輪の挙動と車体の挙動とが一体的
な関係にあると見なせるので、そのまま車輪加減速を使
用して摩擦係数を推定するようにしている。これによっ
てこのような走行状態では、車体速を推定あるいは算出
することなく、車輪加減速に基づいて直接摩擦係数を推
定するので、迅速且つ的確な摩擦係数の推定を行なうこ
とができる。さらに、この場合本発明では、車輪加減速
からの摩擦係数の直接推定動作と平行して、安定状態に
ある車輪加減速に基づいて疑似車体速を算出するように
している。この場合の疑似車体速は通常の手順により疑
似車体速の算出手順と異なり、各車輪の動作そのものが
直接疑似車体速を推定する際のベースとなるので、信頼
性の高い疑似車体速を得ることができる。疑似車体速
は、上記のように摩擦係数を推定する場合のパラメータ
となるだけでなく、ABS制御における様々な制御のパ
ラメータとして使用される基本的、且つ重要なパラメー
タであるので、摩擦係数の推定と同様に迅速かつ的確に
設定することが必要となるものである。本例の上記した
手法はこの要請を満足させることができるものである。
また、車輪加減速の変動が大きく上記のような信頼性の
ある摩擦係数、及び疑似車体速の推定が不可能あるいは
困難と見込まれる状況では、図2のフローチャートのス
テップS11〜ステップS14で示すように、通常の手順に
したがって、疑似車体速、摩擦係数を推定する。すなわ
ち、比較的大きなフィルター値Kを設定するとともに、
最大車輪速に基づいて疑似車体速を推定し、疑似車体速
の変化傾向すなわち傾きに基づいて路面摩擦係数を推定
する。このように、本例によれば信頼性のある路面摩擦
係数の推定が困難な場合においても、その制約された条
件を考慮して、極力ノイズを排除しつつ的確な疑似車体
速、摩擦係数の推定を継続するようにしているので、応
答性の低下を防止することができる。このような動作
は、本発明の別の特徴を表すものである。すなわち、本
発明は車輪加減速の変動の少ない状態では、上記のよう
に信頼性のある摩擦係数を迅速に推定する手法を提供す
ることができるという側面と、車輪加減速の変動が大き
い場合であっても、摩擦係数、疑似車体速の更新を停止
することなく行い、極力その応答性を追求するという側
面を有するものである。これによって、全体としてAB
S制御の信頼性を確保することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンチスキッドブレーキ装置が装
備された車両の全体概略構成図
【図2】路面摩擦係数の推定ルーチンを示すフローチャ
ート、
【図3】該算出処理で用いるマップの説明図、
【図4】ブレーキ油圧の制御を示すタイムチャート、
【符号の説明】
1、2 前輪 3、4 後輪 20、21、23 バルブユニット 24 コントロールユニット 26〜39 車輪速センサ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両走行中の車輪の加減速度を検出する加
    減速度検出手段と、 前記車輪の加減速度に基づいて走行中の路面の摩擦係数
    を推定する摩擦係数推定手段とを備え、 前記摩擦係数推定手段は、所定時間内の前記加減速度の
    変動巾が所定値よりも小さいとき路面摩擦係数を推定す
    るように構成されたことを特徴とする車両の路面摩擦係
    数推定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、走行中の車両の車輪の
    速度を検出する車輪速検出手段と、 車両の制動効果を与えるブレーキ油圧の給排を行なう油
    圧手段と、 制動時において前記車輪速検出手段によって検出された
    車輪速に基づいて、少なくとも前記ブレーキ油圧が増加
    する増圧フェーズ、ブレーキ油圧が減少する減圧フェー
    ズを含む油圧制御サイクルでブレーキ油圧が変化するよ
    うに前記油圧手段を制御するアンチスキッドブレーキ制
    御手段と、をさらに備え、 前記摩擦係数推定手段は前記増圧フェーズにおいて路面
    摩擦係数を推定することを特徴とする車両の路面摩擦係
    数推定装置。
  3. 【請求項3】車両走行中の車輪の加減速度を検出し、 所定時間内の前記加減速度の変動巾が所定値よりも小さ
    いとき該車輪の加減速度に基づいて走行中の路面の摩擦
    係数を推定することを特徴とする路面摩擦係数推定方
    法。
  4. 【請求項4】請求項3において、走行中の車両の車輪の
    速度を検出し、 制動時において前記車輪速検出手段によって検出された
    車輪速に基づいて、少なくとも前記ブレーキ油圧が増加
    する増圧フェーズ、ブレーキ油圧が減少する減圧フェー
    ズを含む油圧制御サイクルでブレーキ油圧が変化するよ
    うにアンチスキッドブレーキ制御を行い、 前記増圧フェーズにおいて路面摩擦係数を推定する路面
    摩擦係数推定方法。
  5. 【請求項5】車両走行中の車輪の加減速度を検出する加
    減速度検出手段と、 前記車輪の加減速度、もしくは速度に基づいて走行中の
    車両の車体速を推定する車体速推定手段とを備え、 前記車体速推定手段は、所定時間内の前記加減速度の変
    動巾が所定値よりも小さいとき車両の車体速を推定する
    ように構成されたことを特徴とする車両の車体速推定装
    置。
  6. 【請求項6】請求項5において、走行中の車両の車輪の
    速度を検出する車輪速検出手段と、 車両の制動効果を与えるブレーキ油圧の給排を行なう油
    圧手段と、 制動時において前記車輪速検出手段によって検出された
    車輪速に基づいて、少なくとも前記ブレーキ油圧が増加
    する増圧フェーズ、ブレーキ油圧が減少する減圧フェー
    ズを含む油圧制御サイクルでブレーキ油圧が変化するよ
    うに前記油圧手段を制御するアンチスキッドブレーキ制
    御手段と、をさらに備え、 前記車体速推定手段は前記増圧フェーズにおいて前記車
    体速を推定することを特徴とする車両の車体速推定装
    置。
  7. 【請求項7】請求項5または6において、前記所定期間
    内の車輪の加減速度の変動巾が前記所定値以下でない場
    合には、車体速を推定するにあたり過去の推定車体速の
    重みづけを所定値以上に設定する車体速推定装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、車体速の変化に基づい
    て路面の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定方法。
  9. 【請求項9】車両走行中の車輪の加減速度を検出し、 所定時間内の前記加減速度の変動巾が所定値よりも小さ
    いとき該車輪の加減速度に基づいて走行中の車両の車体
    速を推定することを特徴とする車体速推定方法。
  10. 【請求項10】請求項9において、走行中の車両の車輪
    の速度を検出し、 制動時において前記車輪速検出手段によって検出された
    車輪速に基づいて、少なくとも前記ブレーキ油圧が増加
    する増圧フェーズ、ブレーキ油圧が減少する減圧フェー
    ズを含む油圧制御サイクルでブレーキ油圧が変化するよ
    うにアンチスキッドブレーキ制御を行い、 前記増圧フェーズにおいて車両の車体速を推定する車体
    速推定方法。
  11. 【請求項11】請求項9または10において、前記所定
    期間内の車輪の加減速度の変動巾が前記所定値以下でな
    い場合には、車体速を推定するにあたり過去の推定車体
    速の重みづけを所定値以上に設定する車体速推定方法。
  12. 【請求項12】請求項11において、車体速の変化に基
    づいて路面の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009184624A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Fuji Heavy Ind Ltd 路面摩擦係数設定装置
KR101021499B1 (ko) * 2005-12-07 2011-03-16 주식회사 만도 차량 자세제어장치의 제어방법

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