JPH07266887A - ポリアミド樹脂組成物よりなるレバー用樹脂成形品 - Google Patents

ポリアミド樹脂組成物よりなるレバー用樹脂成形品

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JPH07266887A
JPH07266887A JP5887094A JP5887094A JPH07266887A JP H07266887 A JPH07266887 A JP H07266887A JP 5887094 A JP5887094 A JP 5887094A JP 5887094 A JP5887094 A JP 5887094A JP H07266887 A JPH07266887 A JP H07266887A
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JP
Japan
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resin
lever
nylon
pts
molded product
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Application number
JP5887094A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Sueyasu
信行 末安
Kiyoaki Nishijima
清明 西嶋
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車のドアチェック装置等摺動部のグリスを
不要とし、さらに作動フィーリングを良好にするため
に、レバーを耐久性、耐摩耗性、耐熱性に優れた樹脂成
型品で構成する。 【構成】ポリアミド樹脂組成物よりなるレバー用樹脂成
型品であり、当該ポリアミド樹脂組成物がナイロン46
樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂及びにポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂よりなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のドアチェック装
置等摺動部を有するレバー用樹脂成形品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車のドアには、ドアの開度を
段階的に係止するためのドアチェック装置が設けられて
いる。このドアチェック装置は、実公昭58−1852
9号、実公昭59−8886号などの公報に開示されて
いるように、車体のピラーに摺動自在に保持されるレバ
ーと、ドアの一部に固定されてレバーが貫通され、レバ
ーの上下両表面と摺接する保持部とから構成される。レ
バーの上下両表面には、ドアの半開位置及び全開位置に
応じた係止部が形成され、保持部の摺動が係止されるこ
とでドアの開度をその位置で係止している。
【0003】上記した従来のドアチェックレバーは金属
材料から形成されており、保持部との摺動部分にはグリ
スを散布する必要があった。そのためドアが開いたとき
にはグリスの付着したレバーが表出して見栄えが悪く、
ごみや埃が付着したり、周囲がグリスで汚れるという不
具合があった。また、グリスが不足した場合などには、
作動フィーリングが悪くなり、異常音が発生する場合も
あった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】以上のような欠点を
解消するためには、グリスを不要とすることが考えら
れ、それにはレバーを樹脂化することが考えられる。こ
のようなレバーを樹脂化する試みは、特公平5−653
28号、特開平5−263560号などの公報に開示さ
れているが、作動の耐久性、対摩耗性、耐熱性等のドア
チェックレバーに要求される基本特性が不十分であっ
た。本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであ
り、従来の金属品と同等の性能を持つ樹脂製のレバーを
製造することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究検討した結果ついに本発明を
完成するに到った。
【0006】すなわち、本発明は、ナイロン46樹脂
(A)99〜70重量部と超高分子量ポリエチレン粉末
(B)1〜30重量部との合計100重量部に対して、
ポリテトラフルオロエチレン樹脂(C)0.5〜10重
量部を溶融混練して得られるポリアミド樹脂組成物より
なるレバー用樹脂成形品である。
【0007】以下本発明を詳述する。
【0008】本発明に用いられる(A)成分のナイロン
46樹脂とは、酸成分としてアジピン酸またはその機能
誘導体を用い、アミン成分としてテトラメチレンジアミ
ンまたはその機能誘導体を用いて縮合反応より得られる
ポリアミドを主たる対象とするが、そのアジピン酸成分
またはテトラメチレンジアミン成分の一部を他の共重合
体成分で置き換えたものでもよい。
【0009】ナイロン46樹脂の好ましい態様は特開昭
56−149430号公報及び特開昭56−14943
1号公報に記載されている。
【0010】本発明で用いられるナイロン46樹脂は、
m−クレゾールを用い35℃で測定したときの極限粘度
数が0.80〜1.90、更には0.90〜1.50の
範囲にあることが望ましい。
【0011】1.90を超える極限粘度数のナイロン4
6樹脂を用いた場合には成形の際における流動性が悪
く、得られる成形品の外観の光沢が失われるのみなら
ず、その機械的特性、熱特性のバラツキが大きくなるた
め好ましくない。一方、0.80よりも低い極限粘度数
では、成形品の機械的強度が小さくなる欠点を生ずる。
【0012】本発明に用いる超高分子量ポリエチレン
(以下UHPEと略す)とは、エチレンの単独重合体も
しくはエチレンと少量の他のα−オレフィン、例えばプ
ロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、
4−メチル−1−ペンテンなどとの共重合体であって、
135℃デカリン溶媒中の極限粘度数[η]が10dl
/g以上、好ましくは15ないし30dl/gの範囲の
ものである。[η]が10dl/g未満のものは、分子
量が低く、耐摩耗性の改良効果が小さい。
【0013】本発明に用いる超高分子量ポリエチレン粉
末(B)はその粒子径及び形状が特定のものである。す
なわち、その粒子径は、100メッシュ篩を実質上全量
通過し、かつ350メッシュ篩を少なくとも20重量%
以上、好ましくは50重量%以上通過し、平均粒径が8
0μm以下、好ましくは3ないし60μm、さらに好ま
しくは3ないし40μmの範囲にあるものでなければな
らない。100メッシュ篩に残存するような粒径の大き
い粉末が存在すると、前記ナイロン46樹脂(A)と溶
融混練しても、該粉末が大粒径のままで大きな海島構造
となり、分散状態が悪く、耐衝撃性や機械的特性が劣る
ので好ましくない。
【0014】また本発明に用いる超高分子量ポリエチレ
ン粉末(B)は、350メッシュ篩を通過する成分が少
なくとも20重量%以上あり、かつ、平均粒径が前記範
囲にあるので、ナイロン46樹脂(A)への分散性が良
好で、耐摩耗性、耐衝撃性、機械的特性に優れる組成物
が得られる。平均粒径が80μmを超えるものは、分散
性に劣り、上記性質が改善されない。一方、平均粒子径
の下限は特に限定はされないが、3μm未満のような微
粉では、嵩比重が低いこともあって、粉末の取扱いが難
しく、ナイロン46樹脂(A)と均一に混合することが
困難な場合がある。
【0015】本発明に用いる超高分子量ポリエチレン粉
末(B)の形状は特に限定はされず、球状、扁平球状、
あるいは小球が会合した扇状のもの等あらゆる形状のも
のが使用できる。
【0016】また本発明に用いる超高分子量ポリエチレ
ン粉末(B)またはその一部に、酸、エステル、アミ
ド、酸無水物、エポキシド基の少なくとも1つの極性基
を導入して変性しておくと、ナイロン46樹脂(A)と
の親和性が改良されて、さらに機械的特性が改善される
ので好ましい。このような極性基を導入する方法として
は、極性基を有するグラフトモノマーを超高分子量ポリ
エチレン粉末にグラフト共重合する変性方法が採用され
る。
【0017】本発明に用いる(C)成分のポリテトラフ
ルオロエチレン樹脂(以下PTFEと略す)の形状は特
に限定されないが、溶融混練の容易さから粉末状である
ことが好ましい。また摺動特性を損なわない限りパーフ
ルオロアルキルビニルエーテルなどのモノマーを少量共
重合することも可能である。
【0018】ポリテトラフルオロエチレン(C)の配合
量は、ナイロン46樹脂(A)と超高分子量ポリエチレ
ン粉末(B)の合計量100重量部に対して、0.5〜
10重量部が好ましい。これより少ないと摺動性の向上
の効果が充分に発現されず、一方、これより多いと機械
的強度の低下が著しい。
【0019】本発明のポリアミド樹脂組成物には、必要
に応じて顔料その他の配合剤をその発現量添加してもよ
い。このような配合剤としては、熱安定剤、酸化防止
剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤
などが挙げられる。
【0020】本発明の樹脂組成物を得るには公知の配合
方法を用いることができる。
【0021】通常これらの配合成分はより均一に分散さ
せることが好ましく、その全部または一部を同時にある
いは別々に、例えばブレンダー、ニーダー、ロール、押
出機等の混合機で混合し均質化させる方法や混合部分の
一部を同時にあるいは別々に例えばブレンダー、ニーダ
ー、ロール、押出機等で混合し、更に残りの成分をこれ
らの混合機あるいは押出機で混合し、均質化させる方法
を用いることができる。さらに予めドライブレンドされ
た組成物を加熱した押出機で溶融混練して均質化したあ
と針金状に押出し、次いで所望の長さに切断して粒状化
する方法がある。
【0022】このようにして造られた成形用組成物は、
通常充分乾燥された状態に保たれて成形機ホッパー内に
投入され射出成形等の成形に供される。更にまた、組成
物の構成原料をドライブレンドして直接成形機ホッパー
内に投入し成形機中で溶融混練することも可能である。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述する。
【0024】ナイロン46樹脂(STANYL、オラン
ダ国DSM社製)、数平均分子量約200万の超高分子
量ポリエチレン(ミペロンXM−220、三井石油化学
社製)、ポリテトラフルオロエチレン粉末(サンフロン
SG−1000、三幸商事社製)を表の配合組成でベン
ト付二軸押出機(日本製鋼所製、TEX44)にて28
0〜310℃で押出し、ペレットを得た。またポリアミ
ドはいずれも配合に先立ち110℃、10Torrの減
圧下で8時間以上乾燥し、水分を0.1%以下とした。
【0025】成形条件、成形品形状および実施例中の各
種特性の測定は下記の方法にしたがった。 (1)成形条件 成形機:東芝 IS75E シリンダー温度:280〜300℃ 金型温度:120℃ (2)機械的特性 引張強度:ASTM D638に準拠した。 曲げ試験:ASTM D790に準拠した。 (3)摺動試験 JIS K 7218(a)法に準拠、対鋼材(S45
C) 比摩耗量及びに動摩擦係数は摺動条件を v=15cm/sec, p
=40kgf, t=1800secとして求めた。
【0026】[比較例1〜4、実施例1〜2]比較例1
にナイロン46樹脂のみの機械的特性と摺動特性を示
す。
【0027】比較例2〜4はナイロン46樹脂にUHP
E粉末を3〜10重量%添加したものである。UHPE
を添加すると比摩耗量、動摩擦係数ともに減少し摺動特
性は向上するが、UHPEの添加量を増やしてもその摺
動特性はあまり向上せず、UHPEのみの添加によるナ
イロン46樹脂の摺動特性の向上には限界があることを
示している。
【0028】実施例1〜2はナイロン46樹脂にUHP
EとPTFEを添加したものであり、比摩耗量、動摩擦
係数ともに著しく小さく、極めて優れた摺動特性を示し
た。
【0029】これらの結果を纒めて表1に示す。
【0030】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイロン46樹脂(A)99〜70重量
    部と超高分子量ポリエチレン粉末(B)1〜30重量部
    との合計100重量部に対して、ポリテトラフルオロエ
    チレン樹脂(C)0.5〜10重量部を溶融混練して得
    られるポリアミド樹脂組成物よりなるレバー用樹脂成形
    品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された超高分子量ポリエ
    チレンが135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度
    [η]が10dl/g以上で、100メッシュ篩を事実
    上全量通過し、かつ350メッシュ篩を少なくとも20
    重量%以上通過し、平均粒径が80μm以下の粉末であ
    ることを特徴とするレバー用樹脂成型品。
JP5887094A 1994-03-29 1994-03-29 ポリアミド樹脂組成物よりなるレバー用樹脂成形品 Pending JPH07266887A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7521500B2 (en) 2004-11-24 2009-04-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Sliding parts

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7521500B2 (en) 2004-11-24 2009-04-21 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Sliding parts

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