JPH07265043A - シートたばこ刻みの製造方法及びその製造機 - Google Patents

シートたばこ刻みの製造方法及びその製造機

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JPH07265043A
JPH07265043A JP6102694A JP6102694A JPH07265043A JP H07265043 A JPH07265043 A JP H07265043A JP 6102694 A JP6102694 A JP 6102694A JP 6102694 A JP6102694 A JP 6102694A JP H07265043 A JPH07265043 A JP H07265043A
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cutting
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徳男 古谷
Masanaga Honma
正祥 本間
Masaaki Kobayashi
正明 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐破砕性及び膨嵩性に優れたシートたばこ刻
みを製造可能とする。 【構成】 シートたばこ刻みの製造方法は、圧延成形さ
れたシートたばこSをスリッタ6により、その縦方向に
裁断して紐たばこShの列を形成し、これら紐たばこSh
の列を集束裁断機8により、その横方向に裁断してシー
トたばこ刻みSkを形成し、これらシートたばこ刻みSk
は、他のたばこ原料と最終的にブレンド可能な大きさを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シガレット中の刻み
たばこの1つであるシートたばこ刻みの製造方法及びそ
の製造機に関する。
【0002】
【従来の技術】シガレット中の刻みたばこには、たばこ
の葉や中骨を裁刻した刻み、膨化処理した刻み、シート
たばこを裁刻した刻みが含まれている。シートたばこ
は、たばこの葉や中骨の裁刻時に発生するたばこ屑や、
シガレット製造時に発生するたばこ屑を回収し、これら
に結合剤、補強材及び保湿剤などを加えて混練し、これ
を圧延成形して得られる。
【0003】圧延成形されたシートたばこは、名刺大程
度の大きさのシートたばこ片に裁断された後、このシー
トたばこ片はたばこの葉とともに更にランダムに裁刻さ
れて、シートたばこ刻みとなり、シガレットの製造に再
使用される。シートたばこ刻みがシガレット中の刻みた
ばこの一部として使用されると、たばこ原料の消費量が
少なくなり、シガレットの製造コストを抑えることがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シートたば
こ刻みは、上述したように本来の目的がたばこ原料の消
費量を抑制することにあるから、その破砕強度は大きい
方が望ましい。即ち、シートたばこ刻みの強度が不足し
ていると、シートたばこ刻みは、シガレットの製造工程
中に破砕され易くなり、その膨嵩性が低下してしまう。
【0005】しかしながら、最近、個々のシートたばこ
刻みの強度にばらつきがあることが確認され、それ故、
その強度が均一に向上したシートたばこ刻みが望まれて
いる。この発明は、上述した事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、強度を均一にして高
め、その膨嵩性を向上したシートたばこ刻みの製造方法
及びその製造装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のシートたばこ
刻みの製造方法は、圧延成形機から繰り出されたシート
たばこを繰出し方向に平行にして裁断し、紐たばこの列
を形成する縦裁断工程と、紐たばこの個々の列を所定の
間隔を存して裁断し、他のたばこ原料との最終のブレン
ドに使用し得るシートたばこ刻みを形成する横裁断工程
とを備えている。
【0007】この発明の製造方法は、圧延成形された直
後のシートたばこに波状のしわを付与するしわ付け工程
を更に含むことができる。縦裁断工程及び横裁断工程に
関して具体的には、縦裁断工程では、シートたばこが、
0.6から1.2mmの幅を有する紐たばこの列に裁断さ
れ、前記横裁断工程では、個々の紐たばこが10から6
0mmの長さを有したシートたばこ刻みに裁断される。
【0008】この発明のシートたばこ刻みの製造機は、
圧延成形機から繰り出されたシートたばこを繰出し方向
に平行にして裁断し、紐たばこの列を形成する縦裁断装
置と、紐たばこの個々の列を所定の間隔を存して裁断
し、他のたばこ原料との最終のブレンドに使用し得るシ
ートたばこ刻みを形成する横裁断装置と備えている。
【0009】
【作用】上述したシートたばこの製造方法及び製造機に
よれば、圧延成形されたシートたばこは、その繰出し方
向でみて、縦方向及び横方向に順次裁断されて、シガレ
ットの刻みたばことして最終的に利用可能なシートたば
こ刻みに形成され、個々のシートたばこ刻みは、その幅
が0.6から1.2mmで、その長さは10から60mmと
なっている。
【0010】シートたばこにしわが付与されていると、
シートたばこ刻みはその厚みが実質的に増加する。
【0011】
【実施例】図1を参照すると、シートたばこ刻みの製造
システムの一部が概略的に示されており、この製造シス
テムは、図1みて左側から成形機2、乾燥機4、スリッ
タ6及び集束裁断機8からなっている。成形機2にはシ
ートたばこの原料が供給されるが、このシートたばこの
原料は、配合機にて、前述したたばこ屑に結合剤、補強
材、保湿剤、耐水化剤を混合して潤粉粒物に造粒し、こ
の湿潤粉粒物を供給機を介して混練機に供給し、この混
練機にて混練して得られる。
【0012】ここで、結合剤としては、カルボキシメチ
ルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、
スターチ、アルギン酸ナトリウムなどを用いることがで
き、その含量は、たばこ屑を100重量部として通常1
ないし15重量部、好ましくは3ないし10重量部であ
る。補強材としては例えばパルプの解繊品、保湿剤とし
て例えばプロピレングリコールとコーンシロップとの混
合物(配合比は例えば重量基準で1:2)、耐水化剤と
ししては例えばグリオキザールを挙げることができる。
【0013】湿潤粉粒物には、適度な水分含量にするた
めに水が加えられており、湿潤粉粒物中のたばこ屑の含
量は、水を添加する前の粉粒物の全重量を基準として通
常75ないし95%、好ましくは85ないし90%であ
る。成形機2に供給された湿潤粉粒物は、シート状に圧
延成形され、シートたばことして排出される。
【0014】図2に成形機2の一部が示されているよう
に、成形機2は所定のギャップを存して配置された一対
の圧延ローラ10,12を備えており、これらローラは
互いに逆向きに回転される。一方の圧延ローラ10は他
方の圧延ローラ12によりも高速で回転され、これらロ
ーラの周速比は1.3:1に設定されている。また、こ
のとき、高速側の圧延ローラ10の周速は例えば240
m/minである。
【0015】成形機2にて圧延されたシートたばこS
は、ローラの周速差から高速側の圧延ローラ10に付着
することになるが、この付着したシートたばこSはスク
レーパ14により剥がされ、前述した乾燥機4に向けて
移送される。スクレーパ14には、例えば特公昭64−
39号公報に開示されたものと同様なスクレーパを使用
でき、図3にはその先端部が拡大して示されている。ス
クレーパ14の尖端部は楔形をなし、その下面には尖端
から所定の距離を存して突起16が形成されている。ス
クレーパ14の尖端から突起16までの距離Dは、2な
いし5mm、好ましくは約3.5mm、突起16の高さH
は、0.5ないし1.5mm、好ましくは約1.0mm、そ
して、スクレーパ14の楔面と突起16の端面とのなす
角度θは70゜以上90゜未満である。更に、スクレー
パ14の尖端と圧延ローラ10の間の接点において、圧
延ローラ10の接線とスクレーパ14の楔面とのなす角
度α(図2参照)は、70゜以下、好ましくは40゜に
設定されている。
【0016】圧延ローラ10に上述したスクレーパ14
が備えられていると、その尖端により剥離されたシート
たばこSが突起16に接触することにより、シートたば
こSに図4に示すような波形のしわが付与される。ここ
で、シートたばこSのしわの振幅A、そのピッチPはそ
れぞれ約1mm,約2mmとなり、また、シートたばこS自
体の厚さは約0.1mmである。
【0017】なお、前述した距離D、高さH、角度θ,
αがその範囲から外れると、図4に示すように波状のし
わをシートたばこSに安定して付与することができな
い。成形機2から乾燥機4に移送されたシートたばこS
は、乾燥機4内をメッシュコンベア(図示しない)によ
り搬送される。この搬送過程において、シートたばこS
はヒータ又は熱風により乾燥され、その水分が11%に
調湿される。
【0018】乾燥処理されたシートたばこSは、次に、
スリッタ6及び集束裁断機8に向けて、図示しないサク
ションコンベアにより移送される。図5には、これらス
リッタ6及び集束裁断機8の主要部が示されている。ス
リッタ6は上下一対の裁断ローラ18を備えており、こ
れら裁断ローラ18は、シートたばこSを横断するよう
にして延びている。各裁断ローラ18の外周面は多数の
丸ナイフからなっており、これら丸ナイフは裁断ローラ
18の軸線方向に所定の間隔を存して配置されている。
これら丸ナイフの刃先のピッチは、例えば0.6から
1.2mm、好ましくは、たばこの葉から得られる刻みの
幅とほぼ同様な0.8から0.9mmの範囲にあり、この
実施例の場合には0.8mmに設定されている。
【0019】一方の裁断ローラ18の丸ナイフは他方の
裁断ローラ18の対応する丸ナイフに対し、その刃先同
士が摺り合いながら互いに逆向きに回転されている。従
って、成形機2にて圧延成形されたシートたばこSがス
リッタ6を通過すると、シートたばこSは、その移送方
向でみて縦方向に平行に裁断され、多数の紐たばこSh
の列に形成される。
【0020】図5には、シートたばこSの縦裁断が明瞭
に示されていないが、図6を参照すると、圧延成形され
たシートたばこSが乾燥処理を受けた後、紐たばこSh
の列に形成される様子が明瞭に示されている。ここで、
各紐たばこShの幅Bは、前述した裁断ローラ18にお
ける丸ナイフのピッチ、即ち、0.8mmとなる。ここ
で、シートたばこSの縦裁断の方向は、前述した成形機
2の一対の圧延ロール10,12間を通過する湿潤粉粒
物の流れ方向に一致されている。
【0021】スリッタ6の前方に配置されている集束裁
断機8には、例えば実公昭56−1176号公報に開示
されているタイプの裁断機を使用でき、この集束裁断機
8は、回転されるロータリドラム20を備え、このロー
タリドラム20の外周には複数の回転刃22が突出して
取付けられている。図5には1枚の回転刃22のみが示
されている。各回転刃22は、ロータリドラム20の軸
線方向に延び、その周方向に等間隔を存して配置されて
いる。
【0022】一方、ロータリドラム20の周面近傍には
スリッタ6側に位置して、回転刃22と協働して、紐た
ばこShの列を裁断する固定刃24が配置されている。
この固定刃24もまた、ロータリドラム20の軸線方向
に延び、図示しないフレームに固定されている。紐たば
こShの列がロータリドラム20に到達すると、これら
紐たばこShは、回転刃22の回転と固定24とによ
り、その長手方向に所定の間隔を存して横方向に裁断さ
れ、個々のシートたばこ刻みSkに形成される。
【0023】形成されたシートたばこ刻みSkは、集束
裁断機8の下方に配置されているサクションコンベア2
6に受け取られ、図示しない梱包機に向けて搬送され
る。図6を参照すると、各紐たばこShが横方向に裁断
され、個々のシートたばこ刻みSkとなる様子が示され
ており、その拡大断面が図7に示されている。ここで、
個々のシートたばこ刻みSkの長さLは、10から60m
m、好ましくは20ないし30mmに設定されている。
【0024】図8に示されているように、梱包されたシ
ートたばこ刻みSkは、この後、他のたばこ原料、即
ち、ブレンドされたたばこの葉の裁刻により得られる刻
みや、中骨を裁刻して得られる刻み、更に、膨化刻みと
ともに最終的にブレンドされ、これにより、シガレット
に充填されるべき刻みたばこが得られる。図9を参照す
ると、前記スリッタ6でのシートたばこSの裁断方向、
また、その長さをそれぞれ異ならして得たシートたばこ
刻みSkに耐破砕性試験を行った場合の試験結果が棒グ
ラフで示されている。
【0025】図9中、左から3本の棒は、シートたばこ
刻みの長さがそれぞれ10mmで、スリッタ6での裁断方
向を横、斜め及び縦にした試料の場合を示し、各棒中の
斜線の部分が試験結果を示している。即ち、耐破砕性試
験を受けた後の各試料の平均長さが斜線で示されてい
る。ここで、裁断方向が横とは、シートたばこSをその
移送方向に対し直角方向に裁断して紐たばこの列を形成
した場合であり、裁断方向が斜めとは移送方向に対し斜
めに裁断して紐たばこの列を形成した場合である。な
お、裁断方向が縦とは、この発明の上述した製造方法に
より製造した場合である。
【0026】図9中残りの3本ずつの棒は、シートたば
こ刻みの長さが20mm、また、30mmの場合をそれぞれ
示している。図9から明らかように、この発明の製造方
法により製造されたシートたばこ刻みSkは、その長さ
に拘わらず、他の製造方法により得られたものに比べ
て、耐破砕性が高いことが分かる。
【0027】図10には、耐破砕性試験に使用された試
験装置28が概略的に示されている。この試験装置28
は円筒形のハウジング30を備え、このハウジング30
は垂直に配置されている。ハウジング30はその外周面
に、試料の入口32及び出口34をそれぞれを有してお
り、これらはハウジング30の直径方向に離間してい
る。
【0028】ハウジング30内には、固定円盤36及び
回転円盤38が収容されており、こら円盤は上下に対向
している。回転円盤38の軸は、ハウジング30の下方
に突出し、図示しないモータに連結されている。回転円
盤38の上面からは、複数のピン40が突出されてお
り、これらピン40は、外側及び内側の2重の同心円上
に等間隔を存して配置されている。一方、固定円盤36
の下面からもピン42が突出されており、これらピン4
2は、回転円盤38側のピン40と噛み合うようにして
外側及び内側の同心円上に等間隔を存して配置されてい
る。
【0029】耐破砕性試験は、試験装置28の回転円盤
38を3000rpmで回転させ、この状態で、ハウジン
グ30の入口32からシートたばこ刻み、即ち、試料を
投入する。投入された試料は、ハウジング30内に一定
時間だけ滞留している間、回転円盤38により回転され
るピン40と固定円盤36側のピン42との相互作用に
より、所定の破砕作用を受け、ハウジング30の出口3
4から排出される。
【0030】この後、排出された個々の試料の長さが測
定され、その平均長さをが算出される。上述した耐破砕
性試験を上述した各種の試料について順次行うことによ
り、図9に示した試験結果が得られる。次に、図11に
は、上述した試料の膨嵩性を測定する試験装置が示され
ている。この試験装置は、試験台44上に置かれた筒状
の試料容器46と、この試料容器46内の試料に向けて
降下し、この試料を圧縮する円形の加圧板48と、加圧
板48による試料の圧縮応力を検出する荷重検出器50
と、試料の圧縮高さCH(試料容器46の底面から加圧
板48間での距離)を検出するストローク検出器52と
からなっている。
【0031】上述した試験装置にて試料の試験を行うに
先立ち、試料は、22℃,60%RHの調和室に96時間
置かれ、その水分が平衡状態に達した試料が試験に使用
される。試験装置による膨嵩性試験は、以下のようにし
て行われる。先ず、試料容器46に一定の重量の試料を
均一に入れ、この試料を加圧板48を降下させながら圧
縮する。試料の応力が設定応力(例えば250g/cm2)
に達すると、試料の圧縮を停止し、その時点の試料の圧
縮高さCHが検出され、この圧縮高さCHと設定応力と
の関係を示すレオロジー特性から、その試料の膨嵩性が
算出される。ここで、膨嵩性の単位は、g/cm3である。
【0032】各種の試料について膨嵩性試験を行い、そ
の膨嵩性を膨嵩値に換算して表した試験結果が図12に
示されている。ここで、膨嵩値とは、シートたばこ刻み
を一定の割合だけ含んだ刻みたばこの単位重量あたりに
生産可能なシガレットの本数で表される。図12から明
らかなように、この発明の製造方法により得られるシー
トたばこ刻みSk(縦)は、その長さに拘わらず、他の
製造方法により得られるシートたばこ(斜め、横)に比
べて、刻みたばこの膨嵩値を向上させている。
【0033】現行のシートたばこ刻みは、前述したよう
にシートたばこ片を更にランダムに裁刻して得られるか
ら、その膨嵩値は「斜」で示される特性を示すものと考
えられる。また、現行のシートたばこ刻みは、その長さ
を約10mmとした場合、図12の膨嵩値のグラムから明
らかなように本発明のシート刻みたばこSkの膨嵩値の
向上率は、次式で算出することができ、その算出結果は
約6%である。
【0034】向上率(%)=((B1−B2)/B2)・
100 ここで、B1は、本発明の「縦」で示される10mmのシ
ートたばこ刻みの膨嵩値、B2は、「斜」で示される1
0mmのシートたばこ刻みの膨嵩値を示している。上述し
たように、この発明の製造方法により得られたシートた
ばこ刻みSkは、他の製造方法により得られシートたば
こ刻みに比べて、その耐破砕性及び膨嵩値にともに優れ
ていることが分かる。
【0035】この点について考察すると、圧延成形され
たシートたばこSの引張り強度は、一対の圧延ロールか
らの繰出し方向の方が、繰出し方向と交差する方向に比
べて高いことが分かった。それ故、この発明の製造方法
により得れらるシートたばこ刻み、つまり、シートたば
こSをその縦方向に裁断して紐たばこShの列を形成
し、そして、これら紐たばこShを横方向に裁断して得
たシートたばこ刻みSkであれば、その物性特性によ
り、その耐破砕性が均一に向上し、また、その膨嵩値も
向上することになる。
【0036】図12を参照すれば、この発明のシートた
ばこ刻みは、その長さが10から60mmの全ての範囲
で、その膨嵩値に優れるが、その長さが長くなり過ぎる
と、シガレット製造機での巻紙による刻みたばこの巻上
不良を起こし易くなるので、その長さは20から30mm
が最も好ましいものとなる。この発明は、上述した一実
施例に制約されるものではなく種々の変形が可能であ
る。例えば、この発明の製造方法は、図13に示す製造
システムによっても実施可能である。この製造システム
は、スリッタ6の下流側に傾斜した回動コンベア54を
備えており、この回動コンベア54はその上端を中心と
して、シートたばこS、即ち、紐たばこ列の進行方向前
後に回動され、その下方のコンベア56上にて、紐たば
こ列を折り畳む。折り畳まれた紐たばこ列は、コンベア
56の終端に配置された第2スリッタ58により横方向
に裁断されて、シートたばこ刻みとなり、コンベア26
上に供給される。第2スリッタ36は、第1スリッタ6
と同様な構成のものであるが、その丸ナイフ間のピッチ
は、20から30mmに設定されている。
【0037】また、成形機2に供給される湿潤粉粒物
は、一旦、圧延成形されたシートを破砕して得たもので
あってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のシート
たばこ刻みの製造方法及びその製造機によれば、圧延成
形されたシートたばこを先ず、その縦方向に裁断して紐
たばこ列とした後、この紐たばこ列を横方向に裁断し
て、他のたばこ原料との最終のブレンドに使用し得るシ
ートたばこ刻みを形成するようにしたから、個々のシー
トたばこ刻みの耐破砕性を均一に向上でき、その膨嵩性
を向上できる。しかも、シートたばこには波状のしわが
付与されているから、シートたばこ刻みのしわは、その
膨嵩性を更に向上させることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シートたばこ刻みの製造システムの一部を示し
た概略図である。
【図2】製造システムの成形機の一部を示した概略図で
ある。
【図3】図2の成形機のスクレーパの尖端部を拡大した
図である。
【図4】図2の成形機にて、圧延成形されたしわ付きシ
ートたばこの一部の断面図である。
【図5】図1の製造システムのスリッタ及び集束裁断機
を示した概略斜視図である。
【図6】シートたばこからシートたばこ刻みが得られる
様子を示した図である。
【図7】1つのシートたばこ刻みの断面図である。
【図8】シガレットの製造に使用される刻みたばこの製
造工程を概略的に示した図である。
【図9】各種のシートたばこ刻み(試料)の耐破砕性を
示したグラフである。
【図10】耐破砕性試験装置を示した概略図である。
【図11】シートたばこ刻みの膨嵩性試験装置を示した
概略図である。
【図12】各種シートたばこ刻みに関する膨嵩値を示し
たグラフである。
【図13】製造システムの変形例を示した概略斜視図で
ある。
【符号の説明】
2 成形機 4 乾燥機 6 スリッタ 8 集束裁断機 10,12 圧延ローラ 14 スクレーパ 58 第2スリッタ S シートたばこ Sh 紐たばこ Sk シートたばこ刻み

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延成形機から繰り出されたシートたば
    こを繰出し方向に平行にして裁断し、紐たばこの列を形
    成する縦裁断工程と、 紐たばこの個々の列を所定の間隔を存して裁断し、他の
    たばこ原料との最終のブレンドに使用し得るシートたば
    こ刻みを形成する横裁断工程とを具備したことを特徴と
    するシートたばこ刻みの製造方法。
  2. 【請求項2】 圧延成形された直後のシートたばこに波
    状のしわを付与するしわ付け工程を更に含むことを特徴
    とする請求項1のシートたばこ刻みの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記縦裁断工程は、シートたばこを0.
    6から1.2mmの幅を有する紐たばこの列に裁断し、前
    記横裁断工程は、個々の紐たばこを10から60mmの長
    さを有したシートたばこ刻みに裁断することを特徴とす
    る請求項2のシートたばこ刻みの製造方法。
  4. 【請求項4】 圧延成形機から繰り出されたシートたば
    こを繰出し方向に平行にして裁断し、紐たばこの列を形
    成する縦裁断装置と、 紐たばこの個々の列を所定の間隔を存して裁断し、他の
    たばこ原料との最終のブレンドに使用し得るシートたば
    こ刻みを形成する横裁断装置とを具備したことを特徴と
    するシートたばこ刻みの製造機。
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