JPH07264713A - 電気自動車駆動用交流電動機 - Google Patents
電気自動車駆動用交流電動機Info
- Publication number
- JPH07264713A JPH07264713A JP6071348A JP7134894A JPH07264713A JP H07264713 A JPH07264713 A JP H07264713A JP 6071348 A JP6071348 A JP 6071348A JP 7134894 A JP7134894 A JP 7134894A JP H07264713 A JPH07264713 A JP H07264713A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- motor
- axis
- rotation speed
- voltage
- current component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Control Of Ac Motors In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンジン自動車や誘導電動機式電気自動車と
同等のトルク−速度特性を得る。弱界磁運転を可能に
し、電動機電流を増加させずに小形軽量化、低価格化、
高効率化を図る。 【構成】 永久磁石形同期電動機の回転数零から第1の
回転数N1までの領域では電動機電流のうちd軸電流成
分を零とし、q軸電流成分を所要トルクに応じて制御す
ると共に電動機電圧を回転数に応じ可変として定トルク
運転する。N1から第2の回転数N2までの領域では、q
軸電流成分を所要トルクに応じて制御し、d軸電流成分
を電動機電圧の最大値、電動機誘起電圧、d軸,q軸リ
アクタンス成分等に基づき制御すると共に電動機電圧を
最大値かつ一定に制御して定出力運転する。また、N1
におけるd軸,q軸リアクタンス成分を所定範囲の値に
制御する。
同等のトルク−速度特性を得る。弱界磁運転を可能に
し、電動機電流を増加させずに小形軽量化、低価格化、
高効率化を図る。 【構成】 永久磁石形同期電動機の回転数零から第1の
回転数N1までの領域では電動機電流のうちd軸電流成
分を零とし、q軸電流成分を所要トルクに応じて制御す
ると共に電動機電圧を回転数に応じ可変として定トルク
運転する。N1から第2の回転数N2までの領域では、q
軸電流成分を所要トルクに応じて制御し、d軸電流成分
を電動機電圧の最大値、電動機誘起電圧、d軸,q軸リ
アクタンス成分等に基づき制御すると共に電動機電圧を
最大値かつ一定に制御して定出力運転する。また、N1
におけるd軸,q軸リアクタンス成分を所定範囲の値に
制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電池を電源とし、イン
バータを介して駆動される電気自動車駆動用交流電動機
に関する。
バータを介して駆動される電気自動車駆動用交流電動機
に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、電池を電源とし、インバータを
介して交流電動機により車輪を駆動する電気自動車の公
知のパワートレインを示している。図において、1は電
池であり、単位電池10を必要個数直列接続して構成さ
れている。4はインバータであり、駆動用交流電動機5
を駆動する。3は保護ヒューズであり、必要に応じて用
いられる。2は主スイッチであり、電池1とインバータ
4とを電気的に接続し、または切離すためのものであ
る。交流電動機5の軸は減速機6を介して差動装置7に
連結され、車輪81,82を駆動する。交流電動機5と
しては価格、性能、保守性の点で優れている誘導電動機
が多く用いられている。
介して交流電動機により車輪を駆動する電気自動車の公
知のパワートレインを示している。図において、1は電
池であり、単位電池10を必要個数直列接続して構成さ
れている。4はインバータであり、駆動用交流電動機5
を駆動する。3は保護ヒューズであり、必要に応じて用
いられる。2は主スイッチであり、電池1とインバータ
4とを電気的に接続し、または切離すためのものであ
る。交流電動機5の軸は減速機6を介して差動装置7に
連結され、車輪81,82を駆動する。交流電動機5と
しては価格、性能、保守性の点で優れている誘導電動機
が多く用いられている。
【0003】さて、電気自動車はエンジン自動車のそれ
とほぼ同じ性能が要求される。ここで、交流電動機のト
ルク−回転数特性の一例を図5に示す。この図は、回転
数0〜N1まではトルク一定であり、N1より高速では出
力一定となる特性である。同図において、はアクセル
ペダル踏込量が最大の場合、は最小、はその中間の
場合の特性を示している。
とほぼ同じ性能が要求される。ここで、交流電動機のト
ルク−回転数特性の一例を図5に示す。この図は、回転
数0〜N1まではトルク一定であり、N1より高速では出
力一定となる特性である。同図において、はアクセル
ペダル踏込量が最大の場合、は最小、はその中間の
場合の特性を示している。
【0004】電気自動車の重要な評価項目の一つにシス
テム効率がある。これはエンジン自動車の燃費に相当す
るものである。このシステム効率の大小は電気自動車の
一充電走行距離に大きく影響する。電気自動車の場合で
もエンジン自動車と同様に、ほぼ定速走行では電動機出
力は小さく加速時の最大出力の数分の1となる。しかも
このような運転時間が多い。従って、電気自動車のシス
テム効率を高めることは、低出力範囲での効率をいかに
高めるかに帰結する。ここで、システム効率を左右する
主回路機器としては、駆動用交流電動機とインバータと
がある。
テム効率がある。これはエンジン自動車の燃費に相当す
るものである。このシステム効率の大小は電気自動車の
一充電走行距離に大きく影響する。電気自動車の場合で
もエンジン自動車と同様に、ほぼ定速走行では電動機出
力は小さく加速時の最大出力の数分の1となる。しかも
このような運転時間が多い。従って、電気自動車のシス
テム効率を高めることは、低出力範囲での効率をいかに
高めるかに帰結する。ここで、システム効率を左右する
主回路機器としては、駆動用交流電動機とインバータと
がある。
【0005】交流電動機に誘導電動機を使用するかぎ
り、電動機の励磁電流は電動機電流から供給される。誘
導電動機の場合、この励磁電流が比較的大きく(例えば
力率が0.7の場合、電動機電流の1/√2にも達す
る)、電動機電流そのものの値が大きくなってしまう。
また、インバータの発生損失はインバータ出力電流値
(電動機電流値と同じ)に概略比例する。従って、誘導
電動機方式ではシステム効率の向上には限界がある。こ
のような問題点に鑑み、交流電動機として永久磁石によ
り磁極を構成した同期電動機を適用したシステムが提案
されている。
り、電動機の励磁電流は電動機電流から供給される。誘
導電動機の場合、この励磁電流が比較的大きく(例えば
力率が0.7の場合、電動機電流の1/√2にも達す
る)、電動機電流そのものの値が大きくなってしまう。
また、インバータの発生損失はインバータ出力電流値
(電動機電流値と同じ)に概略比例する。従って、誘導
電動機方式ではシステム効率の向上には限界がある。こ
のような問題点に鑑み、交流電動機として永久磁石によ
り磁極を構成した同期電動機を適用したシステムが提案
されている。
【0006】図6は永久磁石形同期電動機の界磁極(回
転界磁形)の公知例である。図において、100は界磁
極、101は図示するようにN極とS極に着磁された永
久磁石である。また、102は磁極、103は非磁性磁
極支持体である。隣接する界磁極100の磁極102の
極性は同じになるようにしてあり、例えば、S極にはS
極、N極にはN極が隣合うようにする。104はバイン
ドであり、界磁極100が遠心力で動かないように固定
するためのものである。この同期電動機によるシステム
では、電動機の励磁は永久磁石により行なうので励磁電
流が不要となり、励磁電流に伴う損失は発生しないので
この分、誘導電動機に比べてシステム全体の効率は向上
する。
転界磁形)の公知例である。図において、100は界磁
極、101は図示するようにN極とS極に着磁された永
久磁石である。また、102は磁極、103は非磁性磁
極支持体である。隣接する界磁極100の磁極102の
極性は同じになるようにしてあり、例えば、S極にはS
極、N極にはN極が隣合うようにする。104はバイン
ドであり、界磁極100が遠心力で動かないように固定
するためのものである。この同期電動機によるシステム
では、電動機の励磁は永久磁石により行なうので励磁電
流が不要となり、励磁電流に伴う損失は発生しないので
この分、誘導電動機に比べてシステム全体の効率は向上
する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このシステム
を電気自動車に適用する場合、次のような問題がある。 1)同期電動機の界磁磁束が永久磁石によって作られて
いるため、磁束の大きさを大きく変えることは困難であ
る。すなわち、弱界磁運転が困難であり、電気自動車駆
動用交流電動機の性能としては致命的となってしまう。
図7はこの様子を示したもので、実線は誘導電動機の場
合、一点鎖線は永久磁石形同期電動機の場合である。同
図においては、電動機の回転数N1のときに電動機電圧
Eが最大になる特性で示してある。図示するように、誘
導電動機の場合にはN1からNmまで弱界磁運転ができる
のに対し、同期電動機の場合にはNmsで出力(トルク
T)が零となってしまう。これは、N1より高速では電
動機誘起電圧が増加し、電動機電流Iが急減することに
起因している。
を電気自動車に適用する場合、次のような問題がある。 1)同期電動機の界磁磁束が永久磁石によって作られて
いるため、磁束の大きさを大きく変えることは困難であ
る。すなわち、弱界磁運転が困難であり、電気自動車駆
動用交流電動機の性能としては致命的となってしまう。
図7はこの様子を示したもので、実線は誘導電動機の場
合、一点鎖線は永久磁石形同期電動機の場合である。同
図においては、電動機の回転数N1のときに電動機電圧
Eが最大になる特性で示してある。図示するように、誘
導電動機の場合にはN1からNmまで弱界磁運転ができる
のに対し、同期電動機の場合にはNmsで出力(トルク
T)が零となってしまう。これは、N1より高速では電
動機誘起電圧が増加し、電動機電流Iが急減することに
起因している。
【0008】2)一方、永久磁石形同期電動機におい
て、回転数Nmまで運転可能範囲を拡大させるようにし
た場合の特性図の一例を図8に示す。同図の例は、回転
数Nmのときに電動機電圧Eが最大になる特性であるた
め、N1における電動機電圧Eの大きさは最大電圧より
小さい。従って、N1において図7と同じトルクTを得
ようとすると、図示するように電動機電流Iを大きくす
る必要があり、その大きさはNm/N1倍となる。この電
動機電流Iの増大に伴い、インバータや電動機が大形化
し、コストも増大する。更に、電動機やインバータの損
失が増加してシステム効率が誘導電動機方式よりも低下
してしまう場合もあり、電気自動車用として小形、軽
量、低価格、高効率の面から図8の制御方法は問題があ
る。
て、回転数Nmまで運転可能範囲を拡大させるようにし
た場合の特性図の一例を図8に示す。同図の例は、回転
数Nmのときに電動機電圧Eが最大になる特性であるた
め、N1における電動機電圧Eの大きさは最大電圧より
小さい。従って、N1において図7と同じトルクTを得
ようとすると、図示するように電動機電流Iを大きくす
る必要があり、その大きさはNm/N1倍となる。この電
動機電流Iの増大に伴い、インバータや電動機が大形化
し、コストも増大する。更に、電動機やインバータの損
失が増加してシステム効率が誘導電動機方式よりも低下
してしまう場合もあり、電気自動車用として小形、軽
量、低価格、高効率の面から図8の制御方法は問題があ
る。
【0009】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、従来のエンジン
自動車または誘導電動機式電気自動車と同等のトルク速
度特性が得られ、かつ電動機電流を抑制して低価格で高
効率なシステムを実現可能な電気自動車駆動用交流電動
機を提供することにある。
れたもので、その目的とするところは、従来のエンジン
自動車または誘導電動機式電気自動車と同等のトルク速
度特性が得られ、かつ電動機電流を抑制して低価格で高
効率なシステムを実現可能な電気自動車駆動用交流電動
機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、永久磁石形同期電動機において、 1)発生するトルクは、永久磁石が発生する磁束と、そ
の磁束の方向に直交するq軸電流成分Iqとの積に比例
すること。 2)どのような運転状態でも、電動機端子電圧は、電動
機誘起電圧(電動機の無負荷端子電圧に相当)に、前記
IqとIqに作用するq軸リアクタンス成分Xqとの積で
ある電圧と、d軸電流成分IdとIdに作用するd軸リア
クタンス成分Xdとの積である電圧とをベクトル加算し
たものであること。 3)主としてId・Xdの大きさが運転可能な電動機の最
高回転数を決定し、更に、Iq・Xqの大きさが最高回転
数運転時の力率を決定すること。等に着目してなされた
ものであり、更に、インバータを小形・軽量化するため
にインバータの出力電流(電動機電流)を全運転領域に
わたって最小とすることを考慮したものである。
め、本発明は、永久磁石形同期電動機において、 1)発生するトルクは、永久磁石が発生する磁束と、そ
の磁束の方向に直交するq軸電流成分Iqとの積に比例
すること。 2)どのような運転状態でも、電動機端子電圧は、電動
機誘起電圧(電動機の無負荷端子電圧に相当)に、前記
IqとIqに作用するq軸リアクタンス成分Xqとの積で
ある電圧と、d軸電流成分IdとIdに作用するd軸リア
クタンス成分Xdとの積である電圧とをベクトル加算し
たものであること。 3)主としてId・Xdの大きさが運転可能な電動機の最
高回転数を決定し、更に、Iq・Xqの大きさが最高回転
数運転時の力率を決定すること。等に着目してなされた
ものであり、更に、インバータを小形・軽量化するため
にインバータの出力電流(電動機電流)を全運転領域に
わたって最小とすることを考慮したものである。
【0011】すなわち第1の発明は、電池を電源とし、
インバータを介して駆動される電気自動車駆動用交流電
動機において、交流電動機を永久磁石形同期電動機によ
り構成し、電動機の回転数零から第1の回転数までの運
転領域では、電動機電流のうちd軸電流成分を零とし、
かつ、q軸電流成分を所要トルクに応じて制御すると共
に電動機電圧を回転数に応じ可変として定トルク運転
し、第1の回転数からこれよりも大きい第2の回転数ま
での運転領域では、q軸電流成分を所要トルクに応じて
制御し、かつ、d軸電流成分を電動機電圧の最大値、電
動機誘起電圧、電動機のd軸リアクタンス成分及びq軸
リアクタンス成分、q軸電流成分に基づき制御すると共
に電動機電圧を最大値かつ一定に制御して定出力運転
し、第1の回転数におけるd軸リアクタンス成分X
d1が、 Xd1≧(E01/Im)・(n−1)/√(n2−1) (Im:電動機電流最大値,E01:第1の回転数におけ
る電動機誘起電圧,n=(第2の回転数)/(第1の回
転数))なる関係を満足するようにしたものである。
インバータを介して駆動される電気自動車駆動用交流電
動機において、交流電動機を永久磁石形同期電動機によ
り構成し、電動機の回転数零から第1の回転数までの運
転領域では、電動機電流のうちd軸電流成分を零とし、
かつ、q軸電流成分を所要トルクに応じて制御すると共
に電動機電圧を回転数に応じ可変として定トルク運転
し、第1の回転数からこれよりも大きい第2の回転数ま
での運転領域では、q軸電流成分を所要トルクに応じて
制御し、かつ、d軸電流成分を電動機電圧の最大値、電
動機誘起電圧、電動機のd軸リアクタンス成分及びq軸
リアクタンス成分、q軸電流成分に基づき制御すると共
に電動機電圧を最大値かつ一定に制御して定出力運転
し、第1の回転数におけるd軸リアクタンス成分X
d1が、 Xd1≧(E01/Im)・(n−1)/√(n2−1) (Im:電動機電流最大値,E01:第1の回転数におけ
る電動機誘起電圧,n=(第2の回転数)/(第1の回
転数))なる関係を満足するようにしたものである。
【0012】第2の発明は、上記第1の発明において、
第1の回転数におけるq軸リアクタンス成分Xq1が、 Xq1≧(E01/Im)・tan{cos-1(1/n)−θ2} (θ2:第2の回転数における力率角)なる関係を満足
するようにしたものである。
第1の回転数におけるq軸リアクタンス成分Xq1が、 Xq1≧(E01/Im)・tan{cos-1(1/n)−θ2} (θ2:第2の回転数における力率角)なる関係を満足
するようにしたものである。
【0013】
【作用】第1の発明において、電動機の回転数零から第
1の回転数までの運転領域ではd軸電流成分Idを零と
して運転するので、減磁作用は働かず、永久磁石の全磁
束が有効磁束として作用する。すなわち、全界磁動作さ
せる。この運転領域では定トルク運転を行わせ、例えば
インバータをPWM制御することにより、インバータの
出力電圧、電流波形の歪を少なくすることができる。第
1の回転数から第2の回転数までの運転領域ではId<
0の運転をして減磁作用を働かせ、弱界磁運転させて電
動機端子電圧を最大値かつ一定に保つ。また、第1の回
転数におけるd軸リアクタンス成分Xd1を所定の範囲に
選び、第1の回転数から第2の回転数までの運転領域で
は定出力運転を行う。
1の回転数までの運転領域ではd軸電流成分Idを零と
して運転するので、減磁作用は働かず、永久磁石の全磁
束が有効磁束として作用する。すなわち、全界磁動作さ
せる。この運転領域では定トルク運転を行わせ、例えば
インバータをPWM制御することにより、インバータの
出力電圧、電流波形の歪を少なくすることができる。第
1の回転数から第2の回転数までの運転領域ではId<
0の運転をして減磁作用を働かせ、弱界磁運転させて電
動機端子電圧を最大値かつ一定に保つ。また、第1の回
転数におけるd軸リアクタンス成分Xd1を所定の範囲に
選び、第1の回転数から第2の回転数までの運転領域で
は定出力運転を行う。
【0014】第2の発明において、第1の回転数におけ
るq軸リアクタンス成分Xq1を所定の範囲に選ぶことに
より、第1の回転数から第2の回転数までの運転領域で
は電動機電流を所定値以下に抑制し、高力率にて運転す
ることができる。
るq軸リアクタンス成分Xq1を所定の範囲に選ぶことに
より、第1の回転数から第2の回転数までの運転領域で
は電動機電流を所定値以下に抑制し、高力率にて運転す
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、図に沿って第1及び第2の発明の実施
例を説明する。本発明の実施例では、電気自動車駆動用
交流電動機として永久磁石形同期電動機を用いることと
する。図1は、実施例における永久磁石形同期電動機の
回転数に対する電動機電圧(インバータ出力電圧)E、
電動機電流I、トルクT、出力P、力率PFの関係を示
す特性図であり、図7に対応させて示してある。
例を説明する。本発明の実施例では、電気自動車駆動用
交流電動機として永久磁石形同期電動機を用いることと
する。図1は、実施例における永久磁石形同期電動機の
回転数に対する電動機電圧(インバータ出力電圧)E、
電動機電流I、トルクT、出力P、力率PFの関係を示
す特性図であり、図7に対応させて示してある。
【0016】図1において、電動機の回転数が0〜N1
(N1を第1の回転数とする)の領域はインバータのP
WM制御等によって電動機電圧Eを可変とする電圧可変
運転領域、N1以上の高回転数運転領域は電動機電圧E
を最大値かつ一定に保って運転する電圧最大運転領域で
ある。最大出力運転時には、同図に示すように、回転数
が0〜N1の領域ではトルクTを一定とし、回転数N1〜
N2(N2を第2の回転数とする)の領域では出力Pを一
定とする。
(N1を第1の回転数とする)の領域はインバータのP
WM制御等によって電動機電圧Eを可変とする電圧可変
運転領域、N1以上の高回転数運転領域は電動機電圧E
を最大値かつ一定に保って運転する電圧最大運転領域で
ある。最大出力運転時には、同図に示すように、回転数
が0〜N1の領域ではトルクTを一定とし、回転数N1〜
N2(N2を第2の回転数とする)の領域では出力Pを一
定とする。
【0017】図2は、図1の回転数0〜N1の電圧可変
運転領域における電動機電圧E及び電動機電流Iの関係
を示すフェーザ図である。この運転領域では、電動機電
流ののうち永久磁石が発生する磁束と同一方向の軸電流
成分であるd軸電流成分Idを0とし、d軸に直交する
方向の軸電流成分であるq軸電流成分Iqのみを流す。
すなわち、I=Iqとする。これにより、減磁作用は働
かずに永久磁石の磁束がすべて有効磁束として作用す
る。つまり、全界磁動作する。電動機電圧Eは、電動機
誘起電圧E0にX・Iをベクトル加算したものとなり、
同図に示すような大きさ及びE0に対する位相を有する
ベクトルとなる。なお、この図では、電動機の巻線抵抗
を無視してある。前述のごとくId=0,I=Iqである
ため、X=Xqとなり、X・I=Xq・Iqとなる。なお、
便宜上、明細書中ではベクトルを示す「・(ドット)」
を省略する。
運転領域における電動機電圧E及び電動機電流Iの関係
を示すフェーザ図である。この運転領域では、電動機電
流ののうち永久磁石が発生する磁束と同一方向の軸電流
成分であるd軸電流成分Idを0とし、d軸に直交する
方向の軸電流成分であるq軸電流成分Iqのみを流す。
すなわち、I=Iqとする。これにより、減磁作用は働
かずに永久磁石の磁束がすべて有効磁束として作用す
る。つまり、全界磁動作する。電動機電圧Eは、電動機
誘起電圧E0にX・Iをベクトル加算したものとなり、
同図に示すような大きさ及びE0に対する位相を有する
ベクトルとなる。なお、この図では、電動機の巻線抵抗
を無視してある。前述のごとくId=0,I=Iqである
ため、X=Xqとなり、X・I=Xq・Iqとなる。なお、
便宜上、明細書中ではベクトルを示す「・(ドット)」
を省略する。
【0018】図2において、破線で示したフェーザ図は
実線で示したものよりも回転数が小さい場合のものであ
る。つまり、回転数が小さい分だけ誘起電圧E0も小さ
くなる。また、電動機のリアクタンスのうちq軸リアク
タンス成分Xqも回転数(インバータ出力周波数)に比
例するので、回転数が小さいとXqも小さくなり、結果
的に破線のフェーザ図と実線のフェーザ図とは相似形と
なる。この電圧可変運転領域では、電動機の所要電圧を
インバータのPWM制御等により発生させるものとす
る。電動機の発生トルクは永久磁石が発生する磁束とq
軸電流成分Iqとの積に比例するため、この運転領域で
は所要トルク(例えばアクセル信号に応じたトルク)に
対応させてIqの大きさを制御する。
実線で示したものよりも回転数が小さい場合のものであ
る。つまり、回転数が小さい分だけ誘起電圧E0も小さ
くなる。また、電動機のリアクタンスのうちq軸リアク
タンス成分Xqも回転数(インバータ出力周波数)に比
例するので、回転数が小さいとXqも小さくなり、結果
的に破線のフェーザ図と実線のフェーザ図とは相似形と
なる。この電圧可変運転領域では、電動機の所要電圧を
インバータのPWM制御等により発生させるものとす
る。電動機の発生トルクは永久磁石が発生する磁束とq
軸電流成分Iqとの積に比例するため、この運転領域で
は所要トルク(例えばアクセル信号に応じたトルク)に
対応させてIqの大きさを制御する。
【0019】次に、図3は、図1の回転数N1〜N2の電
圧最大運転領域における電動機電圧E及び電動機電流I
の関係を示すフェーザ図である。この運転領域におい
て、電動機への印加電圧の最大値は電池電圧に応じたイ
ンバータの最大出力電圧値であり、インバータのPWM
制御における変調率が最大の状態に相当する。同図にお
いて、Emはこの最大出力電圧値である。インバータ運
転では電動機電圧をこの電圧Emよりも大きくすること
は不可能である。なお、一点鎖線により示した円はEm
の軌跡を示している。
圧最大運転領域における電動機電圧E及び電動機電流I
の関係を示すフェーザ図である。この運転領域におい
て、電動機への印加電圧の最大値は電池電圧に応じたイ
ンバータの最大出力電圧値であり、インバータのPWM
制御における変調率が最大の状態に相当する。同図にお
いて、Emはこの最大出力電圧値である。インバータ運
転では電動機電圧をこの電圧Emよりも大きくすること
は不可能である。なお、一点鎖線により示した円はEm
の軌跡を示している。
【0020】以下、制御の内容を説明すると、この運転
領域において、q軸電流成分Iqは前述のごとく所要ト
ルクに対応して流すようにする。d軸電流成分Idの大
きさは次のようにして決める。ここでは、電動機の回転
数がN2であるとし、その時の誘起電圧をE02、d軸電
流成分をId2、q軸電流成分をIq2、d軸リアクタンス
成分をXd2、q軸リアクタンス成分をXq2とする。ま
ず、E02にXq2・Iq2をベクトル加算する(加算結果の
ベクトル点は図3の点Aとなる)。点Aを基点としてI
q軸に平行なベクトルであって、Emの軌跡円に達する
(その交点をBとする)ベクトルの大きさはXd2・Id2
であるから、これから流すべきId2が決まる。この結
果、Iq2とId2をベクトル加算して電動機電流I2が決
まる。
領域において、q軸電流成分Iqは前述のごとく所要ト
ルクに対応して流すようにする。d軸電流成分Idの大
きさは次のようにして決める。ここでは、電動機の回転
数がN2であるとし、その時の誘起電圧をE02、d軸電
流成分をId2、q軸電流成分をIq2、d軸リアクタンス
成分をXd2、q軸リアクタンス成分をXq2とする。ま
ず、E02にXq2・Iq2をベクトル加算する(加算結果の
ベクトル点は図3の点Aとなる)。点Aを基点としてI
q軸に平行なベクトルであって、Emの軌跡円に達する
(その交点をBとする)ベクトルの大きさはXd2・Id2
であるから、これから流すべきId2が決まる。この結
果、Iq2とId2をベクトル加算して電動機電流I2が決
まる。
【0021】言い換えれば、ある回転数において、q軸
電流成分Iqの大きさが電動機の所要トルクに応じた値
になるように、インバータ出力電圧(最大出力電圧値E
m)の電動機誘起電圧E0に対する位相を制御し、そのと
きのq軸電流成分Iq及びd軸電流成分Idにより電動機
電流Iを決定する。なお、図3において、(+)は増磁
方向、(−)は減磁方向を示しており、回転数N1〜N2
の運転領域では、Id<0の運転をして減磁作用を働か
せ、電動機電圧Eを最大値に保つ。すなわち、弱界磁動
作させる。
電流成分Iqの大きさが電動機の所要トルクに応じた値
になるように、インバータ出力電圧(最大出力電圧値E
m)の電動機誘起電圧E0に対する位相を制御し、そのと
きのq軸電流成分Iq及びd軸電流成分Idにより電動機
電流Iを決定する。なお、図3において、(+)は増磁
方向、(−)は減磁方向を示しており、回転数N1〜N2
の運転領域では、Id<0の運転をして減磁作用を働か
せ、電動機電圧Eを最大値に保つ。すなわち、弱界磁動
作させる。
【0022】次に、図3を用いて最大出力時のリアクタ
ンスについて説明する。図3において、E01は回転数が
N1の時の誘起電圧、Iq1は同じくq軸電流成分であ
り、このときId1=0であるのでIq1=Iとなり、Iq1
は電動機最大電流Imに等しい。Xq1は同じくq軸リア
クタンス成分を示す。なお、図示されていないが、この
時のd軸リアクタンス成分はXd1である。また、E02,
Id2,Iq2,Xd2、Xq2は前述のごとく回転数がN2の
時の値であり、I2=Id2+Iq2であって電動機最大電
流Imに等しい。
ンスについて説明する。図3において、E01は回転数が
N1の時の誘起電圧、Iq1は同じくq軸電流成分であ
り、このときId1=0であるのでIq1=Iとなり、Iq1
は電動機最大電流Imに等しい。Xq1は同じくq軸リア
クタンス成分を示す。なお、図示されていないが、この
時のd軸リアクタンス成分はXd1である。また、E02,
Id2,Iq2,Xd2、Xq2は前述のごとく回転数がN2の
時の値であり、I2=Id2+Iq2であって電動機最大電
流Imに等しい。
【0023】図1において説明したように、回転数N1
〜N2の運転領域は定出力運転領域であり、永久磁石が
発生する磁束は一定であるからトルクTはq軸電流成分
に比例する。また、q軸リアクタンス成分Xqの大きさ
も回転数に比例するので、次の数式1、数式2が成立す
る。
〜N2の運転領域は定出力運転領域であり、永久磁石が
発生する磁束は一定であるからトルクTはq軸電流成分
に比例する。また、q軸リアクタンス成分Xqの大きさ
も回転数に比例するので、次の数式1、数式2が成立す
る。
【0024】
【数式1】Xq1・Iq1=Xq2・Iq2
【0025】
【数式2】Iq1=Im
【0026】数式1から、更に数式3が成り立つ。な
お、数式3はベクトルの大きさに関するものである。
お、数式3はベクトルの大きさに関するものである。
【0027】
【数式3】E02−E01=Xd2・Id2
【0028】誘起電圧E0は回転数に比例するので、回
転数の比を数式4により表すと、数式5、数式6が成り
立つ。
転数の比を数式4により表すと、数式5、数式6が成り
立つ。
【0029】
【数式4】n=N2/N1
【0030】
【数式5】Xd2=(n−1)・(E01/Id2)
【0031】
【数式6】Iq2=Iq1/n
【0032】また、数式7が成り立つため、d軸リアク
タンス成分Xd1は数式8のようになる。
タンス成分Xd1は数式8のようになる。
【0033】
【数式7】I2=Im
【0034】
【数式8】 Xd1=(E01/Im)・(n−1)/√(n2−1)
【0035】すなわち、第1の回転数N1において、数
式8に示すようなd軸リアクタンス成分を電動機に持た
せれば、回転数N1からそのn倍の回転数N2の領域まで
電動機を定出力運転できることになる。
式8に示すようなd軸リアクタンス成分を電動機に持た
せれば、回転数N1からそのn倍の回転数N2の領域まで
電動機を定出力運転できることになる。
【0036】次に、q軸リアクタンス成分について説明
する。いま、θ2を回転数N2におけるEmとIとの位相
角(力率角)とする。この力率角θ2を用いて数式3か
らq軸リアクタンス成分Xq1を求めると、数式9のよう
になる。
する。いま、θ2を回転数N2におけるEmとIとの位相
角(力率角)とする。この力率角θ2を用いて数式3か
らq軸リアクタンス成分Xq1を求めると、数式9のよう
になる。
【0037】
【数式9】 Xq1=(E01/Im)・tan{cos-1(1/n)−θ2}
【0038】すなわち、電動機のリアクタンスの各成分
を数式8及び数式9で表されるような値にすれば、回転
数N1からそのn倍の回転数N2まで、定出力運転はもと
より、電動機電流を最大値Im以下に制御して力率角θ2
以上で運転することができる。なお、数式8及び数式9
により示したリアクタンス成分の大きさは限界値である
ため、実際にはこれら以上の値のXd1,Xq1とすること
が望ましい。
を数式8及び数式9で表されるような値にすれば、回転
数N1からそのn倍の回転数N2まで、定出力運転はもと
より、電動機電流を最大値Im以下に制御して力率角θ2
以上で運転することができる。なお、数式8及び数式9
により示したリアクタンス成分の大きさは限界値である
ため、実際にはこれら以上の値のXd1,Xq1とすること
が望ましい。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように第1の発明は、永久磁
石形同期電動機の回転数零から第1の回転数までの運転
領域ではd軸電流成分を零とし、かつ、q軸電流成分を
所要トルクに応じて制御すると共に電動機電圧を回転数
に応じ可変として定トルク運転し、第1の回転数から第
2の回転数までの運転領域ではq軸電流成分を所要トル
クに応じて制御し、かつ、d軸電流成分を電動機電圧の
最大値、電動機誘起電圧、電動機のd軸リアクタンス成
分及びq軸リアクタンス成分、q軸電流成分に基づき制
御すると共に電動機電圧を最大値かつ一定に制御して定
出力運転し、第1の回転数におけるd軸リアクタンス成
分を所定の範囲の値とするものである。また、第2の発
明は、上記第1の発明において、第1の回転数における
q軸リアクタンス成分についても所定の範囲の値とする
ものである。
石形同期電動機の回転数零から第1の回転数までの運転
領域ではd軸電流成分を零とし、かつ、q軸電流成分を
所要トルクに応じて制御すると共に電動機電圧を回転数
に応じ可変として定トルク運転し、第1の回転数から第
2の回転数までの運転領域ではq軸電流成分を所要トル
クに応じて制御し、かつ、d軸電流成分を電動機電圧の
最大値、電動機誘起電圧、電動機のd軸リアクタンス成
分及びq軸リアクタンス成分、q軸電流成分に基づき制
御すると共に電動機電圧を最大値かつ一定に制御して定
出力運転し、第1の回転数におけるd軸リアクタンス成
分を所定の範囲の値とするものである。また、第2の発
明は、上記第1の発明において、第1の回転数における
q軸リアクタンス成分についても所定の範囲の値とする
ものである。
【0040】このため、次のような効果がある。 1)低速領域では電動機電流をトルク電流成分のみとし
ているので、トルク/電流比性能の優れた電気システム
を実現することができる。 一方、中高速領域ではインバータの出力電圧を最大値に
保ち、電動機誘起電圧に対するインバータ出力電圧位相
を制御することにより所要トルクを得ているため、従来
のエンジン自動車や誘導電動機駆動方式の電気自動車と
同等な広範囲の可変速運転が実現でき、電気自動車用に
好都合な電気システムとなる。
ているので、トルク/電流比性能の優れた電気システム
を実現することができる。 一方、中高速領域ではインバータの出力電圧を最大値に
保ち、電動機誘起電圧に対するインバータ出力電圧位相
を制御することにより所要トルクを得ているため、従来
のエンジン自動車や誘導電動機駆動方式の電気自動車と
同等な広範囲の可変速運転が実現でき、電気自動車用に
好都合な電気システムとなる。
【0041】2)永久磁石形同期電動機を用い、電動機
の回転数に応じて全界磁動作領域と弱界磁動作領域とを
切り替えると共に所要トルクを得る電動機電流を必要最
小値に制御するので、誘導電動機を用いた電気システム
に比べて高効率となる。この点は、容量が限られた電池
を電源とする電気自動車にとって最も効果が大きい。更
に、電動機電流の増加を抑制できるため、電動機やイン
バータ、車載システム全体の小形軽量化、低価格化が可
能になる。
の回転数に応じて全界磁動作領域と弱界磁動作領域とを
切り替えると共に所要トルクを得る電動機電流を必要最
小値に制御するので、誘導電動機を用いた電気システム
に比べて高効率となる。この点は、容量が限られた電池
を電源とする電気自動車にとって最も効果が大きい。更
に、電動機電流の増加を抑制できるため、電動機やイン
バータ、車載システム全体の小形軽量化、低価格化が可
能になる。
【図1】本発明の実施例における永久磁石形同期電動機
の特性図である。
の特性図である。
【図2】本発明の実施例におけるフェーザ図である。
【図3】本発明の実施例におけるフェーザ図である。
【図4】電気自動車のパワートレインを示す図である。
【図5】従来の電気自動車駆動用交流電動機のトルク−
回転数特性図である。
回転数特性図である。
【図6】公知の永久磁石形同期電動機の界磁極の説明図
である。
である。
【図7】従来の電気自動車駆動用交流電動機の特性図で
ある。
ある。
【図8】従来の永久磁石形同期電動機の特性図である。
1 電池 2 主スイッチ 3 保護ヒューズ 4 インバータ 5 交流電動機 6 減速機 7 差動装置 10 単位電池 81,82 車輪 100 界磁極 101 永久磁石 102 磁極 103 磁極支持体 104 バインド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 光悦 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 遠藤 研二 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 北田 眞一郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 石川 泰毅 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 田原 雅彦 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 電池を電源とし、インバータを介して駆
動される電気自動車駆動用交流電動機において、 前記交流電動機を永久磁石形同期電動機により構成し、
電動機の回転数零から第1の回転数までの運転領域で
は、電動機電流のうち前記永久磁石が発生する磁束と同
一方向の軸(以下、d軸という)電流成分であるd軸電流
成分を零とし、かつ、d軸に直交する方向の軸(以下、
q軸という)電流成分であるq軸電流成分を所要トルク
に応じて制御すると共に電動機電圧を回転数に応じ可変
として定トルク運転し、第1の回転数からこの回転数よ
りも大きい第2の回転数までの運転領域では、q軸電流
成分を所要トルクに応じて制御し、かつ、d軸電流成分
を電動機電圧の最大値、電動機誘起電圧、電動機のd軸
リアクタンス成分及びq軸リアクタンス成分、q軸電流
成分に基づき制御すると共に電動機電圧を最大値かつ一
定に制御して定出力運転し、第1の回転数におけるd軸
リアクタンス成分Xd1が、 Xd1≧(E01/Im)・(n−1)/√(n2−1) (Im:電動機電流最大値,E01:第1の回転数におけ
る電動機誘起電圧,n=(第2の回転数)/(第1の回
転数), 以下、同じ)なる関係を満足するようにし
たことを特徴とする電気自動車駆動用交流電動機。 - 【請求項2】 請求項1記載の電気自動車駆動用交流電
動機において、 第1の回転数におけるq軸リアクタンス成分Xq1が、 Xq1≧(E01/Im)・tan{cos-1(1/n)−θ2} (θ2:第2の回転数における力率角)なる関係を満足
するようにしたことを特徴とする電気自動車駆動用交流
電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6071348A JPH07264713A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 電気自動車駆動用交流電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6071348A JPH07264713A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 電気自動車駆動用交流電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07264713A true JPH07264713A (ja) | 1995-10-13 |
Family
ID=13457911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6071348A Pending JPH07264713A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 電気自動車駆動用交流電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07264713A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999031793A3 (en) * | 1997-12-03 | 1999-08-12 | Kone Corp | Regulation of and regulator for a permanent magnet synchronous motor |
JP2008079418A (ja) * | 2006-09-21 | 2008-04-03 | Toshiba Corp | 鉄道車両用永久磁石同期電動機駆動システム |
JP2013255342A (ja) * | 2012-06-07 | 2013-12-19 | Ntn Corp | モータ搭載自動車の駆動力制御装置 |
JP2014023169A (ja) * | 2012-07-12 | 2014-02-03 | Ntn Corp | 電気自動車の走行駆動制御装置 |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP6071348A patent/JPH07264713A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999031793A3 (en) * | 1997-12-03 | 1999-08-12 | Kone Corp | Regulation of and regulator for a permanent magnet synchronous motor |
JP2008079418A (ja) * | 2006-09-21 | 2008-04-03 | Toshiba Corp | 鉄道車両用永久磁石同期電動機駆動システム |
JP2013255342A (ja) * | 2012-06-07 | 2013-12-19 | Ntn Corp | モータ搭載自動車の駆動力制御装置 |
JP2014023169A (ja) * | 2012-07-12 | 2014-02-03 | Ntn Corp | 電気自動車の走行駆動制御装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Terashima et al. | Novel motors and controllers for high-performance electric vehicle with four in-wheel motors | |
CN107925282B (zh) | 永磁同步电动机 | |
JPH05304752A (ja) | 電気自動車駆動用交流電動機 | |
US6472845B2 (en) | Motor/generator device | |
US20080258573A1 (en) | Rotor of Rotating Electric Machine, Rotating Electric Machine and Vehicle Drive Apparatus | |
JPH07212915A (ja) | 電気自動車駆動用電動機の制御方法 | |
JP2006254629A (ja) | 回転電機のロータ、回転電機、車両駆動装置 | |
US6724115B2 (en) | High electrical and mechanical response structure of motor-generator | |
EP3288180B1 (en) | Circuit and control method for the same | |
JPH0614405A (ja) | 電気自動車の電気システム | |
JP3818042B2 (ja) | 回転電機の制御装置 | |
Goto et al. | A multipolar SR motor and its application in EV | |
JPH0946812A (ja) | 電気自動車の電気システム | |
JPH07264713A (ja) | 電気自動車駆動用交流電動機 | |
JP3545693B2 (ja) | クローポール同期機の制御方法 | |
Nakazawa et al. | Examination of the characteristics of a hybrid excitation motor with field winding on a rotor for electric vehicle and hybrid vehicle traction | |
Fu et al. | Vector control of an IPM synchronous machine capable of full range operations for hybrid electric vehicle application | |
JPH07264899A (ja) | 電気自動車駆動用交流電動機 | |
JPH07194200A (ja) | 電気自動車用電気システムの制御方法 | |
JPH0946809A (ja) | 電気自動車駆動用交流電動機 | |
JPH05336700A (ja) | 電気自動車駆動用交流電動機 | |
JP3985655B2 (ja) | 回転電機 | |
JP3289870B2 (ja) | 三相同期電動機制御装置 | |
Sarkar et al. | MTPA based DTC for Permanent Magnet assisted Synchronous Reluctance Motor for Electric Vehicle application | |
JP3149600B2 (ja) | 電気自動車用永久磁石モータの制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020402 |