JPH07264005A - 信号分析及び合成フィルタバンク - Google Patents

信号分析及び合成フィルタバンク

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JPH07264005A
JPH07264005A JP28335294A JP28335294A JPH07264005A JP H07264005 A JPH07264005 A JP H07264005A JP 28335294 A JP28335294 A JP 28335294A JP 28335294 A JP28335294 A JP 28335294A JP H07264005 A JPH07264005 A JP H07264005A
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JP
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signal
channel
equation
memory
wideband
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JP28335294A
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English (en)
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Akira Usami
陽 宇佐見
Kiyotaka Nagai
清隆 永井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号分析フィルタバンクにおいて、フィルタ
処理に必要なメモリ量が大きいという課題を解決し、ハ
ードウェア規模を削減した信号分析及び合成フィルタバ
ンクを提供する。 【構成】 ブロック単位でフィルタ処理を行う信号分析
フィルタにおいて、広帯域信号を用いて算出される第1
の中間信号を、広帯域信号の一部を記憶保持している広
帯域信号メモリ(2a)の斜線部に記憶保持し、第1の
中間信号を広帯域信号と共通のメモリエリアに記憶保持
することにより、信号分析フィルタ処理に必要なメモリ
量を削減した信号分析フィルタバンクが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号を等帯域幅のサブ
バンド信号に分割する信号分析フィルタバンクと、サブ
バンド信号を合成して原信号を再生する信号合成フィル
タバンクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、信号分析及び合成フィルタバンク
は、オーディオ信号や画像信号のサブバンド符号化によ
る高能率符号化を実現する信号分析及び合成手段として
注目されている。
【0003】従来の信号分析及び合成フィルタバンクと
しては、例えばジェイ・エッチ・ロスウェイラー(J.H.R
OTHWEILER)により1983年にボストンで開催されたア
イ・シー・エー・エス・エス・ピーの論文集(PROC. ICA
SSP 83, BOSTON)の1280頁〜1283頁に発表され
た「ポリフェーズクオドラチャーフィルタ,新しいサブ
バンド符号化技術」(POLYPHASE QUADRATURE FILTERS-A
NEW SUBBAND CODING TECHNIQUE)と題する論文(以下、
文献1と呼ぶ)や、エッチ・ジェイ・ヌスバウマー(H.
J.NUSSBAUMER)とエム・ベターリ(M.VETTERLI)により1
984年にサンディエゴで開催されたアイ・シー・エー
・エス・エス・ピーの論文集(PROC. ICASSP 84, SAN DI
EGO)の11.3.1頁〜11.3.4頁に発表された
「計算効率の高いQMFフィルタバンク」(COMPUTATION
ALLY EFFICIENT QMF FILTER BANKS)と題する論文(以
下、文献2と呼ぶ)に示されている。
【0004】以下に、従来の信号分析及び合成フィルタ
バンクについて説明する。文献1及び文献2より、帯域
分割数Mの信号分析及び合成フィルタバンクは、帯域幅
がfs/4Mで周波数fにおける振幅応答H(f)が次
の(数17)を満足するプロトタイプフィルタを周波数
遷移することによって構成することができる。
【0005】
【数17】
【0006】文献2より、直線位相非巡回形のプロトタ
イプフィルタの2*M*P+1個(Pは正整数)のフィ
ルタ係数をh(l)(ただし、0≦l≦2*M*P)と
するとき、信号分析フィルタバンクの第iサブバンドの
フィルタ係数ha(i,l)は、(数18)で与えられ
る。
【0007】
【数18】
【0008】ここで、プロトタイプフィルタの最初と最
後のフィルタ係数の値を零(h(0)=h(2*M*
P)=0)とすることによって、最初の値が零で2*M
*P個のフィルタ係数を有するプロトタイプフィルタが
得られる。以下、このプロトタイプフィルタを用いた信
号分析及び合成フィルタバンクについて説明する。
【0009】(数18)より、信号分析フィルタバンク
のサンプル時刻nにおける広帯域入力信号をx(n)と
すれば第iサブバンドのサンプル時刻M*mにおけるサ
ブバンド出力信号は(数19)で与えられる。
【0010】
【数19】
【0011】ここで、(数20)によって求められる2
*M個の第1の中間信号w1(k)(ただし、0≦k≦
2*M−1)を導入すると、サブバンド信号は(数2
1)によって求めることができ、(数18)を直接計算
する場合と比較して計算量を削減することができる。
【0012】
【数20】
【0013】
【数21】
【0014】以下、(数20)の計算を第1の演算、
(数21)の計算を第2の演算と呼ぶことにする。
【0015】図13は従来の信号分析フィルタバンクの
RAM配置を示す図である。信号分析フィルタ処理はM
サンプルを1ブロックとするブロック単位で行われる。
図13で、(13a)は広帯域信号メモリ、(13b)
は入出力バッファメモリ、(13c)はサブバンド信号
メモリ、(13d)はブロック同期信号、(13e)は
フィルタ処理内容、(13f)は第1の中間信号メモリ
を示す。入出力バッファメモリ(13b)はM個のサブ
バンド信号を出力した後に入力される広帯域信号を記憶
保持する。1ブロックを構成するM個の広帯域信号が入
出力バッファメモリ(13b)に入力されると、広帯域
信号メモリ(13a)に記憶保持している広帯域信号0
≦k≦2*M*P−M−1に対してx(k)をx(k+
M)にシフトする。次に、入出力バッファメモリ(13
b)に入力されたM個の広帯域信号をx(k)(ただ
し、0≦k≦M−1)に転送する。次に、1ブロック前
に算出されたサブバンド信号メモリ(13c)に記憶保
持されているM個のサブバンド信号y(i,M*m−
M)(ただし、0≦i≦M−1)を入出力バッファメモ
リ(13b)に転送する。次に、広帯域信号メモリ(1
3a)に記憶保持されている広帯域信号を用いて(数2
0)によって2*M個の第1の中間信号w1(k)(0
≦k≦2*M−1)を算出し、第1の中間信号メモリ
(13f)に記憶保持する。第1の演算の後に第1の中
間信号メモリ(13f)に記憶保持している2*M個の
第1の中間信号を用いて(数21)によってM個のサブ
バンド信号y(i,M*m)(ただし、0≦i≦M−
1)を算出し、サブバンド信号メモリ(13c)に記憶
保持する。
【0016】したがって、従来の信号分析フィルタバン
クでは2*M個の第1の中間信号を記憶保持するための
第1の中間信号メモリ(13f)が必要であった。
【0017】また、従来の信号分析フィルタバンクでは
LチャンネルとRチャンネルとから成るステレオのオー
ディオ信号で、1ブロックの期間に各々のチャンネルの
M個の広帯域信号が入力するオーディオ信号に対して信
号分析フィルタ処理を行う場合には、各々のチャンネル
に対して2*M個の第1の中間信号を記憶保持するため
の第1の中間信号メモリ(13f)とM個のサブバンド
信号を記憶保持するためのサブバンド信号メモリ(13
c)が必要であった。
【0018】次に、従来の信号合成フィルタバンクにつ
いて説明する。信号分析フィルタバンクと同様に、信号
合成フィルタバンクの第iサブバンドのフィルタ係数h
s(i,l)は(数22)で求められる。
【0019】
【数22】
【0020】したがって、信号合成フィルタバンクの第
iサブバンドのサンプル時刻M*mにおける入力信号を
y(i,M*m)とすれば、サンプル時刻M*m+n
(ただし、0≦n≦M−1)における出力信号x(M*
m+n)は(数23)で与えられる。
【0021】
【数23】
【0022】ここで、4*M*P個の第2の中間信号w
2(k)(ただし、0≦k≦4*M*P−1)を導入
し、0≦k≦4*M*P−2*M−1に対して第2の中
間信号w2(k)をw2(k+2*M)にシフトし、0
≦k≦2*M−1に対してw2(k)を(数24)によ
って求めるものとすると、広帯域信号は(数25)によ
って求めることができ、(数23)を直接計算する場合
と比較して計算量を削減することができる。
【0023】
【数24】
【0024】
【数25】
【0025】以下、(数24)の計算を第3の演算、
(数25)の計算を第4の演算と呼ぶことにする。
【0026】図14は従来の信号合成フィルタバンクの
RAM配置を示す図である。信号合成フィルタ処理はM
サンプルを1ブロックとするブロック単位で行われる。
図14で、(14a)は広帯域信号メモリ、(14b)
は入出力バッファメモリ、(14c)はサブバンド信号
メモリ、(14d)はブロック同期信号、(14e)は
フィルタ処理内容、(14f)は第2の中間信号メモリ
を示す。入出力バッファメモリ(14b)はM個の広帯
域信号を出力した後に入力されるサブバンド信号を記憶
保持する。1ブロックを構成するM個のサブバンド信号
が入出力バッファメモリ(14b)に入力されると、第
2の中間信号メモリ(14f)に記憶保持している第2
の中間信号0≦k≦4*M*P−2*M−1に対してw
2(k)をw2(k+2*M)にシフトする。次に、入
出力バッファメモリ(14b)に入力されたM個のサブ
バンド信号をサブバンド信号メモリ(14c)に転送す
る。次に、1ブロック前に算出された広帯域信号メモリ
(14a)に記憶保持しているM個の広帯域信号x(M
*m+n−M)(ただし、0≦n≦M−1)を入出力バ
ッファメモリ(14b)に転送する。次に、サブバンド
信号メモリ(14c)に記憶保持しているサブバンド信
号y(i,M*m)(ただし、0≦i≦M−1)を用い
て(数24)によって2*M個の第2の中間信号w2
(0≦k≦2*M−1)を算出し、第2の中間信号メモ
リ(14f)に記憶保持する。次に、第2の中間信号メ
モリ(14f)に記憶保持している第2の中間信号を用
いて(数25)によってM個の広帯域信号x(M*m+
n)(ただし、0≦n≦M−1)を算出し広帯域信号メ
モリ(14a)に記憶保持する。
【0027】したがって、従来の信号合成フィルタバン
クではM個の広帯域信号を記憶保持するための広帯域信
号メモリ(14a)が必要であった。
【0028】また、従来の信号合成フィルタバンクでは
LチャンネルとRチャンネルとから成るステレオのオー
ディオ信号で、1ブロックの期間に各々のチャンネルの
M個のサブバンド信号が入力するオーディオ信号に対し
て信号合成フィルタ処理を行う場合には、各々のチャン
ネルに対してM個の広帯域信号を記憶保持するための広
帯域信号メモリ(14a)と4*M*P個の第2の中間
信号を記憶保持するための第2の中間信号メモリ(14
f)が必要であった。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の信号分析及び合成フィルタバンクではフィルタ処理
に必要なメモリ量が大きいという問題点を有していた。
【0030】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、フィルタ処理に必要なメモリ量を削減した信号分析
及び合成フィルタバンクを提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の第1の発明の信号分析フィルタバンクは、最
初の値が零である2*M*P(Pは正整数)個のフィル
タ係数を有する直線位相非巡回形のプロトタイプフィル
タを周波数遷移することによって構成され、プロトタイ
プフィルタのフィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*M
*P−1)、サンプリング時刻nにおける広帯域信号を
x(n)、M個の第1の中間信号をw1(k)(0≦k
≦M−1)、第iサブバンド(0≦i≦M−1)のサン
プリング時刻M*mにおけるサブバンド信号をy(i,
M*m)とするとき、2*M*P個の広帯域信号x
(n)を用いて、Mが偶数の場合は、(数26)、(数
27)、(数28)、(数29)の順に、またMが奇数
の場合は(数30)、(数31)、(数32)の順に第
1の中間信号w1(k)を算出する第1の演算を行い、
算出した第1の中間信号w1(k)(0≦k≦M−1)
を広帯域信号x(n)(2*M*P−M≦n≦2*M*
P−1)を記憶保持しているメモリエリアに記憶保持
し、
【0032】
【数26】
【0033】
【数27】
【0034】
【数28】
【0035】
【数29】
【0036】
【数30】
【0037】
【数31】
【0038】
【数32】
【0039】第1の演算の後にM個の第1の中間信号w
1(k)を用いてMが偶数の場合には(数33)によっ
て、またMが奇数の場合には(数34)によってM個の
サブバンド信号y(i,M*m)を算出する第2の演算
を行い、サブバンド信号を出力するシーケンス制御部
と、
【0040】
【数33】
【0041】
【数34】
【0042】広帯域信号x(n)を記憶保持し、第1の
演算の後に広帯域信号x(n)(2*M*P−M≦n≦
2*M*P−1)を記憶保持しているメモリエリアに第
1の演算で算出される第1の中間信号w1(k)(0≦
k≦M−1)を記憶保持する広帯域信号メモリと第2の
演算で算出されるサブバンド信号y(i,M*m)を記
憶保持するためのサブバンド信号メモリと1ブロックの
期間にサブバンド信号を出力し広帯域信号を入力する入
出力バッファメモリとから成るランダムアクセスメモリ
を備えている。
【0043】また、本発明の第2の発明の信号合成フィ
ルタバンクは、最初の値が零である2*M*P(Pは正
整数)個のフィルタ係数を有する直線位相非巡回形のプ
ロトタイプフィルタを周波数遷移することによって構成
され、プロトタイプフィルタのフィルタ係数h(l)
(0≦l≦2*M*P−1)、第iサブバンド(0≦i
≦M−1)のサンプリング時刻M*mにおけるサブバン
ド信号をy(i,M*m)、2*M*P個の第2の中間
信号をw2(k)(0≦k≦2*M*P−1)、サンプ
リング時刻M*m+n(0≦n≦M−1)における広帯
域信号をu(M*m+n)とするとき、0≦k≦2*M
*P−M−1に対して第2の中間信号w2(k)をw2
(k+M)にシフトし、M個のサブバンド信号y(i,
M*m)(0≦i≦M−1)を用いて、Mが偶数の場合
は(数35)によって、またMが奇数の場合には(数3
6)によってM個の第2の中間信号を算出する第3の演
算を行い、
【0044】
【数35】
【0045】
【数36】
【0046】第3の演算で算出されたM個の第2の中間
信号w2(k)をMが偶数の場合はw2(M/2−
1),w2(M/2−2),w2(M/2−
3),...,w2(0),w2(M−1),w2(M
−2),...,w2(M/2)の順でメモリエリアに
記憶保持し、Mが奇数の場合はw2((M−1)/2−
1),w2((M−1)/2−2),...,w2
(0),w2(M−1),w2(M−2),...,w
2((M−1)/2−1)の順で広帯域信号メモリに記
憶保持し、第3の演算の後に2*M*P個の第2の中間
信号w2(k)を用いてMが偶数の場合には(数3
7)、(数38)、(数39)によって、またMが奇数
の場合には(数40)、(数41)によってM個の広帯
域信号u(M*m+n)を算出する第4の演算を行い、
広帯域信号を出力するシーケンス制御部と、
【0047】
【数37】
【0048】
【数38】
【0049】
【数39】
【0050】
【数40】
【0051】
【数41】
【0052】サブバンド信号y(i,M*m)を記憶保
持するサブバンド信号メモリと、第3の演算の後に第2
の中間信号w2(k)(0≦k≦2*M*P−1)を記
憶保持し、w2(k)(2*M*P−M≦k≦2*M*
P−1)を記憶保持しているメモリエリアに第4の演算
で算出される広帯域信号u(M*m+n)(0≦n≦M
−1)を記憶保持する広帯域信号メモリと1ブロックの
期間に広帯域信号を出力しサブバンド信号を入力する入
出力バッファメモリとから成るランダムアクセスメモリ
を備えている。
【0053】また、本発明の第3の発明の信号分析フィ
ルタバンクは、最初の値が零である2*M*P(Pは正
整数)個のフィルタ係数を有する直線位相非巡回形のプ
ロトタイプフィルタを周波数遷移することによって構成
され、前記プロトタイプフィルタのフィルタ係数をh
(l)(0≦l≦2*M*P−1)、サンプリング時刻
nにおけるLチャンネルの広帯域信号をxl(n)、R
チャンネルの広帯域信号をxr(n)、Lチャンネルの
M個の第1の中間信号をwl1(k)(0≦k≦M−
1)、RチャンネルのM個の第1の中間信号をwr1
(k)(0≦k≦M−1)、Lチャンネルの第iサブバ
ンド(0≦i≦M−1)のサンプリング時刻M*mにお
けるサブバンド信号をyl(i,M*m)、Rチャンネ
ルの第iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプリング
時刻M*mにおけるサブバンド信号をyr(i,M*
m)とするとき、Lチャンネルの2*M*P個の広帯域
信号xl(n)を用いて、Mが偶数の場合は、(数2
6)、(数27)、(数28)、(数29)の順に、ま
たMが奇数の場合は(数30)、(数31)、(数3
2)の順にLチャンネルの第1の中間信号wl1(k)
を算出するLチャンネルの第1の演算を行い、Lチャン
ネルの第1の演算の後にM個のLチャンネルの第1の中
間信号wl1(k)を用いてMが偶数の場合には(数3
3)によって、またMが奇数の場合には(数34)によ
ってM個のLチャンネルのサブバンド信号yl(i,M
*m)を算出するLチャンネルの第2の演算を行い、L
チャンネルの第2の演算の後にRチャンネルの2*M*
P個の広帯域信号xr(n)を用いて、Mが偶数の場合
は、(数26)、(数27)、(数28)、(数29)
の順に、またMが奇数の場合は(数30)、(数3
1)、(数32)の順にRチャンネルの第1の中間信号
wr1(k)を算出するRチャンネルの第1の演算を行
い、Rチャンネルの第1の演算の後にM個の第1の中間
信号wr1(k)を用いてMが偶数の場合には(数3
3)によって、またMが奇数の場合には(数34)によ
ってM個のRチャンネルのサブバンド信号yr(i,M
*m)を算出するRチャンネルの第2の演算を行い、各
々のチャンネルのサブバンド信号を出力し、Lチャンネ
ルとRチャンネルの演算処理の切り替えタイミングを示
すチャンネル制御信号を出力するシーケンス制御部と、
2*M*P個のLチャンネルの広帯域信号xl(n)
(0≦n≦2*M*P−1)を記憶保持し、Lチャンネ
ルの第1の演算の後にLチャンネルの広帯域信号xl
(n)(2*M*P−M≦n≦2*M*P−1)を記憶
保持しているメモリエリアにM個のLチャンネルの第1
の中間信号wl1(k)(0≦k≦M−1)を記憶保持
し、Rチャンネルの第2の演算の後にLチャンネルの第
1の中間信号wl1(k)を記憶保持しているメモリエ
リアにM個のRチャンネルのサブバンド信号yr(i,
M*m)を記憶保持するLチャンネル用広帯域信号メモ
リと、2*M*P個のRチャンネルの広帯域信号xr
(n)(0≦n≦2*M*P−1)を記憶保持し、Rチ
ャンネルの第1の演算の後にRチャンネルの広帯域信号
xr(n)(2*M*P−M≦n≦2*M*P−1)を
記憶保持しているメモリエリアにM個のRチャンネルの
第1の中間信号wr1(k)(0≦k≦M−1)を記憶
保持するRチャンネル用広帯域信号メモリと、M個のL
チャンネルのサブバンド信号yl(i,M*m)を記憶
保持するLチャンネル用サブバンド信号メモリと、1ブ
ロックの期間に各々のチャンネルに対するサブバンド信
号を出力し広帯域信号を入力するLチャンネル用入出力
バッファメモリおよびRチャンネル用入出力バッファメ
モリとから成るランダムアクセスメモリと、ランダムア
クセスメモリを構成する各信号の基準アドレスを示す基
準オフセット値を記憶保持し、シーケンス制御部から出
力されるチャンネル制御信号を入力し、各々のチャンネ
ルに対するチャンネルオフセット値を選択し、シーケン
ス制御部の指示に従って、基準オフセット値とチャンネ
ルオフセット値を用いてランダムアクセスメモリに記憶
保持される各信号のアドレスをランダムアクセスメモリ
全体で巡回するように算出するアドレス演算部とを備え
ている。
【0054】また、本発明の第4の発明の信号合成フィ
ルタバンクは、最初の値が零である2*M*P(Pは正
整数)個のフィルタ係数を有する直線位相非巡回形のプ
ロトタイプフィルタを周波数遷移することによって構成
され、前記プロトタイプフィルタのフィルタ係数をh
(l)(0≦l≦2*M*P−1)、第iサブバンド
(0≦i≦M−1)のサンプリング時刻M*mにおける
Lチャンネルのサブバンド信号をyl(i,M*m)、
Rチャンネルのサブバンド信号をyr(i,M*m)、
2*M*P個のLチャンネルの第2の中間信号をwl2
(k)(0≦k≦2*M*P−1)、2*M*P個のR
チャンネルの第2の中間信号をwr2(k)(0≦k≦
2*M*P−1)、サンプリング時刻M*m+n(0≦
n≦M−1)におけるLチャンネルの広帯域信号をul
(M*m+n)、Rチャンネルの広帯域信号をur(M
*m+n)とするとき、0≦k≦2*M*P−M−1に
対してLチャンネルの第2の中間信号wl2(k)をw
l2(k+M)にシフトし、Rチャンネルの第2の中間
信号wr2(k)をwr2(k+M)にシフトし、M個
のLチャンネルのサブバンド信号yl(i,M*m)
(0≦i≦M−1)を用いて、Mが偶数の場合は(数3
5)によって、またMが奇数の場合には(数36)によ
ってM個のLチャンネルの第2の中間信号wl2(k)
(0≦k≦M−1)を算出するLチャンネルの第3の演
算を行い、Lチャンネルの第3の演算で算出されたM個
のLチャンネルの第2の中間信号wl2(k)をMが偶
数の場合はwl2(M/2−1),wl2(M/2−
2),wl2(M/2−3),...,wl2(0),
wl2(M−1),wl2(M−2),...,wl2
(M/2)の順で記憶保持し、Mが奇数の場合はwl2
((M−1)/2−1),wl2((M−1)/2−
2),...,wl2(0),wl2(M−1),wl
2(M−2),...,wl2((M−1)/2−1)
の順で記憶保持し、Lチャンネルの第3の演算の後に2
*M*P個のLチャンネルの第2の中間信号wl2
(k)(0≦k≦2*M*P−1)を用いてMが偶数の
場合には(数37)、(数38)、(数39)によっ
て、またMが奇数の場合には(数40)、(数41)に
よってM個のLチャンネルの広帯域信号ul(M*m+
n)を算出するLチャンネルの第4の演算を行い、Lチ
ャンネルの第4の演算の後にM個のRチャンネルのサブ
バンド信号yr(i,M*m)(0≦i≦M−1)を用
いて、Mが偶数の場合は(数35)によって、またMが
奇数の場合には(数36)によってM個のRチャンネル
の第2の中間信号wr2(k)(0≦k≦M−1)を算
出するRチャンネルの第3の演算を行い、Rチャンネル
の第3の演算で算出されたM個のRチャンネルの第2の
中間信号wr2(k)をMが偶数の場合はwr2(M/
2−1),wr2(M/2−2),wr2(M/2−
3),...,wr2(0),wr2(M−1),wr
2(M−2),...,wr2(M/2)の順で記憶保
持し、Mが奇数の場合はwr2((M−1)/2−
1),wr2((M−1)/2−2),...,wr2
(0),wr2(M−1),wr2(M−
2),...,wr2((M−1)/2−1)の順で記
憶保持し、Rチャンネルの第3の演算の後に2*M*P
個のRチャンネルの第2の中間信号wr2(k)(0≦
k≦2*M*P−1)を用いてMが偶数の場合には(数
37)、(数38)、(数39)によって、またMが奇
数の場合には(数40)、(数41)によってM個のR
チャンネルの広帯域信号ur(M*m+n)を算出する
Rチャンネルの第4の演算を行い、各々のチャンネルの
広帯域信号を出力し、LチャンネルとRチャンネルの演
算処理の切り替えタイミングを示すチャンネル制御信号
を出力するシーケンス制御部と、M個のLチャンネルの
サブバンド信号yl(i,M*m)を記憶保持し、Rチ
ャンネルの第3の演算の後にM個のRチャンネルの第2
の中間信号wr(k)(0≦k≦M−1)を記憶保持す
るLチャンネル用サブバンド信号メモリと、Rチャンネ
ルのサブバンド信号yr(i,M*m)を記憶保持する
Rチャンネル用サブバンド信号メモリと、2*M*P個
のLチャンネルの第2の中間信号wl2(k)を記憶保
持し、Lチャンネルの第4の演算の後にLチャンネルの
第2の中間信号wl2(k)(2*M*P−M≦k≦2
*M*P−1)を記憶保持しているメモリエリアにM個
のLチャンネルの広帯域信号ul(M*m+n)を記憶
保持するLチャンネル用広帯域信号メモリと、2*M*
P−M個のRチャンネルの第2の中間信号wr2(k)
(M≦k≦2*M*P−1)を記憶保持し、Rチャンネ
ルの第4の演算の後にRチャンネルの第2の中間信号w
r2(k)(2*M*P−M≦k≦2*M*P−1)を
記憶保持しているメモリエリアにM個のRチャンネルの
広帯域信号ur(M*m+n)を記憶保持するRチャン
ネル用広帯域信号メモリと、1ブロックの期間に各々の
チャンネルに対する広帯域信号を出力しサブバンド信号
を入力するLチャンネル用入出力バッファメモリおよび
Rチャンネル用入出力バッファメモリとから成るランダ
ムアクセスメモリと、ランダムアクセスメモリを構成す
る各信号の基準アドレスを示す基準オフセット値を記憶
保持し、シーケンス制御部から出力されるチャンネル制
御信号を入力し、各々のチャンネルに対するチャンネル
オフセット値を選択し、シーケンス制御部の指示に従っ
て、基準オフセット値とチャンネルオフセット値を用い
てランダムアクセスメモリに記憶保持される各信号のア
ドレスをランダムアクセスメモリ全体で巡回するように
算出するアドレス演算部とを備えている。
【0055】
【作用】本発明の第1の発明の信号分析フィルタバンク
は、上記した構成で第1の演算で用いる広帯域信号を損
なうことなく広帯域信号を記憶保持するメモリエリアの
一部と第1の中間信号を記憶保持するメモリエリアを共
用することにより、従来例と比較してメモリ量を削減す
ることができる。
【0056】また、本発明の第2の発明の信号合成フィ
ルタバンクは、上記した構成で第3の演算で用いる第2
の中間信号を損なうことなく第2の中間信号を記憶保持
するメモリエリアの一部と広帯域信号を記憶保持するメ
モリエリアを共用することにより、従来例と比較してメ
モリ量を削減することができる。
【0057】また、本発明の第3の発明の信号分析フィ
ルタバンクは、LチャンネルとRチャンネルとから成る
ステレオのオーディオ信号に対して上記した構成でLチ
ャンネルの第1の演算で用いる広帯域信号を損なうこと
なくLチャンネルの広帯域信号を記憶保持するメモリエ
リアの一部とLチャンネルの第1の中間信号を記憶保持
するメモリエリアとRチャンネルのサブバンド信号を記
憶保持するメモリエリアとを共用し、Rチャンネルの第
1の演算で用いる広帯域信号を損なうことなくRチャン
ネルの広帯域信号を記憶保持するメモリエリアとRチャ
ンネルの第1の中間信号を記憶保持するメモリエリアと
を共用することにより、従来例と比較してメモリ量を削
減することができる。
【0058】また、本発明の第4の発明の信号合成フィ
ルタバンクは、LチャンネルとRチャンネルとから成る
ステレオのオーディオ信号に対して上記した構成でLチ
ャンネルの第4の演算で用いるLチャンネルの第2の中
間信号を損なうことなくLチャンネルの第2の中間信号
を記憶保持するメモリエリアの一部とLチャンネルの広
帯域信号を記憶保持するメモリエリアとを共用し、Rチ
ャンネルの第4の演算で用いるRチャンネルの第2の中
間信号を損なうことなくRチャンネルの第2の中間信号
を記憶保持するメモリエリアの一部とRチャンネルの広
帯域信号を記憶保持するメモリエリアとを共用し、Lチ
ャンネルの第3の演算で用いるLチャンネルのサブバン
ド信号を損なうことなくLチャンネルのサブバンド信号
を記憶保持するメモリエリアとRチャンネルの第2の中
間信号の一部とを共用することにより従来例と比較して
メモリ量を削減することができる。
【0059】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0060】図1は本発明の第1の実施例の信号分析フ
ィルタバンクの構成を示すブロック図である。
【0061】図1で、1はシーケンス制御部、2は広帯
域信号メモリと入出力バッファメモリとサブバンド信号
メモリで構成されるランダムアクセスメモリ(以下、R
AMと呼ぶ)、3は第1の演算を実行するためのプロト
タイプフィルタのフィルタ係数テーブルと第2の演算を
実行するためのコサイン係数テーブルから成るリードオ
ンリーメモリ(以下、ROMと呼ぶ)、4は演算部、5
は広帯域信号入力部、6はサブバンド信号出力部であ
る。
【0062】以上のように構成された信号分析フィルタ
バンクについて、以下その動作を説明する。ここで、以
下の説明で用いる変数についての定義を行う。プロトタ
イプフィルタのフィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*
M*P−1)(Mは1ブロックの入力サンプル数、Pは
正整数)、サンプリング時刻nにおける広帯域信号をx
(n)、M個の第1の中間信号をw1(k)(0≦k≦
M−1)、第iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプ
リング時刻M*mのサブバンド信号をy(i,M*m)
とする。
【0063】図1で、シーケンス制御部1は内蔵してい
る命令メモリの内容を順次読み出し、読み出した命令を
解読して、各部の動作を制御する。RAM2は広帯域信
号と第1の中間信号とサブバンド信号を記憶保持する。
ROM3は信号分析フィルタ計算に必要なプロトタイプ
フィルタの係数テーブルとコサイン関数テーブルを記憶
保持する。演算部4は加算、乗算の算術演算と論理和、
論理積の論理演算を行う。シーケンス制御部1の制御で
RAM2とROM3に記憶されているデータを用いて演
算部4で積和計算を行うことにより信号分析フィルタ処
理計算を行う。広帯域信号入力部5はシーケンス制御部
1の制御で広帯域信号をサンプル単位で入力する。サブ
バンド信号出力部6はシーケンス制御部1の制御でサブ
バンド信号をサンプル単位で出力する。
【0064】図2は、本発明の第1の実施例における信
号分析フィルタバンクのRAM2の遷移図である。図2
で、(2a)は広帯域信号メモリ、(2c)はサブバン
ド信号メモリ、(2b)は入出力バッファメモリ、(2
d)はブロック同期信号、(2e)はフィルタ処理内容
を示す。従来例では第1の演算で算出された第1の中間
信号を記憶保持するための専用のメモリエリアを設けて
いたが、本実施例では第1の演算で算出された第1の中
間信号は広帯域信号メモリ(2a)の斜線部分のメモリ
エリアに記憶保持する。第1の演算の後に広帯域信号メ
モリ(2a)に記憶保持した第1の中間信号を用いて第
2の演算によってサブバンド信号を算出し、サブバンド
信号メモリ(2c)に記憶保持する。以下、図3ではM
を8とした場合の例を、また図4ではMを9とした場合
の例を示したが、説明では一般的なMの場合について行
う。
【0065】入出力バッファメモリ(2b)はM個のサ
ブバンド信号を出力した後に入力される広帯域信号を記
憶保持する。1ブロックを構成するM個の広帯域信号が
入出力バッファメモリ(2b)に入力されると、広帯域
信号メモリ(2a)に記憶保持している広帯域信号0≦
k≦2*M*P−M−1に対してx(k)をx(k+
M)にシフトする。次に、入出力バッファメモリ(2
b)に入力されたM個の広帯域信号をx(k)(0≦k
≦M−1)に転送する。次に、1ブロック前に算出され
たサブバンド信号メモリ(2c)に記憶保持されている
M個のサブバンド信号を入出力バッファメモリ(2b)
に転送する。広帯域信号メモリ(2a)に記憶保持して
いる最新の2*M*P個の広帯域信号x(n)を用いて
シーケンス制御部1に従ってMが偶数の場合は(数4
2)、(数43)、(数44)、(数45)の順に、ま
たMが奇数の場合は(数46)、(数47)、(数4
8)の順に第1の演算を行い、M個の第1の中間信号w
1(k)を算出する。 (1)Mが偶数の場合
【0066】
【数42】
【0067】
【数43】
【0068】
【数44】
【0069】
【数45】
【0070】(2)Mが奇数の場合
【0071】
【数46】
【0072】
【数47】
【0073】
【数48】
【0074】以上のようにして算出されたM個の第1の
中間信号w1(k)を広帯域信号メモリ(2a)に記憶
保持する。
【0075】図3は、Mが偶数の場合の本発明の第1の
実施例における信号分析フィルタバンクの第1の演算時
の広帯域信号メモリ(2a)の詳細な遷移図である。図
3で、(3A)は第1の演算の直前の広帯域信号メモリ
(2a)の配置図、(3B)は第1の演算の後の広帯域
信号メモリ(2a)の配置図、矢印(3C)は第1の演
算によって第1の中間信号w1(k)を算出する計算順
序を示す。第1の中間信号w1(k)は矢印(3C)の
順にまず、(数42)によって算出されたw1(M/
2)をx(M*m−2*M*P+M)を記憶保持するメ
モリエリアに、次に(数43)によって算出されたw1
(k)(M/2+1≦k≦M−1)をx(M*m−2*
M*P+M/2+k)(M/2+1≦k≦M−1)を記
憶保持するメモリエリアに、次に(数44)によって算
出されたw1(0)をx(M*m−2*M*P+3*M
/2)を記憶保持するメモリエリアに、次に(数45)
によって算出されたw1(k)(1≦k<M/2)をx
(M*m−2*M*P+3*M/2+k)(1≦k<M
/2)に各々記憶保持することによって第1の演算で用
いる広帯域信号x(n)を損なうことなく第1の中間信
号w1(k)を広帯域信号メモリ(2a)に記憶保持す
ることができる。
【0076】図4は、Mが奇数の場合の本発明の第1の
実施例における信号分析フィルタバンクの第1の演算時
の広帯域信号メモリ(2a)の詳細な遷移図である。図
4で、(4A)は第1の演算の直前の広帯域信号メモリ
(2a)の配置図、(4B)は第1の演算の後の広帯域
信号メモリ(2a)の配置図、矢印(4C)は第1の演
算によって第1の中間信号w1(k)を算出する計算順
序を示す。第1の中間信号w1(k)は矢印(4C)の
順にまず、(数46)によって算出されたw1((M−
1)/2)をx(M*m−2*M*P+M)を記憶保持
するメモリエリアに、次に(数47)によって算出され
たw1(k)((M+1)/2≦k≦M−1)をx(M
*m−2*M*P+(M+1)/2+k)((M+1)
/2≦k≦M−1)を記憶保持するメモリエリアに、次
に(数48)によって算出されたw1(k)(0≦k<
(M−1)/2)をx(M*m−2*M*P+(3*M
+1)/2+k)(0≦k<(M−1)/2)を記憶保
持するメモリエリアに各々記憶保持することによって第
1の演算で用いる広帯域信号x(n)を損なうことなく
第1の中間信号w1(k)を広帯域信号メモリ(2a)
に記憶保持することができる。
【0077】第1の演算によって算出されたM個の第1
の中間信号w1(k)(0≦k≦M−1)を用いてMが
偶数の場合には(数49)によって、またMが奇数の場
合には(数50)によってM個のサブバンド信号y
(i,M*m)を算出する第2の演算を行い、サブバン
ド信号メモリ(2c)に記憶保持する。 (1)Mが偶数の場合
【0078】
【数49】
【0079】(2)Mが奇数の場合
【0080】
【数50】
【0081】このようにシーケンス制御部1に従って広
帯域信号メモリ(2a)に広帯域信号x(n)を記憶保
持し、広帯域信号x(n)を用いて第1の演算で算出し
た第1の中間信号w1(k)を広帯域信号メモリ(2
a)に記憶保持することによって、従来例で用いていた
第1の中間信号w1(k)を記憶保持するための専用の
メモリエリアを使わないで信号分析フィルタ処理を行う
ことができる。
【0082】以上のように第1の実施例では、第1の演
算で用いる広帯域信号を損なうことなく広帯域信号を記
憶保持するメモリエリアの一部と第1の中間信号を記憶
保持するメモリエリアを共用することにより、信号分析
フィルタ処理に必要なメモリ量を削減することができ
る。
【0083】図5は本発明の第2の実施例の信号合成フ
ィルタバンクの構成を示すブロック図である。図5で、
51はシーケンス制御部、52はサブバンド信号メモリ
と入出力バッファメモリと広帯域信号メモリで構成され
るランダムアクセスメモリ(以下、RAMと呼ぶ)、5
3は第3の演算を実行するためのコサイン係数テーブル
と第4の演算を実行するためのプロトタイプフィルタの
フィルタ係数テーブルから成るリードオンリーメモリ
(以下、ROMと呼ぶ)、54は演算部、55は広帯域
信号出力部、56はサブバンド信号入力部である。
【0084】以上のように構成された信号合成フィルタ
バンクについて、以下その動作を説明する。ここで、以
下の説明で用いる変数についての定義を行う。プロトタ
イプフィルタのフィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*
M*P−1)(Mは1ブロックの入力サンプル数、Pは
正整数)、第iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプ
リング時刻M*mのサブバンド信号をy(i,M*
m)、M個の第2の中間信号をw2(k)(0≦k≦2
*M*P−1)、サンプリング時刻M*m+n(0≦n
≦M−1)における広帯域信号をu(n)とする。
【0085】図5で、シーケンス制御部51は内蔵して
いる命令メモリの内容を順次読み出し、読み出した命令
を解読して、各部の動作を制御する。RAM52はサブ
バンド信号と第2の中間信号と広帯域信号を記憶保持す
る。ROM53は信号合成フィルタ計算に必要なプロト
タイプフィルタの係数テーブルとコサイン関数テーブル
を記憶保持する。演算部54は加算、乗算の算術演算と
論理和、論理積の論理演算を行う。シーケンス制御部5
1の制御でRAM52とROM53に記憶されているデ
ータを用いて演算部54で積和計算を行うことにより信
号合成フィルタ処理計算を行う。広帯域信号出力部55
はシーケンス制御部51の制御で広帯域信号をサンプル
単位で出力する。サブバンド信号入力部56はシーケン
ス制御部51の制御でサブバンド信号をサンプル単位で
入力する。
【0086】図6は、本発明の第2の実施例における信
号合成フィルタバンクのRAM52の遷移図である。図
6で、(6a)は広帯域信号メモリ、(6c)はサブバ
ンド信号メモリ、(6b)は入出力バッファメモリ、
(6d)はブロック同期信号、(6e)はフィルタ処理
内容を示す。従来例では第4の演算で算出された広帯域
信号を記憶保持するための専用のメモリエリアを設けて
いたが、本実施例では第4の演算で算出された広帯域信
号は広帯域信号メモリ(6a)の斜線部分のメモリエリ
アに記憶保持する。以下、図7ではMを8とした場合の
例を、また図8ではMを9とした場合の例を示したが、
説明では一般的なMの場合について行う。
【0087】入出力バッファメモリ(6b)はM個の広
帯域信号を出力した後に入力されるサブバンド信号を記
憶保持する。1ブロックを構成するM個のサブバンド信
号が入出力バッファメモリ(6b)に入力されると、入
力されたM個のサブバンド信号y(i,M*m)をサブ
バンド信号メモリ(6c)に転送する。次に、1ブロッ
ク前に算出された広帯域信号メモリ(6a)に記憶保持
されているM個の広帯域信号を入出力バッファメモリ
(6b)に転送する。0≦k≦2*M*P−M−1に対
して広帯域信号メモリ(6a)に記憶保持している第2
の中間信号w2(k)をw2(k+M)にシフトし、サ
ブバンド信号メモリ(6c)に記憶保持しているM個の
サブバンド信号y(i,M*m)(0≦i≦M−1)を
用いて、Mが偶数の場合は(数51)によって、またM
が奇数の場合には(数52)によってM個の第2の中間
信号を算出する第3の演算を行い、 (1)Mが偶数の場合
【0088】
【数51】
【0089】(2)Mが奇数の場合
【0090】
【数52】
【0091】第3の演算で算出されたM個の第2の中間
信号w2(k)をMが偶数の場合はw2(M/2−
1),w2(M/2−2),w2(M/2−
3),...,w2(0),w2(M−1),w2(M
−2),...,w2(M/2)の順でメモリエリアに
記憶保持し、Mが奇数の場合はw2((M−1)/2−
1),w2((M−1)/2−2),...,w2
(0),w2(M−1),w2(M−2),...,w
2((M−1)/2−1)の順で広帯域信号メモリ(6
a)に記憶保持し、第3の演算の後に2*M*P個の第
2の中間信号w2(k)を用いてMが偶数の場合には
(数53),(数54),(数55)によって、またM
が奇数の場合には(数56),(数57)によってM個
の広帯域信号u(M*m+n)を算出する第4の演算を
行う。 (1)Mが偶数の場合
【0092】
【数53】
【0093】
【数54】
【0094】
【数55】
【0095】(2)Mが奇数の場合
【0096】
【数56】
【0097】
【数57】
【0098】以上のようにして算出されたM個の広帯域
信号u(M*m+n)は広帯域信号メモリ(6a)に記
憶保持される。
【0099】図7は、Mが偶数の場合の本発明の第2の
実施例における信号合成フィルタバンクの第4の演算時
の広帯域信号メモリ(6a)の詳細な遷移図である。図
7で、(7A)は第4の演算の直前の広帯域信号メモリ
(6a)の配置図、(7B)は第4の演算の後の広帯域
信号メモリ(6a)の配置図、矢印(7C)は第4の演
算によって広帯域信号u(M*m+n)を算出する計算
順序を示す。広帯域信号u(M*m+n)は矢印(7
C)の順にまず、(数53)によって算出されたu(M
*m+k)(0≦k≦M/2−1)をw2(3*M/2
+k)(0≦k≦M/2−1)を記憶保持するメモリエ
リアに、次に、(数54)によって算出されたu(M*
m+M/2)をw2(M)を記憶保持するメモリエリア
に、次に(数55)によって算出されたu(M*m+
k)(M/2+1≦k≦M−1)をw2(M/2+k)
(M/2+1≦k≦M−1)を記憶保持するメモリエリ
アに各々記憶保持することによって第4の演算で用いる
第2の中間信号w2(k)を損なうことなく広帯域信号
u(M*m+n)を広帯域信号メモリ(6a)に記憶保
持することができる。
【0100】図8は、Mが奇数の場合の本発明の第2の
実施例における信号合成フィルタバンクの第4の演算時
の広帯域信号メモリ(6a)の詳細な遷移図である。図
8で、(8A)は第4の演算の直前の広帯域信号メモリ
(6a)の配置図、(8B)は第4の演算の後の広帯域
信号メモリ(6a)の配置図、矢印(8C)は第4の演
算によって広帯域信号u(M*m+n)を算出する計算
順序を示す。広帯域信号u(M*m+n)は矢印(8
C)の順に計算されることを示す。まず、(数56)に
よって算出されたu(M*m+k)(0≦k≦(M−
1)/2)をw2((3*M−1)/2+k)(0≦k
≦(M−1)/2)を記憶保持するメモリエリアに、次
に、(数57)によって算出されたu(M*m+k)
((M+1)/2≦k≦M−1)をw2((M−1)/
2+k)((M+1)/2≦k≦M−1)を記憶保持す
るメモリエリアに各々記憶保持することによって第4の
演算で用いる第2の中間信号w2(k)を損なうことな
く広帯域信号u(M*m+n)を広帯域信号メモリ(6
a)に記憶保持することができる。
【0101】このようにシーケンス制御部51に従って
広帯域信号メモリ(6a)に第2の中間信号w2(k)
を記憶保持し、第2の中間信号w2(k)を用いて第4
の演算で算出した広帯域信号u(M*m+n)を広帯域
信号メモリ(6a)に記憶保持することによって従来例
で用いていた広帯域信号u(M*m+n)を記憶保持す
るための専用のメモリエリアを使わないで信号合成フィ
ルタ処理を行うことができる。
【0102】以上のように第2の実施例では、第4の演
算で用いる第2の中間信号を損なうことなく第2の中間
信号を記憶保持するメモリエリアの一部と広帯域信号を
記憶保持するメモリエリアを共用することにより、信号
合成フィルタ処理に必要なメモリ量を削減することがで
きる。
【0103】図9は本発明の第3の実施例の信号分析フ
ィルタバンクの構成を示すブロック図である。尚、図9
および図10においてRチャンネルをRch、Lチャン
ネルをLchと簡略して記述している。図9で、91は
シーケンス制御部、92はRチャンネル(以下、Rch
と呼ぶ)用広帯域信号メモリとRch用入出力バッファ
メモリとLチャンネル(以下、Lchと呼ぶ)用広帯域
信号メモリとLch用入出力バッファメモリとLch用
サブバンド信号メモリで構成されるランダムアクセスメ
モリ(以下、RAMと呼ぶ)、93はLchの第1の演
算及びRchの第1の演算を実行するためのプロトタイ
プフィルタのフィルタ係数テーブルとLchの第2の演
算及びRchの第2の演算を実行するためのコサイン係
数テーブルから成るリードオンリーメモリ(以下、RO
Mと呼ぶ)、94は演算部、95は広帯域信号入力部、
96はサブバンド信号出力部、97はアドレス演算部、
98はLchとRchの演算処理の切り替えタイミング
を示し、Lchの演算処理時に‘L’になり、Rchの
演算処理時に‘H’になるチャンネル制御信号である。
【0104】以上のように構成された信号分析フィルタ
バンクについて、以下その動作を説明する。ここで、以
下の説明で用いる変数についての定義を行う。プロトタ
イプフィルタのフィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*
M*P−1)(Mは1ブロックの入力サンプル数、Pは
正整数)、サンプリング時刻nにおけるLchの広帯域
信号をxl(n)、Rchの広帯域信号をxr(n)、
M個のLchの第1の中間信号をwl1(k)(0≦k
≦M−1)、M個のRchの第1の中間信号をwr1
(k)(0≦k≦M−1)、第iサブバンド(0≦i≦
M−1)のサンプリング時刻M*mのLchのサブバン
ド信号をyl(i,M*m)、Rchのサブバンド信号
をyr(i,M*m)とする。
【0105】図9で、シーケンス制御部91は内蔵して
いる命令メモリの内容を順次読み出し、読み出した命令
を解読して、各部の動作を制御する。RAM92は各々
のチャンネルに対する広帯域信号と第1の中間信号とサ
ブバンド信号を記憶保持する。ROM93は信号分析フ
ィルタ計算に必要なプロトタイプフィルタの係数テーブ
ルとコサイン関数テーブルを記憶保持する。演算部94
は加算、乗算の算術演算と論理和、論理積の論理演算を
行う。シーケンス制御部91の制御でRAM92とRO
M93に記憶されているデータを用いて演算部94で積
和計算を行うことにより信号分析フィルタ処理計算を行
う。広帯域信号入力部95はシーケンス制御部91の制
御で各々のチャンネルの広帯域信号をサンプル単位で入
力する。サブバンド信号出力部96はシーケンス制御部
91の制御で各々のチャンネルのサブバンド信号をサン
プル単位で出力する。アドレス演算部97はRAM92
の各信号の基準アドレスを示す基準オフセット値を記憶
保持し、シーケンス制御部91から出力されるチャンネ
ル制御信号98を入力し、各々のチャンネルに対するチ
ャンネルオフセット値を選択し、シーケンス制御部91
の指示に従って、基準オフセット値とチャンネルオフセ
ット値を用いてRAM92の各々のチャンネルの各信号
のアドレスを算出する。基準オフセット値とチャンネル
オフセット値を用いることにより、各々のチャンネルで
の各信号の相対アドレスは変化しないので、シーケンス
制御部91の各々のチャンネルでの第1の演算および第
2の演算における各信号のアドレス算出を簡単に行うこ
とができる。
【0106】図10は、本発明の第3の実施例における
信号分析フィルタバンクのRAM92の遷移図である。
図10で、(10a)はLch用広帯域信号メモリ、
(10b)はLch用入出力バッファメモリ、(10
c)はLch用サブバンド信号メモリ、(10d)はR
ch用広帯域信号メモリ、(10e)はRch用入出力
バッファメモリ、(10f)はブロック同期信号、(1
0g)はLchとRchの演算処理の切り替えタイミン
グを示し、Lchの演算処理時に‘L’になり、Rch
の演算処理時に‘H’になるチャンネル制御信号、(1
0h)はフィルタ処理内容を示す。従来例ではLchの
第1の演算で算出されたLchの第1の中間信号を記憶
保持するための専用のメモリエリアを設けていたが、本
実施例ではLchの第1の演算で算出されたLchの第
1の中間信号はLch用広帯域信号メモリ(10a)の
斜線部分のメモリエリアに記憶保持する。Lchの第1
の演算の後にLchの広帯域信号メモリ(10a)に記
憶保持したLchの第1の中間信号を用いてLchの第
2の演算によってLchのサブバンド信号を算出し、L
chのサブバンド信号メモリ(10c)に記憶保持す
る。また、従来例ではRchの第1の演算で算出された
Rchの第1の中間信号を記憶保持するための専用のメ
モリエリアを設けていたが、本実施例ではRchの第1
の演算で算出されたRchの第1の中間信号はRch用
広帯域信号メモリ(10d)の斜線部分のメモリエリア
に記憶保持する。また、従来例ではRchの第2の演算
で算出されたRchのサブバンド信号を記憶保持するた
めの専用のメモリエリアを設けていたが、本実施例では
Rchの第1の演算の後にRchの広帯域信号メモリ
(10d)に記憶保持したRchの第1の中間信号を用
いてRchの第2の演算によってRchのサブバンド信
号を算出し、Lchの広帯域信号メモリ(10a)の斜
線部分のメモリエリアに記憶保持する。
【0107】Lch用入出力バッファメモリ(10b)
はM個のLchのサブバンド信号を出力した後に入力さ
れるLchの広帯域信号を記憶保持する。1ブロックを
構成するM個のLchの広帯域信号がLch用入出力バ
ッファメモリ(10b)に入力されると、Lch用広帯
域信号メモリ(10a)に記憶保持しているLchの広
帯域信号0≦k≦2*M*P−M−1に対してxl
(k)をxl(k+M)にシフトする。次に、Lch用
入出力バッファメモリ(10b)に入力されたM個の広
帯域信号をxl(k)(0≦k≦M−1)に転送する。
次に、1ブロック前に算出されたLch用サブバンド信
号メモリ(10c)に記憶保持されているM個のLch
のサブバンド信号をLch用入出力バッファメモリ(1
0b)に転送する。Lch用広帯域信号メモリ(10
a)に記憶保持している最新の2*M*P個のLchの
広帯域信号xl(n)を用いてシーケンス制御部91に
従ってMが偶数の場合は(数42)、(数43)、(数
44)、(数45)の順に、またMが奇数の場合は(数
46)、(数47)、(数48)の順に第1の演算を行
い、M個のLchの第1の中間信号wl1(k)を算出
する。算出されたM個のLchの第1の中間信号wl1
(k)をLch用広帯域信号メモリ(10a)に記憶保
持する。
【0108】Lchの第1の演算の後にLch用広帯域
信号メモリ(10a)に記憶保持されたM個のLchの
第1の中間信号wl1(k)を用いて、Mが偶数の場合
は(数49)によって、またMが奇数の場合は(数5
0)によってM個のLchのサブバンド信号yl(i,
M*m)を算出するLchの第2の演算を行う。算出さ
れたM個のLchのサブバンド信号yl(i,M*m)
はLch用サブバンド信号メモリ(10c)に記憶保持
する。
【0109】Rch用入出力バッファメモリ(10e)
はM個のRchのサブバンド信号を出力した後に入力さ
れるRchの広帯域信号を記憶保持する。1ブロックを
構成するM個のRchの広帯域信号がRch用入出力バ
ッファメモリ(10e)に入力されると、Rch用広帯
域信号メモリ(10d)に記憶保持しているRchの広
帯域信号0≦k≦2*M*P−M−1に対してxr
(k)をxr(k+M)にシフトする。次に、Rch用
入出力バッファメモリ(10e)に入力されたM個の広
帯域信号をxr(k)(0≦k≦M−1)に転送する。
次に、1ブロック前に算出されたLch用広帯域信号メ
モリ(10a)に記憶保持されているM個のRchのサ
ブバンド信号をRch用入出力バッファメモリ(10
e)に転送する。Rch用広帯域信号メモリ(10d)
に記憶保持している最新の2*M*P個のRchの広帯
域信号xr(n)を用いてシーケンス制御部91に従っ
てMが偶数の場合は(数42)、(数43)、(数4
4)、(数45)の順に、またMが奇数の場合は(数4
6)、(数47)、(数48)の順に第1の演算を行
い、M個のRchの第1の中間信号wr1(k)を算出
する。算出されたM個のRchの第1の中間信号wr1
(k)をRch用広帯域信号メモリ(10d)に記憶保
持する。
【0110】Rchの第1の演算の後にRch用広帯域
信号メモリに記憶保持されたM個のRchの第1の中間
信号wr1(k)を用いて、Mが偶数の場合は(数4
9)によって、またMが奇数の場合は(数50)によっ
てM個のRchのサブバンド信号yr(i,M*m)を
算出するRchの第2の演算を行う。算出されたM個の
Rchのサブバンド信号yr(i,M*m)はLchの
第2の演算の後に不要となるLch用広帯域信号メモリ
(10a)のLchの第1の中間信号wl1(k)を記
憶保持しているメモリエリアに記憶保持する。
【0111】以上のように第3の実施例では、第1の演
算で用いる各々のチャンネルの広帯域信号を損なうこと
なく各々のチャンネルの広帯域信号を記憶保持するメモ
リエリアの一部と各々の信号の第1の中間信号を記憶保
持するメモリエリアを共用し、Lchの第1の中間信号
を記憶保持するメモリエリアとRchのサブバンド信号
を記憶保持するメモリエリアを共用することにより、各
々のチャンネルの第1の中間信号を記憶保持する専用の
メモリエリアとRchのサブバンド信号を記憶保持する
専用のメモリエリアを使わずに信号分析フィルタ処理を
行うことができ、必要なメモリ量を削減することができ
る。
【0112】図11は本発明の第4の実施例の信号合成
フィルタバンクの構成を示すブロック図である。尚、図
11および図12においてRチャンネルをRch、Lチ
ャンネルをLchと簡略して記述している。図11で、
111はシーケンス制御部、112はRチャンネル(以
下、Rchと呼ぶ)用サブバンド信号メモリとRch用
入出力バッファメモリとRch用広帯域信号メモリとL
チャンネル(以下、Lchと呼ぶ)用サブバンド信号メ
モリとLch用入出力バッファメモリとLch用広帯域
信号メモリで構成されるランダムアクセスメモリ(以
下、RAMと呼ぶ)、113はLchの第3の演算及び
Rchの第3の演算を実行するためのコサイン係数テー
ブルとLchの第4の演算及びRchの第4の演算を実
行するためのプロトタイプフィルタのフィルタ係数テー
ブルから成るリードオンリーメモリ(以下、ROMと呼
ぶ)、114は演算部、115は広帯域信号出力部、1
16はサブバンド信号入力部、117はアドレス演算
部、118はLchとRchの演算処理の切り替えタイ
ミングを示し、Lchの演算処理時に‘L’になり、R
chの演算処理時に‘H’になるチャンネル制御信号で
ある。
【0113】以上のように構成された信号合成フィルタ
バンクについて、以下その動作を説明する。ここで、以
下の説明で用いる変数についての定義を行う。プロトタ
イプフィルタのフィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*
M*P−1)(Mは1ブロックの入力サンプル数、Pは
正整数)、第iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプ
リング時刻M*mのLchのサブバンド信号をyl
(i,M*m)、Rchのサブバンド信号をyr(i,
M*m)、M個のLchの第2の中間信号をwl2
(k)(0≦k≦2*M*P−1)、M個のRchの第
2の中間信号をwr2(k)(0≦k≦2*M*P−
1)、サンプリング時刻M*m+n(0≦n≦M−1)
におけるLchの広帯域信号をul(n)、Rchの広
帯域信号をur(n)とする。
【0114】図11で、シーケンス制御部111は内蔵
している命令メモリの内容を順次読み出し、読み出した
命令を解読して、各部の動作を制御する。RAM112
は各々のチャンネルに対するサブバンド信号と第2の中
間信号と広帯域信号を記憶保持する。ROM113は信
号合成フィルタ計算に必要なプロトタイプフィルタの係
数テーブルとコサイン関数テーブルを記憶保持する。演
算部114は加算、乗算の算術演算と論理和、論理積の
論理演算を行う。シーケンス制御部111の制御でRA
M112とROM113に記憶されているデータを用い
て演算部114で積和計算を行うことにより信号合成フ
ィルタ処理計算を行う。広帯域信号出力部115はシー
ケンス制御部111の制御で各々のチャンネルの広帯域
信号をサンプル単位で出力する。サブバンド信号入力部
116はシーケンス制御部111の制御で各々のチャン
ネルのサブバンド信号をサンプル単位で入力する。アド
レス演算部117はRAM112の各信号の基準アドレ
スを示す基準オフセット値を記憶保持し、シーケンス制
御部111から出力されるチャンネル制御信号118を
入力し、各々のチャンネルに対するチャンネルオフセッ
ト値を選択し、シーケンス制御部111の指示に従っ
て、基準オフセット値とチャンネルオフセット値を用い
てRAM112の各々のチャンネルの各信号のアドレス
を算出する。基準オフセット値とチャンネルオフセット
値を用いることにより、各々のチャンネルでの各信号の
相対アドレスは変化しないので、シーケンス制御部11
1の各々のチャンネルでの第3の演算および第4の演算
における各信号のアドレス算出を簡単に行うことができ
る。
【0115】図12は、本発明の第4の実施例における
信号合成フィルタバンクのRAM112の遷移図であ
る。図12で、(12a)はLch用サブバンド信号メ
モリ、(12b)はLch用入出力バッファメモリ、
(12c)はLch用広帯域信号メモリ、(12d)は
Rch用サブバンド信号メモリ、(12e)はRch用
入出力バッファメモリ、(12f)はRch用広帯域信
号メモリ、(12g)はブロック同期信号、(12h)
はLchとRchの演算処理の切り替えタイミングを示
し、Lchの演算処理時に‘L’になり、Rchの演算
処理時に‘H’になるチャンネル制御信号、(12i)
はフィルタ処理内容を示す。従来例ではLchの第4の
演算で算出されたLchの広帯域信号を記憶保持するた
めの専用のメモリエリアを設けていたが、本実施例では
Lchの第4の演算で算出されたLchの広帯域信号は
Lchの第2の中間信号を記憶保持するLch用広帯域
信号メモリ(12c)の斜線部分のメモリエリアに記憶
保持する。また、従来例ではRchの第4の演算で算出
されたRchの広帯域信号を記憶保持するための専用の
メモリエリアを設けていたが、本実施例ではRchの第
4の演算で算出されたRchの広帯域信号はRchの第
2の中間信号を記憶保持するRch用広帯域信号メモリ
(12f)の斜線部分のメモリエリアに記憶保持する。
また、従来例ではRchの第3の演算で算出されたRc
hの第2の中間信号の一部を記憶保持するための専用の
メモリエリアを設けていたが、本実施例ではRchの第
3の演算で算出されたRchの第2の中間信号の一部を
Lchのサブバンド信号を記憶保持するLch用サブバ
ンド信号メモリ(12a)に記憶保持する。
【0116】Lch用入出力バッファメモリ(12b)
はM個のLchの広帯域信号を出力した後に入力される
Lchのサブバンド信号を記憶保持する。1ブロックを
構成するM個のLchのサブバンド信号がLch用入出
力バッファメモリ(12b)に入力されると、入力され
たM個のLchのサブバンド信号yl(i,M*m)を
Lch用サブバンド信号メモリ(12a)に転送する。
次に、1ブロック前に算出されたLchの広帯域信号メ
モリ(12c)に記憶保持されているM個のLchの広
帯域信号をLch用入出力バッファメモリ(12b)に
転送する。0≦k≦2*M*P−M−1に対してLch
用広帯域信号メモリ(12c)に記憶保持しているLc
hの第2の中間信号wl2(k)をwl2(k+M)に
シフトし、Lch用サブバンド信号メモリ(12a)に
記憶保持しているM個のLchのサブバンド信号yl
(i,M*m)(0≦i≦M−1)を用いて、Mが偶数
の場合は(数51)によって、またMが奇数の場合には
(数52)によってM個のLchの第2の中間信号を算
出するLchの第3の演算を行う。算出されたM個のL
chの第2の中間信号wl2(k)は、Mが偶数の場合
はwl2(M/2−1),wl2(M/2−2),wl
2(M/2−3),...,wl2(0),wl2(M
−1),wl2(M−2),...,wl2(M/2)
の順でメモリエリアに記憶保持し、Mが奇数の場合はw
l2((M−1)/2−1),wl2((M−1)/2
−2),...,wl2(0),wl2(M−1),w
l2(M−2),...,wl2((M−1)/2−
1)の順でLch用広帯域信号メモリ(12c)に記憶
保持する。
【0117】Lchの第3の演算の後にLch用広帯域
信号メモリ(12c)に記憶保持された2*M*P個の
Lchの第2の中間信号wl2(k)を用いてMが偶数
の場合には(数53),(数54),(数55)によっ
て、またMが奇数の場合には(数56),(数57)に
よってM個の広帯域信号ul(M*m+n)を算出する
Lchの第4の演算を行う。算出されたM個の広帯域信
号ul(M*m+n)はLchの第4の演算の後に不要
となるLch用広帯域信号メモリ(12c)のLchの
第2の中間信号wl2(k)を記憶保持するメモリエリ
アに記憶保持する。
【0118】Rch用入出力バッファメモリ(12e)
はM個のRchの広帯域信号を出力した後に入力される
Rchのサブバンド信号を記憶保持する。1ブロックを
構成するM個のRchのサブバンド信号がRch用入出
力バッファメモリ(12e)に入力されると、入力され
たM個のRchのサブバンド信号yr(i,M*m)を
Rch用サブバンド信号メモリ(12d)に転送する。
次に、1ブロック前に算出されたRchの広帯域信号メ
モリ(12f)に記憶保持されているM個のRchの広
帯域信号をRch用入出力バッファメモリ(12e)に
転送する。0≦k≦2*M*P−M−1に対してRch
用広帯域信号メモリ(12f)に記憶保持しているRc
hの第2の中間信号wr2(k)をwr2(k+M)に
シフトし、Rch用サブバンド信号メモリ(12d)に
記憶保持しているM個のRchのサブバンド信号yr
(i,M*m)(0≦i≦M−1)を用いて、Mが偶数
の場合は(数51)によって、またMが奇数の場合には
(数52)によってM個のRchの第2の中間信号を算
出するRchの第3の演算を行う。算出されたM個のR
chの第2の中間信号wr2(k)は、Mが偶数の場合
はwr2(M/2−1),wr2(M/2−2),wr
2(M/2−3),...,wr2(0),wr2(M
−1),wr2(M−2),...,wr2(M/2)
の順でメモリエリアに記憶保持し、Mが奇数の場合はw
r2((M−1)/2−1),wr2((M−1)/2
−2),...,wr2(0),wr2(M−1),w
r2(M−2),...,wr2((M−1)/2−
1)の順でLchの第1の演算の後に不要となるLch
用サブバンド信号メモリ(12a)に記憶保持する。
【0119】Rchの第3の演算の後にRch用広帯域
信号メモリ(12f)とLch用サブバンド信号メモリ
(12a)に記憶保持された2*M*P個のRchの第
2の中間信号wr2(k)を用いてMが偶数の場合には
(数53),(数54),(数55)によって、またM
が奇数の場合には(数56),(数57)によってM個
のRchの広帯域信号ur(M*m+n)を算出するR
chの第4の演算を行う。算出されたM個のRchの広
帯域信号ur(M*m+n)はRchの第4の演算の後
に不要となるRch用広帯域信号メモリ(12f)のR
chの第2の中間信号wr2(k)を記憶保持するメモ
リエリアに記憶保持される。
【0120】以上のように第4の実施例では、第4の演
算で用いる各々のチャンネルの第2の中間信号を損なう
ことなく各々のチャンネルの第2の中間信号を記憶保持
するメモリエリアの一部と各々の信号の広帯域信号を記
憶保持するメモリエリアを共用し、Lchのサブバンド
信号を記憶保持するメモリエリアとRchの第2の中間
信号の一部を記憶保持するメモリエリアを共用すること
により、各々のチャンネルの広帯域信号を記憶保持する
専用のメモリエリアとRchの第2の中間信号の一部を
記憶保持する専用のメモリエリアを使わずに信号合成フ
ィルタ処理を行うことができ、必要なメモリ量を削減す
ることができる。
【0121】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の発明の信号
分析フィルタバンクは、第1の演算で用いる広帯域信号
を損なうことなく広帯域信号を記憶保持するメモリエリ
アの一部と第1の中間信号を記憶保持するメモリエリア
を共用することにより、信号分析フィルタ処理に必要な
メモリ量を削減することができる。
【0122】また、本発明の第2の発明の信号合成フィ
ルタバンクは、第4の演算で用いる第2の中間信号を損
なうことなく第2の中間信号を記憶保持するメモリエリ
アの一部と広帯域信号を記憶保持するメモリエリアを共
用することにより、信号合成フィルタ処理に必要なメモ
リ量を削減することができる。
【0123】また、本発明の第3の発明の信号分析フィ
ルタバンクは、LチャンネルとRチャンネルとから成る
ステレオのオーディオ信号に対して、各々のチャンネル
において各信号メモリの相対的な位置関係を保ったまま
で基準アドレスを示す基準オフセット値と各々のチャン
ネルに対するチャンネルオフセット値を用いるアドレス
演算を行う簡単な構成によって、Lチャンネルの第1の
演算で用いる広帯域信号を損なうことなくLチャンネル
の広帯域信号を記憶保持するメモリエリアの一部とLチ
ャンネルの第1の中間信号を記憶保持するメモリエリア
とRチャンネルのサブバンド信号を記憶保持するメモリ
エリアとを共用し、Rチャンネルの第1の演算で用いる
広帯域信号を損なうことなくRチャンネルの広帯域信号
を記憶保持するメモリエリアとRチャンネルの第1の中
間信号を記憶保持するメモリエリアとを共用することに
より、信号分析フィルタ処理に必要なメモリ量を削減す
ることができる。
【0124】また、本発明の第4の発明の信号合成フィ
ルタバンクは、LチャンネルとRチャンネルとから成る
ステレオのオーディオ信号に対して、各々のチャンネル
において各信号メモリの相対的な位置関係を保ったまま
で基準アドレスを示す基準オフセット値と各々のチャン
ネルに対するチャンネルオフセット値を用いるアドレス
演算を行う簡単な構成によって、Lチャンネルの第4の
演算で用いるLチャンネルの第2の中間信号を損なうこ
となくLチャンネルの第2の中間信号を記憶保持するメ
モリエリアの一部とLチャンネルの広帯域信号を記憶保
持するメモリエリアとを共用し、Rチャンネルの第4の
演算で用いるRチャンネルの第2の中間信号を損なうこ
となくRチャンネルの第2の中間信号を記憶保持するメ
モリエリアの一部とRチャンネルの広帯域信号を記憶保
持するメモリエリアとを共用し、Lチャンネルの第3の
演算で用いるLチャンネルのサブバンド信号を損なうこ
となくLチャンネルのサブバンド信号を記憶保持するメ
モリエリアとRチャンネルの第2の中間信号の一部とを
共用することにより、信号合成フィルタ処理に必要なメ
モリ量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における信号分析フィル
タバンクの構成を示すブロック図
【図2】同第1の実施例における信号分析フィルタバン
クのRAMの遷移図
【図3】同第1の実施例における第1の演算時の広帯域
信号メモリの遷移図(Mが偶数の場合)
【図4】同第1の実施例における第1の演算時の広帯域
信号メモリの遷移図(Mが奇数の場合)
【図5】本発明の第2の実施例における信号合成フィル
タバンクの構成を示すブロック図
【図6】同第2の実施例における信号合成フィルタバン
クのRAMの遷移図
【図7】同第2の実施例における第4の演算時の広帯域
信号メモリの遷移図(Mが偶数の場合)
【図8】同第2の実施例における第4の演算時の広帯域
信号メモリの遷移図(Mが奇数の場合)
【図9】本発明の第3の実施例における信号分析フィル
タバンクの構成を示すブロック図
【図10】同第3の実施例における信号分析フィルタバ
ンクのRAMの遷移図
【図11】本発明の第4の実施例における信号合成フィ
ルタバンクの構成を示すブロック図
【図12】同第4の実施例における信号合成フィルタバ
ンクのRAMの遷移図
【図13】従来例における信号分析フィルタバンクのR
AMの遷移図
【図14】従来例における信号合成フィルタバンクのR
AMの遷移図
【符号の説明】
1,51,91,111 シーケンス制御部 2,52,92,112 RAM 3,53,93,113 ROM 4,54,94,114 演算部 5,95 広帯域信号入力部 6,96 サブバンド信号出力部 55,115 広帯域信号出力部 56,116 サブバンド信号入力部 97,117 アドレス演算部 98,118 チャンネル制御信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 M個の入力サンプルを1ブロックとし
    て、ブロック単位で入力されたサンプリング周波数fs
    の広帯域信号をM個の等帯域幅のサンプリング周波数が
    s/Mのサブバンド信号に分割する信号分析フィルタ
    バンクであって、 前記信号分析フィルタバンクは、最初の値が零である2
    *M*P(Pは正整数)個のフィルタ係数を有する直線
    位相非巡回形のプロトタイプフィルタを周波数遷移する
    ことによって構成され、前記プロトタイプフィルタのフ
    ィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*M*P−1)、サ
    ンプリング時刻nにおける広帯域信号をx(n)、M個
    の第1の中間信号をw1(k)(0≦k≦M−1)、第
    iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプリング時刻M
    *mにおけるサブバンド信号をy(i,M*m)とする
    とき、2*M*P個の広帯域信号x(n)を用いて、M
    が偶数の場合は、(数1)、(数2)、(数3)、(数
    4)の順に、またMが奇数の場合は(数5)、(数
    6)、(数7)の順に第1の中間信号w1(k)を算出
    する第1の演算を行い、算出した第1の中間信号w1
    (k)を広帯域信号x(n)(2*M*P−M≦n≦2
    *M*P−1)を記憶保持しているメモリエリアに記憶
    保持し、 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】 【数7】 第1の演算の後にM個の第1の中間信号w1(k)を用
    いてMが偶数の場合には(数8)によって、またMが奇
    数の場合には(数9)によってM個のサブバンド信号y
    (i,M*m)を算出する第2の演算を行い、前記サブ
    バンド信号を出力するシーケンス制御部と、 【数8】 【数9】 広帯域信号x(n)を記憶保持し、第1の演算の後に広
    帯域信号x(n)(2*M*P−M≦n≦2*M*P−
    1)を記憶保持しているメモリエリアに第1の演算で算
    出されたM個の第1の中間信号w1(k)(0≦k≦M
    −1)を記憶保持する広帯域信号メモリと第2の演算で
    算出されるサブバンド信号y(i,M*m)を記憶保持
    するためのサブバンド信号メモリと1ブロックの期間に
    サブバンド信号を出力し広帯域信号を入力する入出力バ
    ッファメモリとから成るランダムアクセスメモリを備え
    たことを特徴とする信号分析フィルタバンク。
  2. 【請求項2】 M個の入力サンプルを1ブロックとし
    て、ブロック単位で入力されたM個の等帯域幅のサンプ
    リング周波数fs/Mのサブバンド信号を合成してサン
    プリング周波数fsの広帯域信号を再生する信号合成フ
    ィルタバンクであって、 前記信号合成フィルタバンクは、最初の値が零である2
    *M*P(Pは正整数)個のフィルタ係数を有する直線
    位相非巡回形のプロトタイプフィルタを周波数遷移する
    ことによって構成され、前記プロトタイプフィルタのフ
    ィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*M*P−1)、第
    iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプリング時刻M
    *mにおけるサブバンド信号をy(i,M*m)、2*
    M*P個の第2の中間信号をw2(k)(0≦k≦2*
    M*P−1)、サンプリング時刻M*m+n(0≦n≦
    M−1)における広帯域信号をu(M*m+n)とする
    とき、0≦k≦2*M*P−M−1に対して第2の中間
    信号w2(k)をw2(k+M)にシフトし、M個のサ
    ブバンド信号y(i,M*m)(0≦i≦M−1)を用
    いて、Mが偶数の場合は(数10)によって、またMが
    奇数の場合には(数11)によってM個の第2の中間信
    号w2(k)(0≦k≦M−1)を算出する第3の演算
    を行い、 【数10】 【数11】 第3の演算で算出されたM個の第2の中間信号w2
    (k)をMが偶数の場合はw2(M/2−1),w2
    (M/2−2),w2(M/2−3),...,w2
    (0),w2(M−1),w2(M−2),...,w
    2(M/2)の順でメモリエリアに記憶保持し、Mが奇
    数の場合はw2((M−1)/2−1),w2((M−
    1)/2−2),...,w2(0),w2(M−
    1),w2(M−2),...,w2((M−1)/2
    −1)の順で広帯域信号メモリに記憶保持し、 第3の演算の後に2*M*P個の第2の中間信号w2
    (k)(0≦k≦2*M*P−1)を用いてMが偶数の
    場合には(数12)、(数13)、(数14)によっ
    て、またMが奇数の場合には(数15)、(数16)に
    よってM個の広帯域信号u(M*m+n)を算出する第
    4の演算を行い、前記広帯域信号を出力するシーケンス
    制御部と、 【数12】 【数13】 【数14】 【数15】 【数16】 サブバンド信号y(i,M*m)を記憶保持するサブバ
    ンド信号メモリと、第2の中間信号w2(k)(0≦k
    ≦2*M*P−1)を記憶保持し、第2の中間信号w2
    (k)(2*M*P−M≦k≦2*M*P−1)を記憶
    保持しているメモリエリアに第4の演算で算出される広
    帯域信号u(M*m+n)(0≦n≦M−1)を記憶保
    持する広帯域信号メモリと1ブロックの期間に広帯域信
    号を出力しサブバンド信号を入力する入出力バッファメ
    モリとから成るランダムアクセスメモリを備えたことを
    特徴とする信号合成フィルタバンク。
  3. 【請求項3】 LチャンネルとRチャンネルとから成る
    ステレオのオーディオ信号の、各々のチャンネルに対し
    てM個の入力サンプルを1ブロックとして、ブロック単
    位で入力されたサンプリング周波数fsの広帯域信号を
    M個の等帯域幅のサンプリング周波数がfs/Mのサブ
    バンド信号に分割する信号分析フィルタバンクであっ
    て、 前記信号分析フィルタバンクは、最初の値が零である2
    *M*P(Pは正整数)個のフィルタ係数を有する直線
    位相非巡回形のプロトタイプフィルタを周波数遷移する
    ことによって構成され、前記プロトタイプフィルタのフ
    ィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*M*P−1)、サ
    ンプリング時刻nにおけるLチャンネルの広帯域信号を
    xl(n)、Rチャンネルの広帯域信号をxr(n)、
    LチャンネルのM個の第1の中間信号をwl1(k)
    (0≦k≦M−1)、RチャンネルのM個の第1の中間
    信号をwr1(k)(0≦k≦M−1)、Lチャンネル
    の第iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプリング時
    刻M*mにおけるサブバンド信号をyl(i,M*
    m)、Rチャンネルの第iサブバンド(0≦i≦M−
    1)のサンプリング時刻M*mにおけるサブバンド信号
    をyr(i,M*m)とするとき、 Lチャンネルの2*M*P個の広帯域信号xl(n)を
    用いて、Mが偶数の場合は、請求項1に記載の(数
    1)、(数2)、(数3)、(数4)の順に、またMが
    奇数の場合は請求項1に記載の(数5)、(数6)、
    (数7)の順にLチャンネルの第1の中間信号wl1
    (k)を算出するLチャンネルの第1の演算を行い、 Lチャンネルの第1の演算の後にM個のLチャンネルの
    第1の中間信号wl1(k)を用いてMが偶数の場合に
    は請求項1に記載の(数8)によって、またMが奇数の
    場合には請求項1に記載の(数9)によってM個のLチ
    ャンネルのサブバンド信号yl(i,M*m)を算出す
    るLチャンネルの第2の演算を行い、 Lチャンネルの第2の演算の後にRチャンネルの2*M
    *P個の広帯域信号xr(n)を用いて、Mが偶数の場
    合は、請求項1に記載の(数1)、(数2)、(数
    3)、(数4)の順に、またMが奇数の場合は請求項1
    に記載の(数5)、(数6)、(数7)の順にRチャン
    ネルの第1の中間信号wr1(k)を算出するRチャン
    ネルの第1の演算を行い、 Rチャンネルの第1の演算の後にM個の第1の中間信号
    wr1(k)を用いてMが偶数の場合には請求項1に記
    載の(数8)によって、またMが奇数の場合には請求項
    1に記載の(数9)によってM個のRチャンネルのサブ
    バンド信号yr(i,M*m)を算出するRチャンネル
    の第2の演算を行い、各々のチャンネルの前記サブバン
    ド信号を出力し、 LチャンネルとRチャンネルの演算処理の切り替えタイ
    ミングを示すチャンネル制御信号を出力するシーケンス
    制御部と、 2*M*P個のLチャンネルの広帯域信号xl(n)
    (0≦n≦2*M*P−1)を記憶保持し、Lチャンネ
    ルの第1の演算の後にLチャンネルの広帯域信号xl
    (n)(2*M*P−M≦n≦2*M*P−1)を記憶
    保持しているメモリエリアにM個のLチャンネルの第1
    の中間信号wl1(k)(0≦k≦M−1)を記憶保持
    し、Rチャンネルの第2の演算の後にLチャンネルの第
    1の中間信号wl1(k)を記憶保持しているメモリエ
    リアにM個のRチャンネルのサブバンド信号yr(i,
    M*m)を記憶保持するLチャンネル用広帯域信号メモ
    リと、2*M*P個のRチャンネルの広帯域信号xr
    (n)(0≦n≦2*M*P−1)を記憶保持し、Rチ
    ャンネルの第1の演算の後にRチャンネルの広帯域信号
    xr(n)(2*M*P−M≦n≦2*M*P−1)を
    記憶保持しているメモリエリアにM個のRチャンネルの
    第1の中間信号wr1(k)(0≦k≦M−1)を記憶
    保持するRチャンネル用広帯域信号メモリと、M個のL
    チャンネルのサブバンド信号yl(i,M*m)を記憶
    保持するLチャンネル用サブバンド信号メモリと、1ブ
    ロックの期間に各々のチャンネルに対するサブバンド信
    号を出力し広帯域信号を入力するLチャンネル用入出力
    バッファメモリおよびRチャンネル用入出力バッファメ
    モリとから成るランダムアクセスメモリと、 前記ランダムアクセスメモリを構成する各信号の基準ア
    ドレスを示す基準オフセット値を記憶保持し、前記シー
    ケンス制御部から出力されるチャンネル制御信号を入力
    し、各々のチャンネルに対するチャンネルオフセット値
    を選択し、前記シーケンス制御部の指示に従って、前記
    基準オフセット値と前記チャンネルオフセット値を用い
    て前記ランダムアクセスメモリに記憶保持される各信号
    のアドレスを前記ランダムアクセスメモリ全体で巡回す
    るように算出するアドレス演算部とを備えたことを特徴
    とする信号分析フィルタバンク。
  4. 【請求項4】 LチャンネルとRチャンネルとから成る
    ステレオのオーディオ信号の、各々のチャンネルに対し
    てM個の入力サンプルを1ブロックとして、ブロック単
    位で入力されたM個の等帯域幅のサンプリング周波数f
    s/Mのサブバンド信号を合成してサンプリング周波数
    sの広帯域信号を再生する信号合成フィルタバンクで
    あって、 前記信号合成フィルタバンクは、最初の値が零である2
    *M*P(Pは正整数)個のフィルタ係数を有する直線
    位相非巡回形のプロトタイプフィルタを周波数遷移する
    ことによって構成され、前記プロトタイプフィルタのフ
    ィルタ係数をh(l)(0≦l≦2*M*P−1)、第
    iサブバンド(0≦i≦M−1)のサンプリング時刻M
    *mにおけるLチャンネルのサブバンド信号をyl
    (i,M*m)、Rチャンネルのサブバンド信号をyr
    (i,M*m)、2*M*P個のLチャンネルの第2の
    中間信号をwl2(k)(0≦k≦2*M*P−1)、
    2*M*P個のRチャンネルの第2の中間信号をwr2
    (k)(0≦k≦2*M*P−1)、サンプリング時刻
    M*m+n(0≦n≦M−1)におけるLチャンネルの
    広帯域信号をul(M*m+n)、Rチャンネルの広帯
    域信号をur(M*m+n)とするとき、 0≦k≦2*M*P−M−1に対してLチャンネルの第
    2の中間信号wl2(k)をwl2(k+M)にシフト
    し、Rチャンネルの第2の中間信号wr2(k)をwr
    2(k+M)にシフトし、 M個のLチャンネルのサブバンド信号yl(i,M*
    m)(0≦i≦M−1)を用いて、Mが偶数の場合は請
    求項2に記載の(数10)によって、またMが奇数の場
    合には請求項2に記載の(数11)によってM個のLチ
    ャンネルの第2の中間信号wl2(k)(0≦k≦M−
    1)を算出するLチャンネルの第3の演算を行い、 Lチャンネルの第3の演算で算出されたM個のLチャン
    ネルの第2の中間信号wl2(k)をMが偶数の場合は
    wl2(M/2−1),wl2(M/2−2),wl2
    (M/2−3),...,wl2(0),wl2(M−
    1),wl2(M−2),...,wl2(M/2)の
    順で記憶保持し、Mが奇数の場合はwl2((M−1)
    /2−1),wl2((M−1)/2−2),...,
    wl2(0),wl2(M−1),wl2(M−
    2),...,wl2((M−1)/2−1)の順で記
    憶保持し、 Lチャンネルの第3の演算の後に2*M*P個のLチャ
    ンネルの第2の中間信号wl2(k)(0≦k≦2*M
    *P−1)を用いてMが偶数の場合には請求項2に記載
    の(数12)、(数13)、(数14)によって、また
    Mが奇数の場合には請求項2に記載の(数15)、(数
    16)によってM個のLチャンネルの広帯域信号ul
    (M*m+n)を算出するLチャンネルの第4の演算を
    行い、 Lチャンネルの第4の演算の後にM個のRチャンネルの
    サブバンド信号yr(i,M*m)(0≦i≦M−1)
    を用いて、Mが偶数の場合は請求項2に記載の(数1
    0)によって、またMが奇数の場合には請求項2に記載
    の(数11)によってM個のRチャンネルの第2の中間
    信号wr2(k)(0≦k≦M−1)を算出するRチャ
    ンネルの第3の演算を行い、 Rチャンネルの第3の演算で算出されたM個のRチャン
    ネルの第2の中間信号wr2(k)をMが偶数の場合は
    wr2(M/2−1),wr2(M/2−2),wr2
    (M/2−3),...,wr2(0),wr2(M−
    1),wr2(M−2),...,wr2(M/2)の
    順で記憶保持し、Mが奇数の場合はwr2((M−1)
    /2−1),wr2((M−1)/2−2),...,
    wr2(0),wr2(M−1),wr2(M−
    2),...,wr2((M−1)/2−1)の順で記
    憶保持し、 Rチャンネルの第3の演算の後に2*M*P個のRチャ
    ンネルの第2の中間信号wr2(k)(0≦k≦2*M
    *P−1)を用いてMが偶数の場合には請求項2に記載
    の(数12)、(数13)、(数14)によって、また
    Mが奇数の場合には請求項2に記載の(数15)、(数
    16)によってM個のRチャンネルの広帯域信号ur
    (M*m+n)を算出するRチャンネルの第4の演算を
    行い、各々のチャンネルの前記広帯域信号を出力し、 LチャンネルとRチャンネルの演算処理の切り替えタイ
    ミングを示すチャンネル制御信号を出力するシーケンス
    制御部と、 M個のLチャンネルのサブバンド信号yl(i,M*
    m)を記憶保持し、Rチャンネルの第3の演算の後にM
    個のRチャンネルの第2の中間信号wr(k)(0≦k
    ≦M−1)を記憶保持するLチャンネル用サブバンド信
    号メモリと、Rチャンネルのサブバンド信号yr(i,
    M*m)を記憶保持するRチャンネル用サブバンド信号
    メモリと、2*M*P個のLチャンネルの第2の中間信
    号wl2(k)を記憶保持し、Lチャンネルの第4の演
    算の後にLチャンネルの第2の中間信号wl2(k)
    (2*M*P−M≦k≦2*M*P−1)を記憶保持し
    ているメモリエリアにM個のLチャンネルの広帯域信号
    ul(M*m+n)を記憶保持するLチャンネル用広帯
    域信号メモリと、2*M*P−M個のRチャンネルの第
    2の中間信号wr2(k)(M≦k≦2*M*P−1)
    を記憶保持し、Rチャンネルの第4の演算の後にRチャ
    ンネルの第2の中間信号wr2(k)(2*M*P−M
    ≦k≦2*M*P−1)を記憶保持しているメモリエリ
    アにM個のRチャンネルの広帯域信号ur(M*m+
    n)を記憶保持するRチャンネル用広帯域信号メモリ
    と、1ブロックの期間に各々のチャンネルに対する広帯
    域信号を出力しサブバンド信号を入力するLチャンネル
    用入出力バッファメモリおよびRチャンネル用入出力バ
    ッファメモリとから成るランダムアクセスメモリと、 前記ランダムアクセスメモリを構成する各信号の基準ア
    ドレスを示す基準オフセット値を記憶保持し、前記シー
    ケンス制御部から出力されるチャンネル制御信号を入力
    し、各々のチャンネルに対するチャンネルオフセット値
    を選択し、前記シーケンス制御部の指示に従って、前記
    基準オフセット値と前記チャンネルオフセット値を用い
    て前記ランダムアクセスメモリに記憶保持される各信号
    のアドレスを前記ランダムアクセスメモリ全体で巡回す
    るように算出するアドレス演算部とを備えたことを特徴
    とする信号合成フィルタバンク。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09284137A (ja) * 1996-04-15 1997-10-31 Nec Corp 復号化装置および復号化方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09284137A (ja) * 1996-04-15 1997-10-31 Nec Corp 復号化装置および復号化方法

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